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2018.2 講習会『念珠入(組入)名刺入』

2月の講習会は『念珠入(組入)名刺入』でした。

この講座だけは年3回あります。

そのぐらい基本中の基本というべき懐中物です。

 

R.Sさんの作品(東京都在住)

 

M.Kさんの作品(イギリス在住)

N.Nさんの作品(東京都在住)

薄手の帯地を使った作品です。

薄手とはいっても、このサイズの嚢物を作るときは厚手扱いです。

初心者レベルの人には、初めて型を作る大変さに加えて、布扱いの難儀がプラスされるのであまりお勧めはしませんが、いかんせん講座のサンプル画像に憧れてくる人が多いので、このような生地を選びたくなる気持ちはわかります。

確かに厚手の生地で作ると仕上がりがとても立派なので、とりあえず現段階では念珠入れに限っては可にしていますが、厚手生地には相応の扱いというものがありますので、そのうち厚手生地を専門に使うような 講座を企画しようと思っています。

 

K.Nさんの作品(兵庫県在住)

 

E.Tさんの作品(東京都在住)

念珠入れは単純な型の嚢物なので初級コースですが、現代の日本人が忘れ去ってしまった精密な貼り込みの技法で作ります。

去年からのステップアップ講座に移行してからは、糊の扱い方を徹底的に教え込んでいるので、5時に終わる頃には皆さんぐったりしています(笑)。

この型の技法は二段階方式で完結します。

念珠入れが基本にして、四ツ襠紙入で更に上の技法を学びます。

四ツ襠を受講したい方は、しっかり念珠入れを復習してから来てくださいね。

 

H.Sさんの作品(神奈川県在住)

 

K.Oさんの作品(神奈川県在住)

 

 

 

『縢襠付筥迫』講習会

 

講習会でよく縢襠付筥迫の話が出るので、最近の傾向などお話ししたいと思います。

 

講習会を受講される方々のほとんどは、縢襠付筥迫に憧れて参加されるようです。

(きっかけは筥迫でも、結局は貼り込みの楽しさに目覚めて他の講座を制覇する人が多いのですが)

 

傾向としては、純粋に筥迫というものを作ってみたいという方、教本を見て一人で筥迫を作る自信がないので受講したという方に分かれると思います。

 

ショップで販売している教本は、人生で一度の筥迫を作ることを目的とした婚礼や成人式、七五三が対象です。

初めてでもぶっつけ本番で作る人がほとんど。

 

それを考慮して、扱いやすい材料を選んだり、作り方を変えたりしています。

ハレの日のためだけに筥迫が必要な方には、あまり問題はない違いと思います。

 

かたや講習会の筥迫は、去年から最低3講座は出て初めて受講できる中級コースの内容に変更しています。

こちらはより本格的な筥迫作りを目指しているので、教本とは根本的に考え方が異なります。

 

一昨年までの「作品を作るための講習会」から「作り方を学ぶための講習会」へ方向転換しているので、「筥迫作りの救済」という目的には合わないかもしれません。

 

 

教本を見て作る自信をなくしたという方も多いのですが、貼り込みの考え方は現代人にはちょっと馴染みのないものなので、頭で一生懸命理解しようとするとよけいにこんがらがって怖気付いてしまうのでしょう。

 

こういうものはあまり頭で理解しようとせず、とにかく一つづつコマを追うことです。

 

それでも理解する自信がない場合は、入門コースの金封袱紗に出て貼り込みの基礎だけ習ってみるというのも手です。

 

基本的な考え方だけでもわかると、意外とすんなり教本に入っていけるかもしれません。

 

中級の縢襠付筥迫は、教本よりずっと手間をかけた本格的な作り方をしますし、最近は「柄合わせ」の生地を持ってくるという指示があるので、以前のように自分の好きな生地で作ることができない。

 

柄合わせができる生地というのは、連続プリントのある「小紋」のようなものになってしまい、結局筥迫に合いそうな派手な生地のものには連続プリントのものが少ない。

結局、自分の作りたいものは講習会では作れないということになります。

 

ですから、教本を見て一人で作る自信がないから受講したという方には、そこまでお金を費やして筥迫を作るのはもったい気がします。

 

装飾裂以外の規制の裂で筥迫を作るとき、一番難しいのは効果的な「柄出し」です。

どこにどのような柄を持っていくるかで、筥迫の出来が全く変わってしまうので。

 

初心者には筥迫作りより、実はこれが一番ハードルが高いのではないかと思っています。

 

そこで提案なのですが、どの講習会でもいいので、そこに目当ての布を持ってきていただければ、講習終了後に柄出しして差し上げます。

あとはご自宅で教本を見ながら自作する。

 

それなら筥迫以外の余計な講習にお金を使うこともなく、また先生から「こんないい加減な作り方じゃダメ!」なんてうるさいことを言われずにすみます(笑)。

 

ただし、別の講座で筥迫用の柄出しを希望する場合は、必ず講習会前日までに「縢襠付筥迫用の型」をもってきてほしいと連絡ください。

柄出しは「型」がなければ正確な印を付けることができないのでご注意を。

 

入門コースの「金封袱紗」は、最近は申込日以降もけっこう席が空いているようになりました。

新しい方には、以前より申込やすくなっていると思います。

 

 


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