『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
 
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日本刺繍の紙入れ Allieさんの作品
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    今回はAllieさんから依頼された刺繍裂で仕立てた四ツ襠紙入をご紹介させていただきます。

    Allieさんは以前もガルーダの紙入れでご紹介させていただきました。

     

    そのときの紙入れはとても気に入って使ってくださっているようで、今回も四ツ襠紙入れをご依頼いただきました。

    こちらはAllieさんの義姉さんへのプレゼントということで、義姉さんの好きそうなオーソドックスなデザインで、義姉さんの訪問着の色に合わせて色合を決めたそうです。

     

    内布はお任せでしたが、かなり悩みました。

     

    紙入れともなると内布に柄物を使うことが多いのですが、このようにかわいいピンク地に合わせるとなると、あまり主張が強い物だと表の「オーソドックスなデザイン」を台無しにしてしまいます。

     

    無難に無地(緑系か紫系か)でまとめれば外すことはないけれど、あまりにも主張がなさすぎてもつまらない、、、。

     

    Allieさんのご指定により、あえて小はぜと掛けはつけていません。

     

    ということで、かわいすぎない程度にかわいいこんな内布を選択をしてみました。

    被せを開いた時にほっこりする気持ちは多少なりとも狙いたいので、あえてギリギリの選択(懐中袋物だもの)。

     

    紙入れは筥迫と比べると外観に特徴がなさすぎるので、通常は襠にこの内布を使って差し色にすることをオススメしています。

     

    しかしながらAllieさんの義姉さん=大きな子供がいるぐらいの年齢の方?と考えると、更には好みもわからない方にかわいい鹿の子柄なんて使えない。

    そのような場合は、襠は表布をそのまま使う方がハズレがない。

     

    表は身につけるその人自身に合わせなければなりませんが、袋物の内布は「羽裏」のような考え方で、年配の人でも派手な〜かわいい〜羽裏は許される。

     

    自分に似合う、似合わないよりも、純粋に好きな柄を楽しんで使う、そんな考え方でよいと思います。

     

    今回のような刺繍物は絶対に表が主役扱いなので奇をてらうような布合わせはしませんが、そうでない場合は「内側の柄を引き立てるための表布」という考え方もあるので、今回はどちらに重きを置くかと考えるのが毎回楽しい。

     

    そのような意味では、江戸型などは表も刺繍ごっちゃり、内布も柄物!という派手派手尽くしにするのがrom筥流。(江戸時代の筥迫で、内布に柄物を使っているは見たことがない)

    徹底的に実用ではないものだからこそ、徹底的に作品にしやすいという考え方です。

     

    「布合わせ」は懐中懐中物を仕立てる面白さの一つであることは間違いありません。

     

    仕立ててから、もう少し被せを長くすればよかった、、、と反省。

     

    この型は四ツ襠紙入の「ペン刺しなし」を使っているのですが、「前金具」をつけることを前提にした型紙を使っています。

    つまり、金具が引き立つ被せの長さに調整しているということです。

    でも金具をつけないなら、あと5〜8mm被せを長くして刺繍面を広くすればよかった。

     

    画像ではちょっとわかりずらいのですが、この表布は地紋があります。

    実は表でこの地紋が「被せと柄合わせされている!さすがrom筥さん!」とAllieさんからお褒めの言葉をいただきましたが、ははは単なる偶然です(冷汗)。

    そんなところまで気を使える余裕はまだない、、、。

     

     

     

    最近は筥迫ではない刺繍の袋物もけっこうご依頼いたくようになりました。

    筥迫は未婚のお嬢さん(花嫁含む)というイメージが強いので、ある程度年を経てしまうと礼装で出かけることも少なくなりますし、このようにあっさりした紙入れの方が気兼ねなく身につけられるから好まれるのでしょう。

     

    懐中物は目立つのでその場に応じたTPOを考えるのは必要ですが、こんな紙入れなら派手な主張はしないので安心。

    だからこそ人の目にはつきにくい内側に最大限の工夫をして楽しんでほしいと思います。

     

    とはいっても、こんな紙入れを派手に扱うこともできます。

     

    江戸時代は筥迫は特権階級の特別な装身具でしたが、明治以降はこんな紙入れに胴締めを付けただけで筥迫扱いするぐらい、筥迫は庶民のものになりました。

     

    筥迫と紙入れの違いは、広義では胴締めがあるかないか、狭義では二層式の角付きかそうでないかぐらいのものです。

     

    びら簪も持ち出し口に挟み込めばいいですし、びら簪が派手ならば引き出し鏡を加えて、そこにブラや房をつけて入れればいい。

     

    このように懐中物は色々な着せ替えができる柔軟性の高い装身具なのです。

     

     

     

     

    お針子会 日本刺繍作品展

     

    今回作品を掲載させてくださったAllieさんは、私と同じ刺繍教室に通うお仲間です。

    私のブログによく登場するつる姫さんmidoriさんも同じです。

     

    刺繍教室の人は比較的ブログ掲載の了承をいただきやすいのですが、今年も二年半に一度の「作品展」の時期がやってきますので、これらの作品も一堂に会します。

     

    私は刺繍に関しては真面目にやっているとは言い難いのですが、なんとか櫛入れ、四ツ襠&扇子入、式部型小物入、江戸型筥迫を作成予定です。

     

    今年は定家文庫のような大物はありませんが、今まで袋物に興味のなかった方々も少しずつ参加してくださるようになったので、細かいものが色々と出ます。

     

    マグロなmidoriさんは日本刺繍の風呂敷(!)を作る予定でしたが、風呂敷に仕立てるにはあまりにも無理があると相談を受け、3箇所あった図案をそれぞれ袋物に仕立てることになりました。

    そのうちのメインは若冲の虎。

    それをこれから金糸駒取りで平埋めする(和宮さんの袋物を参照)とのことで、それを金風袱紗に仕立てるのが私の仕事。

    (平埋めの袋物なんて仕立てたことないので今からドキドキ)。

     

    最近よく袋物仕立ての依頼が来るM.Wさん。

    手が早いので次々と作品を作ってくださるのはうれしいのですが、嫁ぎ先が決まっているものばかりなので作品展に並ばないのがすごく残念、、、。

    まだご了承いただいていませんが、いつか画像だけでもブログで掲載させていただければと思っています。

     

    マダムKもあいかわらずSD着物で参加です(今回は人形筥迫も付けるらしい!)。

     

    まだご案内はがきはできていませんが、もしご都合のつく方は是非予定を開けておいでくださいませ。

    場所はいつもの池袋のオレンジギャラリー(南口出てすぐ!)です。

     

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    第3回 お針子会 日本刺繍教室作品展

    2017年 11月11日(土)〜14日(火) 

    於:ORANGE GALLERY(池袋)

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    私もこれから作品展に向けて必死に刺繍に励みます!

    (予定のものが全て仕上がるかは神のみぞ知る、、、)



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    【2017.06.25 Sunday 09:47】 author : Rom筥
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