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2012 七五三の筥迫 〜筥迫と懐剣入れ 赤の金襴〜
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    仕立て:玉縁、綿入れ仕立て(製作:Rom筥)
    表 布:金襴、玉縁(金)
    内 布:
    打ち紐:打ち紐:筥迫用 唐打A <2紅>
    房 糸:切房専用糸:筥迫・末広用 2<紅>
        切房専用糸:アクセント用 <金糸>
    かがり糸:正絹 3 <紅>
    緒締め玉:パールビーズ 8<赤>
    びら簪 :びら簪:子ども用 長鎖 <鈴>
    ----------------------------------------------------------------

    今回の撮影に使った筥迫をご紹介します。
    まずは第一弾、赤の金襴から。

    金襴の筥迫

    よくあるタイプの金襴生地ですが、折り返しが可能な薄さだったので、とても作りやすかったです。
    柄合わせするのに適度な大きさの柄でしたが、かえって柄出しが単純になることも多く、今回もそんな感じだったので、あえて柄合わせはしませんでした。

    金襴などの厚めの生地は、綿入れをしても生地の厚みで潰れやすいので、「キルティング芯」でなく「天然綿」を使います。
    小さな子どもの胸を圧迫したくなかったので、今回は胴締めは一段盛りです。
    それでもほんのり盛り上がる程度の効果にしかならないので、綿入れ(特に天然綿)に慣れていないのであれば、入れる必要はないかもしれません。


    金襴は扱いが難しいのですが、薄地の金襴を使い、特質をおさえて扱えばそれほど敬遠するほどのものではありません。
    でも初心者が始めから挑戦するには難しい生地なので、筥迫作りがある程度慣れてから挑戦することをオススメします。

    しかし筥迫デビュー作というのは、とにかくこれで作りたい!という生地があって始める人が多く、更には豪華な金襴を使いたい!という人が多いのも事実です。
    初めだからうまくいかなくて当たり前!ぐらいの覚悟を持って、とりあえず挑戦してみるのもよいでしょう。
    仕上りがうまく行かなかったとしても、「金襴だからしょうがない」と金襴のせいにすれば良し(笑)。
    デビュー作でうまくいかないと、次からは謙虚に扱いやすい生地で始めるものです(ここでくじけなければね)。
    そうすると途端に、仕上りもキレイ!腕があがったかも!と思えるかもしれませんよ(笑×笑)。

    玉縁は、基本の「白」でもよかったのですが、久しぶりに金地を使ってみました。
    ストレッチ素材なのできれいな直線は出しずらいのですが、目がつまっているので細さは取りやすいです。

    玉縁に適した生地の要素は、「薄い」「張りがある」「目が詰まっている」です。
    更にこの中で優先順位を付けるとすれば「目が詰まっている」ものが一番扱いやすく、これだけで細い玉縁が作れるかどうかが決まるぐらいです。
    ちなみに、ミシン針は薄手用の番手を使い、できるだけ細かい目に調節します。


    飾り房

    しかし、赤×赤の房はちょっとうるさかったですね。
    筥迫だけなら「赤+金」とは思うのですが、懐剣まで付けると赤の分量が多すぎる。
    これに帯回りまで赤系で揃えると、かなりしつこい。
    全体のバランスでは「赤+白+金」が正解でした。
    思いついて大急ぎで作ったセットだったので、房を作り直す時間もなく(三色房はけっこう面倒)、残念ながらこの配色で撮影。

    後日、久々に三色房(右)を作ってみました。
    飾り房の長さを大人用にしてしまたので、左よりも気持ち長めです。


    びら簪

    びら簪は、七五三ならではの「長鎖-鈴」を使いました。
    しかし今回、市販の子ども用びら簪の下がりが短い意味が何となくわかったような気がしました。
    子ども用筥迫は、常に「走り回る」「しゃがみ込む=筥迫を落す」というシャッフル状態に置かれるので、びら簪の下がりが飾り房に絡みまくる運命にあります。

    画像のびら簪は鈴ではありませんが、両方とも同じような状態になっていました。
    市販のびら簪の不自然なほどの短さは、実はびら簪が絡まないような長さを追求した結果なのかも?!という思いが頭をよぎりました。
    この絡み方を見たら、そう思っても不思議じゃないですよね。


    絡まっても長さのあるびら簪(左)にするか、寸足らずだけど絡まないびら簪(右)にするか、、、。
    さぁ、あなたならどうする?(笑)。

    十三参りの撮影のときはびら簪は絡まっていなかったし、子ども用筥迫のシャッフル状態さえ回避できれば、それほどびら簪は絡まないで済むのでは、、、?

    和裁の先生にお聞きしたところ、子ども用の着物でも、やはりきちんと仕立てられ着物は、大人用の着物のように襟にしっかり厚みがあるそうです。
    ということで、家にあったアンティークの四つ身の着物を出してみました。

    左が今回着用した着物で、生地2枚分の薄さしかない襟(芯もなし)です。
    右はアンティークの着物で、大人用の着物と同じように仕立てられているので、襟にはしっかりとした厚みがあり、更に折り返して二重にするので厚みが増します。
    このような襟なら、落し巾着を帯の中に挟みさえすれば、襟でもしっかり筥迫を支えられるので、それほど落ちないとは思います。
    しかし、七五三用に仕立てられ販売されている着物には、左の着物のように薄い襟が多く、これだと筥迫の支えには全くなりません。
    落し巾着だけではかなり非力です。
    補助のクリップでも付けないとだめかもしれませんね。
    そのうち何か考えてみよう、、、。


    懐剣入れ

    懐剣入れは、大人用とは違う作り方をしました。
    金襴等の厚手の生地の場合は、教本にあるような表布と裏布を合わせてひっくり返すような作り方ではうまくいきません。
    でも今回ぐらい薄手の金襴なら、、、とも思ったのですが、ひっくり返すと何ともお粗末な出来になってしまいました(結局作り直し)。

    柄出しのため、ループを付ける位置が左右逆になっています。
    ループは金襴で作るとゴツゴツしてしまうので、薄めの別布で作りました。

    もう少し研究の余地はあるとは思いますが、厚手生地での作り方は、上画像のような作り方でいいかなと思います。
    もし作りたい方がいらっしゃいましたら、サイズと作り方をご説明いたします。
    ※ただし、これまでに「婚礼用和装小物の作り方」の教本を買われた方限定で対応させていただきます(購入時のお名前とメルアドで確認できます)。

    型芯は大人用のしっかりとした立体のものではなく、ただ厚紙を何枚か入れた平面使いです。
    七歳はまだまだ小さな子どもです。
    あんな小さな胸に、帯だけでも苦しいだろうに、色々な物を突っ込むことを考えると不憫で、、、。
    今回の懐剣は平面にしたので、存在感の割に負担はありません。

    飾り房の打ち紐の長さは大人と同じで大丈夫です。
    房を作る「紙芯」は3枚→2枚、「房の長さ」はー1cmにしてください。
    その他の作り方は同じです。


    そう言えば、以前、懐剣の房について「紐がとけやすい」とお聞きしたことがあります。
    その方は「撚り房」でお作りになったそうで、撚り房は重みがあるからかもしれませんが、、、とおっしゃっていましたが、確かにこの打ち紐はポリエステルですし、絹に比べたらかなりほどけやすいです。
    ということで、紐をしばった最後は前で終わらせず、後ろに回して更に堅結びにしてみました。
    最後まで全くゆるみませんでした。
    もちろん菊結びの裏面(楔型面)は、しっかりと接着剤で固めておいてくださいね。




    来年、七五三筥迫を作ろうと思っている方は、これらのことを参考に是非挑戦してみてくださいね。



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    【2012.12.07 Friday 12:26】 author : Rom筥
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