『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
 
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縢襠付筥迫 内容ちょっと変わります
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    9月の講習会『縢襠付筥迫』は、現代のザ・筥迫!ともいえる定番型の筥迫です。

     

    講習会は今では多くの講座が開かれておりますが、一番初めはこの縢襠付筥迫しかなかった、、、(遠い目)。

     

    そして去年までは誰でも筥迫コースが受講できたので、教本を見て自分一人で作るのはちょっと不安、という方のための救済の場でもあったのです。

     

    しかしながら今年は縢襠付筥迫を中級においてしまったので、救済という目的はなくなりました。

    それでは講習会における縢襠付筥迫の立ち位置とは、、、。

     

     

    教本と講習会

     

    筥迫は伝統の工芸品というものではないので、とにかく一から作り方を考え出さなくてはなりませんでした。

     

    そりゃ現代でも筥迫は売られていますよ。

    でもね、かつての筥迫職人たちが作っていたような、技巧を凝らしたすばらしい筥迫の作り方とは雲泥の差があるのですよ。

     

    私はその職人技の筥迫を目指しているわけですが、この世の中で筥迫を必要とする人たちの順は、1)花嫁さん、2)七五三、3)成人式であり、とにかく筥迫というものを作ってみたい〜(趣味で)という人たちは極わずかであります。

     

    講習会を始めた頃は、花嫁さん(やその母)が自分の筥迫を作るために来るだろうと思っていました。

    しかし私の予想に反し、現実の受講者は「昔から筥迫に憧れていたんです〜」という筥迫に夢を抱いたかつての乙女たちでした。

     

    レンタル衣装を主とする現代の花嫁さんにとっては、赤白しかないレンタルの筥迫ではなく、もう少しオリジナル感のあるお手頃価格の筥迫がほしい!が現実で、私が目指す職人仕立ての筥迫はほぼ必要とされない。沈

     

    もちろん、筥迫に対する特別な気持ちが花嫁さんたちから失われてきたとしても、現代まで筥迫というものを保ち続けてきてくれた日本の婚礼文化、和装の花嫁さんたちへのアプローチをおそろかにするつもりはありません。

     

    ただ、教本で教える筥迫と講習会で教える筥迫では存在意義が全く違う、ということを私自身が再認識したということです。

     

     

     

    縢襠付筥迫の「本体」

     

    縢襠付筥迫で使う厚紙の種類は、教本では1種類(0.7)ですが、講習会では3種類の厚紙を使い分けぐらいはしていました(主に被せ裏と鏡面を美しく仕上げるため)。

     

    しかし今年からは堂々の中級コースになったので、それなりの内容に変更します。

     

    まず、教本で使っている「キルティング芯」と「接着芯(薄)」は使いません。

    「綿芯」は他の二種類の綿芯を使い分けます。

    被せ、胴締め、胴、では「型芯」を使わない作り方をします。

     

    もう一つはずっと悩んでいた「柄合わせ」をすることにしました。

     

    本来、柄合わせというのは生地の厚みによって当然柄がズレるのですが、教本の柄合わせ用の型紙はあくまでも「薄手の生地」を使うことにより、70%ぐらいの人は合うかな?という程度のものです。

     

     

    私が仕事で作る筥迫はほとんどが「刺繍裂」です。

     

    刺繍裂は人の手が加わった布なので、柄合わせ用の型紙を使っていたとしても、刺繍裂に合印を入れていたとしても柄も、布地の厚みの違い、刺繍の歪みや縮みなどにより、容易に柄はズレます。

     

    これらの装飾裂にも対応できるように、型取りはアタリをつけるぐらいに簡易に行い、あとは自分の目で確認しながら柄合わせをしていく方法を教えたいと思っています。

     

    しかしながら、一回も筥迫を仕立てたことのない人にこの方法が通用するのかもまた悩むところ。

     

    講習会は型の作り方を教えるところではありますが、縢襠付筥迫だけは教本も出ていることですし、あらかじめ教本でいくつか予習しておくとより理解しやすいかなとは思います。

     

    講習会ではプリント生地で作りますが、筥迫はプリント生地で作っていると必ず限界がきます。

     

    やはり筥迫は装飾裂あってのものだと思いますので、これからは装飾裂にも対応できる内容を目指したいと思っています。

     

     

     

    縢襠付筥迫の「飾り房」「巾着」

     

    縢襠付筥迫と連日で行われるのが「巾着と飾り房(筥迫用)」です。

     

    巾着は、私が筥迫作りの中で一番難しいと思っている部品です。

    巾着をきれいに仕立てられるようになるのはとても難しい。

     

    巾着がうまく作れている人は、筥迫本体もきれいに作れていることが多いです。

     

    巾着は「造形」なので、教本では最も説明しづらく、また講習会に参加したとしても一回だけではほぼ教えた通りには作れません。

    巾着をきれい作りたいと思うなら講習会に何回か来る必要があるでしょう。

     

    最近では二回目以降の人から、巾着に「内布」を付けて作ってもらうことにしています。

    巾着に型を貼れない厚布には、型を貼らなくても作れる方法もあります。

     

    こちらの画像の作品は、11月の作品展に向けてお仕立てを依頼されているもので、今出来上がったばかりです(本体は三段口扇襠筥迫です)。

    最近、私はこの飾り房をこれまでと違う技法で作っています。

    うまく形が取れないという人がけっこういるので、安定して形が取りやすい作り方を研究しました。

     

    外見上の違いは、中をめくってもティッシュが見えるのはわずかなこと。

    (以前の作り方だとティッシュが丸見えですからねぇ)

     

    以前、本職の房屋さんが切り房を作っているところを見たことがあるのですが、そこからヒントを得た作り方に改良してみました。

     

    これまでの力技(!)な作り方から、もう少し技巧的な作り方になっています。

     

    これで一定の安定した形に出来上がるようになったとは思っているのですが、それはあくまで自分自身だけのお話。

    技巧的になった分、講習会に来る人がこの作り方で同じようにできるのかはまだわかりません。

     

    うまくできないようであれば、初回の人は副読本の作り方で、二回目以降はこの作り方というように分けるかもしれません。

     

     

     

    9月17日(日)開講の『 縢襠付筥迫(基本)硬綿・折返し』はまだ少しお席あります。

    ただし、22日0:00以降は申し込み画面が「飾り房と巾着」に切り替わってしまいますので、その場合はこちらの画面からお申し込みください(カートに入れる)。

    ※22日0:00までに申し込み画面が消える、22日0:00以降の縢襠付筥迫画面内のカートが消えていたら満席ということです。

     

    9月18日(月祝)の『 巾着と飾り房(筥迫用)』の申し込みは、

    8月22日0:00から始まります。

    ご興味のある方は是非どうぞ。

     

     

     



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    【2017.08.20 Sunday 13:50】 author : Rom筥
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