『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
 
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ホットメルト紙について
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    今回は今まで書こうと思いつつ伸ばし伸ばしになっていた
    『ホットメルト紙』について書こうと思います。

    筥迫材料販売>芯材>接着芯>ホットメルト紙


    裏打ちとは

    ホットメルト紙は、接着芯のように使える裏打ち紙です。
    裏打ちとは、掛け軸や額装などを作る前段階で、作品の裏に別の紙や布をあてて補強し、パリッとした仕上りにして作品としての見栄えをよくするために行うものです。
    手製本やカルトナージュなどでは、扱う布地の操作性を良くすることを目的として裏打ちを行います。
    本来は薄い和紙などに糊を貼って生地に接着しますが、この裏打ちという工程が入ると、ただでさえ面倒な筥迫作りを更に手の届かない細工物にしてしまいます。
    それを糊が付いた状態でアイロンをかけるだけで裏打ちできるようになったので、筥迫作りでもこれを使わない手はありません。


    接着芯とホットメルト紙

    筥迫工房で販売されている教本を見て筥迫を作った方は、「ホットメルト紙なんて使わなかった」と思われたでしょう。
    教本を作った当初は私自身「現代には接着芯という優れものがあるのだからそんなものは必要なし!」と裏打ちの必要性を感じていませんでした。
    しかしホットメルトという存在を知ってしまった今では、私の創作活動に必要欠くべからざるものとなってしまいました。
    すでに販売されている『びら簪付筥迫の作り方』をホットメルトを使った作り方に改訂するかどうかは迷うところです。
    ホットメルトはどこにでも売っているというものではないので、初心者の方にはできるだけ身近な材料で解説する必要があるのではないかと思う気持ちもあり、正直今後どうするかは迷うところです。とりあえずまだしばらくはこのままで行くとは思いますが。

    アイロンで布地に接着するので、ショップでは同じ「接着芯」というカテゴリに分類しています。
    表装やカルトナージュのように、元の形状が変わらない平らな面に適しているのがホットメルト紙で、洋服や巾着などのように、元の形状に合わせて変化しつつも張りを持たせたいものに適しているのが接着芯です。
    要は布地をぱりっとした紙のように扱いたいか、あくまで柔かさを残した布地として扱いたいかです。
    筥迫では綿入れをする「被せ」や「巾着」などには「接着芯(薄)」を使い、それ以外のところにホットメルトを使うことになります。

    基本的に内布にはほとんどの場合ホットメルトを使いますが、表布には使う材質によって判断します。
    縮緬地を表に使う場合、被せに綿を使わないのであれば、ホットメルトを貼った方が断然扱いやすくなります。


    正確にモノを作る

    よく「内布が表布からはみ出してしまうのですが、、、」(サイズが合わない)というお問い合わせをいただきます。
    これは正確に内布の線上を折り返していないことが原因です。
    自分では内布に貼った接着芯の線上を折っているつもりでも、正確には折れていないのです。
    接着芯の線上を完全な直線に折り返すのは意外と難しいものです。
    筥迫工房の型紙では、内布は表布から1mm内側に入るだけなので、内布の貼付けが正確でないと当然はみ出してしまいますし、表と裏がぴっちり1mmで揃って見えていないとかなり目立つことになります。(※使う生地の厚みによってこの内寸は違ってきます)

    そこで活躍するのがホットメルト紙です。


    左が接着芯を貼ったもの。右がホットメルト紙を貼ったもの。

    接着芯は折り返し線の内側だけに芯を貼りますが、ホットメルトは生地全体に貼ってから裁断するため、折り返し線に目打ちで「スジ」を付けることができます。
    スジを付ける一手間は増えますが、これによって初心者でも簡単正確な折り返しができるのです。
    裏打とは実に理に叶っているものだと改めて感じます。


    ホットメルト紙の使い方

    ホットメルト紙の扱い方はほぼ接着芯と同じです。
    ご家庭用のアイロンなら温度設定は「中温」で使いますが、筥迫などで使う裁縫コテやパッチワーク用や工芸用のミニアイロンでは「高温」で使ってください。
    高温でじっくり時間をかけないと接着できません。

    生地の上にホットメルト紙を置いたら、まずは中心を決めアイロンを置きます。
    そこから力を入れずに放射線状にアイロンを動かしていきます。
    ここまでが仮接着です。
    次に同じ動作で、今度は空気を抜くようにゆっくりと動かします。
    接着芯よりちょっと付きづらい感はありますが、完全に接着されていないと、後の工程がやたらとやりずらくなるので、ここは時間をかけてしっかり接着するようにしてください(手で剥がれるようなら接着できていない)

    スチーム用のアイロンをお使いの方は、絶対にスチームが出ないようにしてください。
    ホットメルトは湿気厳禁です。(シワや接着不良の原因となります)
    布に接着する前に、布の湿気を取るためにも一度布にアイロンをかけておきましょう。



    ホットメルト紙の材質は、レーヨンなどの化繊で作られている物もありますが、筥迫工房で扱っているホットメルト紙の原料は楮(こうぞ)を使った純粋な和紙で作られています。
    2mと4mで販売しているので巻きで発送したいのですが、接着芯に比べると割高なので、送料を安くすることと、細工物に扱いやすくすることを目的として、42.5cm幅に裁断して折り畳んでメール便発送しております。
    また、長い紙を巻いて発送するのはけっこう難しく手間もかかるので、巻きで欲しい方は大変申し訳ありませんが別のところで購入していただければと思います。



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    【2014.03.24 Monday 00:25】 author : Rom筥
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