『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
 
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WINGSPAN 2016年1月号
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    皆さま、明けましておめでとうございます。



    ANA の国際線 機内誌「翼の王国/wingspan」2016年1月号に筥迫が掲載されました。

    お話をいただいてから撮影までほんの数日で、担当者さんが筥迫を取りに見えたときも簡単に貸し出しの契約書を取り交わしただけで、私からは1点のみ注意してほしいことを伝えると、あわただしく帰って行かれました。

    私が注意を促した一点とは「筥迫を正しくセットする」こと。

    世の中には、筥迫の被せがひっくり返ったり、裏返えされたり、簪刺しが反対側に差し込まれていたり、胴締めが上下逆になっていたりとか、何ともめちゃくちゃな画像があふれています。
    まさか筥迫工房の筥迫がそんな扱いをされたら、、、と考えただけで恐ろしい。
    落とし巾着を帯の中に入れるか出すかなんて、正直いって私にはどうでもいい範囲。

    本当は撮影にも付いて行きたかったぐらい(ステージママか!)。
    でも印刷されたものが間違っていたら、いったい誰の責任になるんだ??

    ということで、良かったです、まともで、、、。
    もとい、きれいにレイアウトしていただいて あせ



    江戸型筥迫 差し込み付

    担当のスタイリストT.Mさんは私の注意事項が終わるやいなや、

    「うちの祖母が筥迫を持っていたので、その記憶がすごくあるんです。」

    と筥迫話を持ち出しました。

    その筥迫には、

    1)色々な道具が並んでいた
    2)それを挿す順番に祖母はとてもこだわっていた

    「それって、江戸時代の挿し込み付きの筥迫ですよ!」(Rom筥)
     

    ハコセコを開くと、一端は箱のような作りである。
    反対側の一端は黄金色や紫などの繻子裏が付いていて、そこへ縮緬の花形などの挿し込みがいくつか縫い付けてある。ここに七つ道具を挿すのである。

    『大奥よろず草紙』 著:由良弥生


    文献では読むのですが、実は私自身はまだ挿し込み付きの筥迫は見たことがないのです。

    T.Mさんは子供心に、お祖母様がこの挿し込みに順番を間違えずに七つ道具を入れる様がとても不思議に映ったのでしょう。
    なぜそんなことにこだわるのかと。

    このお話は私にとってとても印象的です。

    私が見たことのある美術館の筥迫や、古い江戸時代の江戸型筥迫のほとんどは「一つ口」(単純な形)でした。
    私がかつて作った「開き扉」の筥迫は、たぶんこんな形だったのではなかろうかというものです(これは実際同じようなものを徳川家の筥迫で見かけたと言われたことがある)。

    しかし文献では「三つ折り」「挿し込み付」「紙挟み付」挿し込み付きの筥迫が出てきます。
    どう考えても一つ口より仕立ては高価でしょう。
    T.Mさんのお祖母様は大奥につながりのある方だったのか、武家に関わりのある方だったのかもしれませんね。

    江戸時代の筥迫は、常に胸に納めて持ち歩いたわけではなく、あくまでも「特別な日」に付けるものだったようです。
    挿し込み付きで七つ道具が入る実用品であっても、実際には威儀具的意味合いの強いものでした。

    豪華な装飾を見せびらかしてとか、使い道のないものにお金をかけてとかいう価値観もあるかとは思いますが、私はそれでこそ筥迫!と思ってしまいます。

    見せびらしなんて、ハレの日のほんの一瞬だけ。
    通常は自分だけが中を開いて、ただ眺めてうれしくて、中に入っているものの順番を決めてを出し入れして、きっとT.Mさんのお祖母様にとって「大人のおままごと」のようなものだったかもしれませんね。

    私は以前、筥迫を「フィギュア」(アニメ等の人形たちね)に喩えていましたが、フィギュアはそれほど劣化しないので出しっぱなしで飾れるけれど、劣化しないために通常は箱に入れておくという面では「雛人形」に近いですかね。
    どれも実用にはならない点では同列、時々出して眺めるだけでうれしい(笑)。

    「その筥迫すごく貴重ですから、絶対見つけてくださいね!」(Rom筥)

    撮影のことより、数日間頭の中はその挿し込み付きの筥迫のことでいっぱい。
    その後はすぐさま日常の雑事に埋没して忘れていたのですが、つい最近ふと思い出し、あれ?そういえばあの雑誌で筥迫使うとか話してたけど、どうやって使うんだ?(肝心なことがよくわかっていない)

    そして届いたのがこれ。

    うわっ表紙にほぼ実物大、、、。これじゃ刺繍が丸見え。
    一気に現実に戻りました泣き

    刺繍は熟練者じゃないので、どうか大目に見てください、、、。
    一般の書店に置いてある雑誌じゃなくて本当よかったです。

    1月に海外に行かれる方だけ見つけてください。
    あ、ANAの国際線だけですけどね。



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    【2016.01.03 Sunday 10:20】 author : Rom筥
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    この記事に関するコメント
    明けましておめでとうございます。
    わぁ、先生だんだん有名人になられますね〜。

    次の一時帰国は2月。毎回ANA便なのですが、すでに号が変わっているでしょうね。
    でも調べたら、バックナンバーは購入できそうです。オンライン購入も可能なんですね。
    ところで、本文記事も筥迫のお話はあるのかしら?表紙だけでしょうか?
    | はぐれ猫 | 2016/01/06 3:13 PM |
    表紙だけだから買わなくていいです〜(苦笑)。
    ここの画像だけで確認していただければ〜。
    | Rom筥 | 2016/01/06 4:09 PM |
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