『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
 
(重要)今後の講習会中止について
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    先週末、講習会が早く終わった日の帰り道に撮影したもの。

    朝早く通った時には蕾だったのに、暖かい日だったので帰りには一気に咲いていてびっくりしました。

     

     

    お針子会講習会

     

    季節は桜満開なのに、社会全体はどんよりした閉塞感に満ち溢れていますねぇ、、、。

     

    3月の講習会は三連続でしたが、申し込みが少なかったり、しっかり埋まっていた日でも直前に大量キャンセルが生じました。

    こんな時期ですから、ちょっとでも不穏な状況が身の回りにあれば休まざるを得ないのはよくわかります。

    とはいえ、これでは講習会を続行するのは難しい。

     

    世の中があまりにも先の見えない不安定な状況なので、

    2020年度の4月以降の講習会は全て中止

    とさせていただきます。

     

    今年中にもし回復の兆しがあれば、そこからまた少しずつ再開するかもしれませんが、現時点では完全に白紙状態です。

    もしいつか再開するとすれば、多分体験コースの「携帯裁縫用具入」からになろうかと思います。

     

     

    つたえ教室

     

    先週末の世の中の様子では、日本はこのまま穏やかに収束するのではないかしらん、、、とさえ思える感じだったので、講習会は中止にしても、「つたえ」の教室は細々と続けていこうと考えていました。

     

    しかし急転直下、つたえの教室もコロナの影響でしばらく使えなくなることになりました。

    しかたなく昨年秋に開設した筥迫工房の工房(変な言い方)を開放することに。

    つたえほど広くはないので、とりあえず定員3名ならなんとかなるか?と思いながら、講習会後に週明けにあたふたと動きまわっていたのですが、、、。

     

    昨日の小池都知事の発言に、もう明日のことさえ予測できない状況になってきました。

     

    とりあえず次の教室は4/14なので、そのときまでどのぐらい状況が変化しているかわかりませんが、臨時教室は私の工房なので一人も来ないとしても場所代はかかりません。

    たとえ予約を入れていたとしても行かない方が良さそうと思えば当日であってもキャンセルしてくださってけっこうです。

    (当分の間、キャンセルポリシーはなしとします)

     

    今の状況では、教室をやっていいのか、いつからならやっていいのかさえわからないので、私は毎日工房にいますので、来たい方は来ていただければいつでも対応いたします。

     

    ということでしばらくの間、教室は筥迫工房で行います

     

     

    新しい工房のこと

     

    これまで自宅で仕事をしていましたが、去年の秋から実家の父が老人ホームに入居したことで、現在その家を筥迫工房の拠点にしています。

    家族と一緒の家でネットショップの商材を扱っていたので、引越しをしたときの物の多さにびっくりしました。

    今までどんなに家族に迷惑をかけていたのかと申し訳なく思いました。

     

    しかし今では、自分だけの大きな作業台があって、その日のやり残しをそのままの状態で次の日に続きができることの有り難さを痛感しています。

     

    本来、ネットショップの住所も変更しなければならないのですが、住所を公にしてしまうと「お店まで直接買いに行きたい!」と言う人が出てきます。

     

    今まではネットショプはWEB上のもので「実店舗」はありません!この住所は住宅なので来てもらっても困ります!というやり取りは結構ありました。

    お針子会が実店舗と勘違いして来られた方もいらっしゃいました。

     

    ネットショップを対面販売と勘違いしていらっしゃるのだとは思うのですが、そのような方は買い物と一緒に話をしたくて来ることが多いので、毎日時間に追われて仕事をしている私としては、急に来られてもとても相手をすることができない、、、。

     

    ということで、もし直接会ってお話をしたいと言う方がいらっしゃいましたら、どうかお問い合わせからアポイントを取っていただければ大変助かります。

     

     

     

    筥迫工房の材料販売(ネットショップ)

     

    ▼筥迫工房の講習会

     

    ▼筥迫掲示板
    筥迫工房の教本や自慢の細工物を、皆さん自身で披露できる掲示板です。写真のアップロードが簡単になりました(一回の投稿で6枚掲載可)。丹誠込めて作った筥迫を大勢の人に見てもらいしましょう!

     

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    【2020.03.26 Thursday 20:22】 author : Rom筥
    | 講習会(お針子会) | comments(0) | - | - | - |
    春ですが。4月の講習会中止と教本改訂
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      なんとか明るい気持ちを探したくなる今年の春です。

      皆さんは何を見ると春を感じるでしょうか?

       

      私は何と言ってもこの香りです。

       

      沈丁花(じんちょうげ)は見かけは何とも地味ですが、この強烈な香りで「私を見て!」と主張してくる花です。

       

      しかし、工房に通う道にあるこの沈丁花が最近主張をしなくなりました。

      近づくと花先が少しずつ茶色に変化して、匂いの終わりを告げていました。

       

      もう一つの春は、我が家の娘の花粉症が大幅改善されたこと!

      去年の秋頃に「舌下免疫療法」をためしたところ、現時点で「今年って花粉飛んでる?」というほどに劇的改善。

       

      毎年「花粉症じゃない人がいるなんて世の中不公平だ〜!!」とわめくぐらい顔を腫らしていたので、本人的にはこの世の春という感じのようです。

       

      今後の花粉の飛散状況により「やっぱり、、」ということがあったとしても、症状が重い人にとっては一時期だけでも気分が休まればありがたいことでしょう。

       

       

      教室のこと、講習会のこと

       

      コロナの自粛期間を受けて教室でも人数調整をし、10日は「できれば参加したい」という3名のみで行いました。

       

      この日、これまで講習会に通っていた方が初めて教室に参加されました。

      講習会に数年通ってきた方だったので、講習会同様のイケイケモードでテキパキと作業されていました。

      しかし、いつのも教室メンバーはマイペースでゆったりした雰囲気に慣れているため、かなりテンションが違う(笑)。

       

       

      それに影響されてか、コロナの自粛ムードもあってか、おしゃべりも控えめで作業に没頭するその日のメンバーたち。

      こんなふうにできるだけしゃべらなければ飛沫も抑えられるかも、、、などと思ったりしてしまいました。

       

      ということで、次週の教室からしばらくの間、テーブルの対面に人を配置しないよう定員を4名に限定し、換気を心がけるようにして小規模で続行することにしました。

      とは言っても、ホントこの先どうなるか正直わからないのが辛いところですが、、、。

       

       

      4月の講習会中止

       

      来週末の3月講習会まではとりあえず開催いたしますが、

      4月の講習会は「中止とさせていただきます。

       

      4/4 月見型紙入

      4/5 四ツ襠紙入

       

      申し込み日にカートが出ないという失態をおかしたものの、その後申し込みも伸び悩んだので、昨今の状況もあり早々に中止にいたしました。

      そして希望者は私の「工房」で少人数対応することにしました。

       

      5月の以下期間の講座は開催するかどうか検討中です。

       

      5/3 縢襠付筥迫1(初級)

      5/3 縢襠付筥迫2(初級)

      5/4 フリークラス5-1

      5/5 フリークラス5-2

       

      このような状況になったときに果たして申し込み希望者がいるのかどうか、単発の講習会は予定が立てづらく難しいです。

       

      もし上記講習会に希望されている方がいらっしゃいましたら、申込前に「お問い合わせ」より参加表明いただけないでしょうか。

      筥迫工房へのお問い合わせ

       

      それによって開催するかどうかを考えますが、問い合わせがない場合はしばらく中止する可能性もあります。

      もしくは工房で少人数対応するか、いまだに悩む悩む、、、。

       

       

      教本「縢襠付筥迫」改訂します

       

      こんな時こそ、家にこもって袋物細工にいそしみましょう!

      とお勧めしたい所ですが、実はショップで販売している教本の在庫がある数冊というこの事実!

       

      もっと早くに増刷すればよかったのですが、講習会とのからみで迷いに迷って遅くなってしまいました。

      講習会、教室、一般販売の教本と、実はこれらの状況が微妙にからみあっているのですね。

       

      マニュアル作りの手間隙がばかにならないので何とか併用できるようにとの考えからでしたが、そうなると一つがつまづくと全体に影響が出てくるという、、、。

       

      ということで、いっそ完全分離することで進めることにしました。

      つまり「縢襠付筥迫」を改訂します。

       

      これから新しく作り直すので、現在の在庫がなくなった後は次回販売まで2〜3ヶ月かかるかもしれません。

      あしからずご了承ください。

       

       

      あれもこれもすんなりとはいかず、コロナ以外にも色々と悩める今日この頃です。は〜、、、

       

       

       

       

       

      筥迫工房の材料販売(ネットショップ)

       

      ▼筥迫工房の講習会

       

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      【2020.03.15 Sunday 13:27】 author : Rom筥
      | 講習会(お針子会) | comments(0) | - | - | - |
      昨今のこと、色々と難しいです
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        いつも講習会の申し込みは、開始日の0:00にカートが開くように設定しています。

        しかし今回はPCの設定を間違えていて「月見型紙入」も「四ツ襠紙入」も開かず、、、

         

        四ツ襠申し込みぐらいの人になるとメールをしてくれるのですが、月見型は初級なので満席になったと思われたかもしれません。

        ということでカートは開いていますので、よかったらお申し込みください。

        ・月見型紙入

        ・四ツ襠紙入

         

        帛紗挟み」「二ツ折小被付筥迫」も詳細出ていなかったので出しました。

        あれもこれもで、本当に申し訳ありません。

         

         

        キャンセルポリシー

         

        とはいえコロナ騒動でどこもかしこも活動を自粛している昨今、なかなか講習会に参加しようなんて思えないかもしれませんね。

         

        筥迫工房の講習会にはキャンセルポリシーがあるのですが、今月の講習会に申し込まれている方には、体調に少しでも不安を感じた場合は当日でも絶対に休んでくださいと言っています。

         

        そのかわり、今月、来月に限っては、当日でもある程度は返金することにしました(まだ率は決めていませんが)。

        これが今月、来月で済めばいいですが、どう考えてもそれですまなさそうで。

         

        かつて当日キャンセルでも返金をしていたのですが、予約だけして直前にキャンセルする人が続出し、満席なのに実際の参加者は半数しかいないということが何ヶ月か続きました。

        そんなことをしていたら講習会が成り立たないので、それ以降はしかたなくキャンセルポリシーを作ることにしました。

        でもそんなことを言っていられないのが昨今の状況です。

         

        今のところ講習会は開催しますが、今後世の中の状況によって中止にしり、中止にしないまでも申し込みがあまりにも少ないようであれば取りやめたりする可能性もあります。

        (どうしてもやってほしいという方の場合は、私個人の工房で個別に対応するかもしれません)

         

        こんなとき、教室なら簡単に「振り替え」できますが、講習会は振り替えができないのが難しいところです。

         

        やはり単発のステップアップ講座は難しいと改めて感じざるを得ません。

        今後の講習会のやり方を根本的に考え直すきっかけになりそうです。

         

         

        帛紗挟み

         

        今後、講習会が中止にならなければという条件付きでしか言えないのが辛いところですが、以下「帛紗挟み」についてお知らせいたします。

         

        「帛紗挟み」の対象は「丸型小物入」を受講した方になっているのですが、これは「事前作業に縢り糸を撚ってくる」という条件があるからで、その縢り糸の作り方を丸型小物入れでやるからなのですね。

         

        しかしながら「すでに日本刺繍をしているから、わざわざ撚り方を習わなくてもいいわ〜」とか、「撚るのは難しそうだから市販の縢り糸を買いたい」という方もいらっしゃるとは思うので、その場合は「中級講座2以上」を受講していれば対象と致します。


        1)講習会の「丸型小物入(レベル14)」を受講する
        自分で糸撚りをしたことがない方、自分で撚った糸を使いたい方は、是非この講座を受講してください。
        自分で糸撚りすることができれば、手縫糸を買うだけで縢り糸を用意することができます。

        2)市販の縢り糸を購入する
        「糸撚り」をしたことのない方、「丸型小物入(レベル14)」を受講していない方は、市販の撚り糸をご用意ください。
        入手方法は申し込み後に送られる内容を参照の上、各自で入手してください。
        ただし、必ず指定のショップのものをお使いください(絶対に適当なもので代用しないでください)。
        価格は(1400円+送料)程度です。

        3)自分で糸を撚る
        日本刺繍などで日常的に糸撚りに慣れている方に限ります(日本刺繍よりもかなりきつく撚りますので、日常的に慣れている方でないとレシピ通りに撚ることはできません)。
        事前作業で送られる「糸撚りのレシピ」を参照の上、各自で糸撚りをしていただきます。
        ただし糸は「手縫糸(絹)」を使っていただきます(「釜糸」は不可)。

         

         

        額縁処理

         

        本来、袋物の角処理は、表布と内布を「組み合わせ」て仕上げるので、市販している縢襠付筥迫の教本ではこのやり方は解説していません。

        ただでさえ工程の多い筥迫なので、教本だけで作る人にそこまでやらせたらうんざりされるだろうと思ったのですが、近々改訂予定の教本でこれを入れるかどうか判断に悩む、、、、。

         

        しかし講習会では金封袱紗からこの組み合わせを習います。

        内布の引っ掛け(オス)に対して、表布は額縁(メス)に処理します。

         

        この表布の額縁は、通常の講座では「折り返しの額縁」にしていますが、これは初心者でもリスクなく一番簡単にできる方法です。

        しかしこれは厚地には使えません。

         

        そこで前回の講習では、バッグなどによく用いられる「突き合わせの額縁」にしてみたのですが、袋物細工のように小さいものはよほど綺麗に仕上げないと目立ってしまうことから不評でした(リスクはないんですけどねぇ)。

         

        そこで、プレ講習の時だけやった「切り落としの額縁」に戻してみようと思います。

        これはかなりリスクのある作り方なので、練習に時間をかけねばなりません。

        それで前出の「縢り糸」までこカリキュラムに加えるのは不可能と考え、そのかわりこの「切り落としの額縁」の練習に時間をかけることにいたします。」

         

        私自身は少しでも厚みがあれば迷わずこの額縁処理をしています。

        切り落としの額縁が上手く出来るようになると、ある程度の厚みのあるものも問題なく仕立てることができるようになると思いますので、是非チャレンジしていただきたいやり方ではあります。

         

         

        また、去年まではこの帛紗挟みはこちらでサンプルの表布と内布を用意していましたが、今年は初級の「利休型紙入」ですでに「錦地」を指定しているので、今回から帛紗挟みではもう少し厚めの「金襴」なども可にしてみます。

        それでもあまりにも厚く硬い帯地、裏に糸が渡りまくった帯地などは使えないものもありますのでご了承ください。

         

         

         

         

         

        筥迫工房の材料販売(ネットショップ)

         

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        【2020.03.08 Sunday 12:29】 author : Rom筥
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        幸田文『きもの』〜婚礼衣装〜
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          最近入手した写真です。

          カードとして撮影されたものなので、実際の結婚式というわけではないと思いますが、衣装としては華族とか豊商レベルのものではないかと思います。

           

          初めは「三襲」か?との意見もありましたが、襟の下がり具合からこれは「掻取」ではないかという話になりました。

           

          ※三襲(みつがさね):白・赤・黒の三枚を重ねて着る花嫁衣装。

          ※掻取(かいどり):武家で言うところの打掛けは公家では掻取という。

           

          そして何より筥迫が江戸型!

          びら簪の下り金具も小さく、私が唯一持っている江戸型を1/3ぐらいに縮小した「箱襠型」に組み合わされたびら簪以外で見たことがないので、その希少性から明治期あたりと考えます。

           

           

           

          掻取(打掛け)

           

          明治維新以降は、上記のような極一部の階級に残るだけで筥迫も掻取も一時姿を消しますが、筥迫は明治後期に復活し、瞬く間に花嫁衣装のアイコンとなっていきます。

          しかしこの掻取が筥迫ほどの支持を持って花嫁衣装に復活するのは、筥迫からずっと遅れて戦後の貸衣装が主流となってからです。

           

          もちろんその掻取も突然現れたわけではなく、徐々に婚礼衣装に取り入れられるようになったのですが、それがいつ頃からなのか、また何がきっかけなのかずっと疑問に思っていました。

           

          その答えとなる背景が幸田文の「きもの」にありました。

          和物好きであれば読んでいる人も多いのではないでしょうか。

           

          そして私が「細雪」に出てくるとばかり思っていたくだりが、実はこの「きもの」にあることをその時知りました(苦)。

           

          それは主人公「るつ子」の姉の婚礼衣装を決めるときの様子です。

           

          式にはおかいどりが着たい、というのが姉の希望だった。

          そんなものは普通のうちでは着ない。

          身分のいい人とか、よほどお金持ちとかは着るが、なみの家では着ようという気さえおきない、特別かけはなれた衣装である。

          もし姉がそれを着たとすれば、親類はじめ誰もがびっくりするだろうし、驚いたあとは悪口をいわれるに決まっている。

          身のほど知らずの跳ね上がりもの、と。

          るつ子も中の姉も、最初にそう聞いた時には、びっくりした。

          中の姉などはひええと目をみはって、あとはげらげら笑いだした。

           

          その後、姉は父に話を切り出します。

           

          「なぜかいどりなんぞ着たいんだね?」

          「なぜだなんてー誰だって着たいわ。」

          「誰だってというのは誰のことだ?」

          「みんなよ。どこの女の子も、おかいどりは着たいのよ。」

           

          物語はこの数年後に関東大震災(大正12年)を迎えるという時代です。(ところで「ひええ」ってこの時代も普通に使われていたのね)

           

          特別掛け離れた衣装であっても、この時代の女子が掻取(打ち掛け)に憧れていたということは、彼女らの思いが戦後の打ち掛けや懐剣(貸衣装)登場につながったのだということですね。

           

          この「特別掛け離れた」というのは、花嫁衣装の歴史を語る上でのキーワードでもあります。

          つまりそれこそが「ハレの日(非日常)」にふさわしいということで婚礼衣装に取り入れられるようになったのです。

          (比較的新しい伝統です)

           

          その掻取、懐剣、筥迫の中で、筥迫がいち早く受け入れられたのは、小さい割に目につきやすく、他の物に比べ価格的にも即取り入れやすかったことは想像に難くないでしょう。

           

           

          結局父に反対されて、姉の婚礼衣装は「黒い振袖」と「藤色の色直し」に決まりました。

          筥迫場面はほんのちょこっとだけ。

          いつの間にか助手が、着るばかりに振袖の用意をしたという。

          おばあさんが、その用意があまり手順よくみごとだから、ちょっと見ておいたらどうか、といいに来た。

          行ってみた。足袋からはこせこまで、ものがみな縦長にきちんと整理されていた。

           

          掻取を親に買わせるため、妹たちも巻き込もうとする姉に反発していたるつ子ですが、最終的に父が選んだ胸に散らした千羽鶴と裾に青々と老松をあしらったその振袖は、自分の時はこのお下がりでいいと思えるほどのものでした。

           

          震災で全ての財産を失った後、るつ子の結婚が決まります。

          しかし震災直後の姉との諍いから、この振袖は貸さないと言われてしまいます。

           

          そのような状況で父は必死にるつ子の婚礼費用をかき集めるのですが、るつ子は父の愛人である「その」に婚礼衣装の相談をします。

          限られた費用で誂えたその婚礼衣装がまた見事でした。

           

          白一色に装ったるつ子は、雪のようにふんわりと花嫁の座にいた。

          かつて上の姉の結婚のとき、姉の頬に紅を刷いて、花嫁に際立った生彩を添えたるつ子は、自分の神前の式の間じゅうは紅をよせつけない白い顔でいた。

          きものの白羽二重に勝つ白さだった。

          それは母親譲りの雪国の肌理が、おしろいの下で微妙な光沢を放つもののようだった。

          こればかりは容色自慢の上の姉といえども、うらやましがる皮膚だった。

           

          今時の白無垢なんて、掛下に色柄物を使うなんて当たり前になってきましたけどねぇ(遠い目)。

           

          然し、披露になるとるつ子は自分から、紅刷毛をとって頬にもこめかみにも、色を加えた。

          角隠しを取り去って、紅い疋田(ひった)の色直しに着換えたるつ子は、引立ってみえた。

          疋田を選んだのは、そのの意見である。

          疋田は絞りではなく、染めなのだった。

          染めはずっと安い。

          絞りに及ばないことは遠いが、会場ばえもするし、かわいい。

          それにるつ子は父の負担を気にして安価にという注文をつけたからである。

          手絞りに摺り箔を置き刺繍を入れたのも疋田、ただの染めへ、裾に青竹の切り嵌めを貼ったのも疋田。

          上京してきた新郎側の親戚たちは、雪から金魚かほおずきのように変わった、華やかな花嫁におどろきの声をあげていた。

          そこまで凝るんだったら筥迫描写ぐらい入れておくれよと思いましたが、予算ないし筥迫なんて入れなかったんでしょうね。仕方ないか、、、。

           

           

          この物語は着物をからめてるつ子の人生が展開していくのですが、震災後に着るものにも事欠いたときにおばあさんが放った言葉が何とも印象的です。

           

          一生のうちにはね、覚悟して着る着物というのがある。

          たとえば婚礼の着物がそうだ、まともな女なら心にけじめをつけて着る。

           

          カッコいい。

           

           

          毎日、新型コロナウィルスの話題ばかりで心がめげる毎日です。

          人が集まる楽しみもお預けになったこんな時だからこそ、家で心を落ち着けてこんな本を読んでみてはいかがでしょうか。

           

           

           

           

           

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          【2020.02.29 Saturday 16:32】 author : Rom筥
          | 婚礼について | comments(0) | - | - | - |
          講習会 筥迫講座とフリークラスについて
          0

            ちょっと思い立って久しぶりに縢襠付筥迫を作ってみました。

            筥迫を作るといったらほぼお客様からの依頼品(刺繍裂)なので、このように普通の着物裂で作るのは本当に久しぶりです。

             

             

            なんか見たことがある?と思われたかもしれませんが、これはショップや教本でトップ画像に使われている筥迫と同じ裂で作ったものです。

             

            私が筥迫を作り始めた当初、四つ身の反物全てを筥迫の試作とマニュアル作りに使い果たしたのですが(段ボール3箱ぐらい作ったさ)、最近メイン柄のところだけが少し残っていたのを見つけました。

            上手くなった暁にはこれを使おうと思ったのかどうか記憶がありませんが、使うなら今だと思いました。

             

             

            右側は極初期の頃の仕立てなので稚拙な作りです(この頃は本仕立て=縫い玉縁)。

            左側が今回の現在の仕立て方で、こちらは教本で解説している挟み玉縁です。

             

            画像でもある程度違いはわかりますが、手に持てばその違いは一目瞭然です。

            現在この仕立てを講習会で教えているのですが、右側の筥迫もショップで販売している教本を見ればこの程度には出来るので(ただし挟み玉縁)、これはこれで有りかなとは思います。

             

            最近ここにきてなぜか「筥迫を作りたい」をいう人たちの声が耳に入るようになりました。

            いや、これまでも教本はショップで販売しているし講習会でも教えていますが?と思ったのですが、どうやらそういう意味ではないらしい。

             

             

            講習会を始めた当初は「教本仕様」の筥迫を「初心者対象」で教えていたのですが、年々型が増えるとレベルを分けないわけにはいかず、そうなるとどうしても基礎が必要となり、いつしか筥迫は上級になってしまいました。

            筥迫を作りたくて受講した方々にとって、筥迫は遥か遠く、、、が現状。

             

            つまりそういう意味での「筥迫を作りたい」だったのです。

             

            初めの頃に初心者対象で講習会が成り立っていたのは、私自身が筥迫を組み立てること以外で何か教えることある?程度のレベルだったということ。

            つまり余計なことまで教えないで済んだというのが大きく、今のように余計なこと満載で教えても、誰もそこまで求めちゃいないよという自虐的境地に達しつつあります。

             

             

             

            体験コース(携帯裁縫用具入)

             

            そんな閉塞感から脱却したい気持ちも少なからずあり、今年は初めて初心者対象の「体験コース」を開講することにしました。

            こちらが先日の「携帯裁縫用具入」の様子。

             

             

            これは私のトライアルでもありました。

             

            アイロンやカッターマットなどは全て貸し出し(受講料に含)、事前作業などはこちらで全て用意するので、講習会ではただ貼り込み作用を体験するのみ!

            そして私はただ作り方を教えるだけ!

             

            いつもならカッターの持ち方が違う!正確に線を割る!なんて受講者はうるさく言われているとは思いますが(ごめんなさい)、今回は指切らなきゃ好きにして〜という仏の境地で。(どこが)

             

             

            しかし参加者の楽しそうなこと。

             

            事前作業はされているとはいえ、外部の講習会のように2〜3時間で出来るような体験ではなく、事前作業以外は通常の細かい貼り込み作業です。

            こんな小さなものでも手間がかかる。

            それでも手順通りに行えば、どんなレベルの人でもしっかりその形に出来上がることを知ってもらうことが目的。

            これだけでも誰もがちょっとした感動を味わえると思います。

             

             

            この体験コースは5月23日、8月22日にも行われますが、今後は体験コースのみ「お針子会」ではなく西巣鴨の「つたえ」で行います。

            実はこの「つたえ」での講師は私(Rom筥)ではなく、別の講師(Rajyoさん)が教えることになります。

             

            今回の体験コースは私のトライアルでしたが、今後も同じように、体験を含めた全ての講座を私一人ではどう考えても無理があります。

            これまでは少しずつ人が育ってこれるのを気長に待つしかありませんでしたが、このRajyoさんを始め、職人見習いだったA.Yさんもかなり出来るようになってきて、今では少しずつ他の人の手が借りられるようになってきました。

            そのような状況で、体験コースを現実として考えられるようになってきたのです。

             

            そして私の本当のトライアルは、今後「筥迫コース」を開講することにありました。

            かつてのように全くの初心者に筥迫を教えるということは今年はさすがに無理だとは思いますが、せめて入門コース(金封袱紗)を終えた人がすぐに受講できる「縢襠付筥迫(初級)」を開講することです。

             

             

             

            教本(ショップ販売)の改定

             

            実はこれまでショップで販売していた「副読本」の在庫があと少しで切れるのですが、色々と思うことがあり、今回は重版ではなく大きく改訂することにしました。

            副読本がなければ教本は使えないので、つまり教本自体を改定することになります。

             

            これまで教本と副読本に分けていたのは、別の型も販売しようと思っていたからなのですが、教本や型紙の取り扱いに緒問題がおこり、やはり一般の方に販売するのは縢襠付筥迫だけにしようと思うようになりました。

            また、講習会の人たちにも使えるように基本的なことを副読本にまとめたのです。

             

            この縢襠付筥迫の教本は「結婚式のためにぶっつけ本番で筥迫を作る!」という人が対象なので(苦笑)、講習会や教室に来ている人にはこの教本を初級扱い、講習会ではもっと高度な内容を教えることで棲み分けをしていました。

            しかし体験講座をやってみて気がついたのは、初めての筥迫はうんうん唸りながら一人で作るより、楽しみながら皆で作りたい!というのが実情なのでしょうね。

             

            とは言っても、工芸的筥迫の復活を目指してこの10年ひたすら研鑽を積んできたrom筥としては、それも後世に引き継いでいかねばならないという使命を持っています。

             

            つまり「体験としての筥迫」と「技術で作る筥迫」です。

            これが冒頭の二つの筥迫画像というわけです。

             

            教本向けの作り方は、一度だけ作る人のための言わば「体験としての筥迫」なので、講習会の初級筥迫はこの教本に完全にリンクした内容で行うことを考えました。

            その場合「技術で作る筥迫(1柄合せ・硬綿)(2襠付・玉縁)」はフリークラスで行うことになります。

             

             

             

            筥迫講座

             

            オリンピックの影響で8月の三段口扇襠筥迫を中止にしたことで、講座のスケジュールをいくつか変更せざるを得なくなりました。

             

            これまでの「三段口扇襠筥迫」は筥迫の登竜門扱いでしたが、これがなくなると直接「縢襠付筥迫(あがき)」を受講することになるのでこれはかなりハードです。

            そこで今年は「縢襠付筥迫(あがき)」はフリークラスへ、そこに「縢襠付筥迫(初級)二日コース」をトライアルで組み込んでみることにしました。

             

            そこで、以下の5月を以下のように変更させていただきます。

            (急に変更して人が集まるのかどうかわかりませんが、、、)

             

            2日(土)型抜名刺入と延べ鏡 ←縢襠付筥迫(初級)初日
            3日(日)縢襠付筥迫(あがき) ←縢襠付筥迫(初級)2日目

             

            縢襠付筥迫(初級)詳細はこちらから

            TOP画像にいいところを使ってしまったので、あまりものを駆使して柄取り(苦)。

             

            以前は2日で巾着と飾り房までを作っていたのですが、終了がいつも8時過ぎという無謀さだったので、今年は「事前作業有」で飾り房を除いた「本体と巾着まで」を2日で作ることにします(終了5時予定)。

             

            この初級筥迫は教本に準じた内容なので、本体綿はキルティング芯を使うためそれほど難度はありません。

            巾着も単仕立てで、綿はただ詰めるだけにします。

            「柄合わせ」はせず(柄取りのみ)折り返し仕立てで作ります。

            その方が色味をたくさん使えるので実は華やかに出来上がります。

             

            対象は「入門講座を受講」した人になるので、スケジュールさえ合えば2回目には筥迫にトライできますので、是非お気軽に筥迫体験してみてください。

             

             

             

            フリークラス

             

            となると、フリークラスに進級するための課題「縢襠付筥迫(あがき)」がなくなるので、今年の課題は「三段口扇襠筥迫も可」に変えさせていただきます。

            まぁ難度が低くなるので受講者には願ったりでしょう。

            ただし「縢襠付筥迫(初級)」は課題にはなりませんのでご注意ください。

             

            フリークラスの詳細もアップしましたのでご参照ください。

             

            ※フリークラスのみで受講できる型の詳細もアップしました。

             フリークラス受講料+それぞれの教材費は

            ※「縢襠付筥迫(あがき)」は以後「縢襠筥迫(硬綿・柄合せ)」と名称変更し、フリークラスに移動します(詳細画面は後日変更)。

             

             ・籠千代田お針箱

             ・式部型小物入

             ・縢襠筥迫(硬綿・柄合せ)中級

             ・折襠付両縢筥迫(玉縁付)上級

             ・小被付四ツ襠紙入 ←5月はちょっと無理そう、、、

             ・誰ヶ袖型櫛入 ←5月に新しく入るかも(未定)

             

             

             


             

            5月以降のスケジュール変更ですが、多分こんな感じになると思います。

            まだ確定ではないので、まだ実際のスケジュールには反映しませんが、早くから予定をしている方もいるとは思いますので、今後はこのように変更の可能性有と思っていていただければと思います。

            確定になったものから実際のスケジュールに反映してお知らせいたします。

             

             

            <3月>
            20日(金祝) 貼り込みの基本「金封袱紗」
            21日(土) 念珠入(組入)名刺入
            22日(日)  装飾技法(切付・金装飾)


            <4月>
            4日(土)   月見型紙入
            5日(日)    四ツ襠紙入

             

            <5月>
            2日(土)型抜名刺入と延べ鏡 ←縢襠付筥迫(初級)1
            3日(日)縢襠付筥迫(あがき) ←縢襠付筥迫(初級)2
            4日(月祝)フリークラス5-1
            5日(火祝)     〃      5-2
             
            23日(土)携帯裁縫用具入

             

            <6月>
            6日(土)貼り込みの基本 金封袱紗
            7日(日)丸型小物入


            <7月>
            4日(土)利休型紙入
            5日(日)帛紗入(七宝縢)

             

            <8月>
            1日(土)三段口扇襠筥迫 ←中止!
            2日(日)筥迫巾着と飾り房 ←中止!
             
            22日(土)体験コース/携帯裁縫用具入
             
            29日(土)型抜名刺入と延べ鏡
            30日(日)縢襠付筥迫(あがき) ←筥迫巾着と飾り房

             

             

            <9月>
            20日(日)貼り込みの基本 金封袱紗
            21日(月祝)フリークラス9-1
            22日(火祝)     〃       9-2


            <10月>
            3日(土)念珠入(組入)名刺入
            4日(日)二ツ折小被付筥迫

             

            <11月>
            7日(土)月見型紙入 ←三段口扇襠筥迫
            8日(日)丸型小物入

            21日(土)四ツ襠紙入
            22日(日)フリークラス11-1 ←縢襠付筥迫(初級)1
            23日(月祝)     〃      11-2 ←縢襠付筥迫(初級)2

             

            <12月>
            5日(土)貼り込みの基本 金封袱紗
            6日(日)帛紗入(七宝縢)

             


             

             

             

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            【2020.02.24 Monday 09:08】 author : Rom筥
            | 講習会(お針子会) | comments(0) | - | - | - |
            2020.2 婚礼筥迫レポート『狐の嫁入り』A.Sさんの作品
            0

              今回はA.Sさんから届いた筥迫制作レポートをご紹介させていただきます。

              正面以外の画像は顔出しOKいただきました。

              「普段と違いすぎるので誰も気付かないと思われるので」

              とのことです(笑)。

               


               

               

              昨年の春に入籍したのですが、初めから結婚式をするつもりはなく、周りの方へご報告するのみでした。


              しかし、友人たちから「写真は撮ったほうが良い!」との助言が。

               

              さらに着付け師をしている友人が、振袖を花嫁のように着付けられると言ってくれたのです。

               

              そんなこんなで始まった手作り和装フォトウエディング計画。

               


              成人式後に箪笥の肥やしとなっていた振袖と帯を引っ張り出して、これで着物は大丈夫!と思っていたら、何やら聞き慣れない単語が出てきました。

              「あとはハコセコとかが必要ですね」


              「何ですか、それ?パコパコ?」

               

              というレベルの知識…それが筥迫との初めての出会いでした。


              そして、購入を検討している中で辿り着いた筥迫工房。

              ブログの記事は熱く濃く面白く、皆さんのレポートも素敵で、作ってみよう!と決心。

              せっかくなら一回練習して構造を理解してから本番をと、教本と材料セットなどをお願いした後に布選びへ。


              実は一番の難問はここでした。

              元々結婚式をする気がないのですから、こーしたいというイメージもないのです。


              振袖が赤なので、房の色は白だと思ったのですが、布で悩む悩む。
              やっとコレだ!と決めかけていたら
              「ん?ブログに金襴は難しいと書いてある………」
              そう、良いなぁと思った布は金襴だったのです。

               


              そこで、練習用綿プリントで一つ目を作りつつ、再び探して見付けたのが白地に金の連続模様の生地。

              華やかさもあり、抱え帯と丸ぐけも作れそうだと注文しつつ、諦めきれない金襴(薄め)も購入して、自ら手間を増やしたのでした。

               

              作業自体は、まとまった時間がなかなか取れないので、出来そうな作業を少しずつ進める日々。
              筥迫と懐剣は二つ作るので房も二色に。

              良い色だなぁと思っていた金茶を選びました。

               

               

              せっかくなので紐の結び方も変えて、筥迫用は菊結びと蝶々結び、懐剣用も菊結びと鱗結びとしました。
              巾着も、基本の二重叶結びとベロ付をしたのですが、思いがけずベロ付で苦戦…。

              筥迫は、綿・平面仕立て、金襴花立涌文・綿入れ仕立て、縮緬花菱亀甲文・綿入れ玉縁仕立てと三種類の仕立てとなり、それぞれの特徴が出たかと思っています。

               



              最後に抱え帯、丸ぐけと、せっせとお針仕事です。

              工作は好きなのですが裁縫はあんまりな私。

              実は途中まで、間に合わなさそうだったら購入をと考えていたのです。
               

              撮影日の数日前には全て作り終え、ほっとしました。

              そして、やはり婚礼五点セットが揃うと良いものだなぁと思いました!
              約二ヶ月での完成です。

              おまけは、友人に教えてもらいながら作ったつまみ簪。

               

              見本にフリンジが付いていたのを見てピンときた。

              ここにも房が使える!と白と金茶の二つを付けました。
              ちょうど青い生地で作れたのでサムシングブルーになり、祖母の帯、新しい筥迫、借りたもの沢山(笑)と、サムシングフォーも揃ったのでした。

               

              このつまみ簪は、帯の後ろに。

               

              筥迫、懐剣も途中で付け替えて。
              清々しい白い房、髪飾りの紅白も相まって赤・白・金でまとまった縮緬。


              金茶の房が映えて簪の色との相性もよく、緑の小物が良いアクセントの金襴。
              どちらも違った華やかさがあり良いなぁと自画自賛(笑)

               

               

              製作と平行して、撮影の段取りです。

              髪はどーしよう…この際、日本髪?
              一回体験してみたかったのもあり探し始めるも、まず日本髪を結えるお店が見つからない…しかも婚礼用だと尚更です。


              しかし、ここで奇跡が!
              ねばり強く調べていたら近場で発見!
              文金高島田を地毛結いしてもらえることになりました。


              さらに、友人が紹介してくれて、素敵な場所を撮影でお借りできることになったのです。

               


              当日は、朝一番に髪結いさんのところへ。

              手早く結ってくださる間にも、新日本髪との違いや道具のことなど色々と教えて頂き、一生に一度の体験ができました。


              自宅では、すでにパートナーの着付けが終わって和やかな雰囲気。

              今回、着付けから写真を撮ってもらえたのも良い思い出でした。

               


              写真を撮ってくれた友人のイメージは「狐の嫁入り」。
              なんと狐のお面などの撮影小道具を作ってくれていたのです!

              ポーズを指示してもらいつつ沢山撮ってもらいました(笑)

               

               

              「振袖の出番がまたあって良かった〜」と喜ぶ母。

              祖母の形見の帯を再び結べたのも嬉しいことでした。


              多才な友人たちのおかげで夢のようなフォトウエディングができて感謝です!
               


              おまけは、簪を返しに髪結いさんのところに伺ったら、普段用のものに付け替えてくださったこと。
              夜は着替えて、ちょいと出掛けました。

              せっかくなので筥迫を付けて。

               

               

              準備期間から、当日も一日ずっと隣で気遣ってくれたパートナーに感謝を。

              ですが、振り返ると花婿のシングルカットが無いのです。

              皆、花嫁姿に夢中で忘れていたのでした…。

               

              簪入れを元にして菓子切り入れが出来そうだなぁとか、飾り結びでストラップを作ろうかなど思っていますが、いつになるやら。


              筥迫を知らない私でしたが、ブログに触れ、図解入りで分かりやすい教本と充実の材料に助けられ、おかげさまで「手作り和装フォトウエディング計画」を無事に終えられました。

              お世話になり有難うございました!

               

               

               


               

               

              講習会や教室で筥迫を習っている人が作ったものではなく、ショップで教本を購入した方がたった一人で奮闘して筥迫を含む婚礼用の和装小物一式を作られるというのは、いくら私が筥迫の作り方を販売しているとはいえ、本当に「すごい!」と感心してしまいます。

               

              A.Sさんとは途中途中でちょこちょことメールを交わしていましたが、こんなに本格的なセットを作っているなどとは思いもよらず、、、(汗)。


              教本を購入されている方とメールでやりとりする際、筥迫本体を作り上げた後に残りの付属品の「飾り房」で挫折しそうな場合は「出来合いの撚り房」があるのでそれを使ってくださいと言っていますが、最後まで作り上げましたねぇ。それもフルセットで!

               

              筥迫も懐剣も和装小物もと初めから構えてしまうと、筥迫の後の房作りでめげてしまう人が多いので、とにかく始めの目標は「筥迫本体」をゴールにすること。

               

              それが出来たら次は筥迫房→懐剣袋→懐剣房と少しずつゴールを伸ばしましょうと言っています。

              筥迫&懐剣さえできればテンションは相当上がりますので、丸ぐけ、抱え帯はそのノリで作れてしまうものです。

               

              「金襴」は確かに扱いが難しいのですが、薄く柔らかめの物を選べばそれほど難度なくできます。

              薄糊が効かない場合は初めから堅糊を使います。

               

              本格的な日本髪に撮影場所も雰囲気満載でレトロな絵のようでした。

              お着替えした姿もまた素敵でうっとり。

               

              「成人式の振袖を婚礼衣装に使う」というのは、振袖を誂えた親御さんの思いがたくさん詰まっている上に、そこに自作の筥迫を付けて花嫁姿に仕立てるのですから、何と特別なエネルギーを発することでしょう。

               

              このフォトウェディングが単なるコスプレに見えないのは、この思いの詰まった準備期間があるからなのでしょう。

              この撮影日に向けたA.Sさんや協力されたご友人たちの綿密な準備が、お式も披露宴もない日常である「ケの日」を、非日常である「ハレの日」に変えたのではないかと思われます。


              髪は地毛結いの文金高島田とのことですが、お住まいの土地柄、舞妓体験のお店があるそうで、新日本髪ではなく昔ながらの日本髪が可能だったようです。

              撮影場所も「お寺」をご友人が紹介してくれたそうです。


              A.Sさんは以前、伝統工芸の「漆塗り」を学んでいたそうで、現在のお仕事は「和食の料理人」をされているのだとか。

               

              「まとまった時間がなかなか取れないので、出来そうな作業を少しずつ進める日々。」

              お仕事柄さもありなんですが、私はそれが成功の秘訣だったと思っています。

              一気に作りたがる人が多いですが、少しずつ進めた方が落ち着いて失敗する率も低いのではないかと思います。


              とても「結婚式をやる気がなかった」人の結婚写真とは思えませんが、芸達者なご友人含め、創作的な環境にいらっしゃるからの結果なのでしょう。

               

              筥迫レポートは人気のシリーズなので、講習会や教室でもよく話題にあがります。

              色々な環境にいる人たちが、それぞれの思いを込めて、物を作ることにエネルギーを費やす。

              そんなマニアックなレポートは見ていて楽しいですし、そこに映し出される美しい画像からは自分も頑張らなくちゃ!と不思議なエネルギーをもらえるからでしょうね。


              A.Sさん、渾身のレポートをありがとうございました。

              そして、どうぞいつまでもお幸せに!

              (お仕事もがんばってください!)

               

               

               

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              【2020.02.16 Sunday 14:40】 author : Rom筥
              | 婚礼用筥迫 | comments(2) | - | - | - |