『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
先日、娘の成人式後撮りのため、行ってきました京都まで。
東京は雨天だったようですが、京都はおかげさまで晴天でした!
今回は、かねてよりInstagramでフォローさせていただいていた「きものトータルプロデュースはなを」(以下「はなを」)でお世話になりました。
カメラマンが撮影したデータは納品に時間がかかると言われていたので、ブログはゆっくり上げればいいかと思っていたのですが、「はなを」のアカウント( @ohanahanao )で早々にリールを上げていただいたので、焦ってブログを書いている次第です。
今回のブログには「はなを」のリールを埋め込ませていただくことにして、画像は私が撮影したデータを使って顛末記を書かせていただきます。
娘の七五三も十三祝いも私が撮影したので、さすがに成人式ぐらいはプロに撮影してもらおうと思っていましたが、ハナからスタジオ撮影する気はなく、あくまで地元(東京)でのロケーション撮影を考えていました。
しかし、諸事情により撮影が一年後に延期されたことで娘のテンションがダダ下がりだったこともあり(何で今更〜)、何とか気持ちを上げてもらうために、娘が行きたがっていた「京都」での撮影に切り替えました。
しかし予約は取ったものの、その後に延期が続き(申し訳ない)、やっとのことで撮影が実現したのは娘が22歳の誕生日を迎えた10月末のことでした(汗)。
「きものトータルプロデュースはなを」については、Instagramを始めた頃から無意識にフォローはしていたのですが、筥迫関係者でフォローしている方が多く、よく話題が出るので段々と意識し出したように思います。
特に「はなを」のクラシカルなヘアスタイルと、象徴的なリボン使いに惹かれたというのもあります。
「はなを」のアカウントに登場するお嬢さんたちは花のように可愛くて、もしかしてうちの娘でもあんなに素敵に変身させてくれるのかしら?という期待もありました(笑)。
そして一番に引っかかっていたのは、ある方が言われた「あそこは着付けが上手いというよりも、何というか、いい着付けなんですよね」という一言でした。
2年前の成人式の際は、娘が振袖を着てくれるかが一番の問題だったので、着付けは何も考えずホテルの美容院を予約。
ヘアメイクは娘と担当の美容師さんにおまかせで、私は筥迫が適正に懐中に収められているかを確認するのみ。
今回の筥迫は成人式に間に合わせようと毎日必死に刺繍していた物でしたが、「そんな大層な筥迫をしていたら気軽に成人式に行けない」の一言で、当日はありきたりな筥迫、適当な帯留めを使ったため、自分的には思い入れのないスタイルでした。
そんなわけで、成人式の時と今回の「はなを」でのスタイルがどれだけ違うものになるかにも興味がありました。
京都での撮影
「そうだ、京都へ行こう!」と思ったものの、一年中工房に閉じ籠り生活の私にとって、京都はあまりにも遠い地だったので、予定の時間に果たして行き着けるのだろうかという心配がありました(とりあえず前泊)。
「はなを」は、京都駅から電車で10分、タクシーで10分という場所にあり、住所を元にタクシーで辿り着いたものの、そこは完全に住宅街のど真ん中。
娘と二人でそれっぽい家はないかとウロウロしていると、一軒の家からスタッフが出てきてくれました。
プライベートサロンのため看板の類はどこにも出ていないので、きっと皆さん迷うんでしょうね。
中に入ればいつもInstagramで見ている「はなを」のあの玄関先で、やっと半年の緊張がほぐれた瞬間でした。
着物と筥迫は先に宅急便で発送していました。
着付けに使う小物類や髪飾りは貸してくださるとのことだったので、全部送らなくてもいいというのはありがたかったです。
帯揚げは紫と赤を用意しましたが、これでいいのか自信がなかったので、伊達襟や帯揚げの差し色は当日「はなを」でコーディネートしていただくことにしました。
そしてオーナーが選んでくれたのは「鶯色」の伊達襟と「白」の帯揚げ。
私の中では帯揚げの「白」という発想はなかったのですが、結果ベストなチョイスでした。
私は自分が作った筥迫だけが目立って欲しいので(笑)いつもは余計な飾りは使いたくない派ですが、それでも成人式は少し華やかに準主役の飾りを添えようと考えました。
教室の生徒さんは「つまみ細工」に携わる方が多いので、その縁でつまみを添えることを考えましたが、あの華やかな簪を使ったら筥迫が霞んでしまうので、小さな「帯留め」に留めることにしました。
(私が筥迫至上主義なだけで、筥迫につまみの簪が合わないと言っているわけではありませんのであしからず)
私がイメージした帯留めは桜居せいこ先生のデザインだったので、桜居先生のもとで習っていたrajohさんにお願いして同じような雰囲気のものを作っていただきました。
この筥迫と帯留めが引き立たつように、淡い色味のアンティークの「丸帯」を合わせました。(下の画像の色味が近い)
ここに派手なアクセントカラー(帯揚げ)を使わなくてホント良かった。
1時間半でヘアメイクと着付けを終え、そこからまたタクシーで20〜30分離れた撮影場所に向かいます。
場所はあえて書きませんが、徒歩圏内に撮影スポットがたくさんあるような場所です。
こんなフォトジェニックな場所が至る所に存在するのが京都の凄さですね。
撮影場所に着くとカメラマンさんが待っていました。
挨拶も早々、ウチの娘、自然な笑顔を作るのが苦手なんです(カメラを向けられて喜ぶタイプではない)と私が言うと、優しく笑って入り口でポーズや目線の作り方をレクチャーしてくださいました。
「はなを」では主に振袖のお嬢さんを担当しているとのことだったので、素人娘を自然な笑顔にすることに慣れているであろうことを期待して後はお任せするのみです。
この場所で撮影できるのは今日がぎりぎりと言っていましたが、どうやら11月に入ると紅葉シーズンで激混みとのことで、ここではもう撮影できないのだそうです。
特にこの日は日曜日で、観光客が一気に増えたということもあり、今日は撮影に時間がかかるかもと言われました。
緑と少しの紅葉が混じった屋外で撮影しつつ、敷地内にあった茶店を見つけた娘が「お団子食べたい!」と言い出しました(はぁ?)。
しかし店先のお客さんはまだまばらで、何か注文すれば赤い毛氈で撮影ができるということになり、とりあえずお団子を注文。
緊張しいだった今さっきと打って変わり、カメラの存在を忘れてひたすらお団子に食いつく姿に、「一気にテンションあがったねぇ!」とカメラマンさん爆笑。
今回の撮影では、事前に娘から「顔出しするのは絶対にイヤ!」と言われたので、私もブログでは顔をぼかすつもりでいました。
しかし、ヘアメイクをしてもらった時点で娘が一言「いつものメイクと全然違う!」。
それはメイクに対する拒否感というよりも、こんなメイクの仕方が存在するんだ!というカルチャーショックだったようで。
私は知らなかったのですが、今時女子は「涙袋」を強調するメイクがお約束のようで、それ以外のメイクはしたことがなかったようです。
(確かに成人式の着付けの後も化粧室に閉じこもって目元バキバキに直していましたっけ)
あまりにもいつもの自分の顔と違う上、非日常的なヘアスタイルも相まって、ネットに画像が上がっても誰も自分だとは気が付かれないだろうということで顔出しOKしてくれました。
こんな姿は友達には絶対に見られたくないそうです。やれやれ。
娘の幼馴染たちをブログに載せた時は、今時は年頃のお嬢さんを顔出しするのは危ない!という思いがあったのですが、もしかして「はなを」のアカウントで、運が良ければあの花のように可愛いお嬢さんたちと一緒に我が娘がポストされるかもしれないかと思うと、つい自分の中のミーハー心が優ってしまい、その時は顔出ししてもいいんじゃない?とお勧めする気満々だったので、別人に変えてくれた「はなを」の着物メイク様々でした。
優雅にこんなポーズをしているなんて、どれだけ人気のない場所なのかと思われるかもしれませんが、実際はかなりの観光客がそばを行き来しています。
その通行の合間をぬって、すかさず撮影するんですね。
もしくは、ここに写らない位置から大勢の人(特に外国人)に激写されています。
初めは娘もNo!と断っていましたが、あまりの人の多さに最後は完全に諦めモードでした。
その親(私)は何をしていたかといえば、その中に混じって一緒に激写している始末(笑)。
境内は基本撮影禁止ですが、それは室中のことであって、このような廊下は大丈夫なのだそうです。
それでも撮影のために観光客を足止めするような行為は禁止です。
私が撮影ダメ!と言い張っていたら、それならこんなところで個人撮影するな!と言われるでしょうし、観光地でロケーション撮影する限り、大勢の人に激写されても文句は言えません。
あくまで周りの迷惑にならないように十分に配慮しながらの撮影なので、この場所を熟知しているカメラマンでないと出来ない撮影だなと思いました。
「はなを」ではオーナーが着付けをされるのですが、以前この着物を着た時の写真を見せてくださいと言われました。
そして、これは花嫁さんのような帯幅なのでもう少し狭くしますね、と言われました。
私は振袖の時も帯幅は広くするものだと思っていたので、ちょっとびっくりしました。
(ちなみに、私は昔に着付けはを習ったぐらいで、その後はほとんど自分で着物は着ていませんので、着付けに関してはその程度の知識しかありません)
着物と筥迫を送った際に、今回の筥迫とは別に厚み取り用のダミーの筥迫を同梱していました。
以前、あるお嬢さんの振袖の着付けに立ち会った際に、着付けが終わってから筥迫を入れてくださいと言われたのですが、強固に締め付けられた襟元に筥迫が太刀打ちできず、何とか入れてもすぐに飛び出してしまう状況に閉口したことがあります。
筥迫が入らないと胴締めや懐紙を全て取り除かれる恐れもあります。
そのため、着付けの際の厚み取りにダミーの筥迫を使ってくださいと説明しました。
するとオーナーは、自分は胸元をスッキリ見せたいので帯は少し下目に締めるし、このぐらいの厚みならちょっと襟を引けば入るはずですよと言われました。
確かに筥迫は適度な圧迫感の中に押し込むだけで、そのまま安定して収まっていました。
これなら落とし巾着を使わなくても大丈夫かもしれない(怖いから一応は帯の中に入れましたけど)。
振袖の着付けは帯幅を広く高くというイメージがあり、最近は足長効果を狙ってなのかやたらと帯を高い位置に締めるスタイルを見かけますが、帯位置が高くなるということは懐中が狭くなるということ。
その狭い胸元に筥迫を入れるのは本人も苦しいでしょうし、見ている人も苦しくなる。
そして帯と襟合わせが近くなることで、筥迫が中央に位置するのも見た目によろしくない。
びら簪もあまり上の方から下がっていると何だか七五三か市松人形みたいなので、私は今回ぐらいの帯位置(もしくはもう少し上ぐらいでも)に筥迫が入っていた方が見た目にも無理がないように思います。
また、このぐらいの位置から長いびら簪が下がっている方が、しっとりとした大人の雰囲気が感じられて素敵だと思います。
「はなを」スタイルは、このクラシカルな髪型とシンプルなリボン(左右のバランスを変えている)だけという組み合わせが何とも可愛い。
オーナー曰く「お客様が髪飾りを沢山持ち込まれても、私はあまり使いたくないんです」
だからこのようなリボンを考案されたのでしょう。
私は袋物を作るのに古い丸帯を使うことが多いので、丸帯は身近な存在でこのレトロな雰囲気がとても好きです。
ただ丸帯は短いので「立て矢」か「ふくら雀」ぐらいしかできないと言われたので、成人式で周りの友達が今時のデコラティブな帯飾りをしているのに、その中で娘だけが古臭い帯結びでは可哀想かと思い、わざわざ袋帯に仕立て直しました。
成人式では無事今時の派手な帯結びにしてもらえたのですが、この時の画像を見たオーナーは「今回は上品な帯結びにしましょう」。
それがこれです。
本来の「丸帯」は表裏とも同じ織り地なので、袋帯にすると2本取れるというボリュームです。
そのまま使っていたらいかにも昔の帯結びですが、袋帯にしたことによってコンパクトに収まり古っぽさは感じませんでした。
その上で本来の丸帯の雰囲気を残しつつ、清楚に可愛い結びにしてくれました。
このスタイルにはこれが正解なのでしょう。
お昼を過ぎて観光客が一段と増え、人に見られながらの撮影が耐えきれなくなった娘がここでギブアップ。
「もう笑顔が作れない、、、(泣)」
親がこのような仕事をしているので自分には着物を着る義務があると思っているようで、着物を着て欲しいと言っても決して拒否することはありませんが、自分の綺麗な姿をカメラに撮られて喜ぶような娘ではないので(どちらかと言えば苦手)、よくここまで頑張ったと思います。
苦手なことなのに協力してくれてありがとうね。
でもその前に、筥迫単体で撮影してもらいました。
緑の中の着物や筥迫はとても映えます。
やっぱりロケーション撮影はいいわ。
こうやって画像になって初めて気がつく「房」のヨレ、、、。
箱に入れて運んでいる間にクセがついてしまうのですが、当日は色々なことに夢中になり、房にまで気が回らない。
人には注意するけれど、自分でもついやってしまう。
気がついたら、少し湿ったテッシュなどで湿り気を与えるだけでも直りますよ。
最後に「はなを」でのスタイリングは、私にはとても勉強になりました。
今時の流行りよりも、その着物や帯の持つ良さを考えながらのスタイリング。
決められた物事よりも、あくまで自分がいいと思うスタイルが確立されている。
「はなを」が人気がある理由がよくわかります。
そして度重なる延期にご迷惑をかけたにも関わらず、毎回親切な対応をしていただいたオーナーに心から感謝いたします。
カメラマンさんは物腰柔らかく、撮影しながら観光案内までしてくれるサービス精神が素晴らしい(笑)。
これ以上ない記念の1日にしていただいたスタッフの皆様に心より感謝申し上げます。
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すでに懐かしい存在となってしまった筥迫です。
私が娘の成人式のために頑張った刺繍筥迫で、Instagramを始めた時に何からあげていいかわからず、そうだ刺繍の経過を載せて行こうと思い、始めの頃にポストしていたものです。
しかし、実際に娘の成人式ではこの筥迫は使われておりません。
けっこう細かい刺繍だったので、成人式に間に合わせるために毎日根を詰めて刺繍していたのですが、娘にとってはそれがかなり重荷だったようで、「成人式は気楽に楽しみたいから、その筥迫間に合わせなくていいよ」と言われてしまいました。
筥迫作りの娘なんてそんなものです(苦笑)。
ということで、成人式はそこら辺に飾ってあった適当な筥迫を使い、繊細なつまみの帯留も気軽に壊されるのは怖かったので適当な帯留めで代用するという、なんともあっさりとした出立ちで成人式に臨んだ娘でした。
ちょうどその年の5月に刺繍教室の作品展があったので、筥迫はそれまでに仕上げることを目標に切り替え、その後にゆっくり成人式の後撮りをしようということになりました。
それなのに、いつまで経ってもその正式な写真がブログにアップされていないということは、そうです、未だに後撮りというものが行われていなかったんですねぇ(遠い目)。
実はその成人式をきっかけ、娘が一大決心をする出来事があり、そこからの一年間は、華やかに振袖を着て撮影するなどということも言い出せないような状況でした。
そんな状況も今年になってやっと落ち着いたので、ここでやっと一年遅れの後撮りをすることになったのですが、しかし成人式から一年も経ってしまうと私も娘も気持ちが上がらない。
後撮りは気が楽な一方、やはり前撮りよりもテンションが下がるのは否めないですね。
そこで意を決して「京都」でロケーション撮影することにしました(これならお互い気持ちが上がるはず!)。
そして今年5月に予約を取ったものの、雨で延期となり、次の予約で私が圧迫骨折になって延期、さらに次の予約で撮影場所のお祭りと重なることが発覚して延期、そしてやっと来週末に決行となったのでした。ふ〜っ。
もうここまで来たら、雨でも絶対撮影してやるわ。
しかし、当の娘はすでに22歳。笑っちゃいますね。
久々の浅草
先日病院で、来週京都に行くけれど大丈夫かと先生に聞いたところ、経過もよく、コルセットしていれば大丈夫でしょうとお許しが出るほどに回復はしているので、今日は浅草まで出かけました。
私は元々インドア人間なので、フリーランスになってからというもの基本的に地元以外のところに出かけることはほとんどなくなりました。
ネットで簡単に物が買える世の中になってからはよけいですね。
そんなわけで、東京に住んでいても浅草に行けば立派なお上りさん状態です。
だから雷門の大提灯を見ればつい撮影してしまいます(笑)。
穏やかな季節なので流石の人混みですが、やはり外国人率はかなり高かったです。
今日の目的地は、観音通りにある「桐生堂」です。
実は成人式の時点でこの筥迫は出来上がっていなかったので、始めのイメージだけで帯留めの色は「黒」で用意していました。
ところが今回、撮影が直前に迫って慌てて半衿を付け、実際の筥迫や帯留めを当ててみたところ、房の色が「紫」ということに気がつきました。
成人式の後に筥迫が出来上がったので、実際の振袖に合わせることを考えず、筥迫のイメージだけで房を染めてしまったんですね。
これを黒の帯締めに合わせたところ、なんか違う!ということに一週間前に気がつくという、、、(汗)。
成人式の筥迫は無難に「白」を使ったので気がつきませんでしたが、実は筥迫のコーディネートでは、筥迫以上に房の色というのは大事なんですね。
筥迫より房の方が目立つと言っても過言ではありません。
房は帯締めに掛かるので、ここで色が調和しないとチグハグな感じになってしまいます。
刺繍の筥迫も、つまみの帯留めも、以前コーディネートしたものよりボリュームがあるので、全体的な印象が変わってしまったこともあります。
これはまずいと思ったものの、今更ネットで探しても色味は実際に手に取ってみないとよくわからないですし、一週間しかないのに配送にかかる時間もある。
これはもう実際に目で見て探しに行かなければならないということになり、「桐生堂」ならお手頃価格でいい物が見つかるはず!と睨んで行くことにしました。
これまで桐生堂のネットショップでは、打ち紐やコキなどを買ったりしていたので、私の中では帯締めやその他の紐を扱う専門店というイメージがあったのですが、実際に行ってみたらまぁこんなお店だったのね。
奥が帯締めや紐を扱うところで、ご主人が作業をしていました。
今時の成人式の子たちが使うようなデコラティブな帯締めなどはありませんが、通常の帯締めの他にもお値打ち価格の帯締めなども置いてあります。
運良くお値打ち品の中からちょうどいいものを2色買って、あとは当日着付けの際にいい方を使うことにします。
体が万全な時に企画したこととはいえ、浅草だって私には遠出なのに、京都に行くなんてちょっと気が遠くなる思いですが、当日はせめて大雨にならないことを、どうか皆さん祈っていてください。
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ブログの方には、私が今製作中の筥迫画像を出していなかったので、Instagramに掲載したものをまとめてみます。
やっと刺繍が終わったので(来週作品展だというのに)。
図案が違うのは、三面柄合わせの台を変えているからです。
通常の二面柄あわせはお約束でも、三面柄合わせとなると俄然難しくなります。
今、仕立てに四苦八苦しています(汗)。
またしても成人式の画像が届きました。
前回のNちゃんに引き続き、H家の姉妹揃っての艶やかな振袖姿です。
こちらの二人も娘の幼馴染です。
そして成人式を迎えた今回の主役、こちらが娘の同級の妹RHちゃんです。
桜をバックに淡いピンクの振袖姿がなんて可愛い。
RHちゃんの振袖はママフリですが、RHちゃんのおばあちゃんがお嫁入りで着た白無垢を染め直したものだそうです。
詳細は過去ブログからどうぞ。
着物の良さは、ずっと引き継いで着ることができるということですね。
筥迫も丹精込めて作る物ですから、是非綺麗に保管して三代引き継いで使ってください。
こちらの筥迫はより本格的な大型の筥迫です。
帯地なので全体を玉縁であしらった本仕立てです。
びら簪も長鎖を使っているので存在感があります。
どんなに重くても、どんなに邪魔でも、びら簪は絶対長い方がいい!(だって特別なハレの日だもの)
お姉ちゃんのNHちゃんは(赤の振袖)、以前十三詣りでも筥迫撮影のモデルに協力をしてくれました。
彼女の胸元を飾る筥迫は、そのとき使った物を今回も使ってくれたようです。
この筥迫は「基本型」で(ネットショップで販売している教本に付随している型紙使用)日本刺繍をあしらったものです。
私が日本刺繍を始めてまだ1〜2年という時代の作品で、日本刺繍の筥迫をあげてでもモデルをやってほしい!と思っていた頃でした。
この頃は私の周りでも筥迫の認知度はなく(今でも一般的な認知度には程遠い)、筥迫の着装画像のためだけに振袖を着てくれる人は貴重という環境でした(実際にはモデル以外の色々な人たちの協力が必要)。
現在では私がブログで、筥迫!筥迫!と10数年騒いでいた効果もあってか(笑)、少しは認知度アップしたのではなかろうかと思います。
少女だった子が大人の女性になったことをしみじみと感じるのが成人式の振袖姿ですが、十三詣りの振袖姿はおしとやかにしているつもりでも無邪気さを隠しきれない儚い少女時代を感じます。
節目、節目に振袖を着て、そこにはいつでも筥迫がある。
そんな風景が日本の其処彼処に見られるようになる日を夢見るRom筥です。
着物好きは続くよどこまでも!
今回の着付けをしたのは、二人のママであるMさんです。
筥迫を作る以前から子供を通じた知り合いで、私の筥迫活動を初めから知る人です。
その他にも仲の良かった保育園ママたちは、七五三、十三詣り、成人式、それぞれに私の筥迫活動に理解を示し協力をしてくれました。
お金もなく身近な人たちに協力してもらわざるを得ない状況でしたが、当時も今も「筥迫なにそれ?」という人が大多数という中で、ママ友たちの「一緒に盛り上げてあげよう!」という気持ちは本当にうれしかったです。
これまで無償で着付けを協力してくれたJ.Iさん(着付師の資格持ち)がいて、MさんやNママ(前回成人式画像のNちゃん)は、そのおばあちゃんたち(ママたちの母)が着物好きだったという環境にあったので、全てが私にとって幸運だったと思います。
J.Iさんは広告代理店でCMの仕事をしていたので、数名の子供たちとそのママに浴衣を着せて、当時担当されていたファブリーズのwebCMに出演もしました(筥迫はなかったけれど)。
その時のキャプチャ(スクショ)を取っておけば良かった、、、。
折りにつけ子供たちに着物を着せ、喜んでいたような仲間たちでした。
ちなみに十三参り当時のMさんは着物の知識などほとんどなかったのに、今はキャリアウーマンの傍ら着付け師一級を目指し特訓中とのこと。
お互いに娘たちの節目には「着物に筥迫!」で歩んできた10数年です。
最後に、父親冥利に尽きる画像を。
(パパ、デレデレですな)
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今まで色々な方々の成人式筥迫に携わり、娘にも三歳、七歳(このときから筥迫活動開始)、十三詣りと着物を着せて来ましたが、自分的には今回のお支度が一番大変でした。
かつて、親の趣味を押し付けられて「成人式は黒歴史!」と聞いたことがあったので、自分の趣味を押し付けるのは十三詣りまで、成人式や結婚式で娘の趣味に口出しをすることはやめようと固く決意していたのですが、数年前に振袖を入手したときには、いかにも面倒臭い様子でこの振袖を選び、その他は適当に選んでといういい加減さ。
興味があるけれど、親の趣味とはかけ離れた振袖を選ぶ方がいいのか、親の趣味で選べるけれど本人に全く興味がない(=嫌々振袖を着る可能性有)のとどちらがいいのかという究極の選択。
成人式の着物選びは悲喜こもごもですね。
結局、成人式直前まで振袖に手を通すどころか見ることもしなかったので、これでは成人式は行きそうもないなとは薄々思っていました。
しかし直前に友達に誘われれば「やっぱり行きたい!」と言い出す可能性はあるので、そのとき美容院を探しても入れるところはないので、とりあえず予約だけはしておくことに。
七五三や十三詣りの時期は目安はあっても「その辺りの都合の良い日」という選択肢があるのである程度気楽なのですが、成人式は「この日!この時間!」というピンポイントだから大変なんですね。
お支度
小物は2年前ぐらいから少しずつ選んでいましたが、それは「こだわり」というよりは、「本当に着物を着るのか?」という気持ちがあったからです。
(写真だけなら「バック」より「末広」使ったと思う)
選んだ「丸帯」にしても、写真だけなら筥迫命!の私は「前姿」だけ撮ってもらえばいいのですが(着付師さんごめんなさい)、丸帯は短いので「ふくら雀」か「縦矢」ぐらいしかできないと聞いていたので、成人式に行くとなると友達が今時の華やかな帯結びをしているのに一人だけ地味結びは可哀想かも、、、との親心から、確実に本人が「成人式行く!」と決まった10月になって、慌ててお針子会に頼み込んで袋帯に仕立て直してもらいました(石井先生、無理言ってごめんなさい)。
おかげさまでフリルな帯結びになりました(笑)。
成人式のための「刺繍筥迫」はこの日に向けて必死に作業していたのですが、母の思いが重い筥迫を成人式につけたら「気になって楽しめない」という娘の主張により、当初は「筥迫なし」で考えていました。(振袖さえ来てくれれば万々歳)
しかし、いざ振袖を美容院に持っていく時点で工房の壁にかざってあったこの筥迫が目につき、これでいいんじゃない?と即座に荷物にIN。
これはちょうど去年の今頃作ったもので本仕立ての筥迫です。
こんなありあわせな筥迫選びでしたが、どうせ本人は何を入れても興味ないし(笑)。
今回の小物選びは、筥迫周りに余計な飾りを極力用いないようにしました(筥迫を目立たせたいから!)。
帯揚げはあえて無地の縮緬にしたのですが、着付師さんが気をきかせてリボン結びにしそうになったので、あわてて普通の結びに直してもらいました(笑)。
rajohさんに作ってもらった「つまみ細工の帯留め」も、友達と騒いでぶつけて壊されそうだったので、メインの筥迫と帯締めは「後撮り」の時に使って、今回は気軽に帯留め(七宝)で代用。
帯留めのほとんどは「三分紐」のような細い帯締めを使うので、今回の帯締めの太さでは通りません。
そこで輪ゴムを使った止め方を参照して無事使うことができました。
厚みが出て目立つかと思いきや、ほとんどわからないのでオススメです。
ハレの日の意義
私自身が成人式の時は、「地元中学の体育館で開催する地味な式典」というイメージがあったので、式典には参加せず、高校時代の友達と別の日に写真を撮りに行ったような記憶があります。
つまり「成人式=ハレの日!」という感覚がありませんでした。
私自身がそんな感じだったので、娘が成人式に出ないと言っても何も思わなかったと思います。
しかし成人式も間近になった10月頃に、面倒くさがる娘をなだめてやっと着物に手を通させたところ、明らかに目の輝きが変わりました。
一瞬にして「振袖超楽しみ!成人式楽しみ!」に覚醒した瞬間でした。
そこからは毎日ワクワクウキウキの様子でしたが、成人式当日に待ち望んだ振袖を身にまとい、会場に向かう嬉しさ溢れる娘の後ろ姿がいまだに目に焼きついています。
振袖一枚でここまで意識が変わるとは、、、。
私が子供の頃にはあった「よそ行きの服」という概念がいつしか世の中からなくなり、生まれてから「ケ(日常)の服」だけで育った娘が、初めて振袖という「ど正装」に身を包んだことにより、ハレの日(非日常)を体現したのでしょう。
この日この時間に向けて、一生に一度だけ成人たちのエネルギーが集約する時。
改めて成人式の意義を感じたRom筥でした。
「振袖」文化のある日本に生まれてホント良かった。
全国の成人の日を迎えた若人に幸あれ、その親御さんたちにも心よりお祝い申し上げます。
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我が家の不思議ちゃんも、この10月にめでたく20歳を迎えました。
コロナの状況によりけりですが、同年代の世のお母様たちと同様、成人式が来年1月10日に実施されることを心から願っております。
「十三詣り」の時は、あんなにもブスッと不機嫌で(友達がいたおかげで撮影はなんとかなりましたが)、しかたなく着物を着てやっているぐらいのノリでしたが、さすがに成人式ともなると「振袖着るの楽しみ〜♡」モード全開で、それを見てしみじみと大人になったなぁとその成長を感じていたりします。
でもね、そうなると何だかこのような通過儀礼の熱意が薄れてしまうようにも感じてしまうんですね。
あんなに不機嫌だった十三詣りに当時はイライラしていましたが、それでも子供はまだ親のもの、という感覚があったのかなと思ってしまいます。
最近、貼り込みの沼にどっぷりはまっている教室のHさんが、現在娘ちゃんのために十三詣りの筥迫作りに励んでいますが、この不機嫌な年頃の娘ちゃんにプリプリしている様子を見ると、なんだかとっても懐かしい。
「十三詣り=不機嫌な娘」はセットのようなもので、だからこそ危ういあの少女時代はとても貴重なのだと、今更ながら思ってしまいます。
つい最近まで着物になんてまるで興味のなかった我が家の娘も、私がこのような仕事をしているため、自分が着物を着て筥迫を付けることに対しては、当然そうしなければならないとは思ってくれているようです。
自分が結婚する時も、式や披露宴はやりたくないけれど、着物を着て写真は撮るよ!と積極的に言ってくれます(笑)。
私にとっては、着物よりも筥迫第一なので、実は成人式の着物に対する思い入れはほとんどありません。
適当にサイズのあうヤフオクの着物(古着)をセレクトして、どれがいい?と娘に選んでもらったところ、昭和レトロな黒の古典柄を選んでくれました。
せめて現代的な帯を選んであげようとは思ったのですが、気がつけば超アンティークな「丸帯」を買っている私、、、。
なぜかというと、今回のコーディネートのメインは、筥迫の他に「つまみの帯留め」というものがありまして、これは以前から教室のrajyohさんに依頼していました。
こちらもあくまで「帯留めが主役」という帯選びをした結果、丸帯になったという感じです。
rajyohさんに作ってもらった、つまみ細工の帯留め。
私はつまみ細工作家の桜居せいこさんが好きなのですが、rajyohさんはその桜居先生の教室の師範科で学んでいらっしゃいます。
(rajyohさんの記事はこちら→引き継がれた七五三のママ振り)
こんなバリバリな私好みのセットで、正直なところ娘に対する罪悪感を感じなくもなかったのですが、rajyohさんが帯留めを納品に来られた時に、ついでに娘の着物のサイズを見てもらいました。
(rajyohさんは着付け師さんなので、着付けられないサイズであれば急ぎお直しに出そうと思い)。
しかし、これらの振袖セットを身につけた娘が突然、成人式に燃え出してしまいました。
どうやら私セレクトのコーディネートがやたらと気に入ってしまったようです。
「特にこの帯がステキ!」
こんな古い丸帯を見てステキというのか、あんたは、、、。
子供の頃から古いものばかりが家に散乱している家に育ったので、自然と英才教育されてしまったのかもしれない(愚)。
その後、毎日成人式のことが頭が一杯になっている娘を、戸惑いながら見ているRom筥という構図です。
(しかし、そこに筥迫への興味はまるでないところがミソ!)
そんな娘が、最近しみじみと言いました。
「友達の中には、自分でバイトをして振袖をレンタルする子もけっこういるんだよ。自分は親がちゃんと揃えてくれたけど。」
私としては押し付け的な罪悪感を感じていたので、娘がそんなことを言うことが意外でした。
その友達たちの親御さんは共稼ぎのようなので、経済的な理由というよりは、そんなお金のかかるものに親が負担をするつもりがないという価値観なんでしょう。
私の親(亡き母)がそうであったように、例え自分に着物に対する興味はなくても、娘が成人式に着物を来たいと言えば、お金はだすけれど全部自分でやって!と言ってくれるものだと思っていたので、娘が成人式に着物を着たくてアルバイトをするなんて話を聞くと、とても心が痛いです。
来年の成人式の写真はアップできないかもしれませんが(そのときは筥迫も帯留めも付けないかもしれないので)、来春予定している「後撮り」の画像をアップするかもしれません。
それから、来春(2022年)5月12日〜15日に、お針子会刺繍教室の作品展が行われる予定なので、そのときにこちらの筥迫を出品する予定です。
しかしこんな肉飾モリモリの筥迫、うまく仕立てられるのかしらん、、、(汗)。
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あまりにも悲しくてやるせない「はれのひ」事件から早1年。
今年もあいかわらず一部の青年たちがやんちゃな行動をしたり、肩出し花魁姿も健在のようですが、去年のようにありえない事情で悲しい思いをする成人たちがでなかったことに安堵するばかりです。
どんなに時代が変わろうとも、「成人式には着物を着たい!」と思える文化のある日本はいい国ですね。
そんな折、以前ご紹介しましたままねこさんから、お嬢さんの成人式のレポートが届きました。
娘を持つ筥迫ビルダー(?)にとって、何より力を発揮したくなるのが成人式ですね。
それでは、お嬢さんの成人式の筥迫に情熱を注いできたままねこさんの奮闘を見てみましょう。
先日、娘の成人式が無事に終わりました!
あまり良い写真が撮れなかったのですが、筥迫装着の姿のご報告で
貸衣装屋さんには筥迫を使うことは伝えてあったのですが、着付師
補正には普通のフェイスタオルを一枚畳んで腰に当てただけで、胸元には何もせず、私の心配をよそにあれよあれよと着付けが終了。
「ではお母さん、筥迫を入れてください」
言われるままに恐る恐る娘の胸元に筥迫を入れたのですが、娘の胸は薄い
成人式の振袖に筥迫は珍しいということで、貸衣装屋さ
娘の選んだ振袖は柄が大きいものの全体にあるわけではないので、筥迫が無かったら寂しい
着付師さん曰く「振袖は 右胸には柄が無いから、帯揚や帯締めで華やかにするんですよ」と
貸衣装屋さんの店内にあるポスターを見て、改めてその事実を知らされました。
その後、娘の友達の振袖も見てみましたが、一部を除いてほんと振袖の右胸には柄が無い!
その事実に気づいた私は、振袖の右胸の柄が無いのは、もはや筥迫のスペースを確保するためではないかと勝手に思うようになりました(笑笑)。
※簪刺しに簪の模様がかわいい!
この娘の成人式の晴れ着姿を親族に披露することに、実は私にはもう一つの目的がありました。
私が、日本刺繍を習い、筥迫の仕立ても勉強していることは、主人
月に10日ほど仕事があるのですが、それ以外の日は家にこもって
娘の晴れ着姿を見せることで、私のしていることが理解されたら嬉
娘の成人式の晴れ着に、私が仕立てた筥迫を飾ってやれたことは、母
たった一人の我が子が女の子で良かったとつくづく思いました(^_^)。
貸衣装屋さんでも話題でしたが、成人式の年齢が18歳になるかも
私的にはやっぱり20歳が良いと思います。
しかし、もう貸衣装業界ではすでに今中3の子たちにDMを送って
なんとも忙しないことですよね。
私もまだまだ発展途上。
もっと上手く刺繍して、もっと上手く仕立
以前のままねこさんの記事はこちらです。
ままねこさんが何年か越しでお嬢さんの成人式のための筥迫を作る経過を知っていたので、このようにやっと形になったことで私も感無量です。
今回の筥迫の写真は、ままねこさんが講習会に持ってこられた時にライティングもなく撮影したものなので、繊細な刺繍があまり綺麗に撮れず残念でしたが、あいかわらず刺繍の上手いこと。
しかしながら、私は声を大にして着付け師さんに言いたい!
もっと「襟」を出してくれ!と。
(ミシン刺繍の半襟だってもっと出すさ!)
だって見てよ、この半襟の刺繍、、、
ああ、気が遠くなりそう、、、。
それにしても、巾着が入っていない〜。
お嬢さん筥迫よく落とさなかったねぇとままねこさんに言ったところ、
落とし巾着を写真撮影の時に出したまま式に出て、案の定落としたようでした、、、。
ただ、私立中学校の30人くらいの卒業生を中心とした、こじんま
だそうです(苦笑)。
落とし巾着を出すか入れるか。
私としては可愛いなら出してもいいとは思うのですが、成人式の子は落としを入れないと100%筥迫を落とします。
大人とは言っても、着物を着慣れていないと動作が洋服を着ている時に近くなります。
腰曲げてかまわずしゃがむし、全力じゃなくても走りますので(笑)。
花嫁さんは唯一の主役で人の目が集まりますから、自然とおしとやかな動きになる(何よりお供がいる)。
これなら筥迫の巾着を出していても落とす可能性は低いでしょう。
しかし成人式は周りが主役だらけですから、まぁ「地」が出ますね(笑)
七五三に至っては、レンタル着物や既製品の着物なんて襟元がやたらと薄っぺらなので200%落とします。
落とし+予備のクリップでもなければ、全力で走り回る7歳児の胸元から筥迫を守ることはできません(苦笑)。
無事に成人式を迎えられ、精魂込めて作った大切な筥迫に被害もなく終えることができて本当によかったです。
改めましてお嬢様の成人の門出を心よりお祝い申し上げます。
ここまで相当仕立てを作り込んでいるので、筥迫はとてもいい出来です。
巾着も相当数を作らないとここまでの形には造形できない。
今後は本仕立ての玉縁を練習して、更に上級の筥迫を目指しましょうね。
ままねこさんは現在、四ツ襠紙入れに刺繍をしているとのことで、さまざまな条件で刺繍が仕立てにどう影響するか実験しているようです。
その研究結果が楽しみなRom筥です。
ショップで販売している教本で筥迫を作られた方の成人式、結婚式、七五三などのレポートも募集しています(十三詣りもほしいなぁ)。
ままねこさんは講習会に通われているので中級レベルのしっかりとした縢襠付筥迫を作られましたが、教本の筥迫(初級)で作っても、画像ではそれほど違いがわからないはずなので(触ると完全に違いがわかります)、恥ずかしければ「筥迫掲示板2」の方でご紹介いただいてもかまいません。
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今回は成人式の筥迫です。
モデルは、以前「十三参り〜撮影〜」に登場したN.Hちゃんです。
あれから7年、こんな素敵な女性に成長しました
実際の成人式は来年ですが、今回前撮りをしたということで画像をいただきました。
顔出しOKということなので、久々に表情のある成人式画像をご披露することができます(ご協力感謝!)。
そして、この筥迫も4年前の「十三祝い徒然」で使ったものです。
Nちゃんのママとは妹のRちゃんと娘が保育園からのお付き合いで、成人式に筥迫をつけたいと言われ、私の手持ちの中からお着物に合った筥迫をプレゼントさせていただきました。
本仕立て
この筥迫は撮影もしないまま手元を離れてしまったので、単独画像はありませんが、厚手の帯地を使っているので、紙入れ部分にも玉縁を入れた本仕立てで作っています。
厚手の帯地は折り返し仕立てができないので、紙入れ部分も玉縁処理。
厚手地の仕立てに挟み玉縁をするととんでもない厚みになってしまうので、必然的に「本仕立て(縫い玉縁)」になります。
いつか「本仕立て」を講習会でやりたいとは思っているのですが、ご家庭用ミシンではできないという意見もあり思案中です(私は工業用ミシンしか使ったことがないので、ご家庭用ミシンがどうダメなのかもわからない)。
講習会なら上級B以上のレベルだとは思いますが、ミシンによほど慣れていないとできない処理なので、貼り込みのレベルだけで考えられないのが難しいところです。
大判の縢襠付筥迫
これは現在講習会で使っている大判サイズの筥迫なのですが、懐中してしまえば一般の人には通常盤(教本の型紙)との違いはほとんどわからない程度。
それでも最近の和装の花嫁に流行っている小さな紙入れに比べればずっと大きく、見た目はとても豪華です。
ただし着付師さんには不評でしょうね(笑)。
これだけの大きさのものを懐中するのですから、通常の振袖着付けのようなガッチガチの補正をすれば筥迫は入りません。
帯も高い位置に締められてしまうと筥迫を入れるのが非常に困難になってしまうので、この画像ぐらいの位置がおすすめです。
筥迫の厚みを見せた時に、瞬時に帯の位置や補正の加減を判断できる着付師さんだとラクですが、そうでない場合も多いので、打ち合わせや着付けの前にしっかりと筥迫の厚みを見せて説明しておいた方がよいと思います(七五三でも筥迫は使いますが、大人の振袖に着用するのとはあくまで別物)。
ちなみに、最近この大判サイズ用に大人用の長鎖のびら簪をショップで扱うことにしました。
通常版の筥迫をより派手にしたい場合は、鎖を長めにするだけでかなり効果があります。
アクセサリー工具をお持ちの方のために、部品だけの販売もしていますので、お好きな長さに付け替えてみてはいかがでしょうか。
左が妹のRちゃん。
この総絞りの振袖は、Nちゃんが十三詣りの時に着た着物ですね。
筥迫もその時の物。懐かしい。
ママ振り
どちらもママ振り(母の振袖を娘が着ること)です。
左の総絞りの振袖はママの十三詣り用で、左の振袖はおばあちゃまが婚礼の時に着た白無垢を、ママの成人式用に友禅で柄付けしてもらい、付け仕立て直したものなのだそうです。
再利用で全く新しいものに作り直せるのが着物の素晴らしいところですが、そんな文化も今は昔となってしまいました。
だからこそ、これを娘たちに着せたい!というママの気持ちは痛いほどよくわかります。
三代のハレの日に活躍した振袖は幸せの記憶が凝縮しているようで、おばあちゃま(ご健在)もさぞやお喜びになったことでしょう。
そして潮干狩り
さてさて、今年も行ってきました「潮干狩り」。
奇しくも、上記のNママとの恒例行事になっております。
昔は娘らを喜ばせるために連れて行った潮干狩りですが、チビたちが迷子にならないよう気を使いながらでは潮干狩りに集中なぞできない。
今ではそんな子供たちもいないので、大人二人でひたすら貝取りに熱中できるのが夢のようです。
昼間に干潮時間が当たるのがGW頃で、ちょうどよい干潮の日が私の講習会日程とぶつからず、Nママの仕事のシフトが合うように2ヶ月前から連絡を取り合い調整しあっています(笑)。
できれば人の少ない平日を狙いたいところですが、今年は29日(日)になってしまったので、掘り尽くされていない地面はない!ぐらいの人混みでした。
おかげで収穫はいつもの1/3でしたが、潮干狩りさえできれば満足だからいいの。
ビールを飲みながら翌年に向けての反省会をするのもまた楽しい。
潮干狩りの最中は写真は取れないので(夢中だから)、今回はせめても当日の献立をアップします。
最近よく作っているCookPadの「☆トマトとにんにくとツナのパスタ☆」のアレンジです。
このレシピ殿堂入りだそうですが、数分でできる超簡単レシピで、失敗のしようもない手順が秀逸。
ニンニクさえ刻めれば、小学生でも作れる。
そして誰が食べてもハズレのないおいしさ。
今回はツナの代わりにアサリとベーコンを入れてみました。
冷蔵庫にブロッコリーが残っていたのでついでにトッピング。
アサリを入れるので塩分は加えません。
間違いのないおいしさ。
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今回はぴょんさんから届いた成人式筥迫のレポートをご紹介いたします。
今まで筥迫レポートを書いてくださった方々の情報が大変役にたったようですよ。
姪の成人式の前撮り写真が出来上がりました♪
これまで筥迫ブログのレポートをたくさん見てきたので、
そんな折、今年成人式を迎えた
つたない作ですが、
姪から振り袖のコーデ画像がラインで送られて来て、表布探しを開始。
私は刺繍はできないので、染めの豪華な布を探したのですが、
特に姪が選んだ着物が現代的だったので悩みましたが、結局、見つけたのが刺繍半襟でした!(筥迫ブログ通り!汗)
型はブログをガン見して、色んなものを検討をしました。
色々な妄想をそぎおとし、最終的には、少しでも薄くなるように(姪はお胸があるぽっちゃりさんなので)、また講習会に参加して作り慣れていたこともあり、『三段口扇襠筥迫』にして大正解でした!
筥迫はこんな感じです。
実用筥迫三段口 ☆ 玉縁つき ☆ 簪差しつき
表布:薄い水色の刺繍半襟(正絹ふくれおり、ラメ糸、
内布:縹色の踊り用単着物を解いたもの(化繊)
打ち紐:筥迫工房、唐8、縹色
房糸:手縫い糸 縹色
房:筥迫打ち紐、房糸と同じで作成
ビラ簪:筥迫工房大人用に鎖を長くして使用
抱え帯 筥迫内布と同じで作成
内布の縹色が素敵だったので、この色で玉縁をつけたくなり初挑戦!
三段口は横長なので、着物から筥迫が見える部分が多くなりますが、
プロの写真は正面から撮らないのであまり筥迫がわからない!ちょっと残念(>_<)
着物はレンタルで、合わせた帯のデザインが少し古めかしい感じがしたので、鮮やかな縹色で抱え帯を製作しました。
結果、フル装備になってしまいましたが、抱え帯をすることで上等感が増し、素敵になったのではないかと思います。
抱え帯や房は素敵なお助けアイテムでした。
前撮りにもついていき、着付けの注意などブログに書いてあったことをひととおり伝えましたが、
お上手な方でよかった!
こだわりは帯揚げの結び方と筥迫が真横になるようにつけること。
一つびっくりしたことがありました。
プレートのがよかったかも!?成人式本番用に作ろうかな。
最後に、筥迫グッズに理解を示してくれた
他のお母さま同様、前撮りの後はしばらく脱け殻になっていたのですが、
ぴょんさんが憧れていた、振袖&筥迫姿がやっと叶いましたね。
これまで、筥迫は花嫁さんと七五三のためだけのものと思われがちでしたが、そんな決まりは全くなく、誰がつけても何の問題もありません。
こんなきれいな娘時代なんてあっという間に過ぎ去ってしまうのですから、筥迫をつけた素敵な着物姿をいくらでも残してあげてください。
それにおばさんだって筥迫は憧れちゃうので、年配の女性でも恥ずかしくないような、そんな筥迫を私もせっせと作りたいと思います。
びら簪の華やかさ
筥迫が未婚の女性(花嫁まで)のものだとイメージしやすのは、ひとえに「びら簪」の存在ではないかと私は思っています。
髪飾りとしての「びらびら簪」は「未婚の女性」が付けるものだったので、筥迫のびら簪も未婚の女性が付けるものというイメージに重なってしまうのかもしれません。
何しろ見た目が華やかですから、若い女性の花が咲くようなイメージにも合います。
でもおばさんにびら簪はさすがに、、、と思われる方がほとんどだと思いますが、昔のびら簪では大人用でも小ぶりで下りの本数も少なく、見た目が控えめなものがあります。
私自身の好みからすると房を付ける方がなんだか恥ずかしい気がしてしまうので、それよりはこの控えめなびら簪を付ける方がずっといいと思っています。
いつかこの控えめびら簪を復刻したいなぁというのが私の目下の夢です。(お金がたまったらね)
ちなみに今回のぴょんさんの筥迫では、びら簪の鎖と飾り房が(笑っちゃうほど)長い!
筥迫だけで見たときは飾り房がやたらと長く感じましたが、こうやって振袖と合わせてみるとそれほど長く感じないという不思議。
結局は着物のボリュームとのバランスなんでしょうね。
筥迫は身だしなみか?いや違うだろ!
先日の講習会で「筥迫って身だしなみで持つものだったのですか?」と聞かれましたが、これは婚礼業界が作ったあくまでイメージです。
だってそんな文献見たことがありませんもの!
今まで筥迫を調べてきた私の所見としては、筥迫なんてのは所詮「誰よりも目立ちたい!」と思って付けるものだったということ。
でも白無垢姿の花嫁さんが「誰よりも目立ちたい!」なんて言っちゃイメージに合わないので、表向きは「身だしなみ」ってことにしといてあげてください(笑)。
江戸時代の奥女中たちにとって筥迫を身につけることは、自分の地位を示す何よりの装身具だったと思います。
私はこんな素敵な筥迫を持っているのよ!筥迫を持てる地位にいるのよ!と見せびらかせるための道具だったと思われます(実際にはそのようには書かれちゃいませんよ)。
商家の奥方でいえば、私は筥迫を持てるほどの大金持ちなのよ!
武家夫人でいえば、私は筥迫を持てるほど格のある家の夫人なのよ!ってことです。
今時でいえばブランドバッグを持つようなもの?と思われるかもしれませんが、ケリーバッグだって所詮は既製品。
筥迫は特注品なのです。完全なあなた様仕様。
当時の嚢物商だって、軒先に飾ってさえいないようなものなのです。
婚礼の筥迫を作る人のほとんどは花嫁さんご自身です。
それに比べ、成人式の筥迫を作る人のほとんどはお母様方です。
(ぴょんさんは伯母さまですが)
これがどう違うかと言いますと、花嫁さんは結婚式全体のプロデュースにお忙しいので、筥迫の存在に気がつくのは結婚式直前。
こんな時期になってホント作れるの?とこちらが心配してしまうほど、駆け込みで勢いにまかせて作る方が多い。
かたや成人式の筥迫は、母たちが選びに選んだ振袖に同等の思い入れを込めて作るので、かなり前から練りに練って作られる方が多い。
人生のうちで最もきれいな年頃になった娘を見せびらかして何が悪い!
母が娘のために筥迫を自作(特注)し、完全な我が娘仕様で作ってこそ現代の筥迫としての意義がある!
というような母たちの決意表明にさえ感じます(笑)。
というのはかなり大げさすぎかもしれませんが、筥迫を作る上での難儀さこそが、かわいい娘にどこまでも手をかけたい!そんな母たちの心をくすぐるが萌えポイントでもあるのです。
さて、これから成人式を迎えるお嬢様がいるお母様方、準備はできていますか?
>プレートのがよかったかも!?成人式本番用に作ろうかな。
これは帯の中にいれた「落とし巾着」が汗のため濡れてしまったことに対しておっしゃっていますが、巾着があるのにもかかわらず、実際に筥迫を身につけるときはプレートに付け替えるなんてのは本末転倒。
身につける人あっての筥迫ですから、それで巾着がダメになったって筥迫も本望でしょう。
プレートはあくまで間に合わせぐらいに考えてください。
それよりせっかく自分で作れるのですから、一つの筥迫にこだわらず次々と新しい筥迫を作ればいいだけですよ!
>こだわりは帯揚げの結び方と筥迫が真横になるようにつけること。
これは、自然に筥迫を入れたら斜めになりやすいから〜ということなんだと思いますが、確かに筥迫を入れる位置によっては横に入れるのは難しいときがあります。
これはちょっと面白いので、次回、別枠でブログで取り上げようと思います。
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