『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
 
第3回 お針子会 日本刺繍教室作品展
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    今回は私の通う刺繍教室の作品展のご案内です。

    11月11日(土)〜14日(火)まで、池袋のオレンジギャラリーで開催されます。(11月11日はポッキーの日!覚えやすい)

     

    今回の嚢物コーナーは定家文庫などの大物の出品はないのですが、花嫁筥迫2組を含め小さな袋物が色々と出ます。

     

     

    こんなときに限って

     

    7月末、手を着いて立ち上がろうとしたところバランスを崩し、右手親指にグキッと嫌な音が、、、。

     

    当初はそれほど大したことはないと思いテーピングのみで対処していたのですが、結果「捻挫」と診断されました。

     

    すぐに処置しなかったことで「治るのに当分かかるよ」と言われ、がっちり包帯で固定された手と、次々と納品される刺繍裂の山を見て焦る毎日。

     

    無理に使えば腱鞘炎かバネ指になると脅され、和裁の先生や刺繍の先生がそれらで苦労していたのを思い出す。

     

    あれだけは避けたいと思いつつも、こういうときに限って作品展以外の仕事も重なっているもので(泣)。

     

    それでも仕事は待ってはくれない。

     

    親指の付け根を包帯でぐるぐる巻きにして固定していれば、指先は使えるのでやりにくくはあるものの作業ができない訳ではない。

    私が扱う物が全て小さく軽いものだということが本当にラッキーでした。

     

     

    縫うのは貼るより辛い

     

    意外に辛かったのが針を持って「縫う」作業。

     

    「かがり」はヤットコで引き抜いて何とか作業したものの、困ったのは懐剣入れ。

     

    婚礼用和装小物の教本では、ミシンで縫ってひっくり返す方式で解説していますが、これだと厚みのあるものはできない。

    (マイナーチェンジの印刷が遅くなっていてごめんなさい)

     

    最近まで貼り込みで作っていたのですが、仕上がりが固くなるので嫌というご意見もあり、今は手縫いで作っています。

     

    今回作業したのは、つる姫さんからご依頼いただいた婚礼用筥迫&懐剣セット。

    婚礼用の筥迫といえばお決まりの白の「塩瀬」。

     

    貼り込みでも刺繍でも塩瀬はよく使う生地だけれど、こんなに縫いにくいものだとは思わなかった、、、泣き沈

     

    後日、つる姫さんに「縫い物だったらやってあげたのに〜」と言われ(和裁の人)、友達のよしみで頼めばよかった。

     

    そして何とか先週の土曜日に、第一弾の計7点を納品することができました。

     

    と思って家に帰ると、すでに次回の刺繍が届いていた、、、。

     

    直前納期のものを来月に控えているので、これはとにかく今月中に仕上げてしまおう。

     

    ありがたいことに手は段々と良くはなっているので、これからの作業はもう少し楽になることでしょう。

     

     

    自分のものは後回し

     

    こんな状況なので自分のものは後回し。

     

    去年のらりくらりと刺繍していた「櫛入れ」。

    面積は狭いのに刺繍がやたらと細かいとはいえ、こんなものに一年もかけていた自分が馬鹿だった。

     

    これをさっさと仕上げていれば、仕事で依頼されていた舞台用の筥迫を出品できたのですが(許可済み)、これは残念ながら没。

     

    とりあえず時間稼ぎに御所解模様のはぎれにあしらいをした「式部型小物入れ」の刺繍裂はできた。

     

    今は依頼物と講習会の合間に、細々と「扇子入れ」「名刺入れ」「四ツ襠紙入れ」の三点セットを刺繍しているところ。

     

    しかし今は秋の婚礼シーズンで、一年の中で筥迫教材の需要が増える時期。

    ネットショップの準備はヘタをすると1日がかりになることもあり、こればかりは読めないので、今年は駆け込みで筥迫を作る花嫁さんが多くないことを祈るばかり。

     

     

    実は先月の講習会前に実家の父が倒れることもあり、入院はなんとか回避したものの超絶焦りました。

     

    父のことに気が取られ、講習会で包帯巻いているワケにもいかず、自分の手を放置していたんだっけ。

     

    こういうときは福沢諭吉先生の、

    「とかくあまり人生を重くみず、捨て身になって何事も一心になすべし」をつぶやくのでした(遠い目)。

     

    一心は心掛けても腱鞘炎に移行しないよう、慎重に作業しようと思います。

     

     

    講習会申し込み近況

     

    とはいえ、現実は合間合間に講習会も入ってくるワケで。

     

    最近はやっと講習会の申し込み状況も落ち着きをみせています。

     

    相変わらず入門コースの「金封袱紗」は取りにくいようですが、初級コースの携帯裁縫用具入れは現在まだ席が空いています(残1席)。

    筥迫コースも満席ではありませんので、今後は講習会直前でも空いている可能性が大です。

     

    開催側とすれば席がフルに埋まっている方が良いのですが、予約開始と共に席が埋まってしまうという殺伐とした状況は、予約が取れない人たちの不満を抱え込み、講習会にピリピリとした雰囲気も出てしまうので、今後は席が埋まらずとも気楽な雰囲気でやっていきたいと思っています。

     

    来年初めは金封袱紗をまとめて入れようと思っていますし、そうしたら来年はもっと気軽に(夜中に待機しなくても)お申込みいただけるようになるのではないかと思っています。

     

    そういえば、来年のスケジュールもそろそろ出さねばならないんでしたっけ。

     

    う〜ん、もう少し待って、、、。

     

     



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    【2017.09.11 Monday 13:17】 author : Rom筥
    | 美術館、作品展レポート | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
    2017.9講習会『三段口扇襠筥迫』
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      9月の講習会は筥迫コースが続きます。

      今回は「三段口扇襠筥迫」でした。

       

       

      K.Nさんの作品(石川県在中)

       

       

      M.Hさんの作品(東京都在中)

       

       

      S.Kさんの作品(東京都在中)

       

       

      R.Mさんの作品(東京都在中)

       

       

      I.Hさんの作品(福井県在中)

       

       

       

      今年から筥迫コースは「中級」扱いなので、昨年までの「初めての人でも筥迫OK」という講習会に比べ、講習内容はかなり濃くなりました。

       

      入門コースで貼り込みの材料や道具の知識と初歩的な考え方を学び、初級でちょこっとした型を作りながら基本的な技法を学び、中級からはがっつりとした型の成型に入っていくというイメージで進めています。

       

      中級は初級までに教えたことは「習得している」ことを前提に進めますので、しっかりと復習していないと、ついていくのがちょっと大変かもしれません。

       

      中級コースまではある程度優しく教えていますが、現在は上級コースは課題作の出来をシビアに判定していますので、自発的に下のコースに戻って受講しなおすという方も徐々に増え始めています。

       

      どんな型も形を作るだけならばそれほど難しいことではありませんが、何も考えず作っただけのものはグズグズになりがちです。

      グズグズであることさえわからず、出来上がったことに満足している人がほとんどです。

       

      教本を見て始めて筥迫を作った人から「これ売ってもいいですか!」と聞かれることがありますが、ホント冷や汗が出ます。

      筥迫が形になっただけで「すごい!」というフィルターがかかっちゃうんでしょうねぇ。

       

      講習会ではまずこのフィルターを外さないと先には進めません(笑)。

       

       

      お楽しみ講習会から学びの講習会へ

       

      去年までの講習会に参加したことのある方が「無我夢中でやって出来上がったけど、内容は全く覚えていない」とおっしゃっていました。

       

      そして今は「先生に言っていることの意味がやっと理解できるようになってきた」とも。

       

      これまでは「作ったという達成感だけはやたらとあるけれど、後には何も残らない」という人がほとんどだったと思います。

      常に初心者OKの単発の講習会では、型を作ることだけで精一杯だからです。

       

      私自身も、貼り込みというものの核心的な部分にほんの少しも触れることなく、常にスタート地点に戻るの繰り返しに限界を感じていました。

       

       

      単発で行う講習会は積み重ねがないので、初めての人にとっては理想的な講習会でしょう。

      しかし人によっては、続けていくに従ってより良い仕立てを追求したいという欲にかられます。

       

      こういった「やる気のある人たち」の存在は、良くも悪くも私自身が技術を見直すきっかけになりました。

       

      貼り込みというものをもっとよく知りたいと願う人たちに尻を叩かれ、必死に研究を積み重ね、意外な発見に心踊り、それをまた人に提供する、という自然な循環が生まれました。

       

      数年前に受講された方から「あの頃からこういうこと教えてほしかった〜」と言われることがありますが、2〜3年前まではその必要性さえ正直感じていませんでした。

       

      講習会で教える中で気づかされたことは数知れず。

      受講者に教えつつ教わりつつ、同じように成長してきたのだと思います。

       

       

       

      そしてまた新しい型が生まれる

       

      四ツ襠紙入れに参加された方が、自分なりの使い方を見せてくださいました。

       

      講習会ではティッシュが入る大きさでペン挿しがついた型を作っているのですが、希望者には懐紙を入れる大きさの型紙も販売しています。

       

      懐紙を入れる大きさのものが欲しいと言われて作っただけで、私自身は懐紙を使うわけではない。

       

      それを実用で使う人たちは、私が考えもしなかった方法で使い道を発見します。

       

      こんな風に使うとすごく便利!と見せてくれたのはお財布。

       

      お金もカードもかなり入るけれど、唯一小銭を入れられないのが難とのこと。

       

      それなら今流行りのこんなお財布があるけれどどう?と別の人がご自分が使われているお財布を取り出しました。

       

      こんな具合に、講習会に参加された方々のなんの気ないおしゃべりからアイデアが生まれる型はたくさんあります。

       

      自分一人で考えて作っても、それを人が必要としてくれて実際に使ってくれなければ意味がない。

       

      来年以降、ここからヒントを得た新しい型がまた生まれるのかな?

      (今ちょっと使いたい金具があるので、それがうまく使えたらできるかも)

       

      アイデアをもらって新しい型を作りながら、糊で物を作る楽しさ、喜びを伝えていければ、更なる循環で講習会が続いていくのかなと考えています。

       

       

      改めてこれまでに講習会に参加してくださった皆様に心からの感謝を。

       

       



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      【2017.09.05 Tuesday 13:40】 author : Rom筥
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      田中京子の日本刺繍 Jananese Embroidery
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        今回は日本刺繍「京乃都」の田中京子さんの個展のご紹介をさせていただきます。

         

         

        Japanese Embridery by Kyoko Tanaka

        田中京子の日本刺繍

         

        2017年9月4日(月)〜9月9日(土)

        12:00〜19:00(最終日は17:00まで)

        アートギャラリー石

        東京都中央区銀座1-9-8 奥野ビル206号

        tel : 03-3561-6565 / 080-5506-6565

         



        田中さんは日本刺繍の作家及び講師として精力的に活動をしていらっしゃいます。

         

        毎年銀座の『アートギャラリー石』で個展をされていますが、今年は刺繍筥迫の登場となりました(2点)。

        その他、半襟と帯留めとブラウスを出展予定だそうです。

         

        お仕立ては筥迫工房にご依頼いただきました。

        型は三段口扇襠筥迫です。

         

        装飾を目的とする縢襠付筥迫は、主に被せと胴締めの柄合わせで全面にこってりと刺繍を施しますが、実用の三段口扇襠筥迫は「中を開く」ことが目的のため、被せ下や背面にも図案を凝ることができます。

        まるで絵本を開いていくかのような楽しさ!

         

        このブログで詳細をお見せすることはできませんが、ご興味のある方は是非田中さんの個展まで足をお運びください。

         

        会場は銀座の『アートギャラリー石』です。

        レトロな雰囲気のすてきな建物に、小さなギャラリーがたくさん入っています。

         

         

        田中さんのお教室「日本刺繍 京乃都」には「筥迫部」もあります。

         

        最近は筥迫部の生徒さんが筥迫講習会を受講されることも増えてきました。

        いつの日か自分の手で日本刺繍の素敵な筥迫を作ることを目指してがんばっています。

         

        秋から紙挟みのワンポイント刺繍講座なども予定されているそうなので、ご興味のある方はお問い合わせしてみてはいかがでしょうか。

         

        関西地方の「いち桃」さんにも筥迫部があります。

        日本全国の刺繍教室に筥迫部が開設されるようになるとうれしいですね。

         

        筥迫部導入を検討されている日本刺繍のお教室には、筥迫工房としても是非協力させていただきたと思っています。

         

        少しずつ本来の装飾筥迫を作る人たちが増え、この現代にもまた美しい筥迫を生み出すことができるようになったことを誇りに感じ、純粋に喜びを感じているrom筥です。

         

          

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        【2017.08.27 Sunday 07:59】 author : Rom筥
        | 日本刺繍の筥迫 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
        縢襠付筥迫 内容ちょっと変わります
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          9月の講習会『縢襠付筥迫』は、現代のザ・筥迫!ともいえる定番型の筥迫です。

           

          講習会は今では多くの講座が開かれておりますが、一番初めはこの縢襠付筥迫しかなかった、、、(遠い目)。

           

          そして去年までは誰でも筥迫コースが受講できたので、教本を見て自分一人で作るのはちょっと不安、という方のための救済の場でもあったのです。

           

          しかしながら今年は縢襠付筥迫を中級においてしまったので、救済という目的はなくなりました。

          それでは講習会における縢襠付筥迫の立ち位置とは、、、。

           

           

          教本と講習会

           

          筥迫は伝統の工芸品というものではないので、とにかく一から作り方を考え出さなくてはなりませんでした。

           

          そりゃ現代でも筥迫は売られていますよ。

          でもね、かつての筥迫職人たちが作っていたような、技巧を凝らしたすばらしい筥迫の作り方とは雲泥の差があるのですよ。

           

          私はその職人技の筥迫を目指しているわけですが、この世の中で筥迫を必要とする人たちの順は、1)花嫁さん、2)七五三、3)成人式であり、とにかく筥迫というものを作ってみたい〜(趣味で)という人たちは極わずかであります。

           

          講習会を始めた頃は、花嫁さん(やその母)が自分の筥迫を作るために来るだろうと思っていました。

          しかし私の予想に反し、現実の受講者は「昔から筥迫に憧れていたんです〜」という筥迫に夢を抱いたかつての乙女たちでした。

           

          レンタル衣装を主とする現代の花嫁さんにとっては、赤白しかないレンタルの筥迫ではなく、もう少しオリジナル感のあるお手頃価格の筥迫がほしい!が現実で、私が目指す職人仕立ての筥迫はほぼ必要とされない。沈

           

          もちろん、筥迫に対する特別な気持ちが花嫁さんたちから失われてきたとしても、現代まで筥迫というものを保ち続けてきてくれた日本の婚礼文化、和装の花嫁さんたちへのアプローチをおそろかにするつもりはありません。

           

          ただ、教本で教える筥迫と講習会で教える筥迫では存在意義が全く違う、ということを私自身が再認識したということです。

           

           

           

          縢襠付筥迫の「本体」

           

          縢襠付筥迫で使う厚紙の種類は、教本では1種類(0.7)ですが、講習会では3種類の厚紙を使い分けぐらいはしていました(主に被せ裏と鏡面を美しく仕上げるため)。

           

          しかし今年からは堂々の中級コースになったので、それなりの内容に変更します。

           

          まず、教本で使っている「キルティング芯」と「接着芯(薄)」は使いません。

          「綿芯」は他の二種類の綿芯を使い分けます。

          被せ、胴締め、胴、では「型芯」を使わない作り方をします。

           

          もう一つはずっと悩んでいた「柄合わせ」をすることにしました。

           

          本来、柄合わせというのは生地の厚みによって当然柄がズレるのですが、教本の柄合わせ用の型紙はあくまでも「薄手の生地」を使うことにより、70%ぐらいの人は合うかな?という程度のものです。

           

           

          私が仕事で作る筥迫はほとんどが「刺繍裂」です。

           

          刺繍裂は人の手が加わった布なので、柄合わせ用の型紙を使っていたとしても、刺繍裂に合印を入れていたとしても柄も、布地の厚みの違い、刺繍の歪みや縮みなどにより、容易に柄はズレます。

           

          これらの装飾裂にも対応できるように、型取りはアタリをつけるぐらいに簡易に行い、あとは自分の目で確認しながら柄合わせをしていく方法を教えたいと思っています。

           

          しかしながら、一回も筥迫を仕立てたことのない人にこの方法が通用するのかもまた悩むところ。

           

          講習会は型の作り方を教えるところではありますが、縢襠付筥迫だけは教本も出ていることですし、あらかじめ教本でいくつか予習しておくとより理解しやすいかなとは思います。

           

          講習会ではプリント生地で作りますが、筥迫はプリント生地で作っていると必ず限界がきます。

           

          やはり筥迫は装飾裂あってのものだと思いますので、これからは装飾裂にも対応できる内容を目指したいと思っています。

           

           

           

          縢襠付筥迫の「飾り房」「巾着」

           

          縢襠付筥迫と連日で行われるのが「巾着と飾り房(筥迫用)」です。

           

          巾着は、私が筥迫作りの中で一番難しいと思っている部品です。

          巾着をきれいに仕立てられるようになるのはとても難しい。

           

          巾着がうまく作れている人は、筥迫本体もきれいに作れていることが多いです。

           

          巾着は「造形」なので、教本では最も説明しづらく、また講習会に参加したとしても一回だけではほぼ教えた通りには作れません。

          巾着をきれい作りたいと思うなら講習会に何回か来る必要があるでしょう。

           

          最近では二回目以降の人から、巾着に「内布」を付けて作ってもらうことにしています。

          巾着に型を貼れない厚布には、型を貼らなくても作れる方法もあります。

           

          こちらの画像の作品は、11月の作品展に向けてお仕立てを依頼されているもので、今出来上がったばかりです(本体は三段口扇襠筥迫です)。

          最近、私はこの飾り房をこれまでと違う技法で作っています。

          うまく形が取れないという人がけっこういるので、安定して形が取りやすい作り方を研究しました。

           

          外見上の違いは、中をめくってもティッシュが見えるのはわずかなこと。

          (以前の作り方だとティッシュが丸見えですからねぇ)

           

          以前、本職の房屋さんが切り房を作っているところを見たことがあるのですが、そこからヒントを得た作り方に改良してみました。

           

          これまでの力技(!)な作り方から、もう少し技巧的な作り方になっています。

           

          これで一定の安定した形に出来上がるようになったとは思っているのですが、それはあくまで自分自身だけのお話。

          技巧的になった分、講習会に来る人がこの作り方で同じようにできるのかはまだわかりません。

           

          うまくできないようであれば、初回の人は副読本の作り方で、二回目以降はこの作り方というように分けるかもしれません。

           

           

           

          9月17日(日)開講の『 縢襠付筥迫(基本)硬綿・折返し』はまだ少しお席あります。

          ただし、22日0:00以降は申し込み画面が「飾り房と巾着」に切り替わってしまいますので、その場合はこちらの画面からお申し込みください(カートに入れる)。

          ※22日0:00までに申し込み画面が消える、22日0:00以降の縢襠付筥迫画面内のカートが消えていたら満席ということです。

           

          9月18日(月祝)の『 巾着と飾り房(筥迫用)』の申し込みは、

          8月22日0:00から始まります。

          ご興味のある方は是非どうぞ。

           

           

           



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          【2017.08.20 Sunday 13:50】 author : Rom筥
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          2017.8 講習会『式部型小物入』
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            8月6日の講習会は、初の講座「式部型小物入」です。

            定家文庫の小型版で、内面に綿が入ったとてもすてきな型です。

             

            この型は部品がとにかく多いので、講習会までの事前作業もまた多い。

            紐もショップでは扱っていない太さなので、指定された購入先から各自用意していただき、房の下ごしらえもしてきていただきます。

             

            縢襠付筥迫の付属品までの二日コースを一日で仕上げるぐらいの内容なので、ある程度簡単な説明だけで進んでいけるぐらいの理解力が必要です。

             

            そうそう、このレベルまで来たら、講師が工程ごとに逐一確認して回ることは致しません。

            構造が複雑なわけではありませんが、細かい作業が多いので、こちらも作り方を教えることだけに専念することになります。

             

            各々の出来上がりを間近で見るのは全て終わった撮影時ということになるので、仕上がりの差はかなり出ると思います。

            (画像ではほとんどわからないとは思いますが、そもそも画像で差がわかるほどのレベルの人は受講できません)。

             

             

             

            rajohさんの作品(東京都在住)

             

            H.Sさんの作品(東京都在住)

             

            はぐれ猫さんの作品(東京都在住)

             

            A.Yさんの作品(埼玉県在住)

             

            nanoモフさんの作品(山梨県在住)

             

            M.Aさんの作品(東京都在住)

             


             

            筥迫工房のページにたどり着くような方は、とにかく「筥迫を作ってみたい!」という気持ちが第一にあるでしょう。

             

            筥迫はちょっと不思議な形で、付属品もちゃらちゃらと付いているので、それを全部作るとなるととてもハードルが高い。

             

            しかし、教本を手にいれたり講習会で筥迫を習ったりして「自分で筥迫が作れた!」という達成感を手に入れてしまうと、その後はストンとテンションが下がってしまう人が多い。

            成人式や結婚式に使うぐらいならそれで十分なんですけどね。

             

            講習会もまた然りで、筥迫コースを目指す人は多くても、筥迫まで辿り着いてしまうとよほどの目的がない限り筥迫を作り続ける人は実は少ない。

            ほとんどの人は他の型に目移りしていってしまいます。

             

            筥迫は使うところが極限られているので、たくさん作ってもしょうがないという気持ちがあるからでしょう。

             

             

             

            きっちりかっちりが持ち味!

             

            縫い合わせの袋物のようにゆったり柔らかな仕上がりと違い、貼り込みはかっちりきっちりの仕上がりが身上です。

             

            初めて筥迫を作る人には、この「かっちりきっちり」の具体的なイメージがわかないようです。

             

            筥迫ってそれだけで綺麗なんじゃないの?

            すでに綺麗なんだから仕立て方にこだわる意味あるの?

            と思うでしょうね。

             

            だから初めて作る筥迫はほとんどが仕上がりが緩い。

             

            貼り込みが理解できるようになってくると、締まりが良いというか、全体的に納まりの良い一体感のある仕立てができるようになる。

            ただし、何も考えないでただ作っているだけの人は、どんなに数を作っても納まりのよい形には仕上げられない。

             

            納まりのよい仕立てというのは、手取り足取り教えてもらって身につくものではない。

            それを常に自分で自覚し意識して作っていないと、所詮は理解できない世界なのだと思います。

             

             

            上級レベル

             

            今回の式部型小物入は、当初は中級扱いにしていましたが、直前に上級レベルに引き上げさせていただきました。

             

            四ツ襠や二ツ折は課題持参でしたが、式部型はその二つとは考え方の違う型だったので「縢襠付筥迫が余裕で作れるレベルの人」という条件にしてしまいました。

            私にとって「縢襠付筥迫が余裕で作れる」というのは、「相当作り込んでいる人」というイメージがあったのですが、各自の自己評価に委ねるような感じになってしまったので、その結果、私が想定していない方々の申し込みが相次ぎました。

             

            交通機関の予約までして、夜中まで待って申し込みしていただいたのに、半数の方はお断りせざるを得なくなり、本当に本当に申し訳ありませんでした。

             

             

            「縢襠付筥迫が余裕で作れる」というのは、講習会には行かなくても教本だけで幾つも筥迫は作っている、とりあえず申し込みできたら講習会当日までに念入りに筥迫の練習をすればいい、などということではないのです。

             

            縢襠付筥迫を余裕で作れるほど作り込んでいる人は、筥迫を上達の意識を持って作るということ、先に作ったものより少しでもよいものを作る意識を持っているということで、それが出来る出来ないに関わらず「納まりのよい型」に仕立てる意識を持って物を作っています。

             

            実際にはボーダーなレベルの人がほとんどなのですが、たぶんこの式部型を受講することで、最終的に貼り込みを理解することができるだろうという人が対象です。

             

             

            昔読んだ何かの本に、箱を仕立てる職人はレベルが上というようなことが書いてありました。

             

            貼り込みをわかりやすく「和のカルトナージュ」という例え方をしますが、確かにこの型はカルトナージュでも作れそうな型です。

             

            しかし、カルトナージュのように2mm厚の厚紙は使いません。

            箱物を作るには薄い0.7厚の厚紙を重ねて貼り合わせるだけなので、自分の手の塩梅だけでしっかりした箱に形作っていかねばなりません。

             

            ここで縢襠付筥迫を「納まりのよい型」に仕立てられる素養が必要になってくるわけです。

             

            貼り込みに慣れた人でも箱物を初めて作ると緩い仕上がりになってしまいます。

            箱物はかなり正確な仕立てで作らなければ「筥」にはなりません。

             

            箱物の出来は見た目にはそれほど区別がつかなくとも、手で持ってみれば仕立ての良し悪しはよくわかります。

             

            単発の講習会では型の作り方を教えることで精一杯になってしまうので、仕立ての納まりまではなかなか教えられない。

            しかしこの式部型はその感覚が理解しやすいので、このような考え方でまた筥迫を作り直してみると、これまでとはまた違った目で貼り込みの袋物が見えてくるのではないかと思います。

             

            受講者の一人が自宅に帰ってすぐに作ったものを送ってくださいました。

            講習会ではフカフカだった箱が、少しずつしっかりとした箱に作れるようになったそうです。

             

             

             

            承認制上級コース

             

            来年からこの型は、あらかじめ「承認」された方を対象とした「上級B」に設定したいと思います。

             

            人気のある型ですが、貼り込み的に自立していない人をお世話してまで教えるのはかなりの負担がある型なので。

             

            現状では対象となる方(熱心に作り込むような方)はそれほど多くはないので、来年二回入れるかどうかは悩むところですが。

             

            これまでの四ツ襠や二ツ折は「上級C」とし、中級コースまでを受講していれば自動的に申し込みできます(ただし課題作品有)。

             

            今後の展開を想定して上級Aのスペースは空けておきます(怖)。

             

            山ほど作っている人であっても、これまで全ての講座を受講している人であっても、「上級B」に承認されていない方はその講座に申し込むことができません。

             

            対象になるかどうかはあらかじめお問い合わせいただければと思いますが、講習会を受講される際に自宅で作ってきた作品を持って来られるか、常日頃から掲示板などに作品をアップしていただければ、それを見て判断させていただきます(ちなみに今回の受講者でハンドルネームがある方は掲示板で活躍されています)。

             

            教本だけで縢襠付筥迫を作っている方は対象外です。

            あくまで講習会でコースを経ている方が対象です。

             

             

            もちろん色々な人たちと出会えるのが楽しい講習会なので、参加することに喜びを感じている方も多いです。

            そんなにガシガシ練習しなくても型が作れるようになればいいというお気軽参加型の方は「上級C」までの受講がオススメです(同じ講座を何度受講しても可)。

             

            難度のある作品を作る「上級B」は貼り込みの技術が必須なので、とにかく型を作りまくっていただければと思います。

             

             

             

            講習会もついにこんなところまでやってきたなと思うと、なかなか感慨深いものがあります。

             

             



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            【2017.08.15 Tuesday 13:53】 author : Rom筥
            | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
            2017.8 講習会『念珠入(組入)名刺入』
            0

              8月の講習会は講習会『念珠入(組入)名刺入』でした。

               

              念珠入れは最も実用的な型なので人気のある講座ではあったのですが、お揃いの名刺入れを組み入れにしたことでより人気の講座になりました。

              袋物はお揃いというだけでかわいい♡

               

              作る人が違えば布選びも違う。

              今回も個性的な念珠入れが勢揃いです。

               

               

              あちはさんの作品(神奈川県在住)

               

              S.Kさんの作品(東京都在住)

               

              F.Yさんの作品(愛知県在住)

               

              R.Mさんの作品(東京都在住)

               

              H.Oさんの作品(東京都在住)

               

              I.Hさんの作品(福井県在住)

               

              T.Aさんの作品(千葉県在住)


               

              糊を知るということ

               

              私にとっての貼り込みは「糊の世界」です。

               

              糊をどう操っていくかに面白みがあり、この面白さを皆さんにお伝えしたいと思ってはいるのですが、初めて貼り込みに接する方は接着剤だけで複雑な物が作れる!というお手軽なイメージを持たれるようです。

               

              「ミシン」を使うことに大きなハードルを感じても、「針」で縫うことに拒否感があっても、「糊」は子供の頃から使っているあまりにも身近な存在だからなのかもしれません。

               

              世の中には糊で接着して作られているものは山ほどあります。

              それをあえて「貼り込み」などという仰々しい言い方をしているので「大袈裟だなぁ」と思われている方も多いでしょう。

               

              でもね、糊で貼り合わせたものはただ「貼り付け」ただけのものであり、私が講習会で教えたい「貼り込み」はまた別のものなのです。

               

              去年までの「筥迫の作り方を教えます!」から、今年の「貼り込みを教えます!」に変えたのも、実ははかなりの違いがあるのですが、これを講習会で理解してもらうにはちょっと時間がかかるかもしれません。

               

               

              糊というのは「乾いていく瞬間」に接着されるものです。

              貼り込みではこのタイミングを見極めるのがとても大事です。

               

              貼り込みというものは、完全に糊が乾いていない状態で仕上げ、最後に本当の意味での貼り込み作業というのがあるのですが、講習会は型を教えることに偏ってしまうので、教えているそばから糊は乾いてしまう。

              型が出来上がったときには完全に糊は乾いているという状況なので、これでは一体どこで貼り込みを教えればいいのか(すごいジレンマ)。

               

              唯一チャンスがあるとすれば、講習会で作った物を自宅で復習して、それをまた練習してもらって、その作った物を次の講習会に持ってきてもらったときに少しはアドバイスできるかもしれないということ。

               

              とは言っても、講習会を始めたばかりの頃は型を作ることができるのがうれしくて、色々な布で作った作品を持ってきてくださる方がほとんどです。

              もちろんそのようなこだわりも必要ですが、扱いの難しい生地でばかり作っていると実は練習にはならない。

               

              型を覚えるまでは扱いやすい生地で確実にきれいに仕立てられるようになってほしい。

              そしてやっと次のコースを受講してもらう、というのが講師にとっては理想ではあります。

               

               

              数を作るということ

               

              講習会に来る方には「とにかく数を作って欲しい」と言っているのですが、

               

              「数を作らなくても上手くなりたいんです!」←びっくり泣き

              「数を作る気になれないんです、、、」

               

               

              自宅で貼り込みの練習をするときは、ただただ数を作るのではなく、時間を計りながら作ってみるといいと思います。

              焦って早さを競えと言っているのではなく、無駄な時間をなくすということです。

              一回目より二回目、二回目より三回目、、、という具合です。

               

              作りながら道具を探すことはないですか?

              資料を見ないで作れるようになること、手順を完璧に覚えることで、作る時間はかなり短縮されます。

               

              特に「抱き合わせ」作業に入ってからは時間との勝負です(まさか途中でご飯を食べたりしていませんよね?)。

               

              効率的に作業できるようにならないと、なかなか糊のことまで注意を払うことはできないでしょう。

               

               

               

              筥迫工房の講習会は単発なので、宿題やテストというものをしないで上のコースに進むことができます。

              こちらとしては前回の内容をクリアできていると思って説明するのですが、大体半数ぐらいの人はこんな顔していますね(笑)。

               

              講習会に一回出たぐらいでは理解できない人も多いと思います。

              それでも家に帰ってすぐに復習すればかなり思い出しますし、いつか理解につながります。

              それでもわからないと思えば、もう一度同じ講習を受け直すというのも大変有効なことかと思います。

               

              実際に今回もレベルダウンして受講しなおしている方がいらっしゃいました。

               

              そんなことを真剣に考えてくれる人が出てきたことが、ちょっとうれしいrom筥でした。

               

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              筥迫講習会

              9月3日(日)(中級) ★6 三段口扇襠筥迫

              ※まだ少しお席あります。

               初級コースを受講されている方対象です。

              ※赤い「講習会申し込み受付中!」が表示されている

               間は申し込みができます。

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              【2017.08.07 Monday 22:24】 author : Rom筥
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