『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
前回は「布がたり」さんで「手芸用ちりめん」を使った筥迫をご紹介しましたが、今回は「都香庵」さんで購入した「金彩友禅」を使った筥迫をご紹介いたします。
こちらの布も使う場合はいくつかの注意点がありますのでご参照ください。
子供用の筥迫といったら、私はぱっきりとした赤、黄、緑というイメージです。
そこで前回が「赤」だったので、今回は「黄」をチョイスしてみました。
こちらの素材はポリエステルなので手洗いは可能なようです(筥迫用だから関係ないけどね)。
パリッとノリが効いているので、薄手なのに伸びにくく、型紙も修正なしで使えます。
もちろん子供用に縮小はしてくださいね。
裏打ち芯を貼らなくても良さそうですが、初心者は貼らないと作れませんので絶対に貼ってください。
都香庵>友禅>合繊金彩友禅>京・金彩友禅 光悦垣文(花葉色)
前回の「手芸用ちりめん」の生地幅は70cmありましたが、今回の「金彩友禅」は反物幅なので35cmです。ご注意ください。
子供用の着物は柄が小さいから適していると思うかもしれませんが、いくら子供とはいえ人間が着るサイズなので、筥迫には柄が大きくて柄取りはけっこう難しい。
それならばこのような「小紋」を探した方がいいですね。
都香庵で扱っているこの金彩友禅は、細工に適した小さめの柄が使われているので筥迫にはちょうどよいサイズです。
前出の手芸用ちりめんは柄が小さく柄出しの必要がなかったので、最低用尺の30cmで購入しました(幅もあるし)。
しかし今回の布のように明らかに「柄出し」の必要があるものは、布の全体画像を見ながらご自分の判断でそれよりも長い用尺をご購入ください。
この柄行きなら「柄合わせ」ができれば最高にいいのですが、柄合わせは同じ柄の所で被せと胴締めの部品を取らなければなりません。
ショップの全体柄画像を見る限り同じ繰り返し柄が出てくる間隔はかなり長そうなので、柄合わせには1mぐらい買わないとできないかもしれません。(実際に計っていないのであくまで仮定)
そこまでいらないので必要な分量だけ買おうとすると、どこの柄が切られてくるかは運次第ということになります。
今回私は運任せで「40cm」注文してみましたが、これと同じものが作りたいと思っても、同じ用尺で同じ柄が来るとは限りませんのでご注意ください。
35cm幅で40cmというのはこのぐらいの長さです。
筥迫を作るには十分なサイズですが、柄取りするにはちょっと心許ない大きさです。
でも運良く柄が取れそうな所があったので、これで作ってみることにしましょう。
私が柄取りする際は、下図のように型紙をマジックでクリアファイルに写し取った物を使います。
まずは「被せ」の柄出しから行いますが、裏に回り込む部分と、胴締めが上から被さって見えない部分を目隠しして、左右の柄の出方だけを見ます。(柄合わせをするときは上部分だけを目隠しする)
この型をいいなと思うところに乗せ、次に「胴締め(前)」部分に柄を当てます。
これは全面の四角部分だけなので、目隠ししなくてもイメージはしやすいと思います。
筥迫は着用すると斜めに左半分しか見えないので、被せの左枠と、胴締めの斜め半分の上側にどれだけの色柄が出るかで判断するとを良いと思います。
これらの場所が決まったら裏に型を貼り、余った部分でその他の部品(胴、簪挿し、巾着2枚)を貼ります。
金彩が入った布の扱い方
「貼り付け」の工程が終わり、それぞれの部品が出来上りました。
このとき注意してほしいのが、「金彩」が付いている表面にアイロンを当ててしまうと、金が溶けてアイロンにくっついてしまうということです。
貼り込みは常に裏向きで作業するのですが、折りしろ(表布)にはアイロンを当てなければなりません。
ここで金彩がアイロンにくっついてしまうので、必ず「クッキングシート」などでカバーしながら作業してください。
「当て布」や「コピー紙」ではくっついてしまうのでご注意ください。
手芸用の金彩ちりめんは、金が入っている部分が細かく、シボ(凹凸)になっているのでそれほど金彩を気にしなくて大丈夫だとは思いますが、もし広い範囲に入っているものがありましたら同様にしてください。
私は手に入れやすい「クッキングシート」を使っていますが、貼り付けの際は布と一緒に折り返しながら貼るといいと思います。
細工用の小型アイロン(80w)なら、離型紙を使ってもそのまま「高温」で作業できます。
しかしご家庭用のアイロンを使う場合は、高温にすると1000W以上になるので要注意です。
作業する前に使わない部分にアイロンを当てて、必ず金が溶けない温度設定を確認してから作業してくださいね。
赤の玉縁
今回は玉縁を「赤」にしてみました。
白い玉縁は清楚な感じでどんな布にも失敗がない。
対して赤の玉縁は何にでも合うわけではありませんが、配色が合えばパッキリしていて何とも可愛く効果的です。
赤の玉縁は「内布」と共布です。
ここで使っている赤の内布は、筥迫工房のショップで販売しているものです。
筥迫で使われる赤というのは、現代ではあまり反物として扱われないパッキリと発色の良い赤なので、筥迫専用に染めてもらっているものです。筥迫内布用 精華パレス<赤>10cm単位
子供用の筥迫を作るためには、この赤布が30cmあれば足りますが、玉縁は40cm以上の長さが必要なので、玉縁用にカットした細布をご利用ください。
(大人用の筥迫&懐剣を作るなら内布は50cm必要なので、その場合は玉縁分の細布を取ることができます)
ちなみに白の玉縁を使う場合の布ですが、比翼などに使われる羽二重などを使う方がいらっしゃいますが、羽二重は糊のシミが出やすく、また扱いづらいのでおすすめできません。
使うなら八掛の白をお使いください(ショップでは赤と白の玉縁用細布を販売しています)。
細くしか出ないので綿を使ってもいいですが、綿ローンかTCブロードぐらいの番手までに留めてください。
綿ブロード以上の番手は玉縁が太くなりすぎます。
はい、完成しました。
いかにも筥迫らしい色合いで可愛いですね。
今回は薄手の布なので、胴締めは型紙のままの長さを使っています。
その他の布
都香庵では同じ「友禅」カテゴリーに「合繊 金彩友禅パネル柄」というのがありますが、こちらは柄が大きく、初心者が柄出しするのは難しいと思いますのであまりお勧めできません。
また、都香庵では前回と同じ手芸用ちりめんも扱っています。
こちらは「金彩ちりめん」という区分けですが、金彩のないものもありますので、全柄をまとめて見たいなら「柄物ちりめんから選ぶ」を見ると良いと思います。
前回「金欄」は初心者には扱いが難しいと書きましたが、都香庵の「緞子(どんす)」や「正絹 錦裂」は薄手の正絹の織物で、昔から袋物に使われていたことから、大変作りやすくお勧めです。
仕覆などに使われる布なので、金キラの金襴に比べて基本的に地味な色合いが多いのですが(明るい色も少しはある)、薄手で作りやすいのに高級感が出るので、気に入ったものがあれば大変おすすめです。
正絹なので値段はそれなりにお高いですが、緞子の方が少しお安めです。
結局は、どんな布を使ってもそれぞれに注意点はあります。
筥迫作りの難しさは布を扱うことの難しさでもあります。
それで教本には「薄手の布をお使いください」と書いています。
それでも自分が使いたいと思えば、器用な方は金欄でも何でもご自分で工夫しながら作る方もいらっしゃいます。
でも自分一人で作るのは自信がないという方は、どうぞ教室の「体験講座」にいらしてください。
簡易型であれば1回、本式の折り返し仕立てであれば2回、本式の玉縁仕立て&懐剣であれば3回で出来ます。
また「刺繍半衿」や「金欄」を使いたいということであれば、物によりプラス1回(ワンデーチケット)で対応できます。
七五三の思い出に筥迫作りしてみませんか?
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現在、発送に少々お時間をいただきながらも、ネットショップを再開しております。
ショップを再開してすぐに注文が相次いだのが「子供用の材料セット」です。
ああ、もう七五三の時期なんだなぁと思いながら、今から材料を買えば11月までに余裕をもって作れるはず!と安心します。
私が筥迫作りを始めたのも、娘が七歳の七五三がきっかけでした。
初めて作った筥迫は稚拙なものでしたが、娘の七五三に何かしてあげたいという気持ちが詰まっているので今でも大切にしています。
婚礼用の筥迫はハードルが高くても、七五三の筥迫ならちょっとぐらい失敗してしまってもそこはご愛嬌。
そして小さい子供は「お母さんが作ってくれた」というシュチュエーションが大好きなんです。
子供たちの記憶に残る筥迫
現代は七五三の衣装を写真館のレンタルで済ませてしまうご家庭が増えました。
一つ場所で衣装から着付け、写真まで全てパックになっていれば便利でしょうが、子供達が筥迫というものに触れる機会がないことがとても残念です。
親が七五三の衣装を誂えたり、親戚から借りたりしていたその昔は、とりあえず着物や小物一色が自分の手元にやってきます。
その時に子供が一番興味を惹かれるのが筥迫なんですね。
あのジャラジャラとした「びら簪」や「飾り房」は女の子の大好きな物です。
ちいさな「巾着」も気になる存在です。
何より「本体」の中に何が入っているのか気になってしょうがありません。
そこで胴締めを外そうとするとお母さんに怒られてしまうんですね(笑)。
七五三は日本における小さい子供たちの通過儀礼です。
特に筥迫はその時にしか使わない特別な装身具なのですから、是非子供たちにそれを触らせて、この特有の日本文化を五感で感じて欲しいと思っています。
筥迫をセットし直す自信がなかったら「撮影が終わったら好きなだけ触ってもいいよ」と伝えてください。
そして「あなたが次に筥迫をつけるのはお嫁さんになる時なのよ」なんて話をすれば、子供たちに通過儀礼に対する特別な思いや決意を心に焼き付けることができるのではないでしょうか。
手芸用縮緬で作る筥迫
手作りがお好きなお母さんでしたら、是非七五三の思い出に筥迫を作ってあげて欲しいと思います。
着物一式がレンタルでも、筥迫だけでもお母さんの手で用意してあげられれば七五三の記憶は全く違うものになるでしょう。
最近ご注文で多いのは、筥迫材料セットC<筥迫飾り房と巾着結びセット>です。
面倒な飾り房と巾着結びは出来上がり品を使うので、筥迫作りだけに集中できるのでお勧めです。
そして筥迫作りで最も苦労するのが、筥迫を作ることよりも実は「布選び」なんです。
筥迫というのは面積が小さいので、この大きさを意識した柄選びをしないと、思うような筥迫ができません。
着物解きはあくまで人が着るのに適した柄の大きさなので「柄取り」が難しいですし、この色、この柄というイメージを持って布を探すのもなかなか大変です。
そこで七五三という時節柄、今回は子供用筥迫向けの「布選び」を特集することにしました。
そこでオススメしたいのが、カット販売されている「手芸用縮緬」です。
これならまず布選びに失敗することがありません。
手芸用縮緬の良いところは「小さい柄が多い」「厚みが一定」といったところです。
筥迫作りが初めてでも布選びに失敗しないコツは、とにかく「小さい柄」を選ぶことです。
布の「地色」がしっかり見えた方が、メージ通りの筥迫に仕上がりやすいです。
今回の画像で使った布は、和生地・手芸通販の「布がたり」で購入したものです。
ちりめん生地>手芸用ちりめん(鬼ちりめん)>花柄 金彩入り>かすみ桜に手まり(赤)
生地幅が70cmで10cm単位のカット販売なので、子供用なら「30cm」で2個の筥迫を作ることができました。
※「カット販売(すでにカットされているもの)」ではなく、「切り売り」(10cm単位)のものを選んでください。
今回は「布がたり」で販売されている「縮緬(ちりめん)」を例にして、布の選び方をご説明します。
縮緬というのは、布全体にシボという細かい凹凸が付いた布です。
昔から細工物作りにはこの縮緬が好まれ使われてきました。
一越、二越というのはシボの細かさの違いで、数が少ないほど細かいシボになります。
鬼縮緬というのは大きな荒いシボのことですが、絹か化繊によってもそれぞれ風合いは大きく異なります。
布がたりの縮緬の種類は、
・手芸用一越ちりめん
・手芸用鬼ちりめん
・ポリちりめん
・正絹ちりめん(シルク)があります。
「手芸用ちりめん」とあるのはレーヨン素材で作られた縮緬生地で、対して「ポリちりめん」はポリエステル素材です。
これは単に「レーヨン=洗えない=手芸用」「ポリエステル=洗える=衣装用」という区別ですが、筥迫の場合はどちらを使ってもかまいません。
レーヨンの方がゴワゴワとしてシボが硬い感じで、ポリエステルはもう少し滑らかな手触りです。(ポリの方が少しお高め)
筥迫の作りやすさに限って言えば、薄手で作りやすいのが「一越ちりめん」「ポリちりめん」、
色数、柄の種類が多い、柄が小さめ、シボが大きい分厚みがあるのは「鬼ちりめん」です。
子供用の筥迫は大人用の型紙をそれぞれ縮小して使います(縮小率は型紙をご参照ください)。
今回は七歳用を玉縁仕立て(白い縁有)、三歳用を折り返し仕立てにしています。
今回使った「手芸用ちりめん(鬼ちりめん)」はどうしても厚みが出やすい。
教本で薄い布を使ってくださいと言っているのは、薄いほうが初心者には作りやすいということもありますが、もう一つには胴締めが寸足らずになってしまうことが理由です。
胴締めは両端が底でくっ付いているのが理想ですが、今回の筥迫では7〜8mmほど開いています。
無理に締めているのでキツイという感じですが、正面から見ればそれほど目立たないと思うので、底が開いていても構わないという方はそのままお使いください。
筥迫は厚紙や布が何層も折りたたまれているので、布のちょっとした厚みの差が出来上がり時には大きな差になってしまいます。
私自身は胴締めの長さは素材によって変えますが、教本に添付の型紙は仕立て方によって種類が異なるので、それぞれ調整方法を解説することはできないので、ご自分でできると思う人は、胴締めの型紙(部品としては三種類)を「前+3mm、山+1mm、背+1mm」を目安に調整してみてください。
この場合、始めて作る方が型紙から作り直すのは難しいと思うので、布に余分がある場合は一度基本の型紙で作ってみて、後で胴締め耳だけ作り直す方がいいと思います。
実は今回はいつものクセで「本仕立て(縫い玉縁)」で作ってしまいましたが、教本では「挟み玉縁」で解説しています(本仕立ては失敗するリスクが高いので)。
ということで、挟み玉縁で胴締めの長さを調整して作り直したのがこちらです。
胴締めが寸足らずだと無理やり締め上げてしまいますが、サイズが合っているとゆったり綺麗に見えます。
ところで、教本には書いていませんが、子供用の筥迫は紙入れの中の「懐紙」の数を減らします。
大人用は5枚重ねを5セット入れますが、今回の七歳用は4セット、三歳用は3セットにしています。
あまり減らしすぎると筥迫がひしゃげてしまうので、あくまでバランスを見ながら減らしてみてください。
筥迫は仕立て方によっても出来上がりの厚みはかなり違ってます。
仕立てに慣れていないと更に厚みは出やすくなるのですが、もし胴締めの調整に自信がないなら、イレギュラーですが、あえて中の「鏡」を入れない(使わない)で作るという手もあります(これだけで2mm薄くなる)。
こちらは「一越ちりめん」です。
一越縮緬はつまみ細工などにも使われる薄めの生地なので作りやすいと思います。
この厚みなら、玉縁を付けても基本の型紙のサイズで収まると思います。
ちりめん生地>手芸用一越ちりめん>古布再現柄・伝統柄>切売り>花と折鶴(青)
「柄合わせ」するのにもちょうどよい大きさなので、こちらは68cm幅で「40cm」買ってみました(柄合わせする場合は多めに買う)。
この布では「手鞠」で柄合わせをしようと思ったので、先のものより10cm長い「40cm」で買ってみました。
しかしこのように、40cmでも繰り返し柄が出てきません。
50〜60cm買って柄出しできたとしても、一つの筥迫を作るのに余分が山ほど出てしまうということですね。
また柄合わせが出来たとしても、手鞠や花だけで筥迫の面を埋めてしまうとこの綺麗な生地の色(青)があまり出ないので、作ってみたら思っていたような色にならなかった、、、という可能性もあります。
ということで、初心者の場合は先のような小さな柄で作った方がイメージ通りの筥迫になりやすいと思います。
こちらのピンクの小花模様は先の「鬼ちりめん」と同じ物ですが、より柄が細かいのでどこを取っても失敗のない柄出しができます。
ちりめん生地>手芸用ちりめん(鬼ちりめん)>花柄 金彩入り>おぼろ桜(ピンク)
画像では金彩がうまく映らないのですが、どちらも金がキラキラして綺麗ですよ。
他の生地について
今回は「布がたり」さんをご紹介しましたが、和柄の布を扱うネットショップは多々あり、私は「都香庵」さんもよく使います。
都香庵は人形衣装、和装小物など用に染め上げた「友禅生地」もたくさん扱っています。
次回はこの都香庵さんの友禅生地で作った七五三筥迫を掲載したいと思います。
これらのお店では「金襴」なども扱っていますが、金襴はものによって鬼ちりめんよりもっと厚みが出ますし、処理の仕方からして異なります。
どうしても「金襴」で作りたい、こってりとした「刺繍半衿」で作りたいという方は、どうぞ教室の体験講座においでください(あまりにも厚みのある物はお断りすることもありますが)。
一人で筥迫を作る自信のない方は、体験講座であれば確実に作り上げることができます。
簡易式の薄い筥迫を作ることもできます。
筥迫で使う「内布(裏地)」は基本的に「赤」を用います。
かといって内布に赤の縮緬なんて間違っても使わないで下さいね。
内布にシボのある縮緬を使うと、とんでもない分厚さになってしまうので要注意です。
この内布についても次回詳しくご説明いたします。
子供用の筥迫を作ると、つい共布で「花独楽(はなごま)」を作りたくなってしまいます。
下の三つはコスモス、梅、桜です。
花独楽の数も増えたので、そのうちこちらの画像もあげますね。
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以前、このブログで掲載したことのある画像ですが、再度使わせていただきます。
6月の初めに講習会形式で『筥迫&懐剣』を開催いたしましたが、実は筥迫工房の教室でも筥迫作りの体験ができます。
講習会は連日で作り上げるので、遠方の方には良い方法ですが、あまり頻繁に開催することはできません。
しかし教室であれば常に受付はしているので、確実に筥迫体験することができます。
ただし連日というわけにはいかないので、残念ながら2回に分けて通える人でないと難しいというのはあります。
ただ、8月からは教室の開催日が以下のように変更になり曜日がバラけたので、曜日の合う日に1ヶ月あけて参加ということも出来るのではないかと思います。
第1:月曜日
第2:日曜日、水曜日
第3:火曜日
第4:日曜日、金曜日
体験講座では、下準備なしで、飾り房も出来上がったものを使うので、初心者でも本格的な筥迫を作ることができます。
基本的には筥迫のみで2回で作り上げますが、筥迫と懐剣のセット(3回)も選ぶことができます。
※体験講座は「縢襠筥迫」と「携帯裁縫用具入」のみです。他の型を学びたい方は、チケットを購入いただいて金封袱紗からの受講になります。
七五三に『筥迫de懐剣』
現在は11月の七五三に向けての希望者が多いのですが、先日「子供用の筥迫&懐剣で作りたい!」という申し込みがありました。
一般的に七五三では懐剣は付けませんが、考え方として絶対におかしいというわけでもない。
(ちなみに、ショップで販売している「婚礼用和装小物の作り方」には、子供用の懐剣の作り方は出ていません)
結婚式でなぜ筥迫が使われるようになったのかは、私が筥迫を作り始めた当初から常に疑問を感じていたことでしたが、それはこうだ!とズバッと書いてある文献も見つかりません。
しかし、すでになくなってしまった「貼り込みの袋物」という文化を研究していくうちに、それぞれの時代背景の中に、そのヒントの端々を見つけることができるようになりました。
花嫁衣装と七五三衣装の関係も、その時代背景と密接に関係していることがわかりました。
7月9日(土)に「染めの里おちあい(二葉苑)」で行われる『日本文化と懐中袋物』では、このあたりのことを詳しく解説したいと思っています。
ブログで書くとあまりにも長くなってしまうので、このようなテーマは言葉で説明した方が早い。
私はただの職人研究者なので、専門の研究者のような確実性はないかもしれませんが、一職人として、実践を通して見えてきたこともまた真実なのではないかと思っています。
一つのテーマからその時代を見ていくと、日本の文化や歴史上の出来事が非常に理解しやすいものです。
筥迫や袋物の移り変わりには、歴史上の大きな出来事が関わってきます。
専門家たちが取り上げないようなニッチでマニアックな世界ですが、特に明治時代以降の筥迫のあり方は、昭和生まれの方には(もしくは母親たちの生きた時代)、それぞれの実体験に関わってくるので、例え袋物に興味がなくても面白いと感じるのではないかと思います。
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『日本文化と懐中袋物』 講演と体験講座
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<講 演>
❶7月9日(土)『日本文化と懐中袋物』
〜筥迫・鏡入にみる女持ちの袋物〜
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<体験講座/貼り込みで作る袋物>
❷7月23日(土)『利休型紙入と名刺入』
❸7月30日(土)『懐紙挟みと楊枝入』
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詳細とお申し込みは、「染の里おちあい(二葉苑)」の予約サイトからどうぞ。
https://reserva.be/futabayoyaku28
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教室に通われているEITOMANさんのお孫ちゃんの七五三画像をご提供いただいたので、今回は私が聞いたお話をまとめさせていただきます。
EITOMANさんが教室に通い出したのは、お嬢さん(次女)の婚礼に筥迫を作りたいということからでした。
筥迫を作るだけでも大変だとは思うのですが、和裁も洋裁もなんでもござれのEITOMANさんなので、白無垢もドレスも全て手作りという、花嫁の母の婚礼作品展となったのでした。
そもそも筥迫なんてニッチなものを自作しようなどという発想を持つこと自体、ディープなハンドメイドをする人たちの率が高いんだわ。
この時の様子はこちらの過去記事をご参照ください。
今回の主役は、ご長男さん方のお孫ちゃんであるEちゃん。
今回の作品は「着物」と「被布」と「帯」と「丸ぐけ」。
反物はEちゃんちゃん自らが選んだ色柄とのこと。
もちろん筥迫(刺繍半襟を使ったもの)も教室で頑張って作っていましたよ。
七五三では七歳の「帯解き」で初めて帯を締めるため、帯あっての筥迫は本来七歳から付けるものなのですが、昔は三歳の七五三でも帯を締めることはよくあったようです。
小さい子に大人のミニチュアのような格好をさせるのは、ただただその可愛い姿を見たいという大人たちの切なる思いなんでしょうね。
そんな三歳用の筥迫も昔はけっこう売っていたらしいのですが、現代では見つけることは容易ではありません。
見つからない場合は、大きな七歳用で代用すると聞いたことがあります。
今回の筥迫はもちろん三歳用のサイズで作ったものです。
単品で撮影するとその比較がよくわかりませんが、三歳の筥迫なんてホント小さいんですから!(横:約9.5×縦:約6cm)
それでも三歳の子供の小さなお胸にはかなりの圧迫感があります。
私には市松人形が筥迫をしている姿と重なる、、、。
そんないたいけな胸に七歳用の筥迫を入れるなんて、あまりにも無謀すぎる。
ということで、もし三歳の子供に帯を締めさせたいなら、是非筥迫工房の教本で三歳のジャストサイズで作ってあげてくださいな。
EITOMANさんが初めて作ったというつまみ細工の髪飾り
そして着物地で誂えたというお草履!
エナメル可愛いすぎる!!!
11月の初旬にまずは産土様(神社)へお参り。
この時は、EITOMANさんが着付けとヘアセットをしたそうです。
三歳の子が帯を締めるとこんな後ろ姿になりますね。
帯は丸帯を半分に切って、芯なしの半幅帯にしたそうです。
残りの半分は、このお嬢ちゃんが七歳の帯解きの際に袋帯に仕立てるのだそうです。
それにしてもこのおはしょり、一体何歳まで着られるのかな。
最後はどんぐり拾いに夢中なEちゃん。
大事な着物のお袖が汚れちゃうよ〜
そして11月中旬に、ヘアメイクと着付け、撮影までを椿山荘で行い、そのままお祝いの会をしたのだとか。
今回のEちゃんは被布姿です。
このママの着物、帯、襦袢もEITOMANさんが仕立てたそうです。
4月からママの着物類を縫い始め、10月に出来上がり。
Eちゃんの着物は9月から縫い始め、11月ぎりぎりで出来上がったのだとか。
今回は被布を着るので、帯は簡単に締めているそうです。
そしてこの被布の「飾り房」も、教室であーでもない、こーでもないとやり直しながらサイズ調整して作ったものです。
筥迫で房飾りは何個も作っているので、被布飾りぐらいならお手の物なんですけどね。
しかしEITOMANさん曰く、
「今時の被布飾りは、ただくくってあるだけで結びじゃないんですよ」
「えっ?結びじゃなくて、くくって作るってどういう意味??」
すごく意味不明だったので、気になってアマゾンで買ってみました。
これか〜
左が表で、右が裏側です。
ループ状につなげたものを円にして花の形にしてくくってあるだけという、なんちゅう安易な作り(汗)。
今時はほんの少しでも人の手が加わるだけで高価な物になってしまうので、機械ができる範囲のものしか作らないということですね。
「菊結び」と「釈迦結び」なんて、それほど難しいものではないのにねぇ。
もしかして、うちの娘の七五三の時の被布は如何に?と思い箪笥を探ってみると、13年前も同じ物が使われていました〜(苦笑)。
EITOMANさん、被布飾りは作って正解でしたよ。
都会のど真ん中にあるとは思えない、椿山荘のこの景色。
三歳児にこの自然な笑顔を作らせるには、、、
カメラマンさんの並々ならぬ苦労があるようです(笑)。
次なるEITOMANさんのチャレンジは4年後で、Eちゃんの七歳の帯解きと、二年前婚礼をあげたお嬢さん(次女)の息子さんが五歳の袴着を迎えるということで、ジジの仙台平の袴を解いて洗い張りに出さなきゃ〜と益々楽しげな様子でした。
七五三も終わりしばらく経った頃、息子さんがお嬢ちゃんに「今年一番嬉しかったこと」を聞いたそうです。
「あーちゃん(EITOMANさんのこと)にお着物を縫ってもらったこと!」と言っていたことを息子さんが教えてくれたそうです。
そんなことを言われたら、EITOMANさんの作品展は続くよどこまでも!になりそうですね。
ところで、神社で同じ年頃の女の子とすれ違った際に、Eちゃんはその子の着物姿をじ〜っと見つめていたそうです。
三歳心に何を思ってそんなに真剣に見つめていたのでしょうか。
自分の着物がとても特別な物で、その子も同じ思いをしているのかと思ったか、私の方が素敵よ!と思ったのか。
いずれにせよ、幼心に感じたこの晴れ着に込められた想いを、Eちゃんはいつまでも大切に持ち続けるような気がします。
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筥迫レポート募集!
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筥迫工房の教本で作った筥迫を着装した画像を提供いただける方を募集しています。
このブログ用にレポートを書いていただける方(またはインタビューのみでも可)には、小さな袋物細工を差し上げます。
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去年の今頃はまだまだ得体の知れないコロナ禍に、結婚式や七五三を自粛していた方も多かったと思います。
現在少しずつそんな気配が和らいできたことを感じさせられるのは、筥迫工房のネットショップで教本や材料を注文される方が増えてきたからです。
これまでも10月は七五三がかぶるため、春の婚礼シーズンより注文が多いのが常でしたが、七五三に限っては年々需要は減ってきているような気がします。
これはきっと七五三がレンタルが主流になり、親が自分で子供の着物を準備するという機会が減ったからではないかと考えています。
七五三に筥迫を作ろうなんてお母さんはいなくなるのかしら、、、とちょっと寂しく思っていましたが、今年は七五三の材料がぼちぼちと売れ始めました。
緊急事態宣言が解除されて、お母さんたちの七五三に対する思いがいつもより盛り上がったのかしらんなどと思ってしまいます。
七五三の着物の特別感
現代では呉服屋さんで七五三の着物を仕立てるなんて、いいところのお嬢さんか、着物が趣味の親族がいるのかと思ってしまいがちですが、私の七五三を思い返すと、裕福とはとても言えない家だったにも関わらず、七五三に着物を着るとなったら行くのは呉服屋という時代でした。
呉服屋さんで「どの色がいいの?」と聞かれて薄水色の反物を選びました。
七五三当日は運悪く雨の日で、子供なりに薄水色の着物に泥をはねあげないように気をつけて歩いたのに、それでも履き慣れないぽっくりで泥が着物に跳ね上がり、泣きそうな気持ちになりました。
お気に入りの着物というよりも、「せっかく親が作ってくれたのに」という思いの方が強かったような気がします。
そのぐらい七五三の着物は、自分にとっても親にとっても特別という自覚はありました。
亡き母があのときどんな気持ちだったのか考えるといまだに切なくなります。
レンタルなら子供が着物を汚してもそれほどハラハラしなくてすむかもしれませんが、あの「晴れ着」の特別感(まさにハレとケ)は現代の子供には体現し難いかもしれませんね。
レンタル全盛
私の七五三の着物は従姉妹たちに回りに回って、数年後に我が家に戻ってきたときにはドロドロに汚れていました。
本当にこんな着物を着たのか?と思うぐらいのひどさでしたが、当時は晴れ着を用意することができない家庭では、子供に他所行きの洋服を着せるしかない、または七五三はやらないという選択肢しかないので、汚れた着物でも着る!(腐っても鯛!)という感じだったのでしょうか。
これは経済的な事情とは別に、すでの洋服しか知らない世代の親に着物の知識がない=関心がない、だから呉服屋まで行って着物を買うのは敷居が高いという理由も多かったと思います(着物は買った後の保管という山もありますしねぇ)。
『七五三の全国的な広がりとスーパーの役割:田口 祐子著』によりますと、七五三の衣装のレンタルが広く利用されるようになったのは1980年代以降で、2001年にはまだ多かった「購入」が「レンタル」と逆転するのは2004年以降とのこと(約17年ほど前)。
これはもちろん子供専用の写真館の出現に他なりません。
現代では七五三の着物はレンタルで撮影も全てパックが主流になったので、神社へも行かず写真館で写真を撮るだけのご家庭も多く見かけます。
そこに行くだけでお手軽に子供に着物を着せてもらえるという状況は、着物に知識や関心がなかった親がこぞって子供に着物を着せられる絶好のチャンスと考えると、私の時代より今の子供の方が七五三に着物を着る率はずっと高いのかもしれませんね。
そんなことから、今回は日本における七五三の変遷を辿ってみたいと思います。
いつの世も可愛い子供を着飾らせたい親心!
その前に七五三のおさらいから。
女子三歳「髪置(かみおき)の祝」は髪を伸ばし始める儀式、
男子五歳「袴着(はかまぎ)の祝」は袴をつける儀式、
女子七歳「帯解(おびとき)の祝」は着物から付帯を外し帯を締める儀式とされています。
これらはいずれも公家の間で始まった儀式だったようですが、男女ともにそのぐらいの年頃になるとまちまちの日に行われた儀式を、江戸時代になって徳川五代将軍綱吉の子、徳松の祝いを11月15日にしたことから、幕府が髪置、袴着、帯解の子の「祝児詣(いわいごもうで)」をこの日にするよう制定したそうです。
この当時は七五三とは言わず「祝児詣」とし、以来武家を中心に確立されていったようです。
以下は江戸時代の七五三の様子を描いた浮世絵です。
御祝七五三源氏の寿:二代 歌川国貞
左は「帯解」の子供(現代では七歳)。
着飾らせた娘の手を引くお女中のなんて誇らしげな顔(笑)。
さすがに武家は華やかです。
こちらは左の袴着の子供(現代では五歳)と、抱かれているのは髪置の子供(現代では三歳)です。
武家で確立された七五三は、瞬く間に商家に広がりました。
こちらは有名な二代歌川豊国の「七五三祝ひの図」。
左が髪置の子供、中央が帯解の子供、右が袴着の子供です。
武家の華やかさに対して、商家はとにかく派手さで勝負です(笑)。
トップ画像は上図中央の帯解の子供で、着飾った子供を出入りの仕事師に抱えさせて神社まで練り歩くという、とても象徴的な絵です。
この時代の女性たちは着物の裾を引いていました。
今まで裾を揚げて付帯を付けた着物で自由にかけずりまわっていた子供が、これからずりずりと裾を引いた不自由な生活に入るということです。
初日からうまく歩くことはできません。
そんなことから浮世絵の「帯解」の子供は、男性に担ぎ上げらた姿に描くのがお約束です。
いや、裾を踏むから晴れ着を汚されたくないという親心に見せかけて、実は着飾った子供を高く抱え上げて見せびらかしたいという気持ちの表れが、親と付き添いの女中も揃って気合を入れたそのファッションに見て取れる、と思ってしまうのは私の邪心ゆえか(苦笑)。
小僧さんの手にはたくさんの「千歳飴」が持たれています!
この千歳飴の元祖は「神田明神」だそうです。
七五三子宝合帯解の図(歌麿)
可愛い娘を着飾らせたい気持ちは、いつの時代でも同じですね!
しかし、あまりにも七五三が華美になり過ぎたことから、またもやうるさい奢侈禁止令によって次第に七五三熱は収まっていったようです。
再燃する七五三商戦
そこから時代は下がって明治時代。
この頃になるとうるさい幕府はもういません。
ここぞとばかりに七五三熱は庶民に再燃していきました。
楊洲周延「安津末風俗 十一 宮詣」
実は「「七五三詣」と呼ぶようになったのは明治時代からだそうです。
この七五三熱に火を付けたのが「三越」の流行戦略でした。
これまで一般庶民は至って地味な着物を着ていましたが、そこに消費欲を煽るような広告を打っていきます。
もちろんこの時代の成人女性が、普段着のおしゃれにお金をつぎ込むというような価値観はまだありません。
そこで親が最もお金を注ぎ込みやすいものは何か?
それが「七五三」だったんですね。
大正時代後半は大戦景気という追い風もあり、三越の儲けどころである七五三戦略によって世の中の七五三熱は相当加熱していったようです。
(とは言っても、この時代までは七五三は東京のみの文化であり、これが全国に広まるのは第二次世界大戦後です)
この時代の「娘を着飾らせたい!」という母親の強烈な思い入れは、ご主人がボヤくほどになっていたようです。
とにかく娘が生まれたら、七五三の晴れ着のためにお金を貯める!それが終わったら婚礼道具のためのお金を貯める!
ほんとそんな感じだったようですよ。
その後、第二次世界大戦を経て、七五三の三歳は女子、五歳は男子、七歳は女子と固定していき、関東近辺で加熱していた七五三文化は一気に全国区になっていきます。
このように、どんなに時代が変わろうとも親の七五三に対する情熱は、もう日本人のDNAに組み込まれちゃっているんですよ(もう皆さん諦めましょう!)。
元々可愛い子供をさらに可愛く着飾らせることは親にとって至高の喜びなんですから、いまどきの七五三は!などと言いますまい。
もう好きなだけ可愛い娘ちゃんを華美に着飾らせてやってください。
一番愚かなのは、、、
最後に私ごとの話になりますが、我が家の娘も先日二十歳になりました。
この娘が生まれた時に、妊娠時のお腹の出方で周りから「絶対男の子!」と言われ続けたので(病院は性別を教えない主義)、生まれる直前まで男子!と頑なに信じていました。
それが生まれた途端「女の子ですよ!」と言われて目が点に、、、。
そしてすぐに思ったことは
「お雛様どうする?!」
「七五三の着物どうする?!」
でした(笑)。
そんな七五三の着物に対する夢をかかえて数年、やっと娘が七歳になった時、あるトラブルによってすでに用意してあった四つ身の反物が仕立てられないことになりました。
(最終的に間に合わなくて安っぽいポリエステルの着物を着せる羽目になった、、、泣)
こんなに長い間七五三の夢を抱えて生きてきたのに「この思いをどうしてくれる〜〜!!」と燃えたぎった心の猛火をどうやって収めればいいのかと考えたあげく、思いついたのが
「そうだ、、、筥迫を作ろう、、」
あの面倒くさそうな筥迫を作り上げることができたら、きっとこの怒りは燃え尽きて綺麗な灰になるはず、、、と思ったのに、怒りの炎は情熱の炎にシフトしただけで、未だに鎮火の兆しなし!
今や娘そっちのけの筥迫活動に爆走するなんて、ホント人生わからんもんです。
というワケで、いまだに七五三シーズンになると一瞬心の火力が増すrom筥なのでした。
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教室に通われているrajohさんから今年の七五三に関わったと
このような構図はホントほのぼのしますね。
しかしこんな平和な光景が信じられないような災害が昨年T家を襲
それは2019年の台風19号による河川氾濫で、
T家の七五三の振袖
rajohさんがT家の長女Sちゃんの七五三に関わることになっ
rajohさんの同級生Tさん姉妹が着た七五三の振袖を、
この七五三の振袖は、Tさん(左下)と妹=Sちゃんのママ(右下)、そして従姉妹たちも着た思い出の振袖です。
大事に保管されていたこの振袖をSちゃんも着たい!
そしてその年の秋、
Tさんの実家も50〜
rajohさんのご実家はこの水戸市からは離れていたので水害は
「それより、この着物どうにかならない?」
と言って見せられたのが、
この振袖はこのおばあちゃんが住むこの家のタンスに保管されていて、運悪く一階に置かれたタンスが水に浸かってしまったのです。
rajohさんは急いで知り合いの呉服屋さんにこの着物を持ち込
しかし、呉服屋さん曰く
「遠目からはそれほど目立たないかもね?」
それならばと、
まずは髪飾りの「つまみ細工」です。
元々 rajohさんはつまみ細工作家の「桜居せいこ」先生のお教室に
(
丸洗いしてくれた呉服屋さんでいただいた伊達衿に合わせて「
そしてこちらが今年七五三のSちゃんの晴れ姿!
近寄るとちょっとわかりますが、運良く元々の柄も薄い水色もあったりするので、ぱっと見は色移りはあまりわかりません。
着物の細部に目がいかないようにはっきりした色の小物を選んだそうなので、それが功を奏したのかもしれませんね(Good Job!)。
「筥迫」はもちろん rajohさん作です。
以前から講習会→教室へと通われているrajohさんなので、
筥迫は刺繍半襟を使った玉縁仕立てです。
Sちゃんが紫好きで、筥迫房(何気に末広房も!)
更には着付けのお仕事もされていた rajohさんなので、
(なんで筥迫関係者は何でもできる人が多いの〜?)
T家の皆様、
去年は大変な被害に遭われご苦労したことと思いますが、
今と違って七五三のレンタル衣装なんてなかった頃は、一枚の晴れ着が色々な子の袖を通ったものでした。
(私の七五三の振袖も従姉妹中を回ったので、最後に戻ってきた時はシミだらけだった、、、)
そのぐらい一枚の晴れ着を大事に着ていましたし、多くの子の幸せな思い出が詰まったものでした。
そんなおばさんとママの思いが引き継がれた振袖を着て、
**********************
rajohさんも本当にお疲れ様でした!
実はrajohさんは実の姪っ子ちゃんの七五三の髪飾りも同時期
左の二つがメインの姪っ子ちゃん用で、右上(青系)がおばあちゃん用、右下(赤系)がママ用とお揃いの髪飾りだそうです。
メインの飾りは大きそうに見えますが、三歳用なのでかなり細かそう、、、(汗)。
ついでに先日お教室で作られたRajyoさんの「丸型小物入」も掲載させていただきます。
本来、このレポートはrajohさんに書いていただくのが良いとは思ったのですが、「文章は絶対無理!」とのことだったので、rajohさんにインタビューした内容を私がまとめさせていただきました。
筥迫作りのレポートや、筥迫にまつわるエピソードなどありましたら、こちらのブログに掲載させていただければ幸いです。
文章書くのが、、、ということであれば、私がお手伝いさせていただきますとも!
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今回はつるひめさんから七五三のレポートが届いたのでご紹介させていただきます。
私と同じ刺繍教室で出会ったが運の尽き、女の子のお孫ちゃんが3人いると聞いたその日からRom筥に目をつけられ(笑)、否応なくお孫ちゃん(長女)の七五三筥迫用の刺繍を作ることになったつるひめさんでした。
その後、早々に双子ちゃんの筥迫刺繍に取り組み、早々々々々に
婚礼用筥迫刺繍を経由した後、確か成人式用のがっつり総刺繍の帯をしていた気がしましたが、その後私は刺繍教室は休会していたので状況確認はしていませんでしたが、双子ちゃんのための七五三プロジェクトにエネルギーを費やしていたとは、、、。
和裁も着付けも精力的にされる方なので、何でも丸ごとやらないと気が済まないのでしょう(それを笑えない自分が怖い)。
お写真もタップいただいたのでRom筥好みの写真をセレクトさせていただきました。
それではボリュームたっぷりのレポートをご覧ください。
2016年に孫(長女)の七五三レポートをさせていただいたつるひめです。
あれから3年。
お陰様で今年は双子(次女・三女)の七五三を祝うことができました。
3歳のお祝いの時は、大人の色無地(共八掛つき)1反でお揃いの着物を2枚縫いましたが、7歳ともなると、そうはいかず・・・まずは反物選びで悩みました。
日本刺繍教室でいつもお世話になるお針子会の石井先生に依頼して、反物を探して頂いたところ・・・希望にピッタリの柄で、しかも色違いの反物が手に入りました。
ちりめんの小紋なのですが、丈もたっぷりあり、7歳寸法にしてしまうのがあまりに勿体ない!
そこで・・・近い将来、縫い直せるようにと、本裁ちにして袂にも見頃にもこれでもか!というくらい縫い込みをしました。
ところがその着物の重いこと!
小さく産まれた双子は普通の六〜七歳より身体も華奢なので、長襦袢は絹をあきらめ薄い化繊でフワフワにして身体への負担を軽くすることにしました。
「帯」の一つは3年前の長女の時に作った付け帯を使用しました。
もう一つは私が50数年前に使った緑色の帯を同じ形に切って作りました。
付け帯にしたのは、当日は私一人で孫3人とママにも着付けをするため時短も重要課題でした。
「帯締め」は前回作ったものの子供には太くて使用しなかったことを考え、ユザワヤで細めの持ち手芯を購入し、筥迫工房さんの指導書に基づき、緑色と赤色の2本を作りました。
黄色ちゃんの筥迫は『兎と亀』。
「志古貴(しごき)」は我が家の古い着物の山の中にあった紅絹の振袖長襦袢を使うことにしました。
何しろ襦袢の袖は袷に仕立ててあるので長い!
それを解いて、洗って、色止め(古い紅絹は色落ちする事が多い!)をしました。
長さも柔らかい風合いもバッチリ。
しかし「房」はどうするか・・・・。
どんな糸がいいかも分からず悩んでいると、刺繍教室のお仲間お人形制作で有名なマダムKから「志古貴の房に使えるかと思って買った糸が人形には太すぎるので差し上げますわ!」とどっさりいただくことに!
それを1本ずつ2尺に切り、片側に200本(4本x50箇所)x4=800本。
マクラメを編むように結び仕上げました。
赤に細い銀糸の入ったキラキラ感とフサフサのたっぶり感はゴージャスの一言で大満足。むふっ。
「簪(かんざし)」は同色のつまみ細工を購入。
「バッグ」は長女のものと3人お揃いになるよう、3年前に同じバッグのキットを購入(オカダヤ)してありましたので、長女の着物生地で双子の分も制作。
チェーンも同じものをつけました。
しかしどれが誰のだかわからない。
そこで市販のタッセルを色違いにして付けて解決。
「草履」は長女のものと色違いをネットで購入しました。
こういう時、ネットは便利!!
さて、今回主役ではないものの、やっぱり着物が着たい「長女」対策。
七歳寸法で裁ってしまった着物は、腰揚げを下ろしても少し身丈が足りません。
そこで紫ぼかしに矢羽根の刺繍の入った袴を日本橋横山町の問屋で購入。
お姉ちゃんの筥迫は『舌切雀』。
頭につける大きめのおリボンを制作して長女のお支度は完成。
本人も気に入りニコニコでした!
最後に・・「筥迫」はすでに昔話シリーズ??として2015年には完成していますのでこれで準備バッチリ!総ての荷物を大阪へ送り、いざ当日!!
ピンクちゃんの筥迫は『花咲爺』。
「髪型」は、長女の時は近くに日本髪を結える美容師さんがいらしたのでたっぷりとした髪に結って頂きましたが、今回は・・・そもそも長女とは違う、細くてサラサラの髪質の双子。
おまけに大阪南部へ引越したため、近くに日本髪を結ってくれる美容院がみつからないとのこと。
そこで!ママが奮起して、図書館の本などを参考に自宅で結い上げました。
息子しか持たない私は、三つ編みすら出来ず、髪結いにおいては全くのお手上げ。
みるみるうちに、ちゃんと簪もさせるような髪型ができあがって行く様は魔法のようでした。
お天気にも恵まれ、地元の氏神様、高石神社へ参拝。
「写真」は3年前にもお世話になった photo Clueto のくにがねみさをさんにお願いしました。
優しい、光溢れる写真がたくさんで、本当に素敵な記念になりました。
本殿へ参拝後、頂いた七五三の袋の中に紙風船をみつけた双子。
大喜びで跳んだりはねたり!!身体への負担を考えて、そお〜っと軽〜く乗せた付け帯は斜めに!!でも、もういいや〜お参りも無事に済んだことだし・・・と見守ることに。
1ヶ月の早産で生まれて、もうすぐ七歳。
ここまで無事に育ってくれたことに感謝して、これからの成長を祈って終わった七五三のお参りでした。
着物を縫っている間も、房糸を切ったりしている時も、準備中はず〜〜っと幸せでした。
忙しい、大変!と口ではいいつつも、ずっと楽しくて。
手を動かして、アレコレ想像して、何かが形になっていく。
そしてそれを喜んで身につけてくれる人が居て・・・本当に有難いことでした。
そして双子の着物はその日のうちに梱包して悉皆へしみ抜きに出しました。
とほほ、、、。
今回は顔出しOKということでご了承いただいておりますので、くれぐれも転載しないようお願いいたします。
表情が一番の装飾!とは思うものの、選んだ画像は意図せず正面少なめでした。
さすがはプロのカメラマンさんの撮った写真なので、雰囲気作りできる画像がありがたく使いやすい。
しかし久々の七五三レポートでしたが、やはり七五三は可愛いねぇ。
一人でも着物を用意するのは大変なのに、三人ものお着物を用意し、当日は双子ちゃんとお姉ちゃん、ママさんとご自身の着付けをしてと相当の奮闘だったと思います。
人生色々ありますが、日本は節目節目にこのような行事があるおかげで(可愛い着物姿を見せてもらえるワケで)、それだけでこれまでの苦労がリセットされるような気がしますね。
着物ってホントいいわ〜(自分はほとんど着ないですが)。
つるひめさんは日本刺繍をされているので本格派の筥迫でしたが、七五三の筥迫は気軽に木綿でもOKだと思いますので、是非女の子の七五三にはママさんたちに筥迫デビューしていただきたいものです。
苦労して作った筥迫の奮闘記をレポートしてくださる方を募集しております。
着物姿というものは見ている人を幸せにしてくれる魔力がありますよね。
そこに筥迫など入ろうものなら見ている人は顔が緩みっぱなしです。
是非色々な方にレポート書いていただきたい。
我そこは!という方の報告書を心よりお待ちしております!
(掲示板にN.Nさんからもかわいい七五三筥迫画像(707)もアップされています。是非ご覧ください!)
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11月が終わってしまう前に、つるひめさんから届いていた七五三のレポートを急ぎ掲載させていただきます。
久々の七五三登場、かわい〜です♡
こちらの筥迫は以前ご紹介させていただきましたので、ご興味のある方は前ブログをご参照ください。
『七五三騒動記』
20116年10月吉日
rom筥さんには毎度お世話になっております、つるひめです。
2013年7月に<舌切り雀>の筥迫を掲載していただいたのを皮切りに、時々ブログに登場させてもらっています。
先日、無事に孫の7歳のお祝いをいたしましたので、ここにご報告いたします。
息子しかいない我が家に可愛いお嫁さんが来たのは2008年の年末でした。
2010年の10月には女の子の初孫が生まれました。
以来、私の頭の中は七五三のことで一杯です。
(現在進行形です〜理由は後ほど)
甚平・浴衣・一つ身の着物・3歳の祝い着とすべて縫い、2013年にはrom筥さんの勧誘?に乗って筥迫の刺繍をしました。
小さくて、本当に楽しかった!
2015年からは、小物の情報を集めては、自分に製作可能なものを探っていました。
その結果、挫折した物も含めて記しますと・・・
着物・長じゅばん一式 着物・長じゅばん・肌襦袢は自分で仕立てました。
さて当日、夜半から警報が出るくらいの大雨だった近畿地方。
天気が気になって朝早く目覚めました。
でも、天気予報通り午前9時にはすっかり上がり、お参りに行った時には道も乾いていて有難い事でした。
孫はママと美容院へ行き、日本髪を結っていただきました。
最近の美容院では中々日本髪を結ってくれるところがないそうで、ママがつてを頼りに探してきました。
髪を結うとすっかりお姉さんらしくなり、その姿に感激!
それからは時間との勝負。
まず自分がきものを着て(慣れてる順番がいいのです)次にママに着せ、次に当人の着付けをし、最後に妹たちと着せて行きます。
そうです!まだ下に3歳の双子の女児がいるのです。
だから私の七五三騒動は進行形なのです。
3歳の双子には昨年縫ったお祝い着を着せました。
1年で7センチも身長が伸びていたので、前日にはこれらも腰揚げ・肩上げ・つけ紐位置を直しました x 二人分!
いくら好きなことでも同じものを二人分ってのは中々きついです・・・とほほ。
でも、3人ともとても喜んできものを着てくれるので(今のところ)私も頑張りがいがあります。
お参りは近くのあびこ観音様へ行きました。
小ぢんまりとした境内に、樹齢700年以上の大楠が鎮座していて、近隣の方々の憩いの場所になっています。
何もない時でも、息子宅に遊びに行くと、必ず足を運ぶお気に入りのパワースポットです。
帯まわり一式
帯は原宿のオリエンタルバザーで状態の良い、全通柄を購入。
つけ帯にしました。
帯あげは私が7歳のお祝いに使った物。
帯締めは筥迫工房から購入した教本で丸ぐけを作ってみました。
しごきは友人からのお古。(昔の物はしっかりしてる!)
次に帯締めですが、せっかく作ったものの大人と同じ太さの丸ぐけでは、7歳には太すぎでしたし、寸法も116センチでは少し短いようです。
帯揚げとしごきに挟まれて、前帯が表面に出る幅はそれほどありません。
そこに太い丸ぐけでは見た目もごつくて・・・残念ながら諦めて、手持ちの帯締めを使用することに。
草履・バッグなど小物
草履は着物と色の合うものをネットで購入。
バッグは枠をオカダヤ手芸店で購入し、着物の端切れで作ってみました。
チェーンは別売りでした。
髪飾り
つまみ細工に挑戦するのも面白いかと・・・無料講習会に出てみましたが、どうも小さい布を切ったり貼ったりするのが苦手で挫折。結局ネットでかんざしセットを購入しました。
ちんころや棒状のかんざしは家にあった物を使用。
それらをすっかり箱に詰め、息子一家のいる大阪へ送りました。
お参り前日に大阪へ行き、まずは着付けのリハーサル。
腰揚げ・肩上げの最終調整をしました。
7歳の祝い着は、大人同様に腰ひもを使って着付けをすることが多いようですが、当日の時間割や本人の負担を考えて腰揚げにつけ紐のスタイルを選択しました。
私の目標は孫をきもの大好きな女の子にすること!
苦しいからイヤヤ〜と言われたくないのです。
着せてみて、筥迫を入れてみると、ちょっと胸元がキツイ感じ。
そこでほんの少し、前身ごろ部分の肩上げを浅くして胸の寸法に余裕をつくり、さらにつけ紐の位置が上過ぎて、筥迫のおさまりが悪いようだったので、つけ紐も位置を少し下へ下げました。
写真は女性フリーカメラマンに出張撮影をお願いしました。
3歳のお祝いの時は写真館へ行ったのですが、ぞろぞろ移動するのがあまりにも大変だったのと、いかにも写真館で撮りました!式の写真しかなくて。(それはそれでいいものなんですが・・)
渡されたデータをパソコンで見て、感激!やはりプロにお願いして良かったです。
本当にいい思い出になりました。
妹が生まれて以来、何かと注目を集める双子の存在に、我慢したり、忙しいママを手伝ったりすることが多かった長女も、この日ばかりは一日中主役!!
慣れない髪型にも、3歳の被布姿よりぐっと重い帯にも耐えてニコニコでした。
2時間にわたり、境内を歩き回って撮影しましたが、筥迫が落ちることもなく、しっかり胸元に収まっていました。
6年間の様々な思いが詰まった七五三詣りが無事に終了し、写真を見ては楽しんでいる、シアワセなバアバです。
長々と報告を書いてしまいました。
お付き合いに感謝。
最後に・・・
どうする?? 3年後の双子の七五三!!!
七五三騒動はまだまだ続く・・・
筥迫工房のショップで扱っている丸ぐけ用の「手持ち芯」は10mm太なので、子供には太いのですね、、、。
7歳児には、たぶん8mmぐらいを使うとよいのかもしれません。
七五三の着物でも、しっかりと仕立てられた着物の場合は襟に厚みがあるので、筥迫は早々落ちやしません。
しかし既製品のペラペラの襟では、筥迫の厚みを受け止められないので、すぐに落ちてしまいます。
この場合は、胴締めの裏から紐を通して、中で小さなクリップなどで止めておかないと大事な筥迫を落としてしまうので、どうぞ十分にご注意ください(子供の場合は「落とす」だけじゃなく「紛失する」んだわ)。
つるひめさんは刺繍教室では私の良き協力者で、お孫ちゃんたちがまだまだ小さいうちから筥迫刺繍を手がけてくださいました。
最近は婚礼用の「筥迫&懐剣」「小物入れ」の刺繍もしてくれたし、更に来年は、筥迫以外で依頼されている嚢物の刺繍までお願いするという、、、(汗)。
最近はお孫ちゃんたちの成人式の袋帯に、「全通柄じゃない!」と言いつつも、ほぼ全通のような大作刺繍に取り掛かるなど、生きているうちに仕上げられるのか?と皆に心配されています。
まぁ、ときどきは筥迫刺繍で息抜きしてくださいまし。
<追記>
先ほどつるひめさんより、2枚目の写真の筥迫が上下が逆さまなので差し替えて!という連絡がありました。
家族だけの撮影で筥迫を開いたらしく、そのままパパさんが天地逆に差し込んだそうです(笑)。
気がついたつるひめさんが慌てて天地を元通りにしたそうなのですが、かわいいのでそのまま掲載させていただきます♡
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