『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
改訂版の『婚礼用和装小物の作り方』はもう少しで印刷に出せると思うので、12月中には販売できると思います。
改訂内容は次回にお知らせいたしますが、今回は最後のページに入れた上画像「筥迫装着時のご注意」についてご説明いたします。
これを語る前に、「筥迫とは」を今一度語らなければなりません。
いつもしつこくてごめんね〜、大事なことなので繰り返し何度でも言うよ〜(笑)。
筥迫とは
筥迫の原型は江戸時代に遡りますが、近代とは時代背景や生活様式があまりにも違いすぎるため、この時代の筥迫を現代の着付けに用いることは不可能です。
そこで筥迫工房では、近代(明治以降)に筥迫が花嫁衣装の装身具として使われ始めた、最も華やかなりし時代の型を忠実に再現し、これを「正式な筥迫」と定義付けています。
ちなみに、この型が花嫁の装身具として定着してから約100年ほど経っているので、ギリギリ筥迫は「伝統的な婚礼衣装の小道具」と言っていいかなとは思いますが、懐中すれば全て筥迫になるわけではないですし、ここで改めて筥迫としての定義は書いておく必要はあるかなと思います。
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<筥迫の主要形態> 三つの部品が合体した装身具
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1)本体
前部、後部に別れた二層式。
前部:「あがき」と呼ばれる三ツ折り層。中央に「鏡」、手前に「段口(ポケット)」が付いたものが一般的。(古いものには折り襠付きも有)
後部:懐紙を納めるための「紙入れ」層。
側面は縢り糸を使った「千鳥掛け」が施されている。
2)簪挿し(びら簪、飾り房)
「びら簪」を納めるための部品(形状としては楊枝入れと同じ)。
左上に「飾り房」を付けるための「ち」が付く。
「飾り房」は、三連の結び(総角+菊+総角)の下に房を付ける形が定番。
3)胴締め(落とし巾着)
「本体」と「簪挿し」をまとめるための部品(止め帯)。
刺繍が施されたものが最上級で、本体と胴締めを「柄合わせ」にするのがお約束。
胴締めに繋がれた「落とし巾着」は、筥迫の落下を防ぐために、襟下に深く落とし込んで使うためのストッパー。
胴締めと巾着をつなぐ緒は2つの「緒締め玉」で締める。
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このように、筥迫というのは3つの部品からなるものを「胴締め」でまとめ上げ、全てが一体感を持つような意匠に作り上げています。
懐中に挟むものは、筥迫、鏡入れ、紙入れなどがあり、これらを総称して「懐中物」と呼ぶのです。
分類としては、筥迫も鏡入れもまとめて「紙入れ」なのですが、わかりやすく生物学的な分類に例えると、袋物目>懐中科>紙入れ属>筥迫種、という感じでしょうか(笑)。
江戸時代中期頃に袋物全盛時代を迎えて、紙入れから鏡入れや筥迫が派生したのですが、「紙入れ」は実用に重きが置かれているので外観の装飾は前金具程度。
「筥迫」は紙入れ同様の用途ですが、装飾により重きが置かれているので、紙入れの「上位互換」と言ったところです。
江戸時代の筥迫は、後部の紙入れ層に縢りを付けていないものが一般的で、単純に懐紙を挟む形状でした。
実用的に考えれば、縢りなどせず紙を挟んだ方が使いやすいですからね。
ただし、懐紙を挟むだけなので、筥迫本体だけでは中身がバラバラに落ちてしまいます。
そこで「胴締め」といった留め具が必要になるのです。
この胴締めを本体と刺繍で「柄合わせ」し、装飾の一部にするという実に手の込んだ独特な意匠に仕上がったというわけです。
紙入れは実用なので、基本は襟元から落ちないようにするため「全懐中」です。
それを他者に見せる目的で「半懐中」にしたのが筥迫です。
当時の筥迫の厚みは4〜5cmほどもあったので、それを半分しか懐中しないのですから当然落ちやすいわけです。
そのため、筥迫が落ちないように胴締めに「落とし巾着」を付けて、襟元深くに沈めてストッパーとしたのです。
現代人から見れば摩訶不思議な形状をした筥迫も、こうやって考えていくと自然な成り行きでたどり着いた意匠ということがわかります。
筥迫を「半懐中」した目的が「見せびらかし」だとしても、この時代は人に見せるための「おしゃれ」などという生優しい動機ではなく、その人の「格」を知らしめるための道具、つまり自分の優位性を相手に認識させるための「マウント行為」です。
派手であればあるほど相手を威嚇できる、だけど半分しか見えないんですよ、怖い道具ですね〜。
この時代は奢侈禁止令全盛なので、世の中的には人に見せびらかす贅沢など以ての外。
しかし老中でさえも絶対に手出しできない世界が大奥にはあったんですね。
このように筥迫とは、一般人が目にすることも叶わないような殿上人だけに許された装身具なのです。
しかし、明治維新を機に日本は一気に近代化していきます。
四民平等となり、筥迫が生きた「格」の世界もあえなく消滅します。
(実際は着物文化に格は切り離せないものなのですが)
そんな時代に筥迫が息を吹き替えしたのが、婚礼における「花嫁」の存在です。
筥迫は「格」から「ハレ」の象徴として大復活したのです。
筥迫を通して、ハレの日の花嫁をかつての殿上人(武家の女性たち)になぞらえたのです。
この婚礼と花嫁の関係は、今回の改訂版『婚礼用和装小物の作り方』の表紙解説に詳しく書いています。
明治維新で消滅してから30年近くたって復活した筥迫なので、さすがに江戸時代の筥迫は当時の生活様式には合いません。
そこでかつての筥迫の雰囲気を残しつつ、一般階級でも懐中できるような形と大きさに変えたのが現代の筥迫です。
その間、様々な形態の筥迫が市場に現れました。
二層式でないただの紙入れに胴締めをしたものが筥迫として売られていたこともありますが、全てに共通していたのは「胴締めを付けた懐中物が筥迫と呼ばれていた」という事実です。
ちなみに、江戸時代は「びら簪」「飾り房」「鏡」は筥迫とは別の物が組み合わられていて、必ず使うというようなものでもなかったようですが、近代の筥迫ではこれらを全てフルセットの一体化した状態で作るようになりました。
多分、江戸時代の絢爛豪華な装飾には及ばないものの、これらの小物をまとめて付けることにより、とにかく派手!華やか!という当時の筥迫の雰囲気を出したかったのかもしれませんね。
現代にはびこる偽筥迫
さて、ここからが本題です。
困ったことに、現代では着物の懐中に挟むもの=筥迫という、大変アバウトな認識がなされています。
筥迫の象徴である胴締めがなくても、ただのティッシュケースにしか見えないシロモノであっても、襟元に挟めば全て「ハコセコ」!
帯に挟んでても、ぜ〜っんぶ「ハコセコ」
ハコセコ皆姉妹!(ウソです)
以前のブログでも書きましたが、現在婚礼の現場でも「胴締め」を用いないものが筥迫と呼ばれ、圧倒的なシェアを誇っています。
「びら簪」を付けている花嫁さんなんて見つける方が難しい。(すでに過去の遺物か)
問題は、婚礼の場において、あまりにも「胴締めを外す」行為が一般的になりすぎて、着付け師さんたちが「筥迫に胴締めがあったらおかしい!」という本末転倒な認識になりつつあるということ。
花嫁は絶対筥迫を付けなくちゃいけないなんて決まりはないですし、筥迫はあくまで「花嫁らしくなるための小道具」です。
花嫁さんは自分のやりたいように、お財布でもペンケースでも何でも好きなように懐中しちゃっていいんです。
例えびら簪は付けなくても、完全でないとはいえそれが筥迫であることに変わりはありません。
ただ、胴締めを取ってしまったら、それは筥迫ではないんです。
お財布を懐中して「これは筥迫です!」と言う人がいないように、胴締めを付けたくないんだったら、堂々と「これは紙入れです!」と言ってほしいということ。
紙入れ(格下)を使って、これは筥迫(格上)ですなどと言うのは、そんなに堂々と花嫁を騙していいのか?!ということに私は憤慨しているのです。
このように婚礼の場で胴締めを付けない筥迫が一般化するようになると、苦労して作ったフルセットの筥迫を持ち込んでも「びら簪」も「飾り房」も「胴締め」ごとあっさりと外されてしまう可能性が出てくるということです。
でも、いかにもベテランの着付け師さんにさも当たり前のように言われてしまうと、うら若き花嫁は「そういうものなんだ、、(涙)」と引き下がってしまいますよね。
そこは上で書いたように筥迫の成り立ちを思い出して、毅然とした態度でこう言いましょう。
「これは本式の筥迫なので、フルセットにした状態で使ってください」
結婚式の主役である花嫁さんにそう言われて従わない着付け師さんはいないと思います。
どうか自信を持って対応していただきたいです。
着付け師さんに伝えられない場合は、TOP画像のイラストを渡してください。
このイラストはもう少し詳しい内容で、改訂版『婚礼用和装小物の作り方』の最終ページに入れています。
ただ、正直なところ「打ち掛け」にこれらの付属品は邪魔な存在であることは理解できるので、びら簪は上挿しでできるだけ奥にセットしましょう。
その代わり「(引き)振袖」に邪魔するものは何もないので(笑)、びら簪を少し出したり、横差しにしたりして、思いっきり派手にやっちゃってください。
おばさんが「びら簪」を付けちゃいけない決まりはないのですが、あんな派手な飾りは主役級の振袖でなければ似合わない。
一生に一度、この日、この時しか似合わないものがあるんですから!
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前回のブログで「筥迫の位置」についての話題が出たので、以前そんな記事を下書きしていたことを思い出しました。
今回はこれについて書きたいと思います。
つきましては、私はそれほど着物を着るわけではないので、着付けに関しては正直詳しくないです。
ただ、筥迫を付けた花嫁さんの画像はたくさん見てきているので、それらを眺めるうち気がついたことを書かせていただきます。
何がいけないとはいいませんが、それぞれを比較して皆さんなりのベストポジションを見つけていただければと思います。
筥迫はバストトップよりも下の位置に差し込むのが断然収まりがよいのですが、一般的に筥迫を使うのは「振袖」=「正装」になるので、かなり無理〜な位置に付けざるをえません。
振袖のようにかなり上で帯を締めるような着付けでは、胸のかなり高い位置に入れることになるので、ただでさえ隙間のない部分に無理やり筥迫を入れることで無理〜なのも致し方ない。
江戸時代の筥迫は現代のものよりずっと大きいものでした。
胸元をゆったり着付けていた時代だからこそ登場したものだったので、補正できゅうきゅうに締め付けた現代の着付には合わないのです。
つまり、高い位置に無理やり筥迫を入れるのであれば、むしろ「紙入れ」を使うことは道理にあっているわけです。
注)「紙入れ」というのは筥迫の胴締めがないもので、つまりびら簪も巾着もなく、更には後ろの懐紙入れ部分もないので、薄型で至ってシンプルな形。
チャラチャラと派手な筥迫を付けたいのであれば、できれば帯は高い位置で締めない方がよいのではないかと、筥迫の作り手としては思ってしまうのです。
半襟と帯揚げの出し方と筥迫の関係
一般的な白い無地の半襟を使う場合は、それほど襟を出す必要もないので襟の合わせは深くなります。
(このような説明で他所さまの画像を使うことはできないので、簡単なイラストで解説します)
成人式のお嬢さんならこんな感じになるのでしょうか。
時によって、これよりも更に筥迫が左寄りになる場合があります。
これはたぶん半襟を首元近くで合わせていたり、広襟の場合は折り幅が広くなっているせいなのかもしれません。
反対に、花嫁さんの場合は刺繍の半襟を使うことが多いようなので、襟をかなり広く出すことになります。
(花嫁さんなので懐剣も合わせて見てみましょう)
半襟を出した分だけ着物の襟の合わせが浅くなるので、筥迫がかなり中央に寄ります。
更に帯を上の位置で締めるともっと筥迫は中央に寄ってしまうので、懐剣とのバランスが良くない。
筥迫をもっと左に出そうとすれば、筥迫の引っ掛かりが浅くなってしまうので落ちやすい。
何とかならんものか、、、。
そんな解決策として、こんな入れ方が存在するのではないかと推察してみました。
いや先入観がなければ、筥迫をこんなふうに入れるのは極自然なのかもしれない。
だけどさすがにこの角度でのびら簪はないな〜
どう考えてもびら簪の鎖と房は筥迫に対して垂直でなければおかしい。
ということで、こんな斜め差しをしているときはびら簪や房もつけない場合が多いようです。
更には胴締めも左にずらしてしまえば巾着も出しやすい!
ということで巾着を出している、、、のかな??
このようにグッさり筥迫を刺し込んでいれば、さすがに落ちないとは思うので、巾着を落としに使わなくてもかまわないと思うのですが、あまりにもだら〜んと長く出ているのは格好よくない気がしてしまうのは私だけ、、、?
まぁこういう場合は、筥迫ではなく「紙入れ」にしていることが多いようですね(そうすれば房も巾着もなくスッキリ!ということか?)。
ところで、振袖の場合、一般的に帯揚げはこれまでの図にあったような「入組(いりく)」にすることが多いのですが、入組には上に重ねた側を襟に入れるという方法もあります。
しかし、絞りの帯揚げを襟元に入れるということはそこに厚みができるということで、更に筥迫は入れづらくなります。
もちろんそれでも無理やり入れている場合もあるのですが、帯揚げを避けて筥迫をこんな位置に入れている画像を見たことがあります。
さすがに筥迫を帯と水平に入れる方が不自然に思えてきた、、、。
となるとこんな感じになるのか?
筥迫、一体どこに行っちゃうのやら、、、、
これらのことから、やはり筥迫は中央より左寄りの帯の上に納まっていてくれると、見た目も安定するのではないかと思います。
例えゴージャスに刺繍がされていても、筥迫は半壊中するもの。
あまり出し過ぎると下品になります。
さて、これまで振袖ということで帯揚げを入組にした図で解説してみましたが、入組にすれば筥迫は自然と上がり気味になります。
そんなワケで、筥迫至上主義のRom筥としては、総絞りの帯揚げであっても「本結び」か「中入組」にする方が筥迫が目立つ!と思っています。
最後に、筥迫をどの位置に付けなければならないという取り決めはないので、これらはあくまで筥迫職人の私感ということで。
よく着物を着ていると、見知らぬおばさんに着付けを直されるという話を聞きますが、こういうことが着物離れを招いてしまうのではないかと思うので、どうか見知らぬ方が筥迫を付けていたとしても「筥迫はこの位置じゃだめよ!」なんて声をかけたりしないでくださいよ(苦笑)。
どんな形でも、筥迫を身につけてくれたらそれで私としてはうれしいので。
ちなみに、筥迫は振袖などの正装よりも、普段着の着物の方が断然入れやすいです。お試しあれ。
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筥迫着用の記事を書いたので、なんとなくNHKドラマの「篤姫」でどのように筥迫を身に付けていたのか、今さらながら気になり画像を集めてみました。
お〜懐かしい宮崎あおいちゃん。
お姫様というよりも市松人形みたいです。
打ち掛けに使う「掛下帯」は、袋帯や丸帯より幅が狭く、下目に結びますので、時代劇での着付けでは自然と筥迫はこの位置に納まります。
しかし、現代の花嫁さんは掛下帯をけっこう上目に結ぶことが多く、トップバストの上のきつきつの襟元(それもかなり上部)に挿し込まれていたりするので、見ているこちらが苦しくなってきます。
花嫁衣装なのに、七五三サイズか?と思うような小さな紙入れを付けている場合もあり、そのような筥迫はトップバストの上の方に帯からかなり離れた位置に斜めに差し込まれています。
もしこれに胴締めがあったら、落し巾着は宙ぶらりんでしょうね。
こうなると筥迫というより名刺入れを差し込んでいるみたいです。
筥迫のように厚みのあるものは、トップバストと帯の間に納めるのが一番安定して見えるように思えます。
今年の成人式でも、筥迫を入れる分、帯を下目に締めてもらってね、と言っておけばよかったなぁと今さらながら思いました(袋帯は幅が広いので、ここまで下には結べませんが)。
掛下帯なら筥迫はこの位置ぐらいがちょうどよいのですが、反対にこの位置なら筥迫はもっと大きくてもいいような気がしてきます。
だから江戸時代の筥迫はあんなに大きいんですかね。
それにしてもこれは薄すぎ。
大奥系ドラマでは、ほとんどがこの安易な筥迫を使っているようですが、実際に大奥でこの薄さはあり得ない、、、。
これはびら簪を付けた本物の筥迫が使われていてうれしい、、、と思いがちですが、実際は篤姫がびら簪を付けることもありえないんですよね。
篤姫が生きた江戸後期は筥迫全盛の時代でしたから、とにかく筥迫は綺羅や格の張り合いに使われました。
大奥では、筥迫は打ち掛けを着ることのできるお目見得以上が付けるものでしたが、大名家の姫君たちがド派手なびら簪を付けるのを下に見て、本丸ではあえて筥迫にびら簪を付けないことで格の違いを見せつけました。
「びら簪なんて軽薄な、、、」という感じだったようです。
更に篤姫は大奥のトップでしたから、誰より大きな筥迫を作らせました。
つまり篤姫の筥迫は胸に入れることはできなかったのですが、机の上に置いてどうやって綺羅を張るんだろう、、、?と素朴な疑問を持つRom筥でした。
とにかく、この頃の人がこの画像を見たら「篤姫様に何て格好をさせるんだ!」と相当怒られそうです(笑)。
正しい時代交渉の筥迫を入れたらとんでもなく襟元は崩れますので、ドラマではこのぐらいの厚みが精一杯だろうとは思います。
でもよくよく見たら、びら簪付の筥迫(厚み有)はポスターだけ使用されているようです。
筥迫は着付師さん泣かせですから、動きを伴う実際のドラマでは、今時の厚みの筥迫さえ使えないのかもしれません。
それにしても「落し巾着」はちゃんと中にしまわれていますよ(まぁこの類いのものは胴締めさえないでしょうけどね)。
しかし着物は豪華でしたねぇ。
徳川家定は半沢直樹でしたか、、、。
打ち掛けなしで筥迫を身につけることはないので、これは筥迫ではなく「紙入れ」の類いかと。
でも篤姫ほどの人が紙入れなんて入れていたんでしょうか(それともこれは婚礼前なのだろうか?)。
この紙入れはかなり大きいですね。
今時の懐紙サイズがそのまま入りそうです。
まぁとにかくドラマの世界なので、筥迫っぽいものを使ってくれるだけでうれしいです。
篤姫効果で、あの胸元に入れているのは何?と当時興味をもってくれる人がたくさんいたそうです。
今後はこんなことを頭に入れながら、大奥ドラマを見るのも楽しいかと思います。
そして篤姫の時代の筥迫を見たいと思った人には、こちらをお勧めします
【2013筥迫ミステリーツアー&オフ会】
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金唐革の専門家による金唐革の説明有り。
日:11月18日(月) ※詳しくはこちらへ
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