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組入れ 〜念珠入れ&くり口名刺入〜

4月10日訂正4月11日(0:00)です!)に申し込みが開始する『念珠入れ(5月6日開催)』ですが、急きょ『くり口名刺入』を組入れにすることに致しました。

つまり念珠入れと一緒に名刺入れも作るということです。

組入れとは袋物に袋物を「in」することです。

 

こちらの講座名は『念珠入(組入)名刺入』に改称しました。(4/11)

 

 

「なぜ念珠入れに名刺入れ?」と思っていませんか?

 

それは、この型の本来の名称が「折襠付紙入」だからです。

 

一般的に「折襠付紙入」といわれてもすぐにイメージできないと思いますので、現代では念珠入れとしてよく使われている型ということで、愛称的に付けてみました。

 

つまり念珠も入れることができるというだけで、念珠入れ専用というわけではないのです。

 

私はもっぱら懐中用に使っています。

柔らかい芯を使っているので、体に添いやすく、薄く横幅があるので筥迫のように落としがなくても落ちることはありません。

 

あくまでも自分の好きな物を入れればいいということでこの組入れになった次第です。

 

 

 

組入れ

 

これをなぜ組入れにしようと思ったかと言いますと、今年の刺繍教室の新年会で着物を着た際に、何気に作ったこの組入れが気に入ってしまったからです。

 

どちらも貼り込み的には初歩の型なので、筥迫に比べれば気軽に作れるところがいい。

 

私はこんな仕事をしていますが、実際に着物を着る機会なんぞ年に一度ぐらいしかない。

だから自分のための袋物なんてほとんど作らない。

 

そんな私なので、出かける前日ぐらいになって胸に入れる物がないことに気付き、慌てて出発前3時間ぐらいで作りました(苦笑)。

まぁ自分用なんてそんなものです。

 

布をじっくり探している暇などないので、とりあえず当たり障りのない生地を探し出し、これに前金具を付けて出来上がり(前金具の重さで被せが安定するので、懐中専用なら裏の留め具がなくても問題なし)。

着物に合わなければ全懐中にすれば良し、ぐらいの適当さ。

 

あとはお気に入りの3本立ちの「ぶら」を、こちらも組入れた「鏡」に付けて出来上がり。

 

 

これで中にお札と少々の小銭、そしてスイカ(ICカード)。

う〜ん、なんだか厚みが単調。

 

元々、念珠という不定形なものを入れる目的で作ったこともあり、厚紙芯は使っても0.25。

つまり、平らな状態だと魅力がない。

 

ほんのり中央が膨れる(念珠を入れてちょうどいい)ぐらいの厚みがある方が格好がつくんだなこの型は。

 

すでに念珠入れはできた。

そしてまだ30分の猶予がある。

30分で作れるものといえば、名刺入れでしょ!

 

シンプルな念珠入れも名刺入れを組み入れれば、

まぁすてき♡

 

そう、袋物には「組入れ」という概念があった、ということをこれをきっかけに思い出したのでした。

 

 

講習会で作る念珠入れは、あくまで念珠も入れられるように(つまりバッグインする目的で)留め具は必須。

 

筥迫は単体で完璧な懐中物ですが、こんな派手なもの日常で使える場はそうそうない。

 

実用できる懐中物というのは、ある程度どんな着物にも合って、そればかりが目立ちすぎてもいけない。

尚且つ気軽に使いたい。

 

でも凝った部分もなきゃつまらい(なんてわがまま)。

 

だって懐中物だものハート

 

「懐紙入れ」に「楊枝入れ」もいわば組入れになるわけで、昔の袋物なんて、やたら色々なものを組入れにしていました。

こうなると、もう胸にバッグを入れているようなものです。

 

いや、そもそも懐中物は胸に入れるバッグなのです。

 

現代の着付けの仕方では、たくさん組入れにした袋物を懐中するほどの余裕はありませんから、せめて生地を揃えたものを2〜3点組入れにする、なんてのが乙なのではないかと思います。

 

このように組入れすることによって、懐中袋物の楽しみ方は更に広がることでしょう。

 

 

 

くり口名刺入れ

 

くり口名刺入れの「くり口」とは、湾曲した口(物を入れるところ)のことです。

 

この「くり口名刺入」は、昔の袋物細工ならどの本でも初めの初めに出てくるお決まりの型。

 

こんな本ばかり見ているので、以前は袋物の基礎はくり口名刺入!という思いが頭から離れませんでした。

しかし「名刺れの講習なんぞに誰が参加したいと思う?」という素朴な疑問もあり、見て見ぬ振りしていたのです。

 

初心者には2〜3時間のワークショップの方が参加しやすいとわかっちゃいても、貼り込みは使う道具が多いので、それを名刺入れのために全て揃えてもらうのも何だし、ではそれを自分が全て用意するのか?と考えると、2〜3時間の講習費のためにあの大荷物を抱えていくのは無理、、、というのが単純な理由。

 

とはいえ、この名刺入はいかにも貼り込みらしい作り方をするので、作るのはけっこう楽しい。

講習会のどこかで作りたいという気持ちはあったので、念珠入れに組入れできれば好都合。

 

念珠入れはシンプルすぎて、実用性はあるけれど萌え感に乏しい。

でも名刺入れと組入れで一気に萌え度アップ!

 

くり口に限らず、名刺入れにはとても楽しい細工を施したものが多いので、名刺入ればかりたくさん作る名刺入れマラソン!なんて講習会もいつかできたら楽しいなと思っています。

 

 

 


「貼り込みの基礎」があってこその組入れ

 

去年までの講習会であれば、念珠入れは初心者対象だったので、当日に念珠入れを作るだけで精一杯だったと思います。

名刺入れを一緒に作ろうなどという発想さえなかった。

 

しかし、今年からは基礎で金封袱紗をたくさん作ってもらうことにしているので、次の初級で名刺入れを組入れにしようという発想ができたのだと思います。

 

入門の金封袱紗では、講習会で1点、自習用の教材が2点、懐紙挟みができる型も付いているので、自宅で最低これだけ作っていただければ、初級の念珠入れで組入れで作れるぐらいに手は慣れているはず。

 

この金封袱紗は、貼り込みの基礎を学ぶことを第一の目的としてはいますが、単純な型でたくさん作らせて貼り込みというものに手を慣らしてもらう、そのレベルをもって次のコースに進んでもらう、という内容で考えられています。

 

とはいっても、実際講習会で実践してみなければわからないことではあるので、セットで作ることによって時間がかかりすぎるようであれば、その次の講習会で単体に戻す可能性もあります。

 

これが組入れとして成り立つかどうかは、5月6日の念珠入れ参加者の肩にかかっているというわけです(とプレッシャーをかける)。

 


念珠入れにお札を入れる場合は二つ折りしなければ入らないサイズなのですが、これはこれでバランスがいい形なので、お財布というよりは携帯用にお金が少し入れられるぐらいに考えてください。

お財布目的の型はまた別途考えます。

 

それでも、お金や鏡、ICカードに名刺入れを組入れれば活用範囲は広がります。

 

講習会費はほんの少しアップしますが(500円ぐらい?)、たぶんご満足いただけるとは思いますので、ご興味のあるチャレンジャーの参加をお待ちしております。

 

もちろん金封袱紗はしっかりと復習してきてくださいね!

 

 



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comments

申込日、変更ですか?ショップだと11日になっていますが。

  • 郁駒屋
  • 2017/04/08 8:17 PM

ごめんなさい!間違えました。
おっしゃるとおり、4月11日(火)です!
(0:00開始なのでつい、、、汗)

  • rom筥
  • 2017/04/08 11:05 PM
   

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