『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
 
2018.7 日本刺繍の定家文庫 nano mofさんの作品
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    こちらは、7月10日に一瞬掲載したものですが、改めて掲載させていただきます。

     


     

    画像は前々から用意していたのですが、確か梅雨も早々に開けて急に蒸し暑くなった時期で、何か清涼感のある作品をと思って用意していたものでした。

     

    nano mofさんの刺繍による定家文庫をご紹介させていただきます。

    去年(2017年)の秋にお仕立てさせていただきました。

    ご好意により掲載させていただきます。

     

    菊=秋ですが、この猛暑にうんざりしている皆さんへ、爽やかな秋をイメージしてほしいという願いを込めて(笑)。

     

    色味が何とも上品で、清楚なお嬢様的お筥です。

     

     

    nano mofさんにコメントを求めたところ、「刺繍下手くそなのに定家文庫に手を出してごめんなさい」とのことでした。
    刺繍教室の作品展に出品するために作られたそうですが、当時は五十肩との闘いだったそうです(ご苦労さまです、、、)。

     

    今の世の中で定家文庫を持っているのってほんの数人ですよね…。
    「やった(^^♪」って感じです。

     

     

    nano mofさんは、お嬢さんの成人式の筥迫のために筥迫作りをはじめました。

    掲示板を遡るとその頃のnano mofさんの筥迫が登場しますが、始めの頃は、確か刺繍半襟で筥迫をたくさん作っていらっしゃったと思います。

     

    刺繍半襟は見かけは素敵なのですが、筥迫を作り慣れてくると色々とうまくできないところができてくる。

     

    限界を感じた(弱った)nano mofさんさんに、すかさず日本刺繍を勧めたのがRom筥でした。

     

    その後はあっという間に地元の日本刺繍の先生を探し、お嬢さんの成人式に念願の刺繍筥迫を作ってしまったのでした。

    その間、確か一年ぐらい、、、。

    母の執念ですね。

    その時の様子はこちらの過去ブログをご覧ください。

     

     

    筥迫が縁で日本刺繍を始め、講習会にもちょくちょく参加いただき、今では定家文庫に至るです。

     

    最近のnano mofさんは、次女さんの成人式の前撮りが終わったそうで、次の三女さんの筥迫の前に、花嫁さんの筥迫を作ることにしたそうです(三姉妹!作りがいありそう〜)。

     

    人生は幾つからでも、思いもよらない方向に進むものだと、nano mofさん含め、己の胸にも手を当てて実感しています。

     

     

     

    定家文庫の飾り房

     

    定家文庫を鑑賞する場合、まず全面に施された「刺繍」に目が行くのは当然のこと。

    しかし、仕立師側の立場から言えば、定家文庫のこの雰囲気を作っているのは「房」です。

     

    この定家文庫から、飾り房は専門の職人さんに依頼しています。

     

    以前はショップで販売している房糸を使って私が作っていたのですが、定家文庫の格には絶対に「正絹の撚り房」というこだわりを持ち続けていました。

     

    筥迫や念珠などの撚り房は機械で作られたものがほとんどですが、このような定家文庫の房は「工芸の房」です。

    日本刺繍の定家文庫にこそ、この格が必要なのです。

     

    しかしながら、現代でその技術を持つ職人さんがいたとしても、この房を再現してもらうことはとても難しいことです。

     

    物作りは、自分が作るだけではなく、どうしても他の人の力が必要になる時があります。

     

    ネット全盛の現代は、あらゆるものがネットで探せるような気がしてしまいますが、実際は職人さんを見つけても、飛び込みでどのような知識があるかわからない人を相手にすることは、職人さんにもリスクがあるのでまず断られます。

    (私自身も、最近はネットだけでやり取りする方からのお仕立ては受けないようにしていますし)

     

    相手がどんな人かを短時間で理解するには、紹介という「人の縁」に勝る確実性はありません。

     

    何かをやっていれば、いつかどこかで縁は繋がるもの。

    しかし、そのような縁は、じっくり待つ姿勢を持ってこそやってくるものだと痛感しています。

     

     

    そんなご縁が結ばれても、一口に撚り房を依頼するといっても、房の色から房頭の角度まで細かい指定が必要で、「適当にこんな感じ作ってください」は職人さんには通用しません(苦笑)。

     

    たった一つの房のために、何度も試作が繰り返されて出来上がったものだからこそ美しいのだと思います。

     

     

    出来上がった作品は、その都度撮影し、関わった職人さんたちにお見せしています。

     

    職人というものは、出来上がった作品に自分の技術が埋め込まれ、それが更に美しい作品に昇華されることに、何よりも誇りを感じるものだからです。

     

    皆で寄ってたかって一つの美しい作品を作る。

     

    何とも素敵な世界です。

     

     

     

    定家文庫と筥迫

     

    『定家文庫』は別名「定家袋」ともいい、 武家女性や裕福な女性が化粧道具その他の小物を入れ、お供の女性に持たせた袋物です。

     

    私の手元に、花魁と禿を写したこのような古い画像があります。

     

     

    禿(かむろ)というのは、花魁の身の回りのお世話をする10歳前後の女の子のことで、ほとんどの花魁の写真には、この禿が華を添えています。

     

    そして、この画像で禿が抱えているのは「定家文庫」ではなかろうか?!

     

    禿の小道具(?)はいくつかあるようですが、定家文庫のような物を携えている画像を見つけると、ついうれしくなって保存してしまいます。

     

    定家文庫は、

    粧具を納めた箱を錦の嚢(ふくろ)に入れて組緒で結び、晴れの時は小婢、長婢が携えて従うことは、京坂で古風を残すひとつである。江戸では従来からこれは用いていない。(日本の美術5「守貞漫稿」定家文庫解説より)

    とあるように、関西の文化です。

     

    更にこちらの写真には、「花魁」ではなく「大夫」とあるので、「大夫=関西」(?)と考えるとしっくりきます。

    (これは定家文庫?それともただの箱?)

     

    しかし、よく見ると二人の禿の胸元には「筥迫」が!

     

    左の子は何だかすごい角度で入っているので、よく見ないと気がつかないですが(苦笑)。

     

    「装飾された筥」という面では、筥迫と定家文庫は近いイメージを持ちがちですが、風俗博物館の筥迫の説明によれば、

     

    御所周辺で確立をみた紙挟そして紙入が、いわば女官の手慰みとして、その趣味の発露として展開したとは別に、江戸での大流行は、専門職を登場させ、一種の威儀具のような贅沢品へと紙入を脱皮させた。 (風俗博物館)

     

    とあるように、定家文庫=関西、筥迫=江戸とはっきり棲み分けられていたと思います。

     

    維新以降は関西でも筥迫は普及していたでしょうし、定家文庫と筥迫が一緒に撮影されているというのも、私的にはちょっと感慨深いものがあります。

     

     

    ※現在、手持ちの材料(桐箱・金具等)が全てなくなった状態なので、しばらく定家文庫のお仕立てはお請けできません。

    あしからずご了承ください。

     

     

     

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    【2018.07.18 Wednesday 09:42】 author : Rom筥
    | その他の袋物 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
    お見舞い申し上げます
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      関西での地震のお見舞いを書いたばかりなのに、今度は西日本の豪雨災害。

       

      信じられない高さで街中を流れる泥水が、まるで東日本の津波を連想させるものでした。

       

      その時にブログを書いていたのですが、違う世界の話をアップする気になれず手を止めておりましたが、昨日は豪雨からの晴天だったこともあり、ブログをアップしました。

       

      しかしながら、その直後の、晴天なのに川が氾濫するというあのすさまじいニュース映像を見て、現地が未だ災害の真っ只中という状況に、反射的に公開を見合わせました。

       

      災害時に筥迫関連の記事を更新したからといって何の問題があるわけでもないとは思いますが、また時期をみて公開しなおしたいと思います。

       

      お亡くなりになられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

       

      被災地の復旧が迅速に行われ、現地の皆様が一日も早く日常生活を取り戻すことができますように。

       

       

      【2018.07.11 Wednesday 13:08】 author : Rom筥
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      『籠千代田お針箱』プレ講習会に変更
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        講習会の中級コースでは、申し込み後に教材一式が郵送されますので、その中に同梱されている指示書を見ながら下準備をしていただきます。

         

        下準備のある講習会なんてそうそうないとは思いますが、とにかく「1日で仕上げる!」任務を全うするために、ありとあらゆる手を尽くしています(苦笑)。

         

        型紙をホットメルト紙に書き写し、裁断してスジを入れる、という作業が基本ですが、筥迫のように巾着や房を作ってくるというものもあります。

         

        下準備はそれぞれ手の速さが違いますので、家でやった方が自分のペースでできるからいいと受講者には好評のようです。

         

         

        7月19日から申し込みが開始する『籠千代田お針箱』もこの下準備があるのですが、一つ問題があります。

         

         

        中の貼り込み部分はいつもと同じ作業なのですが、上の巾着部分は「自分で製図して縫ってくる」という、これまでとは全く違う準備が出てきます。

         

        筥迫の房や巾着はあくまで任意ですが、「籠千代田お針箱」は巾着部分ができていないと講習自体が成り立たないので、これを確実に作ってこれるかどうかは大問題です。

         

         

         

        縫うことは難しいのか?簡単なのか?

         

        以前ブログで、この型のことを「工作のようで簡単!」と書いた気がするのですが、これはあくまで中の仕切りのことです。

         

        上の巾着部分に限っては、縫うと言っても小さなものだし、ミシンならすぐできるだろうぐらいの気持ちでいたので、そのときはあまり難しさは感じていませんでした。

         

        しかし講習が迫ってくると、受講者全員に一定のレベルで、その日のうちに必ず仕上げさせるというノルマが重くのしかかるので、工程や下準備の内容を具体的に考えるようになります。

         

        どんな人が来るか?どんな布を持ってくるか?どんなトラブルが起こり得るか?をタイムスケジュールの中で考えていくと、眠れないほど思い悩むのが常です。

         

         

        今回は「製図」作業も含まれるので、これを自分一人で作業させてできるものなのか?という疑問が出てきました。

         

        昔はドレメ式だの文化式だのの型紙を使って自分で製図して洋服を作ったので、そんな経験がある人なら問題ない程度の準備ですが、今は手作り服など作る人の方が希少という世の中です。

         

        筥迫工房の講習会に来るような人は基本的に手先の器用な人が多いとは思いますが、筥迫の縢りなどは厚紙を縫うにも関わらず「指貫」を使わない人がほぼ半数もいる。

        貼り込みでは縫う部分がほとんどないので、そもそも各自の縫うことに対するスキルがわからない。

        (ミシンなら指貫を使うことはない?)

         

        和裁の先生からも「昔は初めて和裁を習う人でも、ある程度針を使うことには慣れていたけれど、今の人は針を持つ機会がほとんどないから、昔の生徒とは出始めのスキルが全く違う」と言われ、一人で事前準備させていいのかどうか、今まで発想しなかったことに不安を抱えています。

         

        そこで、今度こそ絶対に講習会をする!と宣言しているので、講習会はやりますが、内容を「プレ講習会」に変更させていただくことに致しました。

         

         

         

        プレ講習会とは

         

        プレ講習会というのは、実際の講習会の前に試験的に行う講習会のことです。

        新しい講座では時々開催しているのですが、非公開で行なっているので、これまでブログで紹介はしていません。

         

        実際の講習会と変わりはないのですが、その内容を元に変更すべきところを考え、実際の講習会に反映させるというものです。

         

        内容や手順の確認という場合もありますし、教材をたくさん用意してその中から好みを聞く場合もあります。

        時間配分を見るためだけに行う場合もあります。

        慣れている人を対象にすることもありますし、慣れていない人を対象にすることもあります。

         

        このプレ講習のおかげで、実際の講習ではほぼ時間内に安定して作業できるのですね(ご協力いただいた方には感謝!)
         

         

        今回、プレ講習会にする目的は「事前作業」にあります。

         

        縫い物に慣れていない人にはこれは無理だとか、この縫い方はわかりずらい等の客観的なご意見がいただきたいので、今回のプレ講習会には、縫い物なら説明をみれば大体縫い方はわかる、という方に来ていただけると大変助かります。

         

        ちなみに、通常のプレ講習会であれば、こちらからお誘いするので即受付なのですが、今回はすでに公募していることもあり、いつも通りの募集で行います。

         

        プレ講習で問題がなければ、以後の本講習でも同じ内容で行いますが、問題が有りと思えることは、以後の講習では大きく変更する場合もあります。(出来上がる形が変わることはありません。あくまで手順等が変わるだけ)

        今後、手順書だけで下準備を説明するか、動画にでもした方がいいのか(!)、はたまた連続講習にした方がいいのかなども考えたいと思います。

         

        今回のプレ講習会の様子は今回はブログでもレポートしたいと思いますが、あまり問題がないようでしたら、今年中に臨時講習を入れる可能性もあります。

         

         

        以上をご了解いただいた上で、『籠千代田お針箱』プレ講習(8/18開催)に申し込むか、以後の正規の講習会にお申し込みいただくかを考えていただければ幸いです。

        (ちなみに、プレ講習会は通常の講習費よりも少しお安くなります)

         

         

         

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        【2018.07.03 Tuesday 14:32】 author : Rom筥
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        2018.6筥迫講習会『筥迫装飾』
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          6月3回目の講習会は、今回から始まった「筥迫装飾」講座でした。

           

           

          過去の素晴らしい筥迫を見れば、筥迫に最も適した装飾方法は「日本刺繍」ということで異論はないのですが、ご存知の通り日本刺繍というのは恐ろしく手間のかかる装飾でして、これだけ筥迫作っている私でさえ、今までに作った刺繍筥迫は10個にも満たない。

           

          小さな画面にここまでの手間暇をかけることを考えれば、刺繍筥迫が特別な装身具扱いされるのも当然のことです。

           

           

          私自身、刺繍筥迫はもうそれほど意欲的に作る気はないので、それは刺繍の専門家たちに任せることにして、もう一方では、どうやったら「刺繍以外の装飾」ができるか?ということを密かに研究し続けてきました。

           

          きっかけは改定した縢襠付筥迫の教本で、表紙で使う筥迫にちょうどよい柄ゆきの布が見つからず、それならば自分で布を操作して柄を作ってしまえ!と思ったのが始まりです。

           

          意外にも効果的で、柄取りのストレスが解消されたこともあり、それからは装飾材料を地道に探し続け今日に至りました。

           

          そこで、今年は1月に「刺繍をする人のための刺繍図案研究会」と、6月には「刺繍をしない人のための筥迫装飾」の二本立てに挑戦することにしたのです。

           

           

          切付け

           

          刺繍以外の筥迫装飾において、特別な材料を使わずに筥迫を劇的に変化させる装飾方法は、何と言っても「切付け」です。

           

          これは柄取りをしているところです。

           

          自分の好みの布を入手できたとしても、筥迫に仕立てたらイメージと違う出来上がりになった、、、という思いをした方は多いはずです。

           

          これは、元の大きな布のイメージを、小さな筥迫に反映できる箇所を探せなかったというだけのことです。

           

          柄取り如何で全く違うものが出来上がるので、本来柄取りにはゆっくり時間をかけたいのですが、実際の講習会ではそんなことを説明している時間はないので、受講者が持ち寄った布は講習会が始まるまでの時間で私が急ぎ「柄取り」してしまいます(初級コースのみ)。

           

          ということで、今回これを独立した講座にし、前半は「柄取り」と「切付け」の考え方をレクチャーする内容にしました。

           

          お互いが持ち寄った布を見ながら、柄取り位置、切付けはどこを持って来るのが効果的か、そして後半に予定している「金装飾」をどこに使うかを意見し合います。

           

          あまりやりすぎるとバレバレになるので、あくまでわからないように切付けるのがコツです。

           

           

           

          筥迫装飾実験室

           

          午後からは一転して「金装飾」を行いました。

           

          「行う」と書くとちょっと語弊があるかもしれませんが、そもそも今回は「講習会」と言っていいのか?という内容のものでした。

           

          いつものように「型を作る」講習会ではなく、かと言って「研究会」でもないので、今回の講習会でやったことをブログで何と表現すればいいのか悩んでいたところ、参加した方から後日「筥迫装飾の実験室のような感じで、とても興味深く楽しく受講できました。」というメールをいただきました。

           

          確かに「筥迫装飾の実験室」は言い得て妙。

           

          これまで私が取り寄せてきた多くの材料の中から貼り込みに適した材料を吟味し、更に色々な組み合わせで比較実験してきた結果を元に、適切と思われる教材を選びました。

          それを金装飾のサンプルとして作りながら、そのやり方をレクチャーするというものでした。

           

          あとは家に帰ってから、自分の筥迫に適した金装飾をサンプルの中から探して試すのみ!

           

           

          ちなみに、これらは「貼り込み」だからこそできる装飾方法であって、着るものや縫い合わせの袋物などには適応しませんのであしからず。

           

          貼り込みだからこそできる自由な装飾方法で、作品作りの幅を広げていただきたいと思っています。

           

          この講座の課題は、作品を2点仕上げて掲示板に画像をアップすることになっていますが(人に見られるのが嫌なら、Rom筥に直接画像を送る)、筥迫以外のもう1点は別の型でもいいことにしたので、どんな作品がアップされるか楽しみに待つことに致しましょう。

           

           

           

          挟み玉縁

           

          サンプル作りでかなりの情報量を詰め込んだため、皆さんお疲れのご様子。

          ということで、最後の「挟み玉縁」は私のデモンストレーションだけにしました。

           

          以前の私は恥ずかしげもなく下手な玉縁作品を掲載していましたが(愚)、誰しも作り始めの頃は何が下手なのかさえわからない「目が不器用」状況なので、「筥迫作れた自分、天才!」ぐらいに思ってしまうものなのですね(いいんですよ、それがモチベーションになるので〜)。

           

          しかし最近は、どうしても玉縁がうまくいきません〜という声が、よく私のところに集まって来るようになりました。

           

          玉縁をきれいに作るコツを言葉で説明するのは難しいので、今回の講座に無理やり組み込んだという次第です。

           

           

          筥迫は「縫い玉縁」が本流なので、最近はこれを「本仕立て」と読んでいるのですが、縫い玉縁は細く作ることがとても難しいので、現在の教本では「挟み玉縁」に特化して解説しています。

           

          この縫い玉縁は誰でもできるものなのですが、厚紙ごと縫っていくので、なかなか極細の玉縁にならない。

           

          現代の筥迫にも縁がついていますが、小さな筥迫に対して縁が3〜4mmもあると、それはもはや「玉縁」ではなくただの「縁取り」です。

          玉縁というのは極細だからこそ玉縁というのです。

          昔の職人が作った筥迫は、この玉縁が見事に細かった。

           

          そこで教本では、誰がやっても極細の玉縁になる「挟み玉縁」にしたのです。

          (大型にはこの挟み玉縁が細すぎてしまうのが難ですが、それはまた後日)

           

          しかしこの挟み玉縁も、極細にはなるものの実は浮いてしまったり、直線にならなかったり、角付けが難しかったり、仕立ても余計な厚みが出てしまったりと、不恰好になりやすい。

          これがやたらと気になってきます(あくまで目が効くようになった人だけの問題)。

           

          こうして挟み玉縁の限界を感じるようになると、結局は「本仕立て(縫い玉縁)」をやらねばならないというサイクルになってくるのですね。

           

          筥迫を彩る玉縁も一朝一夕に上手くはなりません。

           

          時代は何でも簡単に楽できる方向に流れていきますが、アナログな物作りはこんな小さなことに必死になるのですね。

           

          それがとても面白いと私は思うのです。

           

           

           

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          【2018.06.27 Wednesday 00:46】 author : Rom筥
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          来年以降の構想
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            昨日の朝ブログをアップしようとした矢先、大阪での地震を知り手が止まりました。

            時間を追うごとに現地での詳細な状況が見えて来て、講習会にいらしてくれたあの方もこの方もご無事かしらと心配になりました。

            関西地方にお住いの皆様、心よりお見舞い申し上げます。

             

             


             

            翌年の講習会で新しい「型」を出そうとすると、だいたい今頃から準備しなければなりません。

             

            コレクションしている古い嚢物の本から、型をコピーしてまとめたファイルを作っているのですが、どれを作ろうかとうっとり眺めている様は、まるで今時のファッション誌を眺めているようです。

             

            ちなみに、古い嚢物の本に作り方が載っているからといって、それを見て簡単に作れるわけではないですよ。

            旧漢字でほぼ文章のみで解説しているので、現代人には意味がわからない。

            あくまで出来上がり図だけ見て、製図や作り方は自分で考えます。

             

            これらの本に載っている型というのは、あくまでも女子教育用に作られたものです。

            最終章が筥迫というレベルなので、出来上がり図さえあれば作ることは特に問題なし。

             

            江戸時代〜明治初期の懐中物などは、異次元の複雑さなのでレベルが違います。

            私がサンプルとして集めている程度のものだとそれほどでもないのですが、博物館にあるようなものはかぶり付いて見ちゃいますね。

            (見るときは横から襠の構造を見ます)

             

            嚢物、特に懐中物の類は資料も乏しいのですが、本や古い実物の嚢物を見ながら、それらが作られた頃の世相に照らし合わせて考えると、日本人の生活や価値観がどのように変化していったのかを知ることができて楽しい。

             

            そんなことを考えながら、自分なりの解釈で現代版の嚢物を再現しています。

             

            女子教育の一環として作られていた嚢物の本には乙女チックな型が多いですし、江戸時代のマニアックな型だとか、戦前まで作られていた精密な型だとかを、これから徹底的に再現して行きたいと思っています。

             

             

             

            10年ひと区切り

             

            私が筥迫を作り始めてから今年でやっと10年になります。

             

            「まだ10年しかやっていないの?」と言う人もいるかもしれませんが。

             

            どんな世界でも、一つの道を追求してきた人間には、この「10年」という区切りはとても大きな意味を持っていると思います。

             

            正統な技術を持つ師匠に導かれての10年ではなく、私の場合は資料があってもほぼ100年前(!)という、限りなく独学に近い状態で始めたので、長年その負い目を持ち続けていたように思います。

             

            しかし、いつかは経験という年月がこの負い目を消してくれるだろうと信じて、とにかく10年続けることが目標でした。

             

            どんなに調べてもわからず、長年悩んでいたことを講習会に来た人があっさりやっている、なんてことも多々ありました(苦笑)。

             

            それをやっている本人は、知識として知っていたというよりも、自然とこうなるだろう的な発想で手を動かしていたので、技術の発露とでも言いましょうか、案外先人たちも同じような発見を積み重ねて技術の元を築いてきたのかなと思うこともあります。

             

            周りの人に追いまくられながら、教わりながら、気がつけばあっという間に目標の10年が経ちました。

             

            おかげさまで、今はそれなりに落ち着いて物事を考えられるようになってきたような気がします。

             

            切磋琢磨しながら色々な人たちと関わっていると、自然と自分が何を求められているのか、これから自分が何をすべきかもわかってきます。

             

            貼り込みという概念さえ薄れた現代で、筥迫という原石だけを手掛かりに、木々に覆われた遺跡をかき分けながら、現代でも使えそうな石(技術)をかき集めて積み直し、ささやかな砦を築いた、今はそんな心境です。

             

             

             

            今後の展望

             

            2012年の薬王院から始まった筥迫工房の講習会も、2013年から本格的に始動し、こちらも気がつけば6年目です。

             

            筥迫1講座のみから始めた講習会も、1年で2〜3講座づつ増え続けて、6年経った現在は16もの講座に至りました。

             

            先日、これから作りたい型をリストアップしたところ、少なくとも20以上はありそうで、更にはまだ発掘していない型も存在するとは思うので、実際の数はいくつになることやら。

             

            そう考えると、今のやり方でできるわけもなく、どうやって組み立てていけばいいのか想像もつきません。

             

             

            講習会当初はランダムに人を受け入れていましたが、4年後(2017年)にはレベルごとのステップアップ講座にシフトしました。

             

            自分としては格段に教えやすくなったのですが、最近、入門講座の金封袱紗に基礎を詰め込み過ぎて、かえってハードルを上げているのかもしれないと悩む日々。

             

            あれもこれも教えておきたいというサービス精神から来るもので、私自身はとてもお得な内容と思っているんですけどねぇ(苦笑)。

             

             

             

            「入門講座」の変更

             

            今までは自分自身が貼り込みの技術を極めることに必死だったこともあり、より正確な技術で精度の高い物を作らせることを追い求めていたような気がします。

             

            これからも複雑な型も次々出て来ると思うので、そのためには相当数の作り込みが必要でしょう。

             

            しかしながら、実際にそこまでのレベルを求めて講習会に来る人は少数です。

             

            結局のところ、女子教育としての嚢物と、職人が作る嚢物とでは大きく世界が違ったわけですし、それぞれに存在価値がある。

             

            講習会で貼り込み体験してみたいと思っている人たちに、のっけから貼り込みの真髄など教えなくても、まずは糊で貼り込むことを楽しんでもらうだけでもいいんじゃないかと思うようになりました。

             

             

            そんなことから、来年からはこの入門講座を「月見型縢襠紙入」に移行することに致しました。

            難しくないのにデザインが秀逸。

             

            「月見型縢襠付紙入」と命名してみました。

             

            お月様型に鏡が付いているのがかわいい。

            この鏡は嵌め込み式でなく、取り出し式にしているとこが筥迫工房のこだわり。

             

            金封袱紗は極シンプルな意匠ですが、真剣に取り組まないとアラが目立つ。

             

            それに比べこの型は、意匠で見せるのでそれほどアラは目立たない(気がラク)。

             

            一般的な縢襠(かがりまち)の紙入に、しっかり貼り込みした感も味わえ、気を使う折り掛け処理もなし。

            あえて難しさがあるとすれば襠の縢りぐらいですが、皆さん縢襠には一定の憧れがあるようなので、そこはがんばっていただきましょう。

             

            こんな型から貼り込みを始めたら、初心者には楽しいのではないでしょうか。

             

            入門講座では、とりあえず教材の説明と、道具の扱い方、そして「正確に切る」ことをメインに学んでもらおうと思っています。

             

            「糊の扱い」を学ぶのは、受講者自身がもうちょっと真剣になってから、自主的に金封袱紗を受講してもらえばいいかなと考えています。

             

             

             

            「本科」と「副科」

             

            真剣にやりたい人と楽しくやりたい人の間には、少なからず軋轢が生じます。

            型が難しくなればなるほど、これは顕著になってきます。

             

            筥迫工房の講習会でも、少しずつこのような現象が出て来ました。

            この住み分けをどうするかが、ここ1〜2年の私の悩みでした。

             

             

            そんな矢先、以前から作りたいと思っていた月見型をきっかけに、ここから目的を分けた2構成にすることを思いつきました。

             

            技法を積み重ねていく必要があるのは、金封袱紗を基本とする折り掛けのある紙入や、筥迫などの肉物類。

            これらの型を学ぶコースを「本科」とし、これまでのステップアップ講座と同じ方向性で、糊の扱い方を本格的に学び、課題提出は必須。

             

            これに対し、気軽に貼り込みを体験できる「副科」を設けようと考えています。

            コースの中からランダムに作りたい物を選べ、少しぐらい糊がはみ出てもいいいじゃないかぐらいの気楽さで、貼り込みの楽しさを学ぶことがメイン。

            かつての女子教育と同じですね。

            条件は入門コースの月見型のみ必須で、その他の条件は一切なし(課題もなし)。

             

            例えば、人気の「携帯裁縫用具入」などは、実は積み重ねは必要ないので「副科」。

            「念珠入(折襠付紙入)」は、ほぼ紙入れ系の基本になるので「本科」という具合です。

             

            もちろん本科を受講している人なら、合間に副科の講座を受講するのは自由。

            副科の人が貼り込みの楽しさを知って、真剣に貼り込みを学んでみたいと思えば、いつでも金封袱紗から初めてもらえばいいわけです。

             

            ちょうどたくさんのサンプルを作っている時期なので、講座数が増えてきたからこそできる発想だと、10年の積み重ねと共に実感しています。

             

             

             

            講習会場

             

            「お針子会」でできる枠もほぼ上限に達しているので、講座数が増えるということは、年一回のレア講座が増えることになります。

             

            別会場を借りることも考えていますが、単発講座全てで安定した受講者を集められるかを考えると、赤になる可能性が高く、それほど簡単にも考えられない。

             

            来年どこまでやれるかはわかりませんが、予定を出すまでもう少し時間はあるので、小まめに情報収集してみます。

             

            もし新たな場所が見つからなかったとしても、これからは講師養成もしていく予定なので、副科ぐらいの内容で5人以上でご依頼いただけるのであれば、将来的には講師を派遣することもありえるかなと考えています。

             

             

             

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            資料保管用クリヤーブック 販売

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            現在、ショップで販売されている教本に使われている「クリヤーブック」を販売することにいたしました。

            以前は100円ショップで販売されていたものを使っていたのですが、廃番で入手できなくなり、今は別メーカーのものを仕入れています。

            背幅のない超薄型のクリヤーブックなので、講習会などで配布された資料を型ごとに分けて管理するのに便利かと思い、改めて販売することに致しました。

            必要な方はどうぞご注文ください。

            (10冊までクリックポストで発送できます)

             

            極薄クリヤーブック

             

             

             

             

            筥迫工房の材料販売(ネットショップ)

             

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            【2018.06.19 Tuesday 16:35】 author : Rom筥
            | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
            2018.6筥迫講習会『念珠入(組入)名刺入』
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              6月の講習会2日目の講座は『念珠入(組入)名刺入』でした。

               

              珍しく3名だけのこじんまりとした講習会でした。

               

              去年までは入門の『金封袱紗」を通過しないと他の講座を受講することができなかったので、初級あたりでかなり渋滞していたのですが、今年は前半に山ほど金封袱紗をいれていたせいか、渋滞も解消されようで、来年からはバランスよく色々な講座を振り分けてスケジュールを立てられそうです。

               

               

              J.Yさんの作品(神奈川県在住)

               

              2名だと最低遂行人数に至らず中止になってしまうのですが、初めの頃はそんなこともよくあったなぁと思い出しました。

               

              現在は遠くから参加される方が多くなったので、切符を買ってからお断りするのも申し訳ないことから、申し込み開始から3日間ぐらい申し込み者がいないときは、すぐに中止にしてしまうこともあります。

               

              ですから、絶対に中止にしないで!と思われる方は、できるだけ早めに申し込んで意思表示してくだされば、ある程度は考慮いたします。

               

              少人数講習では、講師も受講者もかなりリラックスしてできますしら、細かいところまで説明ができるので、参加される方にはお得感があるかもしれません(人数が多いとトラブルも多いので、致し方なく端折る説明もある)。

               

              「今度から最後までカートが開いている講座を目指して申し込みしようかな♪」(受講者)

              (私は人が集まってくれないと困るんですけどね、、、)

               

               

              C.Mさんの作品(山形県在住)

              最近は、初級コースでまだ布選びに慣れていない人たちのために、私が家にためている端切れを持参して安価で販売するようにしています。

              C.Mさんが作られたこの作品も、急遽この時用意した端切れの中から表布、内布とも選んで作ったものです。

               

              嚢物を上手に仕立てるためには、柄よりも何よりも、それに適した厚みや手触りの生地を見つけるのが一番大事です。

              適した生地を使えば、初心者でも上級者でもそれほど違いはでません。

              薄すぎる布、厚すぎる布になって初めて上級者との仕立ての差が出てくるのです。

               

               

              柾女さんの作品(東京都在住)

              こちらの表裂は雨コート地で、表はテカテカすぎるので裏地使いにしたそうです。

              Rom筥からは、この縦線を活かすことをオススメしました。

              ちょっとしたアクセントで素敵ですね。

               

              柾女さんは布を最後まで始末することに力を注いでいるそうです。

              小さくなった布をどこまで何に使えるかを考えるのが楽しいそうです。

               

              ご興味のある方は、柾女さんの着物にまつわるうんちく満載のブログ「たるしるみちる」を是非のぞいてみてください。

               

               

               

              端切れ

               

              私は端切れのほとんどはネットで購入します。

              まとめて山ほど購入して、使えるもの、使えないものに厳選します。

               

              全てが使い道があるわけでもありませんし、自分の好みに合うワケでもない。

              好みであっても全て作れる量でもない。

               

              そこで、最近は初級コースのときは使わない端切れを持っていくことにしたのですが、これが意外と好評なので、これからは講習会用に端切れを仕入れてみようかと考えています。

              (毎回持っていけないかもしれないので、確実に端切れが欲しい方はあらかじめご連絡ください)

               

              嚢物なんてのは、とにかく数を作らないと手が慣れないのに、ほとんどの人は「最良の一枚」などを探すことに躍起になってしまうようです。

              結局布を探すことに疲れ、嚢物も作れずの悪循環。

               

              自分のイメージに合った布を探すなんてのは、白馬に乗った王子様のようなもの。

              布も人も一緒「出会い」です。

               

              理想の相手を必死になって探すより、運が良ければいつか出会えると思って、色々な布とお付き合いしてみましょう(笑)。

              気にも留めなかった布でも、使ってみるとその良さがわかったりするものです。

               

               

              最近「東京袋物協同組合沿革史」という本を読みました。

               

              江戸の時代から、嚢物というのは「革仕立」と「帛仕立」に別れていたのですが、昭和30年代に入ると一気に「合成皮革」や「ビニール」といった素材が氾濫するようになります。

               

              「丈夫で長持ちするようなものでなければ売れなくなった」とあります。

               

              布帛の嚢物は大事に扱わないと角が擦れてすぐにダメになってしまいます。

              古い布であれば、それこそ大事に扱わなければなりません。

               

              昔の日本人はそのように嚢物を扱ってきたのです。

              母がハンドバッグをネルの袋に入れて大切に保管していたのを思い出します。

               

              現代人はよほどのブランドバッグでない限り、袋に入れて保管などしないでしょう(私もしていません)。

               

              丈夫で壊れにくい物に囲まれて育ってきた現代人には、壊れないよう大事に嚢物を扱うという気持ちはわからないかもしれません。

               

              先日講習会で、ある方がご自分で作られた四ツ襠をお持ちになりました。

              バッグに直接入れていたので、ジップロックに入ったそれが目に入り、皆で大笑いしました。

               

              バックの中では色々なものと一緒にシャッフルされてしまうので、その気持ちは良くわかります。

              私もサンプル品はいつもジップロックに入れていますし。

               

              でも実際に実用として持ち歩くとなると、大事そうに扱っているものがジップロックに入っているというギャップが、アンバランスで微笑ましく見えてしまったのですね。

               

              そういう時のために、昔の人は「外入れ」という専用のカバーを作って入れてたんですよと言うと、とても関心していらっしゃいました。

               

              使い古され現代まで生き残ってきた端切れたち。

              手をかけて嚢物に仕立てて、それをまた大切に扱う気持ちも忘れないでいたいですね。

               

               

              次年度講習会新規講座

               

              来年度の講習会で新しく出る講座を何にするか、何点か試作を作っております。

               

              以前から作りたいと思っていた「月見型縢襠紙入」がほぼ完成品に近くなりました。

               

              両縢りの単純な懐紙入れなのですが、デザインが秀逸です。

               

              縢襠付筥迫の事前準備として縢りの練習にちょうど良いし、抱き合わせもほとんどなくて簡単なので、来年からの初級コースに入れることを考えております。

               

              もう一つ「七宝縢り」の懐紙入れもやってみたいのですが、これは諸々の状況を考えるとまだ不確定。

               

               

              筥迫も「折襠付筥迫」か「持出襠筥迫」のどちらかを出したいとは思っているのですが、これはどちらも上級コースになりそうです。

               

              自分的に今一番作りたいのは「外日の出型紙入」。

              小被せに二種類の襠のうち一つは、ちょっとおしゃれな本脇の漏斗襠にしようと思っているので、複雑になることは確実。

               

              最近は少しずつ難しい型も出てきましたし、ついて来れそうな受講者もちらほら出てきましたので、そろそろマニアックな型も再現していきたいと考えております。

               

               

               

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              【2018.06.11 Monday 00:09】 author : Rom筥
              | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |