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留袖に懐中物 〜花嫁の母 H.Yさんの作品〜
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    留袖に懐中物 〜花嫁の母 H.Yさんの作品〜
    装 飾:(日本刺繍)H.Y
    仕立て:(折襠付紙入)筥迫工房
    サイズ:8×15cm
    布 :塩瀬(白)
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    H.Yさんからお仕立てのご依頼をいただいた「折り襠付き紙入れ」をご紹介させていただきます。
    ご子息さまの結婚式に着る留袖に合わせて作られたものです。
    日本刺繍はH.Yさんで、お仕立ては筥迫工房で承りました。
    正面写真が今イチでごめんなさい。

    実は、H.Yさんは筥迫ワークショップに参加されたご縁で日本刺繍に目覚め、なんと私と同じお針子会の刺繍教室に通うようになりました。
    いつかお嬢さんが結婚するときのために、日本刺繍の筥迫を作りたい!という思いで今に至りました。

    しかしどこの刺繍教室も同じだと思いますが、初心者が筥迫用の刺繍がしたい!と言っても、始めは必ず指定教材で基礎を習わなければなりません。
    私が通うお教室では、指定教材は2点なのでかなり少ない方かと思いますが、その後は課題の繍い方のみを与えられ、図案と何に仕立てるかは自分で考えることができます。
    とはいえ、筥迫刺繍で多用される「刺し縫い」は4点目からなので、筥迫を作りたいと刺繍を習ってきた人はやっとこのあたりから自分の作品を作ることができるわけです(月2で通って約1年〜1年半ぐらい)。

    さて、お嬢さんの婚礼に夢を抱いていたH.Yさんですが、この「もうすぐ筥迫!」という時点で、先に息子さんの方のご結婚が決まり、ちょっと微妙な花婿の母になってしまったのです。
    というのも、お嫁さんが結婚式に着用するのはドレスのみだったそうで、花嫁筥迫の出番はない、、、。

    そこで、H.Yさんご自身が筥迫をしたい!と言い出したのですが、いくら筥迫伝道師のRom筥でも、結婚式に、花婿の母が、留袖で、筥迫、、、、、それはちょっと、、、汗
    そういえば、以前にも留袖に筥迫を入れてもいいかと聞かれたことがあったような(たぶんやめてと言ったとは思いますが)。

    ただし今回は一参列者ではなく、主役である新郎の母。
    末席だけど留袖群の中では一応主役級なので、一番文句を言われにくい立ち場。
    少しぐらい目立ってもいいか。


    内布はおまかせだったので、絞り部分を半分使いにした紫の布を使ってみました。
    礼装なので金茶ぐらいがいいかなと思ったのですが、合わせてみるとこの布が一番しっくりきました。


    図案も含めてのご依頼だったので、今回に限らず、新郎新婦の母が留袖に懐中物を入れて絶対に文句を言われないシチュエーションはないものかと考えてみました。

    例えば、母が刺繍をした花嫁筥迫、そして娘とお揃いの紙入れが母の胸元にも、、、。
    でもお揃い図案は、かなりの仲良し親子じゃないと気持ち悪がられそうですね 暑い
    日本の結婚式では、一番祝って欲しい両親は高砂から一番遠い末席。
    だからこそ娘への思いを母の胸に納めて、せめても近さを感じてほしい、、、という方向で行きましょうか。

    お揃いではあるけれど、母持ちは図案も控えめに、仕立ては薄い折襠付紙入ぐらいで。
    この型は長さがあるので襟元に深く差し込むことができ、落し巾着のようなストッパーがなくても落ちることはありません。

    対して娘持ちは圧倒的な仕上りにしよう。
    白、金メインなので、派手にするとしたら肉入れの立体表現にするしかない(肉入れ大好き♡)。
    それも着物や帯ではやらないような高肉繍いで。
    ちなみに、図案の「牡丹と蝶々」はびら簪の柄から取っています。

    今回はそんな妄想上の花嫁はいないので、あくまでもH.Yさんにはそのようなイメージで母持ちの紙入れを作っていただきましたが、私自身が花嫁筥迫を作りたくなり、気がつけばH.Yさんに先攻して高肉の刺繍していました〜(笑)。

    ということで、この作品はH.YさんとRom筥のコラボ作品なのです。
    コテコテに盛りまくった私の刺繍もすでに仕上がっているのですが、仕上げねばならぬものが目の前に積まれているので、とりあえず自分の物は後回し。
    でも来年の5月17日〜19日に刺繍教室の作品展があるので、確実にそこではこのコラボ作品が見られると思います。


    襠は単純な「折り襠」なので、仕上りはとても薄いです。
    襠は内布を使うとアクセントにもなりますが、今回はフォーマル仕様なので表布を使いました。

    この型は「念珠入れ」と同じものです。
    ただし刺繍面を広くするために、被せ面をできるだけ長く取りました。
    そうなると「笹爪」ではなく「小はぜ」を使うものなのですが、小はぜは被せ面を触ってしまうので「折りがつく」「汚れる」ということから、今回は留め具は使っていません。
    日本刺繍したものはできるだけ触りたくはありませんから。


    そしてこれがH.Yさんが身につけられたお姿です。

    この紙入れは堅い芯は入れないので、胸の膨らみに沿うようなフィット感があります。
    それでも胸の大きさは人それぞれなので、つっぱるような感じがあれば、懐紙の枚数を減らすだけでかなり違うと思います。

    留袖に紙入れなんて一般的ではないので、着物にうるさい面々がいたら何か言われはしまいかと心配になった私は、できれば深く差し込んで控えめに見せた方がいいのでは?と言ったのですが、H.Yさんけっこう堂々と出していらっしゃいますね。ははは、、、汗

    後日H.Yさんからこのお写真とともに、

    「非常に目立っていたようで、何人もの方に褒められました。
    あの挿しかたで一度もずれたりせずそのままでした。」

    ああ、よかった、、、。


    上の写真は紙入れが大きく見えますが、実際にはこのぐらい。
    少し見えるだけでも胸元が華やかになって素敵ですね。
    きっと集合写真では、H.Yさんが新郎新婦のお母様だということは一目瞭然だったでしょうね(笑)。


    同じ刺繍教室のよしみで、内布とお揃いの「名刺入れ」を作って差し上げました。
    単純な型なので、余り布でこのような小物を一緒に付けて差し上げるとより一層特別感が増すというものです。

    無事ご子息さまの結婚式を終えられ、ほっと一息つかれたのもつかの間、現在H.Yさんはお嬢さんの花嫁筥迫の刺繍に取り組んでおられます。
    同じく図案のご依頼もいただいたので、今回は花嫁用にコテコテの柄にしているのでちょっと手こずるかも。

    憧れの花嫁筥迫目指してばく進中のH.Yさんですが、あまり熱心にやりすぎて、お嬢さんにプレッシャーを与え過ぎないようにお気をつけくださいませ(笑)。



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    【2014.12.06 Saturday 13:25】 author : Rom筥
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