『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
 
教本 基本編「平仕立て」
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    こちらの画像は改訂版の表紙用に撮影したものです。


     

    工房が出来たら、とにかく常設の撮影ブースを作る!が目標でしたが未だ叶わず。

    写真一枚撮るにも毎回セッティングしているので、ついつい億劫になって表紙は後回しになっていましたが、ついに応用編が終わり全て出揃ったので、やっと重い腰をあげたというわけです。

     

    今回は表紙なので、ちょっと雰囲気だすためにライティングを変えてみました(素人なりに)。

     

    現在、校正班に最後のチェックをお願いしているところなので、それが戻って直しが終わったらやっと校了です。

    あともう少しです。

     

     

    筥迫が上手く見える秘訣(?)

     

    教本を見て筥迫を作ってくださった方から、装着した画像やレポートが送られてくると、許可を得てブログにアップさせていただくことがあります。

     

    中でも結婚式などでカメラマンに筥迫を「ブツ撮り」してもらったという画像が入っていると、さすがプロは違う!と思ってしまいます。

     

    いくらカメラの性能が上がったとしても、スマホで気楽に高解像度の写真が撮れるようになったとしても、やはり本職のカメラマンが撮影したものには敵わない。

    特にブツ撮りの場合、素人との差は明らか。

     

    その場でちゃちゃっと撮影したものであっても、光の取り入れ方が絶妙だったり、うまくボカして雰囲気を出すのが上手いので、ただの筥迫が素晴らしい筥迫に大変身!

     

    筥迫が上手く見える秘訣は、筥迫作りの修行するよりも、プロのカメラマンに撮影してもらった方が手取り早いかも(笑)。

    教本の表紙もプロに撮ってもらったら、ものすごいレベルの本に見えるのかもしれないのに(残念!)。

     

    結婚式はバタバタしているのでそんな余裕はないかもしれませんが、せっかくプロのカメラマンに撮影してもらえるチャンスなので、打ち合わせのときに言っておくと、着付けの前に撮ってくれたりするかもしれませんよ。

     

     

    リメイク

     

    基本編の平仕立てのサンプルは、一番初めの教本から使い続けているお馴染みの筥迫に統一しようと思っていたのですが、いざ撮影という時になって探したところ、何処にもない!

     

    家中、新古入り乱れた筥迫や嚢物があらゆるところに置いてあるので、どこぞに仕舞い込んでしまうとホント出てこない。

     

    仕方なく以前ここでもアップしたことのある「これで筥迫を作れる布は最後!」という筥迫(綿入れ)を崩し、更にほんのちょこっと残っていたハギレを切り付け三昧してリメイクしました。

     

    そういうとボロボロのものを想像されるかもしれませんが、多分新しい布で作ったのと遜色のない出来上がりになっていると思います。

     

    古い嚢物で、元ある刺繍はそのままで下地の布だけ新しいものに替えて仕立て直す!なんて依頼が時々あります。

    講習会でも、出来上がった直後に糊入れがよくないと思うときは躊躇なく剥がして貼り直しさせます。

    周りからは「ひぃ〜!」という声があがりますが(笑)。

     

    縫った物であれば、糸を解けばまた作り直すことは簡単ですが、糊で貼り込んだ物を作り直すなんて不可能!と思われているからでしょう。

     

    要は元の布にダメージを与えないで剥がすことさえできれば、あとは残ったハギレなどと切り付けして作り直すことはできるのです。

    それが出来ないのは、堅糊で接着したものはかなり強度があるので、力を入れて剥がせば壊れる(破れる)と思うからでしょう。

    しかし何処に負荷をかければ破れやすくなるのか、何処を押さえれば破れないのかがわかっていれば、それほど怖がらずに剥がすことができます。

     

    初めのうちは壊す可能性があるかもしれませんが、慣れてくれば次第とわかってくるものです。

    (一体どれだけ壊してそこまで慣れたんだと言われそうですが、、、)

     

     

     

    平仕立て

     

    基本編は「平仕立て(ひらじたて)」で解説しています。

    平仕立てというのは、綿入れをしない仕立て方です。

     

    初めはこのシンプルな仕立てで筥迫を作って、自信をつけてから応用編の綿入れ、玉縁、柄合わせに挑戦していただければと思います。

     

    実は前に使ったサンプルが見つからなかったときに、何点か別のサンプルも作っています。

     

    こちらの作品もそのうちの一つです。

    古い留袖を崩したものです。

    細かい菊模様が全体に入っているので、筥迫をつくるのにちょうどよいと買っておいたものです。

     

    留袖を使う場合は、できるだけ細かい柄の物を選ぶことです。

    もしくは後ろの方の柄なら取りやすいかもしれません。

     

    平仕立ては薄い布で作ってしまうとちょっと頼りない感が出てしまいますが、ある程度しっかりした布であれば、綿を入れなくても立派な筥迫に仕上がります。

    現代の市販品も綿が入っていないものがほとんどですし。

     

    娘にはこちらの方が好評でしたが、表紙に使う基本型のサンプルとしてはまとまり過ぎて、初めて作る人が「これなら自分にも作れそう」と思える親近感に乏しい。

    やはり元の筥迫の方が素人っぽい感じでいいということで、先のリメイクをするに至ったというわけです。

     

    でもこちらもせっかく作ったので、おまけでご紹介させていただきます。

     

    この組み合わせで「赤」は綺麗ですね。

    ホントお嫁さんの筥迫という感じです。

     

    「飾り房」は、二色+金糸で作っています。

    今回は房の作り方が新しくなっています。

    今までティッシュで作っていた芯を別のものに変えているのですが、多分こちらの方が形は作りやすいはずです。

     

    「巾着」も少し形を変えています。(最近の私のトレンド)

    これまでは「丸型」でしたが、今回はほんのり下が膨れた巾着型(そのまんまなネーミング)です。

     

    口のタックも縁から2mmほど離れて出来上がります(丸型は縁とタック仕上がりが同じ位置)。

    そのぐらいの差、、、と思われるかもしれませんが、巾着のフォルムというのはとてもシビアなもので、巾着だけで相当作り直しました。

     

    作り方もこちらの方がずっと形が取りやすいと思っています。

    これまで筥迫を作ってきた方にも、これまでとどこが違っているのか「間違い探し」のように探してみていただきたいと思います。

    (あえて初心者向けに直しているところ、新たに加えているところなど様々です)

     

     

    実は同じ布の衽(おくみ)のところを使って、もう一つ綿入れ、玉縁の筥迫を作っています。

    こちらも次回ご紹介したいと思います。

     

     

     

     

     

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    【2020.05.24 Sunday 19:04】 author : Rom筥
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    教本 応用編「綿入れ仕立て」
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      改訂版の表紙に使う予定の「縢襠筥迫/綿入仕立て」のサンプル用筥迫です。

      びら簪はお遊びで合わせてみました。

       

       

       

      「折り返し仕立て」→「平仕立て」に変更

       

      当初「玉縁」を入れる仕立てに対して、玉縁を入れない仕立てを「折り返し」仕立てとしていたのですが、現状では「綿入れ」の対義になっているので、改訂版からは綿を入れない仕立てを「平仕立て(ひらじたて)」という名称に変更したいと思います。

       

      筥迫作りはあまりにもたくさんの工程があるので、教本ではまずは余計な装飾を入れないこの「平仕立て」を基本の筥迫として解説しています。

       

      「平仕立て」は綿が入らないため、布に厚紙の質感がモロ出てしまいます。

      そのため表布には薄めの布よりも、気持ち厚みのあるしっかりした布を使った方が合います。

       

      反対にこの「綿入れ仕立て」は初心者に扱いやすい柔らかい綿芯を使っているため、「薄めの布」を使うとより効果的です。

      厚めの布や硬い布だと綿が潰れてしまうので、使う布によって仕立て方を選ぶ必要があります。

      (講習会では硬綿でしっかりとした土台を作るので、どんな布でも綿入れ仕立ての良さを表現することができます)

       

      綿を入れるとぐっと筥迫らしくなるので、玉縁は入れなくても綿入れは是非一度は挑戦していただきたいですね。

      講習会などでも綿入れの工程を終えると、ほとんどの人が「可愛い〜♡」と一瞬にして萌え顔に崩れます(笑)。

       

       

       

      びら簪で遊んでみよう

       

      珍しくハデハデなびら簪を使ってみることにしました。

       

      いつも撮影で使っていたびら簪がどこぞにいってしまったので、別に保管しているびら簪(それこそ大量にある)の箱の中からこれを発掘しました。

       

      あることさえすっかり忘れて放置されていましたが、今回はピンクの可愛い筥迫だし、アンティーク柄の方がけっこう飛び抜けた感があるから意外と合うかも?と思いきってセットしてみました。

       

      元の簪はよくある市販のものですが、差し込みの足が筥迫の横幅に収まるサイズだったので買ったと記憶しています。

      そこに自分で下がり(鎖)と花の金具を付けています。

       

      基本はこのような「上挿し」使いです。

      「横挿し」よりもまとまり感がありますが、簪の先を筥迫より少し外に出した方が華やかになるのでおススメです。

      (目立ちたくないなら完全に中に入れる)

       

      教本のサンプル画像にはこちらの既存のびら簪を使う予定です(長鎖でない方)。

       

      派手派手なびら簪は花嫁さんにはおススメできませんが、成人式のお嬢さんたちにはちょうどよいのではないでしょうか。

      (娘には、“そんなちゃらちゃらしたものは趣味じゃない”と言われてしまいましたが、、、)

       

      結婚式の準備サイトなどでは、筥迫が「女性の身だしなみ」などという伝統に仕立てられていますが(せめて昭和以降の伝統と思ってください)、本来は己と他者との格の違いを見せつけるような装身具でしたので、成人式で筥迫を身に着けることは、目立ってなんぼの筥迫にとっては最も「らしい」使い方だと私は思っています。

       

      結婚式ではその場の主役は花嫁だけなので、ここは余裕を持って「格」のある「上品」な筥迫を目指してください。

      かたや成人式では、そこここが主役だらけなので、どうぞ誰よりも目立つ筥迫で、主役中の主役を目指してください(笑)。

       

      ただしこのような装飾はやりすぎとの境界が難しいので、あくまで筥迫としての「一体感」は死守したいものです。

       


       

      「内布」の考え方

       

      「筥迫を実用に使えませんか?」とよく聞かれます。

       

      元々は実用として使われたものですが、現代では完全な「装身具=アクセサリー」です。

      ネックレスや指輪に飾る以外の用途(実用)を求める人はいない、そういうことです。

       

      特にこの縢襠筥迫は「びら簪」を付けることを前提としているので、びら簪を付けたまま実用とすることは有り得ない。

      中に「鏡」や「段口(ポケット)」「懐紙」が入っているので、時々中を開いて使う真似事をする、その程度の「おままごと」だと思ってください。

       

       

      つまり縢襠筥迫は実用に見せかけた装身具なので、中を開いて使う実用袋物のように中の布に凝る必要はありません。

       

      縢襠筥迫の内布は「赤」が使われることがほとんどです。

      「赤&鏡=魔除」ぐらいに思って、迷わず赤を使えば失敗することはありません。

       

      とはいえせっかくの自作ですから、ちょっとは自分の好きなように作りたくなりますよね。

       

      この筥迫の場合は、当初は下の組み合わせで用意していました。

      筥迫工房のショップで扱っている「濃紅」という色はとても便利な色で、ちょっとピンクっぽい赤です。

      真っ赤の中のY(イエロー)を、ほんの気持ちS(シアン=青)側に倒したような色です(余計意味がわからないか)。

       

      しかし途中まで部品を用意したものの(貼り込みまで終わらせていた)、あまりにも普通すぎてつまらなすぎてこんな青系に変えてしまいました。

      せっかくの自作物ですし、見えないところに凝るという日本人ならではの価値観で「自分を楽しませるためだけ」の内布と割り切って使うのも良かろうかと思います。

       

      ただし筥迫の内布は「薄い布」で作ってください。

      どんなに好きな色を使いたかろうが、内布で厚みが出てしまうと不必要に筥迫が太ってしまい不格好になるだけです。

      隠れているものが表の出来を邪魔するような使い方はしないことです。
       

       

       

      「びら簪」の使い方 おまけ

       

      中を開いたので、びら簪の「横挿し」についての追加情報です。

       

       

      既存のびら簪であればあまり重さはないので、横挿しにするときは簪の足が段口(ポケット)の上に乗るように差し込みます。

       

      しかし今回のように重みのある簪の場合はこれではかなり不安定です(動き回ったらすぐ落ちます)。

       

      そこで、私は簪の足に画像のように厚紙に挟んでホッチキスで固定し、これを段口に入れています。

      そして簪の平打ち(頭の部分/この簪は平打ちではないですが、、)をできるだけ中に入れ込むと安定します。

       

      アンティークのびら簪もかなり重みがありますので、大事なびら簪をなくさないためにはちょっとした工夫が必要です。

       

       

       

      進捗状況

       

      改訂版は全てのページが出揃い、現在協力者に試作と校正が回っているところです。

       

      確か以前は筥迫を作ったことのないモニターさんを募って作っていただきました。

      しかし今回は前回の版を元にした改訂版なので、まとめて何個か作っても平気なぐらい慣れている方にお願いしています。

      私もここ1ヶ月半で20個近く作りまくったので、もう筥迫はお腹いっぱいという感じです(もう疲れたよパトラッシュ、、、)。

       

      この校正の戻りを直して、最終チェックをしつつ色校、印刷という流れなので、購入予定の方はどうぞ今しばらくお待ちください。

       

       

      コロナの影響で、多分今年中の「講習会」再開は無理かと思っています。

      「教室」の方はリモートでの開催を考えています。

      この改訂版が落ち着いたら実施したいと思っていますので、教室に通われている皆様はどうぞもうしばらくお待ちください。

       

      しかし筥迫工房の講習会は元々遠方から参加の方が多いので、この機会にリモート講習を考えてもいいかなとも思っていますが、それには機材もある程度は揃えなければならないし、かといってどこもかしこもリモートの方向に動いているので品切れも多い。

       

      まぁゆっくり行かせてください。(ふぅ、、、)

       

       

       

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      【2020.05.17 Sunday 16:50】 author : Rom筥
      | そうだ筥迫を作ろう! | comments(0) | - | - | - |
      教本 応用編「綿入れ・玉縁仕立て」
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        近日発売予定の改訂版「縢襠筥迫」で表紙のサンプル画像として使う予定の筥迫です。

        「綿入れ・柄合わせ・玉縁仕立て」です。

        つまり応用編ではこのような筥迫が出来ますよ、といったサンプルですね。

         

         

        ちょっと渋いか?とつぶやいたところ、目の前で受験勉強をしていた娘が

        「自分はそれが一番好きだけどなぁ」と一言。

         

        これとは別に、いくつか基本編用の「折り返し仕立て」と応用の「綿入れ仕立て」を作ったので、壁に並べて掛けてどれを使おうかなぁと毎日悩んでいます。

        これらの画像も順次出していきたいと思います。

         

         

        よく結婚式直前の方からこのようなことを聞かれます。

        「結婚式まであと1ヶ月なのですができますか?」

         

        結婚式1ヶ月前といえばかなり忙しい時なので、綿入れ、柄合わせ、玉縁をしない「基本編」の筥迫なら安全パイかと思いますが、まぁ手芸や洋裁に慣れている方であれば、応用編全部こなして和装小物一式まで作っちゃう方もいらっしゃいますので何ともいい難し。

         

        でも本当は筥迫を作る時間なんぞより、イメージに合う生地を探す方がずっと時間がかかるんですよとは言いたい。

        筥迫作りに入る以前にこれで挫折した方も少なくないんじゃないでしょうかね。

         

        私だって筥迫を作ろうと思ってお店やネットを探しても、早々思い通りの生地なんて探せるものではありません。

        普段からハギレはこまめに集めていて、筥迫を作るのにちょうど良さそうと思うものは別に保管しています。

         

        つまり布を探すことに慣れていない方にはこれが一番のハードルになるので、使う布さえ決まったら、後はもう覚悟を決めて作るだけなのである意味簡単です!(笑)

         

        改訂版の販売はちょっと遅れて6月中を予定しています。

        もしこの改訂版の購入予定の方がいらっしゃいましたら、是非教本を購入するまでに、使う裂地の目星を立てておくことをお勧めします。

         

         

        まずは筥迫用の布を探しましょう!

         

         

        「筥迫工房のブログに出ているような筥迫が作りたいのですが、このような生地はどこで手に入りますか?」と言われることがあります。

         

        講習会に参加されている方のほとんどが着物解きの短いハギレを買ってきているので、まず同じハギレは手に入らないでしょう。

         

        私はヤフオクなどで古裂を買うことが多いのですが、これは画像だけで厚みや質感を判断しなければならないので、布探しに慣れていない人には大変難しいです。

         

        布地選びに慣れていない方に一番いいのは、着物のハギレを扱う「実店舗」に行って探すことですが、今はコロナ禍真っ最中なので、まずはネットで布地探しすることを考えましょう。

         

        最も簡単なのはカット販売のプリント生地を買うことです。

         

        以下、和柄の生地を扱う有名どころのネットショップのリンクを貼っておきます。

        昨今はマスク需要で生地屋さんは発送を遅らせているところが多いので、早めに手に入れておきましょう。

         

         

        「都香庵」

        ※都香庵の綸子は筥迫の内布用にもおすすめです。

        「布がたり」 

        ※手芸用ちりめん=レーヨン/洗えるちりめん=ポリエステル

        「布の但馬屋」

        「あざらし堂」

        「きものや 和布紺屋」

        「和一」

        「ブロケード工房」

        「シルク本舗」

        「キルトゲイト」

        ※百花繚乱コレクションがお勧め。ただし木綿。

         

         

        練習なら木綿の和柄プリント

         

        初めて筥迫を作ろうという方で、練習をする時間的余裕のある方には、木綿の「和柄プリント」をお勧めします。

         

        木綿なので正装の振袖には使えませんが、木綿というのは適度にハリがあって歪みが少ないので、生地が扱いにくくて泣かされることはまずありません。

        複雑で工程の多い筥迫作りなので、ファースト筥迫はできるだけハードルが低い状態で作りたいものです。

         

        表布なら「シーチング」程度の厚みまでならOK。

        内布は「綿ブロード」でもいいですがブロードは少し厚みが出るので、化繊の入った「T/Cブロード」か「綿ローン」の方が綺麗に仕上がります(内布にシーチングは不可)。


         

        振袖に合わせる生地をお手軽に探すなら縮緬プリント

         

        ぶっつけ本番で振袖や打掛の格に合う筥迫を作りたい!なら、もちろん正絹の着物地で作るのが一番いいのですが、着物地はそれなりに知識や慣れがないと探すのに時間がかかるので、手間をかけずにそれなりの生地を探したいなら、カット販売の「縮緬プリント」をお勧めします。

         

        カット販売の縮緬プリントというのは、色柄の種類も豊富なので、ある程度はイメージの色で探せるのではないでしょうか。

         

        縮緬プリントの素材には、「綿」「レーヨン」「ポリエステル」の違いがあります。

         

        「綿」縮緬は歪みにくくとても作りやすいのですが、あくまで綿なので練習用の括りとさせていただきます。

         

         

        振袖などの正装に合わせるなら、以下の「レーヨン」や「ポリエステル」をご検討ください。

         

        「レーヨン」縮緬は素材的に水洗いができないので、あくまで手芸用として販売されています。

        ポリエステルに比べて少し硬い感じで、歪みも少なく作りやすいと思います。

         

        以前はレーヨン縮緬は値段なりにプリントも安っぽい感じで、ポリエステル縮緬はプリントは綺麗だけど高い、といった差があったような気がしたのですが、最近はレーヨンも綺麗なプリントのものが多く、筥迫にしても見栄えが悪いという感じではないと思います。


        手芸用に作られている生地なので、柄もそれなりに小さいものが多く、特に「つまみ細工」の需要が増えたので、薄めの生地も豊富です。

         

         

        「ポリエステル」縮緬はレーヨンに比べてお値段も高めですが、服地としても使えるので手触りもよく、筥迫としての出来上がりは高級感があります。

        服地としても使われるということは、柄の大きさに注意が必要です。

         

        ポリエステル縮緬の難は歪みが大きいこと。

        柄合わせなどで裁断するときに狂う可能性が高いので、慣れないうちは避けた方が良い素材かもしれません。

        もしポリエステルで「柄合わせ」したいときは、ハサミで歪ませずにカットするのは難しいので「ロータリーカッター」は必須です。

         

         

        縮緬には「シボ」にも種類があります。

        「一越」「鬼しぼ」の別が一般的ですが、「二越」「うずら」なんてものもあります。

        一越か鬼しぼのどちらかを選べと言われれば、筥迫は小さいので、シボは小さめの「一越」の方が綿のふっくら感が出やすいでしょう。

         

         

        筥迫の内布

         

        縢襠筥迫の内布は「赤」を使うことがほとんどです。

        あまりこだわりがないなら、迷わず赤を使いましょう。

        (今回のサンプル画像は、自作なら内布の色も好きに使えます!という意味も込めてわざと違う色物を使っています)

         

        しかし「赤」といっても色も厚みもまちまちです。

        私も筥迫を作るのにちょうどよい紅布を探すことに疲れ、最も作りやすく筥迫に合う赤に染めてもらいました。

        こちらを筥迫工房のショップでも使っているので、赤布はこれが一番のお勧めです。

        精華パレス

        綸子本紋紗綾形
         

        古裂好きなら「紅絹(もみ)」はお持ちの素材かと思いますが、紅絹は弱すぎてすぐに切れてしまうので袋物にはお勧めできません。

        (講習会で何人もの人がこれで失敗しています)

         

        それから内布には絶対に縮緬のように「シボ」のあるものは使わないでください。

        一越でも厚みが出ます。(古裂の錦紗縮緬は可)

        フクレの生地も不可です。

        襦袢地で大きな地模様のあるものは、物によって厚みが出るので注意が必要です。

         

         

         

        「帯地」は要注意!

         

        筥迫といえば「金襴」で作りたい!という人も多いでしょう。

         

        しかし金襴やその他の帯地というものは、「厚み」と「硬さ」があまりにもまちまちで、扱いも難しければ、物によっては型紙から調整しなければならないので、教本ではあえて対象にしておりません。

         

        もちろん作れないことはないのですが、それぞれの厚みに適した作り方というものが違います。

        その厚みの違いがまず慣れていない人にはわからない。

         

        どうしても使いたいなら、着物地ぐらいの厚みのものをお選びください。

        ちなみに多くの金襴は「ジーンズ地」ぐらいの厚みがあり、更に硬いです。

         

        ネットショップでそれを見分けるのは難しいので、これは絶対に手で触って選ぶことをお勧めします。

         

        お勧めは薄い「錦」や「緞子」などの生地ですが、正絹なのでお高く、そして地味な柄がほとんどです。

         

         

         

        びら簪

         

         

        左で使われているびら簪は既存のもので、下がりの長さが「9.5cm」で筥迫よりも2cmぐらい長めです。

        そして右のTop画像で使われていたびら簪は「長鎖」で「13.5cm」です。

         

        本来は講習会で作られている大型の筥迫用に鎖を付け替えたものなのですが、教本版のサイズでも付けることはできます。

        古い筥迫はやたらとびら簪が長いので、古い筥迫ばかり見ている目にはこのぐらいの長さでないと物足りなくなってしまいます(苦)。

         

        筥迫をより派手にしたいのなら「長鎖」はお勧めです。

         

        ただし重いので、画像のように少し突き出したようにびら簪を出して装着すると落とす可能性があります。

         

        撮影の時はお好きに差し込んで、外を歩く時はできるだけ平打ちを中に押し込んだ方がいいですね。

         

         

         

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        【2020.05.11 Monday 19:05】 author : Rom筥
        | そうだ筥迫を作ろう! | comments(0) | - | - | - |
        贅沢な時間
        0

          今回で三版目になる今回の改訂版ですが、どの版で作っても同じように筥迫は出来上がります。

           

          改定するたびに私自身の筥迫作りに対する考え方が大きく反映されているのですが、それは作る人にとってはどうでもいいこと。

          でも無意識の中で作った筥迫が、版ごとにどのぐらいの違いで仕上がるのか見てみたい気もします。

           

          以前の版から筥迫を作っている人には、その違いを感じながら作るのも楽しいかもしれません。

           

          とにかく今回は「後にも先にも筥迫を作るのはこれ一つだけ!」という人を対象にして作ったので、できるだけ単純化して作っているつもりです。

           

          とはいっても、初めての人ができるだけ悩まないようにするという意味の「単純化」であって、「簡単」や「易しい」とはベクトルが違うのであしからず(笑)。

           

           

          基本的な工程は変わらないので、「表紙」のデザインは変えずにサンプル画像だけ替えようと思い、表紙用の筥迫をいくつか作っています。

          去年までは講習会メインで紙入れ系ばかり作っていたので筥迫からは随分ご無沙汰していた感じでしたが、最近は筥迫の仕立ての依頼も続いていて、毎日筥迫ばかり作っているような気がします。

          なんだか冬眠から目覚めた動物のような心境です。

           

          よく初めて筥迫を作る方には「達成感」がすごい!と言われます。

          そんな筥迫を飽きることなく作り続けてくると、如何に綺麗に仕上げられる布を探すか、如何に柄付けをするか、如何に薄い玉縁を作るか、如何に精密に作れるかを追求するようになり、それらがパズルのようにぴたっと嵌まって仕上がった時は「爽快感!」の一言に尽きます。

           

          とはいえ本体を作って巾着まで仕上げると、さすがの私でさえ「まだ飾り房あるのか〜」と思ってしまいますが、全ての小物が出来揃うと、筥迫作りというのは贅沢な時間の使い方だなぁと感じます。

           

          やはりどんなに作り続けていても筥迫作りは楽しいものですよ。

           

           

           

          綿入れ仕立て

           

          教本の「綿入れ仕立て」は、これまでの「キルティング芯」から「ドミット芯」に変更します。

           

          私は通常、綿を重ねて硬い土台を作るようなやり方で筥迫を作っているですが、久々に教本で扱っているふわふわのキルティング芯を使ってみたところ、作りづらいのなんの。

          昔はこれを当たり前のように使っていたんですけどねぇ。

           

          初心者には単純な一枚使いがいいので、どうしたものかと自分用に色々な種類の綿芯を入れた袋をまさぐってみたところ、今まで使わないでいた柔らかいドミット芯が目につきました。

           

          いつものドミット芯と品番を間違えて買ってしまったものでしたが、なんというか微妙なふかふか感がいい感じ♡

           

          そこで目の前にいた娘に、キルティング芯で作った被せと、ドミット芯で作った被せを見せて意見を聞いてみました。

           

          キルティング芯「何だかお布団みたい」

          ドミット芯「お布団(キルティング芯)より高級感がある」

           

          筥迫なんぞに何の興味もない娘ですが、小さい頃から筥迫がそこ此処に無造作に置かれてはいる環境にはいるので(ただし現代の簡易な筥迫は見たこともない)、高級感=筥迫らしさを感じたのかなとは思います。

           

          筥迫を触ったこともない初心者には、ふかふかなキルティング芯はウケはいいのですが(笑)、それでもドミット芯の方が絶対に作りやすいので、今回の改訂版ではこちらを採用することにしました。

           

           

           

          贅沢な時間

           

          コロナで先行きの見えない状況に不安を抱える今日この頃。

           

          こんな状況が一年も続いたら日本の経済はどうなってしまうのだろう、、そんな気持ちを抱える人も少なくないでしょう。

           

          そんな方にはヤマザキマリの「世界の果てでも漫画描き.ューバ編」をお勧めしたいと思います。

           

          と思ったら単行本は絶版のようでした、、。

          ご興味のある方は古本かKindle版でどうぞ。

           

          ヤマザキマリは「テルマエロマエ」でご存知の方も多いかと思いますが、私はテルマエのようなストーリー物より、彼女のエッセイ漫画の方が好きです。

          特にこのキューバ編とイタリア家族物が好き。

           

          彼女はこれまで30数カ国に住み、そこで描いた漫画が日本で掲載されるという異色の漫画家です。

           

          日本がバブル真っ盛りの頃、留学していたイタリアでは親からの仕送りが5万円、それもほとんど家賃に消えるという貧乏暮らしで、毎日具なしのパスタしか食べられないという生活。

          そんな貧乏パスタが、日本では「ペペロンチーノ」としてレストランに堂々と出されていることにびっくりしたそうです(笑)。

           

          この漫画はその留学時代に彼女がキューバにボランティアに行ったときのエピソードなのですが、当時のキューバは冷戦が終結しソ連の崩壊とともに経済が衰退していた時代です。

          彼女自身の生活がずっとマシと思えるぐらいのジリ貧の状態で、国民への配給は一人1日一個のコッペパンのみ。

           

          しかし絶望的に貧しく見える生活でも、キューバの人たちは悲観的に生きているわけではない。

          ガラスのないルーバーだけの窓、ホースだけのシャワー、便座のない便器!

          それなのに、どこも念入りに掃除されピカピカ!

          音楽と踊る機会さえあれば、底無しのエネルギーが湧き出す国民性。

           

          とりわけ私が好きなのが、計画停電のため夜になるとお互いの顔さえ見えない真っ暗な状況になる中、月明かりの広場に集まって人々が思い思いに楽しむというシーンです。

           

           

          そこで彼女は思います。

          「たとえどんなに経済状態が苦しくても、何だろうこの贅沢なかんじ、、、」

           

          一年後の日本がどんな経済状況になっていようとも、多分この時代のキューバより貧しくなることはないように思えますが、本当の意味で贅沢なのは、お金でも物でもなく、人々が距離を気にせずその場に集えることなのかもしれませんねぇ。

           

           

          ヤマザキマリのエッセイ漫画はこちらもお勧め。

          イタリア人のご主人と、それを取り巻く強烈な個性を持ったイタリア家族との生活は毎日が爆笑ものです。

           

           

           

           

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          【2020.05.03 Sunday 15:05】 author : Rom筥
          | 雑記 | comments(0) | - | - | - |
          とりあえずキレイな筥迫、仕立てが美しい筥迫
          0

             

            貼り付けから抱き合わせまではすんなり運んだ教本作りですが、巾着で足止めをくらい、応用編に至っては数日で1段進むかという試行錯誤の繰り返しです。

             

            私は筥迫作りを始める以前に、長年企業でテクニカルイラスト(マニュアルのイラスト)の仕事に携わっていました。

             

            筥迫作りはちょっと慣れた素人ぐらいのレベルであっても、マニュアル作りは仕事で慣れているので、売り物として許容してもらえるだろう程度のレベルで教本の販売を始めたのです。

            それはあくまで機械の操作を説明する程度のノリであって、筥迫=嚢物という概念は微塵もありませんでした。

             

            その後は成り行きで講習会が始まり、需要に伴い筥迫以外の型が増え始めました。

            しかし、そのためには人様に教えるための土台が必要ということに気づき、焦って古い嚢物を集めまくり、必死になって「貼り込み」というものに向き合っていた時期でもありました。

             

            そうなると販売している教本の内容に受け入れ難いストレスを感じるようになるもので、改訂に至ったのは必然とも言えます。
             

            かつて「和装の手持ちバッグは筥迫の貼り込みの技法を元に作られた」とどこかで読んだことがあり、それが私が「貼り込み」という言葉に出会った始めでした。

             

            「筥迫=貼り込み(糊だけで作る)」という特徴をもっと出していきたいと考えて作ったのが「副読本」です。

            そして貼り込みの基本になる事柄を副読本にまとめて、縢襠筥迫以外に販売できる教本の数を増やそうと考えていたのです。

             

            しかしその後、これ以上印刷物を増やすことが難しいという壁に打ち当たり、その状況のまま在庫切れになってしまいました。

            ウダウダ悩んでいるうちに在庫分が売り切れるなんて、ありがたいような、申し訳ないような、、、という心境です。

             

             

            とりあえずキレイな筥迫

             

            私の筥迫作りは何もないところから一から技法を積み上げてきたものなので、いまだに確立していないのが実情です。

             

            しかし印刷というのは一度に数を刷らなければならないので、安易に更新ができないというのが最大のデメリット。

            ですからある程度は曖昧な部分で作らざるを得ない。

             

            結局、本来の技術はしっかり対面で教えるものと割り切り、ショップで販売する教本は、不特定多数のレベルもまちまちの人たちに、難度を下げていかにわかりやすく筥迫作りの順を説明するかだけを考えて作ることにしました。

             

            それでも前回の教本で筥迫を作るより、今回の改訂版で作った方がキレイに出来る!と思ってもらえる内容を目指しました。

             

            その一番のこだわりが「厚紙(0.25)」を加えることでした。

             

            筥迫は袋物の中でも難度が高いので、それを初心者に作らせるには如何に難度を下げられるかということ。

            これまでの教本では「部品数を減らす」ことで難度を軽減しているのですが(厚紙は(0.7)使用のみ)、そこに厚紙(0.25)を増やす=部品(工程)を増やせばよけい難度が上がってしまいます。

             

            考えた挙句、思い切って「薄糊」を使うことをやめました。

            これまで筥迫を作ってきた人はさぞかし仰天されることでしょう(笑)。

             

            「厚紙0.25」を使えばこれまでよりも劇的にキレイに仕上がるのですが、初心者が貼り込みの知識なくして「厚紙0.25」と「薄糊」を扱った場合、より汚い仕上がりになる可能性はあまりにも高い。

             

            でもね、絶対失敗しないでキレイに仕上げる方法があるのです。

            それは改訂版を見てのお楽しみですが。

             

            すでに筥迫作りに慣れた何人かの方にモニターをお願いしていますが、薄糊を使わないので「とても気楽にできる」という評価をいただいております。

             

            教本を買って筥迫を作る人のほとんどが「花嫁さん」ということもあり、貼り込みを習いたいというよりは、そのときだけの筥迫を作れればいいという人がほとんどです。

            そしてよほど筥迫に思い入れのない限り、花嫁さんが筥迫の存在に気づくのは全ての準備を終えた一番最後というケースが非常に多い。

            つまりぶっつけ本番で作ったものをそのまま本番の結婚式に使いたいので、初めてでも絶対に失敗したくないという切実な思いがあります。

             

            今回の改訂版はそんな人たちに的を絞って作っているのですが、当初から安易な形状に退化した現代版筥迫とは一線を画したいという強い思いがあるので、どんなに難度を低くしても決して「簡単」でないことだけは変わりません(笑)。

             

            しかし初めて作る人には「気楽」が少しでも筥迫作りの助けになると信じ、そこから更に貼り込みというものに興味を持っていただけるきっかけになることを願わずにはいられません。

             

             

             

            仕立てが美しい筥迫

             

            気楽に筥迫が作れるのであれば、全ての型で薄糊を使わない方法で作ればいいじゃないのと思われるかもしれませんが、そんなことあるはずがない(笑)。

             

            講習会で筥迫を作ったことがある人でも、是非、新しい改訂版のやり方で筥迫を作ってみてください。

             

            「びっくりするぐらい気楽に出来た!(それもいつも以上にキレイな仕上がり!)」と思った方は、講習会ではキレイに出来るのに、家では何故かイマイチな仕上がりという方ではないでしょうか。

            これは糊の扱い方が間違っているだけなので、糊の心配をせず、もう一度貼り込みの工程だけを復習できるいい機会と思ってください。

             

            反対に「気楽だけど作りにくくてイライラする!」と思った方は、薄糊の使い方に慣れている方だと思います。

            薄糊が使えないと「ここ潰したいのに!」というメリハリが付けられない。

            そう思う方は、単に薄糊を使って作ればいいだけです。

             

            「房」や「巾着」の作り方はかなり作りやすい方法に変わっているので、これだけでも改訂版を買う価値はあると思います。

            型紙頼りだった「柄合わせ」は、キチンと本体に柄を合わせる方法で説明しています(コマ数はそれほど多くないですが)。

             

            貼り込みというのは、如何に「水」の影響を受けずに作れるかというのがキレイに仕上げるコツなんですね。

            糊の「水分」と「粘度」と「乾くタイミング」をよく理解して作れば、「厚み」をコントロールすることができます。

            厚みをコントロールして立体的な筥迫を作ることが出来るようになると、そこで圧倒的な仕立ての違いに気づき、本来の貼り込みの楽しさに目覚めることになります。

             

             

            私が高校生のときにパン屋でバイトをしていたときに、そこの職人さんがボヤいていた言葉をよく思い出します。

             

            「うちの社長は、うちのパンは特上の小麦粉を使っているんだ!ってお客さんに宣伝しているけど、そこにB級品も混ぜているんだよね。

            そしたら結局B級品になっちゃうと思うだろ?

            でもそうじゃないんだよ、C級品にしかならないんだよ。」

             

            とりあえずキレイな筥迫を作れるようになると、お高い布、古い貴重な布、時間をかけて作った日本刺繍のような装飾裂を使って筥迫を作りたくなります。

            そんな特上品のマテリアルを、C級品に落とすか、特上の工芸品に昇華されられるか。

             

            いや、それほど技術のない刺繍であっても、しっかりとした技術で作られた筥迫は工芸品にさえ見えるものなのですよ。

             

             

             

            これから


            マニュアル制作のコマ撮り用に、背景になるアイロンマット用の布が切れたので、先日ネットショップの布屋で購入しようと思ったところ、どこの布屋さんもパンク状態でびっくりしました。

             

            アイボリーの木綿を買おうと思ったのですが、淡い色の木綿はことごとく在庫切れで、「手作りマスク」に使う人が殺到したことは想像に難くありません。

             

            発送を担う定員さんたちも交代勤務のようで、あまりの注文数に対応が難しいことから、新規注文は全て受付中止までになっているお店もありました。

             

             

            早く教本を作らねばと焦りはするものの、そういう思いが人混みに出て仕事をしなければならない人たちを追いつめることにもなるので、とりあえず今は「あるもの」「出来ること」で考えなければならないと思いました。

             

            教本とは別に、実際に技術を教えられるのは「対面」しかないとはわかってはいても、今の状況はそれも単なる理想論でしかない。

            臨機応変に「あるもの」「出来ること」で続けることを考えるしかありません。

             

            とりあえず、リモート、動画、電子書籍と、色々な可能性を考えています。

            どれも実用可能ではあるものの、新たに調べなければならないことや、一から覚えなければならないことばかりで、歳を取れば取るほどそれを受け入れるのは至難の技。

             

            DTPも嫌いなのに動画編集を一から勉強するなんて絶対嫌!と思っていましたが、先日ちょこっと触ってみたら意外と面白かった(笑)。

             

            尻に火がつかないと人は簡単に状況を変えられないもの。

            時代の波に乗れるかどうか焦るよりも、その波に少しの好奇心が持てるかどうかが分かれ道になるのではないかと思っています。

             

            ゆっくりでしか進めないとは思いますが、皆様には長い目でお付き合いいただければ幸いです。

             

             

             

            筥迫工房の材料販売(ネットショップ)

             

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            【2020.04.26 Sunday 14:16】 author : Rom筥
            | 筥迫あれこれ | comments(0) | - | - | - |
            教本印刷と今後のこと
            0

              講習会も教室もなく、教本の在庫もなくなったので発送も減ったという状況なので、今はひたすら教本の改訂版作りに没頭しています。

               

              先週までの、準備→貼り付け→本体の抱き合わせはすんなり進んだものの、縢り(かがり=千鳥掛け)や巾着、飾り房などは毎日必死で進めてもやっと半ページ。

               

              教本作りは、講師がレクチャーした後の補助的な資料として配布する講習会の資料とは異なり、不特定多数の初心者にぶっつけ本番で筥迫を作らせなければならないので、内容としての精度が違うからです。

               

              教本は常に小さな改定はしているのですが、大きく内容を変える改定は今回で3回目です。

              初めて作った頃の教本は、ただただ作り方の手順だけを解説したものでした。

              これは家庭のプリンターで出力していたので、販売数もそれほどではなかった時代でした。

               

               

              印刷そして紙媒体

               

              2回目はちょうど講習会が増えだした頃で、講習会の人たちも使えて、将来的にはショップでも縢襠筥迫以外の袋物の教本を販売しようと思い、内容が共通する部分を別冊の「副読本」として印刷にすることにました。

               

              しかし筥迫工房のように極小規模な自費出版(?)でも、オフセットともなれば少なくとも数百部は印刷しなければならないわけで、縢襠筥迫(教本)、貼り込みの基本(副読本)、婚礼用和装小物の作り方という3種類だけで(型紙も入れれば4種類)、かなりの数の段ボールが家を占領します。

               

              私の活動は、知識さえあれば一人でデータが作ることができ、個人でも簡単に出せる安価な印刷システムがあって、人を雇わなくてもネットショップで販売が可能なインターネット社会がある「現代」だからこそ成り立つものです。

               

              しかし旧時代から存続している「紙媒体」は、発信側にアナログな環境がないとできない。

              つまりこれ以上の荷物が増え続けることは可能なのか?という葛藤が常にありました。

               

              講習会や教室で配布する資料は、印刷出すほどの量ではないものの、拵え方と型紙がどちらも6〜8枚はあるので、それを都度人数分印刷するとなるとプリンターの消耗が激しく、一年もすると調子が悪くなるので常にプリンターを二台持ちという状況。

              インク代もばかにならないので、家庭内印刷もそれなりにコストがかかります。

               

              これらのことから、印刷や紙媒体の限界を身をもって感じます。

               

               

               

              世の中と変化

               

              世界的にリモートワークが広がっています。

              終息までには相当の時間がかかるでしょうし、いつか終息したとしてもこの流れは残っていくものと思われます。

               

              世の中の価値観が大きく変わる狭間に私たちは生きているのだと感じます。

               

              今までやってきたことが新しいやり方に完全に変化していくのか、やり方が変化しながら継続していくのか、たぶんどちらもあるのではないかと思っています。

              コロナとも共存しながら生きていかざるを得ないでしょう。

               

              しかし時代というのは常に大きな流れで変わってきました。

              私はこの仕事に携わるまでイラストレーターという仕事をしていたので、社会に出始めたころに「筆で線を引く」「絵具を調合して色を作る」などというアナログ作業が、一気にパソコンというデジタル仕事に変わった時代を生きてきました。

               

              筆で絵を描いていた人が、あるときから一気に「データ納品でないと仕事が出せない」と言われるようになり、イラストレーターとして仕事をしてきた多くの人がその流れについていけずに仕事を辞めました。

              どんなに絵が上手くて仕事ができると言われた人でも、時代が求める急激な環境の変化に適応できなけばもうその世界では生きていけないということです。

               

              今のようにたった一か月でがらりと世界が変わるというほどではないにしても、1〜2年でがらりと環境が変わっていったあの時の衝撃はいまだに忘れられません。

               

              私のように会社に属していた人たちは否応なくこの流れに飲み込まれていきました。

              しかしデジタルに対する拒否感は大きく、なぜ絵を描く人間がこんなDTPを勉強しなければならないのだ!と上司といつもやりあっていました(遠い目)。

               

              結局「仕事なんだから、できないじゃない、やれ!」という上司の喝で、泣きながらPCに向かっていました。

              それは今でも変わりなく、速足で駆け抜けていくデジタル情報に泣きながらトボトボとついていっているというのが現状です。

              (誤解している人も多いですが、私は決してデジタルに強い人間ではありませんよ!)

               

              どんなに苦手なことであっても、生きて生産活動している限りは戦わなければなりません。

               

               

              とりあえず教本の改定3版は印刷します。

              副読本はなくなり縢襠筥迫の教本は一冊になりますが、これまで教本で伝えたいと思っていた内容を割愛していくことになります。

               

              人が集まる講習会もしばらくはできないとなれば、本来伝えたいと思っていた内容をこれからどのような方法で続けていかねばならないのか。

              またしても時代の波にもまれていくことになりそうです。

               

               

               

               

               

              筥迫工房の材料販売(ネットショップ)

               

              ▼筥迫工房の講習会

               

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              筥迫工房の教本や自慢の細工物を、皆さん自身で披露できる掲示板です。写真のアップロードが簡単になりました(一回の投稿で6枚掲載可)。丹誠込めて作った筥迫を大勢の人に見てもらいしましょう!

               

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              【2020.04.18 Saturday 17:08】 author : Rom筥
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