『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
 
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たかが定規、されど定規!
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    貼り込みは「難しい」というよりも「面倒」な作業です。

    筥迫のように複雑で小さな細工物では、布を小さく折りたたんで型に収めていくので、複雑な型になればなるほど正確に仕立てて行かないと、最後に収まらなくなるため正確さが求められるからです。

    よく「教本通りに作っているのに内布が外にはみ出すのはなぜですか?」という方がいらっしゃいます。
    布の厚みに起因することを除けば、ほとんどは正確に部品を作っていないことが原因。
    それが積み重なって最後に大きな誤差になる。

    でもね、ここで言うところの大きな「誤差」は「1〜2弌彡度の範囲なんです(笑)。

    一般的には1mmはすごく小さい 単位だと思われるかもしれませんが、筥迫のような細工物の世界ではとても大きな単位です。
    昔の職人さんが作る筥迫は、内布の控えが1mm以下。
    現代の市販品は堂々と2mmが許される。
    でも貼り込み的に、控え2mmは相当ダサい。

    正確に部品を作れば、被せを開いたときに内布の外周に細線を引いたように美しい表布の縁が現れます。
    丁寧にモノを作ったときに見られるご褒美ですね。
    最後に布のたるみなくしっかりと型の中に収まる、それはそれは気持ちの良いものです。
    このような仕立てが出来るようになると、貼り込みの楽しさが倍増します。



    部品作りに重要な道具

    さて、この部品を作る上で大事な道具に「定規」があります。
    以前も話題に出したことがありますが、定規の話は続くよどこまでも!です(笑)。

    私は定期的に100円ショップで定規をまとめ買いしています。
    カッター用にステンレスのエッジが付いたものもありますが、金属が付いていると見えづらいので、私はあえてメモリがついた薄い面を使っています。

    勢いよくカッターを当てると、定規は簡単に削れてしまいます。
    このことから定規は消耗品と考え、100円ショップで定期的にまとめ買いしているのです。
    安い定規でもビニールテープ(透明)を裏に貼れば、滑りにくくなりかなり安定します。


    ところが、最近、愛用していた100円ショップの定規が店頭から消えてしまいました(泣)。
    そして、新しいタイプに入れ替ったコイツ(上)がとにかく使えない。頭に来るほど。


    何が使いづらいかと言えば、

    薄すぎる(2mm)→以前のモノ(3mm)
    幅が狭すぎる(30mm)→以前のモノ(35mm)

    中央に「ミゾ(隙間)」が付いているので、そこだけ強度が弱くなり、カッターで力を入れるとブレる。

    最悪は中央の緑部分の裏にマグネットが付いているので、それがコンマ数ミリの段差になり、どんなに力を入れて抑えても不安定。
    ビニテを貼っても動く動く。

    あまりにも使えないので、今まで敬遠していたもう一つのタイプ(上)を買ってみる。


    厚すぎる(4mm)→以前のモノ(3mm)
    幅が広すぎる(50mm)→以前のモノ(35mm)

    グリットも付いていて定規としては悪くはないのですが、いかんせん「重い」。

    微妙な差だと思うのですが、使いやすい道具というのは、なくなってみて初めてその良さを実感するものなんですね。



    測るもの、線を引くもの

    ところで、これらプラスチック製定規のメモリが正確でないこと知っていますか?

    以前、正確に製図をしなければならない仕事で、細心の注意をはらって測ったはずなのに、どうしても仕立てでサイズが合わないということがありました。
    あまりにも納得がいかなくて二日ぐらい悩みました。

    そして、フト机の上に散乱した色々な定規を並べて、それぞれのメモリを合わせてみたんですね。
    そしたら何とまぁ、30cm定規で1mm(正確には1mm弱)の誤差があったのです。

    あまりのもビックリしてネットで調べてみました。

    まずは簡単にWikipediaから。

    定規と物差し(ものさし)は混同されがちであるが、両者はその機能によって呼び分けられる。

    定規 - 直線や曲線・角を描く時に当てて使う道具
    物差し - 物の長短を差し測る道具

    一般に市販されている直線定規の多くには目盛りが振ってあるが、これらは計量法が規定する長さの計量器ではなく、計量器としての検定や校正証明を受けたものではないため、正式には物差しの代用に用いることはできない。逆に、物差しを用いて線を描くと、ひずみが生じて本来の計量機能に誤差を生じるおそれがある。

    はいはい、私が無知でした。

    それでは、モノを正確に測るためのモノサシが欲しいとなれば、そこはやはり「JISマーク」を探すしかない。
    しかしJISマークのモノサシといえば金属製の直尺しか見つかりません。

    金属製は「薄い」「重い」ことから、薄物を使う作業には使いづらい。
    やはり、軽い、見やすい、プラスチックのJISマーク付き定規を探したい。


    しかしながら、プラスチックの定規には「JISマーク」が付いたものがない、、、と探し回った結果、見つけましたよこれ。

    共栄プラスチック メタクリル両切直線定規 30cm

    (アマゾンにはなぜか10本セットしかない、、、)

    袋の裏面には「目盛りはJIS規格に匹敵する精度をもっております」という説明書き。
    「匹敵する精度」ちょっと微妙(笑)。

    更には「ゼロスタート」なので、しっかりモノを測ることが目的の「ものさし」です。
    このゼロスタートであるかどうかでも、ものさしか定規かを見分ける判断になります。
    厚みも幅も使いやすい良い定規としてrom筥的にはオススメです。


    滑らない定規と言えば、アマゾン一番人気のこれ
    レイメイ藤井 定規 すべらないカッティング定規 30cm ACJ555

    安定感あります。

    ただね、あまり滑らなすぎるものは、別のところに移動する際に、軽く持ち上げなければならない。
    滑らせてずらすことができないんですね。
    数本の線引きやカッティングにはいい定規ですが、小回りがきかないという面においてRom筥的には高評価を付けられない。
    ちなみに、こちらは定規ですね。


    小回りが効いて安定感のある安い定規。
    100円ショップでもう一度復活してくれることを切に願っています。



    精度か、音か(?!)

    結局、線を引いたりカッターを使うときは100円ショップの安価な定規を使い、仕事などで正確なサイズで製図しなければならない仕立てなどには「金属製の直尺」を使い分けています。
    ※直尺は「ちょくしゃく」または「ちょくじゃく」と読みます。
    (言いづらい、、、)

    なぜ金属製の定規にJIS規格が付くのか「住友金属工業」のPDFから見つけました。(身近な金属のミクロ組織を読む「長さを測る」:工学博士 大谷 泰夫 より)

    物差しは物の長さを測る道具で、直線や曲線を引く定規とは区別されています。

    曲尺:
    JISでは500mmに対して0.2mmの精度が規定されているが、実際の精度はこれより遥かに高い。

    直尺:
    SUS材による直尺は焼入・焼戻されたマルテンサイト系ステンレス鋼420J2が用いられている。C量はSUS410より高く、硬度は曲尺より高硬度(436HV1)に調整されている。
    アルミニウム製の直尺は、押出加工性がよい6101系のMg2Siによる時効硬化合金が用いられている。軽くて錆びにくい特徴があるが、SUS420と比較すると、柔らかく(102HV1)、熱膨張が2倍(23.5×10-6/°C)なので、長さの温度変化が大きい欠点がある。極端な例として炎天下に置かれた1mの物差しの温度が50°C変化すると、両者は各々0.52mm、1.18mm伸びて、その差は0.5mm以上となることもある。


    アルミ製でさえこれだけ温度変化するのですから、プラスチックがどれだけ伸縮するかわかりますね。


    私が測る物は小さなものが多いので、直尺も一番小さなもので十分、ということで使い出したのが「シンワ15cm直尺」。

    今では好きすぎてあらゆる部屋に常備しているほど。
    薄くて小さいので行方不明になりやすいことから、家中を探せば軽く6本ぐらいは出てくるはず(笑)。


    隙あらばあらゆるモノを測りまくっています。

    驚くほど安いのにJIS規格1級。もう愛おしいばかり。

    ちなみに、金属製直尺には精密用のA形、製図用のB形、一般用のC形の3種類があるそうです。
    精密用定規はびっくりポンの値段でした。


    ところで、このシンワの15cm直尺には一つびっくりすることがあります。

    いつもは近くのホームセンターで買うのですが、あるとき1本が行方不明になってしまったので、アマゾンついでに注文してしまおうと検索すると、シンワの直尺の中でなぜかこの15cmだけがやたらとレビューが多い。
    なぜ???と見てみると、

    「スタイリッシュな授業妨害をするなら一番オススメ。」

    低い音はもちろん高い音も問題なく出ます。線も引けるので重宝しています。」


    線「」引ける???




    実はあの有名なモノサシスト「RAZO」さんが使っていた定規(楽器?)だったんですね。



    当時も「謎のレビュー」ということで評判になっていたようです。


    ということで、この定規を買った人はこっそりモノサシスト経験していそうです(私も試したが難しかった、、、)。

    興味のある方は是非お試しを(笑)。




    前回のブログで3月の講習会の申し込みが「来週」から始まりますと書きましたが、またしても間違いでした。
    こんどこそ来週です(苦笑)。
    詳細画面の日付も直しました〜。

    ===========================
    『三段口扇襠筥迫』
    日 :3月20日(日)〜21(月・祝)2日講習
    申し込み開始日:2016年2月23日(火)
    ===========================

    上記クリックで申し込み画面にリンクします。
    23日0:00(夜中)にカートを開くつもりですが、もしその時間になってもカートが出ていない場合(私が出し忘れている)は、下の「お問い合わせ」からお申し込みいただければ順番で受付します(時々あります、ごめんなさい、、、)。



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    【2016.02.18 Thursday 22:41】 author : Rom筥
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