『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
 
『ぶら』と『玉縁布』
0

    今回はショップから新商品のお知らせです。

     

    三連鎖ぶら

     

    まずは『三連ぶら』のご紹介です。

    『ぶら』というのは、懐中袋物に入れた「鏡」を引き出す際に使うストラップのことです。

     

    今はスマホ全盛なのでストラップ文化も下火になったしまいましたが、携帯全盛の頃は皆でストラップをジャラジャラと競うように付けていましたね。

    ストラップは単なる飾りではあるのですが、携帯だけよりはストラップが付いている方がカバンの中から探しやすく取り出しやすい。

    そう考えるとストラップもちょっとは便利なものともいえます。

     

    ぶらは鏡の「ち」(ループ)につけて使います。

     

    鎖などの部品はすぐに入手できるため、この三連ぶらの構想は昔からあったのですが、できるだけ和のテイストに合う「チャーム」がないものかと探し続けていました。

     

    今まで色々なものを合わせてみましたが、あまり可愛いと安っぽくなってしまうので、そういう意味ではこのチャームは私の中ではベストかと。

    筥迫にびら簪は付き物ですが、私のようなおばさんはびら簪なんてちょっと恥ずかしくて付けられない(個人的には房も好きじゃないし)。

    そういう意味では、このぶらは帯飾りぐらいの目立ち加減なので今のところお気に入りです。

     

    ただショップで販売できるほどの数が手に入らず、昨年意を決して個人輸入しました(そのぐらい欲しかったということ)。

    しかし鎖と同じ金古美の在庫がなく、無理を言って金色の上から金古美処理してもらいました。

     

    しかし届いたものは、金色より派手ではないものの金古美よりは明るい感じの出来上がり。

    「指定したものと同じじゃない!」と納得いかずお蔵入りしていました。

    しかし時間が経って今改めて見ると、金古美の鎖と別段違和感があるわけでもなく、暗い感じの金古美より明るくていいじゃないのと不思議な肯定感。

    これと同じじゃないとダメ!という思い込みも、時間とともに薄れて冷静に見えるのものなのですね。

     

    ということで、やっとの販売です。

    もう5年分ぐらいはありますよ。いや売れなかったら10年分かな(苦笑)。

     

    もちろんお好きな鎖やチャームを使ってオリジナルのぶらを作っても良し。

    銀製の鎖に根付のぶらでも使えばより本格的。

    お揃いの布でレジン処理しても可愛いかと思います。

     

    このぶらは元々ロケットとして販売していたものなので、中に写真も入れられます。

    自分としてはあくまで飾りとして選んでいるので、どう使おうがご自由です(残念ながら裏面に模様はありません)。

     

     

    ちなみに、これは私がデザインした形ではありませんよ。

    実際に江戸時代に使われていた物を、私が現代の金具を使って同じように作っただけです。

     

    これは江戸時代後期ぐらいの紙入れ(三徳?)です。

    同じようなぶらが付いているでしょ?

    こちらは銀なのでずっしり重いです。(鎖もごっつい!)

     

    まだガラス鏡がない時代なので鏡は「銅鏡」です。

    鎖も重いですが銅鏡はもっと重い!

    この手の鏡は袋物に対して「横」からスライドして入れるので、その分鎖は短くなります。

     

     

    この時代のものは「ぶら」ではなく『花鎖』と呼ばれています。

    チャームの部分は『花金具』。

    花鎖はこのような「三本立ち」、花金具は「ひょうたん」は多く見られる組み合わせです。

    ぶらぶらするので、基本的には裏表のない立体的な根付様の物を使います。

     

    今回作ったものも「花鎖」といってもいいんですが、副読本では「打ち紐」で作ったぶらも紹介しているので、総称して『ぶら』ということにしています。

     

    私の花鎖のイメージは、どちらかというと嚢物の中央に付くようなデコラティブな鎖のイメージ。

    それに比べてしまうと今回のものは重厚感には欠けるので、現代物は「ぶら」ぐらいでちょうど良いのではないかなと思っています。

     

    こんな感じで付けていたんですね。

    この時代は懐中するより帯に入れる方が多かったと思われます。

    嚢物のサイズはちょっとデフォルメされている感ありますが、実際に帯に入れる場合は懐中物より大きかったとも考えられます。

     

     

    この三連鎖ぶらはご自分でも作れますので、部品だけも販売しています。

    アクセサリーを作られる方は、オリジナルで昔のように凝った花鎖を作ってもいいですね。

     

    ただ作るのはけっこう面倒なので「完成品」も販売しています(とても細かい作業なので目の悪い人にはオススメしません)。

     

    三連ぶら

    ぶら材料

     

    袋物にはこのようなアクセサリーを使う楽しみ方もあることを知ってほしい。

     

    是非お試しあれ。

     

     

     

    玉縁布

     

    もう一つは玉縁布のご紹介です。

     

    玉縁(たまぶち)というのは、筥迫の縁に使うパイピング部分のことですね。

     

     

    先日、筥迫の内布として染めた「精華パレス」を切って玉縁布にしました。

    幅:約9.5cm×長さ約50cm
      ※1.5cm幅の玉縁用細布が6本(3個分)分取れます。

     

    どんな布で作ってもいいのですが、玉縁は細さが身上なので薄い生地を使うことをお勧めします。

    色も何を使ってもいいのですが、迷った時は「白」から始めてみてください。

     

    玉縁布は「赤」「白」の二色で販売しています。

     

     

     

    筥迫工房の材料販売(ネットショップ)

     

    ▼筥迫工房の講習会

     

    ▼筥迫掲示板
    筥迫工房の教本や自慢の細工物を、皆さん自身で披露できる掲示板です。写真のアップロードが簡単になりました(一回の投稿で6枚掲載可)。丹誠込めて作った筥迫を大勢の人に見てもらいしましょう!

     

    ▼携帯からも筥迫掲示板2に投稿をアップロードできます。
    こちらのQRコードからアクセスしてください。

     

    筥迫工房へのお問い合わせ
    ※時々ショップからのご注文確定メールが届かないことがあります。
     そのような場合も、こちらからご連絡ください。
     

    もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。

    にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ

    にほんブログ村

     

    【2019.07.14 Sunday 11:44】 author : Rom筥
    | 筥迫材料-その他 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
    ショップの新商品&便利グッズ
    0

      今回はショップの取り扱い商品と、便利グッズについてのご紹介です。

       

      筥迫活動を始めた当初は、筥迫を作ってもらいたくても一般の人では手に入りにくい材料が多かったので、ネットショップは「せざるを得ない」という状況で始めました。

       

      当初は仕入れをするにもビクビクしていて、教本と材料セット(一個作れるだけ)、色材料が5種類ぐらいというささやかな出だしでしたが、今では次々と新しいものを仕入れられる状況になったのは何とも喜ばしいことです。

       

      おかげで家の中はショップの商材と筥迫関連の荷物が山と積まれて今に至ります。

      家族からのクレームが皆無なのをいいことに、当の本人だけが「我が家はこれからどうなってしまうの?」とため息つく毎日(笑)。

       

      「こんなものありますか?」などと連絡いただくと「あ〜ありますよ、それじゃショップの方に出しておきますね。」というノリで出したものの、どこかに告知するわけでもなく放置している商材も少なからず。

      それを見つけて注文してくれる人がいたりすると、あらよく見つけたね〜などと変に感心してみたり。

       

      画像なし、説明なしで放置しっぱなしの商材などもあり、よくクレームも来ないものだとも思ってしまいますが、ショップを管理している暇もないのだろうと哀れに思ってくれているんでしょうか(すみません、その通りです)。

       

      積極的に宣伝したところで一人であれもこれもやっている現状では、お客さんがたくさん来てくれても対応できない、、、のが本音。

      製作に忙しいときなどは度々発送ミスもやらかして皆様にはいつもご迷惑をおかけしていますが、今後ともどうか生ぬるい目で見守っていただけるとありがたいです。

       

       

       

      ホットメルト紙(薄手)(芯材>裏打芯)

       

      ショップで一番売れるものといえば、やはりホットメルト紙でしょうか。

       

      本来98cm幅のものを、わざわざ半分の49cmにカットして販売しています。

      なぜかと言いますと、筥迫工房で作る型はほとんど小さなものしかないので、98m巻きは大きくて邪魔!

       

      今でこそホットメルト紙は貼り込みになくてはならないものですがでが、いかんせん安くない。

      ホットメルト紙を使い始めた当初は、これまでの安い接着芯と比べて皆が買ってくれるだろうか?と不安に思ったものですが、それ以上に私を悩ませたのが送料。

      98cm巻き(2m)を販売すると定形外か宅配便でしか遅れない。

      これでは筥迫を作ってくれる人は増えないと危惧し、この面倒な半幅カットを決行するに至ったのです。

      (当時はとにかくお安いメール便に遅れることが必須だった)

       

      これを半分にカットして巻いて販売することは何より手間でしたが、今では内職さんに全部お願いできるので随分ラクになりました。

       

      それでも手作業でカッターで半分にしていくのはけっこう難しく、最後の方になるとクネクネと曲がってしまうのですよ。

      これがいつも悩みのタネでした。

       

      しかしこの度、意外なルートからご紹介いただき、ホットメルト紙を半幅にカットしてくれることになりました。

      ホットメルト紙の半幅カットは悲願だったのでホントうれしかったです。

       

      せっかくなので、この業務用の50m巻き(半幅49cm←間違い!24.5cmです!)をショップで販売してみることにしました(パチパチ!)。

       

      50mなんて〜と思うかもしれませんが、私はけっこうあっさりと使ってしまいますがね。

      ホットメルト紙をケチケチ使わなくてすむので、心置きなくガンガン袋物を作っちゃってください(笑)。

       

      これを買ってくれる人が増えたら、もう少し値段は安くできるかもしれないので、よかったら是非どうぞ。

       

       

       

      簡易組立箱(白)(保管箱・スタンド)

       

      袋物を作ってお友達にプレゼント、という使い道は多いかと思います。

      今時はよほどのものでない限り「桐箱」を誂えてというお客さんはいません。

      そんなときに必要なのが、この「簡易組み立て箱」です。

       

      初めの頃は「筥迫用」しかありませんでしたが、現在は「念珠入れ」「懐紙入れ」などにちょうどよいサイズも増え、更に来週始まる「帛紗挟み」用のサイズも増えました。

       

      サイズは三種類です。

       

      ■小サイズ(筥迫用):内寸法/95×135×25

      ■中サイズ(懐紙入・紙入用):内寸法/100×195×17

      ■大サイズ(帛紗挟み用):内寸法/129×205×20

       

      これらの箱は市販のものを仕入れているだけなので、ほとんどがジャストサイズに収まるということはほぼありません。

      どの型もかなり空きがある状態で入れなければならないので、あくまで保護するだけのもの。

       

      これは「中サイズ」の懐紙入れタイプですが、縦幅はぴったりでも横はかなり空いてしまいます。

      仕立てたものを納品するときはこの隙間を何がしかで詰めていたのですが、どれもこれも見栄えがよくない。

       

      この隙間問題にこれまで悶々としていたのですが、この度、画期的な「仕切り」を考えました。

       

       

       

      いくつかの型で、この仕切りの型紙は製図してあるのですが、これをショップに出すとしても(黒ダンボール&製図)また手間がかかってしまうので、どういうやり方にするか現在思案中です。

      こちらは、いつか出るかも?ぐらいです。

       

       

      目打ち(副資材)

       

       

       

      貼り込みに必需品の「目打ち」です。

       

      こんなものわざわざショップに出すほどのことでもないと思っていたのですが、講習会や教室で持ってきてもらうと「錐(きり)」もしくは錐状の目打ち(?)を持ってくる人が少なからずいます。

      あとはやたらと太いのとか。

       

      でもこれがいいの。

      こんな形のものが。

      この太いところからスルッとすぼまっていく所をよく使います。

       

      説明するのも面倒なので、ショップに出すことにしました。

       

       

      モデラ(副資材)

      カルトナージュをする人にはモデラは必需品でしょうが、貼り込みでも箱物などで細かいところを貼るのに便利なグッズです。

      しかし私が「これがなくちゃ始まらん!」と思っているのは、筥迫の巾着に綿詰めするときです。

       

      今年の講習会では「筥迫巾着&房」の講座は設けませんでしたが、来年はやはりやります。

      その時は是非このモデラ持参でご参加ください。

       

       

      懐紙(布・懐紙)

       

       

      これまでは「懐紙」も販売するほどのものでもないかなと思っていたのですが、欲しいと思った時に懐紙は見つけにくいものだと言われたので、こちらも販売することにしました。

      何てことない白の懐紙ですが、ショップの商品を注文した際についでに購入できると便利かなと思います。

       

       

       

      仮止めクリップ

       

      こちらはショップでは販売していませんが、便利グッズとしてご紹介させていただきます。

       

      以前、講習会でこれを持ってきた人がいて「便利〜」と皆で盛り上がっていたものです。

       

       

      小さな袋物細工では、細かいところを止める時にこれがあると何かと便利。

      今週末行われる「帛紗挟み(七宝縢り)」のプレ講習会では、これを持参してもらうことになっています。

       

      ただし、一つ手を加えなければなりません。

      それはクリップの合わせに小さなツブツブ(突起)が付いていて、この跡が布についてしまうのが難。

      洋服作るのにまち針の代わりに使う分には目立たないのでしょうが、袋物ではとても目立つ。

       

      これはカッターで削れます。

       

      プラスチックをカッターで削る?と思うかもしれませんが、このぐらいのものであればそんなに難しいことではないです。

      クリップもカッターも立てて、上から下に向かって削るようにしてください。

       

      ちなみに、私が使っているのはクライ・ムキのクリップです(色付きが嫌だったので)。

       

      カッターで削るの怖いという方には、着付け用の「衿止めクリップ」がおすすめです。

      これならご丁寧にクッションも付いています。

      着付け用に買ってはみたものの、私には使いづらく放っておいたもの。

      今気がついて出してみた。これいいかも〜。

       


       

      手芸グッズも時代によって便利なものが色々出てくるので、アマゾンでばかり買っていないで、たまにはお店に行った方がいいですね。

       

      ところで、最近「裁縫上手」がCMに出てきてびっくり。

      かなり売れているってことなんでしょうね。

       

      糊を扱う筥迫工房にとっては、なんか似ている物のような、でも親近感は感じないような、、、。

       

       

       

       

      筥迫工房の材料販売(ネットショップ)

       

      ▼筥迫工房の講習会

       

      ▼筥迫掲示板
      筥迫工房の教本や自慢の細工物を、皆さん自身で披露できる掲示板です。写真のアップロードが簡単になりました(一回の投稿で6枚掲載可)。丹誠込めて作った筥迫を大勢の人に見てもらいしましょう!

       

      ▼携帯からも筥迫掲示板2に投稿をアップロードできます。
      こちらのQRコードからアクセスしてください。

       

      筥迫工房へのお問い合わせ
      ※時々ショップからのご注文確定メールが届かないことがあります。
       そのような場合も、こちらからご連絡ください。
       

      もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。

      にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ

      にほんブログ村

       

       

      【2019.05.28 Tuesday 16:34】 author : Rom筥
      | 筥迫材料-その他 | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
      「糊板」ときどき「接着剤」の話
      0

        今回は貼り込み用「糊板」のご紹介です。

         

        糊の話も入るので、糊を語らせたら数時間は語ることができるRom筥のこと、綺麗な嚢物画像に魅せられてこのブログに来ている方にはつまらない話題かもしれません(好きな人は好きだけどね)。

         

         

        筥迫工房では二種類の糊板をご用意しております。

        どちらが良いとかではなく、二種類を使い分けているということですね。

         

         

        薄糊用の糊板

         

        木板の方が薄糊(でんぷん糊)用です。

        薄糊はデンプン糊と水を混ぜて使います。

         

        糊をどのぐらいの硬さまで伸ばすのかとよく聞かれますが、ある程度の基準はあるにせよ、慣れていない人は作業が遅いため、季節や冷暖房によってどんどん水分が失われていることに気がつかず、あっという間にでんぷんを老化させてしまいます。

        (老化=一度ボソボソになったでんぷんは水を加えても糊化しない)

         

        慣れないうちは作ることに頭が一杯なので、糊の硬さについて細かく言うのは無駄と思っています。

        それよりも貼り込みの工程を早く覚えてもらって、糊が乾いていることに気がつくくらいの気持ちの余裕を持ってもらいたい。

         

         

        貼り込み作業では、糊板に「かまぼこ板」をお勧めするものがありますが、私はかまぼこ板は小さすぎると思っています。

        糊と水は竹べらでよく混ぜますが、慣れない人はこの竹べらの先っちょでチマチマと糊を混ぜる。

        こんなやり方していたら糊と水は均一に混ざりません。

         

        薄糊で一番嫌なのは、デンプン糊と水が分離した状態でまばらに糊板に残っていることです。

         

        私が貼り込みの作業で最も恐れているのは「水」です。

        作り方で失敗はしなくても、水で失敗したことは山ほどあります。

        水が一番怖いのです。

         

        袋物細工に用いる布のほとんどが「正絹」です。

        絹に水は大敵です。

         

        水はすぐに布に染み込みます。

        アイロンで固定する前に染み込んでしまうので、これが表面にシミとなって現れます。

         

        薄糊はデンプン糊の粘度で少なからず表に染み込む時間を遅らせます。

        その隙にアイロンで固定するのでシミが出ないのです。

        (もちろん薄糊は極薄で使うのが鉄則ですよ!)

         

        ということで、ある程度の面積の木板の上で、大きく(豪快に!)混ぜ合わせます。

        このとき竹べらは先から5〜6cmまでの縁を使い、木板の摩擦音がかすかに聞こえるぐらいにしっかりと木板に擦り合わせて混ぜ合わせてください。

         

        どのぐらい練り込むのが良いですか?と聞かれますが、練り込むというよりは「隈なく全体が混ざり合うまで」で、とにかく水が分離した状態で糊板の上に残っていないように。

         

        薄糊は使い終わったらすぐに竹べらで「紙」に取って捨ててください。

        ティッシュに取ろうとする人がいますが、やめてね(笑)。

        水っぽいうちならまだしも、最後の頃は少なからず老化が始まっているので、竹べらにくっついてひどいことになります。

        糊を捨てるときは「紙」に取ると覚えておいてください。

         

        最後に水でも洗いますが、糊を糊板に残したまま放置して完全に固めてしまうとちょっとやそこらでは取れなくなります。

        作業が終わったら糊板の上に残った糊をさっと紙に拭き取り、竹べらを拭き取るときのキッチンペーパー(折りたたんで糊がついていない内面)で拭えば洗うのもラクです。

         

         

        ちなみに、貼り込みに使うでんぷん糊では「フエキ糊」をオススメしています。

        なんでヤマト糊じゃだめなのかという違いを書こうと思ったのですが、私の中でヤマト糊に対する情報が不確かなこともあり(まだモヤモヤ状態)今回は触れないでおきます。

         

        ただ、この二つは主原料が違います。

         

        フエキ糊の主原料は「とうもろこしでんぷん」

        ヤマト糊の主原料は「タピオカでんぷん」

         

        「ヤマト糊ってタピオカでできているの〜??」と驚かれる方も多いとは思いますが、小麦粉からタピオカに主原料が変わったのが昭和58年からだそうで(すでに30年前!)、小麦アレルギーの子供のために(小さな子供はなんでも口に入れてしまいますから)タピオカに変わったそうです。

         

        そんなことまでヤマト糊は考えていたのですね。

         

         

        堅糊用の糊板

         

        今回糊板として変わったのが、堅糊用の樹脂板です(単品でも販売しております)。

        「塩ビ板」から「PP板」に変わりました。

        PPは「ポリプロピレン」の略ですね。

         

        薄糊用の木板にサイビノール(堅糊)を使うと、乾いた時にくっついてしまうので向きません。

        薄糊に木板を使うのは、でんぷんと水を「混ぜる」という目的があるからです。

         

        樹脂板で薄糊を混ぜてもいいのですが、樹脂面は水がでんぷんと一緒に横に動いてしまうので混ぜにくい。

        木は水が染み込みやすい、つまり横より下に動きやすい(表面上は水が留まる)=混ぜやすい、とイメージしていただければと思います。

         

        堅糊用に糊板があるので、常に糊板から竹べらで少しずつ使う人がいますがこれは間違いです。

        堅糊は基本、ボトルから直接接着面に出して使います。

        ですから筥迫工房のサイビノールはわざわざボトルに充填しなおしているのです。

         

        ではなぜ堅糊用の糊板が必要なのかといいますと、「少量だけつけたい」「余った糊を置く」ためです。

        極薄付けで手貼りする時や、細かく糊を差し込むときなどですね。

         

        サイビノールは速乾なので、抱き合わせの長い面に塗布すると、糊を伸ばしているそばから乾いていきます。

        とにかくボトルから直接多めに出しておいて均一にならし、最後に抱き合わせた際にはみ出そうな所だけ竹べらで掻いて糊板に戻します。

         

         

        当初、この堅糊用の糊板はプラスチックならどれでも大丈夫だろうと思っていました。

        アクリル板だの塩ビ板だの使ってみましたが、これを掃除する段になると意外や剥がれにくい。

        木板のように水でふやかして洗わなければなりません。

        もっとこうスパッと剥がれてほしいのです。

         

        これが私にはどうしても納得いかないわけです。

        他の人にはどーでもいいことかもしれませんが、日々作業をしている私にとっては、道具というのは常に具合のよいものでなくてはならなりません。

         

        最終的に、堅糊用の板をクリアファイルにして販売していた時期もありました(愚)。

        だってクリアファイルが一番剥がれやすいんだもの、、と、ここでフト気がつきました。

         

        クリアファイルは「PP(ポリプロピレン)」で作られているものが多い。

        PPといえば、以前筥迫スタンドの台(突起部分)にポリプロピレンを使ったことがありまして、これがどんな接着剤でも接着できなくて困ったことを思い出しました(ポリプロピレンの接着には特別な接着剤が必要とわかる)。

         

        つまりPPは普通の接着剤ではくっつかない=糊が剥がれやすいということ。

        だから堅糊用の糊板はPP板を使えばいいんだ〜!ということで、ホント目からウロコが落ちた瞬間でした。

         

        さっそく注文して出来上がってきたもので実践してみると、

        ああ〜簡単に剥がれる〜♡これなのよ〜♡

        やっと辿り着いた堅糊用糊板への道だったわけですが、こんなものにもこだわる自分に呆れる、、、。

         

        以前クリアファイルで代用していた時期に購入された方は無料で交換させていただきます。ホント申し訳ない。

        塩ビ板を使っている方は買い替えなくても、クリアファイルで挟めば同じように使えます。

        ただ糊板は厚みがないとつかみづらいので、何か厚みのあるものに挟んで使うと良いかもしれません。

         

         

        ところで、今まで自宅で使っていたアクリルの糊板は両側が軽く折り曲げてあって持ちやすく、形状としてはこれが理想です。

        堅糊用の糊板は手元近くに置いて作業することも多いですし、糊で汚れた竹べらを拭くための濡らしたキッチンペーパーも木板に乗せるより樹脂板に乗せた方がいいので、この折り曲げがキッチンペーパーのストッパーになって更に都合がよかった。

         

        そこで、この板の片側を軽く折り曲げて取っ手を付けてみようと思い、ここぞとばかりにアクリルヒーターの自作キットなるものを買ってみました。(市販のものはいい値段なのよ)

         

        しかしいくらやっても曲がらない。

        アクリル板はあんなに簡単に曲がるのに。

         

        しかたなく資材屋さんで折り曲げ加工までお願いしてみると、PP板は硬いので折り曲げ加工はできませんとのこと。

        調べてみたところ、PP板は汎用樹脂の中では最高の耐熱性ということで、簡易なヒーターぐらいの熱では曲がらんのね。

        樹脂板全般が熱で曲がるものだと思い込んでいた私が無知でした、、、。

         

        ということでPP板の折り曲げはすっぱりあきらめ、キッチンペーパーはこのようにマスキングテープで固定することにしました。

        そうそう、以前はキッチンペーパーを蛇口で水でサッと濡らす程度と言っていましたが、慣れない人はこれを反射的に絞ってしまう。

        ペーパーを小さく折り畳むのはクッション性を出すためで、クッション性がないと竹べらが綺麗に拭きづらいんですね。

        つまり水に濡らしたからといって、それを潰してしまっては意味がないのです。

         

        そこで最近は、このように水差しで上から水をかけるようにしています。

         

        キッチンペーパーで一番いいのは「リードクッキングペーパー」これなら一枚でOK。

        通常のキッチンペーパーはクッション性がないので、三枚を折り重ねて使ってください。

         

         

        貼り込みに最適な堅糊は「サイビノール」です。

        これは普通の文具店などには売っていません。

        革細工の資材を売っているお店で扱っています。

         

        少量使う人はクラフト社の150mlのボトルを買うことになりますが、筥迫工房では以上のことから糊板を必要とする細かい作業が多いので、このボトルはとても使いづらい。

        そこで、直接塗布できるように専用の先細ボトルに充填しなおしているのですね。

        (ほぼボトル代と手間賃と思ってください)

         

         

        「サイビノール」と「木工ボンド」はほぼ見た目は一緒です。

         

        私は科学は不得意なので説明はごく単純にさせていただきますが、この二つの違いはサイビノールの溶剤が「シンナー」だとすれば、木工ボンドは「水」というようなことです。

        わかりやすい一板の違いは「乾く速度」ですね。

         

        接着剤は「半乾き」にしたときに一番接着力が高まるわけですが、サイビノールは塗布している側からほぼ半乾きになっていくので、すぐに接着して安定します。

        反対に木工ボンドは水分が多いのですぐに乾かない、つまり半乾き状態になるのに時間がかかるということです。

         

        革を扱うなら「つかないな〜」でイライラすれば済むことですが(だったらサイビノール使うよね)、布仕立ての貼り込みの場合はついアイロンを使ってしまうので、これがシミを作る要因になります。

         

        薄糊と違い堅糊はある程度多めに使うので、その水気が残ったまま性急にアイロンをかけてしまうと、一気に表まで水気が染み込んでシミを付けてしまうのです。

        わざわざサイビノールを買うのは面倒、という場合は木工ボンドで代用しても構わないのですが、シミにならないように十分に注意すること、それには半乾きになるまで待つ、つまり時間をかけて作業する必要があるということです。

         

        私は最近講習会などでは、抱き合わせのときは極力アイロンを使わないように言っています。

        サイビノールはあまりシミにもならないのですが、これはシミとは別の意味で、最後まで水気を残しておきたいからです。

         

        一つに剥がしやすいことで、アイロンで固定さえしていないければある程度の時間であれば剥がしやすいので、気に入らない時は即剥がして貼りなおします。

        そして少しの水分を残しておくことで、最後の仕上げの際にアイロンをかけて好きな形に整えていくことができるのです。

        (慣れないうちは作業に時間をかけすぎて、最後に行くまでに完全に乾いてしまうのでその限りではありませんが)

         

         

        サイビノールの引火点は71℃(密閉式)」

         

        最近郵便局の利用が多くなったおかげで、窓口のお姉さんとも私的なことも話す仲になりました。

        私の仕事が「糊を使って作る物」が対象だとわかったとき、「もしかしてこれは接着剤が入っているということですよね?」と聞かれました。

        ゆうぱっくで発送するものはほとんどがサイビノールが入っています。

         

        それを知ったお姉さんに突然「引火点を調べてください!30度以下のものは発送できません!」と言われるようになりました。

        そんなのボトルのどこに書かれていないですし、購入先に聞いてもサイトにも書いていないのでわかりません。

        一般的にネットで販売しているようなものなんだから(私自身も発送してもらってるし)大丈夫でしょ?と言っても通じない。

         

        私も科学には無知ですが、相手も同じようなレベルだと思うので、とにかく数字にして安全ということを証明してもらわなくちゃ困るということなのでしょう。

         

        それでも以前は「空輸はできませんが陸路でもいいですか?」と言われ、調べようもないからそれでいいと言っていたのですが、最近は陸路でもダメになったということで、電話までかかってきて催促される始末。

        最近輸送品の引火物に特にうるさいのだそうです。

         

        しかたないので発売元のサイデンさんまで問い合わせましたよ。

        詳しい資料も添付していただきましたが、そんなの見ても一般人には理解できない。

        わかったことは「71度にならないと引火しない」、それだけで十分です。サイデンさんありがとう。

         

        ということで、ゆうパックでサイビノールを注文した方は、備考のところに「接着剤(引火点70度以上)」と書かれているのはそういうことだと思ってください(書くの面倒〜)。

         

        なんで皆さんにとって関係ないであろうこんなことを書くかと言いますと、ネットで「サイビノール 布」で検索すると筥迫工房の記事がトップに出てきてしまうようになったからです(今はこのページは公開していません)。

         

        袋物細工をする人以外の人が見にきちゃうってことです。

         

        袋物の話が前後にあってこれを読んでいる皆さんにはどうということもない話ですが、突然全く関係ない人がこのページに入ってくると、こちらが想像もつかない捉え方をされてしまうことがあり、これでトラブルになることも実際あります。

         

        それでも接着剤を扱っている以上は書かなくてはならないこともある。

         

        でんぷん糊もサイビノールも知れば知るほどすてきな接着剤で、これらを日々実践して体感したことの感想だけを詳しく書きたいのですが、袋物細工という目的以外に使った時の結果には全く保証はできませんのであしからずご了承ください。

         

        「サイビノールの引火点」についてはどこにも書かれていないので、ある意味私と同じ思いで困っている人たちのために書いてみました。

         

         

        今回も例によって長くなってしまいましたが、接着剤の話は止まらないよどこまでも、、、ですね。

         

         

         

        最後に「送料」のお話

         

        以前はゆうパックを出すときに郵便局に集荷に来てもらっていたのですが、最近は人手不足だとかで、その日の集荷には来てくれなくなりました(集荷用の値段設定)。

         

        しかたなく自分で持っていくことになったので(刺繍台があるといくつも持っていくのはホント不便)、持ち込み分送料は安くなったので値段を変えなくちゃと思っていたのですが、最近「スマホ割」なるものを知って、今はこちらに変えています。

        更に安くなったので、今回ゆうパックの送料を改定しています(安くなっています!)

         

        その代わり郵便局でしか出せないので、郵便局がお休みの土日祝祭日には発送できません。

        もしお急ぎの方がいらっしゃいましたら、その旨備考欄に書いていただければ別のところから出すことにします。

         

        どうぞご注意ください。

         

         

         

        筥迫工房の材料販売(ネットショップ)

         

        ▼筥迫工房の講習会



        ▼筥迫掲示板
        筥迫工房の教本や自慢の細工物を、皆さん自身で披露できる掲示板です。写真のアップロードが簡単になりました(一回の投稿で6枚掲載可)。丹誠込めて作った筥迫を大勢の人に見てもらいしましょう!

        ▼携帯からも筥迫掲示板2に投稿をアップロードできます。
        こちらのQRコードからアクセスしてください。


        筥迫工房へのお問い合わせ
        ※時々ショップからのご注文確定メールが届かないことがあります。
         そのような場合も、こちらからご連絡ください。


        もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。
        にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ
        にほんブログ村

        【2019.03.27 Wednesday 15:43】 author : Rom筥
        | 筥迫材料-その他 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
        芯材の管理、縢り糸のこと
        0

          芯材の管理

           

          先日の講習会で、厚紙を使う時などに箱の中にごちゃごちゃに入れてしまうと探すのが大変!という話を聞きました。

           

          確かに厚紙などは0.25〜0.7まで微妙な差で3種類ありますし、しっかり分けていないと探すのは大変です。

          かといって毎回袋に入れて出し入れするのも面倒。

           

          ということで、私がやっている芯材の管理方法をご紹介いたします。

           

           

          二ツ折の厚紙にタグのついた『個別フォルダー』(A4サイズ)に挟んで、『ファイルボックス』に入れるだけ。

           

          ホットメルト紙なんぞも、使えそうな切れっぱしを取っておくと、ちょっとした部品の作り直しなどの便利です。

          ただしホットメルト紙のように極薄のものは、そのまま入れると寄れてしまうので、クリアファイルなどに挟んで入れると良いでしょう。

           

          このぐらいコンパクトに管理できます。

           

          私はすぐに取り出せるように立てて使っています。

           

          綿芯類はまた別のところに。

          とにかく貼り込みの材料は細々と多いので、探している時間をなくすだけでかなり効率的に作業できるのではないかと思います。

           

           

          縢り糸(かがりいと)のこと

           

          縢襠付筥迫の側面を彩る「千鳥掛け」に萌えを感じる方は多いことと思います。

           

          現在ショップでは、この「縢り糸」に正絹とポリエステルの二種類を扱っています。

           

          ポリエステルは扱いづらいので私自身はほぼ使わないのですが、最近このポリエステルの糸が「S撚り」であることに気がつきました(今更か!!)。

           

          当初ショップでは正絹のものだけを使っていたのですが、その後どうしても色数が足りなくて、致し方なくポリエステルの糸を追加しました。

          同じカテゴリーで探したので、撚りの向きは同じものと確認していなかった、、、(縢りにくいのは素材のせいじゃなかった〜)。

           

          03と08がポリエステルでS撚り、02と01が正絹でZ撚りです。

           

           

          手縫に使う糸は「S撚り」ですが、縢りに使う糸はミシン糸と同じ「Z撚り」です。

           

          右利きの場合、手縫いは右から左に進みますが、縢りは利き手側に引くから(つまり逆側)でしょうかね(?)。

          ボタン付けなどに使う「穴糸」も縢るので「Z撚り」です。

           

          最近、別メーカー(B社)で正絹のものを出しているのを見つけたので、今後はポリエステル糸を廃番にしてB社のものに入れ替えることになると思いますが、B社は現在扱っているA社のものより若干糸が細め。

           

          細くなると縢りのピッチを変えなければならない。

          帯に短し襷に長し。

          どうしようかな〜と思案中です。

           

           

          本来、筥迫の縢りは「つがり糸」を使うのですが、つがり糸は値段が高い!太すぎて扱いづらい!ということで、一般の人が筥迫作りを楽しむのにいかがなものかという考えから、私は刺繍針で扱える程度の太さのZ撚りの糸を縢り糸として使っています。

           

          しかし、今後はしっかりとしたつがり糸を使う嚢物も出て来るので、つがり糸の作り方を研究する方向に心はかなり動いております。

           

          (筥迫工房は進むよどこまでも!)

           

           

           

          筥迫工房の材料販売(ネットショップ)

           

          ▼筥迫工房の講習会



          ▼筥迫掲示板
          筥迫工房の教本や自慢の細工物を、皆さん自身で披露できる掲示板です。写真のアップロードが簡単になりました(一回の投稿で6枚掲載可)。丹誠込めて作った筥迫を大勢の人に見てもらいしましょう!

          ▼携帯からも筥迫掲示板2に投稿をアップロードできます。
          こちらのQRコードからアクセスしてください。


          筥迫工房へのお問い合わせ
          ※時々ショップからのご注文確定メールが届かないことがあります。
           そのような場合も、こちらからご連絡ください。


          もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。
          にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ
          にほんブログ村

          【2018.09.09 Sunday 17:40】 author : Rom筥
          | 筥迫材料-その他 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
          打ち紐について
          0

            以前このブログでも書きましたが、今まで「打ち紐」を仕入れていた問屋さんが廃業となりました。

             

            その問屋さんでは二箇所のメーカーの物を扱っていたので、とにかく色数が豊富でまた結びやすい紐という、私にとっては理想的な仕入れ先でした。

             

            そこが無くなってしまったということで、今後の材料集めについて相当悩みました。

             

            筥迫にとっての打ち紐は、緒締め玉や房糸などの材料とも関わってくる問題なので、ショップ内容の入れ替えは「引越し」するぐらい面倒な作業です 沈

             

            対応表なども作っていますが、各材料で色々と不備は出てくると思います。

            今しばらくはご容赦のほどお願い申し上げます。

             

             

             

            「人五紐」の廃止

             

            筥迫工房では昔の筥迫を参考に作っているので、それと同じような太さということで人五紐(約1mm太)を使っていました。

             

            そのうち、筥迫以外の他の型で「人八(じんぱち)」紐(約1.5mm太)を扱うようになりました。

            人八は人五より需要が多いようで色数が多く、また少しの太いというだけで断然結びやすい。

             

            筥迫では「びら簪」と「飾り結び」を併用するため、人八紐にすると太さ的にちょっとうるさいような気がするのですが、筥迫用の紐を購入する人にとっては、どうしても「太さ」よりも「色」や「結びやすさ」を優先して人八紐を注文する人が多いのが現実。

             

            そこで、これを機に筥迫で使う打ち紐は「人八紐」のみとし、

            「人五紐」の扱いを廃止することに致しました。

             

            太さの違う紐を同じような数色で揃えることは相当の負担があり、覚悟を決めた今はホント肩の荷が降りました。

             

             

             

            どうしてもこの1mm太の打ち紐を使いたいというこだわりがあるのであれば、この際「正絹の打ち紐」を使われてみてはいかがでしょうか。

             

            「人五」の「人」は「人絹=レーヨン」のことで、五や八は太さのサイズを意味します。

             

            絹の打ち紐の場合は単に「五印」と言います。

            「五印」の「唐打ち紐」ならレーヨンよりも格段に結びやすいのでオススメです。

            伊藤組紐店 唐打ち紐

             

            また正絹紐は締まりやすく、結びの形が全体的に小さく仕上がるので、人絹とでは出来上がりの様相がちょっと違う。

             

            人絹とはかなりお値段が違いますが、筥迫をうまく作れるようになったら使う!を目標にしてもいいですね。

             

             

             

            微妙な「打ち紐」と「緒締め玉」の関係


            一つのメーカーで揃えた方が販売する側としては管理がしやすいのですが、筥迫での打ち紐には、「結びやすさ」と「緒締めの通しやすさ」が求められるので、結びやすい材質>色数がある>特色があるの優先順位はゆずれないので、現在3つのメーカーの紐を使っています。

             

            今回新たに仕入れることにしたメーカーAは、紐がしっかりしていて結びやすくはあるものの、潰れにくいのでビーズには通し難い。

             

            メーカーBは、紐が柔くすべって結びにくい反面、潰れやすいのでビースは通しやすい。

             

            メーカーCに至っては、唐打ち紐がすべりすぎて使えないことから江戸打ち紐を仕入れているのですが、江戸打ち紐は紐が潰れないので大穴ビーズしか使えません。

             

            唐打ち紐は中がストローのように空洞になっているので通しやすいこと、そこだけが潰れるので前後で緒締めが止まりやすいことから筥迫によく使われる紐です。

             

            江戸打ち紐の場合は中が潰れないので、紐に対してぴったりの穴径でないと緒締めが止まりにくい。

             

            本当の意味で実用を考えるのであれば江戸打ち紐の方がよいかもしれませんが、その紐ごとに緒締め玉の穴径を調節することをかんがえれば、唐打ち紐の方が効率的ということなのでしょう。

             

             

             

            ビーズの通し方

             

            打ち紐の「色材料対応表」に書いてありますが、打ち紐の種類によってビーズの適応が違います。

             

            1)新しい唐打ち紐(唐打7)・・・パールビーズ、大穴ビーズ

            2)既存の唐打ち紐(唐打8)・・・丸玉ビーズ、パールビーズ

            3)既存の江戸打ち紐(江戸打)・・・大穴ビーズ

             

            新しく仕入れたメーカーAの紐を丸玉ビーズに通してみたのですが、か、硬い、、、(でも通るは通る)。

             

            緒締め玉は「紐を締める」ためのものですから、紐にキツキツぐらいがちょうど良いのであって、スルスルと抜けては意味がないのではありますが、それにしてもやはり通す際のコツがあります。

             

            ここでビーズをむりむり通す方法をおさらいしておきます。

             

            丸玉ビーズ(パールビーズ)は、穴の周りに「バリ」で詰まっているものがあるので、バリのあるものは先の尖ったもので削ってから使います(簡単に取り除くことができます)。

             

            打ち紐はそのままではビーズに通りません。

            「通し針」というものを使います(刺繍でいうところの引き込み針)。

            これは「輪」側からでなければ通せません。

            糸はできるだけ短めの方が扱いやすい。

             

            ショップで扱っている「パールビーズ」は穴が大きめなので通しやすいのですが、「丸玉ビーズ」の場合、今回仕入れたA社の打ち紐は硬めなのでかなり通しずらい。

             

            そのようなときは、打ち紐の輪の先端を爪で押し潰して穴に通しやすくしておきます。

            この状態でビーズの穴に打ち紐を強く押し込んでから糸を引きます。

             

            この時、糸側からかなり力を入れて引くため、針の方を持っていると簡単に切れてしまいます。

            できるだけビーズの際を持って引くようにしましょう。

            糸側の「玉止め」は針側にずらしておきましょうね(玉止めでよけいひっかかる)。

             


            しかしながら初心者の人には、このビーズをムリムリ通す加減がわかりずらいようで、時々お問い合わせをいただきます。

             

            そこで、初心者用の「材料セットA」では、この丸玉ビーズを入れないことにしました。

            「材料セットB」は何個も作る人用なので、慣れてもらうためにも本来の「丸玉ビーズ」をセットすることにします(がんばって通しておくれ)。

             

             

             

            価格の変更、取り扱い色の変更

             

            打ち紐は「カセ」で買って使いやすい長さに小分けしているのでかなりの手間でしたが、最近は内職さんを雇えるようになったのでかなり負担が減りました。


            また趣味から始めた当時のままの価格設定であったことから、この機に打ち紐や緒締め玉などを値上げさせていただくことにしました(江戸打ち紐はそのまま)。

             

            今ある人五紐の在庫は「在庫処分<人五紐>」というカテゴリーにまとめます(まだ準備中なのでしばしお時間いただきます)。

            それとお試しで買ったままショップに出していなかった色もあるので、そちらもイレギュラーで販売いたします。

             

            こちらは以前のお値段で販売しますが「在庫限り」となりますので、もし必要のある方がいらっしゃいましたら、今の内にまとめてご購入ください。

             

             

             

            廃盤色、新色

             

            取り寄せられなくなった色、あまり出ない色などは廃盤とし、新しいメーカーで扱いのある色、この機に加えた色などは新色として加えました。

             

            また、打ち紐にはありませんが、「かがり糸」単体で仕入れた新色もあります。

            実はかがり糸もポリエステルから正絹に切り替わっているものがけっこうあります。

             

            <廃盤になる色>

            牡丹(ぼたん) ※縢り糸は残します。

            榛色(はしばみいろ)

            雄黄(ゆうおう)

             

            <新しく加わる色>

            濃金茶(こいきんちゃ)

            香色(こういろ)

            新橋色(しんばしいろ)

            濃緑(こいみどり)

            生成(きなり)※現在未入荷。後日お知らせします。

             

            <縢り糸>

            紅紫(べにむらさき)

             

             

            筥迫工房ショップ>打ち紐>筥迫用(1.5〜2mm)

             

             

            以前、材料集めで色々なところから「色見本」を取り寄せていた時、「色見本を趣味で集めている方のご購入はお断りします」というようなことを書いていたショップがありました。

            その気持ち、よ〜くわかります。

             

            色見本が高い!という人がいますが、あれは全部手間賃であって、どこも色見本で儲けを出そうなんて考えていませんって。

             

            以前は筥迫工房でも色見本を作っていましたが、それを作るほどの効果(儲け)には全くつながらなかったので、今は色見本を作ることは全く考えていません。

             

            値上げしたとはいえそんなに高いものじゃないと思うので、どうかコツコツ集めていただければ幸いです。

             

             



            ▼筥迫工房のお店


            ▼筥迫掲示板
            筥迫工房の教本や自慢の細工物を、皆さん自身で披露できる掲示板です。写真のアップロードが簡単になりました(一回の投稿で6枚掲載可)。丹誠込めて作った筥迫を大勢の人に見てもらいしましょう!

            ▼携帯からも筥迫掲示板2に投稿をアップロードできます。
            こちらのQRコードからアクセスしてください。


            筥迫工房へのお問い合わせ
            ※時々ショップからのご注文確定メールが届かないことがあります。
             そのような場合も、こちらからご連絡ください。


            もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。
            にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ
            にほんブログ村

            【2017.07.09 Sunday 21:40】 author : Rom筥
            | 筥迫材料-その他 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
            作るばかりが難儀なわけじゃない
            0

              最近、打ち紐を仕入れていた問屋さんが閉店しました(ショック)。

               

              そんなばかなと思う気持ちが強く、この目で直接状況を確認しようと問屋街を訪れると、なんとシャッターが閉じた店の多いこと。

              今は様々な分野で問屋さんがなくなりつつあるという現状を身をもって痛感しました。

               

              ネットで物を買うのが当たり前になった今、小売店で物が売れないのだから問屋が潰れて当たり前、といえば当たり前。

               

              しかし、私のようにニッチな世界で細々とネットショップをしている身にとっては、問屋さんがなかったらどこで仕入れればいいのよ、、、。

               

              ここで仕入れなくても別の問屋でも打ち紐は扱っているのですが、山ほどのメーカーの中からこのメーカーの商品が一番結びやすい!と選んだものだったので、このメーカーのものをどこの問屋で仕入れられるか探しまくるのがまた悩ましいところ。

               

              ということで、もしかしたら色によってはしばらく在庫が切れる状況であることをご了承ください。

               

               

              私が筥迫という文化(?)を商売(??)にして早8年ほど経ちます。

              よくぞここまでと言われることも多いのですが、本当によくぞここまで来たと自分で思うのは、筥迫を作ること以上にこの材料集めこそが山あり谷ありだったわけで。

               

              作家さんなら自分のものだけを作る材料があればいいとは思いますが、人に作ってもらおう、人に教えようとなると、この材料集めに並々ならぬ苦労をするわけですね。

               

              「筥迫なんだから正絹の材料を扱えばいいのに」とも言われますが、こんな小さなショップで絹製品なんて抱えられないですし、作る方も気軽には始められません。

              正絹を使いたければ、個別に専門店で入手してくださいという感じです。

               

               

              当たり前のように使っていた材料や道具が、ある日突然入手できなくなる、これは本当に怖いことです。

               

              現代では職人さんがどんどん減っていくとはいいますが、実は職人さんたちが使っている専用の道具を作る職人さんたちがいなくなっていることもまた原因にあるとは思います。

               

              それ以上に、昨今は「絹糸」も圧倒的に不足していますし、桐箱も「桐」が不足して高騰。材料の供給もままならない。

               

              今まで使っていたものと同じようなものを探すためにはものすごい労力を費やすことになるのですが、これにめげて廃業をする決意をする人は多いのではないかと思います。

               

               

               

              ないなら代用を考える、それでもなければ自分で作る!

               

              こんな状況はたぶん今だけではなく、これまでもずっと繰り返されてきたこととは思います。

               

              筥迫作りはよく「伝統工芸」と間違えられますが、形だけが残っているだけで伝統的な作り方をしているわけではありません(そもそも閉鎖的な文化だったので、ほとんど伝承もされていない)。

               

              私が貼り込みで袋物なんぞを始められたのも、たぶんそのような文化がほとんどなくなってしまった状況で、現代の入手しやすい材料だけを集めざるを得なかったという、非常に割り切れた状況だったからではないかと思っています。

               

              これが昔からのやり方で誰かに教えてもらって作っていたら、この材料問題は今よりずっとずっと深刻だったと思います。

               

               

              最近お付き合いのある房の職人さんは、房の中に入れる木の芯を作る「ひき屋」さんがどんどんいなくなって困るとおっしゃっていましたが、いざとなったら3Dプリンターで作ってもらうかな〜と言っていました(笑)。

               

              これがなくなったらオレはこの仕事を続けていけない、、、なんて悲壮な職人さんも多いので、このような柔軟な発想ができる職人さんを見ると、何だかホッとしてしまいます。

               

               

              以前、知り合いのパイプオルガン工房の方に、パイプの元になる金属板も工房で作っていると聞いてびっくりしたことを思い出しました。

              その作業をyoutubeにアップしているからと紹介されたのですが、パイプオルガンを作る工房でさえニッチすぎるのに、こんな機械を作っている(販売している)ところがあることに私が感心していると、「こんなの売っているわけないじゃない(笑)自分で作るんだよ」とあっさりおっしゃっていました(大きい管はさすがに輸入するらしい)。

               

              その動画を探したのですが、これが彼の工房のものかどうかわからず。

              でも参考までにアップしてみます。

              「キャスティング用の治具」と説明にあるので、やはり自作の道具ということです。

               

              彼らを見ていると、臨機応変に何でもやってやろうと考えられる柔軟な頭を持っていないと、職人なんて商売はやってられないなと改めて感じます。

               

               

              筥迫も「かがり糸」ぐらいなら日本刺繍の糸を手で撚り合わせて作ることはできるでしょうが、それを人に売るほど作るのはさすがに別問題ですが、それでもいつか打ち紐も手に入らなくなったら、何で代用するか、もしくは「打ち紐の作り方」という教本を出すか、などと真面目に考えることもあります(まだここ10年ぐらいは確実にあるだろうけど)。

               

               

               

              「はこBOON」サービス停止のお知らせ

               

              重さで料金が決まる「はこBOON」はとても安価でありがたい存在だったのですが、今年7月10日にサービスが停止されることになりました。

              筥迫工房の材料ショップでも、6月中で利用を停止することにいたします。あしからずご了承ください。

               

              私が「はこBOON」で送るものは、圧倒的に「(筥迫用)刺繍台」が多いのですが、大きいけれど重さはないので「はこBOON」で送るのにちょうどよかいこともありすごく残念。

               

              刺繍台はただの「木枠」なので当初は通常扱いで発送していたのですが、あるとき業者から商品が「破損」したと連絡があり、弁償してもらったことがあります。

               

              こんなものがどうやって破損するんだと不思議に思っていましたが、破損箇所を見るとあきらかに「投げた」と思われるような角の欠け方。

              発送元のファミマの店員さんにこんなことがあったと言うと、扱いが荒いからとにかく「こわれもの」扱いにした方がよいと言われ、刺繍台に「こわれものシール」を貼ってもらっていました。

               

              こんなものに「こわれものシール」を貼るなんて何だかな〜と思いつつ、こわれものシール=投げるなよシールと割り切ることにしました。

               

              配達業者さんも、忙しすぎて投げるように扱う→お客がこわれものシールを貼りまくる→忙しいのに丁寧に扱わなければならない→さらに忙しくなる、、、、すごい悪循環を感じつつ。

               

               

               

              ショップを始めてからこれまで、発送に関してもその時々の流通の移り変わりを感じます。

               

              レターパック→メール便→はこBOON→クリックポスト

               

              「ゆうぱっく」よりお手軽な「レターパック」は全国一律の500円(350円)が魅力的でしたが、「メール便」が出てからはほとんど使わなくなりました。

               

              その後、厚み制限が2cmというメール便にとって変わったのは、厚みが3cm、ポスト投函ができる!という「クリックポスト」に全面的に移行。

               

              それ以外の厚みに利用していた「はこBOON」がサービス停止(たぶん廃止と同じと思う)したことで、今また頭を悩ませています。

               

              とりあえず、一つずつの厚みがないものであれば、クリックポストの「二個口」で送る、サイビノールが入っていれば「クリックポストと定形外」、まとめてほしい人、急ぎの人は宅急便というように区別しようかと考えています。

               

               



              ▼筥迫工房のお店


              ▼筥迫掲示板
              筥迫工房の教本や自慢の細工物を、皆さん自身で披露できる掲示板です。写真のアップロードが簡単になりました(一回の投稿で6枚掲載可)。丹誠込めて作った筥迫を大勢の人に見てもらいしましょう!

              ▼携帯からも筥迫掲示板2に投稿をアップロードできます。
              こちらのQRコードからアクセスしてください。


              筥迫工房へのお問い合わせ
              ※時々ショップからのご注文確定メールが届かないことがあります。
               そのような場合も、こちらからご連絡ください。


              もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。
              にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ
              にほんブログ村

              【2017.05.28 Sunday 14:50】 author : Rom筥
              | 筥迫材料-その他 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
              三條本家みすや針 極小糸切りはさみ
              0



                前回、講習会の様子をご報告いたしました『携帯裁縫用具入』ですが、今年は前半に三回講習が集中してしまい、次回は来年という変な組み方してしまいました。申し訳ない、、、。

                この講座では作品が仕上がると100円ショップの携帯裁縫道具の中身を入れて完成となるのですが、4月に参加された静岡在住のT.Tさんが何やらチマチマと別の道具を収納している姿を目撃。

                何を入れているのか聞いてみると、それはそれは小さな『糸切りはさみ』でした。
                ちょうどこの携帯裁縫用具入にぴったりの大きさ。

                「これ小さいですけど、すごく切れるんですよ!

                 この携帯裁縫用具入を作ったら絶対に入れたいと

                 思っていたんです。」(T.Tさん)

                そのはさみとは、みすや針で有名な「みすや」で販売している極小の糸切りはさみ。


                わずか「6cm」です。
                もちろんお約束のマチ針も収納していましたよ。

                「これ欲しい〜!」
                と一人萌えまくるRom筥。

                早速自宅に帰って検索。

                ネットショップにはこの極小のはさみは置いていなかったので、電話で問い合わせると「7cmのものならあります」とのことで、きっとT.Tさんが測り間違えちゃったんだろうな〜と勝手に推測。
                一丁約400円程度とお安かったので5丁注文。

                そして届いたはさみを嬉々として携帯裁縫用具入に入れてみると、何とか入るけど無理矢理感満載、、、?

                改めて測ってみたところ8cmありました(7cmでさえない)。


                そこでT.Tさんに、

                「なんかサイズ全然違うんだけど、、、」


                「先生、私が言ったのは『三条みすや』ですよ。

                 それ、もう一つのみすやの方じゃないですか?」

                みすや針には「三条みすや」と「みすや忠兵衛」の二店舗が存在しているのですね(無知でごめん)。

                しかし諦めの悪いRom筥のこと、気をとりなおして三条みすやに電話で再注文。
                この6cmのはさみがとてもすばらしいこと、これをどうしても手に入れたいことを伝えました。

                 



                「これはうちで作らせているものなんです。
                 でも申し訳ないのですが、通販はできないんですよ、、。」

                えっ?だってネットショップをやっているでしょ??
                なのに、どして?え?おかしいでしょ、どして?(しつこい客)。

                まぁ色々と事情がおありのようです。

                がっくりしてT.Tさんに報告すると、

                「近々京都に行く用事があるので、よかったら買ってきますよ!」

                ということで、しばらくして私の手元にこのかわいい糸切りはさみがやってきました。

                お値段、約1,400円

                こんなに小さいのにしっかりお仕事してくれて、このお値段はかなり良心的。

                みすや忠兵衛さんのはさみは400円とお安く、ただ糸を切るだけで性能に問題はないのですが、三条みすやのはさみは職人さんが作ったのかなと思われる出来(一番下は一般的な糸切りはさみ)。


                切れ味が良いのはいいとしても、刃先がピンピンに尖りすぎて危なかったので、ムクムクと「はさみカバー」を作りたくなりました。

                 

                ジャストフィットに拵えました。

                もちろん針と糸は使わず貼り込みでね。

                裁縫道具入れとお揃いで作ったら益々かわいくなったぞmoe

                 

                T.Tさんにどうだ!とばかりにお披露目したところ

                「それならお揃いの糸巻きもほしい、、、」と言われたので、

                針山のひょうたん型をちょっとばかり変形して糸巻きも作ってみました。

                 

                講習会では人気のある裁縫道具入れですが、実は私、あまりこの型には思い入れがなかったのです(自分が必要としないから)。

                 

                でもこのハサミを入れた途端、◯◯さんと、◯◯さんと、◯◯さんにあげて、、、と行き先を考えるようになりました。

                もちろんプレゼントするときには仰々しく中を開けて、

                「この中に入っているのは「みすや」のはさみで、
                 小さいのにすごい切れあじなの。
                 そうそう、みすやでも『三条みすや』にしか

                 このサイズはないからね。
                 でも三条みすやはお針しか通販しないから、
                 ハサミまで揃えたいとなると
                 京都まで行って手に入れなきゃならないのよ!」

                ともったいぶって言うのがミソですね(笑)。

                 

                ちなみに、全国の催事場に出店しているのは「みすや忠兵衛」さんの方らしいので、このはさみが欲しいとなると、やはり京都まで買いに行かねばならないようです。

                何でもネット注文できる世の中にあって、

                携帯裁縫用具入は東京の筥迫工房の講習会で自分で作らないと手に入らない(来年以降教本出したいと思ってはいますけどね)。

                中のはさみは京都三条みすやに行かないと手に入らない。

                 

                こんな小さな物に、これだけ面倒な手間と隙と情熱をかける。

                これぞ「大人の女のおままごと」!

                 

                 

                T.Tさん曰く、

                「あの携帯裁縫道具入れを作ったら、みすやさんに行って
                 その場で実物を広げて中身をあれこれ見繕うなんて
                 楽しいですよ〜‼️
                 完全オリジナルの裁縫道具入れが出来ます!
                 手作りってイイですね〜〜。」
                だそうです。

                 

                これはT.Tさんからお土産でいただいたマチ針。

                かわいすぐる〜(T.Tさんありがとう〜)。

                 

                 

                このレアなセットを揃えたら、是非小さなお嬢ちゃんたちに見せてあげてください(もちろん、みすやのマチ針を忘れないでね)。

                 

                そして上記のうんちくを唱えてください(笑)。


                幼い子供にはよくわからことでも、その美しい形状と、小さなものに大人が嬉々として食らいついている姿が、七五三の不思議な筥迫のように脳裏に焼きつくと思いますよ。


                そういう記憶はすごく大事にしたいもの。

                 


                最後に、普通サイズの糸切りばさみのカバーも作ってみたくなりました。

                こちらもおまけにアップしてみます。

                仕事詰まっているのに、こんなことに1日半も潰してしまった、、。

                 

                厚みがある分、少し立体的。

                貼り込みは、糊が乾くまでの間に型をしっかり作っておくと、その形のままパリパリに乾くので、カバーというよりもケースといった感じに仕上がります。

                粘土を扱っているようなイメージもあるので、手芸というよりも工作的な作業が楽しい。

                 

                しかし先のはさみのサイズに目が慣れてしまったので、大きすぎて可愛げがないとか思ってしまう。


                この小さなはさみカバーは作り方も簡単なので、ブログにアップしようかとも考えたのですが、安易にお勧めしてしまうには突っ込まれそうな所がなきにしもあらずなので、とりあえず次回の講習会用の資料に載せておくに留めます。

                 

                以前参加された方でつくり方が欲しい方は、ご連絡いただければPDFを送らせていただきます。
                 

                 

                 


                 

                追記(2016.7.29)

                 

                三条みすやさんから、この6cmの糸切りはさみの量産体制ができたことを確認いたしました。

                ただしネット販売はできないので、「直接電話にて注文」してくださいということです。

                 

                発送方法は、

                 

                1)着払い

                商品代金とは別に、送料&着払い手数料が500円で即発送可能。

                 

                2)クロネコDM便

                商品代金と送料(164円)を先に振り込み。確認に2〜3日で発送。

                 

                ご希望の方は直接みすやさんにご連絡を。

                 

                 

                 


                ▼筥迫工房のお店


                ▼筥迫掲示板
                筥迫工房の教本や自慢の細工物を、皆さん自身で披露できる掲示板です。写真のアップロードが簡単になりました(一回の投稿で6枚掲載可)。丹誠込めて作った筥迫を大勢の人に見てもらいしましょう!

                ▼携帯からも筥迫掲示板2に投稿をアップロードできます。
                こちらのQRコードからアクセスしてください。


                筥迫工房へのお問い合わせ
                ※時々ショップからのご注文確定メールが届かないことがあります。
                 そのような場合も、こちらからご連絡ください。


                もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。
                にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ
                にほんブログ村

                【2016.06.23 Thursday 14:13】 author : Rom筥
                | 筥迫材料-その他 | comments(4) | trackbacks(0) | - | - |
                たかが定規、されど定規!
                0
                  貼り込みは「難しい」というよりも「面倒」な作業です。

                  筥迫のように複雑で小さな細工物では、布を小さく折りたたんで型に収めていくので、複雑な型になればなるほど正確に仕立てて行かないと、最後に収まらなくなるため正確さが求められるからです。

                  よく「教本通りに作っているのに内布が外にはみ出すのはなぜですか?」という方がいらっしゃいます。
                  布の厚みに起因することを除けば、ほとんどは正確に部品を作っていないことが原因。
                  それが積み重なって最後に大きな誤差になる。

                  でもね、ここで言うところの大きな「誤差」は「1〜2弌彡度の範囲なんです(笑)。

                  一般的には1mmはすごく小さい 単位だと思われるかもしれませんが、筥迫のような細工物の世界ではとても大きな単位です。
                  昔の職人さんが作る筥迫は、内布の控えが1mm以下。
                  現代の市販品は堂々と2mmが許される。
                  でも貼り込み的に、控え2mmは相当ダサい。

                  正確に部品を作れば、被せを開いたときに内布の外周に細線を引いたように美しい表布の縁が現れます。
                  丁寧にモノを作ったときに見られるご褒美ですね。
                  最後に布のたるみなくしっかりと型の中に収まる、それはそれは気持ちの良いものです。
                  このような仕立てが出来るようになると、貼り込みの楽しさが倍増します。



                  部品作りに重要な道具

                  さて、この部品を作る上で大事な道具に「定規」があります。
                  以前も話題に出したことがありますが、定規の話は続くよどこまでも!です(笑)。

                  私は定期的に100円ショップで定規をまとめ買いしています。
                  カッター用にステンレスのエッジが付いたものもありますが、金属が付いていると見えづらいので、私はあえてメモリがついた薄い面を使っています。

                  勢いよくカッターを当てると、定規は簡単に削れてしまいます。
                  このことから定規は消耗品と考え、100円ショップで定期的にまとめ買いしているのです。
                  安い定規でもビニールテープ(透明)を裏に貼れば、滑りにくくなりかなり安定します。


                  ところが、最近、愛用していた100円ショップの定規が店頭から消えてしまいました(泣)。
                  そして、新しいタイプに入れ替ったコイツ(上)がとにかく使えない。頭に来るほど。


                  何が使いづらいかと言えば、

                  薄すぎる(2mm)→以前のモノ(3mm)
                  幅が狭すぎる(30mm)→以前のモノ(35mm)

                  中央に「ミゾ(隙間)」が付いているので、そこだけ強度が弱くなり、カッターで力を入れるとブレる。

                  最悪は中央の緑部分の裏にマグネットが付いているので、それがコンマ数ミリの段差になり、どんなに力を入れて抑えても不安定。
                  ビニテを貼っても動く動く。

                  あまりにも使えないので、今まで敬遠していたもう一つのタイプ(上)を買ってみる。


                  厚すぎる(4mm)→以前のモノ(3mm)
                  幅が広すぎる(50mm)→以前のモノ(35mm)

                  グリットも付いていて定規としては悪くはないのですが、いかんせん「重い」。

                  微妙な差だと思うのですが、使いやすい道具というのは、なくなってみて初めてその良さを実感するものなんですね。



                  測るもの、線を引くもの

                  ところで、これらプラスチック製定規のメモリが正確でないこと知っていますか?

                  以前、正確に製図をしなければならない仕事で、細心の注意をはらって測ったはずなのに、どうしても仕立てでサイズが合わないということがありました。
                  あまりにも納得がいかなくて二日ぐらい悩みました。

                  そして、フト机の上に散乱した色々な定規を並べて、それぞれのメモリを合わせてみたんですね。
                  そしたら何とまぁ、30cm定規で1mm(正確には1mm弱)の誤差があったのです。

                  あまりのもビックリしてネットで調べてみました。

                  まずは簡単にWikipediaから。

                  定規と物差し(ものさし)は混同されがちであるが、両者はその機能によって呼び分けられる。

                  定規 - 直線や曲線・角を描く時に当てて使う道具
                  物差し - 物の長短を差し測る道具

                  一般に市販されている直線定規の多くには目盛りが振ってあるが、これらは計量法が規定する長さの計量器ではなく、計量器としての検定や校正証明を受けたものではないため、正式には物差しの代用に用いることはできない。逆に、物差しを用いて線を描くと、ひずみが生じて本来の計量機能に誤差を生じるおそれがある。

                  はいはい、私が無知でした。

                  それでは、モノを正確に測るためのモノサシが欲しいとなれば、そこはやはり「JISマーク」を探すしかない。
                  しかしJISマークのモノサシといえば金属製の直尺しか見つかりません。

                  金属製は「薄い」「重い」ことから、薄物を使う作業には使いづらい。
                  やはり、軽い、見やすい、プラスチックのJISマーク付き定規を探したい。


                  しかしながら、プラスチックの定規には「JISマーク」が付いたものがない、、、と探し回った結果、見つけましたよこれ。

                  共栄プラスチック メタクリル両切直線定規 30cm

                  (アマゾンにはなぜか10本セットしかない、、、)

                  袋の裏面には「目盛りはJIS規格に匹敵する精度をもっております」という説明書き。
                  「匹敵する精度」ちょっと微妙(笑)。

                  更には「ゼロスタート」なので、しっかりモノを測ることが目的の「ものさし」です。
                  このゼロスタートであるかどうかでも、ものさしか定規かを見分ける判断になります。
                  厚みも幅も使いやすい良い定規としてrom筥的にはオススメです。


                  滑らない定規と言えば、アマゾン一番人気のこれ
                  レイメイ藤井 定規 すべらないカッティング定規 30cm ACJ555

                  安定感あります。

                  ただね、あまり滑らなすぎるものは、別のところに移動する際に、軽く持ち上げなければならない。
                  滑らせてずらすことができないんですね。
                  数本の線引きやカッティングにはいい定規ですが、小回りがきかないという面においてRom筥的には高評価を付けられない。
                  ちなみに、こちらは定規ですね。


                  小回りが効いて安定感のある安い定規。
                  100円ショップでもう一度復活してくれることを切に願っています。



                  精度か、音か(?!)

                  結局、線を引いたりカッターを使うときは100円ショップの安価な定規を使い、仕事などで正確なサイズで製図しなければならない仕立てなどには「金属製の直尺」を使い分けています。
                  ※直尺は「ちょくしゃく」または「ちょくじゃく」と読みます。
                  (言いづらい、、、)

                  なぜ金属製の定規にJIS規格が付くのか「住友金属工業」のPDFから見つけました。(身近な金属のミクロ組織を読む「長さを測る」:工学博士 大谷 泰夫 より)

                  物差しは物の長さを測る道具で、直線や曲線を引く定規とは区別されています。

                  曲尺:
                  JISでは500mmに対して0.2mmの精度が規定されているが、実際の精度はこれより遥かに高い。

                  直尺:
                  SUS材による直尺は焼入・焼戻されたマルテンサイト系ステンレス鋼420J2が用いられている。C量はSUS410より高く、硬度は曲尺より高硬度(436HV1)に調整されている。
                  アルミニウム製の直尺は、押出加工性がよい6101系のMg2Siによる時効硬化合金が用いられている。軽くて錆びにくい特徴があるが、SUS420と比較すると、柔らかく(102HV1)、熱膨張が2倍(23.5×10-6/°C)なので、長さの温度変化が大きい欠点がある。極端な例として炎天下に置かれた1mの物差しの温度が50°C変化すると、両者は各々0.52mm、1.18mm伸びて、その差は0.5mm以上となることもある。


                  アルミ製でさえこれだけ温度変化するのですから、プラスチックがどれだけ伸縮するかわかりますね。


                  私が測る物は小さなものが多いので、直尺も一番小さなもので十分、ということで使い出したのが「シンワ15cm直尺」。

                  今では好きすぎてあらゆる部屋に常備しているほど。
                  薄くて小さいので行方不明になりやすいことから、家中を探せば軽く6本ぐらいは出てくるはず(笑)。


                  隙あらばあらゆるモノを測りまくっています。

                  驚くほど安いのにJIS規格1級。もう愛おしいばかり。

                  ちなみに、金属製直尺には精密用のA形、製図用のB形、一般用のC形の3種類があるそうです。
                  精密用定規はびっくりポンの値段でした。


                  ところで、このシンワの15cm直尺には一つびっくりすることがあります。

                  いつもは近くのホームセンターで買うのですが、あるとき1本が行方不明になってしまったので、アマゾンついでに注文してしまおうと検索すると、シンワの直尺の中でなぜかこの15cmだけがやたらとレビューが多い。
                  なぜ???と見てみると、

                  「スタイリッシュな授業妨害をするなら一番オススメ。」

                  低い音はもちろん高い音も問題なく出ます。線も引けるので重宝しています。」


                  線「」引ける???




                  実はあの有名なモノサシスト「RAZO」さんが使っていた定規(楽器?)だったんですね。



                  当時も「謎のレビュー」ということで評判になっていたようです。


                  ということで、この定規を買った人はこっそりモノサシスト経験していそうです(私も試したが難しかった、、、)。

                  興味のある方は是非お試しを(笑)。




                  前回のブログで3月の講習会の申し込みが「来週」から始まりますと書きましたが、またしても間違いでした。
                  こんどこそ来週です(苦笑)。
                  詳細画面の日付も直しました〜。

                  ===========================
                  『三段口扇襠筥迫』
                  日 :3月20日(日)〜21(月・祝)2日講習
                  申し込み開始日:2016年2月23日(火)
                  ===========================

                  上記クリックで申し込み画面にリンクします。
                  23日0:00(夜中)にカートを開くつもりですが、もしその時間になってもカートが出ていない場合(私が出し忘れている)は、下の「お問い合わせ」からお申し込みいただければ順番で受付します(時々あります、ごめんなさい、、、)。



                  ▼筥迫工房のお店


                  ▼筥迫掲示板
                  筥迫工房の教本や自慢の細工物を、皆さん自身で披露できる掲示板です。写真のアップロードが簡単になりました(一回の投稿で6枚掲載可)。丹誠込めて作った筥迫を大勢の人に見てもらいしましょう!

                  ▼携帯からも筥迫掲示板2に投稿をアップロードできます。
                  こちらのQRコードからアクセスしてください。


                  筥迫工房へのお問い合わせ
                  ※時々ショップからのご注文確定メールが届かないことがあります。
                   そのような場合も、こちらからご連絡ください。


                  もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。
                  にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ
                  にほんブログ村
                  【2016.02.18 Thursday 22:41】 author : Rom筥
                  | 筥迫材料-その他 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                  ついに出たClover小型『アイロン』! そして教本進捗状況、、、
                  0
                    先日Chihiroさんからうれしい情報をいただきました。
                    「AmazonでCloverのアイロンが再販されていました!!」
                    それが ↓

                    待ってましたー!超うれしい!

                    私はこの小型アイロンを「細工用アイロン」と呼んでいますが、クロバーからは「パッチワークアイロン」として販売されています。
                    まぁパッチワーク人口を考えれば、そう命名した方が売りやすいのでしょうが。

                    筥迫を作るのに絶対に必要なものがアイロンで、一個作るぐらいならご家庭用アイロンでもいいのですが、家庭用の消費電力が1000W程度とすれば、このアイロンは80Wなので5時間連続で使っても10円ちょい。(電気代・電気料金の計算
                    小さいものを作るのにご家庭用アイロンは重いし疲れる。
                    筥迫他、細工物などに興味があるとすれば細工用アイロンは必需品です。

                    しかし、巷に安価な小型アイロンが出回ったせいなのかどうなのか、それらより遥かに高いクロバーのアイロンが三年ぐらい前に廃盤になってしまったのですね。
                    廃盤になった型はピンク色で、私が持っているのは左の08年型のベージュ色(使い込んだ跡が、、、)。



                    筥迫を作り始めたばかりの頃だったので、こんなに小さくて温度調節(三段階)だけの機能で5,000円は高く感じられましたねぇ。
                    小型アイロンは1,000〜2,000円程度でいくらでも安いのがありますから。


                    しかし、安価な小型アイロンとは絶対的に違うのがこのアイロンの先端部分。


                    細かいところに先が入り込めるようになっています。
                    これは「アイロン」と「コテ」を兼ねているからですね。

                    本来の「コテ」というのは、小さすぎてピンポイントでしか使えません。

                    左が普通のアイロン(スチーム機能なし)、右が本来のコテです。
                    結局アイロンとの併用でなければ使えないことが面倒でほとんど使っていませんが、、、。

                    つまりこの小型アイロンは、アイロンを小さくして使い勝手を良くしたというよりは、コテをアイロン大にして使い勝手を良くしたというのが正しいかもしれません。

                    以前は筥迫作りを始められた方に、この高い細工用アイロンをお勧めするのは申し訳ないという気持ちが強かったのですが、今では筥迫を作りたいならまず買ってください!とお勧めしています。


                    このクロバーのアイロンが廃盤になった後は、こちらの「TOSHIBA 裁縫こて ピンク TA-A20(P)」をお勧めしていました。


                    これも先端はコテなので細工用にはお勧めなのですが、アイロン先端(作用点)とハンドル部分(力点)に距離があること、そして専用のコテ台が必要(自立できない)というのがちょっと不便です。
                    もちろんご家庭用アイロンよりは数段使いやすいので、今裁縫コテをお持ちの方はそのままお使いくださいね。

                    しかしこれまでは、この裁縫コテもそろそろ廃盤になりそうな雰囲気があったので、そうなったら筥迫を作りましょうなんて気軽に言えない。
                    クロバーのアイロンが廃盤になった後はヤフオクでけっこう高値がついていたので、裁縫コテで同じ現象がおこったとしたら、まさかヤフオクで中古を落せとも勧められないから、裁縫コテの廃盤とともに筥迫工房も閉店か、、、沈 と秘かに恐れていたのでした。
                    しかしクロバーアイロン復活のおかげで、筥迫工房もかろうじて安泰のようです わーい


                    ということで、まだまだ壊れる気配もない我が家のアイロンをさしおいて、新機種をアマゾンで即買いしましたよ。
                    夜に頼んで次の日に届いた、、、早い。

                    発売されたのはそれほど前ではないとは思うのですが、アマゾン、楽天ともパッチワーク部門で人気(売上?)no.1でした。
                    一体いつ発売されたんだ??と疑問になり、クロバーさんに直接問い合わせたところ、発売は先月(2015年1月)中旬ということでした。
                    待っていた人が相当多かったということですね。
                    クロバーさんホントありがとう(涙)。



                    この最新機種の特徴は、

                    1)前機種より先端部分が長くなっている〜♡
                    2)パイロットランプ(電源ON)が追加されている〜♡
                    3)デザインがかわいくなっている〜♡(どーでもいい?)


                    アマゾンなら送料込みで4,347円。

                    電源入れてあまり時間がかからず最高温度に達するので、ミニアイロン台とセットで使えば小さなハンカチなどは気楽にアイロンをかけられます。
                    単純な機能しかないということは壊れにくいということで、長く使えるからそれほど高いものでもないということなんですね。

                    細工物をする人間にはホント必要な道具なので、クロバーさんもう廃盤にしないでね。



                    実は、こういうものは大手メーカーのOEMなので、いつか元のメーカーから違う名前で販売されるかもしれません(前機種は販売されていた)。
                    そうすると価格.comなどでもっと安く買えたりするのですが、消費者が目先の安さだけで物を買っているとまたクロバーさんで廃盤になってしまったりするので、筥迫工房としてはできればクロバーさんの機種を買ってあげてほしいと思います。




                    教本改訂版 進捗状況

                    教本の改訂版を近日販売すると言いながらズルズルと伸びています。
                    ホント申し訳ない。
                    これでも毎日嫌になるぐらいがんばって編集しているのですが、どんどんと内容が濃くなっていってしまい、本当にいつか終わるんだろうか、、、と正直暗い気持ちになっています。沈泣き

                    ショップには二月頃と表示していたので、「いつ発売になりますか?」というお問い合わせもたくさんいただいています。
                    去年は年末といいながら、今年2月に伸びて、更にまた伸びそうというのが実状です。

                    今回大きく内容を改訂する意味は二つあります。
                    まずは、初期の頃の内容を最新の内容に替えること。
                    もう一つは、将来的には他の袋物の教本も発行しようと思っているので、それらにも対応できるような内容にすることです。
                    基本的な作業や、巾着、飾り房などは共通していますから、それぞれの型の作り方を解説する教本とは別冊という形にしています。

                    内容的には、

                    1)材料・基礎編
                    2)教本
                    3)巾着・結び・房 共通編

                    これらがそれぞれ別冊になります。

                    初めての方にはとりあえずこの三冊セットを揃えていただいて、次からはそれぞれの教本だけを買い足していただくという形になると思います。

                    詳しい内容はもう少ししたらブログで告知するとは思いますが、発売が4月、5月と伸びる可能性もあります。
                    とりあえずの形で販売してもいいのですが、頁数がかなり増えるので価格も上げざるを得ず(できるだけ押さえたいとは思っている)、それに見合った内容をと考えるとどうしても慎重にならざるを得ません。
                    以前の教本を買っていただいている方でご希望があれば、お値引きした価格で販売する予定です。

                    最近は筥迫以外でも「和の房」に興味のある方がけっこういらっしゃるようで、房だけを作りたいと言う人も多いのですが、結局筥迫の教本を買っていただくことになってしまいます。
                    また、筥迫は作りたいけど飾り房は難しいからと、始めから出来合いの房を買われる方もいらっしゃるので(飾り房は筥迫とはまた違った意味での難関)、少しは選択肢が増えるかもしれません。

                    基礎編も他の物にも応用できる小技が色々載っているし、結びも講習会で作ったタイプは全てが載っているので好みのものが作れます。
                    私は全て作図し直しなのでうんざりしていますが。
                    (もう共通編は疲れたよ、パトラッシュ、、、泣)

                    もちろんお急ぎの方は今販売中の教本で問題なく作れます。
                    たぶんこっちの方が改訂版より単純にできているので迷わず作れるとは思う。

                    そして、急いで筥迫を作る目的のない方、貼り込みをもっと詳しく知りたい方には、クロバーのアイロンもめでたくも再販されたことですし、気長にお待ちいただいて、全て新しいもので筥迫作りを初めていただければと思います。



                    ▼筥迫工房のお店

                    筥迫工房へのお問い合わせ
                     ※時々ショップからのご注文確定メールが届かないことがあります。
                      そのような場合も、こちらからご連絡ください。



                    もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。
                    にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ
                    にほんブログ村
                    【2015.02.21 Saturday 16:37】 author : Rom筥
                    | 筥迫材料-その他 | comments(7) | trackbacks(0) | - | - |
                    色材料が増えました
                    0
                      先日、途中段階で記事をアップしてしまいましたが、打ち紐の用意ができましたので、改めて記事をアップさせていただきます。

                      これまでショップで扱う「打ち紐」は、装飾筥迫に使う「人五紐」をメインに扱っておりました。
                      人五紐とは、「人=人絹(レーヨン)」「五=約1mm程度の太さ」を意味する組紐のことです。
                      絹紐は「五印」などと呼ばれているようです(伊藤組紐店参照)。

                      打ち紐には「唐打ち紐」と「江戸打ち紐」があるのですが、筥迫では基本的に「唐打ち紐」が使われることが多いようです。
                      唐打ちは触った感じが「ツルツルしている=細かく編んでいる」、江戸打ちは「ゴツゴツしている=大きく編んでいる」の違いがあり、唐打ち紐はストロー状になった紐の空洞を潰しながら結んでいくのに対して、江戸打ち紐は編み目に絡めて結んでいくため、結びの大きさが「唐打ち=小さめ」「江戸打ち=大きめ」になります。
                      装飾筥迫はびら簪と併用するので、たぶん邪魔にならない太さということで、「唐打ち」の「人五(五印)」紐が使われているのかもしれません。

                      しかし最近ではびら簪を使わない実用筥迫や、懐中裁縫用具入れで笹留めに使う打ち紐として「人八紐(約1.5〜2mm太)」を多用するようになりました。
                      今まで人五紐に慣れていた手には、人八紐はあまりにも結びやすい、、、。
                      少し紐が太くなるだけでこんなにも違うものかと驚いてしまいます。


                      打ち紐を増やしました

                      そこで、この度一気に「筥迫用打ち紐」の数を増やしてみました。
                      これまでもチビチビと増やしてはいたのですが、筥迫の場合は一色増やす毎に、房糸、かがり糸、緒締と同時に増やさなければならず、全ての種類が一気に揃わなかったり色に問題があったり、この色をこのまま採用していいのか、、、等の迷いから、ショップの画像も揃わないまま放置していました。
                      でもこういうものは少しずつなどと言わずに、一気にやってしまわなければ絶対に揃わないもので、やっとここにきて重い腰を上げた次第です。
                      そして毎日大量の打ち紐を小分けする作業にやっと終わりの時を迎えました(泣)。

                      こうして見ると、人五より人八の方が圧倒的に色数が豊富です。
                      打ち紐はメーカーによってかなり質感が異なり、人五紐のように細い紐で結びにくい(ほどけやすい等)ものは、あまりにもストレスがありすぎます。
                      そういうものは江戸打ちに変えたりもするのですが、それでも無理なものは色を増やすことをあきらめています。
                      装飾筥迫はフォーマルで使うものなので、実用筥迫と違い使う色数は限られるので、まぁ最低限の色があればいいかなとも思っています。
                      人八以上は結びにくい素材もありますが、何とか許容範囲なので色数を増やすことができました。

                      実は同じメーカーでも「染料」によっても紐の質感は全く違ってきます。
                      以前、全盲の画家を取りあげた番組を見たことがありますが、彼は絵の具を直に触って色を判別していました。
                      大量の打ち紐や房糸を触っていると、あきらかに違いがわかるのがおもしろいです。


                      房糸としての手縫い糸

                      切り房用の糸で色がないものは「手縫い糸」で代用します。
                      専用糸で探してない場合は、手縫い糸をお探しください。
                      房糸自体ない色もありますが、近くの手芸店で手縫い糸をお探しになれば、ほとんどの色は合う物があります。
                      素材は木綿は絶対に不可です(切り房のサラサラ感が出ないので)。
                      その他の素材は糸によりけりなのですが、ショップではポリエステル100%の「ファイン手縫い糸」を扱っています。
                      化繊はお店によって品揃えがまちまちなので、そのようなときは「正絹」の手縫い糸を買われれば間違いはありません。
                      正絹の場合は1巻き全て使ってちょうど1本分の房になります。


                      色見本

                      しかしながら「紅と濃紅」「鉄紺と紺」「紫紺と焦茶と黒」など、あまりにも微妙な色の違いは画像だけでは反別しにくいので(紐では見分けにくいのですが、房にしてみると違いはよくわかる)、更に重い腰を更に上げて「色見本」を作りました。

                      私自身あらゆる商品の色見本を持っていますが、どこでだったか「収集目的で色見本を注文される方はお断りします」というような注意書きをしているお店がありました(笑)。
                      きっと色見本の注文が多い割に、実際の商品の注文がないということなんでしょうね。
                      我が家の筥迫に興味のない娘でも、色見本を見ると目がかがやきます。
                      つくづく、女ってこういう色物に弱いんだなぁと思います(私はあまり興味ありませんが)。

                      色見本は高いと思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、こんなもので儲けてもしかたないと思えるぐらい手間がかかります。
                      安く売って色見本の注文ばかり来たら困る、、、ぐらいの気持ちだと思います、ホント。
                      ということで、もしご注文される方がいらっしゃいましたら、すみませんが納品までに少しお時間をいただきますことご了承ください。


                      懐剣用打ち紐(江戸打ち)

                      懐剣用打ち紐」は現在メーカーを変えております。
                      品切れがあるのは、これから仕入れをするものです(あと一ヶ月ぐらいかかるかも)。
                      今までのものより少し太めで、しっかりしていてほどけにくいです。そして仕上りがとても立派。
                      以前、結婚式で自作の懐剣を作られた方が、お式の最中(?)に結びがほどけてしまった!というお話を聞いたので、徐々にメーカーを変えてはいたのですが、この度全てを変えることにしました(でも結びの裏にはしっかり接着剤をつけるのも大事ですよ)。
                      色数も少し増えています。
                      懐剣房の場合は、筥迫房の色にどうしても合わせたいというご希望がありましたら、割高になってもよろしければ仕入れることはできます。



                      しかし、今回もまた地味な内容でした。
                      こんな色材料の話を延々と最後まで読んでくださった皆さま、いつも本当にありがとうございます。
                      色材料なんて、ホントに手間がかかるだけで儲けも少ないし、筥迫に房なんていらないなんて正直思ったりもするのですが、WSなどで色とりどりの房に目を輝かせている皆さんを見ると、ああもっと色数増やしてあげなくちゃなどとついつい仏心を出したのが運の尽き。
                      あ〜もう早く色材料から脱して、筥迫だけの生活に戻りたい、、、です。


                      ▼筥迫工房のお店

                      ▼自作筥迫はこちらでお披露目!


                      筥迫工房へのお問い合わせ
                      ※時々ショップからのご注文確定メールが届かないことがあります。そのような場合も、こちらからご連絡ください。

                      もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。
                      にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ
                      にほんブログ村
                      【2014.09.14 Sunday 23:56】 author : Rom筥
                      | 筥迫材料-その他 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |