『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
 
筥迫講習会 3月『三段口扇襠筥迫』
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    三月の講習会、後半の初日は『三段口扇襠筥迫』です。

     

    三段口扇襠筥迫も人気の講座ですが、今年はシステムの変更に伴い対象受講者は3名でした。

    人数が少ないとゆっくり一人ずつに合わせて対応できるので少人数も悪くはない。

     

    今年から筥迫は中級扱いなので、下準備はご自宅で作業していただきます(申し込み後に必要な材料一式が送られてくる)。

     

    筥迫はとにかく部品が多い。

    慣れている人なら下準備にそれほど時間はかかりませんが、初心者対象では慣れていない人のペースで全て進行していくことになります。

    つまり遅い作業の人が一人いるだけで、全員の終了時間が遅くなってしまうということ。

     

    筥迫工房の講習会は遠くから参加される方が多いので、電車の指定時間にハラハラすることになります(私も毎回ドキドキ)。

    これが筥迫を中級コースにした最大の理由です。

     

    初級コースまでは下準備を講習会内で全て行います。

    ここで基本的な貼り込み作業を実習していただくので、中級コース以上は「自宅で下準備ができる」人を対象にできるわけです。

     

    去年までは10:00前からフル回転で作業して、終了は7〜8時ぐらいまで延々とかかっていましたが、今回の講習は開始が11:00からと遅めであるにも関わらず、出来上がりは5時ぐらいと余裕の終了。

     

    これだと終わってからお茶を飲んでいる間に、余裕でアイロンを冷まして持ち帰ることができます。

    遠くから参加される方やご家族の世話を変えられない方が、時間を気にしながら(逃げるように)帰る心配もありません。

     

    集中して作業した後にほっと一息お茶を飲みながら、ここに集うレアな「同好の士」の会話に耳を傾けるのも、講習会とは別のお楽しみなのです。

     

     

      

    K.Tさんの作品(東京都)

    表は粋な雰囲気で。

    暗い色目にRの縁出しが利いていますね。

    何気に柄合わせされているようです。

    中は打って変わって賑やかで明るい色目の楽しげな柄物です。

    三段口扇襠筥迫はこのような使い方が効果があります。

    表に派手な色柄物を使うと合わせる着物が限られてしまいますが、三段口扇襠筥迫が実用使いということを考えれば、表は普段着の着物に使えるように無難に色柄を選びたくなる。

    そのかわり内側は思いっきり派手に。

    羽裏のような考え方です。

    表は自分の年齢を考えてしまいますが、中はいくら派手でもかまわない。

    思いっきり自由に楽しんでください。

     

     

    T.Tさんの作品(静岡県)

    かわいい椿の縮緬使い。

    こちらも何気に柄合わせされています。

     

    T.Tさんは今年金封袱紗を受講され、去年初級コースに参加しているので、ハレて念願の筥迫講座に参加することができました。

    三段口扇襠筥迫は「巾着&飾り房」講座が隣接していないので、紐部分はまた後日作成ということですね。

    巾着の型紙は付いているので、とりあえず副読本で作られたそうです。

     

    三段口扇襠筥迫は被せのR部分に縁出しができるようになっているのですが、こちらの筥迫のようにはっきりした柄物を使うと縁出しはあまり目立たなくなるかもしれません。

    影のようにみえてしまいますが、ちょろっと縁は出ているんですよ。

    内布の三段口部分は無地ですが、裏の鏡パートには矢絣が使われています。

    三段口扇襠筥迫はこのように使い分けて楽しむ方が多いです。

     

     

    K.Wさんの作品(富山県)

    淡いピンクの梅の柄は、今の季節にぴったりです。

    こちらも影のように見えますが、縁出しされています。

    縁出しは出過ぎるとダサく見えがちなので、1.5〜2mmぐらいをおススメしているのですが、はっきりした柄物はもう少し主張してもいいのかも、、、と今回改めて思いました。

    ただし、縁が目立ち過ぎると、今回のように淡い色合いの雰囲気を壊してしまう可能性もあるので、結局はバランスを考えながらということになると思います。

    鏡面は厚みの出ない「脂取り紙」が差し込めるようになっています。

     

     

     

    筥迫工房の講習会

     

    今年は講習会のシステムを変えたので、色々と戸惑う方も多いようで、お問い合わせをたくさんいただきます。

     

    ほとんどが、どうしても「金封袱紗」を出なければいけないのか?ということ。

     

    自分の作りたいものだけを作りたい。

    この気持ち、私もすごくよくわかります。

     

    ほとんどの習い事にはカリキュラムがあって、自分の作りたいものはずっと先のカリキュラムにあったりすると、それまでの間、延々と作りたくもないものを作らされるという受難。

     

    これがセンスの良いものであればまだマシですが、微妙なセンスだったり、自分が欲しくもないものにお金をかけさせられたりすることを考えると、どうしたって二の足を踏みますよね。

     

    ですから筥迫工房の講習会では、せめても「自分で選んだ布」をお持ちいただくことにこだわっています(金封袱紗のみ全教材支給)。

     

    「誰に作らせてもうまくできるような教材」というのは確実にあるので、このような講習会では指定の教材を使わせる方が絶対安心。

     

    受講生に生地を持ち込みさせるということは、どんな素材であっても講習会時間内に確実に作品に仕上げさせなければならないというリスクを負うということで、私にとって当初講習会は緊張の連続でした(さすがに最近は慣れた)。

     

    袋物細工にとっては「布の選び方」「仕立て方」において、「数」をたくさん作るというのがとても大事なんですね。

     

    細工物は小さいので、一つの仕立てに日本刺繍や着物ほどの時間はかからない。

    だから慣れるためには「数」を作る必要があるのです。

     

    それが面倒な筥迫から始めてしまうと、貼り込みの楽しさは感じたとしても気軽に「数」はこなせない。

    筥迫の講座から始めてしまうと、なかなか貼り込みがうまくならないのはそれが理由です。

     

     

     

    貼り込みとは「糊」を知る世界だと最近つくづく思います。

     

    これまでの講習会では型を作らせるのに精一杯で、そういうことを教える暇がありませんでした。

    教えたとしても、その上で数をこなさないと理解できない。

     

    糊って乾くんですよ。

    その乾くタイミングを見計らって貼り込んでいくのです。

     

    糊の引き方を教えていないので、竹ベラの先で糊をチマチマつける人の多いこと。

    その間に糊が乾いてしまうところ、吹き溜まってしまうところがまだらになる。

     

    糊の引き方、分量、乾く時間を知らないと、作品の仕上がりがぐずぐずになる。

    それなりの型には仕上がるので受講者は大喜びですが、それを遠い目で眺めるrom筥、、、。

     

     

    とにかく、余分な型など作らないで「筥迫だけを作りたい!」という方は、是非教本を見て作ってください。

    教本だけでも十分きれいな筥迫は作れます。

    ただし、教本で作る筥迫は「貼り合わせただけ」の作り物でしかない。

     

    筥迫工房の講習会で目指すのは、昔の袋物職人さんたちが作っていた「心ある」袋物です。

     

    教本では糊の扱い方を教えることはできません。

    この糊の扱い方を教えることができるのが「金封袱紗」なのです。

     

    金封袱紗はある程度の大きさがあるため、糊を引く練習にちょうどよいのです。

     

    教材は全て支給、更には復習用の教材も含まれているので、ご自宅に帰ってすぐに練習できます。

     

    初めから好きな生地を使えるとなると、生地の選び方も慣れていない状態なのに、生地選びにこだわりすぎる人が多い。

    こだわりすぎて自分の好きな生地が見つからないから作れない、という悪循環が往々にして発生するのです(苦)。

     

    貼り込みの基礎は、生地ごときにとらわれない、祝儀・不祝儀兼用で使える「紫」がちょうどよいのです。

    無地の紫なんてつまらない、、、と思われるかもしれませんが、実はどんな袋物よりも「人にあげて喜ばれる」のが金封袱紗です。

     

    筥迫なんてね、素敵だなんて思っているのは自分だけ(苦笑)。

    興味のない人にとっては、筥迫なんてもらっても困るだけ(作るのが大変なだけに悲しくなるから無理に押し付けないでね)。

     

    人にあげて喜ばれるというのは、袋物を作るモチベーションにおいてかなり大事なことなのです。

     

    金封袱紗は簡単な型なのでわざわざ講習費を払ってまで作るなんて、、、と思われるかもしれませんが、実際に売っている金封袱紗と比べてごらんなさい、作りが全く違いますから。

     

    しっかりとした貼り込みで作られた金封袱紗がどういうものなのか、講習会で作ってみればわかります。

     

    ただ糊で貼りつけただけではない「貼り込み」の奥深さを、筥迫工房の講習会を通して知っていただけるのではないかと思っております。

     

     


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    【2017.03.27 Monday 22:28】 author : Rom筥
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    こんな筥迫もある 〜はぐれ猫さん提供〜
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      先日の講習会に参加されたはぐれ猫さんが、おもしろい筥迫を見せてくださいました。

       

      こちらがその筥迫です。

      アンティークの筥迫によくある、二羽の鶴が刺繍された婚礼用筥迫です。

       

      婚礼用筥迫の図案では、鶴と松、扇と花、鶴の番い、鶴と亀、鳳凰、というのはよくあるモチーフですが、「おしどり」は見たことがありません。

       

      おしどりというのは常にくっついてはいるものの、実際はメスが他のオスに取られないように見張っているだけらしく、雛が生まれるとすぐに離れてしまうし(子育てに協力しない)、翌年になればまた別のお相手とくっつくという、一年限りの自由恋愛のようです(苦笑)。

       

      そういう意味では「鶴」の番いこそが「死が二人を別つまで」一途な愛を貫くのですね。

       

      着物の襟から出る左側に目一杯柄を詰め込んでいるのもお馴染み。

       

      日本刺繍の筥迫は、年が下がるにつれ胴締めには顔や胴体などの主要なパーツを入れないように図案を配置していくようになります。

      この筥迫も羽と扇で何とか柄合わせを表現しているようです。

       

      細い胴締めとはいえ、ここに被せと同じボリュームで刺繍を施すのはそれなりに手間も時間もかかりますので、時代の流れで職人の工賃も高くなったということでしょう。

       

       

      しかし、今回はそんな世知辛い話題がメインなのではありません。

       

      一見普通に見えるこの筥迫から何が出てくるか、まずは胴締めを外して見てみましょう。

       

      あら?

       

      あらら??

       

       

      じゃ〜ん!!

       

       

      前部分と紙入れが二つに分かれているではありませんか びっくりびっくり

       

      つまり、どちらも単体として使えるということ。

       

      通常の筥迫ってのは、前部分の三つ折り(鏡)と、後ろ部分の紙入れの二層構造になっているものなのですが、この筥迫はそれが別々に分かれています(二部式)。

       

      それでは、手前側の通常「鏡」がはめ込まれている三つ折り部分を開いてみましょう。

      実はこちら、三つ折りではなく「がま口」になっています。

       

      このがま口型、以前、徴古裳のサイトで見かけたことがあります。

      当時は「不思議なものを考えつくな〜」と思ったものです。

      後ろは折り襠なので、四つ襠仕立ての前側が小被せではなくがま口にしているという、完全に今時のお財布です。

       

      つまり「お財布」と「紙入れ」を合わせて筥迫に見立てちゃった!という型なのです。

       

      実は私もこの二部式の筥迫を持っています。

      がま口部分はなく、前は単純な折り襠の紙入れですが。

       

      何気なく入手した筥迫でしたが、家に帰ってよく見てみると、あらびっくり二つに分かれている!

      私はこれを「二部式筥迫」または「合わせ筥迫」と呼んでいます。

       

      おもしろいのでいつか作りたいとは思っていますが、さすがにがま口仕立てにすると現代的すぎるので小被せに留めるかな〜。

       

       

       

      びっくりが楽しい懐中物

       

      袋物の中でも、提げ物の「煙草入れ」は表の装飾が豪華で、展示や図録などでも見栄えがする華やかさですが、私は展示のしがいのない懐中物に惹かれます。

       

      紙入れは表のデザイン性よりも、持つ人の嗜好を仕様の中で表現している物の方が圧倒的に多い(筥迫は装飾がメインなので例外)。

       

      つまり凝った作りであるにも関わらず、紙入れは懐中という見えないところに収めるもので、煙草入れは腰に下げて人からよく見えるところに収める。

      この二つは性格が全く違うのです。

       

      ですから、中を開いて説明書きをするなどの展示をしないと紙入れの良さはわからない。つまり展示のしがいがない。

       

      ちなみに紙入れは基本「全懐中」だと思います(懐の奥深くに仕舞う)。

      筥迫は装飾性が故に「半懐中」なので、落ちやすい=落とし巾着(ストッパー)が必要なのです。

       

      元々紙入れは、その名のごとく紙を入れるために作られた単純な形状でしたが、バッグを持たない文化にあって、次第にこまごまとした携帯品(七つ道具等)を入れるようになりました。

       

      小銭入れ単体としての袋物はあったでしょうが(たぶん庶民はそういうものを使った)、経済的に余裕のある人たちは多用途で使える紙入れを愛用したのです。

       

      現代であれば既製品がふんだんにありますから、その中から自分の使い勝手に合ったものを探して、その組み合わせによって様々なオリジナリティを出すことはできます。

       

      しかしこの時代の人たちにとっては、自分の使い勝手に合った物は特注するしかありませんでした。

       

      そして限られたスペースしかない懐中に入れるものですから、入れる物はかなり吟味して限定したと思います。

       

      それでも入れたい物の種類が多ければ、それをいかに省スペースで収納するかが袋物職人の技の見せ所だったでしょう。

       

      入れる物によって内部構造は複雑さを極め、物によっては15もの口(ポケット)が付いた紙入れがあったそうです。

       

      自分にとって必要な携帯品は人それぞれ違うもの。

      それが個性となって紙入れに現れます。

       

      現KUIPOの所蔵品に、中の仕切りに「藤娘」の刺繍が入った紙入れがあります。

      なぜ表に刺繍をしないで中に装飾を入れる?と思ってしまいますが、実際にはお気に入りの役者のブロマイドを入れているような感覚なのだと思います。

       

      当時の人からすれば極当たり前の発想や実用品が、現代の私たちからはひどく奇抜で奇妙なものに見えたりします。

       

      つまり、いつもの筥迫に見慣れた目にこの合わせ筥迫はとても不思議な型に見えますが、よくよく考えてみれば、それほど奇抜な発想ではありません。

       

      一昔前の筥迫には「折り襠」が付いているものがたくさんありましたので、それならはっきり「がま口」にした方がいいという発想なのか(折り襠がついたら小銭を入れるという発想になる)、筥迫は結婚式しか使えないから、後で単体で使えるように二部式にした方がいいという発想なのか、いずれにせよごく自然な発想のように思われます(現代的には二層式の筥迫の方がずっと奇抜)。

       

       

      私は昔の袋物を数多く収集しています。

      かつての職人がどんな考え方でどんな袋物を作っていたのか知りたいというのが目的。

       

      しかしながら、こんな楽しい袋物が作られていたのは昭和初期ぐらいまでのお話。

      戦後を挟んで消費の時代に入ると色々なものががらりと変わっていきます。

       

      儀礼としの装身具に特化され、実用性のある紙入れは完全に姿を消しました。

      時代の流れの中で唯一残った筥迫は装飾性だけが意味を持ち、実用性のない装身具となったのです。

       

      それはなぜか?

       

      その人仕様で複雑に作られていたからこそ価値のあった懐中物なので、既製品でそれは賄えないということなのだと思います。

       

      洋服文化になって外国から頑丈な手提げのバッグもたくさん入ってきてしまいましたし、生活の中にあった着物がおしゃれ着になったことにより、懐中に実用性を見出せなくなったのでしょう。

       

       

      それでも、日本人の発想ってホント面白いと感心させられる袋物が多いので、これらを埋もれさせてしまうのはあまりにも残念。

       

      でも着物と密接につながっているのが懐中袋物なので、着物を愛する私たちがそれらを自身の手で作ることができたら?

       

      ですから、これらを現代の人にも楽しんでいただきたい、そして未来にもつなげていきたいという思いから、これらを一つずつ再現してマニュアル化することを私のライフワークとしたのです。

       

      そろそろ懐中袋物が復活してもいい頃ですよね、皆さん。

       

       

       

      はぐれ猫さん、今回は大変興味深い資料をありがとうございました。

       

      他にも面白い袋物をお持ちの方がいらっしゃいましたら、是非画像提供いただければ幸いです。

       



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      【2017.03.23 Thursday 20:22】 author : Rom筥
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      プリンターに泣く
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        先日の講習会で、直前にプリンターが壊れて真っ青になりました。

         

        私の仕事はアナログと思いきや、実際はPC作業が多く(仕立作業なんて全仕事の1/4程度)、講習会時のプリンターはかわいそうになるぐらいのフル稼働。

         

        プリンターは大量に出力していると、ある日突然動かなくなるので、それが怖くてプリンターは二台使い。

         

        これまでレギュラーで使っていたプリンターの紙送りがそろそろやられてきたようなので、先日新しいプリンターを買いました。

         

        以前より「次に買うならレーザープリンター!」と決めていたのですが、実際店頭で見るとびっくりするほどデカイ。

        これじゃとても二台置ける場所はない!

         

        と悩んでいたところ、量販店のお兄さんに「ビジネスプリンター」を勧められました。

         

        とりあえず講習会の資料のように大量に出力しなければならないものには4色の大容量インクはありがたい。

         

        もう少ししたら予備のプリンターも新しくすることにして、これでストレスフリーの生活になると思ったのですが、、、。

         

         

        危うし金封袱紗!

         

        新しいプリンターで意気揚々と講習会の資料を出力していたのですが、全部出し終わって見てみると「線」が切れている〜〜〜〜!

         

        以前のプリンターで出力したものとでは「マージン幅」(印刷の余白部分)が変わっていたのです。

         

        一般的なインクジェットは「フチなし印刷」ができますが、ビジネスプリンターは主に文書をプリントするためのもので、マージン幅はやや広め(あえて設定するところもなし)。

         

        これの何が泣けるかというと、金封袱紗の型紙は以前のプリンターの印刷領域ギリギリに作っていたので、これを新しいプリンターで出力すると2mm欠けてしまうのです。

         

        このたった2mmが欠けてしまったせいで、

         

        ・型紙が1枚から2枚になってしまう!

        ・2枚だから型紙をコピーして厚紙に貼る重ね裁断ができない!

        ・つまり型紙だけでなく手順(資料内容)も変えなければならない!

         

        という大ごとになってしまったのです。

         

        このデータを何とか講習会2日前に作り直したまではよかったのですが、再度大量のプリントをし直したところ、ズレまくりのプリントの山が排出される(紙送りがやられた!)。

         

        それでも二日後に迫った講習会で型紙がなかったら始まらない!ということで、紙送りがやられたプリンターでだましだまし出力したところ、突然プリンターが止まりました。

         

        正確には、紙送りしたいのにできない、プリンターが必死にあがいている音が聞こえます(プリンターごめんよ〜)。

         

        「金封袱紗」「懐紙挟み」「ハサミ入れ&指貫」の資料と型紙を、連日立て続けに出力していたせいであって、いくら買ったばかりとはいえ、これじゃメーカーを責めるわけにはいかない、、、。

         

        しかたなくこれまでのレギュラープリンターで出力しようとすると、

         

        「あれ?廃棄すると思ってベランダに置いたよ」と家人。

        すでに雨ざらし、、、。

         

        その前の予備プリンターは下取りに出してしまったし、もう踏んだり蹴ったり、、、、沈

         

        とりあえず紙挟み以外の型紙は死守したので、こんな時はプリンターに休息を与える以外方法がない。

         

        結局、翌朝(講習会当日)に瀕死のプリンターが最低限の出力をしてくれたので、付録の紙挟みの資料は後日発送するということで皆さんにご了承いただきました。

         

        講習会を少人数にしかできないのは、実はこの出力の問題もあるのですよ(とほほ)。

         

         

        「重ね裁断」と「型取り裁断」

         

        私はとにかく「A4」サイズで型紙を作ることを基本にしています。

        この「A4」サイズというのは、袋物細工を扱う上で非常に相性が良い。

         

        ネットショップでも、「A4」サイズならメール便やクリックポストが使えるので安く発送できる!

         

        ホットメルト紙も通常は49cm幅のものを仕入れているのですが、細工物には大きすぎて不便ということから、わざわざ半幅にカットして販売しているほど。

         

        できればというよりも、何がなんでも「A4」サイズに収めたい!という気持ちが強い(笑)。

         

        ビバ「A4」サイズ!

         

         

        しかし今回のようにA4の型が1枚に収まらなくなってしまうと、二枚を接続しなければならなくなります。

        これは今までも「段口」などが入ると型が大きくなるので、接続して使うという方法はやっていました。

         

        ところが今回、困ったことに接続する型紙は「厚紙用」。

         

        私は厚紙を裁断するときに、型紙をコピーしたものを厚紙に仮留めして一緒に裁断する「重ね裁断」という方法を取っています。

        これなら誤差はかなり少ない。

        これは教本でも基本としてやっていることですね。

         

        洋服のように大きなものは多少の誤差が出てもそれほど問題ないとは思いますが、懐中袋物のように小さな細工は、1mmの誤差が仕上がりに大きく影響します。

         

        そこで一番困るのが、最も出来上がりを左右する厚紙の裁断です。

        厚紙をどのぐらいの精度で裁断するかなど教本ではなかなか説明しにくいところです。

         

        そこで思いついたのが、型紙と厚紙を一緒に裁断する「重ね裁断」という方法です。

         

        しかし、これはA4サイズに収まっているからこそできる技。

        接続した型紙を毎回使い捨てするなんてありえない。

         

        ということで、金封袱紗に限っては一般的な「型取り裁断」にすることにしました。

         

        しかし意外や、これが厚紙裁断の精度を教えるいい機会になりました。

        理屈さえ教えれば、初心者でも型取り裁断を正確に行うことができます。

         

        雨降って地固まる。

         

        金封袱紗には色々と教えられることばかりです。

         



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        【2017.03.16 Thursday 21:57】 author : Rom筥
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        2017.3講習会 〜金封袱紗&ハサミ入れ/指貫〜
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          今年の講習会が始まりました。

           

          3月は4回の講習会があります。

          今回は4日(土)に『金封袱紗』と、5日(日)に『ハサミ入れと指貫』がありました。

           

          金封袱紗は、今年から「今後の貼り込みコースを受講する方は必修」とさせていただいているコースです。

          つまり、これを受けないと次のステップに行けないわけですね。

           

          副読本の「貼り込みの基本」があるじゃないのと思われるかもしれませんが、あれは正確には「貼り込みの準備」程度の説明と、「結びや房の共通編」が合体したものなのです。

           

           

           

          貼り込みとは

           

          縫うことに苦手意識を持っている方でも、貼り込みにははまった!という方は多いようです。

           

          簡単に言ってしまえば、「貼る」作業というのは、接着剤だけで美しい袋物ができるわけです。

           

          貼り込みを説明するときに「和のカルトナージュ」という言い方をしますが、実際にカルトナージュをされている方がこの講習会を受講されると「繊細さが違う」ということをよく言われます。

          そうですねぇ、確かに日本的な繊細さだと思います。

           

          糊を刷毛で引いて貼り付けるものに対して、竹ベラで糊を微調整しながら使い、そこから更に貼り込んでいく作り方の違いです。

          (カルトナージュにはカルトナージュの良さがあるので、あくまで技法的な違いということで)

           

           

          「貼り込みって単純作業しかないんですね」

           

          と言われることもあります。

          その通り、単純作業しかないのです。

           

          しかし、その単純作業を正確にできる人は意外や少ない。

          何が正確なのかさえ知らない人がほとんどです。

           

          正確に部品を作ることができないと、全体が何ともゆる〜い仕上がりになるので、細かいところなど見なくても正確に部品を作っていないのがわかる。

           

          私自身は昔からカッター作業は慣れていたので、なぜ型がうまく切れない人がいるのか理解できませんでした。

           

          それが最近になって、世の中にはカッターの使い方がわからない人や線を正確に複写できない人が実に多い、という事実を知ったのです(汗)。

           

          カッターぐら使ったことよと簡単い思われているかもしれませんが、きちんとしたカッターの持ち方を知らない、使い方を知らない、切り方を知らない人の何と多いこと。

          これはカッターに限らず、全ての道具や作業において共通することです。

           

          何度も言うようですが、金封袱紗はその型を作るための講座というよりも、このような道具の使い方、道具材料の特性を知って使うこと、貼り込みの基礎である接着剤の特徴や糊の引き方、ゆるみ付けやツラしの考え方について事細かく学ぶ講座なのです。

          作品を作るわけではないので、この講座に限っては画像も紹介しません(できません)。

           

          この貼り込みの基礎を学ぶことにより、今後の型を作るという作業に初めて取りかかれるので、講習会参加を希望される方には大変重要な講座なのです。

           

           

          そんな貼り込みの基礎を学ぶために今回集まってくれたのは、山形、石川、東京、千葉、三重、広島、福岡の面々。

          ここまで出身地がばらけたのは初めてです。

           

          福岡から参加の郁駒屋さんは、夜行バスで15時間かけて来られたそうで、まるでヨーロッパ旅行!と皆に言われていました(笑)。

           

          福岡からの格安夜行バスより三重から夜行バスの方が高いという話や、鹿と電車がぶつかって遅れそうになった話など(びっくり)、みなさんそれぞれに苦労されながら参加していただき、本当にありがとうございます

           

          筥迫工房の講習会は遠方からの参加者が多いので、全ての型を一日で仕上げるようになっています。

          東京見物がてらでも、無理なく続けていただければ幸いです。

           

           

           

          ハサミ入れと指貫

           

          二日目は「ハサミ入れと指貫」の講座がありました。

           

          作ったものを撮影するのを忘れてしまい、後から何人かの方に画像を送っていただきました(感謝)。

          この小さな指貫にも、貼り込みの技法がたくさん使われています。

           

          講習会の中でも、金封袱紗は一番大きな型で、指貫は一番小さな型です。

          この二つの糊の使い方は全く違います。

           

          指貫は糊を極々薄く使っていくので手際が重要。

          ほとんど手貼りだけで作り、最後にアイロンで貼り込み。

          慣れてくると15〜20分ほどで作ることができます。

           

          貼り込みをしていると、ときどき粘土細工をしているような気分になります。

          布で作るのに粘土って不思議でしょ?

          でも最終的に造形していくんです。

          手芸と工作が合体したような感じですかね。

          私の場合、貼り込みで作品を作った後にちょっと可愛いハギレが出たりすると、すかさず指貫を作ってしまいます。

          プクプクの丸みをもったこの指貫のかわいいこと。癒されますmoe

           

          郁駒屋さんは、15時間かけて家に帰ったその日のうちになぜか3つも作ってしまったそうで(笑)。

          楽しんでいただけて光栄です。

           

          すでに「携帯裁縫用具入」に参加されている方が、さっそくお揃いのお道具で作った画像を送ってくださいました。

          さすがに指貫は裁縫用具入れの中には入りませんが、道具入れに「ち」を付ければ、ハサミ入れのストラップのようにお供にすることができますよ。

          このように細かいものをお揃いでたくさん作れるようになると、袋物細工にやられてしまう人が続出するんですわ〜。

           

          この講座は今年は一回だけの開催でした。

          来年どうするかは需要があれば増やしていくという感じなので、来年のスケジュールに増えるかどうかは、皆さんのリクエスト次第といったところです。

           



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          【2017.03.08 Wednesday 10:32】 author : Rom筥
          | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
          色々と業務連絡
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            教本「婚礼用和装小物の作り方」

             

            「婚礼用和装小物の作り方」は貼り込みを使った作り方はないので、副読本の「貼り込みの基本」を購入する必要はありません。

            「懐剣袋」もミシンで縫って返す作り方で解説しています。

             

            本来、使う生地によって仕立て方は変えなければならないのですが、厚手の生地を使ってこのひっくり返す作り方はどう考えても無謀。

             

            ですから薄い生地を使ってくださいねと言っているのですが、ではどのぐらいの厚みの生地までならOKかなどと説明できないのが教本作りの難しいところ。

             

            実は、私自身は懐剣袋は教本の作り方ではない「貼り込み」で作っています。

            貼り込みに慣れると何でも貼り込みで作りたくなっちゃうものなのよ。

            生地を選ばないし、簡単だし、ひっくり返すよりずっときれいにできるし。

             

            始めの頃はこの作り方しか思いつかなかったというだけなのですが、その後あえて貼り込みの作り方に切り替えなかったのは、法和装小物の作り方だけを買う人にまで「貼り込みの基本」を買わせるのは忍びないという理由だけでした。

            (教本も縢襠付筥迫しか出ていないのに、副読本を買わせるのは申し訳なく思っています。はやく次のを出さねばと思ってはいるのですが、、、沈

             

            ところが、生地が厚くて懐剣袋のひっくり返しがうまくできないので何かアドバイスを〜、というお問い合わせを最近よくいただくようになってきました。

            そのような方にはこの貼り込み式の解説をお分けしている次第。

             

            現在、この教本の在庫があとわずかという状況になり、近々増刷をかけなければならなくなったことを機に、現在の縫って返す方法はそのままにして、この貼り込みの方法も別に付けようと考えています。

            縫う方法でも貼り込みでも、どちらも選べるというように。

             

            しかしながら、今あるのはあくまで自分がわかればいい程度の簡易なもの。

             

             

            今はこの1ページでさえなかなか着手することができない忙しさなので、次の印刷までには到底間に合いそうもありません。

             

            ということで、とりあえずはこれまでと同じ形で印刷して、後日教本に追加するような形で貼り込みページを印刷をすることを考えています。

             

            急ぎで使いたい方は、今ある在庫が切れると一ヶ月ぐらい品切れ状態になる可能性がありますのでお早めにご注文ください。

            まだそれほど急いではいないという方は、新しい貼り込み付きの教本が出るのを待ってご注文ください。

             

            ところで、現在の縫ってひっくり返すという作り方は、大量に効率的に作るやり方であって、これを作った当時はそれしか思いつかなかったのですが、本当は別々に縫って差し込んで上をまつるという方法の方が厚い生地にも対応できて良いと思っています。

             

            しかしこれもまた作り変えるとなるとまた時間がかかるので、こちらの方の改定はまだ先になりそうです。

             

             

            刺繍台

             

            最近、徐々に四辺貼りの刺繍台の注文が増えてきました。

             

            当初は自分が使いたい形に自作していただけなのですが、筥迫用に小さい刺繍台が欲しいという要望があったことから販売するに至りました。

             

            当初、四辺全部を糸で貼るようにしていたのですが、いち桃先生のお教室では、片側を縫い止めて3辺を貼るやり方をされていました。

             

            なかなかいい方法だと思い、私も最近は1辺を画鋲で止め、それを布で隠すように巻きつけて、三辺で貼る方法にしています。

             

            ↑これはイメージ的に撮影したものです。

            本当は枠のサイズに裁断して、三辺をかがってから台張りします。

             

             

            販売にあたっては、知り合いのDIY好きのおじさんにお願いして作ってもらっています。

             

            本職の人に頼むとこういうものはやたらと高いので、作っている人が職人さんでないからこそのお値段ということをどうかご了承ください。

             

            しかしながら、その方もかなりの高齢なので、いつまで作っていただけるのかが心配なところ。

            最近もどこか怪我をされたとかで、刺繍台の供給がストップしています。

             

            もう少しすれば再開できるとのことですが、今刺繍台を注文いただいてもすぐに発送することができません。

            出来次第発送ということでご了承いただきたくお願い申し上げます。

             

            実際、この方もいつまでできるかわからない状況ではありますので、もし皆様のまわりにこのぐらいだったらできると思うよ、という方がいらっしゃいましたら是非ご紹介ください。

             

             

            副資材

             

            副資材が増えました。

            というよりも、講習会で使うものをバラ売りしているだけなのですが、わざわざ探すのは面倒という方、家の周りでは売っていないと不自由な思いをされている方がいらっしゃるようなので、そのような方は是非ご注文ください。

             

            フエキ糊、ドットライナー、アクリル紐、縫い針セット(袋物に使う3種セット)などが増えました。

             

             

            ホットメルト紙

             

            気がつけばショップの商材も多くなり、とても一人でさばききれない量になってきました。

             

            以前、あまりの繁忙でネットショップの作業が追いつかないと嘆いていましたが、最近同じマンションのMさんにバイトをお願いして大変助かっています。

             

            それでもまだ始めたばかりで慣れません。

            先日、小分けにしたホットメルト紙を開いたところ、縁がギザギザになっているものを発見しました(90cm幅を手動で半分の幅にカットしているため)。

             

            これまでにホットメルト紙を購入されてこのようなものが紛れていた方には大変申し訳なくお詫び申し上げます。

            気になる方はお取り換えいたしますので、ご遠慮なくお申し出ください。

             

             

            講習会

             

            今月から講習会が始まります。

             

            今年からシステムを変えて入門コースの「金封袱紗」から始めることにしたので、現在、金封袱紗に予約が殺到し、3月の中級コースはかなり席が空いております。

             

            現時点で中級対象者が少ないことが原因なのですが、今後は段階的に進んでいかなければならないため、全体的に受講希望が減るのではないかと予測しております。

             

            「始めが筥迫じゃなければ講習会には来なかった」という方は多いです。

            それがわかりながらこのようなシステムにしたので、中級の筥迫コース以上はこれまでのように熾烈な予約競争にはならないのではないかと思っています。(実際にどうなるかはわからないので、確実に予約したい方はあくまでお早めにね)

             

            ただし、新しい企画物は常に予約が殺到します。

             

            なぜもっと講座数を増やせないのかと言われますが、私自身も新しい講座は恐る恐るやるという感じなので簡単には増やせない。

            新しい型は、教える方もかなりしどろもどろで教えているんですよ(汗)。

             

            仕事ではこのような型はあまり作らないので、自分自身がとにかく慣れていないということです。

            講習会の前日は必ずおさらいして一個は作るのですが、それでも人に教えながらだと度々手が止まるし間違えやすい。

             

            5〜6回以上講座をこなして、私が慣れた頃に参加した方がいいんじゃないのかな〜と思っているので、新しい型が出たときはそんなに焦って予約を取らずに、お互いゆっくりと進んでいきましょうよ。

             

             

            現在受付中の「名刺入付覚書帳」はあと1席あります。

            こちらは「申し込み画面」からエントリーしてください。

             

            この場合、「三段口扇襠筥迫」が申し込みできないことが判明、、、、沈

             

            どのようなやり方をしたらホント迷ってしまいますが、とりあえず詳細画面にカートを出しておきますので、前の予約分は各詳細画面からお申込みください(ご迷惑をおかけします、ごめんなさい)。

             

              

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            【2017.03.03 Friday 10:30】 author : Rom筥
            | 雑記 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
            魅惑の『紅板』
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              前回のブログ「携帯道具入れ」で、秋乃さんの携帯化粧道具入れに不足しているものは「紅板」!と書きましたが、紅板をご存知ない方も多いと思います。

               

              私も久々に思い出したので、今回はこの『紅板』について書こうと思います。

               

              これが紅板です。

              サイズは52 x 97mmと、ほぼ名刺サイズぐらいという小さなものです。

               

              べに-いた【紅板】

              江戸時代の携帯用の紅入れ。二つ折りの板に漆を塗り、紅を載せた。

              薄い箱型のものもある。装飾に技巧を凝らした。

              (引用:ことばんく)

               

              中を開くと玉虫色の面が現れます。

              この玉虫色が紅花から抽出された日本伝来の紅です。

              紅筆に水をつけてこの玉虫色をこすると、とたんに真っ赤な色が現れます。

               

              お猪口などの内側に刷(は)かれた紅を見たことがある方もいらっしゃるとは思いますが、紅板を知らない方は多いと思います。

               

              お猪口の紅を携帯するわけにはいきませんので、外出の際はこのような紅板を携帯したのです。

              袋物に入るように作られた形だと思いますので、筥迫にも確実に入っていたと思われます。

               

              江戸時代、この玉虫色の紅は同じ重さの金に匹敵する価値を持つ高級品だったそうです。

               

              まるでサフランのようですが、実際にはサフランの方が高価なので、海外ではサフランと称して(騙して)紅花が売られていることもあるのだそうです(こちらは現代のお話)。

              外国などでサフランを買う際は注意が必要かもしれませんね。

               

              日本で洋風の口紅が一般化したのは大正時代に入ってからのようなので、この紅板も相当古いものだと思います。

               

              この玉虫色は空気や湿気によって劣化してしまうらしいので、現在に至るまでこの玉虫色が残っているということはかなり保管状態がよかったということらしいです。

              これからもビニールでしっかり密封して大事にせねば。

               

              この紅板は4面になっているので、お猪口などに刷かれたものよりは面積が広いということは、更に高価だったかもしれませんね。

               

              伊勢半でも以前この紅板を販売したこともあるようですが、現在は販売されていないようです。

              小町紅『板紅』ざくろ

               

               

               

              おまけの貴重品

               

              私がこの紅板を入手したのはあくまで偶然で、昔ヤフオクで何かの袋物を落札した際に、その袋物に付属されていたのです。

               

              出品した方もこれが紅板というものだとは知らなかったのでしょう。

              掲載画像の中に玉虫色のものが袋物の部品の一部のように映っていたので、この袋物になぜこんな色の部品があるのかと不思議に思いながら落札したのです(あくまでもその袋物が欲しかっただけ)。

               

              実際に手元に届いた時に、別物の同梱物だということがわかりました。

               

              開いてみると紙入れのようでもあり、それにしては小さすぎるし、何よりこの不気味な玉虫色(!)の紙を使う意味がわからない。

              そこで、お約束のSAKURAのyayaさんにお問い合わせ。

               

              「ちょっと水をつけてこすってみて。

               赤い色が出たらそれは紅、

               つまり「紅板」だと思います。」

               

              指先にちょっと水をつけてこすると、うわっ赤が出た!

              初見で不気味と感じた玉虫色が、正体がわかって一気に魅惑の玉虫色に変わった瞬間でした(笑)。

               

              こんな感じです↓

              小町紅の使い方

               

              骨董の袋物の中には、おまけのように面白い同梱物が入っていたりします。

              袋物は物入れですから、元々の所有者が使っていた状態で流れてくることが多いというわけです。

              これはお目当の物より貴重なおまけが入っていたというレアケース。

               

              最近まで持っていたことをすっかり忘れていたのですが、今回の謎のケースのおかげで思い出し、サンプルの山から探し出した次第。

              お宝がやっと日の目を浴びました。

               

               

              菊置上の装飾

               

              さて、引用でも紅板は「装飾に技巧を凝らした」とありましたが、こちらは「置上(おきあげ)」という技法で装飾されております。

              置上とは、胡粉を塗り重ねて立体に仕上げるレリーフですね。

               

              特にこの菊をモチーフにしたものは「菊置上」と呼ばれています。

              この菊置上は、アンティークの白木の有職雛道具の装飾によく見かけるので、お雛様好きには馴染みのあるものです。

              もちろん「菊置上」で検索すると、その他のお道具でも色々なものを見る事ができます。

               

              日本画の世界では「盛り上げ胡粉」ともいうようですが、筥迫の刺繍も盛り上げてナンボのものなので、なんだか親近感を感じてしまいます。

               

              美都木洋子さんの胡粉盛上彩色の作品などを見てはソソられる私。

              いつか置上の筥迫なんて作ってみたいなぁ。

               

              これからの人生、貼り込み以外のことに興味を持たないようにしようと強く心に誓ったはずなのに、日本の工芸品には素敵なものが多すぎるのよ、、、沈

               

              こんな文化を共有し誇りに思えるなんて、日本人に生まれてホント幸せですね、皆さん!

               

              (紅板の裏面)

               

               



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              【2017.02.27 Monday 00:25】 author : Rom筥
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