『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
 
2018年度 講習会スケジュール(あくまで予定!)
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    来年の講習会の予定に対するお問い合わせをたくさんいただくのですが、現在超絶多忙の中でスケジュールを組んでいるので、現時点ではあくまで「予定」と考えてください。

     

    年明け1月〜3月4日までの講座は確定で行けると思うのですが、それ以降は11月の作品展が終わったら確実にできるのかをじっくり考えて、詳細を含め再アップさせていただきます。

     

    毎日あらゆる仕事を同時に処理しなければならない状況なので、来月の作品展に出す自分の作品は、それまで身が持ちこたえたら出展できだろう、ぐらいにしか考えていません。は〜、、、 沈

     

    貼り込み講座には必修の「金封袱紗」は前半にたくさん入れています。

    本当はもっとバラしたいのですが、今年から金封袱紗が必須としてしまったため、この金封で申し込みが詰まっている、、、。

     

    おかげで中級以上の席がけっこう空いているという状況でして、とにかく金封の関門突破をしやすくする必要があるためです。

    将来的には、もうちょっとバランス良く講座が組めるようにできたらいいなとは思っていますが。

     

    (new!)が付いている講座は、準備が大変だったり内容を詰められていないものなので、本当にやるかどうかも含め一番の未定講座だと思ってください。

     

     

     



    講習会 コース説明
     

    筥迫工房の講習会では以下のようにレベル分けがされておりますので、ステップアップしながら貼り込みで型を作る技術を学んでいくことができます。
    ステップアップを必要としない講座もありますが、初級以上の講座の受講を希望される方は、入門コースの「貼り込みの基礎/金封袱紗」の受講が必須となります。

    星の横の「数字」は難度を示しています。
    全ての講座を受講希望の方は、この星を追って受講するとよいでしょう。


    ---------------------------

     

    <○対象なし>
    貼り込み経験の有無は問いませんが、レベルは数字でご判断ください。(数字のないものはどなたでも参加OK)


    ○1 指貫と糸切ハサミ入(1/7、10/7)
    ○4 巾着と飾り房(筥迫用)(5/4、8/5)
    ○ 装飾筥迫研究会(図案編)(new!)(3/21)


    ---------------------------


    <◎貼り込み入門>
    (対象)以下の初級コース以上の受講には、必ずこの講座を受講していただきます。


    ◎2 貼り込みの基礎『金封袱紗(懐紙挟み)』(1/6、2/11、3/3、4/7、5/3、7/15、11/3)


    ---------------------------


    <☆初級コース>

    (対象)貼り込み入門の「金封袱紗」を受講した方を対象としたコースです。
    型取りや基本作業、簡単な「襠(まち)」を使った実用的な懐中物の作り方を学びます。

     

    ☆3 扇子入と紙切ハサミ入(6/2、7/16)
    ☆3 脂取紙入(3/4、8/19)
    ☆4 携帯裁縫用具入(1/8、10/6) ☆4 念珠入(組入)名刺入(2/12、6/3、9/16)

    ☆4 念珠入(組入)名刺入(2/12、6/3、9/16)

     

    ---------------------------

     

    <★中級コース>

    (対象)初級コースの内容を理解している方(1講座以上受講した方)を対象としたコースです。
    筥迫や細かい細工の入った袋物細工を学びます。
    中級からは、型写し、型貼り、スジ付けまでを自宅で作業してきていただきます。

     

    ★5 名刺入付覚書帳(9/1)
    ★5 雅型裁縫用具入(new!)(4/30、8/18)
    ★6 三段口扇襠筥迫(4/8、11/4) ★6 縢襠付筥迫(綿入、柄合せ)(5/5、8/4)

    ★6 縢襠付筥迫(綿入、柄合せ)(5/5、8/4)

     

    ---------------------------

     

    <★上級コースC>

    (対象)中級までの内容を理解しているものと判断し、より高度な技法や応用した内容で進んでいくので、基礎の復習ができていないとついていけません(そのため講座ごとに指定課題や提出物がある)。


    ★7 二ツ折小被付筥迫(10/8)
    (課題1)講座当日までに「縢襠付筥迫か三段口扇襠筥迫を1個以上」作って持参する。
    ★7 四ツ襠紙入(ペン挿付)(9/2、12/1)
    (課題1)「念珠入(組入)名刺入」を受講した方
    (課題2)講座当日までに「念珠入れを3個以上」作って持参する。

    ★7 筥迫装飾(挟玉縁・切付・金彩)(new!)(6/24、11/23)
    (課題1)「縢襠付筥迫」を受講した方。
    (課題2)この講座では縢襠付筥迫の「被せ」と「胴締め」の装飾に特化して実技しますので(本体の製作は含まれない)、受講後に必ず本体までを作成して画像にて提出のこと。

     

    ---------------------------

     

    <★★上級コースB>
    (対象)それぞれの対象条件を満たしつつ、講師の「承認」が必要となります。事前要問合せ。

     

    ★★8 式部型小物入(9/17、12/2)
    (対象)講習会にて中級までを受講していること。「縢襠付筥迫」を余裕で作れるレベルであること。

     

     


     

    2018年度 筥迫工房 講習会(2017.10.16予定)

     

    ※申し込み開始日は、それぞれ一ヶ月前ぐらいと思ってください。

     

    <1月>
    6(土)◎2 金封袱紗(懐紙挟み)
    7(日)○1 指貫と糸切ハサミ入
    8(月祝) ☆4 携帯裁縫用具入


    <2月>
    11(日)◎2 金封袱紗(懐紙挟み)
    12(月祝)☆4 念珠入(組入)名刺入


    <3月>
    3(土)◎2 金封袱紗(懐紙挟み)
    4(日)☆3 脂取紙入
    21(水)1 装飾筥迫研究会(図案編)(new!)


    <4月>
    7(土)◎2 金封袱紗(懐紙挟み)
    8(日) ★6 三段口扇襠筥迫
    30(月祝)★5 雅型裁縫用具入(new!)


    <5月>
    3(木祝)◎2 金封袱紗(懐紙挟み)
    4(金祝)○4 巾着と飾り房(筥迫用)
    5(土祝)★6 縢襠付筥迫(綿入、柄合せ)


    <6月>
    2(土)☆3 扇子入と紙切ハサミ入
    3(日)☆4 念珠入(組入)名刺入
    24(日)★7 筥迫装飾(挟玉縁・切付・金彩)(new!)


    <7月>
    15(日)◎2 金封袱紗(懐紙挟み)
    16(月祝)☆3 扇子入と紙切ハサミ入


    <8月>
    4(土)★6 縢襠付筥迫(綿入、柄合せ)
    5(日)○4 巾着と飾り房(筥迫用)
    18(土) ★5 雅型裁縫用具入(new!)
    19(日)☆3 脂取紙入


    <9月>
    1(土)★5 名刺入付覚書帳
    2(日)★7 四ツ襠紙入(ペン挿付)

    16(日)☆4 念珠入(組入)名刺入
    17(月祝)★★8 式部型小物入(9/17、12/2)


    <10月>
    6(土)☆4 携帯裁縫用具入
    7(日)○1 指貫と糸切ハサミ入
    8(月祝) ★7 二ツ折小被付筥迫


    <11月>
    3(土祝)◎2 金封袱紗(懐紙挟み)
    4(日)★6 三段口扇襠筥迫

    23(金祝)★7 筥迫装飾(挟玉縁・切付・金彩)(new!)


    <12月>
    1(土)★7 四ツ襠紙入(ペン挿付)
    2(日)★★8 式部型小物入(9/17、12/2)

     

     


     

     

    あくまで現時点での目安ね、目安!!

     

    確定は11月中旬以降で、ショップの講習会スケジュールに掲載した時点での内容が正しいと思ってください。

    (後日変更があっても文句いわないでね、、、

     

     

     

    装飾筥迫研究会

     

    3月の「装飾筥迫研究会(図案編)」は初めての試みです。

     

    講習会の「装飾筥迫」はプリント生地に対しての装飾を教える講座ですが、こちらは日本刺繍などの装飾裂を筥迫に仕立てるためにはを考えていく研究会です。

     

    筥迫を自分で作りたくとは思わないけれど、刺繍をやっているので筥迫を仕立ててほしいという方は多いものです。

     

    しかし筥迫は「柄合わせ」の世界なので、かなり精密に刺繍を考えないと綺麗にできない。

    刺繍師と仕立師のコンビネーションがとても重要です。

     

    特に袋物の柄合わせを知らない人にそれを伝えるのは本当に大変なです。

    だからこそ、柄合わせのある装飾裂で筥迫を仕立てられる職人さんが少ないんですね。

     

    そこで今回、筥迫の装飾とは〜からを説明できる場を作りたいと思って企画しました。

    作る作業とは別で動くものなので、もしかしたら別の会場を借りてやるかもしれません。

     

    筥迫の知識、仕立の知識の有無は問いません。

     

    これから筥迫の刺繍をしたいと思っている方、または刺繍の筥迫を仕立たいと思っている方。

    もちろんその他の装飾裂でも、筥迫に仕立てるためには何に注意した方がいいかなどの意見交換ができればと思っています。

     

    今回は3月のみに企画していますが、できれば半年に一回でもこのような研究会ができるように考えて行きたいと思っています。

     



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    【2017.10.16 Monday 14:38】 author : Rom筥
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    2017.10 筥迫講習会『携帯裁縫用具入』
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      今月の講習会は「金封袱紗(7日)」「携帯裁縫用具入(8日)」「四ツ襠紙入(9日)」の三日連続でした。

       

      講習会は朝早くから夜までかかり、帰ってからも翌日の準備などがあるのでこの期間は一切発送はできない。

      しかし季節は10月。

      婚礼シーズン真っ盛りでショップの注文が激増。

       

      連続講習でショップの発注処理が丸々三日できないと、その前後に準備や発送処理をまとめてせねばならず、さすがに疲れて果てブログが後回しになっていました。

       

      筥迫は結婚式の大事な小道具ですし、発送が遅れてお式に間に合わなかったら大変なこと!と私自身は必死なのですが、しかしこんな時期に筥迫作るってホントに結婚式に間に合うのか、、、??

       

       

      M.Iさんの作品(愛知県在住)

       

      Y.Oさんの作品(東京都在住)

       

      筥迫に比べれば携帯裁縫用具入れはずっと小さな型ですが、ほぼ筥迫と同じ要素が詰まっているのでそれなりに手間はかかります。

       

      「こんな可愛いのに何で売らないんですか?絶対に売れるのに〜」とよく言われますが、そんなことを思う方は是非一度作ってごらんなさい。

      こんな面倒くさいもの、絶対安い値段で売る気になんてならないですから。

      売るとしたら面倒な部分は全て省くことになるはずですが、その面倒な部分というのが一番の萌え部分なので、結局この可愛さは出ない。

       

      こういうものは、自分やその周りのお友達たちを喜ばせてあげるためだけに手を掛けて作ることに意義があるような気がします。

      (つまり心がこもっているということ!)

       

       

      K.Fさんの作品(シンガポール在住)

       

      M.Iさんの作品(神奈川県在住)

       

      今年からステップアップしながらレベルをあげていくという講習会になったので、私としては去年より遥かに教えやすく、しっかり貼り込みとしての内容を入れることができる。

      受講者たちも確実に腕をあげてきています。

       

      それがうれしくて、良い形に仕上げるための注意をふんだんに盛り込んでしまうのですが、初級の人はまだ型を作ることに必死で、技法的な部分を考えながら作ることはできません。

       

      人にものを教えるというのは、受け側の皿を徐々に広げていくことが重要で、その大きさに合った内容を伝えていかなければ、どんなに詳しく教えても、その部分は皿から溢れ出し全て流れ落ちてしまいます。

       

      同じ講座で同じ型を教えても、その時々で自分の疲れ具合は全く違います。

      自分が疲れきっているときは、大体にして空振りしていることが多い。

      そういうときは同じだけ受講者を疲れさせているもので(愚)。

       

      自分が伝えたいこと、それをどの段階で伝えるのが一番効果的なのか、来年からはもうちょっと冷静にコントロールできるように頑張りたいと思います。

      (だから、どうか長〜い目でみてやってください)。

       

       

      M.Hさんの作品(東京都在住)

      R.Mさんの作品(東京都在住)

       

      最近では東京以外の方が受講しに来られることが多くなったので、富山や静岡あたりの方はそんなに遠くに感じなくなりました(本当はすごく大変なことなのにね、ごめんなさい)。

       

      初めて福岡の方が受講されたときは、そんなところから来るものなのか!とびっくりしたものですが(今では常連さん)、今回は更に海を越えてシンガポール在住の方が参戦してくださいました。

       

      現地では手芸を楽しむというカルチャーはあまりないそうで、わざわざ来日したくなるほど日本は多種多様なカルチャーが発達した国なのかもしれません。

       

      しかし、飛行機に乗って、山ほどの荷物(道具)を抱えて、こんな手のひらサイズの携帯裁縫用具入を作りに来るなんて、日本人の遺伝子に組み込まれたマゾ的な探究心にため息の出る思いです。

       

       

      名古屋から参戦のM.Iさんは「夜行バス」に乗って来られました。

      講習会開始時間に間に合わせるためには、夜中発の便で朝の5時頃に東京に着くとのこと。

       

      バスの中で寝る時間が中途半端すぎて、講習会途中でどうしようもなく眠気に襲われたようです。

      そこで、次から開始時間までの仮眠をいかに取るかが話題になりました。

       

      漫画喫茶は意外と寝心地悪く、ごろ寝できても温泉はよけい疲れそうだし、と喧々諤々皆で話し合った結果、

       

      環状線の「山手線で寝る」が東京人の票を集めました(笑)。

       

      一周(約一時間)すれば元の駅に着きますし、多くの駅で他の路線につながっているので、時間を見計らって途中の駅からショートカットすれば良し。

       

      どなたか是非試してみてください。

       

      (M.Iさん、ご当地「きしめんパイ」ご馳走様でした)。

       

       

       

      2018年度講習会予定

       

      目の前のノルマをこなすことに必死な現状で、一年先の予定を出さなければならないなんて雲をつかむような気持ちになりますが、それでも周りからやたらとせっつかれているので、なんとか予定を組んでみました。

       

      現在、会場となるお針子会のスケジュールと照らし合わせてもらっているところなので、日程だけなら来週か遅くても今月中には出せると思います(詳細はもう少し先)。

       

      今年中止してしまった「筥迫装飾」は希望する声が多かったので、何とかがんばって入れたいと思っています。

       

      もう一つは、講習会でいつもやるやる詐欺している「雅籠型裁縫用具入」。

       

      それと「刺繍筥迫研究会(図案編)」「筥迫見学ツアー(&オフ会)」も入れたい。

       

      新しい型も作りたいものは色々あるのですが、現状では確実にできるとは言い難い。

      来年はもうちょっと型を創作できる年でありたいと思っています(あくまで願望)。

       

       

      講習会は続くよどこまでも、、、沈

       

       

        

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      【2017.10.11 Wednesday 17:18】 author : Rom筥
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      2017.9講習会『縢襠付筥迫』
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        今月の講習会は『縢襠付筥迫』と『巾着&飾り房』でした。

        初日は筥迫本体、二日目は巾着&飾り房は前年と同じなのですが、それぞれを単独で受講することができるようになりました。

         

        縢襠付筥迫は筥迫といえばこの形というほど知られた型ですが、教本で販売しているものが講習会では中級コースになっていることに疑問を感じた方も多いことでしょう。

         

        大きな違いは経験者を対象とした内容に変更したということです。

         

        仕立て終わった筥迫を見て「今まで作った筥迫と全然違う!」と言った方がいました。

         

        今年からの縢襠付筥迫は細部まで理屈で考えながら仕立てるので、仕上がりにかなりの差が出ます。

        その内容を理解できるかどうかは、初級までの貼り込みの考え方がしっかりと理解できているかどうかで決まります。

         

        これが式部型小物入などを作っていく上での考え方の基礎になります。

         

        そのぐらい本気が入った講座になりました。

        部品を作ってきたにもかかわらず終わったのは6時近く。

        今までになくクタクタの講習会でした。
         

         

         

        K.Eさんの作品(埼玉県在住)

         

        あくまで柄合わせの勉強なので、柄合わせ&綿入れに適した布地をという指定をしました。

         

        せっかく講習会に行くのだから!というテンションで布地の色柄優先で布地を選んでしまう方が多いのですが、小さな物を作るのに布の厚みで出来上がりが大きく左右されます。

        作りにくい素材だと、講習会に来ても貼り込みの勉強にならないということはよくあります。

         

        縢襠付筥迫は装飾目的なので中を開くことがほとんどない。

        だから内布は薄地であれば無地で良し!(凝る必要なし!)と言っています。

         

        おかげで今回は仕立てに専念できることができました。

         

         

        あちはさんの作品(神奈川県在住)

        簪刺しの厚みを入れ忘れたのと、アンティークの簪の厚み分を含め、合計6mmほど柄がずれて残念。

         

        教本では柄合わせ用の型紙というものがありますが、実際は使う布の厚みで柄合わせは簡単にずれてしまいます。

        (柄合わせ体験してもらうぐらいのものとお考えください)。

         

        プリント生地は柄がずれてもそれほどは目立ちませんし。

         

        しかし、刺繍の筥迫で柄がずれているのはいただけません。

        しっかりと柄合わせするには、本体を作ってからそれに合わせて胴締めの柄合わせを調整していくしかありません。

         

         

        K.Hさんの作品(東京都在住)

         

        今回から綿入れの芯を替えています。

        キルティング芯を使うのは、あくまで初心者が理解しやすく使いやすいというだけのこと。

         

        今回の講習会では二種類の芯を使いそこから造形する技法で作っています。

        これならどのような厚みの布でも刺繍裂でも形状が変わらず作ることができます。

         

        ただし手間はかかります。

        ここが今回の講座のメインなので、一番時間がかかったところでした。

         

        他の講座でも綿はふわふわな状態で使うことはありません。

        私はいつも貼り込みで使う綿は「粘土を造形するのと同じ」と言っています。

         

         

        A.Yさんの作品(埼玉県在住)

        これも簪挿しの厚みを入れ忘れたようで、以外と忘れやすい簪挿しの厚み、、、。

         

        今回からは被せに接着芯は使いません。

         

        刺繍をする前に接着芯を貼ることはあっても、完成された刺繍裂に接着芯は怖くて使えません。

         

        綿入れにホットメルト紙を使うのも論外。

        ということで、今回からは接着芯を使わない型の取り方で教えています。

         

        日本刺繍でなくてもいいのですが、筥迫の最終形態は「仕立て」と「装飾」という双璧で考えたいもの。

         

        最近はうれしいことに刺繍筥迫に憧れて日本刺繍を始める方がジワジワと増えてきたので、そのような裂にも対応できる仕立て方をご指導いたします。

         

        手の込んだ精密な装飾に、職人仕立てのレベルを求めたくなるのは至極当然なことと思います。

         

         

        T.Tさんの作品(静岡県在住)

        同じ図柄のところを取ってもプリント地自体がゆがんでいることもあるので、その辺りは大らかに考えましょう。

         

        去年までの講習会では、教本より部品を増やしてよりきれいな仕立てにする工夫はしていましたが、あくまでレベル問わずの講座だったので、結局は体裁を整えて見栄え良くしたという仕立て方に過ぎません。

         

        私が目指す筥迫は、かつての職人たちが作っていたあの美しい筥迫です(現代の筥迫では決してない!)。

         

        これまでは、そんなこだわりの筥迫を作らせて喜んでついてきてくれる人たちがいるのだろうか?と諦めの気持ちの方が強かったのですが、今回はそんな理想が許される講習会になってきたのだということを感じ、ちょっと感慨に浸ってしまいました。

         

        去年までの講座でも達成感はかなりのものがあったと思いますが、今年からの講座では、これが本当の筥迫だというジワジワとした満足感が味わってもらえるのではないかと思います。

        (結婚式のためだけに筥迫を作りたい!と思ってくると荷が重いかもしれません)

         

         

        今年から二日目の「巾着&飾り房」は単独開催になりました。

        初日の筥迫を受講していなくても参加できます。

         

        実は金封袱紗に出ていなくても参加できるのですが(全くの初心者がお一人いらっしゃいました)、貼り込みを基本としないだけでかなり難度的はあると私は思っています。

         

        一回参加しただけで巾着の形をとることができるか、、、はちょっと疑問。

        ということで、この講座は何回か繰り返し受講してもらって、いつか完璧な房&巾着ができるようになってもらいたいと思っています(初めから完璧は求めない方がいい、というぐらい難しいものだということです)。

         

        E.Tさんの作品(東京都在住)

        R.Mさんの作品(東京都在住)

         

         

         

        式部型へのアプローチ

         

        今年からは最短で3講座目にこの縢襠付筥迫を受講することは可能ですが、かなり内容が濃いので、教本であらかじめ筥迫を自主練しておくと理解しやすいかもしれません。

        (もしくは三段口扇襠筥迫を挟むと良いかも)

         

        去年までの縢襠付筥迫の作り方ではちょっとレベルが足りないのですが、今年からの縢襠付筥迫はみっちりと理屈を教えることもあり、かなり本格的な筥迫を作ることができると思うので、式部型へのよいアプローチになるかと思います。

         

         

        キャンセルポリシー

         

        今回の講習会は台風の直撃が予想される日にぶつかってしまいました。

         

        昔は当日キャンセルでも返金していたこともありました。

        よほどの事情があると思ったからです。

         

        しかし講習会の予約が取りにくくなり始めた頃、とりあえず予約だけして直前キャンセルする人が増えました。

         

        一週間前のキャンセルになりますと、キャンセル待ちしている人もさすがに予定を入れてしまうので席は埋まりません。

        予約が取れない!と言われているのに、参加者の半数がキャンセルという事態が続きました。

        7名の少人数講習なので、これではさすがにやっていけません。

         

        ということで、途中からキャンセルポリシーを作ることにしました。

        今回いくつか付け加え、以下のように対応を統一したいと思います。

         

        --------------------------------------

         

        1)受付完了メールが届いてから10日以内に受講料をお振り込みください。10日を過ぎると申込みされないものと判断いたします。

         

        2)ご入金後以降のキャンセルは、7日前までは事務手数料1,500円を差し引いた金額、それ以降〜前日まではご入金額の半額を返金。


        3)当日キャンセルは全額返金できません。

         ※悪天候による交通機関の欠航や運休に限っては、以降の「同一講座に振り替え」が可能です(何がしかの証明が必要です)。

         ※自己都合(または自己災害)の際の振り替えはできません。ただし「同一講座の優先予約」が可能です。

         

        --------------------------------------

         

        今後も変更はあるかとは思いますが、現時点での対応としてご了承いただきたくお願い申し上げます。 

         

         


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        【2017.09.21 Thursday 21:59】 author : Rom筥
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        2017.9講習会『三段口扇襠筥迫』
        0

          9月の講習会は筥迫コースが続きます。

          今回は「三段口扇襠筥迫」でした。

           

           

          K.Nさんの作品(石川県在中)

           

           

          M.Hさんの作品(東京都在中)

           

           

          S.Kさんの作品(東京都在中)

           

           

          R.Mさんの作品(東京都在中)

           

           

          I.Hさんの作品(福井県在中)

           

           

           

          今年から筥迫コースは「中級」扱いなので、昨年までの「初めての人でも筥迫OK」という講習会に比べ、講習内容はかなり濃くなりました。

           

          入門コースで貼り込みの材料や道具の知識と初歩的な考え方を学び、初級でちょこっとした型を作りながら基本的な技法を学び、中級からはがっつりとした型の成型に入っていくというイメージで進めています。

           

          中級は初級までに教えたことは「習得している」ことを前提に進めますので、しっかりと復習していないと、ついていくのがちょっと大変かもしれません。

           

          中級コースまではある程度優しく教えていますが、現在は上級コースは課題作の出来をシビアに判定していますので、自発的に下のコースに戻って受講しなおすという方も徐々に増え始めています。

           

          どんな型も形を作るだけならばそれほど難しいことではありませんが、何も考えず作っただけのものはグズグズになりがちです。

          グズグズであることさえわからず、出来上がったことに満足している人がほとんどです。

           

          教本を見て始めて筥迫を作った人から「これ売ってもいいですか!」と聞かれることがありますが、ホント冷や汗が出ます。

          筥迫が形になっただけで「すごい!」というフィルターがかかっちゃうんでしょうねぇ。

           

          講習会ではまずこのフィルターを外さないと先には進めません(笑)。

           

           

          お楽しみ講習会から学びの講習会へ

           

          去年までの講習会に参加したことのある方が「無我夢中でやって出来上がったけど、内容は全く覚えていない」とおっしゃっていました。

           

          そして今は「先生に言っていることの意味がやっと理解できるようになってきた」とも。

           

          これまでは「作ったという達成感だけはやたらとあるけれど、後には何も残らない」という人がほとんどだったと思います。

          常に初心者OKの単発の講習会では、型を作ることだけで精一杯だからです。

           

          私自身も、貼り込みというものの核心的な部分にほんの少しも触れることなく、常にスタート地点に戻るの繰り返しに限界を感じていました。

           

           

          単発で行う講習会は積み重ねがないので、初めての人にとっては理想的な講習会でしょう。

          しかし人によっては、続けていくに従ってより良い仕立てを追求したいという欲にかられます。

           

          こういった「やる気のある人たち」の存在は、良くも悪くも私自身が技術を見直すきっかけになりました。

           

          貼り込みというものをもっとよく知りたいと願う人たちに尻を叩かれ、必死に研究を積み重ね、意外な発見に心踊り、それをまた人に提供する、という自然な循環が生まれました。

           

          数年前に受講された方から「あの頃からこういうこと教えてほしかった〜」と言われることがありますが、2〜3年前まではその必要性さえ正直感じていませんでした。

           

          講習会で教える中で気づかされたことは数知れず。

          受講者に教えつつ教わりつつ、同じように成長してきたのだと思います。

           

           

           

          そしてまた新しい型が生まれる

           

          四ツ襠紙入れに参加された方が、自分なりの使い方を見せてくださいました。

           

          講習会ではティッシュが入る大きさでペン挿しがついた型を作っているのですが、希望者には懐紙を入れる大きさの型紙も販売しています。

           

          懐紙を入れる大きさのものが欲しいと言われて作っただけで、私自身は懐紙を使うわけではない。

           

          それを実用で使う人たちは、私が考えもしなかった方法で使い道を発見します。

           

          こんな風に使うとすごく便利!と見せてくれたのはお財布。

           

          お金もカードもかなり入るけれど、唯一小銭を入れられないのが難とのこと。

           

          それなら今流行りのこんなお財布があるけれどどう?と別の人がご自分が使われているお財布を取り出しました。

           

          こんな具合に、講習会に参加された方々のなんの気ないおしゃべりからアイデアが生まれる型はたくさんあります。

           

          自分一人で考えて作っても、それを人が必要としてくれて実際に使ってくれなければ意味がない。

           

          来年以降、ここからヒントを得た新しい型がまた生まれるのかな?

          (今ちょっと使いたい金具があるので、それがうまく使えたらできるかも)

           

          アイデアをもらって新しい型を作りながら、糊で物を作る楽しさ、喜びを伝えていければ、更なる循環で講習会が続いていくのかなと考えています。

           

           

          改めてこれまでに講習会に参加してくださった皆様に心からの感謝を。

           

           



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          【2017.09.05 Tuesday 13:40】 author : Rom筥
          | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
          縢襠付筥迫 内容ちょっと変わります
          0

            9月の講習会『縢襠付筥迫』は、現代のザ・筥迫!ともいえる定番型の筥迫です。

             

            講習会は今では多くの講座が開かれておりますが、一番初めはこの縢襠付筥迫しかなかった、、、(遠い目)。

             

            そして去年までは誰でも筥迫コースが受講できたので、教本を見て自分一人で作るのはちょっと不安、という方のための救済の場でもあったのです。

             

            しかしながら今年は縢襠付筥迫を中級においてしまったので、救済という目的はなくなりました。

            それでは講習会における縢襠付筥迫の立ち位置とは、、、。

             

             

            教本と講習会

             

            筥迫は伝統の工芸品というものではないので、とにかく一から作り方を考え出さなくてはなりませんでした。

             

            そりゃ現代でも筥迫は売られていますよ。

            でもね、かつての筥迫職人たちが作っていたような、技巧を凝らしたすばらしい筥迫の作り方とは雲泥の差があるのですよ。

             

            私はその職人技の筥迫を目指しているわけですが、この世の中で筥迫を必要とする人たちの順は、1)花嫁さん、2)七五三、3)成人式であり、とにかく筥迫というものを作ってみたい〜(趣味で)という人たちは極わずかであります。

             

            講習会を始めた頃は、花嫁さん(やその母)が自分の筥迫を作るために来るだろうと思っていました。

            しかし私の予想に反し、現実の受講者は「昔から筥迫に憧れていたんです〜」という筥迫に夢を抱いたかつての乙女たちでした。

             

            レンタル衣装を主とする現代の花嫁さんにとっては、赤白しかないレンタルの筥迫ではなく、もう少しオリジナル感のあるお手頃価格の筥迫がほしい!が現実で、私が目指す職人仕立ての筥迫はほぼ必要とされない。沈

             

            もちろん、筥迫に対する特別な気持ちが花嫁さんたちから失われてきたとしても、現代まで筥迫というものを保ち続けてきてくれた日本の婚礼文化、和装の花嫁さんたちへのアプローチをおそろかにするつもりはありません。

             

            ただ、教本で教える筥迫と講習会で教える筥迫では存在意義が全く違う、ということを私自身が再認識したということです。

             

             

             

            縢襠付筥迫の「本体」

             

            縢襠付筥迫で使う厚紙の種類は、教本では1種類(0.7)ですが、講習会では3種類の厚紙を使い分けぐらいはしていました(主に被せ裏と鏡面を美しく仕上げるため)。

             

            しかし今年からは堂々の中級コースになったので、それなりの内容に変更します。

             

            まず、教本で使っている「キルティング芯」と「接着芯(薄)」は使いません。

            「綿芯」は他の二種類の綿芯を使い分けます。

            被せ、胴締め、胴、では「型芯」を使わない作り方をします。

             

            もう一つはずっと悩んでいた「柄合わせ」をすることにしました。

             

            本来、柄合わせというのは生地の厚みによって当然柄がズレるのですが、教本の柄合わせ用の型紙はあくまでも「薄手の生地」を使うことにより、70%ぐらいの人は合うかな?という程度のものです。

             

             

            私が仕事で作る筥迫はほとんどが「刺繍裂」です。

             

            刺繍裂は人の手が加わった布なので、柄合わせ用の型紙を使っていたとしても、刺繍裂に合印を入れていたとしても柄も、布地の厚みの違い、刺繍の歪みや縮みなどにより、容易に柄はズレます。

             

            これらの装飾裂にも対応できるように、型取りはアタリをつけるぐらいに簡易に行い、あとは自分の目で確認しながら柄合わせをしていく方法を教えたいと思っています。

             

            しかしながら、一回も筥迫を仕立てたことのない人にこの方法が通用するのかもまた悩むところ。

             

            講習会は型の作り方を教えるところではありますが、縢襠付筥迫だけは教本も出ていることですし、あらかじめ教本でいくつか予習しておくとより理解しやすいかなとは思います。

             

            講習会ではプリント生地で作りますが、筥迫はプリント生地で作っていると必ず限界がきます。

             

            やはり筥迫は装飾裂あってのものだと思いますので、これからは装飾裂にも対応できる内容を目指したいと思っています。

             

             

             

            縢襠付筥迫の「飾り房」「巾着」

             

            縢襠付筥迫と連日で行われるのが「巾着と飾り房(筥迫用)」です。

             

            巾着は、私が筥迫作りの中で一番難しいと思っている部品です。

            巾着をきれいに仕立てられるようになるのはとても難しい。

             

            巾着がうまく作れている人は、筥迫本体もきれいに作れていることが多いです。

             

            巾着は「造形」なので、教本では最も説明しづらく、また講習会に参加したとしても一回だけではほぼ教えた通りには作れません。

            巾着をきれい作りたいと思うなら講習会に何回か来る必要があるでしょう。

             

            最近では二回目以降の人から、巾着に「内布」を付けて作ってもらうことにしています。

            巾着に型を貼れない厚布には、型を貼らなくても作れる方法もあります。

             

            こちらの画像の作品は、11月の作品展に向けてお仕立てを依頼されているもので、今出来上がったばかりです(本体は三段口扇襠筥迫です)。

            最近、私はこの飾り房をこれまでと違う技法で作っています。

            うまく形が取れないという人がけっこういるので、安定して形が取りやすい作り方を研究しました。

             

            外見上の違いは、中をめくってもティッシュが見えるのはわずかなこと。

            (以前の作り方だとティッシュが丸見えですからねぇ)

             

            以前、本職の房屋さんが切り房を作っているところを見たことがあるのですが、そこからヒントを得た作り方に改良してみました。

             

            これまでの力技(!)な作り方から、もう少し技巧的な作り方になっています。

             

            これで一定の安定した形に出来上がるようになったとは思っているのですが、それはあくまで自分自身だけのお話。

            技巧的になった分、講習会に来る人がこの作り方で同じようにできるのかはまだわかりません。

             

            うまくできないようであれば、初回の人は副読本の作り方で、二回目以降はこの作り方というように分けるかもしれません。

             

             

             

            9月17日(日)開講の『 縢襠付筥迫(基本)硬綿・折返し』はまだ少しお席あります。

            ただし、22日0:00以降は申し込み画面が「飾り房と巾着」に切り替わってしまいますので、その場合はこちらの画面からお申し込みください(カートに入れる)。

            ※22日0:00までに申し込み画面が消える、22日0:00以降の縢襠付筥迫画面内のカートが消えていたら満席ということです。

             

            9月18日(月祝)の『 巾着と飾り房(筥迫用)』の申し込みは、

            8月22日0:00から始まります。

            ご興味のある方は是非どうぞ。

             

             

             



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            【2017.08.20 Sunday 13:50】 author : Rom筥
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            2017.8 講習会『式部型小物入』
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              8月6日の講習会は、初の講座「式部型小物入」です。

              定家文庫の小型版で、内面に綿が入ったとてもすてきな型です。

               

              この型は部品がとにかく多いので、講習会までの事前作業もまた多い。

              紐もショップでは扱っていない太さなので、指定された購入先から各自用意していただき、房の下ごしらえもしてきていただきます。

               

              縢襠付筥迫の付属品までの二日コースを一日で仕上げるぐらいの内容なので、ある程度簡単な説明だけで進んでいけるぐらいの理解力が必要です。

               

              そうそう、このレベルまで来たら、講師が工程ごとに逐一確認して回ることは致しません。

              構造が複雑なわけではありませんが、細かい作業が多いので、こちらも作り方を教えることだけに専念することになります。

               

              各々の出来上がりを間近で見るのは全て終わった撮影時ということになるので、仕上がりの差はかなり出ると思います。

              (画像ではほとんどわからないとは思いますが、そもそも画像で差がわかるほどのレベルの人は受講できません)。

               

               

               

              rajohさんの作品(東京都在住)

               

              H.Sさんの作品(東京都在住)

               

              はぐれ猫さんの作品(東京都在住)

               

              A.Yさんの作品(埼玉県在住)

               

              nanoモフさんの作品(山梨県在住)

               

              M.Aさんの作品(東京都在住)

               


               

              筥迫工房のページにたどり着くような方は、とにかく「筥迫を作ってみたい!」という気持ちが第一にあるでしょう。

               

              筥迫はちょっと不思議な形で、付属品もちゃらちゃらと付いているので、それを全部作るとなるととてもハードルが高い。

               

              しかし、教本を手にいれたり講習会で筥迫を習ったりして「自分で筥迫が作れた!」という達成感を手に入れてしまうと、その後はストンとテンションが下がってしまう人が多い。

              成人式や結婚式に使うぐらいならそれで十分なんですけどね。

               

              講習会もまた然りで、筥迫コースを目指す人は多くても、筥迫まで辿り着いてしまうとよほどの目的がない限り筥迫を作り続ける人は実は少ない。

              ほとんどの人は他の型に目移りしていってしまいます。

               

              筥迫は使うところが極限られているので、たくさん作ってもしょうがないという気持ちがあるからでしょう。

               

               

               

              きっちりかっちりが持ち味!

               

              縫い合わせの袋物のようにゆったり柔らかな仕上がりと違い、貼り込みはかっちりきっちりの仕上がりが身上です。

               

              初めて筥迫を作る人には、この「かっちりきっちり」の具体的なイメージがわかないようです。

               

              筥迫ってそれだけで綺麗なんじゃないの?

              すでに綺麗なんだから仕立て方にこだわる意味あるの?

              と思うでしょうね。

               

              だから初めて作る筥迫はほとんどが仕上がりが緩い。

               

              貼り込みが理解できるようになってくると、締まりが良いというか、全体的に納まりの良い一体感のある仕立てができるようになる。

              ただし、何も考えないでただ作っているだけの人は、どんなに数を作っても納まりのよい形には仕上げられない。

               

              納まりのよい仕立てというのは、手取り足取り教えてもらって身につくものではない。

              それを常に自分で自覚し意識して作っていないと、所詮は理解できない世界なのだと思います。

               

               

              上級レベル

               

              今回の式部型小物入は、当初は中級扱いにしていましたが、直前に上級レベルに引き上げさせていただきました。

               

              四ツ襠や二ツ折は課題持参でしたが、式部型はその二つとは考え方の違う型だったので「縢襠付筥迫が余裕で作れるレベルの人」という条件にしてしまいました。

              私にとって「縢襠付筥迫が余裕で作れる」というのは、「相当作り込んでいる人」というイメージがあったのですが、各自の自己評価に委ねるような感じになってしまったので、その結果、私が想定していない方々の申し込みが相次ぎました。

               

              交通機関の予約までして、夜中まで待って申し込みしていただいたのに、半数の方はお断りせざるを得なくなり、本当に本当に申し訳ありませんでした。

               

               

              「縢襠付筥迫が余裕で作れる」というのは、講習会には行かなくても教本だけで幾つも筥迫は作っている、とりあえず申し込みできたら講習会当日までに念入りに筥迫の練習をすればいい、などということではないのです。

               

              縢襠付筥迫を余裕で作れるほど作り込んでいる人は、筥迫を上達の意識を持って作るということ、先に作ったものより少しでもよいものを作る意識を持っているということで、それが出来る出来ないに関わらず「納まりのよい型」に仕立てる意識を持って物を作っています。

               

              実際にはボーダーなレベルの人がほとんどなのですが、たぶんこの式部型を受講することで、最終的に貼り込みを理解することができるだろうという人が対象です。

               

               

              昔読んだ何かの本に、箱を仕立てる職人はレベルが上というようなことが書いてありました。

               

              貼り込みをわかりやすく「和のカルトナージュ」という例え方をしますが、確かにこの型はカルトナージュでも作れそうな型です。

               

              しかし、カルトナージュのように2mm厚の厚紙は使いません。

              箱物を作るには薄い0.7厚の厚紙を重ねて貼り合わせるだけなので、自分の手の塩梅だけでしっかりした箱に形作っていかねばなりません。

               

              ここで縢襠付筥迫を「納まりのよい型」に仕立てられる素養が必要になってくるわけです。

               

              貼り込みに慣れた人でも箱物を初めて作ると緩い仕上がりになってしまいます。

              箱物はかなり正確な仕立てで作らなければ「筥」にはなりません。

               

              箱物の出来は見た目にはそれほど区別がつかなくとも、手で持ってみれば仕立ての良し悪しはよくわかります。

               

              単発の講習会では型の作り方を教えることで精一杯になってしまうので、仕立ての納まりまではなかなか教えられない。

              しかしこの式部型はその感覚が理解しやすいので、このような考え方でまた筥迫を作り直してみると、これまでとはまた違った目で貼り込みの袋物が見えてくるのではないかと思います。

               

              受講者の一人が自宅に帰ってすぐに作ったものを送ってくださいました。

              講習会ではフカフカだった箱が、少しずつしっかりとした箱に作れるようになったそうです。

               

               

               

              承認制上級コース

               

              来年からこの型は、あらかじめ「承認」された方を対象とした「上級B」に設定したいと思います。

               

              人気のある型ですが、貼り込み的に自立していない人をお世話してまで教えるのはかなりの負担がある型なので。

               

              現状では対象となる方(熱心に作り込むような方)はそれほど多くはないので、来年二回入れるかどうかは悩むところですが。

               

              これまでの四ツ襠や二ツ折は「上級C」とし、中級コースまでを受講していれば自動的に申し込みできます(ただし課題作品有)。

               

              今後の展開を想定して上級Aのスペースは空けておきます(怖)。

               

              山ほど作っている人であっても、これまで全ての講座を受講している人であっても、「上級B」に承認されていない方はその講座に申し込むことができません。

               

              対象になるかどうかはあらかじめお問い合わせいただければと思いますが、講習会を受講される際に自宅で作ってきた作品を持って来られるか、常日頃から掲示板などに作品をアップしていただければ、それを見て判断させていただきます(ちなみに今回の受講者でハンドルネームがある方は掲示板で活躍されています)。

               

              教本だけで縢襠付筥迫を作っている方は対象外です。

              あくまで講習会でコースを経ている方が対象です。

               

               

              もちろん色々な人たちと出会えるのが楽しい講習会なので、参加することに喜びを感じている方も多いです。

              そんなにガシガシ練習しなくても型が作れるようになればいいというお気軽参加型の方は「上級C」までの受講がオススメです(同じ講座を何度受講しても可)。

               

              難度のある作品を作る「上級B」は貼り込みの技術が必須なので、とにかく型を作りまくっていただければと思います。

               

               

               

              講習会もついにこんなところまでやってきたなと思うと、なかなか感慨深いものがあります。

               

               



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              【2017.08.15 Tuesday 13:53】 author : Rom筥
              | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
              2017.8 講習会『念珠入(組入)名刺入』
              0

                8月の講習会は講習会『念珠入(組入)名刺入』でした。

                 

                念珠入れは最も実用的な型なので人気のある講座ではあったのですが、お揃いの名刺入れを組み入れにしたことでより人気の講座になりました。

                袋物はお揃いというだけでかわいい♡

                 

                作る人が違えば布選びも違う。

                今回も個性的な念珠入れが勢揃いです。

                 

                 

                あちはさんの作品(神奈川県在住)

                 

                S.Kさんの作品(東京都在住)

                 

                F.Yさんの作品(愛知県在住)

                 

                R.Mさんの作品(東京都在住)

                 

                H.Oさんの作品(東京都在住)

                 

                I.Hさんの作品(福井県在住)

                 

                T.Aさんの作品(千葉県在住)


                 

                糊を知るということ

                 

                私にとっての貼り込みは「糊の世界」です。

                 

                糊をどう操っていくかに面白みがあり、この面白さを皆さんにお伝えしたいと思ってはいるのですが、初めて貼り込みに接する方は接着剤だけで複雑な物が作れる!というお手軽なイメージを持たれるようです。

                 

                「ミシン」を使うことに大きなハードルを感じても、「針」で縫うことに拒否感があっても、「糊」は子供の頃から使っているあまりにも身近な存在だからなのかもしれません。

                 

                世の中には糊で接着して作られているものは山ほどあります。

                それをあえて「貼り込み」などという仰々しい言い方をしているので「大袈裟だなぁ」と思われている方も多いでしょう。

                 

                でもね、糊で貼り合わせたものはただ「貼り付け」ただけのものであり、私が講習会で教えたい「貼り込み」はまた別のものなのです。

                 

                去年までの「筥迫の作り方を教えます!」から、今年の「貼り込みを教えます!」に変えたのも、実ははかなりの違いがあるのですが、これを講習会で理解してもらうにはちょっと時間がかかるかもしれません。

                 

                 

                糊というのは「乾いていく瞬間」に接着されるものです。

                貼り込みではこのタイミングを見極めるのがとても大事です。

                 

                貼り込みというものは、完全に糊が乾いていない状態で仕上げ、最後に本当の意味での貼り込み作業というのがあるのですが、講習会は型を教えることに偏ってしまうので、教えているそばから糊は乾いてしまう。

                型が出来上がったときには完全に糊は乾いているという状況なので、これでは一体どこで貼り込みを教えればいいのか(すごいジレンマ)。

                 

                唯一チャンスがあるとすれば、講習会で作った物を自宅で復習して、それをまた練習してもらって、その作った物を次の講習会に持ってきてもらったときに少しはアドバイスできるかもしれないということ。

                 

                とは言っても、講習会を始めたばかりの頃は型を作ることができるのがうれしくて、色々な布で作った作品を持ってきてくださる方がほとんどです。

                もちろんそのようなこだわりも必要ですが、扱いの難しい生地でばかり作っていると実は練習にはならない。

                 

                型を覚えるまでは扱いやすい生地で確実にきれいに仕立てられるようになってほしい。

                そしてやっと次のコースを受講してもらう、というのが講師にとっては理想ではあります。

                 

                 

                数を作るということ

                 

                講習会に来る方には「とにかく数を作って欲しい」と言っているのですが、

                 

                「数を作らなくても上手くなりたいんです!」←びっくり泣き

                「数を作る気になれないんです、、、」

                 

                 

                自宅で貼り込みの練習をするときは、ただただ数を作るのではなく、時間を計りながら作ってみるといいと思います。

                焦って早さを競えと言っているのではなく、無駄な時間をなくすということです。

                一回目より二回目、二回目より三回目、、、という具合です。

                 

                作りながら道具を探すことはないですか?

                資料を見ないで作れるようになること、手順を完璧に覚えることで、作る時間はかなり短縮されます。

                 

                特に「抱き合わせ」作業に入ってからは時間との勝負です(まさか途中でご飯を食べたりしていませんよね?)。

                 

                効率的に作業できるようにならないと、なかなか糊のことまで注意を払うことはできないでしょう。

                 

                 

                 

                筥迫工房の講習会は単発なので、宿題やテストというものをしないで上のコースに進むことができます。

                こちらとしては前回の内容をクリアできていると思って説明するのですが、大体半数ぐらいの人はこんな顔していますね(笑)。

                 

                講習会に一回出たぐらいでは理解できない人も多いと思います。

                それでも家に帰ってすぐに復習すればかなり思い出しますし、いつか理解につながります。

                それでもわからないと思えば、もう一度同じ講習を受け直すというのも大変有効なことかと思います。

                 

                実際に今回もレベルダウンして受講しなおしている方がいらっしゃいました。

                 

                そんなことを真剣に考えてくれる人が出てきたことが、ちょっとうれしいrom筥でした。

                 

                ====================================

                筥迫講習会

                9月3日(日)(中級) ★6 三段口扇襠筥迫

                ※まだ少しお席あります。

                 初級コースを受講されている方対象です。

                ※赤い「講習会申し込み受付中!」が表示されている

                 間は申し込みができます。

                ====================================

                 


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                【2017.08.07 Monday 22:24】 author : Rom筥
                | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                2017.7 筥迫講習会『紙切りハサミ入&扇子入』
                0

                  今月の講習会は、初めての講座『紙切ハサミ&扇子入』でした。

                   

                  本来は筥迫の装飾に特化した講座が組まれていましたが、こちらは教材を集める大変さに挫折し、季節柄ちょうどよかった扇子入れに変更することに(装飾筥迫の開催を期待されていた皆様ごめんなさい)。

                   

                   

                  F.Yさんの作品(愛知県)

                   

                  Y.Kさんの作品(埼玉県)

                   

                  K.Hさんの作品(東京都)

                   

                  K.Iさんの作品(東京都)

                   

                  Y.Oさんの作品(東京都)

                   

                  K.Wさんの作品(富山県)

                   

                  U.Mさんの作品(東京都)

                   

                   

                   

                   

                  自分で製図するということ

                   

                  今回のハサミ入れは、講習会でおすすめしている「CANARY GX−175」専用の型です。

                  ハサミの型を限定しなければならない理由は、統一の型紙を使う必要があるからです。

                   

                  ハサミ入れは午前の二時間を使って作りましたが、慣れれば一時間もかけずに作ることができます。

                   

                  ハサミ入れで手慣らしした後に、これを応用した扇子入れを作りました。

                   

                  扇子はある程度形状の指定をさせていただいた上で、各自自由にお持ちいただきました。

                  それでも完全に同じものはないので、自分で型紙から作らなければなりません。

                   

                  「糸切りハサミ入と指貫」のときもハサミ入れの製図はしましたが、今回の製図はもうちょっと複雑です。

                  それでも難しいというほどではなかったのですが、普段このようなことに慣れていない人には時間のかかる作業となってしまいました。

                   

                  ジャストサイズに作るためには扇子を正確に測ることが必要なので、今回は「ノギス」を使いました。

                  ノギスとは、一般的な定規では測りずらい丸みをもったものや、直尺定規が入らない場所を正確に測るためのものさしです。

                   

                  「どこのスーパーを探しても売っていませんでした〜」

                   

                  工具なので買いに行くならホームセンターですね(苦笑)。

                   

                   

                  ノギスを使ったとはいえ、出来上がりが何かおかしい?というものがありました。

                   

                  作り方で多少の誤差は出るものの、明らかに出来上がりがおかしい場合は「型紙」を疑います。

                   

                  そこでわかったこと。

                  ノギスの使い方を間違えている人がいたということ(汗)。

                  確かにあのメモリの見方は慣れないとわかりずらいかもですね。

                   

                  このように測り方を間違えていたり、扇子には色々な形状があることがわかったり、小さなアクシデントもありますが、講習会では講師がついていますので、とりあえず形には仕上げてしまいます。

                   

                  たぶん一人で作っていてサイズが違うなんてことになってしまったら、そこで挫折してもう二度と作らなくなってしまうかもしれません。

                  そのような意味では、一度に色々な状況を知ることができるのが講習会のよいところです。

                   

                  製図がうまくできなかった人には講習が終わった後にしっかり補習しましたので、お家に帰ってもう一度作り直していただければ次は大丈夫かと思います。

                   

                   

                  差し込むという考え方

                   

                  この二つは異なる分野のものですが、袋物の作り方としては「差し込んで保護する」という意味において同じカテゴリーです。

                   

                  今時は扇子と袋がセットになって販売されているものが多いですが、どのような形状のものに対応できるよう極めて単純な形に作られています。

                   

                  仕覆で扇子や懐剣のように細長いものを入れる場合は、筒状の袋に入れて上を折り返し、紐で巻いて笹爪で留めるという形状の袋が作られてきました。

                  こちらは全体を優しく包み込むような形状です。

                   

                  しかしながら、慌ただしく生きる現代人が生活の中で使うには「1入れる」「2折り返す」「3巻く」「4留める」というステップはあまり実用的ではない。

                  そこで「きっちり、かっちり」が得意な貼り込みの考え方で、

                  「1入れる」だけの扇子入れを作ってみました。

                   

                  カバーというよりは、何だか刀を鞘から抜き差しするかのような感触です。

                   

                   

                   

                  一般的な袋物には「被せ(蓋)」がストッパーの役割をするので、サイズさえ合えば不特定多数のものを何でも入れることができます。

                   

                  対して差し込み型の袋物は、限定した物しか入れない=ジャストフィットさせて作ることができる、つまり被せがなくても簡単には落ちない構造の型が作れるというワケです。

                   

                  これが今までの袋物を作る楽しさと違う、差し込み型を作る楽しさでもあります。

                   

                   

                  糊もサイビノールだけで、それもほとんどの工程を手貼りで仕上げていきます(でんぷん糊は使わない)。

                  アイロンを使うのは最後の仕上げ時だけ。

                   

                  これまでの袋物の講座とはまた違った糊の使い方をするので、入門コースの金封袱紗を出た出ないに関わらず、全く初めての方でも参加できるようなコースにしようかと考えています。

                   

                  もし作ってみたいと思う方がいらっしゃいましたら、たぶん夏前に企画すると思いますので、今から指定の扇子を購入しておいてくださいね!

                  (使える扇子はこちらをご参照ください『7、8月の講習会について』)

                   



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                  【2017.07.19 Wednesday 15:10】 author : Rom筥
                  | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                  7月、8月の講習会について
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                    金封袱紗 8月に臨時講習入れました

                     

                    来月の講習会は「金風袱紗」と「紙切ハサミ入&扇子入」です。

                     

                    13日に申し込み開始だった「金風袱紗」は一瞬で満席になってしまいました。

                    今年からこの「金風袱紗」に出ないと先に進めなくなったことから「金風袱紗」の予約が熾烈になってしまったようで、、、。

                     

                    もう少ししたら予約が取りやすくなるはず!と言っていたにもかかわらず、未だこんな状況でホント申し訳ない。

                     

                    傾向としては、経験者が金封の申し込みを埋めているという感じなので、新しい人たちがなかなか申し込みできないという状況です。

                    とはいえ、新しい人が入ってくれないと、その後に続く初級や中級クラスが埋まらない可能性もでてくるのですが、今年はあと10月の1回しかない、、、。

                     

                    ということで、8月11日に臨時で金封袱紗を入れることにいたしました。

                    今まで予約が取れなかった方、是非お申し込みください。

                     

                    --------------------------------------

                    臨時講習『金封袱紗』

                    開催日:2017年8月11日(金祝)

                    申込開始日:7月13日(木)0:00〜

                    --------------------------------------

                     

                     

                    「紙切ハサミ入&扇子入」について

                     

                    7月のもう一つの講座「紙切ハサミ入&扇子入」は、装飾的筥迫(?)の代わりとして突如入れた講座です。

                     

                    紙切り用のハサミ入れと扇子入れを揃える必要など全くないのですが、同じような作り方というだけでお揃い(笑)。

                     

                    この「ハサミ入れ」は見た目単純な形状ですが、この構造に至るまではけっこう時間がかかりました。

                    しかし作るのは至極簡単。

                     

                    紙切り用のハサミというのは形状があまりにも多様で、全てに対応できるような型を作るのは不可能です。

                    そこで今回は、講習会用におすすめしている『CANARY(GX−175)』専用と割り切って作りました。

                     

                    同じ紙切り用であれば自分で工夫すれば違う型でも作れそうなので、家に帰ったらちょこっと製図しなおして作っていただければと思います。

                     

                    私自身は「裁ち切りハサミ」のケースが一番欲しいのですが、「複雑な形状」で、さらには「重さ」があるのが難しいところ。

                    他のケース系の構造とは全く違う考え方で作らねばならないので、これは当分おあずけです。

                     

                     

                     

                    講習会で作る「扇子入」に適した扇子

                     

                    そもそも「型紙」と「手順」さえあれば、このようなものは比較的容易に作れるもの。

                    問題は「扇子入れ」です。

                     

                    デザインが最優先される扇子のようなものは、ハサミのように型番を指定することができないという難しさ。

                     

                    ということで、この扇子入れは製図から行います。

                     

                    作り方より何より、正確な製図をするために「ノギス」(幅や深さを測るもの)が必要です。

                    ポケットノギスぐらいで十分。

                     

                    私のように型を作ることが仕事の人間にとってノギスは必需品ですが、こんなもの買ってまで、、、と思う方は当日お貸しします(人数分はないので落ち着いて測りたい方はご持参ください)。

                     

                    定規で計ればいいじゃん!と思うかもしれませんが、貼り込みのようにジャストサイズで仕立てるような物は1mmの差が大きな差につながるので、定規だけで測るのは危険(そもそもプラスチック定規は正確でない)。

                     

                     

                    今回の扇子入れに使える扇子は、仰ぐことを目的とした「夏扇子」指定です。

                     

                    この型で使えないのは「祝儀扇」「茶席扇」などの儀礼用の扇子(あおぐことを目的としない)。

                    そして、江戸扇子(骨の本数が15〜18本と少ないため、親骨の先が広い)や高座扇と呼ばれるタイプの扇子。

                     

                    どちらも折り幅が広く、親骨の先端に高さが出るものはこの扇子入れの型には合いません。

                     

                     

                    そんなくくりで各自お好きな扇子を持ってきてもらうことにしましたが、先日扇子売り場でどんな種類があるか見に行ったところ、今時の扇子は布製が多かった、、、。

                     

                    最近は「布製」が流行りなんでしょうか。

                    上の黒いのと、青地の花柄が布製(片面貼り)。

                    右の薄水色が紙製(両面貼り)。

                     

                    たたんだときの形状ですぐにわかります。

                    上2つ(布製)は両端の幅がほぼ変わらず四角形。

                    下二つ(紙製)は両端が狭く、中央が幅広い。

                     

                    さらにこれを縦にして置いてみると、

                    上二つの「布製」扇子は、親骨がまっすぐで先端が広いこともあり、なんとか自立できます。

                    三番目の「紙製」扇子は、親骨が湾曲している&薄いこともあり、支えがなければ自立できません。

                    4番目の「祝儀扇(紙製)」は、親骨がちょっと湾曲はしているものの先端が広いので自立できます。

                     

                    そもそも、儀礼用に使う扇子は縦置きで使うものなので自立しなければ意味がない。

                     

                    縦置きで自立できない夏扇はもっぱら涼を取る専用ですが、布製は先端に幅と高さがあるのでこれもまた不向き。

                     

                    つまり、三番目の「紙製の夏扇」がこの形状が今回の扇子入れに使える形なのです。

                    画像にはありませんが、噺家さんなどがお使いの「高座扇」も縦置きですごく安定する形です(畳む時にパチンパチンといい音がするやつですね)。

                    これが舞い扇などになると、親骨を下にする置き方しかできない。

                     

                    扇子も色々とあるんですね。

                     

                    製図しないければ知らなかったことばかり。

                    色々勉強になりました。

                     

                     

                     

                    ほとんど工作!

                     

                    この講座、「アイロン」を使うのは布を裁断する前にシワを取ることと、最後にちょこっと貼り込むときだけ。

                     

                    「薄糊」を使わず、ほとんどの工程を「留糊」と「堅糊」だけで手貼りで行います。

                     

                    そう、使うのは「手」だけ!

                    ほとんど工作!

                     

                    「工作」というと簡単なイメージを持つかもしれませんが、糊を使う貼り込みは「手際よく作る」のが肝要なので、じっくり考えながら作業すると、糊が乾く!焦ると糊が手に付く!手に付いた糊で布を汚す!という悪循環に陥ります。

                     

                    特に今回は「堅糊」を多用すること、工程上で「二段階の留め」があるという今までとはちょっと違う構造です。

                    「え?どうして?今何をやっているの?」とパニックになると布を汚しやすいので、パニックになってもいいけれど手元はあくまで冷静に。

                     

                     

                     

                    貼り込みは裏から操作する

                     

                    貼り込みが「複雑」に感じる要因は、たぶんほとんどの工程を「裏向きで作っていく」からかもしれません。

                    (縢襠付筥迫はそれほどでもない)

                     

                    表で作業するものと違い、裏で行う作業は自分が何をやっているのか、どこを作業しているのかイメージしにくい。

                     

                    頭で理解しながらでないと進めないタイプの人には、特に難しく感じられるかもしれません。

                     

                    また物作りの経験が豊富な人ほど固定化した概念が強いので、貼り込みの考え方を受け入れるのに苦労しているようにも見受けられます。

                     

                    そのような意味では、器用、不器用よりも、単純に物を考えられる人の方が入りやすいような気がします。

                     

                    「貼り込みなんてやったことないので心配、、、」と言って来る人は多いものの、貼り込みの経験あります!なんて人が講習会に来たことは未だかつてないので、みんな仲良く初心者です。

                     

                    どうか怖がらずにおいでください(笑)。

                     

                     

                     

                    今回の対象者は「金風袱紗に出ていなくても去年までの講習会に出た人でもならOK」としていますが、製図で苦労したり、糊の扱いに苦労する人が多いようであれば、来年は中級にしようかなとも考えています。

                     

                    こちらの講座は来週6月20日(火)0:00〜から受付開始です。

                     



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                    【2017.06.16 Friday 19:19】 author : Rom筥
                    | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                    2017.6筥迫講習会『四ツ襠紙入』
                    0

                      今回は上級コースの『四ツ襠紙入』のご紹介です。

                       

                      な〜ぜか今回の受講者たちの傾向は同じだったようで。

                      さて、何が共通しているのでしょう(笑)。

                       

                       

                      K.Nさんの作品(石川県在住)

                       

                       

                      E.Fさんの作品(山梨在住)

                       

                       

                      Y.Mさんの作品(東京都在住)

                       

                       

                      M.Oさんの作品(東京都在住)

                       

                       

                      H.Oさんの作品(東京都在住)

                       

                       

                      K.Iさんの作品(東京在住)

                       

                       

                       

                      A.Yさんの作品(東京都在住)

                       

                       

                      皆さん示し合わせたように、ほぼ紫色でした(笑)。

                       

                      袋物に紫は持っていると便利な色ですが、四ツ襠に対するイメージ色が共通していたということでしょうか。

                      (とかいうと、次回の受講者は紫を避けてきそうですが)

                       

                       

                      金具について

                       

                      四ツ襠は金具を使うのですが、金具は基本的に「菊2輪」のものを使っています。

                      種類はたくさんありますが、加工が大変なので講習会ではこれに統一しています。

                       

                      今回は仕入先の方で間違えて送られてきました。

                      ラッキーなことにいつもよりちょっとゴージャス。

                      サイズ的にちょっと大きいけれどたまにはいいか。

                      (加工に苦労したからもう扱いたくないけど)

                       

                      こちらの金具は私の方では取り扱っておりません。

                      加工も面倒なので、どうかお問い合わせはご遠慮ください。

                      取り扱い方は、カリキュラムの一貫として四ツ襠の講習会でだけ教えます。

                       

                       

                       

                      型紙について

                       

                      この型は「鼻紙大」ということで、ポケットティッシュがちょうど入るぐらいの大きさで、ペン差しも付いているので、ちょっとした手帳のような感じで使えます。

                       

                      これに「懐紙大」というのもありまして、そちらはもう少し大きくて懐紙が入るサイズです。

                      ペン差しは付きませんが、二つの丼(袋)の中に差し込みを付けられるようになっているので、カードが収まります。

                       

                      講習会で作るのは「鼻紙大」ですが、今回からは付録で「懐紙大」も一緒に付けることにいたしました。

                       

                      そして「鼻紙大」に「ペン差しなし」という型紙もあります。

                      こちらはオプション(有料)です(もちろん四ツ襠講習に出た方のみ購入可)。

                       

                      一つの型でちょこっとずつ変えた型紙というのはいくつかあって、このようなものは延々と増えていくので、この型紙の管理だけでけっこう大変(汗)。

                       

                       

                       

                      四ツ襠紙入とは

                       

                      四ツ襠というのは、二つの折り襠の間に仕切りがある襠のことをいいます。

                      現代の人もよく使っているあのお財布の型ですね。

                      現代のお財布の型を袋物細工的に言うならば、「横口付四ツ襠紙入」というところでしょうか(横口はお札を入れる口のことです)。

                       

                      実は袋物細工によく使われる四ツ襠は、折り襠二つの手前側に「小被せ」が付きます。

                      小被せが付くときは、襠は必然的に「そぎ襠」になります。

                       

                      この「小被せ」というのは、本来の外側に付く「被せ」に対して、内側に付く被せのことです。

                      小銭や細かい物がじゃらじゃらと出てこないようにするためのもので、現代でいうところの「チャック」的な役割です。

                       

                      これがいつかチャックになっていくんだな〜と考えると、なかなか感慨深いものがあります。

                       

                      でも「横口付四ツ襠紙入」ぐらいになるとかなり現代的な型になってしまうので、昔の袋物ラブなrom筥としては一気に興味が失せてしまうのです。

                       

                       

                       

                      課題について

                       

                      四ツ襠紙入を受講するためには「念珠入れを3つ制作してくる」が課題です。

                       

                      四ツ襠は念珠入れ(折り襠紙入)に襠が一つ増えただけの型です。

                      この講座でカリキュラムにしたい内容は別にあるので、基本的な作り方はおさらいしといてください(そこはもう教えないよ)ということです。

                       

                      でもほとんどの方が凝った念珠入れを作ってくる。

                      「作品」を作ることが目的じゃなくて、「おさらい(手順の復習)」が大事なのね。

                       

                      ほとんどの方は、袋物を作るときに生地を探すことに一番エネルギーを費やします。

                      仕立ては資料を見ながら作ればいいやという感じです。

                      これではいつまでたっても手順は覚えられません。

                       

                      できれば気に入った生地があったらたくさん買っておいて、内布の組み合わせも決めておいて、とにかく同じ生地でたくさん作りまくることが大事です(できたものは周りの人に配りまくればいいだけ)。

                      型を復習するとはそういうことです。

                       

                      金風袱紗、念珠入れ、四ツ襠紙入れなどの「持ち出し口」が付くタイプの組み立ては基本的に同じです。

                       

                      私としては、上級ともなれば「課題にした型は完全に組み立てられるだろう」を基準にして教えたいので、念珠入れで教えたことはあえて説明しなくていいようにしたい。

                      今更「折り襠」の向きがわからない、なんて言わないでねということです。

                       

                      家で一人だと作る気になれないという方がいますが、それならば覚えるまで何回でも同じ講座に出てください。

                       

                      今は四ツ襠が講習会で一番難しい型になっていますが、本当はそれほど難しいわけじゃない。

                      複雑な型なんていくらでもある。

                       

                      小被せが付いた四ツ襠だってやりたいけれど、念珠入れの作り方ごときにオタオタしているレベルでは教えるのは難しい。

                       

                       

                      とはいえ、受講者が面白い念珠入れを持ってきたので最後にご紹介させていただきます。

                       

                      何が面白いのかって?

                       

                      ここです、↓

                       

                      香木の欠片を買ってきて、ご自分で作られたそうです。

                      笹爪がほんのりいい香りがするなんて素敵ですよね  
                         

                       

                       

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                      筥迫材料販売にて「はぎれ」を扱うことになりました。

                      自分で集めたものが増えすぎてしまったので、使わないもの、使い切れないものなどをお求め安い価格で出品しております。

                      袋物細工用に小さな柄の物を集めておりますので、色柄がお好みにあえば使いやすいのではないかと思います。

                      量がありますので、少しずつ出していくつもりです。

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                      【2017.06.10 Saturday 22:13】 author : Rom筥
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