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日本刺繍の筥迫 七五三用『舌切雀』つる姫さん作品2013.7
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    装 飾:日本刺繍『舌切雀』(製作:つる姫さん)
    仕立て:折り返し、綿入れ仕立て(製作:Rom筥)
    表 布:塩瀬
    内 布:長襦袢端切れ
    打ち紐:筥迫用 唐打A <8橙>
    房 糸:(切り房用):筥迫・末広用 <橙08>
        (切り房用):アクセント用<金糸>
    とじ糸:メタリックゴールド <金糸>
    かがり糸:<紅02>Silk
    緒締め玉:天然石<ターコイズ>
    びら簪:子ども用 長鎖 <鈴>
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    久々に日本刺繍の筥迫の登場です。
    今回、お仕立てをご依頼いただきましたのは、刺繍教室でご一緒している『つる姫』さんです。

    つる姫さんは私より刺繍歴長いし、帯や着物の刺繍に比べたら小さい筥迫の刺繍なんてあっという間にできちゃうわよ!との誘導に成功し、今回刺繍筥迫デビューしていただきました(笑)。
    知り合いならブログへ掲載させてもらえるので(無理矢理ともいう)、常に勧誘を怠らない筥迫伝道師のRom筥です

    今回の筥迫は七五三用ですが、実はつる姫さんのお孫ちゃんはまだ三歳(つる姫さんご自身、とても若いおばあちゃんです)。
    今年は七五三のお祝いはするものの、一般的には三歳は被布を着るので、この筥迫を付けたお写真を見せてもらえるのは、まだしばらく後になります。
    しかし、そのまた下には姉妹の双子ちゃんも控えているので、余裕をもって早いうちに用意しなくてはね、つる姫さん!
    そうそう、今回は『舌切り雀』でしたので、あとの二つも是非昔話モチーフの筥迫でお願いしますね。あ〜楽しみ(笑)。


    筥迫刺繍



    しかし、いくら刺繍に慣れている人でも、筥迫の細かさは別もののようです。
    フランス刺繍に比べたら2〜3倍も手間暇のかかる日本刺繍で、尚かつこの小さいキャンバス(七五三用は100mm×56mm)に細かい図案をチクチク、チクチク、、、。
    出来上がった刺繍にダメ出しをする鬼のようなRom筥に、最後はかなりうんざりといった感じのつる姫さんでした。

    実際は、ワンポイントであっても刺繍だからこそのゴージャス感はあるのですが、筥迫なんて小さいんだから、布を埋め尽くすぐらい細かい刺繍をしなくちゃ!なんて思っている私のような人間が側にいたことがつる姫さんの不幸ということで(笑)。

    今回はふくら雀の細かい模様を邪魔しないように、折り返しの綿入れ仕立てにいたしました。
    ただ仕立てるだけであれば、綿入れは玉縁より簡単なのですが、刺繍筥迫に限っては実は難しいです。
    生地をピンと張りながらも、縫い締めるように細かい図案を刺していくので、柄合わせがズレやすい。
    また、キルティング芯を使うなら図案は型紙の通りでいいのですが、天然綿を使って盛り上げたいのであれば、それなりの調整は必要です。
    こればかりは数を作らないと感覚はつかめません。
    刺繍筥迫に挑戦されている皆さん、たくさん作ってお互い精進いたしましょう!



    刺繍ものを仕立てる場合は、布に図案を書き写す時は必要最低限の印だけ付けてもらいます。
    本体4カ所、胴締めも4箇所、巾着と簪挿しは印を入れません。
    あとは下図を参考に、印を見ながら型紙を合わせていきます。


    小物でこだわり自慢

    雀柄だけではただの『ふくら雀』ですが、これに鋏と稲穂がついて『舌切り雀』となりました。
    筥迫を自分で装飾できる一番の利点は、こんな小さなスペースにこだわりを詰められることです。

    元々巾着というのは小さなものです。
    それが七五三サイズともなると更に小さい。
    実際どのぐらいの大きさかと言いますと、

    何とも小さな小さなアクセントです。
    あ〜かわいすぎる、、、、。


    自作ならオリジナリティを目指す!

    お孫ちゃんの「名前を入れたい」と言われていたので、被せ裏の内布部分に入れることをお勧めしたのですが、つる姫さんから「一度の布張りで済ませたい」との要望もあり、被せ下に入れてもらうことにしました。


    実際のお名前はちょっとボカシたので、その代わり以前ご紹介した被せ裏に名前を入れたものをご紹介いたします。
    被せ裏(内布)に名前入れをすると、表布とは別にもう一度布貼りをしなければならないので、つる姫さんのように「被せ下」に入れて一回の台貼りで済ませるというのも手です。


    名前を入れるいうことは、それこそオンリーワンの筥迫になるわけです。
    全くの他人なら名前が入った筥迫を使う気にはなれないでしょうから、この筥迫を使える人はかなり限定されます(親戚や直系の子孫ぐらい?)。
    せっかく筥迫を作るのですから、特注、もしくは自作でなければあり得ない一品を作りたいものです。



    ところで、昔のアンティークの子ども着物には、今時の着物にはありえない元気いっぱいの大胆な柄がたくさんありました。
    和風のサイケ柄というか、漫画のデフォルメを連想するような、その当時の人々がイメージする子どもらしさなのかと思いますが、見ていて本当に楽しくなります。
    昔は子どもの死亡率が高かったので、現代のイベント化された七五三とは親のかける思いが違うというか、とにかく元気に育って欲しい、、、という気持ちが現れているのかもしれませんね。

    今回のつる姫さんの筥迫も、そんな元気いっぱいのデザインです。
    濃いサーモンピンクの地色に、ぱきっとした青色が印象的だったので、緒締もターコイズを使ってみました。
    びら簪は「鈴」にしましたが、いつか金メッキのものも作ってみたい。
    こういう組合せを考えているときが一番楽しいですね。


    つる姫さんはこれから七五三に向けて、お孫ちゃんの四つ身を仕立てるそうです。
    刺繍もできるし和裁もできるし、ついでに三味線もできる。
    去年はご自分で刺繍をした反物をご自分で仕立て、そのお着物を着て三味線の発表会に出られていましたっけ(かっこいい、、、)。
    もちろんお仕事もバリバリされていて、何ともバイタリティあふれるつる姫さんの作品でした。



    ※キャンセルが1席出ました。
     参加ご希望の方がいらっしゃいましたら以下よりお申し込みください。

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    ■実用筥迫 2日コース
    『三段口扇襠筥迫』(さんだんぐちおうぎまちはこせこ)
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    <日 時> 8月3日(土)、4日(日)10:00〜18:00




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    【2013.07.21 Sunday 22:54】 author : Rom筥
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