『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
 
<< 婚礼用筥迫 〜SONOさんの作品〜 | main | 江戸時代の筥迫 その2 >>
江戸時代の筥迫 その1 〜Rom筥作品11-3〜
0
    こんな筥迫を作ってみました。
    いつもと形が違うような、でもなんとなく見たことがあるような…と思われる方も多いかと思いますが、これは江戸時代の筥迫を再現したものです。



    横:約17cm、縦:約8cm、幅:3.5cm。
    これまでの筥迫を見慣れた目には、なんとも存在感ありすぎの大きさです。
    緒締め(ビーズ)がなければ、自立してなお安定感のある厚みです。
    アンティークの大きめのびら簪を挿してみましたが、簪挿しがなくたってそのまま本体に挿し込めちゃいます。

    これが現代の手持ちで使う和装バッグの原型になったわけですが、ちょっと手を添えてみましょう。
    自分で撮影しているのでちょっと変なアングルですが、もう少し大きければ、そのままバッグと言ってもおかしくないような雰囲気です(ちなみに私の手は小さめです)。



    バックの襠の蛇腹にあたるところが完全に箱の形をしているので、これが筥迫が「箱」たる所以でしょうか。



    筥迫は江戸中期から後期頃にかけて最も隆盛を極めました。
    特に江戸での流行は、御殿女中でもお目見え以上、上級の武家女性、庶民であれば豪商などの極限られた婦人しか持てない特上級の装身具として発展しました。
    しかし、江戸城明け渡しと共に大奥が終焉を迎え、同時に江戸勤番の大名や武士たちも国元へ引き揚げてしまったことから、上得意客を失った筥迫は、維新後、急速に姿を消していったものと思われます。
    しかし明治も30年代になると、欧米化を押し進めた社会の反動として元禄文化などにみる復古調ブームが起こり、それまで消え去っていた筥迫が再び大流行をしました。

    筥迫が大きいということは、内箱にも必要なものがしっかり入りますし、充分な紙が収納できるので、かなり実用的だったでしょう。
    その筥迫を小さくするということは、筥迫が少しずつ実用を離れていったことに他なりません。
    今日では、その1cm強ほどの厚みでさえ余分なものとして、花嫁用の筥迫ではびっくりするほど薄いものを見ることがあります。

    その頃の筥迫に関する記述によりますと「維新前のものに比し、五分の一ほどにちぢめた」ものだったそうです。
    こうして現代のものと比べてみると、五分の一は大げさすぎる気がしますが、江戸のものがあまりにも大きかったので、あまりにも小さく見えたのかもしれませんね(それとも、もっと小さかったのだろうか…)。



    長くなりそうなので、続きはまた次回に、、。
    【2011.04.14 Thursday 14:33】 author : Rom筥
    | 江戸型筥迫 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
    この記事に関するコメント
    コメントする









    この記事のトラックバックURL
    トラックバック機能は終了しました。
    トラックバック