『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
 
7月、8月の講習会について
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    金封袱紗 8月に臨時講習入れました

     

    来月の講習会は「金風袱紗」と「紙切ハサミ入&扇子入」です。

     

    13日に申し込み開始だった「金風袱紗」は一瞬で満席になってしまいました。

    今年からこの「金風袱紗」に出ないと先に進めなくなったことから「金風袱紗」の予約が熾烈になってしまったようで、、、。

     

    もう少ししたら予約が取りやすくなるはず!と言っていたにもかかわらず、未だこんな状況でホント申し訳ない。

     

    傾向としては、経験者が金封の申し込みを埋めているという感じなので、新しい人たちがなかなか申し込みできないという状況です。

    とはいえ、新しい人が入ってくれないと、その後に続く初級や中級クラスが埋まらない可能性もでてくるのですが、今年はあと10月の1回しかない、、、。

     

    ということで、8月11日に臨時で金封袱紗を入れることにいたしました。

    今まで予約が取れなかった方、是非お申し込みください。

     

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    臨時講習『金封袱紗』

    開催日:2017年8月11日(金祝)

    申込開始日:7月13日(木)0:00〜

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    「紙切ハサミ入&扇子入」について

     

    7月のもう一つの講座「紙切ハサミ入&扇子入」は、装飾的筥迫(?)の代わりとして突如入れた講座です。

     

    紙切り用のハサミ入れと扇子入れを揃える必要など全くないのですが、同じような作り方というだけでお揃い(笑)。

     

    この「ハサミ入れ」は見た目単純な形状ですが、この構造に至るまではけっこう時間がかかりました。

    しかし作るのは至極簡単。

     

    紙切り用のハサミというのは形状があまりにも多様で、全てに対応できるような型を作るのは不可能です。

    そこで今回は、講習会用におすすめしている『CANARY(GX−175)』専用と割り切って作りました。

     

    同じ紙切り用であれば自分で工夫すれば違う型でも作れそうなので、家に帰ったらちょこっと製図しなおして作っていただければと思います。

     

    私自身は「裁ち切りハサミ」のケースが一番欲しいのですが、「複雑な形状」で、さらには「重さ」があるのが難しいところ。

    他のケース系の構造とは全く違う考え方で作らねばならないので、これは当分おあずけです。

     

     

     

    講習会で作る「扇子入」に適した扇子

     

    そもそも「型紙」と「手順」さえあれば、このようなものは比較的容易に作れるもの。

    問題は「扇子入れ」です。

     

    デザインが最優先される扇子のようなものは、ハサミのように型番を指定することができないという難しさ。

     

    ということで、この扇子入れは製図から行います。

     

    作り方より何より、正確な製図をするために「ノギス」(幅や深さを測るもの)が必要です。

    ポケットノギスぐらいで十分。

     

    私のように型を作ることが仕事の人間にとってノギスは必需品ですが、こんなもの買ってまで、、、と思う方は当日お貸しします(人数分はないので落ち着いて測りたい方はご持参ください)。

     

    定規で計ればいいじゃん!と思うかもしれませんが、貼り込みのようにジャストサイズで仕立てるような物は1mmの差が大きな差につながるので、定規だけで測るのは危険(そもそもプラスチック定規は正確でない)。

     

     

    今回の扇子入れに使える扇子は、仰ぐことを目的とした「夏扇子」指定です。

     

    この型で使えないのは「祝儀扇」「茶席扇」などの儀礼用の扇子(あおぐことを目的としない)。

    そして、江戸扇子(骨の本数が15〜18本と少ないため、親骨の先が広い)や高座扇と呼ばれるタイプの扇子。

     

    どちらも折り幅が広く、親骨の先端に高さが出るものはこの扇子入れの型には合いません。

     

     

    そんなくくりで各自お好きな扇子を持ってきてもらうことにしましたが、先日扇子売り場でどんな種類があるか見に行ったところ、今時の扇子は布製が多かった、、、。

     

    最近は「布製」が流行りなんでしょうか。

    上の黒いのと、青地の花柄が布製(片面貼り)。

    右の薄水色が紙製(両面貼り)。

     

    たたんだときの形状ですぐにわかります。

    上2つ(布製)は両端の幅がほぼ変わらず四角形。

    下二つ(紙製)は両端が狭く、中央が幅広い。

     

    さらにこれを縦にして置いてみると、

    上二つの「布製」扇子は、親骨がまっすぐで先端が広いこともあり、なんとか自立できます。

    三番目の「紙製」扇子は、親骨が湾曲している&薄いこともあり、支えがなければ自立できません。

    4番目の「祝儀扇(紙製)」は、親骨がちょっと湾曲はしているものの先端が広いので自立できます。

     

    そもそも、儀礼用に使う扇子は縦置きで使うものなので自立しなければ意味がない。

     

    縦置きで自立できない夏扇はもっぱら涼を取る専用ですが、布製は先端に幅と高さがあるのでこれもまた不向き。

     

    つまり、三番目の「紙製の夏扇」がこの形状が今回の扇子入れに使える形なのです。

    画像にはありませんが、噺家さんなどがお使いの「高座扇」も縦置きですごく安定する形です(畳む時にパチンパチンといい音がするやつですね)。

    これが舞い扇などになると、親骨を下にする置き方しかできない。

     

    扇子も色々とあるんですね。

     

    製図しないければ知らなかったことばかり。

    色々勉強になりました。

     

     

     

    ほとんど工作!

     

    この講座、「アイロン」を使うのは布を裁断する前にシワを取ることと、最後にちょこっと貼り込むときだけ。

     

    「薄糊」を使わず、ほとんどの工程を「留糊」と「堅糊」だけで手貼りで行います。

     

    そう、使うのは「手」だけ!

    ほとんど工作!

     

    「工作」というと簡単なイメージを持つかもしれませんが、糊を使う貼り込みは「手際よく作る」のが肝要なので、じっくり考えながら作業すると、糊が乾く!焦ると糊が手に付く!手に付いた糊で布を汚す!という悪循環に陥ります。

     

    特に今回は「堅糊」を多用すること、工程上で「二段階の留め」があるという今までとはちょっと違う構造です。

    「え?どうして?今何をやっているの?」とパニックになると布を汚しやすいので、パニックになってもいいけれど手元はあくまで冷静に。

     

     

     

    貼り込みは裏から操作する

     

    貼り込みが「複雑」に感じる要因は、たぶんほとんどの工程を「裏向きで作っていく」からかもしれません。

    (縢襠付筥迫はそれほどでもない)

     

    表で作業するものと違い、裏で行う作業は自分が何をやっているのか、どこを作業しているのかイメージしにくい。

     

    頭で理解しながらでないと進めないタイプの人には、特に難しく感じられるかもしれません。

     

    また物作りの経験が豊富な人ほど固定化した概念が強いので、貼り込みの考え方を受け入れるのに苦労しているようにも見受けられます。

     

    そのような意味では、器用、不器用よりも、単純に物を考えられる人の方が入りやすいような気がします。

     

    「貼り込みなんてやったことないので心配、、、」と言って来る人は多いものの、貼り込みの経験あります!なんて人が講習会に来たことは未だかつてないので、みんな仲良く初心者です。

     

    どうか怖がらずにおいでください(笑)。

     

     

     

    今回の対象者は「金風袱紗に出ていなくても去年までの講習会に出た人でもならOK」としていますが、製図で苦労したり、糊の扱いに苦労する人が多いようであれば、来年は中級にしようかなとも考えています。

     

    こちらの講座は来週6月20日(火)0:00〜から受付開始です。

     



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    【2017.06.16 Friday 19:19】 author : Rom筥
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    2017.6筥迫講習会『四ツ襠紙入』
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      今回は上級コースの『四ツ襠紙入』のご紹介です。

       

      な〜ぜか今回の受講者たちの傾向は同じだったようで。

      さて、何が共通しているのでしょう(笑)。

       

       

      K.Nさんの作品(石川県在住)

       

       

      E.Fさんの作品(山梨在住)

       

       

      Y.Mさんの作品(東京都在住)

       

       

      M.Oさんの作品(東京都在住)

       

       

      H.Oさんの作品(東京都在住)

       

       

      K.Iさんの作品(東京在住)

       

       

       

      A.Yさんの作品(東京都在住)

       

       

      皆さん示し合わせたように、ほぼ紫色でした(笑)。

       

      袋物に紫は持っていると便利な色ですが、四ツ襠に対するイメージ色が共通していたということでしょうか。

      (とかいうと、次回の受講者は紫を避けてきそうですが)

       

       

      金具について

       

      四ツ襠は金具を使うのですが、金具は基本的に「菊2輪」のものを使っています。

      種類はたくさんありますが、加工が大変なので講習会ではこれに統一しています。

       

      今回は仕入先の方で間違えて送られてきました。

      ラッキーなことにいつもよりちょっとゴージャス。

      サイズ的にちょっと大きいけれどたまにはいいか。

      (加工に苦労したからもう扱いたくないけど)

       

      こちらの金具は私の方では取り扱っておりません。

      加工も面倒なので、どうかお問い合わせはご遠慮ください。

      取り扱い方は、カリキュラムの一貫として四ツ襠の講習会でだけ教えます。

       

       

       

      型紙について

       

      この型は「鼻紙大」ということで、ポケットティッシュがちょうど入るぐらいの大きさで、ペン差しも付いているので、ちょっとした手帳のような感じで使えます。

       

      これに「懐紙大」というのもありまして、そちらはもう少し大きくて懐紙が入るサイズです。

      ペン差しは付きませんが、二つの丼(袋)の中に差し込みを付けられるようになっているので、カードが収まります。

       

      講習会で作るのは「鼻紙大」ですが、今回からは付録で「懐紙大」も一緒に付けることにいたしました。

       

      そして「鼻紙大」に「ペン差しなし」という型紙もあります。

      こちらはオプション(有料)です(もちろん四ツ襠講習に出た方のみ購入可)。

       

      一つの型でちょこっとずつ変えた型紙というのはいくつかあって、このようなものは延々と増えていくので、この型紙の管理だけでけっこう大変(汗)。

       

       

       

      四ツ襠紙入とは

       

      四ツ襠というのは、二つの折り襠の間に仕切りがある襠のことをいいます。

      現代の人もよく使っているあのお財布の型ですね。

      現代のお財布の型を袋物細工的に言うならば、「横口付四ツ襠紙入」というところでしょうか(横口はお札を入れる口のことです)。

       

      実は袋物細工によく使われる四ツ襠は、折り襠二つの手前側に「小被せ」が付きます。

      小被せが付くときは、襠は必然的に「そぎ襠」になります。

       

      この「小被せ」というのは、本来の外側に付く「被せ」に対して、内側に付く被せのことです。

      小銭や細かい物がじゃらじゃらと出てこないようにするためのもので、現代でいうところの「チャック」的な役割です。

       

      これがいつかチャックになっていくんだな〜と考えると、なかなか感慨深いものがあります。

       

      でも「横口付四ツ襠紙入」ぐらいになるとかなり現代的な型になってしまうので、昔の袋物ラブなrom筥としては一気に興味が失せてしまうのです。

       

       

       

      課題について

       

      四ツ襠紙入を受講するためには「念珠入れを3つ制作してくる」が課題です。

       

      四ツ襠は念珠入れ(折り襠紙入)に襠が一つ増えただけの型です。

      この講座でカリキュラムにしたい内容は別にあるので、基本的な作り方はおさらいしといてください(そこはもう教えないよ)ということです。

       

      でもほとんどの方が凝った念珠入れを作ってくる。

      「作品」を作ることが目的じゃなくて、「おさらい(手順の復習)」が大事なのね。

       

      ほとんどの方は、袋物を作るときに生地を探すことに一番エネルギーを費やします。

      仕立ては資料を見ながら作ればいいやという感じです。

      これではいつまでたっても手順は覚えられません。

       

      できれば気に入った生地があったらたくさん買っておいて、内布の組み合わせも決めておいて、とにかく同じ生地でたくさん作りまくることが大事です(できたものは周りの人に配りまくればいいだけ)。

      型を復習するとはそういうことです。

       

      金風袱紗、念珠入れ、四ツ襠紙入れなどの「持ち出し口」が付くタイプの組み立ては基本的に同じです。

       

      私としては、上級ともなれば「課題にした型は完全に組み立てられるだろう」を基準にして教えたいので、念珠入れで教えたことはあえて説明しなくていいようにしたい。

      今更「折り襠」の向きがわからない、なんて言わないでねということです。

       

      家で一人だと作る気になれないという方がいますが、それならば覚えるまで何回でも同じ講座に出てください。

       

      今は四ツ襠が講習会で一番難しい型になっていますが、本当はそれほど難しいわけじゃない。

      複雑な型なんていくらでもある。

       

      小被せが付いた四ツ襠だってやりたいけれど、念珠入れの作り方ごときにオタオタしているレベルでは教えるのは難しい。

       

       

      とはいえ、受講者が面白い念珠入れを持ってきたので最後にご紹介させていただきます。

       

      何が面白いのかって?

       

      ここです、↓

       

      香木の欠片を買ってきて、ご自分で作られたそうです。

      笹爪がほんのりいい香りがするなんて素敵ですよね  
         

       

       

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      筥迫材料販売にて「はぎれ」を扱うことになりました。

      自分で集めたものが増えすぎてしまったので、使わないもの、使い切れないものなどをお求め安い価格で出品しております。

      袋物細工用に小さな柄の物を集めておりますので、色柄がお好みにあえば使いやすいのではないかと思います。

      量がありますので、少しずつ出していくつもりです。

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      【2017.06.10 Saturday 22:13】 author : Rom筥
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      2017.6筥迫講習会 『鏡付脂取紙〜差込小被引出紙入〜』
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        今月の講習会初日は『鏡付脂取紙』でした。

         

        この講座は見た目が単純なので、今年は1回しか入れなかったのですが、早々に埋まってしまったので作りたい人が多かったということかしらんと意外に思った講座でした。

        たぶん私が自身が「脂取り紙」を必要としないお年頃(苦笑)なので、勝手にそんな判断をしてしまったようです。

         

        しかし、今回の講習を通して見直すことも多かった型なので、来年はもう少し増やそうと考えています。

        (この講座をもっと増やしてほしいなどご要望いただければと思います)

         

         

        T.Tさんの作品(静岡県)

        まずはインパクト大なT.Tさんの作品から。

        こんな面白い布をよく見つけてくること。

        右はお揃いの生地で作った念珠入れ。

        組入れにしたかったようですが、それにはちょっと大きいかな、、、。

         

         

        K.Nさんの作品(石川県)

        とてもすてきな布合わせです。

        内布は銘仙。柄出しもお上手。

        本当はワンポイントが表にくるはずだったのに、貼り間違えてしまったのが残念。

         

         

        R.Mさんの作品(東京都)

        ちょっと洋風な仕上がりの作品。

        この型は洋服地もよく似合います。

         

         

        Y.Mさんの作品(東京都)

        こちらも柄の向きが逆になってしまい残念、、、。

        最近の型紙は柄の向きを文字で説明するよりも、クマ子でビジュアル的に示すようにしています。

        (この型はたま〜にしか作らないので前回のままになっていました)

        貼り込みの型紙はちょっとわかりずらいので、視覚的に判断できる印も必要だなと思いました。

         

         

         

        T.Aさんの作品(千葉県)

        表布はおしゃれなストライプ。

        内布はホットメルト紙を貼ってしまえば、問題なく使いやすくなる布です。

         

         

         

        Y.Oさんの作品(東京都)

         

        青い部分を効果的に出してよい雰囲気の作品になりました。

        この型の場合は、閉めた時の口側に脂取り紙の厚み分の内布がアクセントとして見えますので(ほんの3mmですが!)、表布と内布ははっきり色を分けた方が効果的です。

         

         

        M.Hさんの作品(東京都)

        表布は今回の型にはちょっと大きめな柄だったので、メインの柄を避けて柄取りしてみました。

        ご本人曰く、内布は「ふざけた柄」(笑)。

        でも袋物の内布に使うには楽しいですね。

         

         

        差込小被引出紙入

         

        今回の型には、実は「差込小被引出紙入(さしこみこかぶせひきだしかみいれ)」という呪文のような名称が付いています。

        これは構造を説明する名称なので、初めて作る人にはわかりにくい。

        そこでわかりやすい愛称として「鏡付脂取紙入」と付けたのです。

         

        通常「折り襠」というものは袋を開くたびにお仕事をするものなのですが、この型の場合は脂取り紙を中にセットするときにしか使わない(あることに気がつかない)。

        更に「小被せ」も「段口」の中に隠れてしまって普段はお仕事をしないという珍しい型。

         

        初めて見る人にはど〜ってことない単純な型に見えるかもしれませんが、作ってみるとつい「差込小被引出紙入」とつぶやきたくなるような型なのです。

         

         

         

        貼り込みはパズルのよう

         

        この型は現在「初級」レベルにしていますが、一番初めに講習会で開催した時は「中級」でした。

         

        型紙には色々と工夫を凝らしているのですが、実際に人に作らせてみたらそれほど難しくなかったのが理由です。

        他の型に比べれば部品数も少ないので、金封袱紗を終えたレベルにはとっつきやすいかもしれません。

         

        今回の講習では受講者達が抱き合わせ(組み立て)する段になって、それぞれの部品がどこにはまるか当てっこをしていました。

         

        ある方からは「貼り込みってパズルのようですね」とも言われました。

         

        「縫って作る物」というのは、基本的には裏で縫ってひっくり返すという考え方です。

         

        しかしながら「貼って作る物」には「ひっくり返す」という概念はありません。

        ひっくり返すという動作に準ずるのが「組み合わせ」です。

         

        私がこの組み合わせという概念が理解できたのは、つい2〜3年ほど前のことです。

        それまでは貼り込みというものをそれほどよく理解していなかったと思います。

         

        教本で解説している筥迫は現代で使われている一般的な型ですが、実は「簡易筥迫」と言われるぐらい構造を省略したものなので、複雑そうに見えて実は簡略型。

         

        明治以降の正式(?)な縢襠付筥迫は、折り襠が付いて、鏡も差し込みになっている型です。

        これは作り方がちょっと複雑で、私自身も最近になるまで作り方が理解できませんでした。

        それがある時急に閃くに至ったのですが、その概念さえ理解できれば至極単純。

         

        それ以外にも、貼り付け段階の部品は貼るところと貼らないところを作るなどかなり「中途半端」な作り方をするので、よけいにパズルのように感じさせてしまうのかもしれません。

         

         

         

        糊を使う貼り込みは時間との勝負

         

        そして貼り込みは何と言っても「糊」を使う作業です。

         

        糊は乾いて初めて接着するものです。

        特に抱き合わせ作業は速乾性のサイビノールを使うので、ゆっくり作業することなぞできない。

         

        全体が乾かないうちに一気に作り終え、残った湿り気で最後に形を整えて仕上げます。

         

        「抱き合わせ作業が一番楽しいのに、あっという間に終わっちゃう〜」と誰かが言っていました。

         

        組み立ての展開はあまりに早いので、頭で理解しながら手順を覚えることを講習会では期待しない方がいい。

         

        だからこそ家に帰ったらすぐに復習してほしいのです。

        更には、資料を見ないで作れるぐらいに手順を覚えて欲しい。

         

        横目で資料を見ながら作っていたら糊が乾いてしまう。

        これで細かいことを注意しながら作るのは無理というものです。

         

        去年までの講習会では「仕上げ作業」をする余裕なんて全くありませんでした。

        ちゃちゃっと貼り付けてお終い。

         

        でも今後は講習会で糊のことをしっかり教えていきたいと思っています。

         

         

         

        ちなみに、教本では組み合わせはしていません。

        中途半端に感じるような作り方もしていませんのでご安心を。

        ただでさえ複雑だと思われているので、何でこんなことをするんだ?的な手順は全て省いております。

         

        今年になって「講習会で筥迫コースだけ受講したいのですが、金封袱紗は絶対に受けなければなりませんか?」というお問い合わせをよくいただきます。

         

        今年から筥迫などの中級コースは、貼り込みの基本的な手順を理解している人用に組んでいるので、それだけ受講してもついていけません。

        筥迫だけ作りたいなら教本の方が単純に解説しているのでずっと楽ですよ、と言っています。

         

        教本で筥迫を作ってみて、なんか貼り込みって楽しい♡と感じたら、是非講習会に参加して貼り込みの基本を一から初めてみてください。

        もっともっと貼り込みが楽しく感じると思いますよ。

         

         

        貼り込みという技法は現代人には複雑なパズルのように感じられるようですが、やっていることは畳んで重ねて組み合わせての世界なので本当は至極単純な世界です。

         

        それは現代の物作りにあまり残っていないような考え方なだけで、このちょっとした不思議感が貼り込みを知った人たちを虜にしているのかなと思っています。

         

         

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        袋物細工用に小さな柄の物を集めておりますので、色柄がお好みにあえば使いやすいのではないかと思います。

        量がありますので、少しずつ出していくつもりです。

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        【2017.06.05 Monday 22:58】 author : Rom筥
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        2017.5 筥迫講習会『二ツ折小被付筥迫』
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          5月の三連続講習の最終日は『二ツ折小被付筥迫』でした。

           

          今回は受講対象者が少なかったので、3名のみの講習会でした。

           

          初心者でも好き〜に選びたい放題だった去年までとは違い、上級に行くためにはきちんと課題もこなさねばならなくなったので、中級以上は席が空いているような状況がしばらく(いやずっと?)続くと思います。

           

          直前になって予定が空いた!というような場合は一度申し込み画面を覗いてみてください(もちろん課題が作れるならね)。

           

           

          K.Eさんの作品(埼玉県在住)

          今回は中を開いたカットがないのですが、こちらの内布には無地の一見薄手の赤が使われました。

           

          この「一見薄手」というのが実はくせ者でして、薄くても「地紋」が入っているようなものは、微妙な厚みとして影響してきます。

           

          三段口扇襠筥迫はとにかく布を畳みまくって作るので、ちょっとした厚みが全体の厚みにつながっていきます。

          しかし、この型の場合は「胴」の厚みが1cmぐらいしかないので、ちょっとした細工や、鏡の厚み、びら簪の一つ一つの厚みがシビアに感じられます。

           

          この型では、内布は地紋のない、とにかく薄い綸子や羽裏、紅絹やローンぐらいの素材が適しているでしょう。

           

           

          郁駒屋さんの作品(福岡県在住)

          毎度おなじみの郁駒屋さんです。

          最近、掲示板に鬼のように作品を投稿されています(笑)。

          講習会が終わってもこれだけ作ってくれると、講師としてのやり甲斐を感じます。

           

          しかしながら、最近は仕立てに生きずまっているのだとか。

          これに対するアドバイスとしては、「柄合わせ」ばかりに目を向けないで、筥迫がきれいに仕立てられるような生地(素材)を見つけて作ってみることです。

           

          そんな生地で何個も練習してみると、型紙のこだわりもわかりやすく、微妙な狂いがわかりやすいので、気をつけなければならないところが一目瞭然でわかります。

          要するにデッサンのようなものですね。

          これからも頑張ってください!

           

           

          M.Aさんの作品(東京都在住)

          M.Aさんはいつも講師泣かせのびっくり生地ばかりを持ってきていたので、講習会の素材としては練習になりませんでした。

          つまり、家に帰って復習しようと思っても、気をつけなければならないところがわからなくなってしまいます。

           

          去年までは「作り方を習う」というよりも、「作品を作る」というノリだったので、皆さんここぞとばかりの生地を持ってきていたからでしょう。

           

          今回選ばれたのは、なんと品行方正な生地(笑)。

          表布がハイカウントのシルクシャンタン、内布がリバティ(ローン)。

          これで上手くできないわけがない。

           

          直持ちが常の懐中嚢物は汚れやすいので、薄い色の無地はあまり実用的ではないですけどね。

           

          私は高校の卒業式で、このピンクのシルクシャンタンで自作したワンピースを着ました。

          私服の学校だったとはいえ、こんな素材で作った服を高校の卒業式に着るなんて、今時じゃ考えられないですね(笑)。

           

           

           

          上級以上は事前作業+課題提出

           

          今年からは基本の筥迫が中級レベルになり、ここからは事前作業(ホットメルト紙を貼ってスジ付けまで)が必須になりました。

           

          上級以上はこれに加えて、「巾着&飾り房」「ぶら作り」もしてこなければなりません。

          更には『縢襠付筥迫』か『三段口扇襠筥迫』を自宅で1つ以上作って持参する(講習会で作ったものは覗く)という課題があります。

           

          この課題はけっこう大変だったようです(あえて画像は撮りませんでしたが)。

           

          去年までの講習会では「一日で筥迫を作らせる!」というやり方がウケていたわけなのですが、初心者にそんなやり方をさせれば指示通りに手を動かすことだけで精一杯です。

          理解しながら作業する余裕など皆無。

          つまり講習会が終わった後に、頭には何も残らない、、、沈

           

          ジェットコースターを乗り終えたような爽快感(達成感)からか、それに満足して、家に帰ってまで作ろうという人はごく僅か。

           

          講座の数をこなしても、これで上達するわけがない。

           

           

           

          講習会で作る「縢襠付筥迫」は、基本的に教本と同じものを使っています。

          ただし教本に入っていない部品を使ったり、教本では一種類しか使わない厚紙も三種類使い分けています。

          綿芯として使っているキルティング芯も、今年からはより本格的なものに変えようと考えています。

           

          つまり、講習会で教える筥迫は、ただ教本を見て作っている人たちよりずっといいものができるはずなのです。

           

          今回、教本を見て縢襠付筥迫を作ったという何人かの方から、二ツ折小被付筥迫に参加できないかとお問い合わせをいただきましたが、これらの理由から、教本で作るものと講習会で作るものは別物と考え、どなたも講習会で金封袱紗から初めていただきたいということでお断りさせていただきました。

           

           

           

          去年までの講習会は、とにかく「上手上手!」と褒めることしかしませんでしたが、今回の講座(上級レベル)からはかなり駄目出ししています。

          「もう一度、金封袱紗からやり直したい」と言った方もいました。

           

          このように真剣に向き合ってくださる方が増えてくると、懐中袋物の型はまだまだたくさんありますので、もっと複雑な型を増やそうという気にもなってきます。

           

          また、江戸型筥迫や定家文庫も講習会で教えてほしい!ということもよく言われます。

          しかし、このようなものは講習会などで扱うものではないと考えています。

          技術的に難しいと言っているのではありません。

           

          江戸型筥迫や定家文庫のようなものは、本来「ハイカルチャー」に属するものです。

          ハイソな人々が、手間もお金も惜しみなくつぎ込んで作らせたからこそ圧倒的な存在感があるのであって、技術もない人たちがお楽しみだけでこのような物を手掛けてしまえば、とてもチープなものが出来上がってしまいます。

           

          そんなものが世の人の目についてしまえば、江戸型筥迫や定家文庫が人々を引きつけてきた「憧れ」が失われてしまう。

           

          現在の講習会のように「教えてもらう=面倒をみてもらう」というレベルの人たちに教える対象のものではない、というのが私の考え方です。

           

          かといって、どこかで残していかなければならないものだとも思うので、上級以上である程度上手い人が出てきたら、そのときは承認制で研究会のようなものを復活させましょうかね。

          まだまだ先のことだとは思いますが。

           

          イベント的なノリで楽しく参加できた講習会から、今後は技術をあげてより複雑なものを作れるマニアックな講習会・研究会を目指して、まだまだ野望が尽きることはありません(ふふふ)。

           



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          【2017.05.21 Sunday 13:54】 author : Rom筥
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          臨時講習会:『紙用ハサミ入&扇子入』
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            ============================

            <お知らせ>

             

            7月17日開催予定の

            縢襠付筥迫(装飾)大型・玉縁・切り付け』は

            中止」となりました。

            参加を予定をされていた皆様には大変申し訳なく

            心よりお詫び申し上げます。

             

            ============================

             

            こちらは「被せ」と「胴締め」の装飾に限った講座で、刺繍半襟の「切りつけ」、「簡易盛り金」、「挟み玉縁」などに特化して、2パターンの装飾をしようと考えておりました。

             

            刺繍や装飾裂ができない人にとっての筥迫作りは、布の柄配置のみに頼らざるを得ない。

            そのような方々に、もう少し筥迫装飾の幅を広げていただきたいと考えて企画した講座でした。

             

            しかしながら、これは教材を全て私の方で準備する必要があり、これを同じ数揃えるのが難しいというのが理由です。

             

            この講座に参加したかった、、、という方がいらっしゃいましたら、とりあえずご連絡ください。

            人数がある程度いるようであれば、もう一度教材を見直してどこに組み入れるかもしれません。

             

             

            扇子入れ

             

            この装飾筥迫の開催をどうするかを決めたのはほんの一昨日のお話。

            あることをきっかけに中止を決意しました。

             

            そのきっかけは「扇子入れ」。

             

            去年扇子をなくしたので最近新たに購入したのですが、こういうものを見ているとムクムクと「袋を作りたい」という衝動に駆られます。

             

            最近、自分用にGX-175(紙切り用ハサミ)のハサミ入れを作っていたので、似たような型のものと組み合わせて、来年の講習会に加えないものかと考えておりました。

             

            この扇子入れならハサミ入れと同じような考え方で作れそうだし、セットで講座に出来るのではないかと考え、暇々に試作を繰り返しておりました。

             

             

            出来上がった扇子入れを見て、なかなか良く出来てきるではないかと一人越に入っていたのですが、これを自分以外の人が良いと思うかはまた別のこと。

             

            折しも「塩とたばこの博物館」に行く直前に出来上がったので、一緒に行く人たちに評価してもらうことにしました。

             

            そして当日、ランチを食べながら面々にこの扇子入れを差し出すと、

             

            「きゃ〜♡作りたい〜」

             

            よし、とりあえず第一関門突破 筋肉

             

            「来年、紙切りハサミ入れと一緒の講座にしようと考えているんだけど、こういうのって参加したいと思う?」

            と聞くと、

             

            「来年じゃなくて、今すぐ、夏に入る前にやってほしい!」

             

            えっ?今年ですか??

            今すぐですか?? びっくり泣き

             

            確かに夏はすぐそこだけど、、、。

             

            直前に迫っている「筥迫の装飾」講座の教材を探しまくるより、資料作りは大変だけど迷う箇所がない分ラクか、、、。

             

            とうことで、7月17日に予定していた「筥迫の装飾」は中止にして、その代わりに「紙切りハサミ入れ&扇子入れ」講座に変更することにしました(直前変更でホント申し訳ない!)。

             

             

            この扇子入れは、参加者に持ってきていただいた物に合わせて製図することになるので、ジャストサイズで作ることができます。

             

            ジャストサイズで作ることによって、単純に差し込むだけなのに抜けにくいという構造になっています。

            かといって引き出しにくいという訳でもない。

             

             

            刀の鞘を抜くようなイメージ、と思っていただければ良いかと思います。

             

            そして優美な外観にも関わらず、作り方は実に工作的(笑)。

            ホットメルト紙も使いません。薄糊も使いません。

            使うのは留め糊、堅糊が主。

             

            難しくはないけれど、製図はあるし、貼り込み的な面倒さは十分にありますので、対象者はこれまで筥迫工房の講習会に参加したことのある方に限ります(金封袱紗の参加は問わず)。

             

            扇子を持参していただくとは言っても、この型に対応できない扇子もありますので、以下の画像をよくよくご確認の上お持ちください。

             

            まず、下画像のように「親骨」(要の付いている一番外側の骨)を横にして置いてみてください。

             

            ⭕️ (手前)「親骨の両端の高さに、ほとんど差がない」

                  横にして全体が扁平なものが適しています。

            ❌ (後ろ)「天側(図の右端)が要側より明らかに高い」

                  図のような祝儀扇や高座扇のようなものは不可。

             

            更に上から見てみましょう。

             

            ⭕️ (下)「両端が中央より狭まっている」

                 中央がやや膨らんでいるものが適しています。

            ❌ (画像なし)「扇面側が要側より広がっている」

             布の扇子などのように、天側にいくにつれ広がるような形状は不可。

             

            今の時期、夏用の扇子がたくさん出回っているので、極々一般的な形状の物をお持ちいただければと思います。

             

             

             

            紙切り用「ハサミ入れ」

             

            こちらはCANARY「GX-175」専用のハサミ入れです。

            「GX-175」は筥迫工房の講習会でお勧めしているハサミです。

             

            レンタル用の材料を入れているビニール袋から、ハサミの刃先が飛び出していることがありました。

            それが「ハサミ入れを作ろう!」と思ったきっかけです。

             

            余計な被せは付けず、紐や留め具も使わず、単純に差し込むだけ!をテーマにしました。

             

            しかしながら、差し込むだけというのは当然抜け易い。

             

            試行錯誤を繰り返し、最終的に抜けにくい構造を考えました。

            この型が初めにあったことで、扇子入れはかなり短時間で作ることができました。

             

            扇子入れよりもこちらの方が単純なので、講習会では先にこれを作り、午後から扇子入れを作ることにします。

             

            こちらもそれぞれのハサミに合わせて製図できるのですが、ハサミこそ色々な形があって検証しきれないので、今回はとりあえず「GX-175」専用のハサミ入れにしようと思います。

            よって「GX-175」は必須、他のハサミで作りたいという方は来年までお待ちください。

             

            この型はデザインとしてちょっと物足りなさがあったのですが、講習会ではこのハサミを使っている人が多いため、お互いのハサミを区別するための印が必要です。

             

            そこで、仕立て屋をしていた父が自分のハサミに布を巻いていたのを思い出し(滑り止め?)、ハサミ入れと同じ布を巻いてみました。

             

             

             

            サイビノールで切りっぱなしの布を接着しただけですが、一体感は出た。

            ま、こちらは好き好きで。

             

            ちなみに、布用の「裁ちばさみ」はこの型には適しません。

            ハサミの形状、大きさ、重さが全く違うものは構造から変えなければならないので、裁ちばさみ用はまた別の機会に考案したいと思います。

             

             

             

            型や布が持ち込みできる講習は怖い

             

            製図付きの講習のときは、参加者がどんな型を持ってくるか、実はすごく心配。

             

            家人が「それじゃこれで作って」と高座扇(噺家が使っているようなタイプのもの)を差し出されたときは、正直固まりました(笑)。

             

            この時まで扇子の形状の違いをシビアに考えたことはなかったのですが、高座扇を見た時はびびった、、、。

            これは全く違う考え方で作らないと無理、、、(将来的に考えるつもりもないけど)。

             

            ハサミは範囲が広すぎて、今の所自由に持ってきてとは言い難いのですが、扇子はとりあえず「この形に近いもの」というお願いしかできません。

             

            今回のように型(扇子)を持ち込みしてもらうというのは、講師側からしたらホント怖いことなんですよね。

            とんでもない、自分には全く予測できなかったものを持ってくる人がいる、ホント血の気が引きます(苦笑)。

            でも、扇子を指定の物で作らされたら自分だったら嫌だなと思うと、やはり各自持ってきてもらうしかない。

            (頼むから、極々一般的なものを持ってきてね〜)

             

            今回はプレ講習を行わないぶっつけ本番の講座なので、どんなトラブルが起こるかちょっと心配ではありますが、まぁご興味のある方はどうぞということで。

             

             

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            臨時講習『紙用ハサミ入&扇子入』

             

            開    催:7月17日(日・祝)

            申し込み開始:6月20日

            定    員:10名

             

            対象:初級程度(これまでに筥迫工房の講習会に出たことのある方)

             

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            【2017.05.17 Wednesday 00:04】 author : Rom筥
            | 筥迫講習会・研究会 | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
            筥迫講習会 5月『念珠入れ(組入)名刺入れ』
            0

              今年から基礎の金封袱紗が必須参加になったので、「念珠入れ」が初級レベルになりました。

              それに伴い「名刺入れ」を組入れにすることにいたしました。

              今回、これらをセットで作る初めての講座が行われました。

               

               

              H.Sさんの作品(東京都在住)

              念珠入れは仕覆で使われるような布地で作ると重厚感が出ます。

              筥迫などはできれば薄手の布地をと言っていますが、念珠入れは単純な型なので、ある程度の布の厚みはOKとしています。

              ただし初めて型を覚えるときに、更に厚手の金襴のようなものを使ってしまうと自分が苦労するだけですので、講習会にお持ちになる布は、正確な型の作り方を学ぶという考え方で選ぶようにしてください(作品作りは家に帰ってから!)。

               

               

              K.Eさんの作品(埼玉県在住)

              内布の柄が中途半端に余りそうだったので、組入れの名刺入れはこの内布を使うことにしました(とってもかわゆい♡)。

              そのため名刺入れの内布に念珠の表布を使われたようですが、名刺入れのように小さなものに織りの布を使うのはかなり無理があるので、このような場合は名刺入れの内布だけ別布を使ったほうがよかったですね。

               

               

              M.Aさんの作品(東京都在住)

              なんとスタイリッシュな念珠入れ。

              表布はタイシルク、内布はリバティだそうです。

              どちらも貼り込みには扱いやすい(美しく仕上がりやすい)生地なのでおすすめです。

               

               

              T.Tさんの作品(静岡県在住)

              こちらは木綿のシーチングです。

              お嬢さん用に作られたそうです。

              次回、何ともかわいいセットで登場しますので、コメントはそちらで詳しく。

               

               

              Y.Oさんの作品(東京都在住)

              とても素敵な布合わせです。

              表布がかなり滑りやすい素材だったので、作るのに苦労されていたようです。

              この型は全体的な柔らかさを出すために硬めの芯は使っていません。

              柔らかい仕上がりできれいではあるのですが、表布にホットメルト紙も使わないので生地によってはかなり辛い思いをします。

              ホットメルト紙に頼りすぎてはいけないと思いつつ、このような布を使うとホットメルトの便利さがうらめしくなります。

               

               

              筥迫ぴょんさんの作品(東京都在住)

              念珠入れの表布は、柄出しを考えなければそれほど用尺を必要としません。

              そのため、懐中袋物系を作り出すととにかく古い布が捨てられなくなるのが難。

              頭の中はもう「あの布とあの布を組み合わせられれば、、、♡」という妄想でいっぱいになります(笑)。

              今回はある程度余裕を持った大きさを用意されていたようですが、型取の際に気がつかなかった「シミ」や「穴」を発見してしまったようで、柄取りには苦労されていたようです。

               

               

              郁駒屋さんの作品(福岡県在住)

              織りの布で作る場合「切り込み」時に布がほつれてくることが多く、布の扱いに慣れていないと焦って触るほどにボロボロにしていくことが多いようです。

              そのような素材は軽く糊で糸止めしながら作業していけばいいのですが、貼り込み作業が手慣れてくると布を触る時間が少なくなり、ほつれを気にする前に作業を終わらせることができます。

              手早く作ることは、作品を美しく仕上げるためにとても大事なことなのです。

               

               

               

              名刺入れ

               

              名刺入れは貼り込みの初めの初めに出てくる型ですし、簡単に作れるものだと思っていました。

               

              そして、手慣らしに初めに名刺入れを作ってもらおうと思ったのですが、皆さんの感想は「どこに合わせて行っていいかわからない、、、」でした(汗)。

               

              厚紙を二つに折って作るタイプの名刺入れならわかりやすいのかもしれませんが、この型はrom筥流の造形を加えた作り方でなので、最後に合わせるところまでがイメージがつかないところが不安なのかもしれません。

              そして、皆が理解できないことが理解できないrom筥、、、困るガーン

               

              最近は自分の頭の中に貼り込みの仕組みのようなものが完全に出来上がってきたので、反対に縫い物の考え方がわからなくなってきました。

              現代人にとって貼り込みの仕組みは一般的でないので、新しい型を作る際はその辺を擦り合わせをしていかないと、全く理解できない資料を作ってしまいそうで怖い(異国語で書かれたような資料になる??)。

               

              これが今後の課題になりそうです。

               

              以前の念珠入れの講座に参加された方に限り、この名刺入れの型紙と資料が欲しい方には販売いたしますので、直接お問い合わせからご連絡ください。

               

               

               

              名刺入れ付覚書帳

               

              今回の講座に参加された方が、自宅で作った「名刺入れ付覚書帳」を持ってきてくださいました。

               

              この覚書帳は当初初級レベルでしたが、あまりに細かい作業が多く、貼り込みの初心者がすぐに作るには辛いといわれたので、今年からは中級レベルになりました。

               

              この前に2〜3講座経験していると楽しく講座に臨めると思いますので、同じ中級の筥迫なぞよりは気楽に参加いただけると思います。

               

              筥迫ぴょんさんの作品。

              文字の柄を上手く外題に使いましたね。

              筥迫ぴょんさんは、筥迫掲示板にもたくさんの作品をアップされています。

               

              T.Tさんの作品。

              なんてこの型にぴったりな布があったものだと感心して右の鳥獣戯画(前面と背面)の柄を見ていたら、なんとT.Tさんが刺繍されたものでした!すばらしい!

               

               

               

              袋物と日本刺繍

               

              このような講習会をしていて役得なのが、色々な人が私が役立ちそうな情報を提供してくださること。

              今回はY.Oさんが昔の袋物の本(私が持っていなかったもの)をコピーしてくださいました(Y.Oさんありがとう!)。

               

              これまで私もかなり多くの本を集めてきましたが、ここで紹介してしまうと他の人に買われてしまう可能性があるので、姑息なことにそのような情報はブログには書きません(そのようなカテゴリーは実はいくつかある。笑)。

               

              今回の本は日本刺繍と袋物が一緒に掲載されているもので、私にとって夢のような一冊でした。

              昔も袋物と刺繍はとても相性がいいものだったということがわかります。

              いつかこれを全て再現したい。きらきら

               

              今では多くの人に筥迫を作っていただけるようになりましたが、筥迫を通じて日本刺繍に興味を持たれた方も少なくありません。(日本刺繍にはけっこう貢献しているぞ、えへん!)

               

              しかしながら、お住いの地域に日本刺繍の先生がいない!というお話もよく聞きます。

               

              いないことはないのでしょうが、日本刺繍の先生はなかなかネットに活動をアップしたりしない(したくない)方が多く、せっかく日本刺繍を習いたいという方がいるといいうのにマッチングができません。

               

              着物に興味がなくても日本刺繍には興味がある方もいます。

              そのような方に袋物はぴったり。

              袋物はがんばれば自分で仕立てられるし!(筥迫工房がいれば!)

               

              大きなお教室ではなかなか袋物の刺繍など自由にさせてもらえないとは思いますが、個人でされている先生であれば、筥迫に興味を持ってくださる方もいらっしゃるはずです(私の先生のように!)。

               

              前出のT.Tさんも筥迫を通じて日本刺繍を習うようになった方です。

              近隣に日本刺繍の先生がいなかったので、なんと通信で教えてくださる先生を探したとのこと。

              まだ刺繍を初めてそれほどでもないはずなのに、あまりにも精密な刺繍にびっくりしました。

              初めに聞いたときは、通信で日本刺繍ができるのか?と半信半疑でしたが、今回の作品を見てやたらと感心してしまいました。

              私何年もやっているのに、こんなに細かい(手のいい)刺繍できない、、、。

               

              現在、筥迫工房には、3つのお教室から筥迫や定家文庫制作のお話をいただいております。

              このようなところには何人もの生徒さんがいらっしゃいますので、より多くの方に美しい日本刺繍の袋物に興味を持っていただけるチャンスです。

               

              筥迫に興味を持たれている先生ご自身、または、うちの先生なら筥迫刺繍を教えてくれそう、という地域情報がありましたら、是非教えてください。

              ブログでもお教室の宣伝をさせていただきます。

               

              日本刺繍に限らず、色々な手法で筥迫を作ってくださる方には、筥迫工房は全面的に協力させていただきます!!

               



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              【2017.05.08 Monday 21:11】 author : Rom筥
              | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
              2017.4 筥迫講習会『金封袱紗・携帯裁縫用具入』
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                今年は2月に講習会を入れなかったため、そのしわ寄せとしてGWの今回の二回と、一週間あけて三回連続というハードスケジュールをこなすことになりました。

                 

                今年から初級以上の講座に参加予定の方は、入門の「金封袱紗」の参加が必須となりました。

                今回は入門の金封袱紗と初級の携帯裁縫用具入れが連続開催だったので、どちらも参加した方が2名。

                 

                本来は金封袱紗の教材を自宅で復習してから初級を受講するのが望ましいのですが、遠くから参加される方は二日連続で参加した方が効率がよいので、それはそれで良しとしています。

                 

                実際、金封で基礎的な考え方を念入りに教えているので、翌日の携帯裁縫用具入が何とスムーズに運ぶこと。

                 

                携帯裁縫用具入は筥迫比べればずっとラクな講座ですが、それでも初心者相手では急がせても終了は6時ぐらい。

                今回はゆっくりやっても終了が4時少し過ぎる程度。

                負担も少なく、終わった後に一時間以上ゆっくりお茶をして楽しんで帰れるという、受講者に優しい講習会となりました。

                (脱虎の穴講習 筋肉

                 

                私自身にとっても昨年より遥かに負担が少なく、連続講習もあっさりと乗り切れそうな予感。

                来年何講座増やそうかと希望を持てる内容となりました。

                 

                やはり段階を踏むというのは相互にとって必要なことだとしみじみ感じました。

                 

                 

                rajyoさんの作品(東京都在住)

                「いつもの自分じゃ絶対に選ばない柄」とはrajyoさん。

                袋物細工の布選びは、妄想が実現できる楽しい世界かもしれません(笑)。

                 

                 

                I.Hさんの作品(福井県在住)

                こちらの表布は100円ショップで入手したとのこと。

                100円ショップで扱う小さな端切れでも、この型の表布であれば充分(内布はもう少し長さが必要ですが)。

                中のハサミはおなじみ「(三条)みすや」のもの。

                数年前に購入されたそうですが、この小さなハサミ入れと糸巻きは現在職人さんがいなくなってしまったので扱いはないそうです。

                 

                 

                K.Eさんの作品(神奈川県在住)

                K.Eさんは内布にスカーフを使われています。

                中には同じく「みすや」のハサミ入れと糸巻き、そしてかわいい子豚のまち針♡

                 

                 

                T.Aさんの作品(千葉県在住)

                当初T.Aさんがお持ちになった内布は、白に薄ピンクの羽二重でした。

                薄い白布はホットメルトに付けた印が透けてしまうので、初心者が扱うのは難しい。

                印つけには十分注意をしていただきましたが、途中で必要なところを裁断してしまったので、別の方がお持ちになったブロード(この紫)をいただいて作り直すことになりました(ぴったり!)。

                このように小さなものを作る場合は、内布はできれば薄地のものを。

                使ってもブロード程度ぐらいまでが適当です。

                シーチングになると少し厚くて扱いづらいのでご注意を。

                 

                 

                S.Kさんの作品(東京都在住)

                S.Kさんも上のT.Aさんも「ハサミ入れと指貫」の講座に参加されているので、ハサミ入れもお揃いで作られました。

                何てかわいい待ち針♡(トラ猫とフクロウ)

                 

                 

                 

                GWといえば、、、

                 

                一週間あけての連続講習に不安を抱えつつ、悩みに悩んだのが「潮干狩り」の予定(それか〜い!)。

                 

                私はこの時期、絶対に潮干狩りに行きたい派。

                昔は娘を連れて行きましたが、子供はチョロチョロと動き回るので落ち着いて潮干狩りができない!

                 

                邪魔な子供を連れて行かなくなってよくなった現在、潮干狩り仲間のM.Hさんと何とか都合を合わせたのが講習会前日。

                自然(潮の満ち引き)相手のことなので、それに合わせて講習会を組むわけにもいかない。

                とにかく講習会の準備さえできれば潮干狩りができる、、、(がんばれ!)。

                 

                そして迎えた当日は快晴で気候も穏やかで絶好の潮干狩り日和!

                しかし無理して腰を痛めて講習会ができなくなったら一大事なので、とにかく今回は夢中になりすぎないように、テンションを抑えつつ楽しみました(これで講習会もがんばれる!)

                 

                そんな話を講習会でしたところ、I.Hさんは「GWの頃は何と言ってもワラビ採りです!」(福井在住)。

                その他ぜんまい取りに竹の子取りなど、東京人からするとなんと羨ましい環境。

                 

                rajyoさんは毎年GWには結城染めの工房で絞り染め体験をされているそうです。

                毎年違う柄の浴衣を染めているとのことで、浴衣地がたまる一方だそうで(笑)。

                 

                会場のお針子会では職人さんたちが休日出勤されていて「GWを休むためにがんばっているんですよ〜」とのこと。

                 

                みなさんGWにウキウキしているようです。

                筥迫工房の講習会にもウキウキした気分で参加してくれているとうれしいですが。

                 

                 

                 

                こんな宿の取り方も、、、

                 

                最近よく東京以外の方から「こちらでも講習会開いてください!」というご要望をいただくのですが、講習会するだけでも大変なのに、土地勘のないところで会場を探して人集めまでしてなんて、当地で完全にコーディネートしてくれる人がない限り絶対に無理!

                更に交通機関やホテルの予約を自分で取って、なんて考えただけで目眩がする、、、沈

                ということで全く予定はありません。あしからず。

                 

                講習会参加ご希望の方は、申し訳ありませんが何とかこちらに来てもらうしかないのですが、最近の東京は外国人旅行客が急増したためかホテルが取りずらい。

                 

                そこで前出のI.Hさんはユースホステルの会員になっていることで(登山がご趣味)、今回は「夜行バス」&「ユースホステル」を使って参加されたそうです。

                 

                ユースを使うという手があったか〜。

                 

                ということで、せめても私にできることとして、東京にある三箇所のユースホステルを調べてみました。

                今時のユースってすごいのね、、、(場所によってお値段も違うようですが)。

                 

                東京セントラルユースホステル(飯田橋)

                会場のある池袋まで →

                有楽町線「飯田橋駅」から「池袋」(乗車時間約10分)

                 

                東京上野ユースホステル(上野)

                会場のある池袋まで →

                山手線「御徒町駅」から「池袋」(乗車時間約20分)

                 

                東京隅田川ユースホステル(浅草橋)

                会場のある池袋まで →

                総武線「浅草橋」から「御茶ノ水」経由、丸ノ内線で「池袋」(乗車時間約25分)

                総武線「浅草橋」から「秋葉原」経由、山手線で「池袋」(乗車時間約27分)

                 

                 

                もしくは、最近増えだした「ゲストハウス」。

                実は我が家の最寄駅近くにも昨年新しいゲストハウスができました。

                どうやら東京オリンピックに向けて、外国客を受け入れられるようにゲストハウスが増えているようです。

                東上線の「中板橋駅」の駅近で、池袋まで各駅でなんと4駅!

                お針子会方面の西口に一番出やすい線なのでおすすめですが、いかんせんほとんどが外国客のようです。

                チャレンジャーの方は是非どうぞ。

                東京ゲストハウス 板橋宿

                (この近辺は私が普通に買い物をしている商店街です)

                 

                 

                相部屋で二段ベットだし、外国の方とも一緒になるかもしれませんが、昔のイメージと違ってとても綺麗だし、寝るためだけならこんなところに宿を取るのも一案かもしれませんね。

                (ユースは三ヶ月前ぐらいに予約は取れたそうですし、ゲストハウスは安い上に予約も取りやすい)

                 

                とりあえず宿を予約しておいて、講習会の申し込みができなかったら残念ながらキャンセルという感じでみなさん参加されているようです。

                そんな苦労してまで参加いただいているので、私もみなさんに喜んでいただけるような講習会目指して今後ともがんばります 

                 

                 


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                【2017.05.01 Monday 16:06】 author : Rom筥
                | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                筥迫講習会 3月『名刺入付覚書帳』
                0

                  『5/5金封袱紗』の予約では、開始時間のタイミングが合わずご迷惑をおかけしました。

                  申し込みできなかった方は大変申し訳ありませんでした。

                  次回のお申し込みでよろしくお願いいたします。(2017.4.4)


                   

                  三月最後の講習会は「名刺入付覚書帳(めいしいれつきおぼえがきちょう)」です。

                  実はこれをやるのは1年ぶり。

                   

                  去年、入門者用に考案した型ですが、何だかんだと部品を付け足していったらやたらと難度が高くなってしまい、受講者から「こんなの入門じゃない!」と言われてしまたので、今年は一気に「中級」扱いです(飛ぶな〜汗)。

                   

                  初級だと、こんなこと難しいかな?難度が複数入れるのは無理かな?などと一応は配慮するのですが、中級以上は一切配慮なしで、もう好きなだけ凝りまくって作れるので、自分としてはとてもやりやすい。

                   

                   

                  K.Wさんの作品(富山)

                  K.Wさんは、前日に引き続いて連続の参加です。

                  ちょっと粗い織り目の生地で尚且つ厚みもあったので、細工物にはちょっと処理が難しかったかも。

                  細工が多い袋物は、小さな柄、目の詰まったもの生地、厚みなどを考慮して生地選びをするのが難しい。

                  左に名刺入れを入れる「くり口」があって、間に覚書帳(懐紙で作った中綴じのメモ)、右側の段口にスイカなどのICカードを入れる構造になっています。

                  スイカはJR東日本専用だから、ご当地のICカードの名称について今回も盛り上がっていました。

                   

                   

                  T.Tさんの作品(静岡)

                  T.Tさんも二連続の参加です。

                  筥迫工房の講習会では原則ご自分で選んだ生地をお持ちいただいていますが、極小の外題用の布であっても、外題にちょうどよい小さな柄(それも薄手)を手持ちの布から探すのは難しい。

                  普段から布をためておく必要があるので、今回の外題布に限っては私が貯めたハギレから選んでもらっていますが、こちらの作品は外題布もご持参いただいたものを使うことができました。

                  この型の場合、実際に名刺を入れてしまうと、内布の色柄が見えるのは左の段口部分のみ。

                  そういう意味では内布に凝った柄を考えなくてもいいのですが、表布は名刺入れ部分に持ち出し口として見えるので、この部分にも色柄を考えて配置できるといいかもしれません。

                   

                   

                  K.Iさんの作品(東京)

                  こちらの作品は、表布にシボの入った生地を使っています。

                  外題は私が持ち込んだ布の中からお選びになりました。

                  右下の紫がもう少し出ているといいのですが、残念ながら布が足りなかったようです。

                  そのかわり四つ目綴じのかがり糸にこの色を足したりと、この型は外題とかがり糸にアクセントを持ってくるような配色の仕方をします。

                  厚みのない細工物は、とにかく内布に薄物を使うのが鉄則。

                  他方、金封袱紗ぐらいの大きさになってくると、内布はあまり薄すぎない生地の方がきれいにできます。

                   

                   

                  U.Nさんの作品(兵庫)

                  名刺入付覚書帳の場合、表布に柄が多いと外題にあまり凝れない。

                  外題はアクセントなので、この作品の場合は無地に近いものをオススメしました。

                  こうしてみると、もうちょっと濃い色の方が良かったかな。

                  このような型の場合は、表布、外題、どちらに比重を置くかを考えて布合わせします。

                  こちらは内布も厚みのあるものを使っています。

                  なんとか形にはできるけれど、その分名刺の枚数を減らすことになるかも。

                  生地選びは数を作って色々な生地を見極められるようになるしかありません。

                   

                   

                  Y.Mさんの作品(東京)

                  こちらはちょっと粋な配色です。

                  この型の場合、外題の色や柄の配置はかなり重要です。

                  こんな極小のスペースなのに、布選び、配置に一番時間を取ることになる萌えポイントなのです。

                  そのかわり、綴じに使う打ち紐はできるだけ表布に近い目立たない色を選んでいただいています。

                  なぜなら外題、綴じ糸にアクセント色を使うので、それを引き立てるようにしたいからです。

                  こちらの内布はリバティを使われたとのこと。

                  リバティは柄によっては和柄に合うものも多いので(何より薄いし!)表布に使って着物に合わせる方も多いです。

                   

                   

                   


                   

                   

                  細かい処理を本だけで解説するのは難しい

                   

                  去年、こんなもの作りたい人いるのかしらん?という考えで企画した講座でしたが、意外に人気があったようなので、今年は2回企画することにしました(次回は11月4日)。

                   

                  作る物が小さいと簡単そうに見えてしまいがちですが、きれいに作るとなると相応の手間はかかります。

                   

                  今回は午前中はもっぱら外題やかがり糸、紐色選びにかかっているので、実務はほぼ午後からで終了は5時。

                   

                  前日の三段口扇襠筥迫と同じ時間に終わっています。

                  こちらも中級なので、下準備は自宅作業してきてもらっているのですが、部品が少ないので下準備は筥迫よりずっとラクという違いはあるにせよ。

                   

                   

                   

                  将来的には全ての型を教本化したいと思っているのですが、どういう人を対象にして作るかが未だ悩むところです。

                   

                  縢襠付筥迫が出しやすかったのは、とにかく「そのときだけ使いたい花嫁さん」という明確な対象があったからです。

                   

                  書店に並ぶ手芸本を見ていると、細かい処理を必要とするような書き方はされていない。

                   

                  とにかくその型だけ作りたい人には、基本部分なんてとにかく端折りたいものなので、たぶんこの型も簡易な解説の仕方をすればもっと簡単にできるとは思います。

                   

                  実際、去年までの講習会も、基礎なしでそのまま型をつくるようなやり方をしていたので人気があったワケですが。

                   

                  しかし「貼り込み」というものが理解できるようになればなるほど、そういう作り方に対する拒否感が出てきてしまうもので、それが故に今年からの講習会のシステム変更にもつながっています。

                   

                   

                   

                  袋物は「ツレ」と「ゆるみ」の世界です。

                  ツレていなければならないところにたるみができるのが許せなくなってくる。

                  教える側も、如何にたるまないように処理するかに重点を置きたくなるものなのです。

                   

                  今回の講座では、ゆるみを付けなければならない表布で一箇所工程を見落としたことにより、表が部分的にツレるという現象に、、、(これは私の責任、申し訳ない)。

                  でもまぁこういうことがあると、「ツレ」と「ゆるみ」が必要なんだということが実感できます。

                   

                   

                   

                  縢襠付筥迫の教本は、どんな人でも絶対に作ることができる筥迫!を目指して作ったつもりですが、あまりにも説明が細かすぎて引いた、、、という感想が多いのも事実(あれでもかなり端折っているんだけどなぁ)。

                   

                  講習会では、誰かが必ず一度は失敗します。

                  私はこのような失敗は講習会ではとても必要なものだと思っています。

                   

                  「ここね、すごく間違いやすいところだから」ということが全員が一瞬で理解できる。

                  間違った本人は落ち込むところですが、実際には私がすぐ目の前にいるので、どうとでも対処できるので安心してください。

                  家で失敗するぐらいならここで失敗してくださいと言っています。

                   

                  これを教本だけで完結しようとすると、失敗しやすいところにやたらとコマ数を増やすことになるので、よくいえば懇切丁寧な解説ですが、反面、それが細かすぎる=情報量が多すぎて引く内容にもなるということ。

                   

                  本だけ見て作る人には、往々にして細かい処理部分は読むのが苦痛です。

                   

                  これが複雑な筥迫だから許されるのであって、単純な金封袱紗で詳細な説明したところで(したい!)果たして受け入れられるのか???

                   

                  ということで、細かい解説は目の前に人がいてこそ成り立つものなんですね。

                   

                   

                   

                  私が参考にしている袋物細工の本というのは、ほとんどが大正時代に書かれた物です。

                  このような本を買いあさって読んでいるのですが、初めの頃はこれらの内容が全く理解ができませんでした。

                   

                  旧漢字であること(運がよければフリガナが付いているものもある)、句読点が圧倒的に少ないこと、図解が少ないのはまだマシで、全くないものもある!そして尺貫法、等々、、、。

                   

                  これだけで解読不能な条件満載なのですが、これらは女学校の教材として作られているので、実は授業で先生の補足があってこそわかる内容に作っているということ。

                   

                  やっと袋物のことがわかるようになってきた現在の私でさえ、理解できるのは1/3程度(苦)。

                  大体にして、この型がなぜこのような名称になったのかさえ解説がない(これが一番知りたいのに!)。

                   

                  以前は教本だけで事足りる!と自信を持っていた私でしたが、それは自分が貼り込みというものを全く理解していなかったど素人の頃のお話で、少しずつ貼り込みというものがわかるようになった現在では、自分が直接教えることの重要さを痛感するようになりました。

                   

                  とは言っても、遠くにお住いの方はなかなか東京くんだりまで出てくることはできません。

                  現代でこれを実現するなら、eラーニング+教本という形が一番いいのかなとは思いますが、なんちゃってDTPでさえ嫌々作っている私なので、こちらはいつか協力者が出てきたら考えることにします。

                   

                   

                   

                  三段口扇襠筥迫は単調な作業が延々と続く感じですが、集中して真剣に取り組むような内容で、出来上がったときの達成感が大きい。

                   

                  他方、名刺入付覚書帳は、細かく色々な作業から成り立ってはいるものの、洋服やアクセサリーを選ぶように組み合わせをしながら楽しむような雰囲気なので、お楽しみ感満載の華やかな講習会です(笑)。

                   

                  細かい作業が大好きな人には、「細かい作業楽しすぎ〜」と思っていただけるものと思っています。

                   



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                  【2017.04.03 Monday 13:11】 author : Rom筥
                  | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                  筥迫講習会 3月『三段口扇襠筥迫』
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                    三月の講習会、後半の初日は『三段口扇襠筥迫』です。

                     

                    三段口扇襠筥迫も人気の講座ですが、今年はシステムの変更に伴い対象受講者は3名でした。

                    人数が少ないとゆっくり一人ずつに合わせて対応できるので少人数も悪くはない。

                     

                    今年から筥迫は中級扱いなので、下準備はご自宅で作業していただきます(申し込み後に必要な材料一式が送られてくる)。

                     

                    筥迫はとにかく部品が多い。

                    慣れている人なら下準備にそれほど時間はかかりませんが、初心者対象では慣れていない人のペースで全て進行していくことになります。

                    つまり遅い作業の人が一人いるだけで、全員の終了時間が遅くなってしまうということ。

                     

                    筥迫工房の講習会は遠くから参加される方が多いので、電車の指定時間にハラハラすることになります(私も毎回ドキドキ)。

                    これが筥迫を中級コースにした最大の理由です。

                     

                    初級コースまでは下準備を講習会内で全て行います。

                    ここで基本的な貼り込み作業を実習していただくので、中級コース以上は「自宅で下準備ができる」人を対象にできるわけです。

                     

                    去年までは10:00前からフル回転で作業して、終了は7〜8時ぐらいまで延々とかかっていましたが、今回の講習は開始が11:00からと遅めであるにも関わらず、出来上がりは5時ぐらいと余裕の終了。

                     

                    これだと終わってからお茶を飲んでいる間に、余裕でアイロンを冷まして持ち帰ることができます。

                    遠くから参加される方やご家族の世話を変えられない方が、時間を気にしながら(逃げるように)帰る心配もありません。

                     

                    集中して作業した後にほっと一息お茶を飲みながら、ここに集うレアな「同好の士」の会話に耳を傾けるのも、講習会とは別のお楽しみなのです。

                     

                     

                      

                    K.Tさんの作品(東京都)

                    表は粋な雰囲気で。

                    暗い色目にRの縁出しが利いていますね。

                    何気に柄合わせされているようです。

                    中は打って変わって賑やかで明るい色目の楽しげな柄物です。

                    三段口扇襠筥迫はこのような使い方が効果があります。

                    表に派手な色柄物を使うと合わせる着物が限られてしまいますが、三段口扇襠筥迫が実用使いということを考えれば、表は普段着の着物に使えるように無難に色柄を選びたくなる。

                    そのかわり内側は思いっきり派手に。

                    羽裏のような考え方です。

                    表は自分の年齢を考えてしまいますが、中はいくら派手でもかまわない。

                    思いっきり自由に楽しんでください。

                     

                     

                    T.Tさんの作品(静岡県)

                    かわいい椿の縮緬使い。

                    こちらも何気に柄合わせされています。

                     

                    T.Tさんは今年金封袱紗を受講され、去年初級コースに参加しているので、ハレて念願の筥迫講座に参加することができました。

                    三段口扇襠筥迫は「巾着&飾り房」講座が隣接していないので、紐部分はまた後日作成ということですね。

                    巾着の型紙は付いているので、とりあえず副読本で作られたそうです。

                     

                    三段口扇襠筥迫は被せのR部分に縁出しができるようになっているのですが、こちらの筥迫のようにはっきりした柄物を使うと縁出しはあまり目立たなくなるかもしれません。

                    影のようにみえてしまいますが、ちょろっと縁は出ているんですよ。

                    内布の三段口部分は無地ですが、裏の鏡パートには矢絣が使われています。

                    三段口扇襠筥迫はこのように使い分けて楽しむ方が多いです。

                     

                     

                    K.Wさんの作品(富山県)

                    淡いピンクの梅の柄は、今の季節にぴったりです。

                    こちらも影のように見えますが、縁出しされています。

                    縁出しは出過ぎるとダサく見えがちなので、1.5〜2mmぐらいをおススメしているのですが、はっきりした柄物はもう少し主張してもいいのかも、、、と今回改めて思いました。

                    ただし、縁が目立ち過ぎると、今回のように淡い色合いの雰囲気を壊してしまう可能性もあるので、結局はバランスを考えながらということになると思います。

                    鏡面は厚みの出ない「脂取り紙」が差し込めるようになっています。

                     

                     

                     

                    筥迫工房の講習会

                     

                    今年は講習会のシステムを変えたので、色々と戸惑う方も多いようで、お問い合わせをたくさんいただきます。

                     

                    ほとんどが、どうしても「金封袱紗」を出なければいけないのか?ということ。

                     

                    自分の作りたいものだけを作りたい。

                    この気持ち、私もすごくよくわかります。

                     

                    ほとんどの習い事にはカリキュラムがあって、自分の作りたいものはずっと先のカリキュラムにあったりすると、それまでの間、延々と作りたくもないものを作らされるという受難。

                     

                    これがセンスの良いものであればまだマシですが、微妙なセンスだったり、自分が欲しくもないものにお金をかけさせられたりすることを考えると、どうしたって二の足を踏みますよね。

                     

                    ですから筥迫工房の講習会では、せめても「自分で選んだ布」をお持ちいただくことにこだわっています(金封袱紗のみ全教材支給)。

                     

                    「誰に作らせてもうまくできるような教材」というのは確実にあるので、このような講習会では指定の教材を使わせる方が絶対安心。

                     

                    受講生に生地を持ち込みさせるということは、どんな素材であっても講習会時間内に確実に作品に仕上げさせなければならないというリスクを負うということで、私にとって当初講習会は緊張の連続でした(さすがに最近は慣れた)。

                     

                    袋物細工にとっては「布の選び方」「仕立て方」において、「数」をたくさん作るというのがとても大事なんですね。

                     

                    細工物は小さいので、一つの仕立てに日本刺繍や着物ほどの時間はかからない。

                    だから慣れるためには「数」を作る必要があるのです。

                     

                    それが面倒な筥迫から始めてしまうと、貼り込みの楽しさは感じたとしても気軽に「数」はこなせない。

                    筥迫の講座から始めてしまうと、なかなか貼り込みがうまくならないのはそれが理由です。

                     

                     

                     

                    貼り込みとは「糊」を知る世界だと最近つくづく思います。

                     

                    これまでの講習会では型を作らせるのに精一杯で、そういうことを教える暇がありませんでした。

                    教えたとしても、その上で数をこなさないと理解できない。

                     

                    糊って乾くんですよ。

                    その乾くタイミングを見計らって貼り込んでいくのです。

                     

                    糊の引き方を教えていないので、竹ベラの先で糊をチマチマつける人の多いこと。

                    その間に糊が乾いてしまうところ、吹き溜まってしまうところがまだらになる。

                     

                    糊の引き方、分量、乾く時間を知らないと、作品の仕上がりがぐずぐずになる。

                    それなりの型には仕上がるので受講者は大喜びですが、それを遠い目で眺めるrom筥、、、。

                     

                     

                    とにかく、余分な型など作らないで「筥迫だけを作りたい!」という方は、是非教本を見て作ってください。

                    教本だけでも十分きれいな筥迫は作れます。

                    ただし、教本で作る筥迫は「貼り合わせただけ」の作り物でしかない。

                     

                    筥迫工房の講習会で目指すのは、昔の袋物職人さんたちが作っていた「心ある」袋物です。

                     

                    教本では糊の扱い方を教えることはできません。

                    この糊の扱い方を教えることができるのが「金封袱紗」なのです。

                     

                    金封袱紗はある程度の大きさがあるため、糊を引く練習にちょうどよいのです。

                     

                    教材は全て支給、更には復習用の教材も含まれているので、ご自宅に帰ってすぐに練習できます。

                     

                    初めから好きな生地を使えるとなると、生地の選び方も慣れていない状態なのに、生地選びにこだわりすぎる人が多い。

                    こだわりすぎて自分の好きな生地が見つからないから作れない、という悪循環が往々にして発生するのです(苦)。

                     

                    貼り込みの基礎は、生地ごときにとらわれない、祝儀・不祝儀兼用で使える「紫」がちょうどよいのです。

                    無地の紫なんてつまらない、、、と思われるかもしれませんが、実はどんな袋物よりも「人にあげて喜ばれる」のが金封袱紗です。

                     

                    筥迫なんてね、素敵だなんて思っているのは自分だけ(苦笑)。

                    興味のない人にとっては、筥迫なんてもらっても困るだけ(作るのが大変なだけに悲しくなるから無理に押し付けないでね)。

                     

                    人にあげて喜ばれるというのは、袋物を作るモチベーションにおいてかなり大事なことなのです。

                     

                    金封袱紗は簡単な型なのでわざわざ講習費を払ってまで作るなんて、、、と思われるかもしれませんが、実際に売っている金封袱紗と比べてごらんなさい、作りが全く違いますから。

                     

                    しっかりとした貼り込みで作られた金封袱紗がどういうものなのか、講習会で作ってみればわかります。

                     

                    ただ糊で貼りつけただけではない「貼り込み」の奥深さを、筥迫工房の講習会を通して知っていただけるのではないかと思っております。

                     

                     


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                    【2017.03.27 Monday 22:28】 author : Rom筥
                    | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                    2017.3講習会 〜金封袱紗&ハサミ入れ/指貫〜
                    0

                      今年の講習会が始まりました。

                       

                      3月は4回の講習会があります。

                      今回は4日(土)に『金封袱紗』と、5日(日)に『ハサミ入れと指貫』がありました。

                       

                      金封袱紗は、今年から「今後の貼り込みコースを受講する方は必修」とさせていただいているコースです。

                      つまり、これを受けないと次のステップに行けないわけですね。

                       

                      副読本の「貼り込みの基本」があるじゃないのと思われるかもしれませんが、あれは正確には「貼り込みの準備」程度の説明と、「結びや房の共通編」が合体したものなのです。

                       

                       

                       

                      貼り込みとは

                       

                      縫うことに苦手意識を持っている方でも、貼り込みにははまった!という方は多いようです。

                       

                      簡単に言ってしまえば、「貼る」作業というのは、接着剤だけで美しい袋物ができるわけです。

                       

                      貼り込みを説明するときに「和のカルトナージュ」という言い方をしますが、実際にカルトナージュをされている方がこの講習会を受講されると「繊細さが違う」ということをよく言われます。

                      そうですねぇ、確かに日本的な繊細さだと思います。

                       

                      糊を刷毛で引いて貼り付けるものに対して、竹ベラで糊を微調整しながら使い、そこから更に貼り込んでいく作り方の違いです。

                      (カルトナージュにはカルトナージュの良さがあるので、あくまで技法的な違いということで)

                       

                       

                      「貼り込みって単純作業しかないんですね」

                       

                      と言われることもあります。

                      その通り、単純作業しかないのです。

                       

                      しかし、その単純作業を正確にできる人は意外や少ない。

                      何が正確なのかさえ知らない人がほとんどです。

                       

                      正確に部品を作ることができないと、全体が何ともゆる〜い仕上がりになるので、細かいところなど見なくても正確に部品を作っていないのがわかる。

                       

                      私自身は昔からカッター作業は慣れていたので、なぜ型がうまく切れない人がいるのか理解できませんでした。

                       

                      それが最近になって、世の中にはカッターの使い方がわからない人や線を正確に複写できない人が実に多い、という事実を知ったのです(汗)。

                       

                      カッターぐら使ったことよと簡単い思われているかもしれませんが、きちんとしたカッターの持ち方を知らない、使い方を知らない、切り方を知らない人の何と多いこと。

                      これはカッターに限らず、全ての道具や作業において共通することです。

                       

                      何度も言うようですが、金封袱紗はその型を作るための講座というよりも、このような道具の使い方、道具材料の特性を知って使うこと、貼り込みの基礎である接着剤の特徴や糊の引き方、ゆるみ付けやツラしの考え方について事細かく学ぶ講座なのです。

                      作品を作るわけではないので、この講座に限っては画像も紹介しません(できません)。

                       

                      この貼り込みの基礎を学ぶことにより、今後の型を作るという作業に初めて取りかかれるので、講習会参加を希望される方には大変重要な講座なのです。

                       

                       

                      そんな貼り込みの基礎を学ぶために今回集まってくれたのは、山形、石川、東京、千葉、三重、広島、福岡の面々。

                      ここまで出身地がばらけたのは初めてです。

                       

                      福岡から参加の郁駒屋さんは、夜行バスで15時間かけて来られたそうで、まるでヨーロッパ旅行!と皆に言われていました(笑)。

                       

                      福岡からの格安夜行バスより三重から夜行バスの方が高いという話や、鹿と電車がぶつかって遅れそうになった話など(びっくり)、みなさんそれぞれに苦労されながら参加していただき、本当にありがとうございます

                       

                      筥迫工房の講習会は遠方からの参加者が多いので、全ての型を一日で仕上げるようになっています。

                      東京見物がてらでも、無理なく続けていただければ幸いです。

                       

                       

                       

                      ハサミ入れと指貫

                       

                      二日目は「ハサミ入れと指貫」の講座がありました。

                       

                      作ったものを撮影するのを忘れてしまい、後から何人かの方に画像を送っていただきました(感謝)。

                      この小さな指貫にも、貼り込みの技法がたくさん使われています。

                       

                      講習会の中でも、金封袱紗は一番大きな型で、指貫は一番小さな型です。

                      この二つの糊の使い方は全く違います。

                       

                      指貫は糊を極々薄く使っていくので手際が重要。

                      ほとんど手貼りだけで作り、最後にアイロンで貼り込み。

                      慣れてくると15〜20分ほどで作ることができます。

                       

                      貼り込みをしていると、ときどき粘土細工をしているような気分になります。

                      布で作るのに粘土って不思議でしょ?

                      でも最終的に造形していくんです。

                      手芸と工作が合体したような感じですかね。

                      私の場合、貼り込みで作品を作った後にちょっと可愛いハギレが出たりすると、すかさず指貫を作ってしまいます。

                      プクプクの丸みをもったこの指貫のかわいいこと。癒されますmoe

                       

                      郁駒屋さんは、15時間かけて家に帰ったその日のうちになぜか3つも作ってしまったそうで(笑)。

                      楽しんでいただけて光栄です。

                       

                      すでに「携帯裁縫用具入」に参加されている方が、さっそくお揃いのお道具で作った画像を送ってくださいました。

                      さすがに指貫は裁縫用具入れの中には入りませんが、道具入れに「ち」を付ければ、ハサミ入れのストラップのようにお供にすることができますよ。

                      このように細かいものをお揃いでたくさん作れるようになると、袋物細工にやられてしまう人が続出するんですわ〜。

                       

                      この講座は今年は一回だけの開催でした。

                      来年どうするかは需要があれば増やしていくという感じなので、来年のスケジュールに増えるかどうかは、皆さんのリクエスト次第といったところです。

                       



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                      【2017.03.08 Wednesday 10:32】 author : Rom筥
                      | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |