『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
 
2015.10 二つ折小被付筥迫
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    久々の『二つ折小被付筥迫』です。
    ほんっと久しぶり。

    今回は先日行われたこの講習会の様子をアップしようと思ったのですが、講習会参加者から講習会説明用の画像と資料で先に送った型の画像が違う!、と指摘されました。
    あれ?どこが、、、?
    講習会説明用の画像は初めの頃に作った形で、元の型は変わっていないのですが、それを取り巻く小道具の有無で迷われたようです。

    マイナーチェンジを繰り返したところで私的には全く同じ型を作っているつもりなのですが、それが積もり積もると初めて見る人にはモデルチェンジしたかのように見えてしまうのかもしれません。

    しかし初めての人にはそんなことわかりませんよね。
    申し訳ない、、、。
    やはりサンプル画像は大事ということで、来年から講習会の画像は全て変えるようにします。

    そして、講習会の様子をご紹介する前に、現時点での型を説明させていただこうと思います。



    二つ折小被付筥迫の面白いところは、びら簪を付けることのでき横挿し専用の簪挿しを付け外しできることです。
    ※縢襠付筥迫の場合は簪挿しを付けたサイズで胴締めの長さを決めているので、取り外して使うことはできない。

    初めの画像は『ぶら(ストラップ)』を付けているので、カジュアルな着こなしの実用筥迫使いで、ぶらの代わりにびら簪と飾り房をつければ装飾筥迫使いにもなります。
    厚みのある筥迫が嫌!という人には理想的な型かもしれません。

    実用としては三段口ほどは物は入らないかもしれませんが、必要最低限のものは入れられる程度のものです。
    江戸の頃じゃあるまいし、筥迫なんてその程度の収納力でよいのかもしれませんが。

    講習会画像では、この簪挿しやぶらが付いていない、そして飾り房だけが付いているので、ちょっと違う型に見えてしまったかもしれません。



    分解すると飾りが賑やかで楽しい雰囲気。
    それに反して本来の筥迫本体が単純すぎ、、、。


    、、、と思いきや、開くとこんな感じ。
    松の形にくり抜いた鏡穴がかわいいでしょてれネコmoe


    反対側は小被せ付の入れ物になっています。

    三段口扇襠筥迫の場合は襠があるだけの単純な形ですが(折り襠より広く開く程度)、小被せが付くと仕様がちょっと複雑になります。


    小被せを開いたところ。

    扇襠だけの場合、被せを開いたときに注意しないと小銭が落ちやすいのですが、小被せを付けることにより落下を防ぎます。

    小被せを付けるときは折り襠の形状にしますが、蓋の納まりをよくするために「そぎ襠」といって口側を斜めにした襠を使います。
    これがちょっとおしゃれ。

    初期の頃(講習会画像の頃)は、この小被せに「こはぜ」を付けていました。
    それを現在の型では付けていません。

    前回の講習会で「こはぜ付いていないんですか、、、」と参加者に言われ、ちょっと心が痛かった、、、(ごめんなさい)。

    小被せの場合はこはぜを付けた方が正式だとは思いますが、付けていないものもあります。
    外側の被せと違って、小被せにこはぜを付ける意味はそれほどないと思いますし(付けた方がよりおしゃれぐらい?)。

    ではなぜこの型でこはぜを付けないようにしたかと言いますと、それはこはぜによって厚みが出てしまうからです。


    この型の持ち味は何といってもこの薄さです。

    この筥迫の型は私が考案したものではなく、昔あったものを再現しています。
    私が初めに作った型では「簪挿し」は付けていなかったのですが、やはり昔からの型はできるかぎりオリジナルに近い形で残さなければならないと思い立ち、オリジナルにある簪挿しを復活させました。

    つまり、この簪挿しの厚みが加わった分を、泣く泣くこはぜで差し引いたのです。
    底の厚みは1cmしかありませんので、市販のプラこはぜ2mm厚を中に挟むのはつらいということ。


    この型は鏡を抜き差しできるようになっていて、嵌め込み用の鏡と違って面取りをしてあります。
    簪挿しと鏡を一緒にセットするとかなり厚みが出てしまうので、簪挿しを付けるときは鏡(3mm厚)は外した方がよいかもしれません。


    昔の紙入れに使われていた取り外し用の鏡は、現代のようなガラス鏡ではなく、銅鏡を磨いた物が使われました。
    その裏面には色々な文様が施され、鏡自体にも価値のあるものでした(重さはかなりありましたが)。

    それと比較することはできませんが、現代の薄っぺらな鏡の裏面はあまりにも味気なかったので、鏡の裏にも布を貼ってみました。
    統一感が出てちょっとすてききゃvネコ


    鏡に穴を付けてもよかったのですが、穴を付けるとカンを縦に使うことになり、またしても厚みが出る、、、どうせ布を貼るのだからということで、打ち紐で「ち」をはめ込みました(間違って横に付けていますが、本来は上に付ける)。

    ぶらの作り方は、副読本の貼り込みの基本の共通編に載せましたのでご参照ください。
    ただ、共通編のぶらはちょっと長めかもしれません。
    好みがあるので自分の好きな長さで作ってみてください。

    このぶらの場合、80cm長さの打ち紐(人八)にチャームを付けた側から結びをしていきます。
    下から結んでいくため、今回のように蝶々結びをする場合は下向きの蝶々結びにします。
    蝶々結びから少し間をあけて次の結びをすると、上が花びらのようになって梅の形になります。
    子供の場合は蝶々を強調するために上の羽を大きめにしますが、大人が使う場合は上の羽を小さめに結ぶと梅の形に見えやすいと思います。
    その次につゆ結びを三段、1cm空けて6段を二回します。
    先端は3cm長さにカットして今回は金具で留めています(これも副読本に説明有)。
    金具を使わない場合は4cm長さになるように輪を作ります。

    この鈴はカレンシルバーです。
    純度の高い素朴な風合いを持つカレンシルバーの鈴は私のお気に入りの一つです。



    筥迫のストラップ

    筥迫の意匠の特異性は、これでもか!といったストラップ使いかもしれませんね(笑)。
    根付け然り、江戸の昔から日本人はストラップが大好きなんです。

    しかし、二つ折小被付筥迫の講習会は今年から一日コースになったため、これらの小物は作りません。
    純粋に筥迫だけを作ります。
    小物は作ってきてもらってもいいですし(最後の撮影用に)、作らなくてもかまいません。
    作ってくる場合はこれを作りなさいという指示はしないので、各自お好きなストラップを作ってきていいわけです。

    私は個人的に「房」は好きではないので、こんなぶらを作ってみました。
    個人的に一番好きなストラップは、やはりびら簪です。

    アンティークの筥迫の中には、年配の人が付けてもいいような小ぶりの物があるのですが、現代ではそんな小粋なびら簪は作られておりません。
    いつか筥迫工房オリジナルでびら簪を作るのが私の夢ですが、もう少しお金貯めないと実現できないなぁ、、、(ため息)。

    筥迫は若い娘さんたちのためだけじゃない!
    こんな小粋なびら簪でおばさんたちの着物姿を飾りたい!と日夜妄想を抱くRom筥です。

    ああ、その前に着付け練習しにいかなくちゃ、、、(ため息)。



    来年のスケジュール

    この型は、来年はもしかしたら一回しかやらないかもしれません。
    好きな型なんですが、人が集まらないとやる気しないので。

    その代わり、中級をもう一つ増やすかもしれません。
    気が向いたら初級も一つ増やすか、、、いや資料作るの大変だから断言するのはやめておこう、、、という感じです。

    もう少し考えて来年のスケジュール出します。


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    【2015.10.10 Saturday 18:58】 author : Rom筥
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    三段口扇襠筥迫『秋菊』2015.9
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      前回までの「三段口扇襠筥迫」で型は決まったと思っていたのですが、一つだけ消化不良の箇所がありました。

      それがふとした思いつきで解決したので(というほど大したことではないが)、講習会前日に急きょ思い立って作り直したのがこちらの筥迫。
      三段口の講習会のイメージ画像も不本意なまま変えていなかったので、こういうときは直前であっても一気に作り上げてしまえるもの。

      端切れの山の中から「秋に菊でちょうどいいか」と選んだものの、実はお気に入りのため今まで使えないで温めていた生地でもあります。
      しかしタイミングさえ合えば、それほど手放すのに惜しくはないもの。

      内布はあいかわらずのストライプです。
      ストライプばかり使って作品が偏らないようにしようとは思うのですが、着物1枚を解いたので、何かといえば目につくほどの量があります。
      以前も何かに使ったと思いますが、薄いし使いやすい色なのよ。

      前回の記事でも書きましたが、この「三段口扇襠筥迫」というのは、薄手の生地を使ってこそこの特徴的なフォルムが生かされます。

      この三段口扇襠筥迫は初めから型があったわけではなく、初心者に作れる程度の単純な仕様の実用型をと思って作ったものでした。

      初めの講習会の頃から比べると随分フォルムが変わっています。
      一番初めはこんな硬いイメージでした。

      それが講習会で皆さんの様子を見ながら、また感想をいただきながら徐々に今の形になっていきました。


      三つの段口(ポケット)に扇襠の物入れが付くので、単純ながら収納力はあります。
      以前は扇襠の前段部分に厚紙を使っていましたが、使いやすさを考えて今は接着芯に変えています。


      今回変更した部分が、この背鏡の前に付いた差し込み紐。
      通常の筥迫であれば被せの裏には懐紙が入りますが、この型では鏡を嵌めています。

      しかし、ここに鏡だけがポツンとあるのが何とも味気なくて、その前部分に段口でも入れたいと思っていたのですが、段口は布を重ねるので嫌でも厚みが出てしまう。
      そしてそこに物を入れれば更に厚みが出てしまう。
      厚みは前の三段口と扇襠にこそ使いたいので、取って付けたような鏡のみで我慢していました。


      そこで急に思いついたのがこの「差し込み紐」。
      油取り紙を挟み込むぐらいなら厚みはほとんど出ません。
      鏡&油取り紙なら、この背鏡にもちゃんとした役目を持たせることができます。
      (手持ちの油取り紙がこんなどぎつい色しかなくてすみません、、、)

      数枚の白紙を中綴じにしたメモを挟んで使ってもいいですね。


      巾着は「はまぐり型」です。
      装飾筥迫の巾着は丸型ですが、こちらは下膨れがかわいい。

      結びの二重叶結びは、下に「ベロ」が付いています。
      この形を正式に何というのかわからないで、便宜的に「ベロ付」とよんでいます。
      はまぐりの形に合わせて二重輪の左右を垂らし気味に形作っているので、いつもの二重叶結びとちょっと違う形に見えるかもしれません。
      この他にも、巾着型、ナス型がありますがいずれご紹介します。

      巾着は帯に落としてストッパーとして使用する物なので、別に巾着じゃなくてもかまわないと思います。
      色々な形で楽しんでみるのも良いでしょう。
      (ただ、ここに巾着を使った筥迫のデザインは秀逸と言わざるをえない)

      緒締めはミラクルビーズの6mm玉を使っています。
      ショップでは扱っていませんが、存在感があるので個人的には好きなビーズです。

      今年は「縢襠付筥迫」の教本の発売だけで終わると思いますが、来年あたりはこの型の教本も出したいと思っています。
      そうでなければ副読本を作った意味がないので。
      「縢襠付筥迫」の教本は、別の仕事が色々と入ってしまいちょっと停滞していましたが、明日からまた着手する予定です。

      さあ今月もがんばろう。


      ********************************
      追加講習のお知らせ
      ********************************

      成人式と春の婚礼に向けて、綿入れをした本格的な筥迫を作りませんか?
      今年度のスケジュールになかった12月に基本の筥迫を追加しました。

      12月5日(土)〜6日(日)
      装飾筥迫『縢襠・綿入れ仕立て』

      申し込み:10月6日(火)より開始!

      ※来年の同コースは、夏と11月(または12月)の二回になります。
      来年1月の成人式、春の婚礼に向けて筥迫を作りたい方はこの12月のコースを、秋の婚礼、七五三に向けては来年の夏のコースにお申し込みいただくのが良いかと思います。



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      【2015.09.06 Sunday 20:17】 author : Rom筥
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      クリスマスの筥迫 〜犬筥さんの作品〜
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        さっそく犬筥さんからも画像を送っていただきました。
        今年のクリスマスパーティー用に作られた「クリスマスの筥迫」だそうです。



        クリスマスパーティがありますので、それに向けてクリスマスカラーの着物地で筥迫作ってみました。
        内布の所で???迷ってしまいましたが何とか完成♪
        今回はクリスマスチャームを下げましたが房も作って着せ替えます。(犬筥さん)


        犬筥さんは、はるばる広島から講習会に参加してくださる方です。
        ということで、こちらは『二つ折小被せ付筥迫』ですね。

        会場が暗くて筥迫がよく写っていないということでしたが、とてもすてきな会場なので雰囲気だけでもわかればと思いアップさせていただきます。


        クリスマスの和装に筥迫を付ければ、かな〜りおしゃれになりそうです。
        しかしクリスマスなんですから、チャームといわずびら簪付けましょうよ。
        私なら一番派手なの付ける!
        おばさんだけど誰にも何も言わせませんよ!
        だってクリスマスなんだから!(笑)。



        全日本フィギュア

        フィギュアの話しはブログに書くまいと思っていましたが、この時期といえば恒例の心臓ばくばくになる全日本フィギュアがあり、今回こそは羽生くんは余裕だろうとリアルタイムで見る決心をしたのですが、3sで転んだ所で心臓が持たなくなりスイッチoff、、、。
        結果を見ずにブログに逃げました(家人からは情けないといわれ)。
        とりあえずwebニュースで羽生くんが勝ったことを確認したので一安心してフィギュア解禁、、、。

        しかし、しょーまくんが二位というのはかなり唖然とする展開ですが、無良くんと村上くんの間に草太くんがいるのにもびっくり。
        村上くんたちの年代は、羽生くんがノービスの頃から恐ろしい目にあって来たとは思いますが、しょーまくんや草太くんまでも追いつかれた日には、もうどんな気持ちだろうかと胸が痛くなります(せっかく日の目を浴び出したというのに、、、)。

        女子もびっくりの展開でしたね(これはリアルタイムで見た)。
        本郷理華ちゃんがいいスコアでSP1位というのが一番うれしかったです。
        伊藤みどりの活躍で盛り上がっていた世代の私としては、真央ちゃんはもちろんのこと、理華ちゃんのようなスタイルの選手が出て来たことは夢のようです(羽生くんは言うに及ばず)。
        カタリーナ・ビットにみどりちゃんを「ゴムまり」と言われた恨みは未だに忘れられません(笑)。

        新葉ちゃんの躍進もすごかったですね。
        来年は早く本田真凛ちゃんの活躍する姿が見たいです。

        綺羅充満して、堂上花の如し

        五十嵐文男さんでさえすてきに見えた私としては、大ちゃんや真央ちゃんがいなくても日本のフィギュア界はこんなイメージです。
        選手の皆さんには来年もがんばっていただきたいですね。

        さあ、これからお風呂に入って録画で続きを見よう。


        追記:(12.28.10:00)
        改めて五十嵐文男さんの動画を見たら、今見てもけっこう素敵でした。
        五十嵐さんごめんなさい、、、。
        あの頃は、うまいのにスタイルがな〜と思っていた失礼な私。
        五十嵐さんの解説も好きでしたが、慶應卒後、電通に勤務しながら解説していたそうですよ(知らんかった)。

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        【2014.12.28 Sunday 00:29】 author : Rom筥
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        羽織と筥迫(三段口扇襠筥迫)〜風来坊さん〜
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          今回は筥迫装着画像をアップさせていただきます。
          提供は風来坊さんです。



          先日お会いした時、こんな着こなしで現れた風来坊さんに、ブログ掲載の許可をいただき撮影させていただきました。
          帰り際に思い立って道端で撮影したものなので、あまり画像が良くないということから、わざわざご自宅でトルソーに着付け直して画像を送ってくださいました。
          ありがとうございます。

          私も関係者と会う時ぐらいは着物でとも思うのですが、あまりにも慣れないため着付けがおっくう、、、(好きで着物はたくさん持っているのですが)。
          風来坊さんのように気軽に着物が着れたらもっと筥迫に対する考え方も変わったりするのかもしれませんが、自分の筥迫を作り出すと自分の好みで型が決まってしまうので、色々な人が着用するのを妄想しながら作る方がいいですね。



          道行きでは隠れてしまう筥迫も、羽織ならしっかり見えるんだな〜と感心。
          私は羽織で筥迫を着けるという発想がなかったので、あらすてき、と思った次第。
          よってたかって色が加わり、小物も色々と凝れて楽しいコーディネートですね。


          筥迫は「三段口扇襠筥迫」です。
          風来坊さんはいつも丁寧な仕立てでお上手に作られます。

          三段口は装飾の縢付筥迫よりも薄く、横幅が広くてスタイリッシュです。
          入れる物の厚みによって多少の伸縮が可能なので、実用として普段のお着物に有効かと思います。

          風来坊さんは飾り房に「かにカン」を使い、容易に取り外しができるようにされていました。
          私も金具を使ったブラを着ける時は、このかにカンを使います。



          ちょっと画像は悪いですが(Rom筥撮影)、実際に風来坊さんが身につけられたお姿です。
          このぐらい帯をくっと下げて筥迫を付ける方が、すごく粋な感じで私は好きですが。


          皆さんも筥迫ですてきなコーディネートをしたときは是非画像を送ってください。
          筥迫の力作を作った時も、記念にブログにアップするのはいかがですか?
          ここは私の個人的作品だけを発表する場ではなく、筥迫を広く紹介するための場にしたいと思っていますので、もし作品展などで筥迫を展示される場合は、それらも喜んで宣伝バックアップさせていただきたいと思います。
          掲示板を作ったのは、こちらのメインブログにアップされるのは恥ずかしい、、、と思われる方がいらしたので、もう少し気軽に発表できる場ということで作りました。

          来年もまた筥迫だらけのブログを目指してがんばりたいと思っています。
          皆さまも是非ブログに参加して、一緒に盛り立てていただけるとありがたいです。


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          【2014.12.24 Wednesday 10:33】 author : Rom筥
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          2014.6 三段口扇襠筥迫
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            来月のワークショップは『三段口扇襠筥迫』です。
            申し込み直前にWS用の説明画像が一番古い型を載せていることに気づき、急きょ一番新しい型で作ることにしました。


            ワークショップ申し込み開始時間ギリギリに出来上がりました〜(汗)。

            三段口扇襠筥迫の教本は今年中には販売できると思いますが、ほぼこの型で行くと思います。
            初めはびら簪付き〜の教本以外の教本は作る予定はなかったのですが、「筥迫には懐剣入れがないと!」とお客さんから迫られ、なし崩し的に「和装小物の作り方」の販売に至った次第です。
            しかし、筥迫の次の型の教本を順次増やしていくとなるとなし崩し的ではできない。
            内容的に被る部分が多いので、貼り込みの基本部分や巾着の作り方、飾り房の作り方などをまとめた『貼り込み細工基本編』を作らなければならないかなと思っています。


            横広・細幅型
            三段口扇襠筥迫の基本形は「横広型」にすることにしました。
            びら簪付筥迫の横幅よりも1.5cm広い型です。
            基本型に比べ、横広型はスタイリッシュなイメージです。

            対して「胴締め」は、びら簪付〜よりも約1cm幅を狭くしています。
            このぐらい胴締めの幅が狭いと、本体の柄出しもそれほど影響はなく(柄合わせしないものは被せの柄の見える範囲が少なくなる)、柄出しにそれほど気をつかわないので作りやすい。
            また、実用を旨としているため、被せには丸みや綿は入れず、装飾で厚みを出すことはしません。


            被せの曲線
            装飾筥迫では被せの装飾がメインになるため、図案の邪魔にならないようにするためか、被せの曲線は一般的に緩やかです。
            しかし実用筥迫はあまり装飾に重きを置かないので、被せにカーブをつけてアクセントにすることにしました。
            被せ曲線の玉縁風アクセントは、内布を長めに出しているだけです。
            今回は内布に柄物を使ったのであまり効果的ではありませんが、無地などの場合はきれいなラインに見えるので簡単で効果的。

            また、前回のWSまでは胴締めの耳部分は半円型にしていましたが、今回から「びら簪付〜」と「三段口〜」を初心者向けの基本コースに設定したため、できるだけ難しい部分は避けて、ゆるやかな曲線にしました。
            今時市販の筥迫を見てみると、とりあえず被せに曲線は付けているものの、胴締めの耳は完全な直線です。

            昔の筥迫の胴締めは、ほとんどの場合、耳は曲線でした。
            一般の人にはどーでもいいところですが、貼り込みの細工物は少しでも曲線が付くと手間がかかるんですね。
            目立たないところに曲線を付ける、いわゆる職人の心意気です。
            量販品かどうかは胴締めの耳にRが付いているかどうかでも判断ができます。
            8月の『二つ折小被付筥迫 』の胴締めは、曲線というよりもしっかりとした半円です。
            これ、きれいに作るのはけっこうコツがいります。
            でも自分で作るんですから、思いっきり手間はかけましょう。




            内側の仕様
            今時の筥迫には「襠」(まち)なぞ付いていませんが、昔の筥迫には「折り襠」が付いていました。
            折り襠は最も簡単な襠ですが、ちょっとした物しか入らないので、この筥迫では扇襠(一本扇)にして収納力を高めてみました。
            一般的には三つ折れ部分に鏡が付き、背面が紙入れになっていますが、この筥迫では三つ折れ部分に襠と段口をまとめて、背面は鏡のみのシンプルな形にしました。
            私の考案と思われている方もいらっしゃいますが、紙入れの類いはかなりたくさんの形がありますし、これぐらいのものはそれぞれがアイデアを凝らして自由に作れる範囲なので、考案というほどのものではないですね。

            カードを山ほど持ち歩く現代人には、段口がいくつも付いていれば事足りるかもしれませんが、かつての人々にとっての紙入れはお金や紙以外のものも入れていたので、様々な名称の「口(ポケット)」があります。
            「上口」「前口」「段口」「中口」「深口」「横口」「叺口」「向口」等々、、、。
            少しずつ色々な形を再現していきたいと思っています。

            内側がこのような仕様になると、もっぱら柄出しは内側でしたくなります。
            段口で柄合わせなんてしたら楽しいでしょうね。
            アイデアはたくさんありますが、私の刺繍の腕では到底おいつけない〜〜(協力者募集中)。


            蛤型巾着・ベロ付二重叶結び
            装飾筥迫は「丸型」ですが、こちらは「蛤型(はまぐりがた)」にしてみました。
            下が横に広い形です。
            巾着はもう一種類、いわゆる「巾着型」を「二つ折〜」で作ろうと思っています。

            巾着は筥迫のアクセントでもありますが、ハマると自分の好みが強く出ます。
            いつか筥迫作家さんと呼ばれる人たちが出てきたら、きっとこの巾着の形で誰の作品か見分けるようになるのではないかと思っています。
            巾着型でなくてもいいので、皆さんも自分なりのストッパー作りに挑戦してみてください。

            「二重叶結び」はベロ付のものにしてみました。
            実際にこれを何型というのかわからないので、便宜的に「ベロ付」と呼んでいます。
            二重叶結びは別名「お守り袋結び」とも言われていますが、お守り袋の場合はベロ付で作っているものが多いようです。
            要は、結びをループ側に作るか、切りっぱなし側で作るかだけの違いなのですが。

            びら簪〜で紹介しているのは、このベロがないタイプです。
            胴締めと巾着をつなぐ場合は、このベロなしの方が見栄えはいいのですが、ベロが付く形もまたかわいいので、こちらもまたお好みでお選びいただければと思います。
            筥迫の場合はこれに緒締が付くので、作り方はちょっとコツがいります。


            飾り結び(連段総角結び)
            前回の「三段口〜」のWSでは「つゆ結び」「蝶結び」「総角結び」の連段を作る予定でしたが、初心者にはいくつもの連段で作るのは難しく、かなり四苦八苦したようでした。
            結局、予定していた数をこなせた人はいなかったので、今回は難度を下げた形をと考えました。
            色々な種類を試したあげく、最終的に申込開始時間直前になって思いついたのがこの形。
            単純ですが連段の総角結びです。
            昔の枝折などにある形ですね。
            これだったら一種類しかいらない。その割にけっこう効果的。
            地味で大人な実用筥迫にはお似合いの結び方です。



            この筥迫はほとんど完成形になったので、近いうちに教本を販売できればと思っています。
            その後も、今WSで教えているものぐらいは教本に仕上げようと思っていますが、たぶんこれから山ほど出てくると思われる形は「手順書」と呼ばれるものだけを出すことになると思います。
            つまり、基本形を相当作り込まないと、手順書の意味がわからない、、、というもの。
            ワークショップもそんな形を目指したいと思っています。

            ということで、ワークショップの基本二種類では、教本よりも詳しい筥迫の作り方で解説させていただきます。
            来月のこのWS、定員が埋まる前にこの記事をアップしたかったのですが、先ほど定員に達してしまいました、、、。
            皆さん、いつもありがとうございます。


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            【2014.06.17 Tuesday 22:39】 author : Rom筥
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            実用筥迫 着物端切れを使った作品2013.4 その2
            0
              4月に作った『着物端切れを使った作品』の持ち主Y.Kさんから、着物と一緒の筥迫画像が送られてきました。

              これはお着物を仕立てられたときに出た端切れで作った筥迫です。
              このように着物とお揃いの筥迫を作ると、すごくスペシャルな感じに思えませんか?

              『実用筥迫 着物端切れを使った作品 〜Rom筥2013.4〜』


              ちょっとの端切れでこんな筥迫ができるので、筥迫を作れるようになったら気軽にあつらえて楽しんでほしいです。
              私は昔、着物の端切れでお揃いのリボンを作っていました。
              もちろん、ものすご〜く若い頃ですよ(笑)。
              今ならリボンより筥迫を作ります。

              Y.Kさんご懐妊とのことで、残念ながら着物を着ての写真は撮れなかったとのことでした。
              最近、母に引き続き知り合いにも不幸があったので、ちょっと落ち込み気味でしたが、明るい話題がとてもうれしかったです。
              筥迫はいつでもつけられますから、赤ちゃん誕生までお体大切にお過ごしください。






              ところで今回の房糸(白)ですが、実は今までの房糸とかなり質感が違います。
              色によって細糸だったり太糸だったりと、メーカーさんまかせで突然変わってしまうのが小ロット発注の弱いところ。
              一番サラサラの糸だった白が、猫っ毛のようなやたらとフワフワの糸になってしまいました。

              ショップで販売している筥迫の材料は、どれもこれも苦労して見つけてきたものです。
              筥迫研究よりも、材料探しの方がずっと時間がかかっています。
              これだ!とやっと見つけたものでも、生産中止や製造元の廃業などで、ある日突然仕入れることができなくなることがあります。
              これが一番の恐怖です。

              一番の心配は『びら簪』です。
              筥迫専用のびら簪は、正式には『筥迫びら簪』と言います(頭に付けられない形)。
              こんなものを作る製造元なんて限られていますし、いつなくなってもおかしくはありません。
              びら簪がなくなったら、筥迫作りを続ける自信がなくなってしまうかも、、、(泣)。

              よく、宝くじが当たったら何が買いたい?という質問がありますが、私はいつも「筥迫工房ブランドのびら簪を作って商品化したい!」と答えています。

              宝くじには当たらなくても、いつかお金をためて作りたいですねぇ筥迫工房ブランドのびら簪を。
              そして細く長く不安なく筥迫作りを続けて行きたいです。



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              【2013.06.19 Wednesday 14:00】 author : Rom筥
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              実用筥迫 着物端切れを使った作品 〜Rom筥2013.4〜
              0


                仕立て:『三段口扇襠筥迫』玉縁、平面仕立て(製作:Rom筥)
                表 布:着物地
                内 布:帯揚げ
                ----------------------------------------------------------------

                着物の余り布を使った筥迫

                は着物を仕立てた後の「余り布」です。
                私は今、この生地に筥迫用の刺繍をしています。


                時々、端切れにして使ってくれと、まとめて着物をいただくことがあるのですが、筥迫は使う部分が少ないので、あまりにも状態がよい着物は切り刻むのがもったいなくて、どなたかほしい方に回したりしています。
                この着物もそんな潰すにはもったいない着物の一枚でした。
                アンティークな雰囲気で、実際に着たらかなり派手そうな縞柄なので、正直自分が着るつもりはなかったのですが、ふと、たとう紙の下からこの着物の余り切れが出てきたことにやたらと興味をそそられました。
                着物<端切れ命(笑)。
                「もしかして、この余り布で筥迫を作ったら、着物とお揃いの筥迫ができる?」

                そこで最近、思い出したようにこの生地の刺繍に取りかかったのですが、なんだか作っているうちに、やたらと「着物とお揃いの筥迫!」が作りたくなってしまいました。
                しかしこの刺繍が終わるまで筥迫は作れない(いつ終わるのか
                そこで「ブログにサンプルとして掲載させてくれるなら、着物を仕立てた時の余り布で筥迫作ってあげるよ〜」と刺繍教室で言ってみたところ、Y.Kさんが2枚の端切れを持ってきてくださいました。

                渡された端切れの一枚がこの生地です(使えるところ=水色部分のサイズ:28cm×37cm)。
                写真がうまく色調整できなかったのですが、淡〜いパステルカラーの生地です。

                今回はこれで『三段口扇襠筥迫』を作ってみました。
                このサイズであれば、柄取りをしても十分な大きさです。
                飾り房の色をどれにしようか迷ったので、どうせならということで3パターン載せてみます。
                さぁ、あなたのお好みはどれ?(笑)。


                その1)ピンクパターン

                Top画像のものです。
                作品として考えるなら、やはりピンクでしょうか。
                若々しく晴れやかなイメージです。
                ----
                打ち紐:筥迫用 <赤系>  オプション「ピンク」
                房 糸:切房専用糸:筥迫・末広用 <ピンク05>
                緒 締:パールビーズ 1<白>


                その2)白パターン


                Y.Kさんは楚々とした色白美人の奥様。
                ピンクはちょっと恥ずかしい、と言われるかな?と考えて、どんな着物にも馴染みやすい「白」も作ってみました。
                ただ、パステルカラーに白だけではかなり地味なので、間に緒締とお揃いのパールビーズを挟んでみました。

                以前、打ち紐2本にビーズを通すとき、輪の方から入れればある程度の太さのものでも入りやすいが、切り端の方から入れることはできない、、、などと書いたような気がするのですが、今回やってみたらうまく通りました。
                切り端にセロテープをきつく巻いて、先端を斜めに切って通します。
                ----
                打ち紐:打ち紐:筥迫用 <黒白> オプション「白」
                房 糸:切房専用糸:筥迫・末広用 <白28>
                緒 締:パールビーズ 3<ピンク>


                その3)ピンク&白パターン


                実は2本の打ち紐を使って総角結びを連段にすれば、こんなコンビの飾り結びを作る事ができます。
                江戸時代の紙入れなどに使われていたりしますね。
                この打ち紐はレーヨンですが、正絹の打ち紐で心持ち長めに耳を出すと、たらんと情けなく垂れた形になり、それはそれでかわいくて私は好きなのですが。
                今回は生地色から取った2色なので、馴染み過ぎてあまり目立ちませんが、生地と色味を変えてみると面白い飾り房ができます。
                ----
                打ち紐:筥迫用 <赤系>  オプション「ピンク」
                    打ち紐:筥迫用 <黒白> オプション「白」
                房 糸:切房専用糸:筥迫・末広用 <白28>
                    切房専用糸:筥迫・末広用 <ピンク05>
                緒 締:緒締め玉:パールビーズ 8<赤>


                さぁ、Y.Kさんはどの飾り房をお選びになるのでしょうか。
                いつかこの筥迫とお揃いの着物に合わせて写真を撮ってくださることになっているので、そのうちブログに掲載されることになると思います。楽しみですね。
                皆さんも、着物を仕立てたときの端切れがお手元にありましたら、こんな筥迫を作ってみてはいかがでしょうか?(こちらの型紙は年内に発売予定です)
                誰にも真似できないオリジナルのおしゃれができると思いますよ。



                こちらの『三段口扇襠筥迫』は、7月14日(日)、15日(月・祝)の連休にワークショップ開催予定です。
                受付は5月末頃に開始いたしますので、ご希望の方は是非ご参加ください。
                ※ワークショップでは「玉縁」ではなく「折り返し」で行ないます。

                Y.Kさんからお預かりしたもう一枚の端切れは、11月開催のワークショップで作る『二つ折小被せ付筥迫』で仕立ててみようかと思います。
                こちらはいずれまた。



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                【2013.04.27 Saturday 00:22】 author : Rom筥
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                三段口扇襠筥迫 Rom筥2012-8
                0

                  仕立て:細幅帯、三段口、扇襠
                  表 布:綿
                  内 布:綿ブロード
                  打ち紐:焦茶
                  房 糸:専用房糸(焦茶)
                  緒締&飾り結び:天然石 ターコイズ 6mm玉(2.5mm穴)
                  ----------------------------------------------------------------

                  このところ実用筥迫の試作を繰り返しております。
                  作っては捨ての繰り返しでゴミ箱を埋め尽くす残骸に、家族からはまた始まったか、というような顔をされています。
                  おかげさまで型紙も少しずつ完成に近づいてきました。
                  ※この筥迫の作り方はショップではまだ販売しておりません。販売は来年以降を予定しています

                  これまでは、装飾筥迫に対して実用筥迫といういい方をしていましたが、実用の場合は色々な形があるので、それぞれに名前を付けなければなりません。
                  懐中嚢物の場合は特徴となる部分を名称にしているようなので、今回の筥迫は「三段口扇襠筥迫」としました。
                  これは「段口が3つ」と「扇襠」が特徴ということです。

                  実用筥迫は中に物を入れることが目的なので、装飾筥迫のように被せに「綿」を入れるような装飾はしません。
                  入れてはいけないというワケでもないのですが、実用の場合は中の「仕様」やどのぐらい「容量」があるかがメインなので、外によけいな綿を入れて中の容量を減らすのでは意味がないということです。

                  装飾的な「柄合わせ」をしないからかもしれませんが、実用筥迫は帯が細めのものが多いようです。
                  装飾筥迫の胴締めが「太幅帯」なのに対して、ここでは「細幅帯」といういい方をしています。
                  前出の金襴の筥迫は生地が厚いため「中幅帯」にしています。
                  細幅帯の下は半円形になっていますが、この円をきれいな形に作るのはけっこう難しいです。
                  表は厚紙さえきれいな円にカットできていれば問題ないのですが、裏は薄い接着芯だけなので型を使いながら丸みを作ります。

                  実用筥迫の側面は「千鳥掛け」のような装飾がないので、側面(内布)がアクセントになるような色使いをすることが多いです。
                  横を向く度にチラチラと鮮やかな青が見えるのが気に入っていたのですが、家人には「ドラえもん色」と言われました。
                  オリンピックの開会式で、ソマリア選手団の衣装がドラえもんのようだと話題になったので、それを連想したようです(苦)。


                  飾り結びは、総角結びと菊結びの間に天然石のターコイズを入れました。
                  これは結びの途中で下から差し込むため、1.5m穴の玉では通りません。
                  緒締のように輪の方から入れる場合は1.5m穴でも通るのですが、二本足の方から入れるときは2.5mm以上の穴でなければ通りません。
                  2.5mm穴は緒締としては大きいので、下に玉結びを作ります。
                  結びに玉を挟む時は「つゆ結び」で挟みます。

                  以前、実用筥迫を作った時に、飾り房は背側の側面にループを付けたのですが、これだと見え方があまり美的でないので、背側の左上に付けて装飾筥迫のように被せにかかるようにしました。
                  邪魔なら横に流せばいいだけなのですが、前に掛けた方が結びが美しく見えます。
                  襟元に入れる際は、心持ち斜めに挿し込めば飾り房は安定すると思います。





                  それでは中を開けてみます。



                  前回は背裏に「紙挟み」を付けましたが、この厚みではほとんど紙挟みの用を成さないので、今回は背裏に「鏡」を付けました。
                  鏡がなくなった三つ折り側には、カードを入れるための段口を襠側に1つ、被せ裏側に2つ作りました。



                  筥迫のように薄いものにカードを入れると、3枚だけなのにやたらとカードの厚みを感じてしまいます。
                  現代のお財布がかなり厚みのあるものだということに改めて気づかされます。
                  また、お札と小銭が一緒に入っていると使いにくいので、一段口の方にお札を入れてみました。



                  お札が見え見えなのはあまり格好よくないですが、取り出しやすくはなりました。
                  本来このような使い方をするときは、四つ襠にして小被せをつけるものなのですが、今回は実用筥迫の基本となる一番簡単な形を作りたかったので、とりあえず単純な形から始めることにします。

                  今回のこの筥迫は綿布を使っているので、浴衣や普段着の着物に気軽に使っていただけるのではないかと思います。
                  房はあくまで装飾なので、ここにお好きなストラップを付けたり、邪魔であれば何も付けなくてもかまいません。


                  ちょうどこの撮影が終わったところで娘が帰ってきました。
                  頼んでいた買い物の代金を請求されたので、この筥迫からお金を取り出したところ、

                  「何それ?昔の人みたい〜〜」

                  とケタケタ笑っておりました。

                  まぁ、確かに昔のものなんだけどね、、。


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                  【2012.08.06 Monday 14:24】 author : Rom筥
                  | 実用筥迫 | comments(4) | trackbacks(0) | - | - |
                  襠付筥迫 色別コーディネート
                  0
                    筥迫は、付属品(房&打ち紐&緒締)の色を変えてみると、また違った印象になります。
                    前出の筥迫で色別のコーディネートをしたのでご紹介します。

                    ◆焦茶

                    表 布:金襴(薄手)
                    内 布:襦袢のはぎれ
                    打ち紐:焦茶
                    房 糸:切り房用糸(焦茶)金糸
                    緒 締:丸玉ビーズ(唐ネリ)

                    ※オーソドックスな組合せです。
                     大人の筥迫には、この焦茶の組合せはよく使います。
                     金糸を入れると、少し華やかな感じになります。
                    (房頭を締めているのは「とじ糸 メタリックゴールド」です。
                     房用の金糸は細いので、とじ糸に使うと切れてしまいます。
                     ご注意ください。)
                    ----------------------------------------------------------------

                    ◆唐紅

                    打ち紐:唐紅
                    房 糸:唐紅  房糸飾り:大穴ビーズ(唐銀引)
                    緒 締:パールビーズ(玉虫)

                    ※この房は昔作った物で、飾り結びが6段の几帳結びになって
                     います。
                     本来は総角結びで作るので、リボン部分がもっと潰れたような
                     形になります。
                     几帳結びの連段は、大人にはかわいくなりすぎですね(笑)。

                    ----------------------------------------------------------------

                    ◆柿茶

                    打ち紐:
                    房 糸:柿茶
                    緒 締:丸玉ビーズ(唐スキ)

                    ※明るく華やかなイメージの組合せです。
                     房糸は、打ち紐に合わせて「橙」もありますが、
                     柿茶よりも明るい色味なので、子どもにはいいかもしれません。
                     大人には少し渋めの「柿茶」がオススメです。
                    ----------------------------------------------------------------

                    ◆鉄紺

                    打ち紐:鉄紺
                    房 糸:鉄紺銀糸
                    緒 締:天然石(鷹目石8mm玉)

                    ※鉄紺の組合せも、大人の筥迫によく使われます。
                     写真ではちょっとわかりずらいですが、房には銀糸の
                     アクセントが入っています。
                     黒に近い紺に、銀糸のアクセントが入ると、
                     とてもスタイリッシュなイメージになります。
                     緒締の鷹目石は、私の最近のお気に入りです。
                    ----------------------------------------------------------------

                    ◆白

                    打ち紐:
                    房 糸:撚り房(白)
                    緒 締:パールビーズ(白)

                    ※房は出来合いの撚り房にしてみました。
                     フォーマルな席に身につけるのであれば、この組合せは鉄板です。

                    ----------------------------------------------------------------



                    教本では、落し巾着の「二重叶結び」を接着剤で巾着に止め付けていますが、結びの方にだけ接着剤を付け(ほどけないように)、巾着と別にしておくと、このように付属品を変えることができます。
                    合わせる着物や行く場所によって、付け替えて色々なコーディネートが楽しめます。
                    私は自宅に筥迫を飾っていますが、そこに房は付けていません。
                    一個だけを飾るなら房を付けてもいいのですが、いくつも並べて飾ると房はとても邪魔で、また見た目にもかなりうるさく見えるからです。

                    このような場合、房は房でまとめてファイルしておくと、筥迫の数だけ房を作らなくてもよくなり、使う時にファイルから着物に合いそうなものを選んで付けると便利です。
                    ショップの方に各種色材料が揃っていますので、色々な付属品を作ってみてください。
                    ちなみに、付属品の色を変えるときは、「打ち紐」「房糸」「緒締」(千鳥掛けをするなら「かがり糸」)の色を揃えてください。
                    色を揃えると言っても、全てを同色にしろというワケではありません。
                    自分なりのオリジナリティあふれる付属品を作るのも、自作ならではの楽しみ方です。



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                    【2012.06.20 Wednesday 16:50】 author : Rom筥
                    | 実用筥迫 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                    襠付筥迫 Rom筥作品2012-4
                    0
                       地味な緒締の話ばかりが続いて食傷気味の方もいらっしゃると思いますので、緒締は少しお休みして(まだ続くんかい!)、今回は新作の筥迫をご紹介します。

                      あまり代わり映えのしない金襴の筥迫ですが、実はけっこう違う所が、、、。
                      さて、間違い探しです(笑)。
                      これまでの筥迫と何が違うでしょうか?



                      この角度から見てみましょう。
                      違いがわかるかな?



                      では、筥迫を広げてみましょう。



                      けっこう違いますね。

                      これは「襠付(まちつき)」の筥迫です。
                      後ろは単純な「紙挟み」になっています。




                      昔の袋物の本には、紙入れだけでも多くの種類が載っているのですが、筥迫は「その種類極めて多く、、」とあるのに、どれも1〜2種類程度しか紹介されていません。
                      もっと沢山の筥迫を見てみたいものですが、他の懐中物に比べ、筥迫の作り方は圧倒的に頁数が多いので、たぶん紹介しきれないのだと思います。
                      紙入れは筥迫の原型であり、その違いは、厚紙を入れず(箱になっていない)、胴締めを付けない本体だけの形状というぐらいです(江戸筥迫はまた別物とお考えください)。
                      ということは、紙入れの種類だけ筥迫の種類があっても不思議ではありません。

                      職人が作って小売店が販売していた頃は、たぶん嚢物のカスタマイズも可能で、注文に応じて種類も増えていったと思いますが、百貨店で販売するようになると、数を作るために規格を揃えねばならず、同じような既製品(それもできるだけ手のかからないもの)に統一されていったのかもしれません。

                      これらの本の中には、「襠付き筥迫」に対し、現在、私たちが目にする筥迫を「簡易筥迫」と称しているものもあります。
                      この頃は襠付きの筥迫も少なからず出回っていたので、お持ちの方も多いのではないでしょうか。
                      襠が付いているという点では実用的だと思いますが、現代でこの形がなくなってしまったのは、筥迫が完全に「装飾」扱いになってしまったからだと思います。

                      筥迫工房で販売している教本は、びら簪を付けるタイプの筥迫です。
                      天面にびら簪を乗せ、美しい千鳥掛けの紙入れがあり、玉縁を付けて綿を入れて盛り上げ、、、私はこれを“装飾筥迫”と呼んでいます。
                      この筥迫を実用で使えませんか?とよく聞かれますが、「これは装飾と割り切ってください。」と言っています。
                      筥迫にびら簪や飾り房を付けるのは、携帯にストラップをじゃらじゃら付けているのと同じことです。
                      しかし、びら簪は筥迫に固定されていないので、出し入れの際に落ちやすく、邪魔なのに使い道もない、どう見ても実用からかけ離れたものと言わざるを得ません。

                      装飾に特化した筥迫が現代まで生き残ってきた最大の理由は、儀式で主役を特定できるアイコンとしての存在価値です。
                      そこでは、役にも立たないと思われたびら簪が、何よりも輝きを放ちます。
                      この筥迫を作る上でのテーマは「装飾を極める」に尽きます。
                      ネックレスに実用を求めないように、装飾筥迫は胸に入れておくだけに留め、時に出して見ては、美しいものをその身につけている満足感に浸るためのものと考えましょう。

                      しかし私のような年代では、残念ながらこのような装飾筥迫を身に付けて行ける場所はほとんどありません。
                      自分が主役のパーティーとか? ←ない、ない(笑)。
                      それならば、お茶席で胸元に懐紙を入れるような感覚で、ラクに出し入れでき、着物にも馴染むような、実用本位の筥迫を目指してみましょう。

                      このアンティークの筥迫は、一般的な襠付きタイプです。


                      紙入れ部分が千鳥掛けで、襠は単純な「折襠」ですが、どちらも中途半端に口が狭く、また天面にびら簪を付ける形態は同じなので、“気持ち実用”といったレベルです。

                      今回の筥迫では、まず始めにびら簪を入れる「簪挿し」を取り除きました。
                      この手の筥迫は柄合わせをしないので、胴締めは15mm〜20mm程度のものが多く、綿もいれない平面仕立てです。
                      今回は金襴なのでもう少し太めにしましたが、細めの胴締めはシャープで少しラフな印象を受けます。

                      紙入れは、使いづらい千鳥掛けをやめて単純な紙挟み形式にし、底が空いた分、扇襠にして口の容量を広げてみました。
                      襠に厚みを付けた分、紙挟みに底を付けられなかったのですが、ティッシュ2枚ぐらいなら挟めます(苦)。
                      これで外箱の厚みは基本の筥迫と同じ幅で作ることができました。

                      この筥迫は、部品をサンドイッチのように積み重ね、外箱で包んで固めるように組み立てるのが面白いです。
                      そして出来上がった筥迫を開いてみると、扇襠がまるで“でんぐり”のように展開する様が楽しいです。
                      基本の筥迫を作り慣れている方であれば、さほど難しくなく作れると思います。
                      これを基本パターンとして、もっと複雑なアレンジもできます。
                      それは追々ご紹介するとしましょう。

                      しかしながら、この筥迫の作り方は現在販売しておりません。
                      いつか教本を作りたいと思いますが、とりあえず今年はないです(ごめんなさい)。
                      どんなものでも、自分が作るだけならカンタンなのですが、これを教本に仕上げ、モニター作業を繰り返して販売レベルにすることは、気が遠くなるほど手間がかかるので、他のことに手がつけられなくなるのです。
                      今後は、教本で基本の筥迫を作ったことのある人を対象としたワークショップを開き、実践を積み重ねてから教本を作る、というような工程で試してみようかなどと考えたりしています。
                      【2012.06.19 Tuesday 23:20】 author : Rom筥
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