『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
 
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筥迫用の生地について(2)生地のサイズ
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    「筥迫に用いる生地はどのぐらいあったら足りますか?」という質問は一番多いかもしれません。

    表布は最低で「30cm×30cm」です。
    これに懐剣分を含めると「30cm×50cm」です。
    このぐらいの大きさで筥迫と懐剣までできるのなら、両方いっぺんに作くっちゃった方がお得という感じですね。



    しか〜し!これはあくまで「柄方向を全く考えない」場合の最低限の大きさです。
    柄方向を考えない生地とは、無地とか極小さな小紋とかのように、縦でとっても横でとってもわからない生地のことです。
    市販の婚礼用筥迫セットなどは無地が多いのですが(差し色としてでしか筥迫を扱っていない)、筥迫を自作しようとするならば、やはりある程度の大きさの「柄」が入った生地を選ぶ方が多いと思います。
    少しでも柄の向きがあると、最低限の大きさで型紙を取った場合、下図のようになってしまいます。



    これでは縦横がバラバラになってしまいますね。
    ということで、縦横がある生地ならば、上下は下図のようになります。



    ちなみに「厚紙や接着芯の型紙には縦方向の矢印が付いているのに、表布と裏布には縦方向の矢印がないのはなぜですか?」と聞かれることがあります。
    織りのはっきりしている生地は縦横で取りますが、縮緬等の生地の場合、柄によっては斜めで取る場合もあるので、あえて矢印を入れていないのです。
    しかし、横目がはっきりしている生地などは、上記の向きで取ることをオススメします。


    ◆筥迫の柄と必要なサイズとの関係

    筥迫本体の一番上の面を『被せ(かぶせ)』と言います。
    基本的にはここにメインの柄を入れます。
    例えば、横115mm×縦65mmの長方形を描いてみてください。
    これが被せのサイズです。
    この小さなキャンバスに筥迫の装飾を行なうのですが、正確には下の図のように右半分が着物の襟の中に隠れてしまいます。
    ですから、装着したときに実際に見えるのは、左半分だけということです。
    どうしたって、ここにいい柄をもってきたくなるでしょ?



    ですから、これぞ!という柄があるところまでが、あなたの筥迫に必要なサイズということになります。
    例えば、下図のような柄ゆきの生地で型紙を取った場合、出来上がりの柄は左下のような出方になってしまいます。



    う〜ん、左は左で白い玉縁でもすればすてきな気もしますが、もちょっと柄をまとめて筥迫らしくしたいなら、やはり右ぐらいに目立つ配置にしたくなります。
    つまり、被せや胴締めにいい柄を当てられるぐらいの余裕をもって生地を買うということになります。
    (余ったら左パターンも作ってみればよし)


    ◆柄合わせの場合

    先の生地は、細工物にちょうどよい小さめの柄ゆきですが、実際にはもう少し大きい柄のものが多いと思います。
    柄が大きいほどインパクトも強く、ついそのような布を選んでしまいがちです。
    しかし、柄が大きくなるほどに、被せの柄が胴締めで隠れてしまいます。
    全体的にちょっと柄を大きくしてみましょう。
    こんなふうに柄が出る大きさだと、どうしても被せと胴締めの柄合わせをしたくなります。



    柄合わせをするのであれば、「被せ」と「胴締め」用に同じ柄を布の中で探します。
    こんな感じでしょうか。



    ここでは40cm×50cmとなっていますが、全ての生地がこれと同じ間隔で柄があるワケではありませんので、実際にはもっと大きく布を用意する必要があるでしょう。
    布によっては柄がとんでもなく離れている場合があるので、1m買うこともあります。

    柄合わせをするために生地を大きめに買うと、余分なハギレが出るということで、1.5mもあれば「丸ぐけ」を作りたくなります。
    ※実際には丸ぐけの中心は後ろの帯に隠れるので、半分ではぎを作るのであれば80cmで足りる。
    「抱え帯」なら3mは必要ですが、間ではぎを入れてもよいのなら、その半分以下でできます。
    ※丸ぐけや抱え帯に内布は使いません。

    そうそう、以前にも出て来ましたが、「半襟」などは筥迫を作るのにちょうどよい大きさです。
    刺繍入り半襟で作る筥迫は出来上がりもきれいでオススメです。
    柄合わせをしないのであれば、1枚の半襟で充分足ります。
    もし柄合わせをしたくなるような大きな柄なら、左右対称の半襟では残念ながら柄が合わないので、2枚買うことになってしまいます。
    片側だけ2枚余ってもったいないと思うのであれば、筥迫を2つ作るか、もしくは是非とも懐剣入れを作ってみてください。

    まぁ始めから何でもかんでも作ろうとすると、腰が重くなって結局は作るのが面倒くさくなってしまった、、、ということになりかねないので、とにかく始めの一個は筥迫から始めましょう。
    柄ゆきを考えなければ、少ないハギレで筥迫は作れるのですから。

    さぁ、筥迫作りにチャレンジしてみませんか?


    ※お詫び
    表布に必要なサイズの図は『婚礼用和装小物の作り方』にもう少し詳しく解説されています。
    これまでに『婚礼用和装小物の作り方』をご購入いただいた方には、筥迫に必要な「内布」のサイズを「筥迫と同寸」と説明していますが、実際には表布よりやや大きめの「30cm×35cm」となります。
    ここに訂正とお詫びをさせていただきます。



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    【2012.01.14 Saturday 12:32】 author : Rom筥
    | 筥迫材料-生地 | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
    この記事に関するコメント
    筥迫の生地だと、京都の新町通りの『あざらし堂』さんがおすすめです。
    ホームページもあります。
    用途をお伝えたら、いろいろ出してきて下さいました。
    | トミー | 2012/01/14 10:12 PM |
    トミーさん>

    まぁ偶然です!
    実は私も先日ネットで注文したばかりです(笑)。
    あざらし堂さんは縮緬も安いですよね。
    関西の方は、和物のハギレを売っているところが多そうでうらやましいです。
    また、いいお店がありましたらご紹介ください。
    | Rom筥 | 2012/01/14 10:45 PM |
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