『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
 
<< 2017.9講習会『縢襠付筥迫』 | main | 講習会申し込み訂正 >>
端切れと刺繍
0

    元来袋物は僅少の布帛を利用して、種々の手芸品を製作するものなれば、之を学習するものに、布帛類の利用法を教え、自ずから事物に対する経済の思想を養うの利あり。

    袋物細工のしるべ(大正六年発行)

     

    着物は着られなくなっても、それを解けば変形の少ない一枚の布になります。

    近代的な国と言われる日本で、端切れの需要があり、小さな欠片までが流通する、そんな文化が私はとても好きです。

     

    私が実践している懐中袋物はその最たるもので、我が家は常に大小様々な端切れであふれかえっています。

     

    もちろん刺繍をするときは、当たり前のようにこの端切れの中からイメージにあった布を探すことになります。

     

     

    端切れの柄から刺繍

     

    自分が忘れ去っていたところから意外な端切れを発見するとお宝発掘的な感動があるのですが、ある時やたらとかわいい柄を見つけてしまいました。

     

    しかし型に起こすには小さすぎて、部品として使うのは厚みがありすぎて、何に使うこともできない。

    でもこんなかわいい柄を活用できないなんて、、、と考えた末、この柄を広い面に刺繍することを思いつきました。

     

    とは言っても、型は「櫛入れ」(15cm程度のつげ櫛入れ)なので出来上がりはかなり小さいです。

    これにびっしりと裏面まで刺繍を施しました。

     

    現代人の感覚からすると、こんな小さなものにこんな刺繍の仕方するなんて〜と思われること必至なのですが、でも私の中の袋物は「小さいモノに超こだわる」イメージなんですよね。

     

    刺繍は出来上がったものの、仕立てはお客さんからの依頼品が優先。

    自分のものは作品展の直前に仕上げることになると思うので、どんな出来になるかちょっと不安ですが(間に合うんかいな)。

     

     

    マグロこその刺繍

     

    今回の作品展は定家文庫のような大物(袋物にとって)は出ませんが、細かい作品が17点ほど出ます(セット物もあるので実際はもう少し多いぐらい)。

     

    今回の袋物コーナーの一番の目玉は、何といってもmidoriさんの「紙入れ」です。

     

    当初、風呂敷(!)に刺繍をしていたmidoriさんですが、全てを作品展までには仕上げられない!ということから、今できている刺繍を生かしてどうにか袋物にできないものかと、midoriさんと先生から相談を受けました。

     

    できている刺繍は三箇所。まだ台張りされている状態。

    ギリギリ裁断すれば「金封袱紗」と「懐紙挟み」なら取れるだろうと判断しました(作品からのよもやの端切れ使い)。

     

    ただ、メインの柄が派手なのに、型が単純すぎてつまらない。

     

    そこで更にある提案をしました。

    普通の人には勧められないけれど、無駄なエネルギーに溢れているmidoriさんにぴったりな技法です(笑)。

     

    おかげでマグロなmidoriさんでさえ、やつれる作品となりました。

    しかし短時間でこれをやりきる能力がすごい(ちなみに彼女はフルタイムでお仕事をしています)。

     

    この勢いだったら風呂敷でも十分間に合ったと思うのですが、いかんせん風呂敷なのでモチベーションが上がらなかったのかもしれません(苦笑)。

     

    単純な金封袱紗の型ですが、中の金封より袋の方がずっと高価に見えるだろうという仕上がりなので、一応「紙入れ」としておきます。

     

    しかし刺繍はすごいけれど、こんなの仕立てたことないので、これから私が汗をかくことになりそうです。

     

    どんなものに仕上がるか、ご興味のある方は是非見に来てください。

     

     

    刺繍ができる帛に変える

     

    お針子会の刺繍教室の作品もついに来月に迫りました。

     

    この間、講習会も5回入るので(涙)、合間をぬって仕立てに追われているのですが、更に自分の刺繍もこなさなければなりません。

     

    自分が出品できる作品があまりにも少なかったので(前出の櫛入れ、式部型小物入れ)、途中から小さな袋物セットを作ることにしました(名刺入れ、扇子入れ、四ツ襠紙入れ)。
     

    他所に布を探しにいく暇がないので、このためだけにわざわざ布を染めてもらいました。

    しかし出来がった色がどうしてもイメージに合わない。

     

    そこで実家に積まれている端切れの段ボールを思い出し、その中に何かいい生地はないかと宝探しに行きました。

     

    運良く希望通りの布を探し当てたのですが、またしても難が、、、。

     

    すでに使い込まれている古裂は、布が弱っているので刺繍の針を入れた時に目が動きやすい。

    更にやろうとしている図案も細かい。

     

    あまりにガタガタな出来に投げ出したくなったところ、前回の作品展で紬の端切れに刺繍をした際に「接着芯」を貼ったことを思い出しました。

     

    日本刺繍は目のつまった帛を使うことが多いので(ほとんどが新しい反物だし)、接着芯を貼るという発想があまりないんですね。

    (他の刺繍はよく貼るらしいですが)

     

    以前は不織布の薄手接着芯しか思い浮かばず使っていましたが、私はどうしてもこの不織布というものが気にいらない。

     

    そこで他の接着芯を色々と取り寄せ使ってはみるのですが、どれも帯に短し襷に長し。

     

    以前、後藤コレクションの後藤勝子さんから、そのような時はこれを使うのよと言われたある素材があるのですが、その使い方をしている人が周りにいない。

     

    試行錯誤の末、自分なりのやり方で何とか使ってみたところ、

     

    布の目が動かない、、、!

     

    たぶんやり方は今後も変わる可能性大なので今は書きませんが、いつか技法が安定したら詳しく書きます。

     

    とりあえず今日は仕事が詰まっているのでここまで。

     

     

     


    ▼筥迫工房のお店


    ▼筥迫掲示板
    筥迫工房の教本や自慢の細工物を、皆さん自身で披露できる掲示板です。写真のアップロードが簡単になりました(一回の投稿で6枚掲載可)。丹誠込めて作った筥迫を大勢の人に見てもらいしましょう!

    ▼携帯からも筥迫掲示板2に投稿をアップロードできます。
    こちらのQRコードからアクセスしてください。


    筥迫工房へのお問い合わせ
    ※時々ショップからのご注文確定メールが届かないことがあります。
     そのような場合も、こちらからご連絡ください。


    もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。
    にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ
    にほんブログ村

    【2017.10.02 Monday 14:52】 author : Rom筥
    | 雑記 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
    この記事に関するコメント
    コメントする









    この記事のトラックバックURL
    http://rombako.hakoseko.mods.jp/trackback/982089
    トラックバック