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改訂のお知らせ<第三版> 房作り改訂、末広房追加

『婚礼用和装小物の作り方』の発売に先駆け、『びら簪付筥迫の作り方』の改訂のお知らせです。

◆末広用飾り結び 追加

七五三の衣装が花嫁衣装を模したスタイルだということは皆さんご存知だと思いますが、花嫁さんと違うのは、懐剣入れを使わないことぐらいでしょうか(たまに七五三用懐剣を見ることもありますが)。
「抱え帯」の代わりには「志古貴(しごき)」を使います。
抱え帯がいけないというわけではないでしょうが、七五三の女の子が志古貴をひらひらさせているのはかわいいですね。
「丸ぐけ」は、筥迫の作り方の子ども用型紙のおまけに作り方が載っています(お揃いの布で作れる髪飾り用リボンの作り方もあります)。
そして最後に必要なのが末広です。
末広は花嫁さんも七五三も使いますので、『びら簪付筥迫の作り方 改訂第三版』に末広の飾り結びをに追加することにいたしました。
これらがあれば、七五三スタイル及びシンプルの最低限の小物作りができます。

末広用の飾り房というのは、実は筥迫の飾り房とサイズが違うだけで作り方は同じです。
飾り結びと末広房の長さ、蝶結びの結び方を合体させたものが追加になっております。

▲末広房は、筥迫房の結びを長〜くしただけ、房は短くしただけ。


◆筥迫房の作り方 改訂


そしてメインは、今まで改訂をためらっていた「筥迫房」の作り方を改訂したことです。
自分が作る作品の中ではとっくに房の作り方を変えていたのですが、教本を直すのはかなりの手間、、。
腰が重く、今まで改訂できずにいましたが、次回販売の『婚礼用和装小物の作り方』の本格的な懐剣房とお対にするにはチャチすぎるということで、重い腰を上げて改訂することにしました。


上が改定後の筥迫房(専用房糸)、下がこれまでの筥迫房(手縫い糸)。
どうですか、下は女子中学生、上は大人の女性、、、ぐらいの成長の違いはあると思いませんか?

前回と同じ半ページに詰め込まなければならなかったので、基本の1コマサイズがほぼ2コマ割りです。
つまり手順が細かくなったということです。
筥迫を作りたいと思うような人は、手順が細かいぐらいでめげてちゃイカン!と、またしても鬼の教官登場ですが、初めて筥迫を作る人は本体を仕上げるのに疲れ切っているだろうし、ここで追いまくるように細かい仕打ちをするのはかわいそうかなあ〜という仏心とのせめぎ合いで、これでも手順を控えています。
小さいから懐剣房ほど仕上りが目立たないし、それなりの形にできると思います。
懐剣房を作ってから筥迫房を作ると、形はとりやすいと思いますが。

全体で、2ページ差し替え、1ページ追加となります。
価格はがんばって据え置きです。
すでに現在販売している教本は改訂第三版になっております。


表紙の右下に改訂第三版となっていれば最新の教本になります。

ここが改訂第三版と書いていない教本をお持ちの方には、筥迫工房まで直接御連絡をいただければ、改訂部分をPDFにしてメール添付いたします。
ご希望の方は、

・お名前
・メールアドレス(またはご住所)

を明記して、以下「お問い合わせ」より御連絡ください。
ご購入いただいた方の履歴は全て管理しておりますので、その内容で照合し、実際に教本購入の履歴のある方のみ送信させていただきます。
ただし、婚礼用に作られた方は、お名前、ご住所が変わっていると思いますので、教本をご購入いただいた当時のお名前、アドレスも一緒にお知らせください。

ちなみに、メール添付するために写真の解像度が低くなっております。
添付されたPDFをご自宅のプリンターで印刷してみて、「もっと精度の高い画像がほしい!」という方がいらっしゃいましたら、出力代と送料を合わせてた「290円」をお振込みいただければ、実際に改訂した3ページ分を出力して郵送いたします。
※表紙は末広の写真が追加されているだけなので対象外です。
※80円切手3枚+50円切手1枚で支払われてもOKです。

今後、改訂を行なった際は、こちらのブログにてお知らせするつもりです。
カテゴリーに「改訂履歴」を追加いたしましたので、こちらでご確認ください。
ただし、今回から表紙に「改訂第三版」を入ましたが、第一版、第二版は表記がありません。
現在お持ちの版を調べるには、、

◎第一版(2010年8月発行)
几帳(きちょう)が(ぼんちょう)表記。
◎第二版(2011年2月発行)
末広房の作り方が入っていない。
※2009年に発売された『筥迫の作り方』は内容が違いますので、改訂サービスの対象とはなりません。あしからずご了承ください。

一般的なオフセット印刷では、版を作り直す必要のある「改訂」はお金がかかるのでひんぱんに行なえませんし、本の改訂でアフターサービスをするなんてことはありえませんので、これがコピー出版のよいところとお考えください(苦笑)。
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筥迫工房へのお問い合わせ ←どうぞこちらから
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◆初めての方の材料セット 筥迫Aセット(一個分)内容変更 

「筥迫セットB」では、たくさんの筥迫を作って練習ができるように、筥迫房は「専用房糸」を同梱しておりましたが、一つの筥迫を作る材料しか入っていない「筥迫セットA」では、混乱を避けるため、教本で解説されている「手縫い糸」が同梱されておりました。
しかし今回、教本の房の作り方が「専用房糸」を使う方法に改訂されましたので、Aセットも専用房糸を同梱することになりました。
手縫い糸よりも、ずっと作りやすいとは思います。
筥迫材料セットA


最後に『婚礼用和装小物の作り方』の進捗状況です。
現在、大詰めに入り、モニターさんに検証をしていただいているところです。
筥迫工房の場合、私一人が色々なものが作れてもダメなんですね。
不特定多数の方がこの教本を見て、それぞれ納得のいく形に仕上げることができるというのが目標です。
モニターさんと言っても、今月実際に婚礼が行なわれるという方々で、何とか発売よりも早く、、という超お急ぎの方にお願いするという無茶ぶりです。
何とかお式までに無事仕上げていただけるとよいのですが、、、(なんだか責任重大です)。
すごくドキドキしています。

改訂のお知らせ<第二版> お詫びと訂正

去年末、一気に教本の在庫がなくなり、年明けと共に再版しました。
その際に、以前から気になっていた部分を少々改訂したのですが、その中でうっかり忘れてしまったものがありました。

それは「凡帳結び」…。
これって本当は「几帳結び」なんですね。

私は昔からお雛様が大好きで(もうそんな季節ですが)、我が家の行事の中で、雛祭りが一番大きなお祭というぐらいこの期間は盛り上がります。
雛飾りでは、内裏雛の後ろに立てるものとして、金屏風や几帳があります。
几帳というのは、暖簾のように布帛を垂らした衝立て(間仕切り)といったものです。
この几帳のことを、私はず〜〜っと昔から「凡帳(ぼんちょう)」と思い込んでいたのですね…(汗)。
結びの存在は筥迫作りで初めて知ったのですが、ああ内裏雛の凡帳に下がっている飾りのことね、、、というように思ってしまったワケです。
結びについてよく知った方には、本当にびっくりな間違いで申し訳ありません。
しかしながら、SAKURAのyayaさんによりますと、本来の几帳に結ぶのは「蜷結び」ではないかとのことでした。

この間違いにいつ気がついたかと言いますと、ほんの2〜3ヶ月ぐらい前のことです…(激汗)。
実はまだ現在販売している教本もまだそのままです。
几帳は前回の印刷用データに修正してあったのですが、再版のときに元データに他の修正をして印刷データを上書きしてしまったので、几帳だけがモレてしまった…というようなワケです。
このような大間違いが出てしまうのが独学の怖さで、それを人様にお教えしているのですから、ホントお恥ずかしい限りです(はぁ〜…)。

実は総角も、最初は「揚巻」と書いていたことがあります(苦)。
yayaさんとしては「揚巻は助六に出てくる花魁のイメージ、、」だそうです(汗)。

その他にも、教本でよく直しをするのは「各部名称」です。
これは未だにわからないものがあり、私が便宜的に付けている名称がいくつかあります。
これが正式な名称ではないかというものが見つかって直すときもあります。
でも、昔の本によっても色々な書き方がありますし、職人さんによっても色々な言い方をしていたものと思われますので、最新版が必ずしも正しいかどうかはわかりません。
それでも最新版が欲しい方はご連絡ください(教本をご購入いただいた方に限らせていただきます)。

今後も「お詫びと訂正」を書くことが度々あるかもしれないという未熟者ですが、何事も恥じかき覚悟で発表しなければ、いつまでたっても誰の役にも立たないものを作り続けることになるので、どうか長〜い目で見守っていただければ幸いです。

今回の改訂では、几帳結びを本来の総角結びに直しています。
このへんの詳しい飾り結びのお話は次回で。
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