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オリジナルびら簪 『花と蝶(長鎖傾斜型)』
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    前回の日本刺繍の筥迫『花と蝶』はオリジナルのびら簪です。
    カテゴリーに「びら簪」を追加したので、びら簪は筥迫とは別に解説することにいたします。

    この筥迫を仕立てた時に、びら簪は「長鎖」を使おうと決めていました。
    現在ショップで販売されている「霞」「花」と比べると、下がりがかなり長めにできています。
    アンティークのびら簪ともなると、更に長いものが多いです。



    アンティークのものは、鎖もやたらと太く存在感があります。
    現代ものは筥迫より決して目立たない優等生的バランスですが、昔のびら簪はやたらと自己主張が強い。
    長い鎖のびら簪はかなりボリュームがあるので、筥迫自体にも個性がないとバランスがとれません。
    この二つがぴったりと合ったとき、それはそれはみごとな筥迫になることは間違いありません。

    江戸時代の筥迫びら簪は、これよりもまた更に長いです。
    姫君たちは絢爛豪華な打ち掛けを着ていましたので、ど派手なびら簪でバランスがとれていたと思います。
    しかし、このようなびら簪を付けていたのは大名家の姫君で、江戸城本丸では、これを「軽薄」として嫌っていたといいます。

    アンティークの筥迫には、筥迫工房の型紙より一回り大きめの筥迫もあります。
    私はアンティークの着物が好きなのですが、身丈が150cmぐらいのものが多く、泣く泣くあきらめることが多いです。
    そんな時代の人々が、今より大きな筥迫と長いびら簪を身に付けていたら、子どもが大人の筥迫を付けているぐらいのバランスだったと思います。
    花嫁さんの胸元で「私を見て!」と言わんばかりの存在感だったことでしょう。

    今回の筥迫も、こんな自己主張したびら簪が似合うような気がして、既存品に手を加えることにいたしました。
    筥迫の刺繍が花と蝶なので、大人用<花>を元にして、長めにした鎖の間に蝶々のパーツを挟み、びらびら金具を斜めに配しました。
    蝶々のパーツは色々と持っているのですが、透かしの少ない地味目のパーツを使用しました。
    この方が花の金具とはバランスがいいようです。



    花の金具と交互に蝶々を入れようかとも考えたのですが、どうも仕上りがぱっとしません。
    そこで、江戸時代の筥迫びら簪で鎖の間に鳥を挟んでいたのを思い出し、似たような形にしてみました。
    日本刺繍が台無しにならない程度の「ほどほどの派手さ」加減に留めています。

    自分的には、この仕上りけっこう気に入っています。
    【2012.09.22 Saturday 16:58】 author : Rom筥
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