『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
 
成人式の筥迫 〜ぴょんさんの作品〜
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    今回はぴょんさんから届いた成人式筥迫のレポートをご紹介いたします。

    今まで筥迫レポートを書いてくださった方々の情報が大変役にたったようですよ。
     

    姪の成人式の前撮り写真が出来上がりました♪

     

    これまで筥迫ブログのレポートをたくさん見てきたので、娘さんの成人や結婚に自作の筥迫を使っている方々を羨ましく拝見していました。

     

    そんな折、今年成人式を迎えた姪っ子が、私の作った筥迫をつけてくれることになりました。嬉しい!ありがとう姪っこ!

    つたない作ですが、私のレポートもどなたかの参考になれば嬉しいです。

     

    姪から振り袖のコーデ画像がラインで送られて来て、表布探しを開始。

    私は刺繍はできないので、染めの豪華な布を探したのですが、時間がなくて気に入ったものが見つかりませんでした。


    特に姪が選んだ着物が現代的だったので悩みましたが、結局、見つけたのが刺繍半襟でした!(筥迫ブログ通り!汗)

    型はブログをガン見して、色んなものを検討をしました。


    色々な妄想をそぎおとし、最終的には、少しでも薄くなるように(姪はお胸があるぽっちゃりさんなので)、また講習会に参加して作り慣れていたこともあり、『三段口扇襠筥迫』にして大正解でした!

     

    筥迫はこんな感じです。

    実用筥迫三段口  ☆ 玉縁つき  ☆ 簪差しつき
    表布:薄い水色の刺繍半襟(正絹ふくれおり、ラメ糸、ラインストーンつき)
    内布:縹色の踊り用単着物を解いたもの(化繊)
    打ち紐:筥迫工房、唐8、縹色
    房糸:手縫い糸  縹色

    房:筥迫打ち紐、房糸と同じで作成
    ビラ簪:筥迫工房大人用に鎖を長くして使用

    抱え帯   筥迫内布と同じで作成


    内布の縹色が素敵だったので、この色で玉縁をつけたくなり初挑戦!なんとかなるものですね!
    三段口は横長なので、着物から筥迫が見える部分が多くなりますが、ちょうどよい感じでした。
     

    プロの写真は正面から撮らないのであまり筥迫がわからない!ちょっと残念(>_<)

    着物はレンタルで、合わせた帯のデザインが少し古めかしい感じがしたので、鮮やかな縹色で抱え帯を製作しました。

    結果、フル装備になってしまいましたが、抱え帯をすることで上等感が増し、素敵になったのではないかと思います。

    抱え帯や房は素敵なお助けアイテムでした。

     

    前撮りにもついていき、着付けの注意などブログに書いてあったことをひととおり伝えましたが、何の心配もなく、筥迫も抱え帯もきれいに着けてもらえました。
    お上手な方でよかった!


    こだわりは帯揚げの結び方と筥迫が真横になるようにつけること。このほうが綺麗にみえるような気がするのですがどうでしょう?
     

    一つびっくりしたことがありました。

    写真撮影の為に冷房つきの室内で一時間ちょっとつけていただけなのですが、帯の中に挟んでいた落とし巾着が汗でぐっしょり濡れてしまい、ちょっとショック(T^T)

    プレートのがよかったかも!?成人式本番用に作ろうかな。

     

    最後に、筥迫グッズに理解を示してくれた姉と姪っこにありがとうと言いたいです〜\(^^)/感謝感謝☆

     

    他のお母さま同様、前撮りの後はしばらく脱け殻になっていたのですが、姪のおかげで私の作った筥迫を使ってもらう喜びを知り、次は上の姪の花嫁筥迫を作りたいという野望ができました〜。

     

     

     


     

     

    ぴょんさんが憧れていた、振袖&筥迫姿がやっと叶いましたね。

     

    これまで、筥迫は花嫁さんと七五三のためだけのものと思われがちでしたが、そんな決まりは全くなく、誰がつけても何の問題もありません。

     

    こんなきれいな娘時代なんてあっという間に過ぎ去ってしまうのですから、筥迫をつけた素敵な着物姿をいくらでも残してあげてください。

     

    それにおばさんだって筥迫は憧れちゃうので、年配の女性でも恥ずかしくないような、そんな筥迫を私もせっせと作りたいと思います。

     

     

    びら簪の華やかさ

     

    筥迫が未婚の女性(花嫁まで)のものだとイメージしやすのは、ひとえに「びら簪」の存在ではないかと私は思っています。

     

    髪飾りとしての「びらびら簪」は「未婚の女性」が付けるものだったので、筥迫のびら簪も未婚の女性が付けるものというイメージに重なってしまうのかもしれません。

    何しろ見た目が華やかですから、若い女性の花が咲くようなイメージにも合います。

     

    でもおばさんにびら簪はさすがに、、、と思われる方がほとんどだと思いますが、昔のびら簪では大人用でも小ぶりで下りの本数も少なく、見た目が控えめなものがあります。

     

    私自身の好みからすると房を付ける方がなんだか恥ずかしい気がしてしまうので、それよりはこの控えめなびら簪を付ける方がずっといいと思っています。

    いつかこの控えめびら簪を復刻したいなぁというのが私の目下の夢です。(お金がたまったらね)

     

    ちなみに今回のぴょんさんの筥迫では、びら簪の鎖と飾り房が(笑っちゃうほど)長い!

     

    筥迫だけで見たときは飾り房がやたらと長く感じましたが、こうやって振袖と合わせてみるとそれほど長く感じないという不思議。

    結局は着物のボリュームとのバランスなんでしょうね。

     

     

    筥迫は身だしなみか?いや違うだろ!

     

    先日の講習会で「筥迫って身だしなみで持つものだったのですか?」と聞かれましたが、これは婚礼業界が作ったあくまでイメージです。

    だってそんな文献見たことがありませんもの!

     

    今まで筥迫を調べてきた私の所見としては、筥迫なんてのは所詮「誰よりも目立ちたい!」と思って付けるものだったということ。

     

    でも白無垢姿の花嫁さんが「誰よりも目立ちたい!」なんて言っちゃイメージに合わないので、表向きは「身だしなみ」ってことにしといてあげてください(笑)。

     

    江戸時代の奥女中たちにとって筥迫を身につけることは、自分の地位を示す何よりの装身具だったと思います。

     

    私はこんな素敵な筥迫を持っているのよ!筥迫を持てる地位にいるのよ!と見せびらかせるための道具だったと思われます(実際にはそのようには書かれちゃいませんよ)。

     

    商家の奥方でいえば、私は筥迫を持てるほどの大金持ちなのよ!

    武家夫人でいえば、私は筥迫を持てるほど格のある家の夫人なのよ!ってことです。

     

    今時でいえばブランドバッグを持つようなもの?と思われるかもしれませんが、ケリーバッグだって所詮は既製品。

    筥迫は特注品なのです。完全なあなた様仕様。

    当時の嚢物商だって、軒先に飾ってさえいないようなものなのです。

     

     

    婚礼の筥迫を作る人のほとんどは花嫁さんご自身です。

    それに比べ、成人式の筥迫を作る人のほとんどはお母様方です。

    (ぴょんさんは伯母さまですが)

     

    これがどう違うかと言いますと、花嫁さんは結婚式全体のプロデュースにお忙しいので、筥迫の存在に気がつくのは結婚式直前。

    こんな時期になってホント作れるの?とこちらが心配してしまうほど、駆け込みで勢いにまかせて作る方が多い。

     

    かたや成人式の筥迫は、母たちが選びに選んだ振袖に同等の思い入れを込めて作るので、かなり前から練りに練って作られる方が多い。

     

    人生のうちで最もきれいな年頃になった娘を見せびらかして何が悪い!

    母が娘のために筥迫を自作(特注)し、完全な我が娘仕様で作ってこそ現代の筥迫としての意義がある!

    というような母たちの決意表明にさえ感じます(笑)。

     

    というのはかなり大げさすぎかもしれませんが、筥迫を作る上での難儀さこそが、かわいい娘にどこまでも手をかけたい!そんな母たちの心をくすぐるが萌えポイントでもあるのです。

     

    さて、これから成人式を迎えるお嬢様がいるお母様方、準備はできていますか?

     

     

     

    >プレートのがよかったかも!?成人式本番用に作ろうかな。

     

    これは帯の中にいれた「落とし巾着」が汗のため濡れてしまったことに対しておっしゃっていますが、巾着があるのにもかかわらず、実際に筥迫を身につけるときはプレートに付け替えるなんてのは本末転倒。

     

    身につける人あっての筥迫ですから、それで巾着がダメになったって筥迫も本望でしょう。

    プレートはあくまで間に合わせぐらいに考えてください。

     

    それよりせっかく自分で作れるのですから、一つの筥迫にこだわらず次々と新しい筥迫を作ればいいだけですよ!

     

    >こだわりは帯揚げの結び方と筥迫が真横になるようにつけること。

     

    これは、自然に筥迫を入れたら斜めになりやすいから〜ということなんだと思いますが、確かに筥迫を入れる位置によっては横に入れるのは難しいときがあります。

    これはちょっと面白いので、次回、別枠でブログで取り上げようと思います。

     



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    【2016.12.11 Sunday 16:59】 author : Rom筥
    | 成人式用筥迫 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
    成人式の筥迫 〜nano mofさんの作品〜
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      先日nano mofさんから、成人式の前撮り画像とレポートが送られてきたので、今回は講習会報告の前にこちらをアップさせていただきます。
      筥迫の教材を購入した後、一年ちょっとで日本刺繍の筥迫にトライするとは!

      日本刺繍をしている方々には是非とも筥迫を作って欲しいとは思いますが、nano mofさんのように筥迫から日本刺繍を始める方が増えて来ると、私がやっている活動も捨てたものじゃないと思えます。

      nano mofさんのこだわりの筥迫物語と成人前撮りレポートをどうぞご覧ください。
       



      筥迫工房さんとめぐり合って1年ちょっと。
      まさか自分で刺繍した筥迫を作る事になるとは夢にも思わなかったです。

      もともと作ることは大好きでした。
      七五三の祝い着(7才)も自分で縫いました。
      成人式にもかなりこだわりが出たと自覚しています(笑)。

      成人式は私の子育て卒業式。

      何か記念に作りたいなぁ・・・「そうだ!筥迫作ろう!」
      はじめは刺繍半襟で作るつもりでした。
      でも柄取りや仕立てが難しくて、なかなか納得できるものが出来ない
      そんな時、Rom筥さんから「日本刺繍の筥迫にいっちゃいな〜」という悪魔の囁きが・・・で、いっちゃったんです(笑)



      刺繍教室の先生も理解がある方で、

      「やりたい事をやったらいいじゃない!」

      と刺繍を始めて半年で筥迫の刺繍に取りかかることに。
      本当に感謝です!

      衿から見える菊の花は、本当はグラデーション+駒取りの予定だったのですが今回は断念しました(まだ刺繍の腕が無い)。



      さて日本刺繍の筥迫ですが、さすがに仕立てやすかったです
      折り返しや紐を通す場所に刺繍がかからないようにできますし。



      抱え帯は筥迫の内布の残りがあったので急きょ作ることにしました。

      難しかったのが刺繍をどの位置に刺すか見極めること。
      着付けた時どの位置にくるか、帯だから輪が下だよねとか、とにかく頭がこんがらがって大変でした。
      同じものを作れと言われても、また一から考え直さないとわからない(笑)。

      房の色
      実は房の色もかなりこだわっているのです。
      筥迫工房さんで購入したものではなく、絹の手縫い糸を使ってます。しかも量多め。
      色も「紅」よりちょっと深い色。唐紅より黄みが強い色。

      帯揚げと抱え帯が明るい赤(朱?)なので、房の色が目立つようにちょっと濃いめの赤にしました。
      言わなきゃ誰も気づかないこだわり。ふふふ。
      そんなとこが楽しいのです。

      髪飾りは「かづら清」のつまみ簪です。
      絹のちりめんの独特の艶、色、写真映りの良さはどれをとっても文句なし!
      帯締めやバッグ&草履もそれなりにこだわりました(これらは省略)

      ネイルチップは知り合いのお嬢さんにお願いして作ってもらいました。


      そうして迎えた前撮り本番
      ヘアメイクを終えいざ着付け!あと少しで出来上がるって時に、なんと娘が貧血で倒れてしまい大騒ぎに!

      せっかく着付けた着物を全部脱がし、しばらく休む事になりました
      その間に次のお嬢さんが先に撮影することになったのですが、おそるべき連鎖反応(?)で、その子も撮影中具合が悪くなる始末(^_^;)

      その後落ち着いてからもう一度着付けてもらい撮影でしたが、立っていると具合が悪くなるので、すぐ横に椅子を用意してもらって、だましだましの撮影になりました(←スタッフ総出で頑張れコール!)。

      筥迫の着付けですが、花嫁さんも着付け出来る方でしたので全てお任せしました。
      手作りの筥迫に着付けの先生たちも興味津津(笑)。

      ちなみに筥迫は最後にグイっと引っ張って入れてましたがばっちりでしたよ。
      娘残念なお胸だからでしょうか?
      それはともかく、筥迫を着けた着姿は品が良く華やかで成人式にふさわしいと思いました。



      ドタバタな1日でしたが、娘の振袖姿を目にすると20年間の色々な事が思い出されて、まだ前撮りなのにウルッとしちゃいました。
      ホント20年間のご褒美をもらった気分でした。
      そして、よく頑張ったね、私!!

      こんな母の盛り上がりに対し、娘は「おまかせしまーす」という感じだったので、思いっきり私好みにさせてもらいました。
      だからすごーく満足しています(#^.^#)

       


      nano mofさんはこれまでも、筥迫掲示板2に力作筥迫をアップしてくださっていますので是非ご覧ください。
      着物地や刺繍半襟などを経て、この日本刺繍の筥迫にたどり着きました。
      講習会に参加したわけでもなく、教本だけを頼りに一人でコツコツと制作してこられたので、私も本当に感無量です(自分が作っていないのに自分が作っている気持ちになれるいい仕事だ!)。


      着物地」の難しさは「柄出し」につきます。
      小紋でない限り同じパターンは出てこないので、派手な柄の着物地にこそ「柄出し」でうまく雰囲気を出すしかありません。
      しかしこの柄出し、慣れないとなかなか効果的な雰囲気を出せないので、ひたすら数を作って練習するしかないです。

      着物地以外なら「刺繍半襟」をお勧めしています。
      柄の大きさが筥迫にちょうどよいからです。
      ミシン刺繍とはいっても、ばかにならない存在感があります。

      ただし、この刺繍半襟も実は選びかたが難しい。
      こってりした柄になるほどに刺繍の分厚みが加わり、「厚布」で仕立てるぐらい難しい。
      「挟み玉縁」なんて付けた暁には、厚みに厚みが重なり、かなり野暮ったい仕上がりになります。

      しかしそこは半壊中で使う筥迫、着物に納めればわからないし、そんな力技で使っている人はたぶん相当多いはずです(苦笑)。

      でも数を作っていくと、この野暮ったさがどうしても許せなくなる日がやってくる。
      nano mofさんはそのジレンマから、ストレスフリーの日本刺繍の筥迫にたどり着いたというわけです(しめしめ)。

      ただし、nano mofさんのように色々な生地で筥迫を作っているからこそ、筥迫用にどこの位置に図案を入れれば作りやすいかわかる=刺繍した筥迫は作りやすい、というセリフが出てくるのであって、筥迫仕立てに慣れていない人が初めから刺繍裂で作ったら反対に作りにくいですよ。
      そこのところお間違えなく!

      しかし「娘のために!」という母の情熱は、筥迫作りには欠かせない大きなポイントになるようです。
      目的がない制作はちょっとした失敗で挫折しやすいものですが、かわいい我が娘の晴れ姿のためならば、ちょっとやそこらで母は挫けないもの。

      筥迫ってのは母の思いを込めやすいものだと思うのです。
      小さくて、精巧で、デザイン的な筥迫は、凝りたいだけ凝りまくることができる。
      そのくせ使うときは半壊中で全部は見えないくせに、そのチラチラ感がやたらと気になる存在。
      まるで星飛雄馬の姉のようです(笑)。←すでにわからない人の方が多いか、、、。

      娘ちゃんの貧血は、そんな母の思いがずっしりきたのかもしれませんね(うそうそ冗談)。

      nano mofさんにはこれからも筥迫道を極めてほしいですが、最近はSDまで興味を持ち出しているらしい、、、一体どこにいっちゃうんですか?(笑)。
      三姉妹ということですし、ちゃんと筥迫に戻ってきてくださいよ。



      筥迫なんてものに携わっていると、すさまじい手作り派の母たちを垣間見ることになりますが、そのお嬢さん方がまた協力的だからこその結果だとうらやましく思います。

      年々地味化していく我が家の娘を見るにつけ、成人式を迎えるまでに筥迫なんてど派手なものを受け入れてくれるのか、かなり不安になる今日この頃です(十三参りは筥迫が派手かどうかさえわからないお子ちゃまだったしな〜)。



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      【2016.06.02 Thursday 21:54】 author : Rom筥
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      かこさんの振袖手作りプロジェクト 〜2016年成人式〜
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        今年も成人式が終わりましたね〜。

        結婚式に筥迫を作られる方というのは、どちらかというと作り手が「花嫁ご本人」で、結婚式に関わるあらゆるお支度を済ませ、筥迫などの装身具に目がいくのは最後の最後。
        ということで、駆け込み作成される方が多いように思われます。

        反対に成人式の筥迫といえば、圧倒的に作り手は「お母様」たちが多いということ。
        私のところへいただくメールや電話でも、かなり前からじっくりご相談される方が多いので、私自身毎年成人式の天気を気にするようになりました(天気がよくて、筥迫が飛び出ないように着付けできていれば万々歳)。

        実はお仕立てのご依頼を受けるのも、圧倒的に成人式用の筥迫が多いです。
        筥迫を仕立てるとなるとそれほどお安い物ではないですから、結婚式などのように他にお金をかけるものが多いと、筥迫にお金をかけるところまでは余裕がないのかもしれません。
        結婚式の筥迫でお仕立てのご依頼って受けたことってないかも、、、どちらかといえば筥迫のレンタル止まりでしょうか。

        その点、成人式にかけるお母様方の熱い思いには頭が下がります。
        結婚式は本人が何でも決めるでしょうが、成人式は母が娘に関われる最後のイベントだからでしょうか。

        その中で究極のレポートを「かこさん」から送っていただいたので、今回はこちらをご紹介させていただきます。
        元々かこさんは手芸関係の会社でHP作りをしているとのことなので、手芸関係にはかなりお詳しいようです。

        いつものブログに増してすごい長さですよ〜お覚悟めされよ!

         

        我が家の振袖プロジェクト 
        〜かこさん親子の場合〜


        1年かけてたっぷりと手作りを楽しんだ成人式も、昨日無事終えて一段落しました。

        誰かのためを思って作った手作りにはお守りの意味合いがあると思っていますので、何らかの形で成人式に手作りのものを加えたいと思っていました。

        最初はつまみ細工など小物だけを作って、私の着物かレンタルの着物を使うつもりだったのですが、これだけ振袖に手をかけて作ったのだから、この際いろいろ作ってしまえば?と会社の同僚から言われ、私の好奇心に火がつきました(笑)
         
        もともと手作りは大好きでしたが、今回は母の好奇心に娘が付き合ってくれたという感じで、成人式で振袖姿でにこにこしている娘をみて「無理やりつきあわせた感じでもなくて良かった〜」とほっとしたぐらいです。
        娘のイベントをダシに母が思いっきり遊ばせてもらったといった感じです。

         
        振袖の染め(名古屋友禅・渡邉染工様にてご指導を受けながら作成)
        偶然、ネットで名古屋友禅さんのワークショップを知り、染工所の先生に半分冗談で「振袖作れますかしら?」とお聞きしたところ、「頑張れば、できると思いますよ。」と言ってくださいました。
        約100時間かけて、名古屋の渡邉染工様に娘と一緒に通い、生地の裁断・板への糊づけ・染色を行いました。
        型紙や色などは娘と先生で相談して決めたため、娘の好みの振袖が出来上がりました。



        振袖の生地は京都の反物屋さんで浜ちりめんのAB反をお安く購入し、お仕立ては京都のプロの方にお願いしました。


        帯揚げ(鹿の子絞り)
        10年前から「鹿の子絞り」に興味があって、金具を購入して、土台を父に作ってもらいました。
        しばらくは押し入れの隅に眠っていました。
        4年前に父は他界しましたが、帯揚げ作成で再び大活躍してくれました。

        帯揚げは、練習を含めるとたぶん250時間以上かかっています。
        小物は簡単に作ろうと思っていたのに、振袖よりも時間がかかってしまいました。
        完成後は京都鹿の子絞り振興組合様に染めと湯のしをお願いしました。
        色見本に刺繍糸一本を同封しただけなのに、ほぼ同じ色に染めあがっていて、匠の技に感動しました。

         
        「帯締」は最初、組みひもで作成を考えていましたが、なかなかうまくいかず、組みひもは断念し、丸ぐけで作成することにしました。
        筥迫工房様のアドバイスのおかげです!ありがとうございました。
         
        ネットで相良刺繍の美しさに一目ぼれし、たぶん、フレンチナッツ刺繍と同じではないかしら?と思い、見よう見まねで刺してみました。

        「図案」は振袖が牡丹の柄だったので、娘と相談して、牡丹の柄に決定。
        フリクションボールペンで直接手書きし、あとからアイロンを当て、ボールペンの線を消しました。
         
        「丸ぐけ」の芯は、筥迫工房様より購入させていただきました。
        「房」は着付けの先生からお譲りしていただき、両端に付けました。

        筥迫(筥迫工房様のキット)
        名古屋友禅の渡邉染工様で友禅体験をした際に作ったもので作成しました。
        本当はもっと柄あわせをしたり、綿を入れるなど工夫をしたかったのですが、作品を見せたら、娘が大喜びしてくれて、これで決定!となりました。
        まだ材料は沢山残っているので、時間ができたら、もっと作ってみます。
        今度は、スマホ入れでもいいかしら?と思ってます。


        半襟(シェットランドレース編み)
        金票40番という比較的細いレース糸を1号の棒針で細長く編み、長じゅばんの襟に縫いつけました。
        編み図は、書籍『シェットランド・レース』嶋田俊之著からお借りしました。


         

        伊達襟(名古屋友禅・渡邉染工様にて)
        半襟用に購入していたシルクの布を染めました。
        渡邉染工さまにて、振袖のお花に使った色の一色を使って染めさせていただきました。


        髪型セット
        髪型は、友人が自分でアップしていて、とても素敵だったので、真似をして練習してみました。
        会社の同僚にもお願いして、お昼時間に練習をしました。
        頭のマネキンも購入して、家でも練習。
        夜中にトイレに起きた時に頭のマネキンがリビングのテーブルの上にあるとちょっと怖かったも今となっては懐かしい思い出です。
        「かんざし」はつまみ細工が得意な友人に大きい方のかんざしを同じ布で作ってもらいました。

        わたしたち親子は、振袖のあまり布を使って一つずつ作成しました。
        「失敗しても大丈夫だね」と気楽な気持ちで作れたのがよかったです。

        親子で作ったつまみ細工がちょっと寂しげだったので、「タティングレース」を編んで、つまみ細工のあしらいにしました。
        フェルトで、直径1.5センチぐらいのボールを作り、刺繍糸で手まりの模様を刺しました。
        タッセルはラメ糸を束ねて、作成。
        タッセルとてまりの間に、娘の誕生石水晶を入れてお守りにもなるようにと願いを込めて。


        着付け
        せっかくいろいろ手作りしたので、何度も振袖を気楽に楽しんでほしいと着付け教室に通いました。
        自分が着物を着付けできないのに、いきなり「振袖を着せたいんです」という無謀なお願いに、『9月から4ヶ月間、月に必ず3回のお稽古に来ていただくことをお約束していただけますか?それを条件に一種類の結び方をしっかりできるようにして、晴れの舞台をお母様の手で送り出していけるように私も努力します。』と言っていただけました。
        ボディを購入し、頑張って練習しました。
         

        着付けを美しくするには、補正が大切と着付けの先生からお聞きしました。
        特に振袖の場合は、パンと張った感じが若々しさを表してくれるので、補正は必然ですよ、と教えていただき、「補正下着」の作り方からていねいにご指導いただきました。


         
        その他
        「小物」をそろえるに当たっては、大須の呉服屋さんに何度も相談に乗っていただきました。
        結局、長じゅばんと帯を購入しただけでしたが、「帯揚げ・
        帯締もうまくできなかったら、安いのがあるから、安心してね」と言っていただいたおかげで、『失敗も怖くない』と思え、いろいろ冒険ができました。

        「草履」は、私の草履を百貨店の草履屋さんで娘用にすげ替えていただいたおかげで、足が痛くなることもまったくなく、和装を楽しめたようです。



         
        振袖一式を制作するに当たり、
        筥せこ工房様をはじめ、専門家の方たちのお力をお借りして、本当に楽しく充実した一年を過ごすことができました。
        ありがとうございました。
         

        もっと詳しく知りたい方は、こちらを是非どうぞ
        我が家の振袖プロジェクト
         


        いかがでしたか?

        筥迫を自作したいなんて発想する人は、だいたいにしてハンクラ魂が半端ないです(笑)。
        プラスすごい凝り性だったりしますね。

        かこさん親子の手作りプロジェクトには驚くばかりですが、でも筥迫を作るようになってから世の中にはものすごいハンクラマニアがいることを知り、かこさんのようなとんでもないプレジェクトを遂行する人も「まぁいるだろう」と自然に受け止めてしまえるようにはなりました(私はこんなこと絶対できないですけどね!)。

        そして、こうこう人を見て、自分で作るから安くあがっていいよね、と簡単に言ってくれる人がいますが、とんでもない!
        こだわるほどに時間もお金もかかってきますので、あっさり買ってしまった方がずっと安いということの方が多いのではないかと私は思います。
        筥迫も安く手に入れたいなら、自作するより中古の品を買ったほうがずっと安いですよと言っています。。
        かこさんの場合は、着付け用のトルソーや髪結い練習のためのマネキンの頭まで用意されているのですから相当ですよね。

        それなりのものを自作するのであれば、それらの(面倒な)工程をこなすことに、どれだけ自分が喜びを感じられるかにお金を費やすことになります。
        それが大事な人のために作る物だったら、時間やお金を費やすのは幸せを費やすことと同じなのです。

        文章中に出てこられたかこさんのお父様は、町工場の職人さんだったそうですが、物を作ることが好きな子は、やはり親も物作りしている人だったりすることが多いですよね。

        私の父も仕立ての職人でしたので、私はすごく父の影響を受けていると思います。
        何でも作る根性を目の当たりにしていましたので(そしてそれを楽しむ)。
        我が家の娘は手作りにも筥迫にも全く興味はないですが、母親が筥迫を作っているのは好きらしいので、将来何がしかの影響は受けてくるでしょう。

        かこさんのお嬢さまが、お母様の筥迫プロジェクトを暖かく見守っている様子も感じられて、それがまた微笑ましいです。



        筥迫掲示板にも今年の成人式の筥迫姿が掲載されています。
        去年私がお仕立ての依頼を受けたM.Tさんも、この筥迫を作られるまで一年近く打ち合わせをしていました。
        「着物を汚してもごめんで済みそうやけど、筥迫を落としたらお母さんの怨念ですごい事になりそう」というお嬢さんの言葉に全てが込められています(笑)。

        M.Mさんは、WSで作られた筥迫ですね。
        「私の筥迫への思いを汲んでくださり 着付けの途中から筥迫の居場所をしっかり確保しながら帯を結んでくださいました。
        今思うと 色々調べて下さったのかもしれません。」
        着付師さんにとっては、けっこうプレッシャーだったかもしれませんが(笑)。

        お母様たちの思いのこもった筥迫を身につけ、成人になられた若者たちに幸多かれと願います。



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        【2016.01.14 Thursday 16:34】 author : Rom筥
        | 成人式用筥迫 | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
        2015.5 成人式の筥迫 
        0
          最近続々と筥迫写真が送られて来てうれしい悲鳴のRom筥です。

          今回は筥迫工房にお仕立て依頼いただいたH.Uさんから、お嬢様の成人式の画像が届きました。


          振袖に海というこのシチュエーションは、H.Uさんの地元、宮崎は亀岩で有名な「鵜戸神宮」で撮影されたものだそうです。
          お嬢さんの背後すぐ下に亀岩があり、その窪みに素焼きの運玉をうまく投げ入れられたら願いが叶うとのこと。
          きっとこれから始まる二十代への新たな希望を、ご家族様で願ったことでしょう。

          以下、青字はH.Uさんのコメントです。

          娘も大変喜んで「また着物が着たい、お正月などいろいろと」と目覚めたみたいで私もうれしいです。
          実家の母からプレゼントの着物と帯によく似合っていて、母も目を細めて眺めておりました。
          着付け時に以前から教わった、筥迫を先に胸に入れてから後紐を結ぶ、との手順で行なったので、筥迫が胸元から飛び出さず、無事に納まりました。

          ※筥迫を入れて着付けをするという意味ですね。


          こちらがご依頼の筥迫。
          淡い桜模様が美しい刺繍半襟を使って仕立てました。

          H.Uさんこだわりの飾り房は、濃紅+ピンク+金糸の三色使いで、お着物に合わせて何度も色の確認をされていました。
          もしかしたら伊達衿が二色使いなので、そんなところに合わせられたのかもしれません。(末広房も筥迫房とお揃いです)


          筥迫工房に筥迫のお仕立てをご依頼いただく場合は、基本的にご自分で表布を用意していただくことになります。
          刺繍などの装飾裂をご用意される場合は問題ありませんが、そうでない場合は一から装飾裂を探さなければならないのでかなり大変です。

          そんな時、まずお勧めするのが「刺繍半襟」です。
          手刺繍にはかないませんが、それなりのボリュームがあるので仕上りはかなり立派なものになります。

          そんなことを言うと、教本を見ればこれと同じような刺繍筥迫が自分でも作れるのね♡と思ってしまう人がいるようですが、こってりと刺繍が入った半襟は堅くて厚みがあり、帯地を扱っているように操作が難しいので、よほど慣れている人以外はお勧めできません。
          初心者の方はできるだけ少ない刺繍物から初めた方が無難です。


          この半襟はフルに刺繍が入っていたので、表裏内の三面に切り付けをすることができました。
          「切り付け」とは、使っていない刺繍部分を細かく切り取って別のところに貼り付けていく、いわばアップリケですね。

          刺繍半襟の柄は筥迫にちょうどよい大きさのものが多いのですが、柄の幅は狭いので、被せのサイズに合わせて配置すると筥迫のど真ん中にメイン柄が来てしまいます。
          しかし筥迫には胴締めという物があり、本体の中央にそれが乗るわけです。
          ここで柄合わせができれば問題はないのですが、半襟は左右対象なので柄合わせはできません。
          結局本体のメイン柄が胴締めで隠れてしまうという残念な結果になりがちです。
          そこで半襟の中心を左によせて、スカスカになった右側に切り付けをして画面を埋めて行くのです。

          こちらはH.Uさんから送られて来た画像です。

          自作のびら簪は、初めは喜平チェーンにパールや花のパーツを考えていましたが、イメージに合うパーツがなくて、時間も迫っていたのであれこれ思案した頃、花形のチェーンブレスレットを見つけ、それを10本と下にパールを付けて、最後に元のびら簪に付いていた花形の下がりを付け完了としました。

          実は、海外ドラマの「奇皇后(きこうごう)」の中で、主人公が身につけている簪やイヤリングなどをイメージしたので、和風の簪には少々派手なので邪道かもしれません(汗)。



          実は、先の画像は納品時に差し上げている画像データなのですが、このとき間違って下がりの長いびら簪を付けてしまいました(サンプルとして作ってあったもの)。
          実際に市販されているものはもっと短いということをお伝えしたところ、H.Uさんはこの長さのものをいたく気に入られたようでした。

          このときは次の仕事も迫って詰まっていて材料を取り寄せている暇もなかったので、材料を販売しているネットショップや作り方だけをお伝えして、ご自分で付け替えてくださるようにお願いしました。
          そして自作されたのがこのびら簪だったというワケです。


          ご本人は派手とおっしゃいますが、実際は身につけてしまえばそれほど目立たないものです。
          特に総絞りのボリュームあるお振袖だったので、筥迫も大型の物がよかったかなと思えるほど。
          そういえばどこぞの美術館が所有している江戸型の筥迫で、こんなびら簪がありましたっけ。
          今も昔も考えることはけっこう似ているのかもしれません。

          緒締めも天然石に付け替えられたそうで、少しでもお母様のお手がかかった筥迫になって、筥迫の特別感がより一層増したのではないかと思います。



          ----------------------------------------------
          第2回 お針子会 日本刺繍教室作品展
          総刺繍の振袖から小物まで
          (帯・着物・半衿・筥迫・バッグ・額など60点)

          2015年 5月16日(土)〜19日(火)
          12:00〜18:30 ※最終日は18時閉場

          場所:ORANGE GALLERY(オレンジギャラリー)


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          【2015.05.03 Sunday 08:54】 author : Rom筥
          | 成人式用筥迫 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
          成人式の筥迫使いは着付に注意!
          0
            私は仕立てた筥迫を納品時に必ずお客さんに伝えていることがあります。
            特に「成人式の筥迫」を依頼された方に。
            それは、筥迫を装着する際の着付けの注意です。

            私自身、満足に着付けもできない人間なので偉そうなことは言えませんが、あくまでも筥迫職人の意見として今回は書かせていただこうと思います。


            成人式の襟元にご注意を!

            成人式の着付けでは、ほとんどの方が「美容院」か着物を買った「呉服屋」さんにお願いすると思うのですが、美容院も呉服屋さんも着付に関しては経験豊富かもしれませんが、実はほとんどの方が大人の筥迫は扱ったことがないと思った方がいいかもしれません。

            以前、成人式の筥迫をご紹介したときに体験したことですが、その頃は私も成人式の筥迫はそれほど作ったことがない=成人式の振袖に装着した筥迫を見たことがないという状況だったので、知り合いのお嬢さんにお願いして着付けの時から同席させていただきました。

            着付けが終わるまで美容師さんは筥迫にさわることもなく、「終わりましたよ!」と私に一言。
            これは私に筥迫を入れろということだろうと判断したので、完璧に仕上げられた襟元を力ずくでグッと開き筥迫を差し込みました。
            ホラー映画で見るような驚きと恐怖が入り交じった表情というものを、このときのを美容師さんで初めて遭遇しましたよ(笑)。
            気持ちはわかりますが、一分の隙もない襟元にどうやってこの筥迫を入れろと言うのよ、、、。

            お式のときもずっと付いて見てましたが、もう着物が嫌がって押し出しているとしか思えないほど、筥迫が飛び出てくること。
            私が筥迫を押し込める、ものの数分で飛び出る、の繰り返し。
            いやはや疲れました。
            恐るべし、振袖の補正、、、。

            後日、撮影のときに着付けをお願いしているJ.Iさんに

            「十三詣りや通常の着物では筥迫を入れても何の問題もなく納まっているのに、成人式で筥迫が飛び出すのは、やはり胸元をがっちり補正することが原因ですかね?」と聞いたところ、

            「普段着の着物は成人式のように帯を高く結ばないから入りやすいというのもあるけど、十三詣りだってかなり補正はしてるよ。
            筥迫を入れることを考えて着付けをしているか否かだけだと思うけど。」と言われました。

            J.Iさんは所々で筥迫を入れながら、厚み分を考慮して着付けしてくれていたようです(気がつかなかった)。

            刺繍教室でおなじみのmidoriさんも、ホテルの美容室でお嬢さんの成人式の着物(振袖と筥迫に刺繍をした)を着付けしてもらったとき、「こんな本格的な筥迫は扱ったことないので、これはお母さんが入れてください!」と美容師さんに言われたそうです(さわるのも怖いという感じだったそう)。

            美容師さんなら筥迫ぐらい七五三で山ほど経験しているだろうと思われるかもしれませんが、市販の七五三筥迫はおもちゃのような作りのもので、これが落ちることを気にして着付けをする方は少ないと思われます。
            しかし大人の筥迫となると、その特別感は七五三筥迫の比ではありません。
            絶対に落ちることまかりならん!という意識になります。

            花嫁さんは専門の着付師さんがするので筥迫の扱いは慣れているでしょうし、花嫁さんにはプロの介添人が付いているので、身の周りのことは何でもやってくれる=本人は静々としか動かない! ←だから巾着が外に出ていても落ちる心配がない。

            対して成人式女子は、うれしくて動き回る! ←巾着inしていないと絶対落ちる!
            丹誠込めて作った筥迫をトイレに落した!という被害者の声がいつ報告されるのではないかと、私は常にドキドキしているのですが、、、。


            落し巾着も必須アイテム!

            着付けと同列で注意したいのが「落し巾着」の存在。
            もう一人の子には「巾着」に幾度となく助けられた!とも言われましたっけ。

            現代ではこの巾着を「匂い袋」と言うのが定番になっているようですが、昔の資料では「落し巾着」と書いているものもあり、筥迫を作る側からすると落し巾着の方が理にかなっていると思ったので、私は落し巾着という名称を使っています。
            ※「匂い袋」という言葉がどこから発生したのか私は知らない。

            そういえば、以前はよく「巾着は出すのが本当なのか?入れるのが本当なのか?」と聞かれました。
            小さくてかわいいですしねぇ、出したきゃ出せばいいんですよ、落ちないとわかっている状況であれば。
            でも筥迫は「半壊中するもの=落ちやすい」ので、落したくない!と思えば、誰でも入れようという発想になると思いますよ。

            実用筥迫は「実用」ですから、手垢で汚れてもいい素材を使いますし、落ちてもそれほどショックはないかと思います。
            対して装飾筥迫は装飾に手をかけますし、作る側の思い入れが違いますから、まぁ絶対に落ちてほしくないものですね。
            そういう意味では「七五三」と「成人式」は、とにかく巾着をinすることをお勧めしています。
            ※七五三は「落す」ことよりも「紛失」する可能性が高いため。


            着付師さんはわからない、説明するのはあなたの役目!

            筥迫にはとても薄く作られている型もあり、普段着の筥迫ならばそれでも問題ないのですが、成人式や婚礼の筥迫ならばしっかりと仕立てられた装飾筥迫を入れたいもの。
            しかし、装飾筥迫は「綿」が入っているので2cm以上の厚みになります。

            一般の着付師さんにとっての筥迫は(おもちゃのような)七五三筥迫ぐらいの認識だと思いますので、だから着付けをした後に「さあ筥迫を入れて!」と言うのかもしれません。
            でもね、七五三の簡易な着付けに後からサッと入る(おもちゃ的)筥迫と違って、補正maxの振袖の襟元に(本格的)筥迫は後からは入れずらいし、筥迫の収まりどころを作っていないからとにかく落ちやすい。

            私自身は大きめの筥迫の方がカッコいいと思っているので、特に日本刺繍の筥迫はこのサイズで作っています(娘の十三参りはこの型を使った)。
            半懐中なので見た目はそれほど変わりませんが、帯の位置があまり高いと入らない。
            それこそ、筥迫に合った高さで帯を結ぶことになります。

            振袖の着付けは帯位置がかなり高いですし、分厚い絞りの帯揚げもあります。
            着付け優先の現代だからこそ、胸に貼り付くような小さな薄い紙入れを花嫁の胸元に入れたりするようになったのでしょう。
            (広義で解釈しても、胴締めのないものはただの紙入れです)

            昨年行なった十三祝いでは、娘たちがターキーしてはしゃぎ回っても大型筥迫が落ちることは皆無だったので、成人式のように補正バリバリの着付けをしてもらう時こそ、筥迫の存在を着付師さんに認識してもらうことが重要です。

            ということで、ここは筥迫を作った皆さんが主導権を握らねば。

            1)一般の着付師さんには(本格的)筥迫は馴染みのないものと心すべし。
            2)この厚みが襟元に入ることを想定して補正を調整してもらう。
            3)これらを打ち合わせの段階から、実際に筥迫を見せて説明しておく。

            当日急に筥迫を持っていっても、美容師さんはあせってしまう(内心相当嫌がっている)ということを覚えておきましょう。
            大事なのは、あくまでも「お願い」という形でね。


            最後にRom筥からお願い。
            筥迫を身につけたら、車で移動せずに、是非街を歩いて筥迫姿を見せびらかしてほしいです。
            振袖姿のお嬢さんを見るだけで幸せな気持ちになるので、その胸に存在感満載の筥迫が納まっていたら、どれだけ非日常な光景だろうかと思いますよ!(非日常効果倍増の筥迫びら簪もお忘れなく!)


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            【2015.02.15 Sunday 12:38】 author : Rom筥
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            成人式の筥迫 〜半襟刺繍 Aさんご依頼品〜
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              今回ご紹介するのは、Aさんというお客様からご依頼いただいた成人式用の筥迫です。
              基本的に仕事で作った筥迫は掲載できないのですが、個人の方からご依頼いただいたものは、一応ブログ掲載にお声をかけてみることにしています。
              ということで、今回は快くご了承をいただいたので、ありがたくアップさせていただきます。
              Aさん、ご協力ありがとうございます。



              Aさんは来年に成人式を控えた学生さんです。
              お振袖もすでに用意されていて、昔の着物がお好きだということで、以前から成人式には筥迫を付けたいと思っていたそうです。
              しかし現代の筥迫は実用性がなかったり、イメージに合わない物ばかりで購入を迷っていたとき、このブログで見つけた『三段口扇襠筥迫』に一目惚れしたとのこと。
              来年に留学を控えているので、現在は勉強に忙しく、筥迫を作る暇がないということから筥迫工房にご依頼いただきました。
              お若い方からのご依頼はとても珍しいです。



              Aさんからご指定された表地は、こんなかわいい刺繍半襟です。
              この柄の配置では「切り付け」を駆使しなければなりませんでしたが、運良く左右の柄が同じ向きだったので、「柄合わせ」をすることができました(帯が細めなのであまり効果はないのですが)。
              ※半襟の柄はほとんどが左右対称なので、基本的には二枚ないと柄合わせはできません。



              打ち紐はAさんのお着物の画像をいただいていたので、帯揚げと色を揃えました(打ち紐:筥迫用 <赤系> 6珊瑚)。
              この色の切り房専用糸はないので、手縫い糸を使っています(手縫い糸:筥迫切り房用<珊瑚06> )。
              飾り結びは蝶々の柄に合わせて蝶結びを入れてみました。
              飾り結びを付ける「留め紐」は、蝶々の刺繍を邪魔しないように天面に付けています。
              巾着は蛤型です。


              蝶々が一つ余ったので、鏡側に切り付けてみました。
              鏡を見る度に蝶々が見えるという趣向です。

              内布は帯揚げを使いました。
              帯揚げは色の種類が豊富ですし長さも充分あります(2〜3個は作れる)。
              端切れを探すよりもラクなのでお勧めです。


              被せ裏(右)にはお名前も入っています(ぼかし入れてます)。


              掲載時に皆さんにイメージがわかるようにと、簡単に着物を羽織った画像を送ってくださいました。
              ご親切にありがとうございます。

              牡丹に飛び交う蝶々といった感じですね。
              来年、正式に振袖をお召しになったときの画像も、また見せていただけるとうれしいです。

               


              なぜ筥迫を売らないのか?というお問い合わせをいただきます。
              たぶん「既製品」という意味だと思うのですが、仕立て代、材料代、装飾代を含めると、安い値段では作れないので、必然的に「特注」になってしまうだけです。
              既製品の感覚でお問い合わせをいただくと、仕立て料金(材料費含まず)を言っただけで音信不通になる方がほとんどです(笑)。
              「巾着の代わりの物は自分で付けられるので、その分お安くできませんか?」と言われたこともあります。

              少しでも安い物が欲しいということは、その時にあればいいだけの物でしょうから、どんなに稚拙な出来であってもご自分で作られた方がいいです。(少ししか見えないのでボロはバレにくいし)
              注文に出してまでも筥迫がほしいという方は、自分のイメージが固まるまで時間をかけますし、納得いくまで妥協はしないので、ある程度お金がかかることは承知の上という感じです。
              それでこそ一生物の筥迫なのです。

              そういう意味では、ご自分で作られた日本刺繍で仕立てに出す方は、全てにおいてスムーズに事が運びます。
              手をかけて作った刺繍作品なので、安い材料を使うよりはいい材料を使って欲しいと言われることの方が多いからです。

              また、私は基本的に短納期のお仕事はお断りしているので、一ヶ月後の挙式で使う筥迫を作って欲しい!なんていうのは絶対に無理です。
              もう死ぬ思いでご自分で作ってください(苦笑)。
              筥迫は初めて作る人には相当難易度の高い細工物だと思いますので、挙式一ヶ月前に「筥迫を作ろう!」なんて思い立ってしまう人がいると、正直なところ無謀だなぁと思ってしまいますが、
              「おかげさまで、できました〜(涙)」なんてメールをいただくと、もうほんとびっくりしちゃいます。
              でもけっこう多いんですよ、こういう人。
              この時期「死にものぐるい」の超絶パワーが出るのが花嫁さんのすごさで、「一瞬のマグロ化現象」を見る思いです。
              だからあなたにも出来るかも!(←責任は持ちません)


              実は、Aさんとは「刺繍半襟」で作ることに決まるまで、打ち合わせに相当の時間がかかっています。
              初めはプリント物をご指定でしたが、柄の大きすぎるようなものを小さな筥迫に納めると、何が描かれているのかわからず、布のイメージとはかけ離れたものになる可能性が大きいです。
              その点、刺繍半襟は柄の大きさがある程度決まっているので、たいていの物は筥迫に合う仕上りになります。
              日本刺繍でなくても、ある程度のお値段の刺繍半襟ならば、礼装用として充分の品格になることでしょう。

              今回は納得の筥迫を作ることができたと思いますので、Aさんも安心して留学に臨めますね。
              来年の成人式に一時帰国するまで、どうぞお気をつけていってらっしゃい。




              ▼筥迫工房のお店

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              【2014.07.14 Monday 11:02】 author : Rom筥
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              2014年成人式 midoriさんの筥迫(既出)
              0
                ちょっと懐かしい筥迫から〜



                以前刺繍教室の作品展で展示された、懐かしのmidoriさん制作の刺繍筥迫です。
                日本刺繍の筥迫『花と蝶』 midori.Sさんの作品
                モデルは今年めでたく成人式を迎えられたmidoriさんの一人娘のYちゃんです。
                背景がクリスマスなのは、昨年末に前撮りをされたからだそうです。

                特筆すべきはこのお振袖。
                midoriさんが刺繍されたもので、なんと振袖と筥迫がお揃いなんですね。
                私も着物の柄とお揃いの刺繍で筥迫を作ったりしますし、最近掲示板でもさくらんぼさんが着物とコーディネイトした刺繍のすてきな筥迫を作られていますが、こういうことができるのが自作筥迫の良さでもあります。
                しかし、振袖と筥迫の刺繍がお揃いというのは、簡単には真似できない贅沢さです。

                今年の成人式は天気も良かったし、成人式本番の振袖のお写真をいただけないかとメールをしたところ、

                成人式はお天気も良い晴れの日でしたが、結局娘は着物を着ず、テストがあった様で朝から普通に出かけてしまいました〜。(midori)

                母の心子知らず、、、(泣)。
                ということで前撮りのお写真をUPさせていただくことになりました。

                この一年間、刺繍教室の仲間たちもmidoriさんの振袖が本当に間に合うのかと、ハラハラドキドキで見守っていましたが、予定通り無事仕立て上がり、最後は皆から歓声がわきました。
                そして、お嬢さんの晴れ姿の写真を見せていただいた日に、midoriさんから「祝」が焼き印されたどら焼きが配られました。
                なんだか晴れ晴れしい母の気持ちをいただいたようで、うちの娘が成人式の時も、私もmidoriさんのような気持ちになるのだろうかと、しみじみとどら焼きを見つめてしまいました。



                8月〜10月の始めにかけてデザインと下絵をし、スタートは10月の終わりぐらいで、翌年の8月の終わりに完成!したと思います。
                その後、9月は肩の力が抜け〜人生を桜花していたところ、石井先生から衝撃の発言が!
                「半襟にも刺繍があった方が豪華よ!」
                矢部先生からも「10月の終わりまでに仕上げてね♪」(11月仕立て12月前撮りのため)と優しい声と微笑みの目の中に、エンマ様のような怖い炎を見たか?見なかったか?
                なんとか予定通りすべてが完成しましたぁ♡(midori)


                下図描きから始め、振袖が仕立上がるまでに実質1年。
                写真では色がとけ込んでしまってちょっとわかりにくいのですが、この振袖はかなり広範囲に刺繍が施されています。

                そんなmidoriさん、実はフルタイムでお仕事されています。
                刺繍以外の趣味でも精力的に活動されているようですし、その上でこの振袖を仕上げてしまうのですから、並大抵の人間ではありません。


                マグロな人々

                私の知り合いにも、会社員として働きながらプライベートでとある活動に精を出し、そこであらゆる超人的な作業を一人でこなしている人がいます。
                これを全てやってたら寝てる暇などあるはずがない!と思うような仕事量なのですが、その方の娘さん曰く「母はマグロなので、止まったら死んでしまうんです。」と聞いて、何て的確な表現だろうと感心してしまいました。

                いつも撮影時の着付けをお願いしているJ.Iさんもマグロな一人です。
                彼女はテレビCMを手がける広告代理店で働く超多忙な方なのですが、毎週末は息子くんのサッカーチームのお世話に明け暮れ、平日は学校に行く前にサッカーの自主練習にお付き合い。
                それなのに、家はモデルルームのように常にピカピカ(ほとんど家にいない、というのもあるかもしれませんが)。
                彼女曰く、自宅のソファーにはほとんど座ったことがないそうです。

                そんな彼女に着付けを頼むのは大変心苦しいのですが、撮影用着付けの仕事をしていた経験があるので、何人でもあっという間に着付けてくれることもあり、ついつい頼ってしまいます。
                J.Iさんの都合をお伺いしてから撮影日を決めるのですが、「○月○日ならいいよ!でもこの日は息子のサッカーの試合があるから、朝6時でもいいかな?」
                普通の人は、そんな日に、そんな時間に、快く「いいよ!」とは言えないものですが。

                去年から一緒に父の世話をするようになった私の実兄も、立派なマグロに育っていました。
                残業や国内外の出張も多い中間管理職という立ち場にいるのですが、先日は父から「(兄)に毎朝会社に行く前に、うちに来なくていいと説得してくれ!」と泣きつかれました。(更に週に2日宿泊)
                父の一人暮らしが始まると、即座に監視カメラを設置し、シャッターをリモコン操作に改造し、紐でドアを開閉できる装置を作ってしまいました。
                畳もあっという間に新しいものに貼り変わっていたし、、。
                これらのことに、兄がそれほど負担を感じていないことは私にはわかっています。マグロな人ですから。
                しかし一般人(父)の心配(そこまでやってたら体がもたない)は、マグロな人には理解できないのがやっかいなところで、説得は難航を極めました。
                ちなみに彼は、週末は合気道の先生と少年野球のコーチをしています。

                もちろんmidoriさんも、絵に描いたようなマグロな人です。
                振袖刺繍の最後の頃は、ほとんど死んだマグロのような目つきになっていましたが(笑)、お嬢さんの晴れ姿を見てエネルギーをフルチャージした今では、できるだけ時間のかかるものがやりたい!と元気なマグロの目で宣うておりました(壁紙にでも刺繍してれば、と言われていましたが、、、)。


                こうしてみると、マグロな人は世間に一定数はいそうです。
                きっと皆さんの回りでも、それとなく当てはまる人はいるのではないでしょうか。
                私も普通の人よりはちょっとばかしエネルギーは多めという自負はあるのですが、マグロな人種にはほど遠いです。
                ソファーで寝るの大好きだし(笑)。
                マグロな人にちょっと憧れはしますが、一般人がそんな生活をしたらすぐに潰れてしまいます。
                マグロは自由に泳がせておいて、私たちはそれを見て「すごい〜」と拍手している観客でいるのがいいようです。



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                【2014.01.29 Wednesday 00:21】 author : Rom筥
                | 成人式用筥迫 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                成人式の筥迫2013.3 〜帯地〜
                0

                  装 飾:帯地・ラインストーン
                  仕立て:玉縁・平面(製作:Rom筥)
                  内 布:綸子

                  <飾り房/紅白金バージョン>
                  打ち紐:筥迫用 唐打A <2紅>
                  房 糸:筥迫・末広用 2<紅>
                      筥迫・末広用 19<白>
                      アクセント用 <金糸>
                      とじ糸:メタリックゴールド <金糸>  
                  緒締め玉: パールビーズ 2<生成>

                  <飾り房/白バージョン>
                  打ち紐:筥迫用 唐打A <19白>
                  房 糸:房頭単品 大人筥迫用 <白>
                  緒締め玉:パールビーズ 2<生成>
                   
                  ----------------------------------------------------------------

                  遅くなりましたが、成人式の筥迫第二弾をアップします。

                  筥迫と赤

                  着物の襟元が全面柄で帯もアクセントの赤だったので、筥迫の表地は何にでも合わせやすい金地にしました。
                  そしてアクセントには定番の「赤」を使いました。



                  筥迫の赤を「アクセント」と言うにはあまりにも白々しく感じてしまうほど、昔から市販の筥迫の内布は「赤(もしくは朱)」でした。
                  表布は白、房は紅白金、かがり糸も赤と、私もそれしか見たことがありません。

                  胴締めを付けたものが筥迫であるならば、同じ形で胴締めのない紙入れには色々な内布が使われています。
                  それほど、明治以降は筥迫が婚礼用に定型化されてしまったということですね。
                  しかし江戸の頃の筥迫にそんな概念はなく、黄金色や紫などの繻子裏が使われていたようです。

                  赤に反発を感じてしばらく赤の内布を使わない時期もありましたが、そんな気概もどこへやら、ある時無性に赤の内布を使いたくなり、観念して再び赤を使うようになってからはやたらと赤色に凝り出し、結局理想な赤に内布を染めてもらって使うようになりました(笑)。

                  筥迫の意匠に不思議な魅力を感じてしまうのは、第一に中央の胴締めの存在があると思うのですが、少なからずこれが箱を封じている「錠」をイメージしてしまうからではないでしょうか。
                  小さな子どもに「開けてはいけない」そんなイメージを抱かせる要因ではないかと常々考えています。
                  開けたいけど何となく怖い、そんな気持ちを持って胴締めを外したとき、中から現れ出たる鮮やかな深紅の布に不思議な鏡。
                  赤も鏡も魔除けの象徴ですし、今では紙が入るべき場所に型箱しか入っていませんから、総合的には何に使うかよくわからない怪しいもの、というイメージが後々まで強烈に残るのかもしれません。


                  外箱の玉縁仕立て

                  今回の表地は七五三のときの帯地と同じで、生地の厚みはそれほどないものの、柄のところの裏面が分厚くなっているタイプなので、これは「玉縁」しかありません。
                  外箱には柄のないところ(薄手のところ)を使ってできるだけ「折り返し」にするのですが、今回は柄のないところが少なかったので、外箱も玉縁にせざるをえませんでした。



                  厚手の生地の場合、簪挿しも巾着の処理も玉縁です。
                  小物ほど折り返しにするのは不可能です(やってみればわかる)。
                  このようなところにさえ玉縁が施されていると、何となくおしゃれなイメージはあるので、薄手の生地でも小物を玉縁にすることはあります。




                  紙挟みの型

                  外箱を玉縁にする場合は、千鳥掛けを外箱に掛けることができません。
                  このような場合は、ダミーで外箱との間に中芯をとってそこに千鳥掛けをし、最後に外箱で挟むという作り方をします。

                  しかし、ただでさえ帯地の厚みがある上に中芯をかませるので、更に厚みが出てしまいます。
                  教本ではここに厚紙で作った型箱を入れていますが、このようなときは、型箱の替わりに懐紙を入れて、枚数で厚さを調節します。


                  人様に差し上げ時も懐紙に入れ替えます。
                  作り方は、懐紙を5枚1組×5セット作り、型箱と同じサイズにカットし折り目を上に揃えて入れるだけです。
                  (筥迫を作る時には型箱を入れないと作りづらいので、あくまで型箱は必要)

                  裏技として、「柄合わせ」の多少のズレであれば、この懐紙の枚数を調節することで柄が合ったりします。
                  お試しあれ(笑)。


                  着物とのコーディネイトを考えなければ、この筥迫だけなら飾り房は「白」がきれいですね。


                  でもこれはMちゃんがお嫁に行く時に、花嫁用として付け替えて使っていただければと思います。




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                  【2013.03.01 Friday 13:14】 author : Rom筥
                  | 成人式用筥迫 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                  2013年 成人式顛末記
                  0
                    今回もまた時期遅れの成人式顛末記です。
                    いつまでたっても時期に合った話題をリアルタイムで書くということができません。
                    もっとあっさり書けば?と言われそうですが、、、(苦)。


                    今年は2点の成人式用筥迫を作りました。
                    2点とも知り合いからの注文でしたが、成人式の筥迫の注文をいただいたのは初めてです。
                    成人式の筥迫は世間的にはほとんど浸透していませんし、友人だからこそ(知り合いが作っているから〜)の注文ですね。
                    だからこそ気軽にブログにも掲載させてもらえますし、作った筥迫のことを書かせてもらうこともできるのでありがたいです。
                    普通の注文だったら「いってらっしゃ〜い」と送り出したまま、あの娘(筥迫)お役に立てたかしら、、、と嫁いだ娘の幸せを祈る母心で思いを馳せるのみです。


                    ピンクの刺繍半襟の筥迫

                    前々回、ブログにアップした筥迫です。
                    成人式当日に身に付けた写真を送ってくださいました。



                    う〜ん、やっぱり筥迫を付けるとゴージャス。



                    こ〜んなかわいいお嬢様でした。
                    この年頃の娘さんってホント花が咲いたようにきれいです。

                    友人からのメールには、着付けの方にとても褒められたと書いてありました。
                    ご本人も、手作りであることと、スワロフスキーのキラキラと合わせて、とても感動していたそうです。
                    そして、誰も付けていなかったので珍しがられた、と嬉しそうに話していたとのこと。
                    成人式の式典はあの大雪でしたし、筥迫を落さないかととても心配されたそうですが、「小さい小袋のストッパーに何度か助けられた」そうで、ほっとしたと書いてありました(笑)。

                    和装の花嫁さんは派手に動いたりしないので落し巾着を外に出しても問題ないかもしれませんが、外を歩き回るのであれば、大人であっても落し巾着を帯の奥深くに挿し込むのは必須です。
                    落し巾着は出すものなのか出さないものなのかと聞かれますが、どちらが正しいかというよりも、ストッパーをしなければ落ちるというだけの話です。


                    日本のような先進国で、子どもの頃から民族衣装を身につける習慣のある国は珍しいといいますね。
                    お隣の中国にしろ韓国にしろ、日本の着物のようには伝統衣装を身に付けません。

                    特に振袖のような華やかな着物を着ている人を見ると、思わず「わ〜!」と振り返ってしまいます。
                    見る人をも幸せにする衣装って、なんだかとってもすてきだと思います。
                    慣れない草履を履いて外を歩くのは大変だと思いますが、車などで移動せずに、どうか色々な人の目に触れるように外を歩いてほしいと思います。

                    生涯で着物を着る機会なんて数えるほどしかないという人がほとんどだと思いますが、ここぞというときには着物を着る!という日本の文化はなくならないでほしいなと思います。
                    でも振袖を着たお嬢さんたちの幸せそうな顔を見れば、それは杞憂というものなのかもしれません。
                    願わくば、若いうちに一度は振袖を着ておいてほしいですね。

                    しかし、今年の成人式は本当に受難でした。
                    なんでこの日に限って十年に一度の大雪なのかと、私でさえ泣きたい気持ちになりました。
                    テレビのニュースで「一生忘れられない記念になります〜」などと笑顔で話しているお嬢さんを見て、若い人のくったくのない明るさというか、こんな条件にも増して喜びの方が大きいというのか、ちょっと笑ってしまいました。
                    私自身、そういうことがやたらと眩しく感じられる年になってきたということですね、ハイ。


                    帯地の筥迫


                    もう一つの筥迫は帯地の筥迫です。
                    こちらの筥迫は後日詳細をアップします。

                    お嬢さんもお母さんも教会の知り合いだったので、教会で行なわれた成人の日のお祝いを密着させていただきました。
                    この日は日曜日だったので、お天気もよく寒くもない、という着物を着るには絶好の気候でした。

                    筥迫は前日ギリギリに出来上がったので、朝早くからお支度をしていた美容院にお届けにあがりました。
                    さぁ今日は写真を取りまくるぞ〜と思っていた矢先、レンズの調子が悪くなり、あれおかしいとボディからレンズを取り外した途端、レンズが手から滑って床に激突。
                    完全に壊れてしまいました、、、(泣)。
                    相当使い込んでいるしスペックの高いレンズでもなかったので、レンズが壊れたショックよりも、この日一日の記録が取れないということが一番のショックでした。
                    ホントはもっと沢山写真をアップしたかったのですが、なんとかがんばって3点アップ。

                    レンズを落す前に撮った一枚(ピンぼけ)。



                    筥迫を付けた時の美容師さんの一言。
                    「左側から撮影しないようにしてもらったほうがいいわね。」
                    ちょうどこの写真側からということになりますが、筥迫の厚みで襟が浮いて中の襦袢が見えています。
                    着付けをした方はこういうことが気になるようですが、私はと言えば「襦袢が赤だったら色っぽいのにな、、、」などと考えていました(笑)。



                    携帯で撮影した一枚。

                    「昨日ネイルしたんだ〜」とうれしそうなMちゃん。
                    「もうびっくりよ〜」というお母さんからそのお値段を聞いて
                    「髪のセットと着付け代合わせた金額とほぼ同額ってこと!?」と私も更にびっくり。
                    ネイルには全く興味のない私ですが、すかさず筥迫と比べてしまいました。
                    筥迫負けた、、、。

                    Mちゃんが教会に到着すると、回りにいた人たちがワラワラと集まって来ました。
                    さすがは振袖の威力。
                    すると、そこにいたMちゃんの友だちMくん(去年成人した男子)が近寄って来て

                    「何だ〜これ〜〜?」

                    と、おもちゃを扱うような手つきで、いとも簡単にMちゃんの胸元から筥迫を引き抜いてしまいました。

                    私「ぎゃ〜!何をする〜〜!!!」

                    慌てふためく私に、MくんもMちゃんも鳩が豆鉄砲くらったような顔をしていました。
                    いや〜、小学生の男の子がするならともかく、成人も過ぎた男性がこんなことするなんてびっくりしました(ほんと心から)。


                    今回の問題点は、筥迫の収まり具合。
                    十三参りのときはとても安定感があったのですが、今回はやたらと収まりが悪い。
                    十三歳あたりの子と二十歳の子では、体型の差があるからなのか、、、。
                    Mちゃんも収まりが悪いと思ったのか、最後の方ではかなり中の方に押し込んでいました(苦)。
                    この件に関して、経験した方からのご意見いただけるとうれしいです。


                    Mちゃんのお着物は、お母さんが成人式の時に着た振袖だそうです。
                    筥迫を作るにあたり、お着物の写真を貸してくださいと言うと、「恥ずかしい〜〜」といいながらお母さん自身の成人式のときの写真を持って来てくださいました。
                    嬉し恥ずかし若かりし頃のママの姿。かわいい〜。

                    着物のいいところは、三代ぐらいは同じ着物が着られるということ。
                    事前に一度ぐらい着物の袖は通すかもしれませんが、ここで一つご注意を。
                    いくら母娘で背丈や体型が同じでも、足のサイズだけは違うことが多いので要注意です。
                    今時は24cm以上ある子はざらにいます。
                    Mちゃんも24.5cmだったので鼻緒をがんばって伸ばしてみましたが、少なくても20年は昔の草履なので、壊れてしまうのが怖くて途中で断念しました。



                    しかし、そんなことも関係ないかのような、この幸せそうな笑顔。
                    (この画像はMちゃんのお母さんのブログからお借りしました)

                    将来に希望を感じられないと言う青年が多いこのご時世ですが、このときばかりは彼女たちの未来に大きな希望を感じてしまうRom筥でした。



                    「はこせこ掲示板」にも、今年の成人式に作られた筥迫がアップされています。
                    それも日本刺繍の筥迫!&お揃いの半襟!(2013/01/20 mantaさん投稿)
                    是非、目の保養にお立寄りくださいませ(その他力作多数!)。





                    =========================
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                    定員に達しました。

                    ■実用筥迫 三段口扇襠筥迫の作り方
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                    【2013.01.29 Tuesday 21:51】 author : Rom筥
                    | 成人式用筥迫 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                    成人式の筥迫 2013-1 〜刺繍半襟〜
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                      装 飾:刺繍半襟・ラインストーン
                      仕立て:玉縁・綿入れ(製作:Rom筥)
                      内 布:八掛地
                      打ち紐:筥迫用 江戸打D2 <4濃紅>
                      房 糸:切房専用糸:筥迫・末広用 4<濃紅>
                          切房専用糸:筥迫・末広用 6<ピンク>
                          とじ糸:メタリックシルバー <銀糸> 
                      緒締め 緒締め玉:パールビーズ 8<赤>玉:
                      ----------------------------------------------------------------

                      華やかな刺繍半襟を使った成人式用の筥迫です。
                      古くからの友人が、お嬢さんの成人式のための筥迫をご注文くださいました。
                      結婚後は年賀状のやり取りぐらいのお付き合いでしたが、昨年久しぶりにお会いし、私が筥迫を作っていることを知り興味を持ってくれたようです。
                      本日納品いたしましたので、許可をいただいて掲載します。

                      お嬢さんのお着物の画像を送っていただいたので、それを参考に制作いたしました。
                      振袖は紺地にピンクやオレンジの花が散りばめられたもの。


                      右肩に柄がない着物は筥迫をアクセントとして考えればよく、挿し色として着物の中の一色から選びます。

                      依頼者さまからは特に好みの指定はなく、着物に合わせて生地選びもおまかせいただいたので、成人式ということで華やかな筥迫を作る事にしました。
                      「全ておまかせ」ということは、自分の作りやすい素材を選ぶことができる半面、手元の材料で適当なものがないときは、生地探しから始めなければならないという難点もあります。
                      作る事よりも材料探しに時間がかかるので、かなりギリギリに出来上がりました。
                      納期にかなり余裕がなければ受けられない仕事です。

                      今回は刺繍半襟でよさそうなものが見つかりました。
                      元の半襟はこんなデザインです。
                      かなり鮮やかな色味に写っていますが、地色はもう少しくすんだピンクです。


                      刺繍面積の広いこのような半襟は、花嫁さんの場合は半面で懐剣入れを作ったりもできますが、成人式は筥迫だけに使えるので、裏の外箱まで贅沢に刺繍生地を使いました。


                      裏まで刺繍が入っていると豪華さが違いますね。
                      アンティークの筥迫でも裏面まで日本刺繍が施されているものがありますが、私はそういうものを見つけると、気に入った図案でなくてもつい買ってしまいます(苦笑)。

                      今回は欲ばって柄出しをしたので、被せは中央ではぎ合わせになってしまいました。
                      胴締めをすればわからないのですが、中を見せて〜といわれるとちょっと冷や汗ものです。


                      刺繍半襟は左右の柄が同じでも、向きが違うので「柄合わせ」はできません。
                      この半襟のようにしっかり構図がなされているような柄は、メインの柄が中心寄りにあります。
                      左にいい柄を出そうと思っても右側の生地が足りなかったり、右側に全く柄が出なかったりします。
                      柄合わせができないのにメインが中心にきてしまうと、一番いい柄が胴締めで隠れてしまうので、結局このようなはぎ合わせになってしまうことが多いです。
                      これが刺繍半襟を使う難しさですが、こういうこと繰り返していると、自分で好きな図案ができる刺繍を習いたくなってしまうんですよね。

                      初めて刺繍半襟を使って筥迫を作るならば、始めは柄出しを考えなくてもいいような、全体的に小さな柄が散っている刺繍半襟を選ばれる方がいいと思います。



                      襠付装飾の筥迫

                      今回の筥迫は、襠付の装飾筥迫です。
                      このタイプは昔はよく作られていました。
                      いつか作ろうと思っていたのですが、襠付は少なくとも5mm以上襠分が厚くなるので(生地によってはもっと厚みが出る)、これに「紙入れ」(千鳥掛け部分)が加わると2〜2.5cmぐらいになってしまいます。
                      「綿入れ」をすると更に厚みが出てしまうので、このタイプは平面&折り返し仕立てのものがほとんどです。
                      実用にもならず、装飾にもならずの中途半端な形なので、積極的に作ろうという気になれずにいました。
                      そこで何とか厚みの出ない襠付は出来ないものかと思い、今回思い切って千鳥掛けをなくし、紙挟み形にしてみました。
                      これで通常の筥迫と同じ厚みで作る事ができました。


                      襠は一番単純な『折襠』(おりまち)です。
                      ※中の白い部分が仕切りのように見えるかもしれませんがこれは『型芯』です(撮影で外すのを忘れていた)。
                      襠部分は、表布を使う場合と内布を使う場合があります。
                      今回は表布を使いました。
                      ちょこっと厚みが出てしまいますが、折襠なのでサイズ的にはそれほど影響はありません。


                      このような襠付は、被せの『天面』面積が広くなります。
                      千鳥掛けをする紙入れの場合は、型箱(もしくは懐紙)部分が見えてしまうので簪挿しが必要かもしれませんが、このように襠付は天面部分の刺繍柄がよく見えるので、簪挿しを使わなくてもすっきりと見えます。
                      実用筥迫の場合もびら簪を使わないので、天面部分にも気を使って柄出しをしています。


                      簪挿しを使わない状態でびら簪を挿すときは、天面の被せと襠の間に差し込みます。(←これは襠付の場合だけで、被せ天面に幅があるからできること)



                      装飾とカスタマイズ


                      撮影会で着付けをお願いしているIGさんに「若い子はラインストーンをたくさん付けた方が喜ぶでしょ」と言われました。
                      以前もラインストーンは使いましたが、極控えめに使っていました。
                      しかし広告代理店でCM作りの仕事をしている彼女の言葉は、家の中から俗世を見ているだけの私より遥かに現実的です。
                      花嫁さんだとあまりゴテゴテしずらいので、成人式の筥迫なら派手に付けてもいいかなと考えました。
                      とは言っても、実際に作ると大胆に付ける勇気が出ない、、、。

                      私はラインストーンを最小の1mmから0.5単位で4.5mmまで揃え、一つの装飾に3種類ぐらいのサイズを使い分けています。
                      美術館所蔵の江戸筥迫などを見ましても、あの時代はラインストーンこそないものの、金属の丸い金具とかよく使っていますよね。
                      それこそ3〜4mmぐらいのもの。
                      いつの時代も女はそういうものが好きなんですかね。


                      ところで、成人式に筥迫付けたいと言ってくださるぐらいなので、回りの誰よりも目立つということは了承済なわけで、こんな派手なのイヤ!っていうことはないだろう、、、とは思うのですが、そこはあくまで好みの問題。

                      私としてはこんな横挿しの方が好みなのですが、横挿しにすると更に派手になります。
                      でも房がない分、あっさり見えなくもない。
                      私にはこの形が筥迫がつまみ細工の簪を挿しているように見えて、何だかかわいらしく感じます。


                      もし、びら簪は派手すぎるから嫌!なんてお嬢さんがいらっしゃいましたら、無理してびら簪を付けなくてもいいんですよ。
                      飾り房だけでもすてきです。
                      それでもまだ派手に感じるなら、飾り房も取ってしまいましょう。
                      ちょこんと胸元に紙入れが入っているな、ぐらいにしか見えないと思います。

                      でもねぇやはり成人式ですから、女性の一番美しい年頃といいますか、笑っただけで回りからお花がこぼれ落ちるような自然な華やかさがあるお年頃ですから、どーだ!という感じに堂々とびら簪を付けていただきたいですけどね。



                      =========================
                      筥迫工房 筥迫ワークショップ

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                      =========================
                      ■装飾筥迫 びら簪付筥迫の作り方
                      第1回:2013年2月10日(日)10:00〜18:00
                      第2回:2013年2月11日(月・祝)
                      10:00〜18:00
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                      ■実用筥迫 三段口扇襠筥迫の作り方
                      第1回:2013年3月10日(日)10:00〜18:00
                      第2回:2013年3月17日(日)10:00〜18:00

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                      【2013.01.12 Saturday 00:19】 author : Rom筥
                      | 成人式用筥迫 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |