『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
 
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花嫁の筥迫 〜まいのすけさんの婚礼〜
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    まいのすけさんから、婚礼のレポートが届きましたのでご紹介させていただきます。

    婚礼レポートは久々なのでうれしいです。(お顔出しはご本人の確認を取って掲載させていただいております)

     

    これから結婚式で自作の筥迫を作ろうか迷っている方は、まいのすけさんの奮闘ぶりを参考にしてみてはいかがでしょうか。

     

     


     

    4月に無事結婚式を終えましたので、ご報告を兼ねてお礼申し上げます。
    手作りの筥迫と懐剣の存在感は何にも変えがたく、拘りの詰まった振袖姿をたくさんの方に誉めて頂き、本当に幸せな一日となりました。

     


    筥迫はやはり目立ったようで、何人ものゲストの方に「それ何?」と興味深く聞かれました。

    自分で作ったと言うと本当にびっくりされました。

     

    筥迫が自分で作れるとは、筥迫工房さんに出会うまでは夢にも思いませんでした。

    本当に素晴らしい出会いをありがとうございました。


    元々の着物好きもあり、結婚式では黒の引振袖を着ると決めていました。
    式場も決まり、着物も決まったところで、懲り性に火が付いてしまいました。

    式場にある小物は帯揚げ帯締めから筥迫、懐剣、抱え帯まで、赤色一色(他の色も、色別にセットになっていて小物全部同じ色)で、全くおもしろくない…。

     

    (これは式場で合わせた小物です)


    それならばと、小物は持ち込み料金もかからないことから、自分で揃えることにしました。
     

    帯締めは実家にあった、祖母の深緑のスエードの丸ぐけで引き締めました。

    帯揚げは母の赤い絞りを使用。

    悩んだのが抱え帯です。

    黒の引振袖には緋色の長い「しごき」がいい!と思っていた私は、長いしごきを探しましたが、思った通りのものがありませんでした。

     

    そこで、古いしごきを2枚購入し、自分で継いで4mのしごきを作りました。

    実は筥迫工房さんに出会ったのも、ブログのしごきの記事がきっかけでした。

     

    それから、筥迫って作れるの!?とブログを見ている内に、「こんな綺麗な筥迫を見たら式場のおまけ程度のなんて絶対嫌!」と自分で作ることにしました。


    そこからすぐに教本と材料を購入。

     

    一番心引かれたRom筥先生の留袖で作られた筥迫を参考に、留袖をほどいて表布にしました。


    房が大変そうだったので、まずは房と飾り結びを一気に終わらせました。

    懐剣房→筥迫房→末広房と作りました。
    房の頭の形が難しかったのですが、さらさらの房が自分で作れるとは感動でした。

    それから筥迫に取りかかりましたが、本当に丁寧な教本のおかげで、手順通りに作っていく内にどんどん形になってきて、早く完成させたい一心で一気に作ってしまいました。

    結婚式用ということで無謀にも綿入れ玉縁にしたかったので、練習に1つ作ってから本番用を作りました。

     

    本番用は懐紙入れを開けられるようにしたかったので、千鳥かがりはあえてしませんでした。

     

    細かいところは難ありですが、玉縁と綿がふっくら入った筥迫が完成した時には感激でした。


    ヘアは地毛で日本髪を結い、母の櫛と簪を差しました。

    若くに亡くなった母の姉の形見の櫛も差してもらい、着付け終わった時には、振袖姿に家族の繋がりを感じ感無量でした。

    後で写真を見て、筥迫という小さなものでも、これだけ全体の雰囲気を変えてしまう力があることが本当によく分かります。


    実はご報告が遅くなったのは、新婚旅行が終わってからと思ったからです。


    つい先日エーゲ海クルーズに行って参りました。

    クルーズ船ではフォーマルナイトがありますので、私はアンティークの着物を持参しました。


    せっかくなので、結婚式の筥迫も着用しました。


    本当に、この筥迫は宝物となりました。
    ありがとうございます。

    これからもRom筥先生のご活躍を応援しております。

     

     


     

    本当に筥迫は凝り性ホイホイですね(大笑)。

    私は手芸マニアの行き着く所と思っています。

     

    帯締めの「深緑のスエードの丸ぐけ」って何だか言葉的にすごくインパクトがありますが、クラッシックな雰囲気がとても素敵moe

     

    びら簪を付けた筥迫と丸ぐけの組み合わせはボリューム的にバランスが良いのですが、スエードで更に豪華さを感じます。

    この画像を見て自分も作ってみたいという人がけっこう出てきそうですね。

     

    お祖母様の帯締めに、お母様の帯揚げ、伯母様の形見の櫛という、家族の思いがつながる小物たちがまた素敵ですが、まいのすけさんの筥迫もお子さんに繋いでいってほしいですね。

     

    そして、新婚旅行にお持ちになった着物にも筥迫を使う。

    いいアイデアですね。

     

    刺繍半襟を使ったアンティークな装いでは、襟を広く開けるため、中央の目立つ位置で筥迫を主張できるのですが、通常の着付けは襟を深く合わせるので、落ち着いた位置に筥迫が収まり調和するものなのです。

    とても同じ筥迫を使っているようには見えませんが、これも自作の筥迫ならではの使い方です。

    いかにもな結婚式場の筥迫ではこうはいかない。さすがです。

     

    まいのすけさんはびら簪を外して飾り房だけにしていますが、パーティーならびら簪だけというのも素敵です。

    飾り房&びら簪の組み合わせは、さすがにド派手な振袖でしかバランスが取れないので、あくまで正装使用で。

     

     

     

    花嫁さんの筥迫作り

     

    花嫁さんになる方がご自身で筥迫を作るとなると、お式の準備で多忙の中での同時進行になります。

    最近はほとんどの方が仕事をしながらの準備になるので、考えるだけで大変そうです。

     

    このミッションを無事完了させるためには、周到なスケジュールで進めることが大事です。

     

    まいのすけさんの場合は、昨年12月に縢襠付筥迫の教本と筥迫&花嫁小物の材料をご購入いただき、実際のお式は4月でした。

     

    筥迫よりも先に「飾り房」から作り始めたそうですが、婚礼で使う飾り房は三種類。

     

    1)筥迫房(本体とはまた別の難しさ)

    2)末広房(房が二つあるので、実は筥迫房より大変)

    3)懐剣房(一番の大物、最大の難関)

     

    と、筥迫本体を作る以上に時間がかかるのではないかと思います。

    大変なところから先にやっつけてしまおうということですね。

     

    実際に、懐剣房だけで丸半日、筥迫房、末広房一式は、土日の半日ずつを使って2日で完成したそうです。

    房は芯が湿っている間に一気に作業しなければならないので、このように休日を使って作るのが賢明ですね。

    (筥迫房、末広房などは、結びと房部分と日を分けることも可)

     

    筥迫本体は工程が分かれていますから、仕事から帰った平日に毎日少しずつ進めると慎重に作業できるので、意外と失敗が少ないかもしれません。

     

    筥迫作りで失敗するケースとして、早く作りたくて焦って教本の内容を見落とすことがほとんどです。

    よく聞くのが、「千鳥掛け」の際に、前面の三つ折り部分も一緒に縢ってしまった、、、という事例です(要注意)。
     

    まいのすけさんは、柄出しを考えたり、型の写し、裁断などの前段階を、平日の夜に1〜2時間ずつに分けて1週間くらいで準備したそうです。

    そして土日の2日間で抱き合わせをして完成。

     

    全体のスケジュールでは、衣装を決めた後に筥迫作りを決心し、小物合わせの時に完成したものを持っていきましたので、式の3ヶ月前位に出来上がったそうです。

     

    絶対失敗したくなかったら、このぐらいゆっくりと慎重に進めるとよいですね。

     

    そして大事なのは、まいのすけさんはこの本番用の前に一つ練習で筥迫本体を作っているということ。

     

    留袖はネットで購入したそうです。

    こんなすてきな留袖にハサミを入れるのはちょっと心が痛くなりますが、留袖は意外とお安く入手できるので、端切れを探すよりは楽かもしれません。

     

    ちなみに、留袖を選ぶ場合は前身頃の目立つ柄では選ばないでくださいね。

    おくみで柄が切れていますし、メイン柄は大きすぎて筥迫には使えない場合がほとんどなので。
    端っこの小さな柄の色味を見て決めましょう。

     

    そして、たっぷり材料はあるのですから、是非一度練習してから本番用を作ってください。

     

    筥迫はね、思いを込めて作るものですから(嫌でも思いが入っちゃう)、一生の宝物になるように大事に丁寧に作ることを心がけましょう。

     

     

    志古貴再び

     

    黒引きずりに「真紅の志古貴」、よくぞ使ってくださいました。

    昔なら志古貴がなくちゃ花嫁さんじゃない!ぐらいの価値観はあったと思います。

     

    花嫁さんから志古貴姿がなくなってしまったのは、たぶん打掛けがレンタルできるようになってからですね。

    打掛けに志古貴をしても後ろのリボンは見えないですし、打掛けの後ろ姿には邪魔なだけのものですから。

    (それに抱え帯の方が作るのが簡単、筥迫セットも安くできる!)

     

    花嫁さんの後ろ姿は、真紅のリボンが垂れ下がる様が何といっても色っぽい。

    筥迫は花嫁さんでなくても使えますが、懐剣や志古貴はそれこそ花嫁さんしか使わない飾りですから、打掛けを着ないなら、是非、志古貴を使ってほしい。

     

    私のようなおばさんは、筥迫とあの真紅の志古貴姿に心ときめいてしまうんですわ。

     

     

    長い「志古貴(しごき)」がなくてつなぎ合わせたとのことですが、大人用の志古貴がなくて、子供用の志古貴を二枚剥いだということでしょうか。

    最近は大人用の志古貴もよく見かけるようになったと思うのですが、それでもポピュラーというほどではないのかもしれません。

     

    実はタイムリーにも、私も今、日本刺繍を施したストールにフリンジを付けるという仕事をしています。

    筥迫作りだけでこんなに忙しいというのに、専門外の仕事を引き受けてしまったのは、フリンジが志古貴と同じ七宝編みで、いつか志古貴も自分で作ってみたいという気持ちがあったので、興味本位で気軽に引き受けてしまいました。

    ただの七宝編みだし、そんなに難しくないと安易に思ったのもあります。

     

    しかし、今ではその安易さを後悔しています。

    難しいのは七宝編みとかそんな技術的な問題じゃなかった、、、。

     

    これはまたいつか別のときに記事にしたいと思います。

     

     

     

    これらの写真は、一般の方々が自作の筥迫お披露目を目的として、ご厚意で掲載させていただいております。

    画像の無断転載、複製は悪用される恐れがありますので、固く禁止させていただきます。

     


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    【2016.07.14 Thursday 18:59】 author : Rom筥
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