『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
 
日本刺繍の紙入れ Allie 匿名希望A子さんの作品
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    今回はAllieさんから依頼された刺繍裂で仕立てた四ツ襠紙入をご紹介させていただきます。

    Allieさんは以前もガルーダの紙入れでご紹介させていただきました。

     

    そのときの紙入れはとても気に入って使ってくださっているようで、今回も四ツ襠紙入れをご依頼いただきました。

    こちらはAllieさんの義姉さんへのプレゼントということで、義姉さんの好きそうなオーソドックスなデザインで、義姉さんの訪問着の色に合わせて色合を決めたそうです。

     

    内布はお任せでしたが、かなり悩みました。

     

    紙入れともなると内布に柄物を使うことが多いのですが、このようにかわいいピンク地に合わせるとなると、あまり主張が強い物だと表の「オーソドックスなデザイン」を台無しにしてしまいます。

     

    無難に無地(緑系か紫系か)でまとめれば外すことはないけれど、あまりにも主張がなさすぎてもつまらない、、、。

     

    Allieさんのご指定により、あえて小はぜと掛けはつけていません。

     

    ということで、かわいすぎない程度にかわいいこんな内布を選択をしてみました。

    被せを開いた時にほっこりする気持ちは多少なりとも狙いたいので、あえてギリギリの選択(懐中袋物だもの)。

     

    紙入れは筥迫と比べると外観に特徴がなさすぎるので、通常は襠にこの内布を使って差し色にすることをオススメしています。

     

    しかしながらAllieさんの義姉さん=大きな子供がいるぐらいの年齢の方?と考えると、更には好みもわからない方にかわいい鹿の子柄なんて使えない。

    そのような場合は、襠は表布をそのまま使う方がハズレがない。

     

    表は身につけるその人自身に合わせなければなりませんが、袋物の内布は「羽裏」のような考え方で、年配の人でも派手な〜かわいい〜羽裏は許される。

     

    自分に似合う、似合わないよりも、純粋に好きな柄を楽しんで使う、そんな考え方でよいと思います。

     

    今回のような刺繍物は絶対に表が主役扱いなので奇をてらうような布合わせはしませんが、そうでない場合は「内側の柄を引き立てるための表布」という考え方もあるので、今回はどちらに重きを置くかと考えるのが毎回楽しい。

     

    そのような意味では、江戸型などは表も刺繍ごっちゃり、内布も柄物!という派手派手尽くしにするのがrom筥流。(江戸時代の筥迫で、内布に柄物を使っているは見たことがない)

    徹底的に実用ではないものだからこそ、徹底的に作品にしやすいという考え方です。

     

    「布合わせ」は懐中懐中物を仕立てる面白さの一つであることは間違いありません。

     

    仕立ててから、もう少し被せを長くすればよかった、、、と反省。

     

    この型は四ツ襠紙入の「ペン刺しなし」を使っているのですが、「前金具」をつけることを前提にした型紙を使っています。

    つまり、金具が引き立つ被せの長さに調整しているということです。

    でも金具をつけないなら、あと5〜8mm被せを長くして刺繍面を広くすればよかった。

     

    画像ではちょっとわかりずらいのですが、この表布は地紋があります。

    実は表でこの地紋が「被せと柄合わせされている!さすがrom筥さん!」とAllieさんからお褒めの言葉をいただきましたが、ははは単なる偶然です(冷汗)。

    そんなところまで気を使える余裕はまだない、、、。

     

     

     

    最近は筥迫ではない刺繍の袋物もけっこうご依頼いたくようになりました。

    筥迫は未婚のお嬢さん(花嫁含む)というイメージが強いので、ある程度年を経てしまうと礼装で出かけることも少なくなりますし、このようにあっさりした紙入れの方が気兼ねなく身につけられるから好まれるのでしょう。

     

    懐中物は目立つのでその場に応じたTPOを考えるのは必要ですが、こんな紙入れなら派手な主張はしないので安心。

    だからこそ人の目にはつきにくい内側に最大限の工夫をして楽しんでほしいと思います。

     

    とはいっても、こんな紙入れを派手に扱うこともできます。

     

    江戸時代は筥迫は特権階級の特別な装身具でしたが、明治以降はこんな紙入れに胴締めを付けただけで筥迫扱いするぐらい、筥迫は庶民のものになりました。

     

    筥迫と紙入れの違いは、広義では胴締めがあるかないか、狭義では二層式の角付きかそうでないかぐらいのものです。

     

    びら簪も持ち出し口に挟み込めばいいですし、びら簪が派手ならば引き出し鏡を加えて、そこにブラや房をつけて入れればいい。

     

    このように懐中物は色々な着せ替えができる柔軟性の高い装身具なのです。

     

     

     

     

    お針子会 日本刺繍作品展

     

    今回作品を掲載させてくださったAllieさんは、私と同じ刺繍教室に通うお仲間です。

    私のブログによく登場するつる姫さんmidoriさんも同じです。

     

    刺繍教室の人は比較的ブログ掲載の了承をいただきやすいのですが、今年も二年半に一度の「作品展」の時期がやってきますので、これらの作品も一堂に会します。

     

    私は刺繍に関しては真面目にやっているとは言い難いのですが、なんとか櫛入れ、四ツ襠&扇子入、式部型小物入、江戸型筥迫を作成予定です。

     

    今年は定家文庫のような大物はありませんが、今まで袋物に興味のなかった方々も少しずつ参加してくださるようになったので、細かいものが色々と出ます。

     

    マグロなmidoriさんは日本刺繍の風呂敷(!)を作る予定でしたが、風呂敷に仕立てるにはあまりにも無理があると相談を受け、3箇所あった図案をそれぞれ袋物に仕立てることになりました。

    そのうちのメインは若冲の虎。

    それをこれから金糸駒取りで平埋めする(和宮さんの袋物を参照)とのことで、それを金風袱紗に仕立てるのが私の仕事。

    (平埋めの袋物なんて仕立てたことないので今からドキドキ)。

     

    最近よく袋物仕立ての依頼が来るM.Wさん。

    手が早いので次々と作品を作ってくださるのはうれしいのですが、嫁ぎ先が決まっているものばかりなので作品展に並ばないのがすごく残念、、、。

    まだご了承いただいていませんが、いつか画像だけでもブログで掲載させていただければと思っています。

     

    マダムKもあいかわらずSD着物で参加です(今回は人形筥迫も付けるらしい!)。

     

    まだご案内はがきはできていませんが、もしご都合のつく方は是非予定を開けておいでくださいませ。

    場所はいつもの池袋のオレンジギャラリー(南口出てすぐ!)です。

     

    ===========================

    第3回 お針子会 日本刺繍教室作品展

    2017年 11月11日(土)〜14日(火) 

    於:ORANGE GALLERY(池袋)

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    私もこれから作品展に向けて必死に刺繍に励みます!

    (予定のものが全て仕上がるかは神のみぞ知る、、、)



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    【2017.06.25 Sunday 09:47】 author : Rom筥
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    7月、8月の講習会について
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      金封袱紗 8月に臨時講習入れました

       

      来月の講習会は「金風袱紗」と「紙切ハサミ入&扇子入」です。

       

      13日に申し込み開始だった「金風袱紗」は一瞬で満席になってしまいました。

      今年からこの「金風袱紗」に出ないと先に進めなくなったことから「金風袱紗」の予約が熾烈になってしまったようで、、、。

       

      もう少ししたら予約が取りやすくなるはず!と言っていたにもかかわらず、未だこんな状況でホント申し訳ない。

       

      傾向としては、経験者が金封の申し込みを埋めているという感じなので、新しい人たちがなかなか申し込みできないという状況です。

      とはいえ、新しい人が入ってくれないと、その後に続く初級や中級クラスが埋まらない可能性もでてくるのですが、今年はあと10月の1回しかない、、、。

       

      ということで、8月11日に臨時で金封袱紗を入れることにいたしました。

      今まで予約が取れなかった方、是非お申し込みください。

       

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      臨時講習『金封袱紗』

      開催日:2017年8月11日(金祝)

      申込開始日:7月13日(木)0:00〜

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      「紙切ハサミ入&扇子入」について

       

      7月のもう一つの講座「紙切ハサミ入&扇子入」は、装飾的筥迫(?)の代わりとして突如入れた講座です。

       

      紙切り用のハサミ入れと扇子入れを揃える必要など全くないのですが、同じような作り方というだけでお揃い(笑)。

       

      この「ハサミ入れ」は見た目単純な形状ですが、この構造に至るまではけっこう時間がかかりました。

      しかし作るのは至極簡単。

       

      紙切り用のハサミというのは形状があまりにも多様で、全てに対応できるような型を作るのは不可能です。

      そこで今回は、講習会用におすすめしている『CANARY(GX−175)』専用と割り切って作りました。

       

      同じ紙切り用であれば自分で工夫すれば違う型でも作れそうなので、家に帰ったらちょこっと製図しなおして作っていただければと思います。

       

      私自身は「裁ち切りハサミ」のケースが一番欲しいのですが、「複雑な形状」で、さらには「重さ」があるのが難しいところ。

      他のケース系の構造とは全く違う考え方で作らねばならないので、これは当分おあずけです。

       

       

       

      講習会で作る「扇子入」に適した扇子

       

      そもそも「型紙」と「手順」さえあれば、このようなものは比較的容易に作れるもの。

      問題は「扇子入れ」です。

       

      デザインが最優先される扇子のようなものは、ハサミのように型番を指定することができないという難しさ。

       

      ということで、この扇子入れは製図から行います。

       

      作り方より何より、正確な製図をするために「ノギス」(幅や深さを測るもの)が必要です。

      ポケットノギスぐらいで十分。

       

      私のように型を作ることが仕事の人間にとってノギスは必需品ですが、こんなもの買ってまで、、、と思う方は当日お貸しします(人数分はないので落ち着いて測りたい方はご持参ください)。

       

      定規で計ればいいじゃん!と思うかもしれませんが、貼り込みのようにジャストサイズで仕立てるような物は1mmの差が大きな差につながるので、定規だけで測るのは危険(そもそもプラスチック定規は正確でない)。

       

       

      今回の扇子入れに使える扇子は、仰ぐことを目的とした「夏扇子」指定です。

       

      この型で使えないのは「祝儀扇」「茶席扇」などの儀礼用の扇子(あおぐことを目的としない)。

      そして、江戸扇子(骨の本数が15〜18本と少ないため、親骨の先が広い)や高座扇と呼ばれるタイプの扇子。

       

      どちらも折り幅が広く、親骨の先端に高さが出るものはこの扇子入れの型には合いません。

       

       

      そんなくくりで各自お好きな扇子を持ってきてもらうことにしましたが、先日扇子売り場でどんな種類があるか見に行ったところ、今時の扇子は布製が多かった、、、。

       

      最近は「布製」が流行りなんでしょうか。

      上の黒いのと、青地の花柄が布製(片面貼り)。

      右の薄水色が紙製(両面貼り)。

       

      たたんだときの形状ですぐにわかります。

      上2つ(布製)は両端の幅がほぼ変わらず四角形。

      下二つ(紙製)は両端が狭く、中央が幅広い。

       

      さらにこれを縦にして置いてみると、

      上二つの「布製」扇子は、親骨がまっすぐで先端が広いこともあり、なんとか自立できます。

      三番目の「紙製」扇子は、親骨が湾曲している&薄いこともあり、支えがなければ自立できません。

      4番目の「祝儀扇(紙製)」は、親骨がちょっと湾曲はしているものの先端が広いので自立できます。

       

      そもそも、儀礼用に使う扇子は縦置きで使うものなので自立しなければ意味がない。

       

      縦置きで自立できない夏扇はもっぱら涼を取る専用ですが、布製は先端に幅と高さがあるのでこれもまた不向き。

       

      つまり、三番目の「紙製の夏扇」がこの形状が今回の扇子入れに使える形なのです。

      画像にはありませんが、噺家さんなどがお使いの「高座扇」も縦置きですごく安定する形です(畳む時にパチンパチンといい音がするやつですね)。

      これが舞い扇などになると、親骨を下にする置き方しかできない。

       

      扇子も色々とあるんですね。

       

      製図しないければ知らなかったことばかり。

      色々勉強になりました。

       

       

       

      ほとんど工作!

       

      この講座、「アイロン」を使うのは布を裁断する前にシワを取ることと、最後にちょこっと貼り込むときだけ。

       

      「薄糊」を使わず、ほとんどの工程を「留糊」と「堅糊」だけで手貼りで行います。

       

      そう、使うのは「手」だけ!

      ほとんど工作!

       

      「工作」というと簡単なイメージを持つかもしれませんが、糊を使う貼り込みは「手際よく作る」のが肝要なので、じっくり考えながら作業すると、糊が乾く!焦ると糊が手に付く!手に付いた糊で布を汚す!という悪循環に陥ります。

       

      特に今回は「堅糊」を多用すること、工程上で「二段階の留め」があるという今までとはちょっと違う構造です。

      「え?どうして?今何をやっているの?」とパニックになると布を汚しやすいので、パニックになってもいいけれど手元はあくまで冷静に。

       

       

       

      貼り込みは裏から操作する

       

      貼り込みが「複雑」に感じる要因は、たぶんほとんどの工程を「裏向きで作っていく」からかもしれません。

      (縢襠付筥迫はそれほどでもない)

       

      表で作業するものと違い、裏で行う作業は自分が何をやっているのか、どこを作業しているのかイメージしにくい。

       

      頭で理解しながらでないと進めないタイプの人には、特に難しく感じられるかもしれません。

       

      また物作りの経験が豊富な人ほど固定化した概念が強いので、貼り込みの考え方を受け入れるのに苦労しているようにも見受けられます。

       

      そのような意味では、器用、不器用よりも、単純に物を考えられる人の方が入りやすいような気がします。

       

      「貼り込みなんてやったことないので心配、、、」と言って来る人は多いものの、貼り込みの経験あります!なんて人が講習会に来たことは未だかつてないので、みんな仲良く初心者です。

       

      どうか怖がらずにおいでください(笑)。

       

       

       

      今回の対象者は「金風袱紗に出ていなくても去年までの講習会に出た人でもならOK」としていますが、製図で苦労したり、糊の扱いに苦労する人が多いようであれば、来年は中級にしようかなとも考えています。

       

      こちらの講座は来週6月20日(火)0:00〜から受付開始です。

       



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      【2017.06.16 Friday 19:19】 author : Rom筥
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      2017.6筥迫講習会『四ツ襠紙入』
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        今回は上級コースの『四ツ襠紙入』のご紹介です。

         

        な〜ぜか今回の受講者たちの傾向は同じだったようで。

        さて、何が共通しているのでしょう(笑)。

         

         

        K.Nさんの作品(石川県在住)

         

         

        E.Fさんの作品(山梨在住)

         

         

        Y.Mさんの作品(東京都在住)

         

         

        M.Oさんの作品(東京都在住)

         

         

        H.Oさんの作品(東京都在住)

         

         

        K.Iさんの作品(東京在住)

         

         

         

        A.Yさんの作品(東京都在住)

         

         

        皆さん示し合わせたように、ほぼ紫色でした(笑)。

         

        袋物に紫は持っていると便利な色ですが、四ツ襠に対するイメージ色が共通していたということでしょうか。

        (とかいうと、次回の受講者は紫を避けてきそうですが)

         

         

        金具について

         

        四ツ襠は金具を使うのですが、金具は基本的に「菊2輪」のものを使っています。

        種類はたくさんありますが、加工が大変なので講習会ではこれに統一しています。

         

        今回は仕入先の方で間違えて送られてきました。

        ラッキーなことにいつもよりちょっとゴージャス。

        サイズ的にちょっと大きいけれどたまにはいいか。

        (加工に苦労したからもう扱いたくないけど)

         

        こちらの金具は私の方では取り扱っておりません。

        加工も面倒なので、どうかお問い合わせはご遠慮ください。

        取り扱い方は、カリキュラムの一貫として四ツ襠の講習会でだけ教えます。

         

         

         

        型紙について

         

        この型は「鼻紙大」ということで、ポケットティッシュがちょうど入るぐらいの大きさで、ペン差しも付いているので、ちょっとした手帳のような感じで使えます。

         

        これに「懐紙大」というのもありまして、そちらはもう少し大きくて懐紙が入るサイズです。

        ペン差しは付きませんが、二つの丼(袋)の中に差し込みを付けられるようになっているので、カードが収まります。

         

        講習会で作るのは「鼻紙大」ですが、今回からは付録で「懐紙大」も一緒に付けることにいたしました。

         

        そして「鼻紙大」に「ペン差しなし」という型紙もあります。

        こちらはオプション(有料)です(もちろん四ツ襠講習に出た方のみ購入可)。

         

        一つの型でちょこっとずつ変えた型紙というのはいくつかあって、このようなものは延々と増えていくので、この型紙の管理だけでけっこう大変(汗)。

         

         

         

        四ツ襠紙入とは

         

        四ツ襠というのは、二つの折り襠の間に仕切りがある襠のことをいいます。

        現代の人もよく使っているあのお財布の型ですね。

        現代のお財布の型を袋物細工的に言うならば、「横口付四ツ襠紙入」というところでしょうか(横口はお札を入れる口のことです)。

         

        実は袋物細工によく使われる四ツ襠は、折り襠二つの手前側に「小被せ」が付きます。

        小被せが付くときは、襠は必然的に「そぎ襠」になります。

         

        この「小被せ」というのは、本来の外側に付く「被せ」に対して、内側に付く被せのことです。

        小銭や細かい物がじゃらじゃらと出てこないようにするためのもので、現代でいうところの「チャック」的な役割です。

         

        これがいつかチャックになっていくんだな〜と考えると、なかなか感慨深いものがあります。

         

        でも「横口付四ツ襠紙入」ぐらいになるとかなり現代的な型になってしまうので、昔の袋物ラブなrom筥としては一気に興味が失せてしまうのです。

         

         

         

        課題について

         

        四ツ襠紙入を受講するためには「念珠入れを3つ制作してくる」が課題です。

         

        四ツ襠は念珠入れ(折り襠紙入)に襠が一つ増えただけの型です。

        この講座でカリキュラムにしたい内容は別にあるので、基本的な作り方はおさらいしといてください(そこはもう教えないよ)ということです。

         

        でもほとんどの方が凝った念珠入れを作ってくる。

        「作品」を作ることが目的じゃなくて、「おさらい(手順の復習)」が大事なのね。

         

        ほとんどの方は、袋物を作るときに生地を探すことに一番エネルギーを費やします。

        仕立ては資料を見ながら作ればいいやという感じです。

        これではいつまでたっても手順は覚えられません。

         

        できれば気に入った生地があったらたくさん買っておいて、内布の組み合わせも決めておいて、とにかく同じ生地でたくさん作りまくることが大事です(できたものは周りの人に配りまくればいいだけ)。

        型を復習するとはそういうことです。

         

        金風袱紗、念珠入れ、四ツ襠紙入れなどの「持ち出し口」が付くタイプの組み立ては基本的に同じです。

         

        私としては、上級ともなれば「課題にした型は完全に組み立てられるだろう」を基準にして教えたいので、念珠入れで教えたことはあえて説明しなくていいようにしたい。

        今更「折り襠」の向きがわからない、なんて言わないでねということです。

         

        家で一人だと作る気になれないという方がいますが、それならば覚えるまで何回でも同じ講座に出てください。

         

        今は四ツ襠が講習会で一番難しい型になっていますが、本当はそれほど難しいわけじゃない。

        複雑な型なんていくらでもある。

         

        小被せが付いた四ツ襠だってやりたいけれど、念珠入れの作り方ごときにオタオタしているレベルでは教えるのは難しい。

         

         

        とはいえ、受講者が面白い念珠入れを持ってきたので最後にご紹介させていただきます。

         

        何が面白いのかって?

         

        ここです、↓

         

        香木の欠片を買ってきて、ご自分で作られたそうです。

        笹爪がほんのりいい香りがするなんて素敵ですよね  
           

         

         

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        ▼筥迫工房のはぎれ

        筥迫材料販売にて「はぎれ」を扱うことになりました。

        自分で集めたものが増えすぎてしまったので、使わないもの、使い切れないものなどをお求め安い価格で出品しております。

        袋物細工用に小さな柄の物を集めておりますので、色柄がお好みにあえば使いやすいのではないかと思います。

        量がありますので、少しずつ出していくつもりです。

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        【2017.06.10 Saturday 22:13】 author : Rom筥
        | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
        2017.6筥迫講習会 『鏡付脂取紙〜差込小被引出紙入〜』
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          今月の講習会初日は『鏡付脂取紙』でした。

           

          この講座は見た目が単純なので、今年は1回しか入れなかったのですが、早々に埋まってしまったので作りたい人が多かったということかしらんと意外に思った講座でした。

          たぶん私が自身が「脂取り紙」を必要としないお年頃(苦笑)なので、勝手にそんな判断をしてしまったようです。

           

          しかし、今回の講習を通して見直すことも多かった型なので、来年はもう少し増やそうと考えています。

          (この講座をもっと増やしてほしいなどご要望いただければと思います)

           

           

          T.Tさんの作品(静岡県)

          まずはインパクト大なT.Tさんの作品から。

          こんな面白い布をよく見つけてくること。

          右はお揃いの生地で作った念珠入れ。

          組入れにしたかったようですが、それにはちょっと大きいかな、、、。

           

           

          K.Nさんの作品(石川県)

          とてもすてきな布合わせです。

          内布は銘仙。柄出しもお上手。

          本当はワンポイントが表にくるはずだったのに、貼り間違えてしまったのが残念。

           

           

          R.Mさんの作品(東京都)

          ちょっと洋風な仕上がりの作品。

          この型は洋服地もよく似合います。

           

           

          Y.Mさんの作品(東京都)

          こちらも柄の向きが逆になってしまい残念、、、。

          最近の型紙は柄の向きを文字で説明するよりも、クマ子でビジュアル的に示すようにしています。

          (この型はたま〜にしか作らないので前回のままになっていました)

          貼り込みの型紙はちょっとわかりずらいので、視覚的に判断できる印も必要だなと思いました。

           

           

           

          T.Aさんの作品(千葉県)

          表布はおしゃれなストライプ。

          内布はホットメルト紙を貼ってしまえば、問題なく使いやすくなる布です。

           

           

           

          Y.Oさんの作品(東京都)

           

          青い部分を効果的に出してよい雰囲気の作品になりました。

          この型の場合は、閉めた時の口側に脂取り紙の厚み分の内布がアクセントとして見えますので(ほんの3mmですが!)、表布と内布ははっきり色を分けた方が効果的です。

           

           

          M.Hさんの作品(東京都)

          表布は今回の型にはちょっと大きめな柄だったので、メインの柄を避けて柄取りしてみました。

          ご本人曰く、内布は「ふざけた柄」(笑)。

          でも袋物の内布に使うには楽しいですね。

           

           

          差込小被引出紙入

           

          今回の型には、実は「差込小被引出紙入(さしこみこかぶせひきだしかみいれ)」という呪文のような名称が付いています。

          これは構造を説明する名称なので、初めて作る人にはわかりにくい。

          そこでわかりやすい愛称として「鏡付脂取紙入」と付けたのです。

           

          通常「折り襠」というものは袋を開くたびにお仕事をするものなのですが、この型の場合は脂取り紙を中にセットするときにしか使わない(あることに気がつかない)。

          更に「小被せ」も「段口」の中に隠れてしまって普段はお仕事をしないという珍しい型。

           

          初めて見る人にはど〜ってことない単純な型に見えるかもしれませんが、作ってみるとつい「差込小被引出紙入」とつぶやきたくなるような型なのです。

           

           

           

          貼り込みはパズルのよう

           

          この型は現在「初級」レベルにしていますが、一番初めに講習会で開催した時は「中級」でした。

           

          型紙には色々と工夫を凝らしているのですが、実際に人に作らせてみたらそれほど難しくなかったのが理由です。

          他の型に比べれば部品数も少ないので、金封袱紗を終えたレベルにはとっつきやすいかもしれません。

           

          今回の講習では受講者達が抱き合わせ(組み立て)する段になって、それぞれの部品がどこにはまるか当てっこをしていました。

           

          ある方からは「貼り込みってパズルのようですね」とも言われました。

           

          「縫って作る物」というのは、基本的には裏で縫ってひっくり返すという考え方です。

           

          しかしながら「貼って作る物」には「ひっくり返す」という概念はありません。

          ひっくり返すという動作に準ずるのが「組み合わせ」です。

           

          私がこの組み合わせという概念が理解できたのは、つい2〜3年ほど前のことです。

          それまでは貼り込みというものをそれほどよく理解していなかったと思います。

           

          教本で解説している筥迫は現代で使われている一般的な型ですが、実は「簡易筥迫」と言われるぐらい構造を省略したものなので、複雑そうに見えて実は簡略型。

           

          明治以降の正式(?)な縢襠付筥迫は、折り襠が付いて、鏡も差し込みになっている型です。

          これは作り方がちょっと複雑で、私自身も最近になるまで作り方が理解できませんでした。

          それがある時急に閃くに至ったのですが、その概念さえ理解できれば至極単純。

           

          それ以外にも、貼り付け段階の部品は貼るところと貼らないところを作るなどかなり「中途半端」な作り方をするので、よけいにパズルのように感じさせてしまうのかもしれません。

           

           

           

          糊を使う貼り込みは時間との勝負

           

          そして貼り込みは何と言っても「糊」を使う作業です。

           

          糊は乾いて初めて接着するものです。

          特に抱き合わせ作業は速乾性のサイビノールを使うので、ゆっくり作業することなぞできない。

           

          全体が乾かないうちに一気に作り終え、残った湿り気で最後に形を整えて仕上げます。

           

          「抱き合わせ作業が一番楽しいのに、あっという間に終わっちゃう〜」と誰かが言っていました。

           

          組み立ての展開はあまりに早いので、頭で理解しながら手順を覚えることを講習会では期待しない方がいい。

           

          だからこそ家に帰ったらすぐに復習してほしいのです。

          更には、資料を見ないで作れるぐらいに手順を覚えて欲しい。

           

          横目で資料を見ながら作っていたら糊が乾いてしまう。

          これで細かいことを注意しながら作るのは無理というものです。

           

          去年までの講習会では「仕上げ作業」をする余裕なんて全くありませんでした。

          ちゃちゃっと貼り付けてお終い。

           

          でも今後は講習会で糊のことをしっかり教えていきたいと思っています。

           

           

           

          ちなみに、教本では組み合わせはしていません。

          中途半端に感じるような作り方もしていませんのでご安心を。

          ただでさえ複雑だと思われているので、何でこんなことをするんだ?的な手順は全て省いております。

           

          今年になって「講習会で筥迫コースだけ受講したいのですが、金封袱紗は絶対に受けなければなりませんか?」というお問い合わせをよくいただきます。

           

          今年から筥迫などの中級コースは、貼り込みの基本的な手順を理解している人用に組んでいるので、それだけ受講してもついていけません。

          筥迫だけ作りたいなら教本の方が単純に解説しているのでずっと楽ですよ、と言っています。

           

          教本で筥迫を作ってみて、なんか貼り込みって楽しい♡と感じたら、是非講習会に参加して貼り込みの基本を一から初めてみてください。

          もっともっと貼り込みが楽しく感じると思いますよ。

           

           

          貼り込みという技法は現代人には複雑なパズルのように感じられるようですが、やっていることは畳んで重ねて組み合わせての世界なので本当は至極単純な世界です。

           

          それは現代の物作りにあまり残っていないような考え方なだけで、このちょっとした不思議感が貼り込みを知った人たちを虜にしているのかなと思っています。

           

           

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          ▼筥迫工房のはぎれ

          筥迫材料販売にて「はぎれ」を扱うことになりました。

          自分で集めたものが増えすぎてしまったので、使わないもの、使い切れないものなどをお求め安い価格で出品しております。

          袋物細工用に小さな柄の物を集めておりますので、色柄がお好みにあえば使いやすいのではないかと思います。

          量がありますので、少しずつ出していくつもりです。

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          ▼筥迫工房の材料販売


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          【2017.06.05 Monday 22:58】 author : Rom筥
          | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
          作るばかりが難儀なわけじゃない
          0

            最近、打ち紐を仕入れていた問屋さんが閉店しました(ショック)。

             

            そんなばかなと思う気持ちが強く、この目で直接状況を確認しようと問屋街を訪れると、なんとシャッターが閉じた店の多いこと。

            今は様々な分野で問屋さんがなくなりつつあるという現状を身をもって痛感しました。

             

            ネットで物を買うのが当たり前になった今、小売店で物が売れないのだから問屋が潰れて当たり前、といえば当たり前。

             

            しかし、私のようにニッチな世界で細々とネットショップをしている身にとっては、問屋さんがなかったらどこで仕入れればいいのよ、、、。

             

            ここで仕入れなくても別の問屋でも打ち紐は扱っているのですが、山ほどのメーカーの中からこのメーカーの商品が一番結びやすい!と選んだものだったので、このメーカーのものをどこの問屋で仕入れられるか探しまくるのがまた悩ましいところ。

             

            ということで、もしかしたら色によってはしばらく在庫が切れる状況であることをご了承ください。

             

             

            私が筥迫という文化(?)を商売(??)にして早8年ほど経ちます。

            よくぞここまでと言われることも多いのですが、本当によくぞここまで来たと自分で思うのは、筥迫を作ること以上にこの材料集めこそが山あり谷ありだったわけで。

             

            作家さんなら自分のものだけを作る材料があればいいとは思いますが、人に作ってもらおう、人に教えようとなると、この材料集めに並々ならぬ苦労をするわけですね。

             

            「筥迫なんだから正絹の材料を扱えばいいのに」とも言われますが、こんな小さなショップで絹製品なんて抱えられないですし、作る方も気軽には始められません。

            正絹を使いたければ、個別に専門店で入手してくださいという感じです。

             

             

            当たり前のように使っていた材料や道具が、ある日突然入手できなくなる、これは本当に怖いことです。

             

            現代では職人さんがどんどん減っていくとはいいますが、実は職人さんたちが使っている専用の道具を作る職人さんたちがいなくなっていることもまた原因にあるとは思います。

             

            それ以上に、昨今は「絹糸」も圧倒的に不足していますし、桐箱も「桐」が不足して高騰。材料の供給もままならない。

             

            今まで使っていたものと同じようなものを探すためにはものすごい労力を費やすことになるのですが、これにめげて廃業をする決意をする人は多いのではないかと思います。

             

             

             

            ないなら代用を考える、それでもなければ自分で作る!

             

            こんな状況はたぶん今だけではなく、これまでもずっと繰り返されてきたこととは思います。

             

            筥迫作りはよく「伝統工芸」と間違えられますが、形だけが残っているだけで伝統的な作り方をしているわけではありません(そもそも閉鎖的な文化だったので、ほとんど伝承もされていない)。

             

            私が貼り込みで袋物なんぞを始められたのも、たぶんそのような文化がほとんどなくなってしまった状況で、現代の入手しやすい材料だけを集めざるを得なかったという、非常に割り切れた状況だったからではないかと思っています。

             

            これが昔からのやり方で誰かに教えてもらって作っていたら、この材料問題は今よりずっとずっと深刻だったと思います。

             

             

            最近お付き合いのある房の職人さんは、房の中に入れる木の芯を作る「ひき屋」さんがどんどんいなくなって困るとおっしゃっていましたが、いざとなったら3Dプリンターで作ってもらうかな〜と言っていました(笑)。

             

            これがなくなったらオレはこの仕事を続けていけない、、、なんて悲壮な職人さんも多いので、このような柔軟な発想ができる職人さんを見ると、何だかホッとしてしまいます。

             

             

            以前、知り合いのパイプオルガン工房の方に、パイプの元になる金属板も工房で作っていると聞いてびっくりしたことを思い出しました。

            その作業をyoutubeにアップしているからと紹介されたのですが、パイプオルガンを作る工房でさえニッチすぎるのに、こんな機械を作っている(販売している)ところがあることに私が感心していると、「こんなの売っているわけないじゃない(笑)自分で作るんだよ」とあっさりおっしゃっていました(大きい管はさすがに輸入するらしい)。

             

            その動画を探したのですが、これが彼の工房のものかどうかわからず。

            でも参考までにアップしてみます。

            「キャスティング用の治具」と説明にあるので、やはり自作の道具ということです。

             

            彼らを見ていると、臨機応変に何でもやってやろうと考えられる柔軟な頭を持っていないと、職人なんて商売はやってられないなと改めて感じます。

             

             

            筥迫も「かがり糸」ぐらいなら日本刺繍の糸を手で撚り合わせて作ることはできるでしょうが、それを人に売るほど作るのはさすがに別問題ですが、それでもいつか打ち紐も手に入らなくなったら、何で代用するか、もしくは「打ち紐の作り方」という教本を出すか、などと真面目に考えることもあります(まだここ10年ぐらいは確実にあるだろうけど)。

             

             

             

            「はこBOON」サービス停止のお知らせ

             

            重さで料金が決まる「はこBOON」はとても安価でありがたい存在だったのですが、今年7月10日にサービスが停止されることになりました。

            筥迫工房の材料ショップでも、6月中で利用を停止することにいたします。あしからずご了承ください。

             

            私が「はこBOON」で送るものは、圧倒的に「(筥迫用)刺繍台」が多いのですが、大きいけれど重さはないので「はこBOON」で送るのにちょうどよかいこともありすごく残念。

             

            刺繍台はただの「木枠」なので当初は通常扱いで発送していたのですが、あるとき業者から商品が「破損」したと連絡があり、弁償してもらったことがあります。

             

            こんなものがどうやって破損するんだと不思議に思っていましたが、破損箇所を見るとあきらかに「投げた」と思われるような角の欠け方。

            発送元のファミマの店員さんにこんなことがあったと言うと、扱いが荒いからとにかく「こわれもの」扱いにした方がよいと言われ、刺繍台に「こわれものシール」を貼ってもらっていました。

             

            こんなものに「こわれものシール」を貼るなんて何だかな〜と思いつつ、こわれものシール=投げるなよシールと割り切ることにしました。

             

            配達業者さんも、忙しすぎて投げるように扱う→お客がこわれものシールを貼りまくる→忙しいのに丁寧に扱わなければならない→さらに忙しくなる、、、、すごい悪循環を感じつつ。

             

             

             

            ショップを始めてからこれまで、発送に関してもその時々の流通の移り変わりを感じます。

             

            レターパック→メール便→はこBOON→クリックポスト

             

            「ゆうぱっく」よりお手軽な「レターパック」は全国一律の500円(350円)が魅力的でしたが、「メール便」が出てからはほとんど使わなくなりました。

             

            その後、厚み制限が2cmというメール便にとって変わったのは、厚みが3cm、ポスト投函ができる!という「クリックポスト」に全面的に移行。

             

            それ以外の厚みに利用していた「はこBOON」がサービス停止(たぶん廃止と同じと思う)したことで、今また頭を悩ませています。

             

            とりあえず、一つずつの厚みがないものであれば、クリックポストの「二個口」で送る、サイビノールが入っていれば「クリックポストと定形外」、まとめてほしい人、急ぎの人は宅急便というように区別しようかと考えています。

             

             



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            【2017.05.28 Sunday 14:50】 author : Rom筥
            | 筥迫材料-その他 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
            2017.5 筥迫講習会『二ツ折小被付筥迫』
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              5月の三連続講習の最終日は『二ツ折小被付筥迫』でした。

               

              今回は受講対象者が少なかったので、3名のみの講習会でした。

               

              初心者でも好き〜に選びたい放題だった去年までとは違い、上級に行くためにはきちんと課題もこなさねばならなくなったので、中級以上は席が空いているような状況がしばらく(いやずっと?)続くと思います。

               

              直前になって予定が空いた!というような場合は一度申し込み画面を覗いてみてください(もちろん課題が作れるならね)。

               

               

              K.Eさんの作品(埼玉県在住)

              今回は中を開いたカットがないのですが、こちらの内布には無地の一見薄手の赤が使われました。

               

              この「一見薄手」というのが実はくせ者でして、薄くても「地紋」が入っているようなものは、微妙な厚みとして影響してきます。

               

              三段口扇襠筥迫はとにかく布を畳みまくって作るので、ちょっとした厚みが全体の厚みにつながっていきます。

              しかし、この型の場合は「胴」の厚みが1cmぐらいしかないので、ちょっとした細工や、鏡の厚み、びら簪の一つ一つの厚みがシビアに感じられます。

               

              この型では、内布は地紋のない、とにかく薄い綸子や羽裏、紅絹やローンぐらいの素材が適しているでしょう。

               

               

              郁駒屋さんの作品(福岡県在住)

              毎度おなじみの郁駒屋さんです。

              最近、掲示板に鬼のように作品を投稿されています(笑)。

              講習会が終わってもこれだけ作ってくれると、講師としてのやり甲斐を感じます。

               

              しかしながら、最近は仕立てに生きずまっているのだとか。

              これに対するアドバイスとしては、「柄合わせ」ばかりに目を向けないで、筥迫がきれいに仕立てられるような生地(素材)を見つけて作ってみることです。

               

              そんな生地で何個も練習してみると、型紙のこだわりもわかりやすく、微妙な狂いがわかりやすいので、気をつけなければならないところが一目瞭然でわかります。

              要するにデッサンのようなものですね。

              これからも頑張ってください!

               

               

              M.Aさんの作品(東京都在住)

              M.Aさんはいつも講師泣かせのびっくり生地ばかりを持ってきていたので、講習会の素材としては練習になりませんでした。

              つまり、家に帰って復習しようと思っても、気をつけなければならないところがわからなくなってしまいます。

               

              去年までは「作り方を習う」というよりも、「作品を作る」というノリだったので、皆さんここぞとばかりの生地を持ってきていたからでしょう。

               

              今回選ばれたのは、なんと品行方正な生地(笑)。

              表布がハイカウントのシルクシャンタン、内布がリバティ(ローン)。

              これで上手くできないわけがない。

               

              直持ちが常の懐中嚢物は汚れやすいので、薄い色の無地はあまり実用的ではないですけどね。

               

              私は高校の卒業式で、このピンクのシルクシャンタンで自作したワンピースを着ました。

              私服の学校だったとはいえ、こんな素材で作った服を高校の卒業式に着るなんて、今時じゃ考えられないですね(笑)。

               

               

               

              上級以上は事前作業+課題提出

               

              今年からは基本の筥迫が中級レベルになり、ここからは事前作業(ホットメルト紙を貼ってスジ付けまで)が必須になりました。

               

              上級以上はこれに加えて、「巾着&飾り房」「ぶら作り」もしてこなければなりません。

              更には『縢襠付筥迫』か『三段口扇襠筥迫』を自宅で1つ以上作って持参する(講習会で作ったものは覗く)という課題があります。

               

              この課題はけっこう大変だったようです(あえて画像は撮りませんでしたが)。

               

              去年までの講習会では「一日で筥迫を作らせる!」というやり方がウケていたわけなのですが、初心者にそんなやり方をさせれば指示通りに手を動かすことだけで精一杯です。

              理解しながら作業する余裕など皆無。

              つまり講習会が終わった後に、頭には何も残らない、、、沈

               

              ジェットコースターを乗り終えたような爽快感(達成感)からか、それに満足して、家に帰ってまで作ろうという人はごく僅か。

               

              講座の数をこなしても、これで上達するわけがない。

               

               

               

              講習会で作る「縢襠付筥迫」は、基本的に教本と同じものを使っています。

              ただし教本に入っていない部品を使ったり、教本では一種類しか使わない厚紙も三種類使い分けています。

              綿芯として使っているキルティング芯も、今年からはより本格的なものに変えようと考えています。

               

              つまり、講習会で教える筥迫は、ただ教本を見て作っている人たちよりずっといいものができるはずなのです。

               

              今回、教本を見て縢襠付筥迫を作ったという何人かの方から、二ツ折小被付筥迫に参加できないかとお問い合わせをいただきましたが、これらの理由から、教本で作るものと講習会で作るものは別物と考え、どなたも講習会で金封袱紗から初めていただきたいということでお断りさせていただきました。

               

               

               

              去年までの講習会は、とにかく「上手上手!」と褒めることしかしませんでしたが、今回の講座(上級レベル)からはかなり駄目出ししています。

              「もう一度、金封袱紗からやり直したい」と言った方もいました。

               

              このように真剣に向き合ってくださる方が増えてくると、懐中袋物の型はまだまだたくさんありますので、もっと複雑な型を増やそうという気にもなってきます。

               

              また、江戸型筥迫や定家文庫も講習会で教えてほしい!ということもよく言われます。

              しかし、このようなものは講習会などで扱うものではないと考えています。

              技術的に難しいと言っているのではありません。

               

              江戸型筥迫や定家文庫のようなものは、本来「ハイカルチャー」に属するものです。

              ハイソな人々が、手間もお金も惜しみなくつぎ込んで作らせたからこそ圧倒的な存在感があるのであって、技術もない人たちがお楽しみだけでこのような物を手掛けてしまえば、とてもチープなものが出来上がってしまいます。

               

              そんなものが世の人の目についてしまえば、江戸型筥迫や定家文庫が人々を引きつけてきた「憧れ」が失われてしまう。

               

              現在の講習会のように「教えてもらう=面倒をみてもらう」というレベルの人たちに教える対象のものではない、というのが私の考え方です。

               

              かといって、どこかで残していかなければならないものだとも思うので、上級以上である程度上手い人が出てきたら、そのときは承認制で研究会のようなものを復活させましょうかね。

              まだまだ先のことだとは思いますが。

               

              イベント的なノリで楽しく参加できた講習会から、今後は技術をあげてより複雑なものを作れるマニアックな講習会・研究会を目指して、まだまだ野望が尽きることはありません(ふふふ)。

               



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              【2017.05.21 Sunday 13:54】 author : Rom筥
              | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |