『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
 
超アナログはデジタルに支えられる
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    調子が悪かったMacがかなりまずい状態になり、本日修理に旅立ちました、、、(号泣)。


    戻るまで最悪二週間かかると言われているので、データに関わる事、プリントに関わる事に支障が出るかもしれません。


    もしかしたらショップの対応や、来週つたえでの教室でご迷惑をお掛けすることがあるかもしれませんが、この間、どうかどうかご了承いただきたくお願い申し上げます。


    確か二年前もMacがダウンして、その時もPCに対しては苦手意識が強くて〜というようなことを書いたと思うのですが、今回はアナログからデジタルに移行した仕事上の遍歴と、それでも尚超アナログな古い袋物の世界に魅せられる私の心の遍歴を書いてみたいと思います。



    PCと仕事


    私が筥迫作りを始めてから今年で10年ですが、キャリアとしてはそれ以前のイラストレーターとしての仕事の方が実は長い。


    キャリアの始めは「建築パース(建物の完成予想図)」からでしたが、始めて一人で打ち合わせに行かされた時にセスナに乗らされたなぁ、、(遠い目)。

    セスナって飛行機のあのセスナですよ。

    時はバブル、工業団地を俯瞰図で描くためだけに小型機とはいえセスナをチャーターされるなんて、今思えばとんでもない話です。


    海外のどでかいリゾートホテルだの、カジノのエントランスだの、仕事の内容はめっちゃkバブリーでしたが、その頃はエアブラシ全盛の時代だったので(霧吹いて絵を描くやつね)、描いている本人は全身をカバーするようなスモックを着て、防護マスクを付けての色気のない作業でした。

    この頃の仕事道具は、エアブラシ、絵の具、面相筆、溝引き棒、ロットリング、スパッタリング用の網など。

    すでに思い出すのもやっとの道具類ですが、当時は結構トレンドの画材だったんですよ。


    大手ゼネコンのマンション販売チラシなどで、建物のバックに本物の空が合成されているものがチラホラと出てきたような時代で、PCならこんなことができるんだ〜と感心していました。


    次に入った会社は「テクニカルイラスト」が専門で、機械の組み立てイラストを書くようになりました。

    建築パースとの共通点は設計図を見ながらの作業というだけで、華やかな色付きの絵の具の世界から、モノクロの機械の世界に一気に移行しました。


    仕事道具もドラフターと楕円定規、製図ペンにロットリングという、これも今は昔の道具たちですね。


    しかし、この時代からパソコンが会社に導入され始めます。


    それまで「PCで絵を描く時代になったらイラストはやめる!」と豪語していたにも関わらず、社長命令により部署の中で一番のペーペーだった私が実験台としてPC担当にさせられてしまいました。

    (グラフィック系なので始めからMacです)


    とはいっても、出入りの業者さんに一から環境を整えてもらって、後は絵を描くだけという状態だったので、これがなかったら今の私はまずPCなんて触りもしなかったでしょう。



    結婚を機に退職し一時専業主婦になるも、性格的に耐えられず三ヶ月後には再び就活(笑)。

    次は同じテクニカルでも、ライティングからデータ制作、印刷までを請け負う完全DTPの会社へ再就職しました。


    ほんの数年前まで、部屋の至る所が絵の具で汚れているような環境にいたのに、すでにロットリングでさえ「何それ?」と言われるような、いかにもオフィス然としたところで、手さえ汚さず絵を描くことになろうとは、、、。


    建築パースの世界も今ならすでに完全CGに変わっているのでしょうね。

    時代の流れの速さは本当に恐ろしいものがあります。


    その会社では主にデジカメに同梱されている取り説のテクニカルイラストを担当していました。

    デジカメが世の中に出始めたまだほんの初期で、デジカメを持っていると物珍しさに人がワラワラと集まってくるような時代でした。


    前社では、資料となる膨大な写真集(手作り)や版下を保管するために倉庫まで借りていたのに、今やデジカメで撮影したデータもイラストも組版も全てまとめてPC一台に収まってしまいます。

    これら数人の作業者に分割されていた作業を、たった一台のPCで作業してしまう「DTP」という職種が出現したのです。


    生え抜きの職人揃いが自慢だった前社も、デジタル環境に乗り切れず一気に社員をリストラしたと聞きました。

    どんなに腕があっても、時代に必要とされなければ一気に用無しになるということを思い知らされたのでした。


    PCやデジカメの便利さを痛感すると共に、イラストレーターであろうとも絶対的にPCの知識が必要となる時代に大きなストレスを抱えることになりました。

    どんなにイラストの技術があっても、データにして納品できなければ仕事が貰えないという恐ろしい時代になったのです。


    PCが使えなければインターネットで情報を仕入れることもできない時代です。

    私のように否応なく順応させられた会社勤めとは違い、この時代にフリーランスだったイラストレーターたちは、個人で一からPC環境を構築しなければならなかったので、多分半数ぐらいの人が廃業に追いやられたと思います。


    私の「なんでイラストレーターがDTP(何でも屋)なんてやらなきゃならないんだ!」という訴えもあっという間にかき消されるほど、時代はデジタルという激流に飲み込まれて行きました。


    アナログ時代からイラストを描いていた私にとっては、PCでイラストを描く以上にDTP への拒否感は強かったように思います。


    それでもデジカメのマニュアル仕事は8年も続き、その後独立してフリーランスになりました。



    筥迫活動とPC


    子供が七歳の七五三を迎えた時を同じくして、いわゆるリーマンショックを迎えました。

    その頃関わっていた会社が一気に倒産し、その余波で仕事が激減したのですが、そこは常に何かに没頭していないといられない性格のため、その暇を持て余すかのように筥迫のマニュアル作りに集中しました。


    娘のためにがきっかけではありましたが、そこで苦労して得た情報(まだ技術というレベルではなかった)をとにかくマニュアル化したいと思ったのが筥迫活動の出発点です。


    誰もが自分で作ることなど考えもしない、複雑な構造と様々な手芸的要素が詰まった筥迫という装身具。

    今まで嫌々ながら携わって来たDTPというデジタル仕事を、超アナログな筥迫のマニュアル作りに生かすことで、またそれを販売することで、これまでの自分の実力を試したかったのだと思います。


    絶対に必要と思われるカットをことごとく免責事項に削られてきたこの恨みを、好きなだけコマ数を使ったマニュアル作りで憂さを晴らしたかったというのもあります(笑)。


    筥迫が本当に好きなんですねぇ、とよく言われますが、好きとかそんな感情ではなく、あくまで自分が没頭できるほどに価値を感じる物だということです。


    物を突き詰めて考えることが好きな自分の嗜好にピッタリとハマり現在に至るというわけです。

    こう書いてみると、結構成り行きで生きて来たなぁと感じなくもない。



    そしてこれから


    筥迫活動を10年しても未だに始めたばっかり感が拭えないのは、イラストレーターをしていた頃の仕事環境の移り変わりが凄まじかったので、今のように昔の物を現代に再現するという、言わば時代に逆行した物作りをしているせいからかもしれません。


    筥迫工房の活動は、江戸中期、江戸後期、明治、大正、昭和初期辺りまでの袋物文化にスポットを当てているので、一括りに「昔の袋物」とは言っても、約250年という時代の中では其処此処に大変化があるのです。

    大政奉還、明治維新、戦争、その後に続く工業化の波は、今とは比べものにならない激流だったことでしょう。


    多分いつの時代でも同じぐらいの速さで移り変わっているのではないかと思います。

    時代の流れに左右されない物作りをしたいと思いつつも、やはり道具や材料は時代のものに頼らざるを得ない。


    私自身、こんなに古い時代の物を作っているのに、今回のようにMacがなければこの古い袋物が作れないと感じてしまうほど、時代の利器に依存しきっているわけですし。



    デジタル環境がなければ、精密な型紙も、詳細な手順書も作れない。

    ネットショップもできなければ、ネットで呼びかけて講習会もできない。

    結局のところ、超アナログな物作りはデジタルの世の中に支えられているということですね。


    しかしながら私のデジタル生活は簡単な接続でさえ上手くいかないのが日常茶飯事なので、筥迫仕事よりPCの扱いで仕事が滞るというのが現状です。

    本業で勉強したいことは山ほどあるのに、嫌いなPCのことを調べなければならないことが本当に苦痛。


    今回も修理の業者さんに、PCのメンテナンスが苦手ならMacを二台持った方が安心でしょうねぇと言われる始末。

    そんなことしたらPCを買うために仕事する羽目になってしまう。


    私にとって、PCの世界は便利とストレスが相反している世界です。


    習うより慣れろ的にPCの導入期を経てきた私にとって、以前以上のスピードで進んでいくデジタルという世界に一体どこまでついていけるのか。


    Macが得意な家族もいないし、Macが得意な事務員さんを雇う稼ぎもないので、いつかこの環境の変化に耐えられなくなった時が筥迫活動の締めどきと覚悟しています。

    (それが遅いのか早いのかは神のみぞ知る)



    とにかく今は寺にこもるような気持ちで、たまっているアナログな仕立て修行に励むとします。


    そしてMacなしのこの二週間を、私が何とか耐え抜けるようどうか祈っていてください。






    【2018.11.15 Thursday 19:54】 author : Rom筥
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    2018.10 『携帯裁縫用具入』&『指貫とハサミ入』
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      久々の「携帯裁縫用具入」はお馴染みのこの画像から。

      (最近このアングルから撮っていなかったな〜)

      とても小さいということが言いたくてこんなアングルを撮るようになったのですが、ホントこんな小さなものを一日がかりで作るのですから、この講座を始めた当初は「こんな物作りに交通費までかけて来る人なんていない〜」と思ったものでした(遠い目)。

       

      「携帯裁縫用具入」と連日で企画されているのが、「指貫とはさみ入」です。

      このはさみ入れは携帯裁縫用具入れにジャストサイズで収まる「みすや」の超小型はさみを使っているので、ご一緒に紹介させていただきます。

       

      少し時間が空いてしまったため、どなたの作品かわからなくなってしまったので無記名のものもあります。

      更には撮影し忘れて後から送っていただいた画像もあります。あしからずご了承ください。

       

       

       

       

       

       

       

      2019年度からの「携帯裁縫用具入」「指貫」「糸切りはさみ入」

       

      来年度から、この「携帯裁縫用具入」と「指貫とはさみ入」は講習会では行われません。

       

      作ってみたいという方は、是非、貼り込み教室の方においでください。

      教室の方では、「2019年貼り込み講座レベル表」のレベル3〜4の型を作ってからであれば作ることができます。

       

      平日(月・火)には参加できない!何日もかけて作ることはできない!という方は、講習会のレベル10「三段口扇襠筥迫」までを受講すれば「通信」で受講することができます。

      (指貫、糸切りはさみはレベル1なので、金封袱紗の次の月見型まで受講すれば通信可)

       

       

       

      通信について

       

      「通信」は講習会に来ないでも型が作れるので、遠方の方などは特に興味を惹かれると思います。

       

      講習会で使われているマニュアルと型紙、使う材料一式を送って作ってもらうというものですが、マニュアルといってもあくまで手順を書いているだけなので、型は作れても出来は人によって大きく差が出ると思います。

       

      来年からの講習会では必ず課題が出ますが、これは受講した型を必ず次の講座に持参するというものです(いわゆる宿題?)。

       

       

      J.Yさんの作品(東京都在住)

       

      H.Kさんの作品(東京都在住)

       

      H.Tさんの作品(神奈川県在住)

       

       

      その人の実力が一番わかりやすい課題は何といっても「縢襠付筥迫」です。

       

      縢襠付筥迫は講習会でうまく仕上がると皆さんとても感激するのですが、それは単に憧れの筥迫が作れたという感激と、もう一つは出来上がりが美しいので、自分の技術もまんざらでないと思ってしまうからですね。

       

      しかし次の課題としてこれを持ってきてもらうと、ほとんどの人が「講習会のときはあんなに綺麗にできたのに、どうしてもこれと同じに作れない〜」と言います。

       

      これは私が講習会で「注意すべき点」を逐一説明しながら作っているからですね。

      マニュアルには「手順」しか書かれていません。

       

      だからいつも言っているのですが、講習会が終わったらとにかく即復習すること。

      翌日あたりならまだ講習会の内容を覚えているので、それほど遜色ない出来上がりのものができる。

      上手くできると楽しくなってまたいくつか続けて作って行く。

      これが良い循環です。

       

      しかしながら、ほとんどの人は講習会が終わると満足だけして作らない。

      次の講座を予約する段になって慌ててマニュアルを見ながら作るのだと思いますが、すでに前回の講習から何ヶ月も経っていたりするとまぁほとんどそのときの「注意すべき点」なんて覚えていないでしょうねぇ。

       

      「通信」はいわばこのような状況だと思います。

      実際に正解の形も見ていないので、上手くできているのかどうかもわからない。

      そこで「添削」が必要となるのです。

       

       

      こんな小さなはさみ入れや指貫でさえ、貼り込みの要素が詰まっています。

      この指貫は昔からあったものではなく、「やさしい昔の針仕事(ヴォーク社)」に掲載されていた指貫を元に、貼り込みの考え方にアレンジして作っています。

      (この本かわいくてなかなかオススメです)

      一切針と糸を使わず、全て糊と指で貼り込んで作ります(アイロンも仕上げに使うぐらい)。

      指貫だけでも貼り込みの考え方が詰まっています。

       

       

      通信で行う添削はメールに画像添付で行うので(または次の講習会時に持参する)、それでできる範囲のことしかしませんが、もちろんこれで完全にできるとも思っていません。

       

      そこでこれはちょっと実技で教える必要があると思えば、そのときは教室の一日チケットをお勧めすることになると思います。

       

      講習会は一つの型を年2回ほどしかしないので、タイミングよく受講できないのが難しいところです。

      次の講習会まで半年も一年もかかってしまうと貼り込みの考え方も忘れてしまうので、通信というのはこの間を埋めるようなものだと思ってください。

       

      ただし、作らないのにコレクションのように型紙を欲しがる人がいますが、通信を申し込んだ場合は、その添削を受けない限り次の通信には申し込めません。

       

      それぞれの履歴はこちらで管理していますので、添削を受けていないで次の通信を申し込まれる場合はお断りさせていただきますので、あしからずご了承ください。

       

       

      こちらは以前、携帯裁縫用具入に参加された方ですね。

       

       

       

      「袋物細工」について

       

      最近ちょっと困っていることがあるのですが、ネットで「袋物」と検索すると「仕覆(しふく)」や、いわゆる巾着系のバッグ、手提げバッグの類が検索されます。

       

      もちろんどれも正真正銘の袋物なんですが、筥迫工房で扱っているような型はあまり出てきません。

      ちなみにこちらの「袋物」が筥迫工房で扱っている類のものです。

       

      この違いは非常に大きいのですが、一般の人に説明するときは同じ袋物でしか説明できない。

      一昔前、二昔前というより、五昔前ぐらいの袋物と説明するのもねぇ(笑)。

       

      筥迫工房の講習会では「筥迫講習会」から「貼り込み講座」と最近表示するようになりましたが、これも今一イメージしにくい。

       

      そこで昔の袋物の本に出てくる「袋物細工」という言葉を使うことにしました。

       

      これは多分維新以降にできた言葉なのではないかと思うのですが、これが西洋から入ってきたバッグ類と区別するためなのか、もしくは工芸の袋物と区別して婦女子が作るレベル(手芸)という意味で細工を付けたのかはわかりませんが、他の袋物と区別するために作られた言葉であることはあきらかです。

       

      今日では使われなくなった言葉なのでちょうどよいかと思い、今後は積極的にこの「袋物細工」という言葉を使っていこうと思います。

       

      ただし「袋物細工」は作りや見た目に対して当てられている言葉です。

      現に昔の袋物細工の教本では、縫い合わせと貼り込みをミックスしたような技法が使われています。

      ですから私が作るような貼り込みの袋物においては、その作り方が参考になるのは全体の1/4ぐらいのものです。

       

      筥迫工房ではあくまで貼り込みを専門にしているので、これを完全に区別するならば「貼り込みで作る袋物細工」となります。

       

       

      今後はこれで売り出して行こうと思いますので、どうぞ以後お見知りおきください(笑)。

       

       

       

      筥迫工房の材料販売(ネットショップ)

       

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      【2018.11.10 Saturday 14:15】 author : Rom筥
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      2018.11 筥迫講習会『月見型紙入れ』
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        昨日行われた『月見型紙入れ』をご紹介します。

         

        まだ公開していない講座の画像もあるのですが、来月も同じ型の講習会が行われ(12月2日)、その申し込みがちょうど明日(11月6日)から始まるのでこちらを優先させていただきました。

         

        ちなみにこの月見型は講習会では金封袱紗受講後に参加できますが、教室の方では初めての方でも作ることができます(ただし講習会では一日で作りますが、教室では二回ぐらいで作ると考えてください)。

         

         

        郁駒屋さんの作品(福岡県在住)

        お馴染みの郁駒屋さんの作品。

        講習中に何やらコソコソと細工をしている、、、。

        出来上がった作品には猫さんが切り付けられていました(家で用意してきたらしい)。

        鏡を外した下にもいたか(笑)。

         

         

        M.Iさんの作品(神奈川県在住)

        ベタだけどやっぱり可愛い赤の布選び。

         

         

        K.Nさんの作品(石川県在住)

        大人な配色。

         

         

        Y.Aさんの作品(愛知県在住)

        こちらは和柄の木綿プリント。

        この型は気軽に木綿でもよく合うので布選びはラクだと思います。

         

         

        H.Kさんの作品(東京都在住)

        よく見ると内布は細かい星柄。

        月見型だからだそうです。

        ちょっとしたこだわりを持ちたくなるのがこの型の楽しさです。

         

         

        Y.Aさんの作品(愛知県在住)

        月見型には鏡が差し込みされているのですが、なぜか受講者の間では裏面を出すのが流行っている。

         

        なぜかというと、裏面をレジン処理しているから。

        これがまたすごく可愛い。

         

        気泡はエンボスヒーターを使って消すらしいのですが、袋物の講習会でレジンにそれほど時間をかけられないので少しぐらいの気泡はご愛嬌ということで。

         

        このレジン処理はこれまで4回の講座で実践しています。

         

        布にレジン処理をする場合は、しっかりと下処理をしないとレジンが布に染み込んで綺麗にできません。

        布にレジンを合わせる時の方法は色々とあるようですが、どれもこれも上手くいかない。

         

        ここに至るまで何十枚もの鏡で下処理材の実験を重ね、今回の講習会直前にやっと思い通りの成果を得ることができました。

        これまでレジンを使った講習に参加された方は綺麗に仕上げられなかったので、ご希望の方にはレシピ差し上げます(講座に参加した人だけね)。

         

        とは言ってもこの方法は三種類の下処理材を使うので、ご自宅で作られるときはそこまでこだわらなくても、以前のように布を貼り合わせるだけの処理でもかまいません。

         

        ただ講習会で新たな材料に触れる機会があるのは良いことだと思うので、これからも袋物に合うような材料を開拓していきたいと思っています。

         

        ご興味のある方は、月見型と二ツ折小被付筥迫で使いますのでよかったらご参加ください。

         

         

        袋物と鏡

         

        筥迫にしても昔の袋物にしてもそうですが、鏡というのは埋め込むものではなく単体で入れていたのですね。

        その鏡にはストラップを付けて引き出したりしたので、それが筥迫では飾り房などの形態に変化していったのではないかと私は考えています。

         

        江戸時代には新たな鋳造法により量産しやすくなったので、鏡が広く使われるようになりました。

        その頃の鏡は銅鏡と呼ばれるもので、鏡背には浮彫りされた文様が施されていました。

        昔の紙入れには四角い銅鏡が入っているので重いのですが、あれでもかなり薄くなったから懐中するようになったようですよ。

         

        明治期以降になると一般にガラス鏡が普及しますが、一昔前まで抱えバックに必ず鏡が付いていたのもこの懐中鏡の名残のような気がします。

        ガラス鏡ですから背文様はありませんが、その代わりにあの独特のマーブル模様のような処理がされていたのを思い出します。

         

        多分西洋では鏡は何かに埋め込んで使っていたとは思います。

        日本のように鏡単体をそのまま引き出して使うことはなかったのではないでしょうか。

         

        私は古い袋物ばかり見ているので、鏡といえば引き出して使う印象が強いのです。

        しかし引き出して使うガラス鏡はエッジで手を傷つけることのないよう、必ずテーパーに処理されているものです(面取りのようなもの)。

         

        以前、このテーパー処理をしてくれる業者を必死に探しましたが、あの当時の処理をしてくれる業者さんは見つけられませんでした。

        結局、ショップでは加工しやすいアクリルミラーをテーパーに切って販売していたのですが、加工費が高い上情緒もない。

        鏡裏に揃いの布を貼るのがせいぜいでした。

         

        しかし布という素材は擦れるので、ほんの少しの厚みでもストレスに感じます。

        その代替えになるものをこれまでずっと探していたのですが、ある時レジンがいいのではないかと思いつきました。

        レジンは盛り上げるので厚みは出ますが、布との摩擦がないため厚みがあってもそれほどストレスを感じないのが利点です。

         

        ちょうど面取り鏡の在庫が切れたので、この機会にショップでの取り扱いを終了することにしました。

        あしからずご了承ください。

         

        しばらくはこのレジン処理で対応するつもりですが、鏡裏への執念は途切れることなく(苦笑)、手元にある昔の抱えバッグに付属されていた鏡の処理を見ても、あの頃の職人さんたちも今の自分と同じように鏡の処理を色々と考えていたのだなと思うと、まだまだ違う方法にも出会うだろうと考えています。

        これからも鏡裏の処理には色々な方法を試みて行きたいと思っています。

         

         

        筥迫工房が目指しているのは、その昔に隆盛を極めた袋物文化(主に貼り込みの懐中物)を再び現代に蘇らせることですが、同じものを作ろうにも現代であの当時と同じ材料を探すことはできません。

        筥迫工房が始めたこの文化は、型を作ること以上に材料探しが大きな壁なのです。

         

        私の元にはかつての袋物を再現するという仕事がよく来るわけですが、元の素材に金具があればそれを使うことはするでしょうが、それがすでに壊れて使えなかった場合、私はその時代の同じ金具を探すより、現代の職人さんの手でどうにか同じ物が作れないか考えます。

        もちろんあの当時の超絶技巧を再現することは無理ですが、今の人がやることに非常に意義があると考えています。

         

        伝統工芸の世界ではこれまで引き継がれた技術と同じぐらい、道具や材料がなくなることは死活問題だと思います。

         

        しかし筥迫工房が挑んでいる世界はすでに滅んでしまった文化なので、始めた時から一からの材料探しです。

        現代にある材料を使うしかないと割り切るしかなかったので、だからこそここまでできたのかなと今では思います。

         

         

         

        今回受講されたN.Kさんが、以前受講された筥迫装飾講座の課題を持ってきてくださいました。

         

        K.Nさんの作品(三段口扇襠筥迫:切り付け、金装飾)

         

        N.Kさんは長年日本刺繍をしているにも関わらず、刺繍をしない人のために企画された筥迫装飾の講座を受講されたのですが、この課題を見るに、日本刺繍をしているからこそ金装飾の入れ方が上手い!ということがわかりました(笑)。

        それぞれの素材をよく理解した使い方をされているのが素晴らしい。

         

        ちなみに、上のレジン処理で肝となる下処理材はこの金装飾でも使われています。

         

        袋物を仕立てるだけではなく、様々な技法が体験できるのも筥迫工房の良さだと思っています。

         

         

         

        筥迫工房の材料販売(ネットショップ)

         

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        【2018.11.05 Monday 20:25】 author : Rom筥
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        2018.10筥迫講習会『二ツ折小被付筥迫』ときものサローネin日本橋
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          今回は講習会についての続きを書こうと思ったのですが、先日H.Tさんから「きものサローネin日本橋」に出品された撫松庵デニムのライブ動画がFacebook動画にアップされていることを教えていただきました。

          ちょうど同じ型の『二ツ折小被付筥迫』の講習会が10月に行われたこともあり、今回はこちら優先で掲載させていただきます。

           

           

          Y.Mさんの作品(東京都在住)

          表にはちょうどよいところに「切り付け」をされたそうです。

          切り付けができるようになると、柄出しのストレスが減りますね。

          内布は細工にちょうどよい大きさの市松模様がかわいい(この大きさがなかなか見つからないのよ)。

           

           

          N.Nさんの作品(東京都在住)

          この型は薄型が持ち味なので、内布に薄地を使うのは必須。

          この作品は内布に紅絹(もみ)が使われていますが、紅絹は薄手すぎる上、古いものだと布が相当弱っているので、最後に留め糸をする際に布が絶え切れず裂けてしまいました(きれいに出来上がったのに残念)。

          紅絹は極薄で入手しやすいのでつい使いたくなるのですが、実用の嚢物には絶えられない薄さのようです。

          せいぜい使えるのは実用しない縢襠付筥迫ぐらいかもしれません(それでもスジ付けするだけで切れるのでできれば避けた方が無難)。

           

           

          K.Nさんの作品(石川県在住)

          表面に刺繍のあしらい。

          小被せに別布を使い上手にアクセントをつけています。

          私は鏡の型取りの下面に別布をはぎ合わせたりもします。

           

           

          F.Yさんの作品(愛知県在住)

          表布に縮緬、内布は使いやすい綸子です。

           

           

          A.Hさんの作品(福井県在住)

          表布は鮫小紋に内布はリバティの綿ローンかな?

          綿であっても、ローンぐらいだと和布に合わせやすいですね。

           

           

          H.Sさんの作品(神奈川県在住)

          乙女の夢が詰まったような筥迫です。

           

           

          E.Fさんの作品(山梨県在住)

          E.Fさんは当日病欠でしたが、後日マニュアルだけで作り上げ画像を送ってくださいました(よく頑張った!)。

          鏡裏に表地の縮緬を使われたようですが、これはちょっと差し込み辛いかも。

          最近はここに別処理しています。

           

           

           

          きものサローネin日本橋

          WOMEN'S KIMONO COLLECTION 2018

           

          前々回ご紹介させていただいた「撫松庵デニム」のコーディネートに使われた筥迫です。

          Facebookのライブ動画を教えていただいたのでリンクさせていただきます(Facebookのアカウントがないと見れない?)。

           

          画像をクリックで別窓で動画が再生されます(5:30頃から)。

          これは「二ツ折小被付筥迫」です。

          このようなステージではスタッズがキラキラとして映えますね。

           

          筥迫はこのように、トップバストから下に差し込むのが最適な位置だと思います。

          (この筥迫は講習会で作る型より大型なので、芯地に柔らかいものを使い、胸の形に添うように作っています)

           

          この型はかなりの薄手ですが、それでも現代の振袖着付けのように、帯位置の高い、補正でガチガチの胸元に筥迫を入れるのは難しい。

           

          現代のかぶいたデニム振袖にこの筥迫がぴったり合うところが面白いですね。

           

           

           

          筥迫工房の材料販売(ネットショップ)

           

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          【2018.10.28 Sunday 11:40】 author : Rom筥
          | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
          2019年講習会スケジュール他
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            遅くなりましたが、2019年度の講習会のスケジュールを出しましたのでご参照ください。

             

            2019年 講習会スケジュール

             

             

            講習会 レベル表について

             

            講習会の作品画像がたまっているのですが、来年度の講習会のことを早く知りたいという方が多いようなので、しばらくは来年度の講習会や教室のことについてご説明したいと思います。

            (前回のレベル表に不備があったので、こちらが最新です)

             

             

             

            縢襠付筥迫は3つのモデル

             

            まずは、筥迫工房の講習会に来る人のほとんどが作りたいと思う「縢襠付筥迫」は、来年度から三つのモデルに別れます。

             

            「初めての筥迫<初級>(教本仕様)」

            これはショップで販売されている教本の型紙を使った筥迫です。

            教本は初めての方でも一人でも作れるように部品も手順も簡素化した内容になっています。

            それでも一人で作るのはちょっと不安、布の選び方からしてわからない、もうちょっと手を加えたい等々をサポートするためのものです。

            とりあえず憧れの筥迫を作ってみたい!という方も、これで貼り込みの楽しさを感じたなら、その後に他の型を作っていくのも良いでしょう。

            難度的には三段口扇襠筥迫程度と同等のレベル10ではありますが、教室に少なくとも3〜5回程度通っていただけるのであれば全くの初心者でも作ることができます。

            初級とは言っても十分礼装に使えるものは出来ます。

             

            「縢襠付筥迫<中級>」

            かつて職人によって作られていた本格仕様の筥迫です。

            初級と同じ型ですが、一回り大きいサイズでより部品が細かくなり工程も増えます。

            綿入りの筥迫を立体的に造形していくため、技法もより精密になります。

            本科は一日で作らなければなりませんので、金封袱紗→月見型紙入れ→縢襠付筥迫(中級)のステップを経て十分に手を慣らしてから受講してください。

            もちろん間に別の型をいくつ挟んでもOK。

            今年から、本科は全てのレベルで課題(受講した型を自宅で復習して提出)があることをお忘れなく。

             

            「縢襠付筥迫(折襠付)<上級>」

            来年度、新しく登場する縢襠付筥迫(中級)の応用モデルです。

            「あがき」と呼ばれる鏡の付いた三つ折り部分に「折り襠」が付き、鏡も「差し込み式」になるので組み立てがより複雑になります。

            現代から見れば応用モデルかもしれませんが、袋物的には「あがき」という形態が特殊なので、どちらかと言えば筥迫の本式モデルはこちらなのかもしれません。

            より手間のかかる構造で、現代では作られなくなった型です。

            だからこそ作る甲斐があるというものです。

            こちらは中級の筥迫を作った後に受講できます。

             

             

            逆引きで作りたいものを調べる

             

            その他の型は、レベル表の自分が作りたい型を「逆引き」していくとわかりやすいかと思います。

             

            とりあえず講習会で一番人気の「携帯裁縫用具入れ」で見てみましょう。

             

            まず、来年度から本科(講習会)では携帯裁縫用具入れはありません(なんと!)。

             

            本科の携帯裁縫用具入れは、レベル10の「三段口扇襠筥迫」の横の「通信」欄で見つけることができます。

            つまり、三段口扇襠筥迫を受講した後であれば、携帯裁縫用具入れのテキストを購入して通信で添削を受けることができるということです。

             

            片や副科(教室)の携帯裁縫用具入れはレベル5です。

             

            とても小さいので簡単かと思われがちですが、「懐紙挟み」や「月見型紙入れ」を経由した後のレベルなので、工程はそれなりに多く筥迫に通じる型です。

             

            講師が側にいていくらでも時間のかけられる教室であればレベル5の段階で作れますが、本科の通信は一人で作らなければならないので、三段口扇襠筥迫ぐらいまで貼り込みに慣れていれば一人でも作れるだろうという判断です。

             

            通信の途中の工程でわからなくなった〜ということであれば、教室で補習として受けることもできるので安心です。

             

            ちなみに、ショップで販売している「縢襠付筥迫」の教本は、貼り込みというものを全く知らない方のために懇切丁寧に解説されていますが、講習会の資料は講習会で作った後の復習用に作られているので一般の方には販売できません。

             

             

            『月見型紙入れ』の立ち位置

             

            月見型紙入れ」は副科にも本科にもあり、レベルもそれぞれ異なります。

            どちらも同じ物を作るんですけどね。

             

            「月見型紙入れ」はそれほど難しくない型なので、副科(教室)のように今日できなければ次回に続きをするというのでよければ初心者でもできるだろうというレベルということです(当初は入門にしようと思っていたぐらいなので)。

             

            ただ、意外と手間がかかるということがわかったので、本科では実習、復習を経れば1日で仕上げられるだろうと判断したからです。

             

            副科のみにしてもよかったのですが、本科は中級に縢襠付筥迫があるので、月見型で「縢り(かがり)」を慣れておいていただければ楽だろうということで入れました。

             

             

            『金封袱紗』は本科での受講のみ

             

            本科の入門は「金封袱紗」です。

             

            金封袱紗はその型の作り方を教えるのではなく、「貼り込みのの基礎」となる道具の使い方や糊の使い方などの「講義」がメインの講座です。

            この金封袱紗から本格的な貼り込みの考え方で作るのだとお考えください。

            レベル8以上の講座を受講したい方は、必ずこの金封袱紗を受講してください。

             

            そのため金封袱紗だけは本科(講習会)のみの講座となり、教室で教えることはいたしませんので、これから筥迫工房の講習会、教室に通いたいと思っている方は、初めにこの金封袱紗を受講するかどうかを決めることになります。

             

            初めからやる気満々で始めるなら是非金封袱紗から始めてください。

            ちょっと体験してみないと自信ないという方は、副科(教室)のレベル1〜4(月見型紙入)、もしくは「初めての筥迫」でとりあえず萌え体験していただいて、そこから本格的に貼り込みに入りたいと思った時点で金封袱紗を受講してください。

             

            金封袱紗さえ受講していただければ、課題などに縛られたくない、マイペースで作りたいという方は、副科(教室)の方でまったりと金封袱紗以降の型を続けて作っていけばいいのです。

             

            来年度から本科全てで課題があるというのは、ステップアップするなら一日で仕上げるだけの慣れは身につけて受講してねということです。

            副科の場合はそれぞれが違うことをやるので、一つの型を作り上げるのにタイムアップはない。

            好きなだけ時間をかけて作ってくださいという感じです。

             

             

            次回は、上級、工芸について説明したいと思います。

             

             

             

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            【2018.10.20 Saturday 14:41】 author : Rom筥
            | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
            撫松庵『ちょい、遊び展2018』二ツ折小被付筥迫
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              撫松庵さんからご依頼をいただき、デニム着物に合わせた筥迫を作りました。

              本日2018年10月12日〜13日の二日間で、日本橋プラザビル3Fで開催される『ちょい、遊び展』に出品されると担当の方からお誘いいただいたので見に行かせていただきました。

               

              正直、事務作業がたまりまくっている今、のんきに外に出るのもどうなのよと思いましたが、ちょっと変わった筥迫だったので、どのようにコーディネートされているのか興味もあり。

               

              その前にプレスが出ているのを今日見つけ、なるほど〜と予備知識を入れてから出向きました。


              いた、いた、入り口入ってすぐのところに。

              撮影してブログに掲載してもいいですか?と聞いたところ「どーぞ、どーぞ」ということだったのでありがたくアップさせていただきます。

               

              こっちのお姉さんの筥迫アップ撮るの忘れてしまったのでが、金のスタッズ付き!の筥迫です。

              え〜っと、実は半襟もスタッズ付き!

              びっくりするような発想ですわ。

               

              数年前、最近はデニムの着物なんてものがあると聞いたときは、へ〜そんな素材が着物になるんだ〜などと漠然と思っていたものですが、まさか自分がその筥迫を作るはめになるとは。

              (いつかデニムで作ってとか言われそう)

              デニムに玉縁か!と思ったら、縁だけ色を挿しているようです。

               

              こちら企画担当のAさん。なんておしゃれ♡

              後ろ姿だけ撮影させていただきました。

              「皆さん珍しがって触るものだから、もう入れ方がわからなくなっちゃって、、、」

               

              う〜んほんとだ。

              しゃちょこばって斜めに入っていたので、まずは中の型芯を取り外し、あら〜胴締めが逆さまだわ〜とセットし直し、奥に入り込んでいたびら簪を引き出しました。

               

              刺繍の筥迫だったらお客さんも絶対触ったりしないものですが、こういうもので作ると気軽に触っちゃうのね〜とちょっと新鮮な驚き。

               

              こっちなんてパイソン(蛇!)の筥迫ですわ。

               

              その余った端切れで作ったのが二ツ折小被付筥迫です。

              存在感出すためにちょっと大きめサイズに。

              ジーンズということで、房は微妙に鉄紺と黒のコンビにしてみました。

               

              帯はパイソン一匹分(3m!)なんだとか。

              「こういう帯買う人ってどういう人なんですか?」とおそるおそる聞いてしまいましたが、これけっこうヒット商品なんだとか。

              普通の着物にも合わせたりするそうです。

               

              帯に仕立てているというよりも、ほぼヘビ皮のそのままのような始末の仕方。

              折り返したらどうにも厚みがでるけれど、ままで使えば「作れるかも」と思ってつい引き受けてしまったのが運の尽き。

               

              もともとサイビは革の材料店で売っているものなので、革の接着は問題なし。

              仕立ても意外と問題なし、、、と思ったら、そうだ革といったらコバの処理が必要なんだった。

              ということで、途中で必死に革の処理を調べまくってなんとかそれなりのものができました。

               

              そういえば、これを作る前は日本刺繍の筥迫を作っていたというのに、なんたる素材の違いよ。

              まぁ面白かったですが。

               

              途中、新装大橋の社長さんにも紹介いただき(撫松庵やながもち屋は新装大橋のブランド)、もっと筥迫作って欲しいな〜なんてことを言っていただきましたが、いかんせん今のところ職人見習いが一人いるぐらいなので、なかなか数を作るのも難しいことをお伝えしました。

              しかし、撫松庵のこんなかぶいたコーディネートを江戸時代の人が見たら、きっとすごく興味を持つでしょうね〜とそんなお話をしました。

               

              ところで、撫松庵の男性用デニムは、社長さんと会長さん自らモデルされているんですね。

              今日は会長さんはいらっしゃいませんでしたが、社長さんは蝶ネクタイにポップな柄のシャツの上からデニム着物、そして革の帯(ベルト)でした。

               

               

              「ちょい、遊び展」は明日までなので、もし行かれる方がいればということで大急ぎで記事を書いてました。

              これから実家の父の世話にいかなくては!

              では、書き捨てごめん!

               

               

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              【2018.10.12 Friday 20:00】 author : Rom筥
              | 美術館、作品展レポート | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |