『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
 
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懐かしの七五三と私の筥迫黎明期
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    いつかアップしようと思いつつ、タイミングを逃して今に至ってしまった七五三画像をアップします。
    (前回の末広に比べると今回の内容はラクだ〜)


    かつてホームページを作るために撮影したものだったのですが、すでに筥迫作りにのめり込んでいた私は、HPを作るための手間を惜しんで、ついつい簡単にできるブログですませていました。

    その後も七五三シーズンになるとあの画像を載せなければと思いつつ(すでにHPは挫折)、このときに作った筥迫はごく初期のもので、娘の筥迫に至っては私のデビュー作という冷や汗物。
    こんな筥迫を紹介するわけにはいかない、、、ということでお蔵入りになっていたものです。


    しかし筥迫は稚拙でも、屈託のない少女たちの笑顔はこのときだけのもの。
    この画像をそのままにしておくのはあまりにももったいない。
    すでに来年は十三参り。
    さすがにその前にアップしておかねばと、この七五三シーズンに合わせてイメージ写真のみご披露させていただくことにしました。

    七歳の七五三で記憶に残るものとして、何より「筥迫」があげられるのではないでしょうか。
    すごく不思議で開けてみたかったのに「それはさわっちゃダメよ!」とお母さんに言われた人は多いはず。
    世の母親は、なぜ筥迫をパンドラの箱に仕立てあげてしまうのか。
    しかし、それがために大人になるまで筥迫に強烈な印象を持ち続けるのだとしたら、あながち悪いこととも言い切れないですね。
    写真館の撮影のみで七五三を終わらせてしまう昨今、筥迫を触る機会さえなく、この不思議な箱に何の関心もないまま大人になってしまうのかと思うととても残念です。


    この撮影は、同じ保育園だった仲良しさん二人に協力をいただきました。
    家から撮影場所まで歩いて向かいます(落すのでまだ筥迫は付けていない)。

    常々娘には「十三参りでも着物着てよね!」と言っているのですが、今ではかわいい服など着るのも恥ずかしいというお年頃になり、「着るけど、絶対学校の友だちに会わないようにしてよね!」と念を押されています(涙)。
    仲良しさんと一緒にかわいい着物を着て歩くだけでルンルンしていたこの時代が懐かしいです。
    (まぁこのブログを見る年代に、あんたの友だちはいないから安心して)

    七五三の季節は全体的に風景がグレーという感じですが、これを撮影したのは確か4〜5月頃。
    新緑とつつじがきれいでした。この時期の撮影が一番いいですねぇ。
    場所はスポーツで有名な帝京高校のすぐ裏で、石神井川沿いのとても雰囲気のある遊歩道です。
    道行く高校生たちが「あれ?七五三?」と言いながら振り返って行きます。
    この年頃の女の子が着物を着ていると、季節に関係なく七五三に見えるものなのかもしれませんね。


    この着物を見ると、希望と絶望が交互にやってきた、あのバタバタの日々が蘇ります。
    実は、娘が三歳ぐらいのときに一目惚れをして買った四つ身用の反物がありまして、七歳の七五三に大きな夢を膨らませながら大切に保管していました。
    待ちに待った七歳。ウキウキとした気持ちで仕立てに出したのですが、ある信じられないような事情から(長くなるので割愛)直前に着物が仕立てられないことになってしまいました。
    七五三まで二ヶ月もなく、その時のショックと言ったら、、、。

    今更あの反物ほどのお気に入りを探せるはずもなく、小物を着物に合わせて揃えてあったので、色が似ているというだけでこの既製の着物を買うことになりました(ペラペラすぎて泣ける)。
    そして、あれほど七歳の七五三を楽しみにしていたのに、自分の思いをどこにも入れてあげることができない、と憤懣たる思いを抱えていました。
    ところがある日、筥迫セットの中にあまりにもちゃちな筥迫が入っているのを見つけて、「これだ!」と一瞬にして心が沸き立ちました。
    凝りに凝った筥迫を作れば、不完全燃焼しているこの思いは浄化されるはず!

    それからは、筥迫を解体して毎日毎日筥迫作りに明け暮れました。
    今でもすごいなと思うのは、仕立てられなかった四つ身の反物を、七五三以降も続くことになった筥迫の試作で、一反全て使い切ってしまったことです(その成果が教本となるのですが)。

    今までは、私が筥迫作りを始めた切っ掛けを「娘の七五三から」と言ってきましたが、実際は七五三だから作ろうと思ったのではなく、七五三の着物が仕立てられなかった雪辱として作り始めた、というのが本当のところです(笑)。

    しかしあれだけ着物に執着していた割に、帯も筥迫セットも安物で満足していたあたり、今から思うとすごく不思議です。
    まぁ他で満足できるようなものがあったとしたら、あれほど筥迫へ情熱を傾けることはなかっただろうと思うので、とりあえず全ては必然だったと思うことにしておきます。



    筥迫はあまりにもヘタクソなので、トップ画像(は、しかたなく)以外はアップにできないので、この程度のお披露目で御容赦ください(HP作らなくてホントよかった〜)。
    この頃は玉縁も手縫い、糊も簡単に使っていたので、多分表だけ剥がして何度も作り替えているはず。
    日本刺繍はその存在さえ知らなかったので、自己流のなんちゃってフランス刺繍です。
    房も出来合いの撚り房を使っていました。



    一応ぼかしていますが、筥迫の内部にはそれぞれの名前を刺繍してプレゼントしました。
    子どもたちは思い思いに筥迫を開きながら、鏡を見つけてうれしそうにのぞき込んでいました。
    「ハコセコ」という名の不思議なハコの存在を、いつまでも覚えていてくれるとうれしいなと思います。


    私のお気に入りの写真。
    たしか志古貴帯のときにも使ったかな。
    こちらに向かってカメラを向けているのは、いつも着付けを担当してくれているJ.Iさん。(ホント感謝です!)
    そして後ろからこの光景を撮影しているのが私。


    着物での撮影は一人の子だけにカメラが向きがちですが、子供が一人で自然な笑顔を作るのは難しい。
    こんなときは仲良しの友だちがいると、とてもラフは表情が撮れるのでおススメです。
    友だちといれば、いつでもどこでも遊びの場。
    表情を作ろうとしなくても自然と笑顔になります。


    さりげない表情を撮るのも大事ですね。


    もう最後は完全に子供たちの世界です。


    着物で全力疾走なんて、いかにも七歳児(笑)。
    しかし着物で走り去る少女の後ろ姿の何とかわいいこと。


    落し巾着と言えば、この頃はまだ巾着を帯に挟むということを知らなかったので、家に帰って着物を片づけている途中、はたと娘の筥迫がないことに気がつきました。
    どこを探してもない、ない、ない!
    真っ青になって撮影をした遊歩道に戻り、何度も行ったり来たりしてそれでも見つからず、夕方近く泣きそうになりながら近くの交番に駆け込みました。
    「落とし物なんですけど、筥迫っていって、、、」
    詳しく説明してもお巡りさん筥迫を全く理解できず、着物の持ち物と聞いて電話で女性担当者につないでくれました。
    しかしその女性に「筥迫懐かしいわ〜、私もね〜」なんて関係のない話を延々とされたのが今となってはいい思い出です。

    どんなに稚拙な出来でも、自分にとってはこの筥迫が一番の宝物。
    花嫁さんは落し巾着がなくても簡単に筥迫を落すことはありませんが、七歳の子どもは筥迫を付けた途端に走り回って飛び回ってどこかに吹っ飛ばしてくれます。
    落し巾着だけでもかなり心もとないので、今では胴締めの裏からクリップを付けた紐を渡して、襟の中から襦袢にでも止め付けて、二点ストッパーで対応しようかと考えています。


    落してしまった筥迫はどうなったかって?
    もちろん出てきましたよ、娘のおもちゃ箱の下から(笑)。

     

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    【2013.11.12 Tuesday 19:44】 author : Rom筥
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