『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
 
来年以降の構想
0

    昨日の朝ブログをアップしようとした矢先、大阪での地震を知り手が止まりました。

    時間を追うごとに現地での詳細な状況が見えて来て、講習会にいらしてくれたあの方もこの方もご無事かしらと心配になりました。

    関西地方にお住いの皆様、心よりお見舞い申し上げます。

     

     


     

    翌年の講習会で新しい「型」を出そうとすると、だいたい今頃から準備しなければなりません。

     

    コレクションしている古い嚢物の本から、型をコピーしてまとめたファイルを作っているのですが、どれを作ろうかとうっとり眺めている様は、まるで今時のファッション誌を眺めているようです。

     

    ちなみに、古い嚢物の本に作り方が載っているからといって、それを見て簡単に作れるわけではないですよ。

    旧漢字でほぼ文章のみで解説しているので、現代人には意味がわからない。

    あくまで出来上がり図だけ見て、製図や作り方は自分で考えます。

     

    これらの本に載っている型というのは、あくまでも女子教育用に作られたものです。

    最終章が筥迫というレベルなので、出来上がり図さえあれば作ることは特に問題なし。

     

    江戸時代〜明治初期の懐中物などは、異次元の複雑さなのでレベルが違います。

    私がサンプルとして集めている程度のものだとそれほどでもないのですが、博物館にあるようなものはかぶり付いて見ちゃいますね。

    (見るときは横から襠の構造を見ます)

     

    嚢物、特に懐中物の類は資料も乏しいのですが、本や古い実物の嚢物を見ながら、それらが作られた頃の世相に照らし合わせて考えると、日本人の生活や価値観がどのように変化していったのかを知ることができて楽しい。

     

    そんなことを考えながら、自分なりの解釈で現代版の嚢物を再現しています。

     

    女子教育の一環として作られていた嚢物の本には乙女チックな型が多いですし、江戸時代のマニアックな型だとか、戦前まで作られていた精密な型だとかを、これから徹底的に再現して行きたいと思っています。

     

     

     

    10年ひと区切り

     

    私が筥迫を作り始めてから今年でやっと10年になります。

     

    「まだ10年しかやっていないの?」と言う人もいるかもしれませんが。

     

    どんな世界でも、一つの道を追求してきた人間には、この「10年」という区切りはとても大きな意味を持っていると思います。

     

    正統な技術を持つ師匠に導かれての10年ではなく、私の場合は資料があってもほぼ100年前(!)という、限りなく独学に近い状態で始めたので、長年その負い目を持ち続けていたように思います。

     

    しかし、いつかは経験という年月がこの負い目を消してくれるだろうと信じて、とにかく10年続けることが目標でした。

     

    どんなに調べてもわからず、長年悩んでいたことを講習会に来た人があっさりやっている、なんてことも多々ありました(苦笑)。

     

    それをやっている本人は、知識として知っていたというよりも、自然とこうなるだろう的な発想で手を動かしていたので、技術の発露とでも言いましょうか、案外先人たちも同じような発見を積み重ねて技術の元を築いてきたのかなと思うこともあります。

     

    周りの人に追いまくられながら、教わりながら、気がつけばあっという間に目標の10年が経ちました。

     

    おかげさまで、今はそれなりに落ち着いて物事を考えられるようになってきたような気がします。

     

    切磋琢磨しながら色々な人たちと関わっていると、自然と自分が何を求められているのか、これから自分が何をすべきかもわかってきます。

     

    貼り込みという概念さえ薄れた現代で、筥迫という原石だけを手掛かりに、木々に覆われた遺跡をかき分けながら、現代でも使えそうな石(技術)をかき集めて積み直し、ささやかな砦を築いた、今はそんな心境です。

     

     

     

    今後の展望

     

    2012年の薬王院から始まった筥迫工房の講習会も、2013年から本格的に始動し、こちらも気がつけば6年目です。

     

    筥迫1講座のみから始めた講習会も、1年で2〜3講座づつ増え続けて、6年経った現在は16もの講座に至りました。

     

    先日、これから作りたい型をリストアップしたところ、少なくとも20以上はありそうで、更にはまだ発掘していない型も存在するとは思うので、実際の数はいくつになることやら。

     

    そう考えると、今のやり方でできるわけもなく、どうやって組み立てていけばいいのか想像もつきません。

     

     

    講習会当初はランダムに人を受け入れていましたが、4年後(2017年)にはレベルごとのステップアップ講座にシフトしました。

     

    自分としては格段に教えやすくなったのですが、最近、入門講座の金封袱紗に基礎を詰め込み過ぎて、かえってハードルを上げているのかもしれないと悩む日々。

     

    あれもこれも教えておきたいというサービス精神から来るもので、私自身はとてもお得な内容と思っているんですけどねぇ(苦笑)。

     

     

     

    「入門講座」の変更

     

    今までは自分自身が貼り込みの技術を極めることに必死だったこともあり、より正確な技術で精度の高い物を作らせることを追い求めていたような気がします。

     

    これからも複雑な型も次々出て来ると思うので、そのためには相当数の作り込みが必要でしょう。

     

    しかしながら、実際にそこまでのレベルを求めて講習会に来る人は少数です。

     

    結局のところ、女子教育としての嚢物と、職人が作る嚢物とでは大きく世界が違ったわけですし、それぞれに存在価値がある。

     

    講習会で貼り込み体験してみたいと思っている人たちに、のっけから貼り込みの真髄など教えなくても、まずは糊で貼り込むことを楽しんでもらうだけでもいいんじゃないかと思うようになりました。

     

     

    そんなことから、来年からはこの入門講座を「月見型縢襠紙入」に移行することに致しました。

    難しくないのにデザインが秀逸。

     

    「月見型縢襠付紙入」と命名してみました。

     

    お月様型に鏡が付いているのがかわいい。

    この鏡は嵌め込み式でなく、取り出し式にしているとこが筥迫工房のこだわり。

     

    金封袱紗は極シンプルな意匠ですが、真剣に取り組まないとアラが目立つ。

     

    それに比べこの型は、意匠で見せるのでそれほどアラは目立たない(気がラク)。

     

    一般的な縢襠(かがりまち)の紙入に、しっかり貼り込みした感も味わえ、気を使う折り掛け処理もなし。

    あえて難しさがあるとすれば襠の縢りぐらいですが、皆さん縢襠には一定の憧れがあるようなので、そこはがんばっていただきましょう。

     

    こんな型から貼り込みを始めたら、初心者には楽しいのではないでしょうか。

     

    入門講座では、とりあえず教材の説明と、道具の扱い方、そして「正確に切る」ことをメインに学んでもらおうと思っています。

     

    「糊の扱い」を学ぶのは、受講者自身がもうちょっと真剣になってから、自主的に金封袱紗を受講してもらえばいいかなと考えています。

     

     

     

    「本科」と「副科」

     

    真剣にやりたい人と楽しくやりたい人の間には、少なからず軋轢が生じます。

    型が難しくなればなるほど、これは顕著になってきます。

     

    筥迫工房の講習会でも、少しずつこのような現象が出て来ました。

    この住み分けをどうするかが、ここ1〜2年の私の悩みでした。

     

     

    そんな矢先、以前から作りたいと思っていた月見型をきっかけに、ここから目的を分けた2構成にすることを思いつきました。

     

    技法を積み重ねていく必要があるのは、金封袱紗を基本とする折り掛けのある紙入や、筥迫などの肉物類。

    これらの型を学ぶコースを「本科」とし、これまでのステップアップ講座と同じ方向性で、糊の扱い方を本格的に学び、課題提出は必須。

     

    これに対し、気軽に貼り込みを体験できる「副科」を設けようと考えています。

    コースの中からランダムに作りたい物を選べ、少しぐらい糊がはみ出てもいいいじゃないかぐらいの気楽さで、貼り込みの楽しさを学ぶことがメイン。

    かつての女子教育と同じですね。

    条件は入門コースの月見型のみ必須で、その他の条件は一切なし(課題もなし)。

     

    例えば、人気の「携帯裁縫用具入」などは、実は積み重ねは必要ないので「副科」。

    「念珠入(折襠付紙入)」は、ほぼ紙入れ系の基本になるので「本科」という具合です。

     

    もちろん本科を受講している人なら、合間に副科の講座を受講するのは自由。

    副科の人が貼り込みの楽しさを知って、真剣に貼り込みを学んでみたいと思えば、いつでも金封袱紗から初めてもらえばいいわけです。

     

    ちょうどたくさんのサンプルを作っている時期なので、講座数が増えてきたからこそできる発想だと、10年の積み重ねと共に実感しています。

     

     

     

    講習会場

     

    「お針子会」でできる枠もほぼ上限に達しているので、講座数が増えるということは、年一回のレア講座が増えることになります。

     

    別会場を借りることも考えていますが、単発講座全てで安定した受講者を集められるかを考えると、赤になる可能性が高く、それほど簡単にも考えられない。

     

    来年どこまでやれるかはわかりませんが、予定を出すまでもう少し時間はあるので、小まめに情報収集してみます。

     

    もし新たな場所が見つからなかったとしても、これからは講師養成もしていく予定なので、副科ぐらいの内容で5人以上でご依頼いただけるのであれば、将来的には講師を派遣することもありえるかなと考えています。

     

     

     

    --------------------------------------------

    資料保管用クリヤーブック 販売

    --------------------------------------------

    現在、ショップで販売されている教本に使われている「クリヤーブック」を販売することにいたしました。

    以前は100円ショップで販売されていたものを使っていたのですが、廃番で入手できなくなり、今は別メーカーのものを仕入れています。

    背幅のない超薄型のクリヤーブックなので、講習会などで配布された資料を型ごとに分けて管理するのに便利かと思い、改めて販売することに致しました。

    必要な方はどうぞご注文ください。

    (10冊までクリックポストで発送できます)

     

    極薄クリヤーブック

     

     

     

     

    筥迫工房の材料販売(ネットショップ)

     

    ▼筥迫工房の講習会



    ▼筥迫掲示板
    筥迫工房の教本や自慢の細工物を、皆さん自身で披露できる掲示板です。写真のアップロードが簡単になりました(一回の投稿で6枚掲載可)。丹誠込めて作った筥迫を大勢の人に見てもらいしましょう!

    ▼携帯からも筥迫掲示板2に投稿をアップロードできます。
    こちらのQRコードからアクセスしてください。


    筥迫工房へのお問い合わせ
    ※時々ショップからのご注文確定メールが届かないことがあります。
     そのような場合も、こちらからご連絡ください。


    もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。
    にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ
    にほんブログ村

    【2018.06.19 Tuesday 16:35】 author : Rom筥
    | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
    2018.6筥迫講習会『念珠入(組入)名刺入』
    0

      6月の講習会2日目の講座は『念珠入(組入)名刺入』でした。

       

      珍しく3名だけのこじんまりとした講習会でした。

       

      去年までは入門の『金封袱紗」を通過しないと他の講座を受講することができなかったので、初級あたりでかなり渋滞していたのですが、今年は前半に山ほど金封袱紗をいれていたせいか、渋滞も解消されようで、来年からはバランスよく色々な講座を振り分けてスケジュールを立てられそうです。

       

       

      J.Yさんの作品(神奈川県在住)

       

      2名だと最低遂行人数に至らず中止になってしまうのですが、初めの頃はそんなこともよくあったなぁと思い出しました。

       

      現在は遠くから参加される方が多くなったので、切符を買ってからお断りするのも申し訳ないことから、申し込み開始から3日間ぐらい申し込み者がいないときは、すぐに中止にしてしまうこともあります。

       

      ですから、絶対に中止にしないで!と思われる方は、できるだけ早めに申し込んで意思表示してくだされば、ある程度は考慮いたします。

       

      少人数講習では、講師も受講者もかなりリラックスしてできますしら、細かいところまで説明ができるので、参加される方にはお得感があるかもしれません(人数が多いとトラブルも多いので、致し方なく端折る説明もある)。

       

      「今度から最後までカートが開いている講座を目指して申し込みしようかな♪」(受講者)

      (私は人が集まってくれないと困るんですけどね、、、)

       

       

      C.Mさんの作品(山形県在住)

      最近は、初級コースでまだ布選びに慣れていない人たちのために、私が家にためている端切れを持参して安価で販売するようにしています。

      C.Mさんが作られたこの作品も、急遽この時用意した端切れの中から表布、内布とも選んで作ったものです。

       

      嚢物を上手に仕立てるためには、柄よりも何よりも、それに適した厚みや手触りの生地を見つけるのが一番大事です。

      適した生地を使えば、初心者でも上級者でもそれほど違いはでません。

      薄すぎる布、厚すぎる布になって初めて上級者との仕立ての差が出てくるのです。

       

       

      柾女さんの作品(東京都在住)

      こちらの表裂は雨コート地で、表はテカテカすぎるので裏地使いにしたそうです。

      Rom筥からは、この縦線を活かすことをオススメしました。

      ちょっとしたアクセントで素敵ですね。

       

      柾女さんは布を最後まで始末することに力を注いでいるそうです。

      小さくなった布をどこまで何に使えるかを考えるのが楽しいそうです。

       

      ご興味のある方は、柾女さんの着物にまつわるうんちく満載のブログ「たるしるみちる」を是非のぞいてみてください。

       

       

       

      端切れ

       

      私は端切れのほとんどはネットで購入します。

      まとめて山ほど購入して、使えるもの、使えないものに厳選します。

       

      全てが使い道があるわけでもありませんし、自分の好みに合うワケでもない。

      好みであっても全て作れる量でもない。

       

      そこで、最近は初級コースのときは使わない端切れを持っていくことにしたのですが、これが意外と好評なので、これからは講習会用に端切れを仕入れてみようかと考えています。

      (毎回持っていけないかもしれないので、確実に端切れが欲しい方はあらかじめご連絡ください)

       

      嚢物なんてのは、とにかく数を作らないと手が慣れないのに、ほとんどの人は「最良の一枚」などを探すことに躍起になってしまうようです。

      結局布を探すことに疲れ、嚢物も作れずの悪循環。

       

      自分のイメージに合った布を探すなんてのは、白馬に乗った王子様のようなもの。

      布も人も一緒「出会い」です。

       

      理想の相手を必死になって探すより、運が良ければいつか出会えると思って、色々な布とお付き合いしてみましょう(笑)。

      気にも留めなかった布でも、使ってみるとその良さがわかったりするものです。

       

       

      最近「東京袋物協同組合沿革史」という本を読みました。

       

      江戸の時代から、嚢物というのは「革仕立」と「帛仕立」に別れていたのですが、昭和30年代に入ると一気に「合成皮革」や「ビニール」といった素材が氾濫するようになります。

       

      「丈夫で長持ちするようなものでなければ売れなくなった」とあります。

       

      布帛の嚢物は大事に扱わないと角が擦れてすぐにダメになってしまいます。

      古い布であれば、それこそ大事に扱わなければなりません。

       

      昔の日本人はそのように嚢物を扱ってきたのです。

      母がハンドバッグをネルの袋に入れて大切に保管していたのを思い出します。

       

      現代人はよほどのブランドバッグでない限り、袋に入れて保管などしないでしょう(私もしていません)。

       

      丈夫で壊れにくい物に囲まれて育ってきた現代人には、壊れないよう大事に嚢物を扱うという気持ちはわからないかもしれません。

       

      先日講習会で、ある方がご自分で作られた四ツ襠をお持ちになりました。

      バッグに直接入れていたので、ジップロックに入ったそれが目に入り、皆で大笑いしました。

       

      バックの中では色々なものと一緒にシャッフルされてしまうので、その気持ちは良くわかります。

      私もサンプル品はいつもジップロックに入れていますし。

       

      でも実際に実用として持ち歩くとなると、大事そうに扱っているものがジップロックに入っているというギャップが、アンバランスで微笑ましく見えてしまったのですね。

       

      そういう時のために、昔の人は「外入れ」という専用のカバーを作って入れてたんですよと言うと、とても関心していらっしゃいました。

       

      使い古され現代まで生き残ってきた端切れたち。

      手をかけて嚢物に仕立てて、それをまた大切に扱う気持ちも忘れないでいたいですね。

       

       

      次年度講習会新規講座

       

      来年度の講習会で新しく出る講座を何にするか、何点か試作を作っております。

       

      以前から作りたいと思っていた「月見型縢襠紙入」がほぼ完成品に近くなりました。

       

      両縢りの単純な懐紙入れなのですが、デザインが秀逸です。

       

      縢襠付筥迫の事前準備として縢りの練習にちょうど良いし、抱き合わせもほとんどなくて簡単なので、来年からの初級コースに入れることを考えております。

       

      もう一つ「七宝縢り」の懐紙入れもやってみたいのですが、これは諸々の状況を考えるとまだ不確定。

       

       

      筥迫も「折襠付筥迫」か「持出襠筥迫」のどちらかを出したいとは思っているのですが、これはどちらも上級コースになりそうです。

       

      自分的に今一番作りたいのは「外日の出型紙入」。

      小被せに二種類の襠のうち一つは、ちょっとおしゃれな本脇の漏斗襠にしようと思っているので、複雑になることは確実。

       

      最近は少しずつ難しい型も出てきましたし、ついて来れそうな受講者もちらほら出てきましたので、そろそろマニアックな型も再現していきたいと考えております。

       

       

       

      筥迫工房の材料販売(ネットショップ)

       

      ▼筥迫工房の講習会



      ▼筥迫掲示板
      筥迫工房の教本や自慢の細工物を、皆さん自身で披露できる掲示板です。写真のアップロードが簡単になりました(一回の投稿で6枚掲載可)。丹誠込めて作った筥迫を大勢の人に見てもらいしましょう!

      ▼携帯からも筥迫掲示板2に投稿をアップロードできます。
      こちらのQRコードからアクセスしてください。


      筥迫工房へのお問い合わせ
      ※時々ショップからのご注文確定メールが届かないことがあります。
       そのような場合も、こちらからご連絡ください。


      もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。
      にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ
      にほんブログ村

      【2018.06.11 Monday 00:09】 author : Rom筥
      | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
      2018.6筥迫講習会『扇子入とハサミ入』
      0

        いよいよ梅雨に入ろうかという時期になりましたが、皆様いかがお過ごしですか?

         

        梅雨が明けたら一気に夏!ということで、講習会では今月、来月と『扇子入とハサミ入』を企画しております。

        これは、夏扇子がこの時期でないと探しにくいからです。

         

         

        K.Nさんの作品(石川県在住)

        よく「絽を嚢物に使えませんか?」と聞かれることがあります。

        しかし夏場の懐中は蒸れる。

        湿気(汗)でヨレヨレになるのは嚢物が可哀想とつい思ってしまうのですが、扇子入れにならぴったりの使い道ですね!

        素敵なアンティークの絽は端切れとしてもよく出回っているので、夏場は絽で小物を揃えて、バッグインで持ち歩くとおしゃれかもしれませんね。

        絽は透けるので、心材や下地の色を考えながらお使いください(基本は白)。

         

         

        H.Kさんの作品(東京都在住)

        この「扇子入れ」と「ハサミ入れ」は、「差し込む」という考え方において同じですが、何を差し込むかによって使う素材が変わってきます。

        扇子入れは「布」を使っておりますが、ハサミ入れは「フェルト」を使います。

        ハサミ入れのフェルトは教材として支給しますが、このように扇子入の内布に合わせたい方は、ご自分で色フェルトをご用意ください。

        扇子入れとハサミ入れをお揃いにしたところで、一緒に持ち歩くような場面は、、、なさそう(笑)。

         

         

        K.Nさんの作品(兵庫県在住)

        この二つの型は昔からの嚢物というわけではありません。

        一般的な布製の扇子入れは簡単に中から飛び出てしまいますが、この扇子入れは自分で引き出さない限り絶対に飛び出てくることはありません。

         

        貼り込みの考え方で作っているので、縫って同じものを作ろうと思っても絶対にこの型にはならない。

        貼り込みだからこそできる特徴的な嚢物です。

         

        これは筥迫工房の講習会でオススメしているCANARYの「GX-175」専用のハサミ入れなのですが、講習会では皆が同じハサミを使っているので、目印としてハサミ入れの生地を巻きつけておくとわかりやすいかと思います(細い布に切ってサイビノールで簡単に接着できます)。

         

        同じ初級の嚢物でも「念珠入れ」などは正統派嚢物なのでそれなりに大変ですが、この「扇子入とハサミ入」はほぼ堅糊だけで手貼りで作る工作物なので(アイロンは最後の仕上げのみ)、気楽に楽しめる講座かと思います。

         

         

        J.Yさんの作品(東京都在住)

        この扇子入れ用の扇子は、いわゆる「涼を取るための扇子」を指定させていただいておりますが、扇面が「紙製」がベスト。

         

        しかしながら、最近はこの紙製があまり市場に出回らなくなってしまったようです(一昨年あたり浅草橋のシモジマには山ほどあったのですが)。

        今回は、どこにもなかったので、、という方が布製の扇子をお持ちになりました。

         

        「布製」というのはこのような扇子ですね。

        要から扇面の先までが同じ幅という形状です(寸胴?)。

         

        実は扇子がこの形だと、用意した製図方法では入らない。

        ということで、布を貼る前に急遽製図変更。

         

        とりあえず扇子が入る形にはできましたが、形は流線型というよりも「ボックス型」という感じです。

        入れる時に扇子の先をちょっと押さえて入れることになりますが、落ちることはありません。

        (紙製はなにもしなくてもスポンと入ります)

         

         

        M.Kさんの作品(東京都在住)

        こちらも布製の扇子でした。

        M.Kさんはお仕事がパタンナーさんなので、製図変更も簡単に対応してくださいました。

        しかし「先っぽがもっとかまぼこ型がかわいかった〜」そうです(画像はほぼ長方形)。

        確かにこのようなものは出来上がりのフォルムが大事ですね。

         

        直接店頭で扇子を探すときは違いがわかりやすいですが、ネットで購入ではわかりずらいので、必ず畳んだ形状の画像を確認してください。

        中央から先の幅が変わらないのが布製、中央より先が細くなっているのが紙製です。

         

        7月16日(月祝)開講の「扇子入とハサミ入」は、6月18日申し込み開始です。

        参加希望の方はそれまでに探しておいてくださいね。

         

         

        I.Hさんの作品(福井県在住)

        こちらの扇子入れはボックス型のようですが、扇子は紙製だったような、、、。

        男物の大きな扇子をご自分で使われるということでしたが、長さがあってもその扇子に合わせて製図するので対応可能。

        他の方がカボッションをお持ちだったので、上にちょっと置かせていただきました。

        こんなものをアクセントに付けても素敵ですね。

         

         

        郁駒屋さんの作品(福岡県在住)

        いつも掲示板でご活躍の郁駒屋さんです。

        今回は扇子の製図を間違えてしまったとのことで、ご本人曰く「掲載不可」だそうです。

        しかし、このブログをアップする前に、ご自宅で作り直したものがすでに掲示板に載っておりました(早っ!)。

        扇子入れはどうぞそちらをご覧ください。

         

         

         

        初級の中では気楽な工作系なので、午前中に「はさみ入れ」、午後に「扇子入れ」を作ります。

        はさみは「GX-175」を指定しているので、下図は皆が一緒のものを使えるので簡単に作れます。

         

        しかしながら、ある程度形状の指定はあるものの、扇子はそれぞれ長さも形状も違うため、こちらは各自製図をしていただかなければなりません。

        扇子入れの作り方もそれほど難しくはないのですが、製図でサイズなどを間違えてしまうと、もちろんジャストフィットにはでき上がりません。

         

        でも懐中物などに比べれば、作り直しはそれほど痛手にはならないので、どうぞお気軽に考えていただければと思います。

         

         

         

        中山きよみ先生の刺繍教室

         

        中山きよみ先生が刺繍の筥迫をご持参くださいました。

        前回のままねこさんに引き続き、美しい日本刺繍の筥迫を愛でることのできる幸せよ。

         

        このびら簪は、一本足の簪部品を透かしパーツ二枚で挟んで作ったものだそうです。

        なかなか素敵ですよね。

        中山先生のブログ「日本刺繍 nui.nui」には、美しい刺繍筥迫が多数掲載されています。

         

         

        中山きよみ先生は個人でもお教室をお持ちですが、今年から久々にカルチャースクールでも教えることになったそうです。

         

        刺繍に慣れてきたら是非刺繍の筥迫を目指していただきたいですが、初心者には小さな嚢物などの刺繍も考えておいでのようなので、気軽に日本刺繍を始めるにはよい機会かもしれませんよ。

         

        北陸中部地方の方、この機会に日本刺繍を始めてみてはいかがでしょうか?

        ================================

        北國新聞文化センター
        <金沢本部教室>
        石川県金沢市南町2番1号 北國新聞会館9F
        金沢福祉専門学校 ハピ専>
        石川県金沢市久安3丁目430

        ================================

         

        最近、日本刺繍を始める若い方々は、着物や帯に刺繍をすることにそれほど興味を示さなくなったような気がします。

        うちの刺繍教室も、別のものに刺繍をすることを目的にしている人たちが多いですし。(私もその筆頭!)

         

        貼り込みの袋物は芯材を使うため、布を張らせてかっちりとした仕上がりになります。

        そのため刺繍がよく映えるので、貼り込みと刺繍はとても相性が良いと思っています。

         

        刺繍した作品をプロの仕立てに出すのも良いですが、自分で形にするというのもまた違った楽しさがあります。

         

         

         

        筥迫工房の材料販売(ネットショップ)

         

        ▼筥迫工房の講習会



        ▼筥迫掲示板
        筥迫工房の教本や自慢の細工物を、皆さん自身で披露できる掲示板です。写真のアップロードが簡単になりました(一回の投稿で6枚掲載可)。丹誠込めて作った筥迫を大勢の人に見てもらいしましょう!

        ▼携帯からも筥迫掲示板2に投稿をアップロードできます。
        こちらのQRコードからアクセスしてください。


        筥迫工房へのお問い合わせ
        ※時々ショップからのご注文確定メールが届かないことがあります。
         そのような場合も、こちらからご連絡ください。


        もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。
        にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ
        にほんブログ村

        【2018.06.06 Wednesday 09:38】 author : Rom筥
        | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
        新講座『籠千代田お針箱』(旧名称:雅籠裁縫道具入)
        0

          今年新規の講座として登場する「雅籠裁縫道具入」を、

          「籠千代田お針箱(かごちよだおはりばこ)」

          に改称してご紹介させていただきます。

           

           

          講習会では人気の「携帯裁縫道具入」講座もありますが、実際に家で使う裁縫道具入れは、複数の色糸を一緒に収納しなければなりません。

           

          当初、私自身は手元にあった安価な籠に簡易な袋を付け、色糸と針刺しを入れただけの裁縫道具入れを使っていました。

           

          しかし、袋物を教えている人間がこんな適当な裁縫道具入れを持ち歩いて恥ずかしくないか?という気持ちに苛まれ、意を決して凝り性全開で作ったのがこのお針箱でした(初めはあくまで自分仕様)。

           

          いかにして縫わずに嚢物を作るかが貼り込みを専門とする私のテーマですが、それでも力がかかるところで針と糸を持つ場面からは免れない。

          とはいえ、がっつりお針仕事をするワケではないので、最低限の色糸、針山、マクラメピン、指貫、糸切りハサミさえあれば十分。

           

          身蓋一体型なので、持ち運ぶときや使わないときは、巾着をキュッと締めるだけでまとまります。

           

          巾着はコンパクトに折り畳める仕様なので、開いた袋が邪魔になることもない。

           

           

          「紐飾り」は結びにした方が閉じた時のバランスは良いのですが、畳んだ時に邪魔になりそうだったので、飾りの細工で処理しました。

           

          糸切りバサミはストラップがないと取り出しにくいので、ここは「しじみの根付」を付けることに(総角の帽子付)。

           

          通常は中の仕切りを表布と共布で作りますが、今回使った古い縮緬は硬めのシボで滑りが悪かったので、針箱の下は内布を貼ってみました。

          このような型は、ある程度滑りのよい薄手の生地を用いた方が使いやすいですね。

           

          このお針箱にはすでに弱っている古裂を使っているので、現代の裂を使うよりは劣化は早いでしょう。

          その場合は、仕切りははめ込んでいるだけなので簡単に取り替えられますし、巾着も取り外して作り直すことができます。

           

           

           

          二段構造の針箱

           

          当初、針山は一段でしたが、「加賀ゆびぬき」を作っているNさんに

          「これが二段で下に指貫を入れる形だったらいいのに」

          というアドバイスをいただき、二段構造の針箱にバージョンアップ。

           

           

          アタの籠はバリで作ってもらったものですが、出来上がってきた籠がちょっと小さめで、仕切りのサイズを調整したため指貫は入っても3個ぐらい。

          (前回「タイ」と書きましたが「バリ」の間違いでした。

           すみません、、、沈

           

          手作りによる個体差があるので、誤差は仕切りの長さを調節します。

           

           

          結びに必要なマクラメピン

           

          このお針箱の特徴は、飾り結びを作るために必要な「マクラメピン立て」があることで、この納め場所をどう作るかが一番の課題でした。

           

          マクラメピンは針山に刺せないので、これだけ別の箱に入れて持ち歩くのが面倒で、なんとか針山の側にあって簡単に使えないかと試行錯誤した結果この形にたどり着きました。

           

          ※マクラメピン立てはあくまで貼り込み作業者仕様。

          一般の方へのプレゼントなら、ピン立ては付けないで処理するとよいでしょう。

           

          日常生活で携帯するなら「携帯裁縫道具入」。

          お針を使う講習会には「籠千代田お針箱」で持ち運ぶ。

           

          携帯裁縫用具入れが「おままごとの世界」とすれば、この籠千代田お針箱はさしずめ「道具(ドール)ハウスの世界」といったところでしょうか。

           

           

           

          「籠千代田お針箱」に改称したワケ

           

          日本袋物史では、「信玄袋」のコキを使わない形を「千代田袋」と言っていますが、カジュアルな袋に対してフォーマルな(女性用の)袋という感じかと思います(袋物概史では「上品な布地を用いた高尚なもの」と有)。

           

          この千代田袋に籠が付いた型が「籠千代田」になるのですが、袋物の本の中にはこれを「利休袋」とするものもあります。

          しかし、籠がなくても利休袋といっている本も有りで、いったいどれが正解なのさ。

           

          懐中物でも「利休紙入」というものがあるのですが、この形が一般的に利休型で通用していたかは少々疑問です。

           

          Rom筥的には、それぞれの流派で、一般的によく使われる型のものに「利休」という愛称を付けたのではないかと解釈しています。

          (利休紙入=念珠入れの型に深口が付いたものに多い)

           

           

          また、この手の巾着袋には、口の処理として「通し紐(通し襠?)」「布ループ」「口ベリ」を使ったものがあります。

           

          受講者には「通し紐を使う袋がいい!」と言われそうですが、紐やループは閉じた時に針をひっかけそうなので却下。

          中の裁縫道具がガチャガチャと動かないように布でしっかり押さえつけたかったので、布に紐を通す形にしました。

           

          このような場合は「口べり」(巾着の紐を通す部分に別の布をつけたもの)を付けるのが一般的ですが、この型は口べりを付けることが難しいので、あえて付けていません。

           

          実際のところ「千代田袋」の口は絶対これ!という確証がなかったので、当初は勝村左右治(かつむらそうじ)先生の本にあった、利休でも千代田でもない「みやび籠」という曖昧な名称をいただいたのですが、このブログを書いている最中に、古き良き名称を復古してみるのもいいかなという気持ちに至り、改称させていただきました。

           

          信玄袋に籠がついたものを籠信玄といいますし、千代田籠ではなく籠千代田という響きが個人的にツボです。

           

          ついでといっては何ですが、携帯裁縫用具入れと名称がダブルのは紛らわしいこともあり、お硬い響きの「籠千代田」に対して、優しい響きの「お針箱」を当てました。

           

          「籠」と「箱」が被ってしまいますが、表は籠千代田、開ければお針箱という二面性のある袋物ということでご理解いただければと思います。

           

           

           

          「籠千代田裁縫道具入」のレベルは?

           

          前回の紹介で「貼り込みというより工作ぐらいの気楽さ」と書きましたが、作り方の資料を作り始めると違った難しさが出て来ます。

           

          人に作り方を教えるということは、完全に「理屈」の世界です。

           

          自分で作っているときはさほど難しさは感じなくても、「人に説明する」という工程が入ると、製図がやたらと複雑になり、全てに辻褄を合わせていくとやたらと難しい物を作っている気分になります。


           

          布を貼って作る箱といえばカルトナージュですが、日本固有の趣味で作る袋物ではたぶんあのような作り方はしないと思うので、あくまで自分が思う貼り込み的な考え方で作っています。

           

          これまでの金封袱紗を基本にした懐中物の貼り込み方とは異なり、仕切り部分はあくまで箱物の作り方。

           

          考え方さえわかれば工作の世界なのですが、今までの袋物とは違う考え方が出てくるので、初めての人にはちょっと複雑に思えてしまうかもしれません。

           

           

          筥迫工房の講習会はステップアップ講習なので、型によっては基本からの応用形というものもありますが、その他は「どのレベルの人なら1日でできるか?」を基準に考えています。

           

          このお針箱は「中級レベル」ならできるのではないかと思っているのですが、何ぶん今回が初めての講座なので、実際に受講された方の様子を見て、難しいようであれば上級にする可能性もあります。

          (どのぐらい時間がかかるかわからないので、とりあえず初回に参加予定の方は終了19:00で考えていてください)

           

           

          こんなものでも講習会で全て作るとなると二日がかりになってしまうので、「巾着部分」はご自宅で作業してきていただきます。

          今まで縫い物の説明はしたことがないので、皆さんにどう伝えられるかちょっと不安はありますが。

           

          通常の貼り込み準備のように、前の日に慌てて作業するのは難しいと思うので、余裕を持って作業してくださいね。

          自宅作業から講習会が始まっているような講座だと思ってください。

           

          また、表布、内布はご自身で用意していただきますが、今回の巾着の「紐」は筥迫工房のショップでは扱っていません。

          指示された別のお店から各自購入していただきます(この打ち紐は「式部型小物入れ」にも使用)。

           

           

          開催日は8月18日、お申込みは7月19日からです。

          『籠千代田お針箱』の詳細はこちらからどうぞ。

           

          は〜、これでやっと今年の新規講座の詳細が揃いました。

          やっと本来の仕事に入れる、、、。

           

          初回は籠が入手できず中止になってしまいましたが、もし後半で入れられるようであればどこかで臨時で入れたいと思ってはいるのですが、後半はけっこうスケジュールが詰まっているので、もしできたらということで、そのときはまたブログで告知させていただきます。

           

           

           

          筥迫工房の材料販売(ネットショップ)

           

          ▼筥迫工房の講習会



          ▼筥迫掲示板
          筥迫工房の教本や自慢の細工物を、皆さん自身で披露できる掲示板です。写真のアップロードが簡単になりました(一回の投稿で6枚掲載可)。丹誠込めて作った筥迫を大勢の人に見てもらいしましょう!

          ▼携帯からも筥迫掲示板2に投稿をアップロードできます。
          こちらのQRコードからアクセスしてください。


          筥迫工房へのお問い合わせ
          ※時々ショップからのご注文確定メールが届かないことがあります。
           そのような場合も、こちらからご連絡ください。


          もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。
          にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ
          にほんブログ村

          【2018.05.22 Tuesday 14:49】 author : Rom筥
          | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
          筥迫講習会2018.5『縢襠付筥迫』
          0

            今月の講習会は、「金封袱紗」「巾着&房」「縢襠付筥迫」の三連続講習でした。

             

            地味系の嚢物が多い中で、さすがに縢襠付筥迫は華やかな生地で作られる方が多く、それだけでテンションが上がります。

             

             

            H.Sさんの作品(神奈川県)

             

            今回の講習会では、2回目参戦の方も数名いらっしゃいました。

            頻繁にバージョンアップしているので、以前参加された時よりも随分違っていると感じられたかもしれません。

             

            前日は「巾着と房」の講座が行われましたが、巾着や房は「造形」なので、筥迫以上に反復や慣れが必要ということから、こちらも何度も繰り返し参加する方が多いです。

             

            講習会で筥迫を作る意義は、かつての筥迫職人たちが作っていたような完成度の高い筥迫作りを目指しているということでしょうか。

             

            より深く、より本格的な筥迫の作り方を追求しているので、使う厚紙の種類も違いますし、工程もより多く、細部に至るまでこだわりの技を詰め込んでいます(更には頻繁なるバージョンアップ)。

             

             

            K.Nさんの作品(兵庫県)

            ※この筥迫は柄合わせしていません。

             

            紙入れが進化したものが筥迫ということを考えると、現代で市販されているような筥迫は、そこから逆行してより簡易に退化して行っているような気がします。(ただの紙入れをなぜか筥迫扱いしていることがそもそも間違いなのですが)

             

            そのような意味では、初心者用とはいえ、教本も本来の正当な型で作ることができますので、婚礼や七五三など、一度きりのハレの日を彩るには十分かと思います。

             

            講習会でも当初は教本と同じ作り方をしていました。

            しかし数を作っていくと、より高スペックな筥迫を求められてくる。

            かつての筥迫職人たちが作っていた時代の仕立てですね。

            筥迫工房の講習会では、そんな筥迫作りを目指しています。

             

            教本で作る筥迫と講習会で作る筥迫はあくまで同じ型ですが、完成度の違うものを作っているとお考えください。

             

             

            I.Nさんの作品(福岡県)

            縮緬の筥迫

             

            教本の筥迫の作り方では被せに接着芯を貼っていますが、講習会で作る筥迫には接着芯は使いません。

             

            教本では、柔らかいキルティング芯に対し貼りのある接着芯を使っていますが、この型では硬い綿に生地の持つ柔らかさで膨らみを表現しています。

             

            教本はあくまで初心者用の作り方で、講習会で作るこの型は少し貼り込みに慣れた人用の作り方です。

             

            ただし綿入れに時間がかかってしまうので、他の講座よりも説明の時間が長くなってしまうのが難。

             

            丸みがあるのに非常にかっちりとした仕上がり。

            これが本来の縢襠付筥迫の特徴です。

             

            膨らみを持ちながら決して柔らかくなく、曖昧なところがなく全てがかっちり納まっていくこの仕立ては、作った後に爽快感さえ感じさせてくれます。

             

             

            H.Tさんの作品(神奈川県)

            ※この筥迫は柄合わせしていません。

             

            今回の縢襠付筥迫の講習会では、私が手順をすっ飛ばしてしまったことがあり、参加者の皆様には大変ご迷惑をおかけしました。

             

            「柄合わせ」なのに、肝心の柄合わせ用の胴締め型をの取り忘れてしまったという、、、沈

             

            柄合わせというものは布の厚みによってズレるものなので、確実に合わせようと思ったら本体を作ってから合わせていくしかありません。

             

            私自身はどんな状況からでも柄合わせをすることは慣れているのですが、それを講習会に来た人にやらせてしまう羽目になろうとは、、、。

            参加者にとっては気が遠くなる作業だったと思います(ホントごめんなさい)。

             

            ポイントとなる「目安線」がないというのはこれほど面倒なのかと思われたかもしれませんが、反面、2本の目安線さえあれば柄合わせはそれほど難しくはないということです。

             

             

            Y.Oさんの作品(東京都)

             

            急にカメラの話

             

            今回はカメラを忘れてしまったので、残念ながらipadで撮影。

            (更に終了が遅かったので、慌てて前面撮影のみ)

             

            スマホのカメラも性能がいいので、最近は専用のカメラを使う人も少なくなりましたね。

            でも「ブツ撮り(小物の撮影)」は絶対に一眼レフがお勧めです。

            昔に比べて一眼レフはホント安くなったし!

             

            私はかつてイラストの仕事をしていたのですが(実は筥迫よりキャリアは長い)、デジカメやPCのなかった時代は、納品する前のイラストはカメラで撮影していました。

             

            いわゆるバカ×××と呼ばれるカメラもありましたが、自分の描いたイラストを少しでもよく見せたいなら断然一眼レフです。

             

            デジカメが出始めた時代には、それこそカメラのイラストを描く仕事をしていたので、会社では強制的に一眼を持たされていました。

            しかし私自身はメカ音痴なので、興味がない上に学ぶ気もない。

            撮影はあくまでカメラ任せのオート撮影で、色はPCで補正というなんちゃって使い。

             

            しかし、カメラに興味がなくても、オート撮影であっても、自分の描いた絵や自分の作ったものをきれいに撮影したいなら絶対一眼レフがお勧めです(色も違ければ質感も違う)。

             

            一眼レフはかさばって持ち運びが面倒というのが一番の難なのですが、最近使っていた一眼レフが壊れたので、これを機にミラーレス一眼に買い換えました。

             

            今までの一眼のあの重さに慣れていたので、あまりのコンパクトさに、これが一眼か?という不安を覚えましたが、作り方の資料を作る際は片手で作業、片手で撮影という曲芸をしているので、そのような意味ではすごく楽になりました。

             

            もう一つ、撮影には「ライティング」がとても大事です。

            ライティング如何で、実物より写真の方がよく見えることもあります。

             

            もし皆さんがご自慢の筥迫を撮影するなら、ご家庭の卓上ライト一つでもいいので、フラッシュは使わないで撮影してみてください(光源が2つ以上あれば尚良)。

             

            講習会は光源が蛍光灯しかないので、帰ってからPCで明るさを調節するしかないのですが、いつか小さなライト見つけて持っていくかな、、、と密かに考えています。

             

             

            T.Aさんの作品(東京都)

            こちらの飾り房は、ご自宅で作られて来たものです。

             

            房糸は「絹ミシン糸30番 ステッチ糸」を2色より混ぜて作られたそうです。

            一眼で撮影したら、もう少しこの素敵な質感がわかってもらえるのにな〜と思うとちょっと残念です。

             

            話題違いのカメラの話を書いたのもこの房がきっかけ。

             

            ちょっと変わり種のびら簪も素敵です。

             

             

            K.Wさんの作品(富山県)

            こちらもアンティークのびら簪。

             

            ショップでびら簪の長鎖を販売するようになったとはいえ、やはりアンティークのびら簪の存在感にはかないません。

            市場にびら簪が出回らなくならないうちに、是非一本は持っておきたいものです。

             

            それにしても、アンティークの振袖などを扱うレンタルショップでは、古い刺繍筥迫や長鎖のびら簪のものが使われていますが、あんなに簡単に貸し出していたらいつかは劣化するでしょうに、貸してもらえるのはありがたいですが、作る側からすると正直もったいないと思ってしまいます。

             

            複数の人が入れ替わり立ち替わり懐中すれば擦れますし、時代のものなので消耗したら替えのものはありません。

            古い筥迫をレンタルできるのも今のうちということでしょう。

             

            筥迫工房の講習会から次代へ残せる筥迫を作ってくれる人が増えることを望んではいますが、その頃には今のように古い筥迫が安く手に入るという時代はなくなっていることでしょう。

            (絶滅危惧装身具)

             

             

             

            ================================

            念珠入(組入)名刺入

            ================================

             

            開催日:6月3日(日)

             

            申し込み受付中! ※詳細はこちら

             

             

             

            筥迫工房の材料販売(ネットショップ)

             

            ▼筥迫工房の講習会



            ▼筥迫掲示板
            筥迫工房の教本や自慢の細工物を、皆さん自身で披露できる掲示板です。写真のアップロードが簡単になりました(一回の投稿で6枚掲載可)。丹誠込めて作った筥迫を大勢の人に見てもらいしましょう!

            ▼携帯からも筥迫掲示板2に投稿をアップロードできます。
            こちらのQRコードからアクセスしてください。


            筥迫工房へのお問い合わせ
            ※時々ショップからのご注文確定メールが届かないことがあります。
             そのような場合も、こちらからご連絡ください。


            もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。
            にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ
            にほんブログ村

            【2018.05.14 Monday 21:50】 author : Rom筥
            | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
            新講座『筥迫装飾(切付・金装飾・挟玉縁)』
            0

              5月は3〜5日で三連続講習会が開催されましたが、6月24日初開催の『 筥迫装飾(切付・金装飾・挟玉縁)』の申込日が押し迫っていることもあり、こちらを先にご紹介させていただきます。

               

               

              縢襠付筥迫は実用的な装身具ではありませんが、この筥迫を堂々と使えるのが、婚礼を迎える花嫁さんや成人式の振袖といったハレの日の主役たちです。

               

              実際に「使う」という意味においては、この方々にとっては「実用」なのかもしれません。

               

              しかし、世の中には主役の時期が過ぎた人たちであっても、筥迫を作ってみたい!という熱烈な思いを抱いている人がいます。

               

              筥迫にある種のノスタルジーを感じている人たちですね。

              (そう、あなたのことですよ!)

               

              講習会にもそんな人たちがたくさんやってきます。

               

              初めての筥迫が出来上がると、

              「こんなものが自分で作れるなんて!」

              と感激しきりな人たちであっても、実はその後も筥迫を作り続けられる人たちは極少数です。

               

              所詮使う場がなければ、人に見てもらう機会もありませんし、プレゼントしようにもお嫁さんや成人式のお嬢さん以外、貰って喜ぶ人は少ない(ほぼ迷惑なだけ?)。

               

              苦労して作っても、それが評価をされなければ、筥迫を作り続ける目的意識を持てないのも当然です。

               

              しかし、日本刺繍をする人たちは次々と筥迫を作り上げていく。

              この違いは何なのか?

               

              刺繍をする人たちには「作品を作る」という目的があるからです。

               

              装身具として「使う」機会はないにしても、「作品を作る」という明確な意義を持っていれば、自分に似合うかどうかを考えたり、使う人の好みを考えたりすることなく、自由に好きな装飾で筥迫を作ることができます。

              (私も筥迫を身につけたはたった一度)

               

              筥迫に興味のない人には、筥迫の形を評価をすることは難しい。

              しかしそこに明らかな装飾が施されていれば、装飾には評価しやすいものです(たとえ建前であっても)。

               

              江戸時代中期の筥迫の出現は、紙入れに豪華な装飾を施したものとして進化したことを考えれば、筥迫の最終形態というのは、「装飾」と「仕立て」という双璧で考えるべきものなのですね。

               

              装飾を施した筥迫は、人に見せて満足するというよりも、何より自分自身を喜ばせてくれます。

              あくまで自分のコレクションのために、筥迫を作り続ける明確な目的意識を持つことができます。

               

              筥迫と最も相性の良い日本刺繍は、それなりの年月をかけて技術を習得しなければならないので、一から学ぶのはハードルが高い、と躊躇する人が多いのも事実。

               

              しかし、刺繍するだけが筥迫の装飾ではない!

               

              かつて筥迫は、刺繍に切付け、刺繍に象嵌、押し絵、皮、佐賀錦などを使い、ありとあらゆる装飾、素材を使って作られました(紙であっても作ることができる!)。

               

              そこで、筥迫の可能性を紹介するためにも、刺繍ではない筥迫装飾に特化したこの講座を企画してみることにしました。

               

              体験としての筥迫から、作品作りとしての筥迫へ。

               

              そんな楽しみを持つ人たちが増えれば、筥迫の可能性はもっと広がるのではないかと考えています。

               

               

              切付け

               

              筥迫に刺繍をする利点は、この小さな画面に好きに図案を配置できることです。

              しかし、着物用に絵付けがされているハギレで筥迫を作ると、どんなに小さな柄物を選んだとしても、刺繍のように柄を当てることは困難です。

               

              柄合わせできる布であればいざしらず、どんなに柄取りをしたところで、左、右、中央の胴締めに都合よく柄が当たるかどうかは柄行き次第。

               

              曲がりなりにも刺繍をする私にとって、これを思い通りに切り付けをすることは極自然の成り行きでした。

               

              「切付け(きりつけ)」とは、現代的にいえばアップリケのようなものですが、私は平裂(※)で筥迫を作るとき、ほとんどの場合「切付け」を駆使して作品作りをします。

              ※刺繍のように布の上に別の装飾をしているものを「装飾裂」、装飾されていない布を「平裂」とします。

              あくまで便宜的にこれらを区別するための造語です。

               

              当初は、技法というよりはズル?と思うほど単純な表現しかできませんでしたが、最近は柄を複雑に組み合わせることができるようになってきたので、あえて筥迫装飾として講座の中に取り入れてみてもよいかと考えるに至りました。

               

              サンプルを作るため、筥迫にちょうど良い大きさの柄ゆきの古着の留袖を買って見ました。

               

              できるだけ筥迫の大きさに合うような柄行きのものを選んでみましたが、このままでは筥迫の小さな画面にこの雰囲気を出すことは難しい。

               

              しかし切付けと金糸を駆使すれば、このようにポイントを集中させて作品を作り上げることができます。

              装飾でも針と糸は一切使いません。

               

              切付けは単純なものから複雑なものまで、それぞれのレベルに合わせて創作することができますが、金糸を貼るタイミングも貼り込みの糊のタイミングに通じるところがあるますし、きれいに仕上げるための組み合わせには仕立ての知識が必要です。

               

              講習会でレクチャーするのは技法のみなので、しっかりと一人で作品を作り上げることができる、上級レベル以上の方が対象です。

               

               

              金装飾

               

              本来の金彩は溶剤を使うので、一般の人が扱うにはこれまたハードルが高いものです(使い終わった溶剤の処理をするだけで大変)。

               

              そこで、この講座では溶剤を使わない、一般の人でも扱いやすい材料を使って金装飾を行います。

               

              当初「金彩」としていましたが、本来の金彩ではないので「金装飾」としました。

               

              日本刺繍の駒取りを糊を使って行ったり、筒描きで盛り上げ金をしたり、金色をそのまま着彩したり。

               

              これは教本の表紙で使っている筥迫です。

              この頃から切り付けと盛り上げ金で装飾しています。

               

              金や溶剤を使う本格的な金彩ではないので、扱い易く懐にも優しい。

               

              あくまで筥迫に適した画材や材料を選んで作る筥迫工房オリジナルの技法ですが、これはこれで「あり」な平裂の装飾方法と考えています。

               

              ただし、盛り上げ金は筒描きを使いますので、それなりに練習が必要。

              しっかり練習して作品作りに臨んでいただければと思います。

               

              そして、これをきっかけに日本刺繍を始めたり、本格的に友禅の金彩を学んだり、または独自の装飾に展開していく人が増えていけば、私としては本望です。

               

               

              挟み玉縁

               

              講習会で作る縢襠付筥迫は、教本の型紙より大判のものを使います。

              より装飾がしやすく、作品作りに適している大きさです。

               

              しかし、通常の「挟み玉縁」では細すぎてしまうので、ここに少し手を加える方法をご紹介します。

               

              また、筥迫の特徴とも言うべき「玉縁」が、きれいにできないという声をよく耳にします。

              そんな方のために挟み玉縁のコツをご指導いたします。

               

               

               

              対象レベル

               

              この講座では、他の講座のように「型」には仕上げません。

               

              それぞれに持ち寄った生地をどう「柄取り」するか、どんな「切付け」を用いるかを皆で一緒に考え、金装飾を練習するまでが講座の内容です。

              その場で作品を作り上げるようなことはしません。

               

              この講座で学んだ技法を用い、ご自宅でゆっくりと作品に仕上げていただき、その作品を画像で提出することが課題になります(掲示板かメールに画像を添付)。

               

              「細密用のピンセット」や、人によっては「拡大鏡」が必要になるぐらい非常に細かい作業です。

              手先に自信のある人、絵を描くことが好きな人には楽しい世界だと思います。

               

              装飾の仕方がわかると、筥迫作りは一生の趣味になることでしょう。

               

              お申し込みは、今月28日〜です。

               

              ================================

              筥迫装飾(切付・金装飾・挟玉縁)

              ================================

              開催日: 6月24日(日) 申し込み:5/28

                   11月18日(日) 申し込み:10/22

               

              ※詳細はこちら

               

               

               

              筥迫工房の材料販売(ネットショップ)

               

              ▼筥迫工房の講習会



              ▼筥迫掲示板
              筥迫工房の教本や自慢の細工物を、皆さん自身で披露できる掲示板です。写真のアップロードが簡単になりました(一回の投稿で6枚掲載可)。丹誠込めて作った筥迫を大勢の人に見てもらいしましょう!

              ▼携帯からも筥迫掲示板2に投稿をアップロードできます。
              こちらのQRコードからアクセスしてください。


              筥迫工房へのお問い合わせ
              ※時々ショップからのご注文確定メールが届かないことがあります。
               そのような場合も、こちらからご連絡ください。


              もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。
              にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ
              にほんブログ村

              【2018.05.07 Monday 22:04】 author : Rom筥
              | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
              雅籠裁縫道具入 カゴ来た~〜!
              0

                 

                雅籠裁縫道具入

                 

                4月開催予定の『雅籠裁縫道具入』では、籠が入荷できず中止になってしまいましたが、その後なんとか別の入荷先を探し当て作ってもらうことに。

                 

                サイズだけ言って本当に指定通りのものができるのか?とハラハラしましたが、昨日無事到着しました〜(それもタイからの国際郵便!)

                これで何とか8月18日(土)の講座は開催決定です!
                 

                『雅籠裁縫道具入』の外観はこんな感じです。

                この手の一般的な袋と違うのは、上に高さのないぺたんとした形であること。

                これが今回のこだわりでもあるのですが。

                古い縮緬なんぞ使うと超かわいい。

                 

                でもこれは柔らかモノの袋なので、私的には専門外。

                この手の袋物の作り方とはちょっと違うのですが、色々と試行錯誤した結果、この型にはこの作り方が良いと判断致しました。

                 

                講習会の詳細は5月中にアップする予定ですが、これは中級コースなので、自宅でこの上の袋部分だけを縫って来ていただくことになります。

                 

                筥迫工房の講習会には、縫い物は苦手なので貼り込みを習いに来たという方がよくいらっしゃいますが、今までの貼り込み講座とは違うので、そのような方はよく考えてお申し込みくださいね。

                (手順書を見て自宅で作れる方であれば何とかなるとは思いますが)

                 

                ミシンで縫ってもいいですが、手縫いでもできます(私は手縫い派)。

                 

                中を開くとこんな感じです。

                実際に講習会で作るのは、針山の右側に「マクラメピン」が入るタイプ。

                 

                貼り込みの袋物は紐を使うことが多いので、マクラメピンが必須なのですが、マクラメピンはけっこう収納しにくい。

                ということで、何とかうまく収納できる形を考えました。

                 

                外は縫い合わせですが、中の仕切りが貼り込みです。

                いや、貼り込みというほどのものではないかな?

                まぁ工作ぐらいの気楽さです。

                 

                縫い物が得意な方であればそれほど難しさはないと思いますが、とにかく面倒なのは籠の綴じ付けです(途中で投げ出す人が出るのではないかと心配)

                 

                「携帯裁縫用具入れ」は一人で何十個も作る人がいますが、これはいくつも作る気にはなれない手間のかかる嚢物です。

                そういうものほど、出来上がると何とも愛しく感じるものです。

                 

                そしてこの型の一番の萌え所は、針山が蓋になっていて、下に「指貫」が収納できるところ(指貫ももちろん貼り込み)。

                こんなに小さいのに結構システマチック。

                 

                こちらのお申し込みは7月19日開始です。

                 

                 

                筥迫装飾(切付・金彩・挟み玉縁)

                 

                この前に、6月24日(月祝)の『筥迫装飾(切付・金彩・挟み玉縁)』もあるのですが、こちらも開催決定しています。

                 

                サンプルをどう作るかでちょっと時間がかかっているので、こちらの画像及び詳細も5月になります(直前で申し訳ない)。

                 

                こちらの講座は縢襠付筥迫の型を使いますが、実際の講習会では「型」は作りません。

                日本刺繍以外の筥迫装飾のための技法を学ぶ講座です。

                 

                色々な材料を当日分と持ち帰り分お渡ししますので、教材費はちょっとお高めになりますが、自分で単品を色々買い集めるよりは割安です。

                 

                かなり細かい作業になりますので、そういう作業がお好きな方には楽しい世界です。

                 

                「柄取り」も練習しますので、何種類か柄布をお持ちください。

                お安い古着の留袖あたりも練習にはよいかと思います(できるだけ小さい柄でね)。

                 

                この講座は縢襠付筥迫が完全に作れる人用の上級コースです。

                「事前」の課題はありませんが、受講後にこの技法を使った筥迫を画像提出していただきますので、「事後」の課題になります。

                 

                講習会にくればとにかく形には仕上げてくれる!といつもの調子で気楽に考えていると、自分で仕上げられずに困ることになるので、こちらもよくよく考えてお申し込みくださいね。

                 

                こちらのお申し込みは5月28日開始です。

                 

                 

                 

                筥迫工房の材料販売(ネットショップ)

                 

                ▼筥迫工房の講習会



                ▼筥迫掲示板
                筥迫工房の教本や自慢の細工物を、皆さん自身で披露できる掲示板です。写真のアップロードが簡単になりました(一回の投稿で6枚掲載可)。丹誠込めて作った筥迫を大勢の人に見てもらいしましょう!

                ▼携帯からも筥迫掲示板2に投稿をアップロードできます。
                こちらのQRコードからアクセスしてください。


                筥迫工房へのお問い合わせ
                ※時々ショップからのご注文確定メールが届かないことがあります。
                 そのような場合も、こちらからご連絡ください。


                もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。
                にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ
                にほんブログ村

                 

                【2018.04.23 Monday 00:18】 author : Rom筥
                | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                2018.4 筥迫講習会『三段口扇襠筥迫』
                0

                  4月の講習会は『三段口扇襠筥迫』でした。

                   

                  三段口扇襠筥迫は、段口3つ、袋1つ、鏡、差し込み1つと、それほど複雑でない仕様で作った実用的な筥迫です。

                  薄幅でスタイリッシュさが特徴の使いやすい懐中物です。
                   

                  H.Sさんの作品(神奈川県在住)

                  満開の花が美しい筥迫です。

                   

                  縢襠付筥迫の本体の部品数が17とすると、三段口扇襠筥迫の部品数は23です。

                  5つほど部品数が多い。

                  初めて作る人にはどの部品がどこに当たるのかが想像つきにくいのですが、型紙には柄が出る部分が記してあるので、内布に柄物を使う場合は、それを見ながら柄出しに奮闘することになります。

                   

                  部品が多いのにこれだけの薄型に仕上がっているということは、内布に少しでも厚みのある生地を使えば最後は収まらなくなります。

                  貼り付けの段階でしっかり糊を飛ばしておかないと、少しの水分がゆるみとなり、少しの浮き上がりが厚みにもなり、全体がゆるい仕上がりになってしまうので、部品作りは手を抜けません。

                   

                   

                  Y.Tさんの作品(大阪府在住)

                  布が変わるだけで、ずいぶんと違う雰囲気の作品ができあがります。

                   

                  洋服的な考え方では、裏地は表地より目立たないものですが、懐中袋物は表ではあまり主張せず、中で思い切り主張するものが多いようです。

                  懐中物というのは非常に「内向き」なものなので、人に見せるというよりも、持つ人が楽しむという考え方です。

                  このことから、私はあえて「裏地」とは呼ばず「内布」と呼んでいます。

                  縢襠付筥迫は江戸時代の筥迫の流れをくむものなので、見せるという要素が強く「外向き」と言えるでしょう。

                   

                  通常は襠は内布を使う人が多いのですが、この作品では襠に表布を使っているので、開いた時の艶やかさがよけい際立っています。

                   

                   

                  Y.Mさんの作品(東京都在住)

                  こちらの作品は、表が「柄合わせ」されています(それも縦型!)。

                  三段口扇襠筥迫では柄合わせはカリキュラムにありませんので、事前準備の際にご自分で考えて柄出しされたということです。

                   

                  この講座は本体だけを作成するため、巾着と房は撮影用にご自分で作ったものをお持ちいただきますが、この作品ではチャームを付けた「ぶら」を作成されました。

                   

                   

                  Y.Oさんの作品(東京都在住)

                  表の被せに「縁出し」をすることにより、アクセントをつけることができます。

                  表にはっきりとした柄があるようなものは、できるだけ無地のラインが見えるように使うと効果的です。

                   

                   

                  N.Nさんの作品(東京都在住)

                  この作品は全面同じ表布で作られています。

                  色の出るところを駆使して効果的に使われています。

                  表は何気に、被せ、胴締め、被せ下の三面柄合わせ。

                   

                   

                  F.Yさんの作品(愛知県在住)

                  このような色合わせの作品は、どんなお着物にも合いそうですが、房はその時々で別の色に付け変えるとよいでしょう。

                   

                  私自身は房より下りの少ないびら簪をつける方が好きですが、それはあくまでアンティークのびら簪にしかないので、いつか筥迫工房オリジナルの大人用のびら簪を販売したい!というのが夢です(あ〜お金がかかりそう)。

                  でも来年あたりは「三連ぶら」を使った型を出したいですね。

                  これなら既存のパーツで作れるので。

                   

                   

                  M.Tさんの作品(神奈川県在住)

                  この型は、前部の段口&袋パーツと後部の鏡&差し込みパーツに別れているのですが、それぞれ別布使いにして表情を変えることができます。

                  それにしても、表からは想像もつかない「りらっくま」使い。

                  どうしても使いたかったのだそうです。

                   

                  そして本日のお召物に懐中して撮影。

                  あそこにリラックマが隠れているんですよ、、、。

                   

                   

                  貼り込みは積み重ねが大事

                   

                  今回の講座では、2回目参戦の方が2名いらっしゃいました。

                   

                  最近は同じ講座に二度、三度と出られる方が増えて来ました。

                  上級までいって金封袱紗に再度参戦という方も多いです。

                   

                  講習会では綺麗に仕上がるのですが、家で作ると同じようにできなかったり、上のコースに進んでから基礎的なこともができないことに気が付いたり、初めのときは型を作ることに必死で細かいことまで聞く余裕がなかったなど様々な理由があるようです。

                   

                  複数回同じ講座に出るような人は、ある程度数を作り込んでいる人に多い。

                  初めの頃は難しささえわからないものですが、作るほどにしみじみと難しさを感じるようになるからでしょう。

                   

                  そのように熱心な人は教える側としてもうれしいもので、いつもより余計に細かいところを教えたりもします。

                   

                   

                  貼り込みは積み重ねがとても大事ですが、日頃モノを作ることに慣れている人の中には、それをショートカットできる能力の人もいます。

                  厳密にいえば、正確にモノを作ることを知っている人。

                   

                  仕事などで制作に携わっている人などはそのような素養があったりしますが、趣味の手芸だとそれほどシビアに作ることを求められませんので、やはり基礎的なところからしっかり技術を積み重ねて作り込まなければなりません。

                   

                   

                  貼り込みは糊で接着して作るものなので、「縫うより簡単そう」と思って参加する方が多い。

                   

                  事実、切って貼っての世界は非常に単純ですし、現代でも糊で貼って作られたものは巷にありふれています。

                  縮緬を使ったお土産物にたくさんありますよね。

                   

                  現代で市販されている筥迫は、貼り込みの考え方で作られたものはありません。

                  昔の筥迫を知っている人たちは、現代の筥迫を見て「おもちゃのような」という例えを用いたりします。

                   

                  繊細な貼り込みの技法で作られた嚢物を見れば、おもちゃのようとは誰も思わないでしょう。

                  貼り込みとはそういうものです。

                   

                  講習会に参加する皆様には、是非そのような貼り込みの袋物を目指していただきたいと思います。

                   

                   

                   

                  筥迫工房の材料販売(ネットショップ)

                   

                  ▼筥迫工房の講習会



                  ▼筥迫掲示板
                  筥迫工房の教本や自慢の細工物を、皆さん自身で披露できる掲示板です。写真のアップロードが簡単になりました(一回の投稿で6枚掲載可)。丹誠込めて作った筥迫を大勢の人に見てもらいしましょう!

                  ▼携帯からも筥迫掲示板2に投稿をアップロードできます。
                  こちらのQRコードからアクセスしてください。


                  筥迫工房へのお問い合わせ
                  ※時々ショップからのご注文確定メールが届かないことがあります。
                   そのような場合も、こちらからご連絡ください。


                  もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。
                  にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ
                  にほんブログ村

                  【2018.04.15 Sunday 22:29】 author : Rom筥
                  | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                  縢襠付筥迫 講習会版(大判・硬綿芯)
                  0

                    講習会の5月以降のコース詳細が出ていなかったのですが、縢襠付筥迫のサンプル画像が出来たので、この後の講座もこれから順次アップしていく予定です。

                     

                    去年からの講習会システム変更に伴い、以前までのサンプルと出来上がりが変わっているのですが、新らしいサンプルを作る時間が取れず、去年は古いサンプル画像を使っていました。

                    ということで、一年越しでやっと本来のサンプルが出来ました。

                     

                     

                    去年からの縢襠付筥迫で変わったことは、教本の型紙よりサイズが大きいこと、綿芯の入れ方が違うこと、柄合わせをしたことです。

                     

                    この講習会を始めた当初は、教本を見て筥迫が作れない人のための救済目的だったのですが、昨年からのシステムアップ講習への変更に伴い、筥迫は中級コースになりました。

                     

                    前年までは初心者対象だったのになぜいきなり中級?と思われた方もいらっしゃると思いますが、貼り込みの技法をレベルアップし、より専門的な内容となっています。

                     

                    筥迫というのは「綿入れ」「玉縁」が一番難しいのですが、「玉縁」を入れると1日の講習では終わらなくなってしまうので、この講座では綿入れと柄合わせのみとしています(「挟み玉縁」は装飾筥迫の講座で扱うことにしました)。

                     

                     

                     

                    大版の筥迫

                     

                    江戸時代の筥迫はかなり大きいのですが、明治維新を境に筥迫の消滅期があり、その後筥迫は現代の大きさで復活しました。

                     

                    江戸時代に比べてあきらかに小さいということだけが共通で、サイズに明確な規定はなく、当時は色々な大きさのものがありました。

                     

                    これはアンティークの日本刺繍の筥迫までに見られる大きさで、昭和20〜30年代頃以降はこの大きさの筥迫は見なくなりました。

                     

                    その後の筥迫をモデルにしたのが教本の型紙のサイズ(画像右下)で、左下が今回の大版サイズです。

                     

                    並べるとそう大きさは変わりないように見えますが、筥迫を作り慣れている身からすればかなりの違いです。

                     

                    今時の婚礼衣装では「七五三か?」というぐらい更に小さいなものが使われていますが、これは胴締めのないものに多く、正確にはただの「紙入れ」です。

                     

                    最近の花嫁衣装ではこの紙入れが使われることが多くなりました。

                    綿の入った厚みのある筥迫は現代の着付け文化にはあまり受け入れられないようです。

                     

                    筥迫を作る側からすればさみしい限りですが、胴締めがないのに筥迫扱いするのだけはやめてほしい、、、。

                     

                    豪華な日本刺繍が施された時代の筥迫は、確実に嚢物商の管轄で、専門の職人の手によって作られていました。

                     

                    そこで、時代に逆行するようですが、昨年の講習会からかつての大版を採用することにしました。

                     

                    大きいとは言っても、うちの娘の十三詣りに付けた筥迫がこの大きさです。

                     

                    今時の花嫁衣装ではずいぶん小さく扱われている筥迫ですが、かつての花嫁さんたちはこんなに立派な筥迫を身につけていたのですよ(平均身長が150cm前後だった時代なのに!)。

                     

                    私からすれば、これぞ筥迫!という感じなので、どうぞ思う存分装飾してやってください。

                     

                     

                    硬綿芯と柄合わせ

                     

                    「綿入れ」は教本では誰でも簡単に扱えるキルティング芯を使っているので柔らかい手触りですが、かつての筥迫の綿はとても硬いものでした。

                    硬くすることでヘタることなく、美しいまま型を保つことができます。

                     

                     

                    講習会ではこの「綿入れ」と「柄合わせ」に一番時間をかけています。

                     

                    教本での「柄合わせ」は薄手の生地を使うことで柄が合うように作られていますが、実際は使う生地も様々なので柄は簡単にずれてしまいます。

                     

                    特に刺繍を施したものなどは糸の引き方によって裂も変形しますので、所詮柄合わせは仕立て人の手で調節していくものです。

                     

                    柄が合わない、、、と悩んでいる方も、講習会で柄合わせの方法を学んでいただければすっきりすることと思います。

                     

                     

                    筥迫工房の講習会を受講される方は、この縢襠付筥迫を目指して参加される方がほとんどです。

                     

                    中級まで待ちきれない!という人も多いので、そういう方にはとりあえず教本で予習しておくといいですよ、と言っています。

                    もしくは、先に三段口扇襠筥迫を受講しておいた方が気持ち的には楽なのではないかと思います。

                     

                     

                    『筥迫装飾(柄取り、挟み玉縁、切り付け、簡易金彩)』講座

                     

                    このサイズにしたもう一つの理由は、装飾を考えてのことです。

                     

                    教本についている型紙のサイズでは、筥迫としてちょっと作品にしずらい大きさです。

                     

                    実際の婚礼に使うのであれば教本サイズでも十分ですが、筥迫を作ることに意義を持っている方であれば、やはりこの大判をお勧めしたい。やはり見栄えが違う。

                     

                    ただし着付師さんには、筥迫の大きさの分だけ補正を控えてもらえるよう初めに伝えておく必要があります。

                     

                     

                    6月に行われる「装飾筥迫」は、講座名を「筥迫装飾」に変更させていただきます。

                    この講座は型を作るための講座ではなく、筥迫の「装飾」のみをメインとした講座です。

                     

                    筥迫の装飾といえば「日本刺繍」が思い浮かぶとは思いますが、この講座では日本刺繍以外の装飾法をご指導いたします。

                     

                    まずは何といっても「柄取り」のコツ。

                    無理に柄合わせをしなくても、柄取りを適切に行うことで、より豪華な筥迫を作ることができます。

                     

                    そして「切り付け」。

                    切り付けはデコパージュのようなものなので、平裂であっても思いのままに装飾ができるので本当に楽しい。

                     

                    最後に部分的に簡易の「金彩」を施せば、完成度の高い装飾ができることでしょう。

                     

                    こちらの詳細とサンプル画像は後日アップしますが、筥迫装飾の講座に出るためには、この縢襠付筥迫の受講が必須です。

                    なぜなら、この講座で学んだ技法を用いて、後日「装飾して出来上がった筥迫を画像提出する」ことが課題となるからです。

                     

                     

                    式部型小物入

                     

                    「式部型小物入」もこの縢襠付筥迫の綿入れが基本になります。

                     

                    式部型小物入れは内部の綿入れ部分が土台となるので、しっかりと綿入れ部品を作れないときれいな出来上がりになりません。

                     

                    キルティング芯を使う縢襠付筥迫とは違うので、去年以降の縢襠付筥迫を受講された方を対象としますが、講習会だけで作って家で復習していないとついていけない内容なので、今年はあらかじめ縢襠付筥迫を2点ぐらい画像で提出していただいて判断させていただきたいと思います。

                     

                    きちんと作っているかどうかは画像だけでわかります。(特に横からの画像が大事)

                     

                    こちらもまた後日詳細お知らせいたします。

                     

                     

                    雅型裁縫道具入れ

                     

                    「次の雅型裁縫道具入れは中止にしないで是非開催してください!」と期待値の高い講座ですが、籠の入手に手間取って4月30日開講予定の講座は中止となってしまいました。

                     

                    その後、別の仕入れ先にお願いして特注で作ってもらえることになりました。

                    ちょうど最近サンプルが上がってきたのですが、以前より価格が上がってしまいました(この先も更にあがるらしい)。

                     

                    この雅型は小さいだけに網目の細かい「アタ」を使うのが私のこだわりだったのですが、籠だけで1,800円近くなってしまいそうです。

                     

                    今期はとりあえずこれで開催してみたいと思いますが、他の材料に頼らなければならない講座はちょっと不安定で、この先続くかは皆さんの需要がどれだかあるかですね。

                     

                     

                    金封袱紗

                     

                    しばらく予約の取りづらい状況が続いていた金封袱紗ですが、今年は相当入れたので最近やっと落ち着いてきたようです。

                     

                    それほど無理なくお申し込みいただけるようになりましたので、受講を諦めていた方も是非この機会にご参加いただければと思います。(5月の予約は明日4月2日から申し込み開始です)

                     

                    来年は3ヶ月に一度ぐらいの開催にして、別の新しい型をどんどん入れていきたいと思っています。

                    (作りたい型はまだまだたくさんあるのだ!)


                     

                     

                    筥迫工房の材料販売(ネットショップ)

                     

                    ▼筥迫工房の講習会



                    ▼筥迫掲示板
                    筥迫工房の教本や自慢の細工物を、皆さん自身で披露できる掲示板です。写真のアップロードが簡単になりました(一回の投稿で6枚掲載可)。丹誠込めて作った筥迫を大勢の人に見てもらいしましょう!

                    ▼携帯からも筥迫掲示板2に投稿をアップロードできます。
                    こちらのQRコードからアクセスしてください。


                    筥迫工房へのお問い合わせ
                    ※時々ショップからのご注文確定メールが届かないことがあります。
                     そのような場合も、こちらからご連絡ください。


                    もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。
                    にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ
                    にほんブログ村

                    【2018.04.01 Sunday 20:36】 author : Rom筥
                    | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                    2018.3 刺繍筥迫研究会(図案編)
                    0

                      3月は通常(実技)の講習会とは別に、刺繍筥迫研究会(図案編)が開催されました。

                       

                      初めてお針子会を飛び出し、プロジェクターの使える別会場を借りるなど、初めてづくしの企画でしたが、刺繍をする人の役に立てばというよりも、刺繍筥迫の仕立で紆余曲折を経てきた私の立場から、必要に迫られて企画した研究会です。

                       

                      つまり仕立師から筥迫の刺繍裂を作る人へのお願い!ぐらいの気持ちが入っています(苦笑)。

                       

                      こんな企画に果たして人は来てくれるのだろうか?と不安もあり、小さな会場への変更も視野に入れていたのですが、かなりあっさりと定員に達しました。

                       

                      企画当初は、仕立てしてくれるなら日本刺繍の筥迫を作ってみたい!という刺繍師(仕立未経験)を対象としていたのですが、蓋を開けてみれば講習会に参加しているいつもの面々。

                       

                      筥迫の仕立てさえできれば刺繍の筥迫を作るのは簡単だろう、、とはいかなかった悩める刺繍師たちが数多くいたという事ですね。

                       

                       

                      平裂で筥迫を作る事と、そこに刺繍なりの装飾を加える事は、全く別の要素として考えなければなりません。

                       

                      簡単な刺繍が並んでいるぐらいの図案であれば、教本を見ながら筥迫は仕立てられると思います。

                       

                      しかし、かつての工芸品のように美しい筥迫というのは「全面刺繍」です。

                      刺繍に慣れている人ほど、刺繍さえできればこれが作れる!と勘違いしてしまう。

                       

                      緻密な刺繍の筥迫を仕立てるには、嚢物への相応の理解と知識が必要だということです。

                      そして、それを決める大きな要素が「図案」なのです。

                       

                       

                      刺繍はできるけれど仕立てはできない「刺繍筥迫への一歩」で組み立ててた研究会の内容を、「より工芸的な筥迫へのアプローチ」という内容で組み直すことになりました。

                       

                      刺繍筥迫の基礎知識は持っている人ばかりなので、更に本を読み漁って内容を煮詰める日々。

                      これまで実技だけに必死に取り組んできたのに、この流れは一体何なんだろう、、、(汗)

                       

                      しかし、今回は実技を離れた講義オンリーの研究会。

                      冷静に考えて、3時間話しっぱなしなんてホントに時間が持つのだろうか?(講義など未経験の職人だぞ?)

                      かなり無謀な挑戦をしていることに気づいてからは、本当に血の気が引く思いで毎日を過ごしました。

                       

                      更には別の問題も。

                      iPadからプロジェクターで投影を想定していたものの、無線接続がうまくいかず、直前まで機械が動かなかったことから、何度も会場に足を運ぶというドタバタぶり。

                       

                      今回も遠くから参加してくれる方が多かったので、これでプロジェクターが動かなかったらと考えると、いつもにも増してプレッシャーが重くのし掛かる。

                       

                      結局、慣れない家人のWindowsノートを持ち込んで、有線接続でPDFを投写という安全策で乗り切りました。(カッコよく作ったプレゼンデータが全ておじゃん)

                       

                       

                      緊張して頭が真っ白になった時を想定して、カンペを書いて棒読みする予定でいましたが、「できるだけ質問してね、気がほぐれるから〜」とお願いしていたおかげか、皆様の気楽な質問にいつもの熱血モードにスイッチが入り、気がつけばカンペを見るヒマなく、話し足りないぐらいの時間で終わることができました。

                       

                      オタク的引き出しはたくさん持っているので、緊張さえしていなければいくらでも話しはできるんですけどね(笑)。

                       

                      それぞれが持って来た作品を見ているところ。

                       

                      刺繍筥迫を作るために少しでも情報がほしい!そんな感じの方ばかりで、皆さん本当に熱心です。

                      このような情熱がいつか素晴らしい筥迫に花開くことを楽しみにしたいと思います。

                       

                       

                      私が筥迫の教本を販売した当初は、刺繍をしている人には是非刺繍筥迫を作ってもらいたい!と熱烈宣伝していたのですが、今になってみると刺繍の筥迫は本当に難しく、簡単には人に勧められないものとなりました。

                       

                      私自身は仕立てをしているので、無意識のうちに仕立てに影響をしないような刺繍をしてしまうのですが、他の人から依頼された刺繍裂の中には、それを見た途端、言葉に詰まるようなものが少なくありません。

                       

                      仕立て師はどんなものが来ても仕立ててしまいますが(不格好になっても仕立て師の責任じゃないのであしからず!)、仕立てに慣れていない人が自分で作ろうとしてその難儀さに行き詰まり、作品を捨てざるを得なくなったという話はよく聞きます。

                       

                      「図案」を作る段階で仕立てや刺繍を考えながらできるかどうかは、仕立ての難度に大きく関わってくることです。

                       

                      そんなことを延々と3時間もかけて訴えたわけですね(笑)。

                       

                       

                      筥迫の変遷を壮大に絡めながら刺繍筥迫を作る意味を考えると、現代で私たちが筥迫を作る意味が見えてきます。

                       

                      今回の研究会では、かつての美しい工芸的な筥迫がなくなってしまった理由なども、私なりの考えでお話しさせていただきました。

                       

                      江戸型筥迫と、いわゆるアンティークの刺繍筥迫、現代の筥迫では、時代背景や持つ人の考え方が異なります。

                      その時代との関わりを知った上で図案を考える、考え方がとても整理しやすくなります。

                       

                      日本の歴史に興味のない人でも、こんな小さな筥迫を中心にして時代を見てみると、興味深くそれぞれの時代を感じることができるのではないかと思います(あくまで近代史ですが)。

                      そんな目で時代劇を見ると、また違った目線で楽しむことができると思いますよ。

                       

                      最後は自己紹介や質疑応答。

                       

                      今回は刺繍のプロや講師をされている方も多かったので、着物や帯の刺繍とは違う気の使い方や、裏打ちの仕方、肉の盛り方などの情報交換ができたと思います。

                      流派やジャンルが違っても、同じ嚢物に刺繍をするという意味では同じ悩みに立ち向かう同士です。

                      横のつながりを持てる研究会は、情報を仕入れる絶好の機会ですね。

                       

                      今回、私は仕立て側の人間として参加しているので、刺繍に関する専門的なアドバイザーとして齋藤先生にご協力をいただきました。

                      そして打ち合わせからご協力いただいたA.Yさん(目下仕立師見習中)のお二人には心より感謝申し上げます。

                       

                      また需要があれば、同じ研究会をいつかどこかで開催したいと思っております。

                       

                       

                      オフ会

                       

                      研究会からの6名と別参加の2名の合計8名の方がオフ会に参加されました。

                       

                      「オフ会なんてものに参加するの初めてです!」と言われ目が点になりましたが、オフ会=オタクというイメージとのこと。

                       

                      それじゃ君らはオタクでないとでも言うのか?と私は問いたい。

                       

                      あちはさん、郁駒屋さん、柾女さん、京乃都さん、そんなハンドルネームで「あ〜あ〜(あなたが)」と納得する人たちを見れば、懇親会とか女子会とか言うよりも、いかにもオフ会ですよねぇ。

                       

                      マニアックな話題に大盛り上がりで楽しいひと時を過ごすことができました。

                       

                       

                       

                       

                      筥迫工房の材料販売(ネットショップ)

                       

                      ▼筥迫工房の講習会



                      ▼筥迫掲示板
                      筥迫工房の教本や自慢の細工物を、皆さん自身で披露できる掲示板です。写真のアップロードが簡単になりました(一回の投稿で6枚掲載可)。丹誠込めて作った筥迫を大勢の人に見てもらいしましょう!

                      ▼携帯からも筥迫掲示板2に投稿をアップロードできます。
                      こちらのQRコードからアクセスしてください。


                      筥迫工房へのお問い合わせ
                      ※時々ショップからのご注文確定メールが届かないことがあります。
                       そのような場合も、こちらからご連絡ください。


                      もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。
                      にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ
                      にほんブログ村

                       

                      【2018.03.23 Friday 18:49】 author : Rom筥
                      | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |