『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
 
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二ツ折小被付筥迫
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    久々に「二ツ折小被付筥迫」を作りました。

     

     

    こちらは型の変更はないのですが、講習会のサンプル画像を替えるために作りました。

    でもよく考えたら、二ツ折は今年は1回のみ(10/8)の開講なのでした、、、。

    来年からはまた二回に戻しますのでご容赦を。

     

    筥迫本体の外見は実にシンプルで、被せさえない二ツ折に胴締めがついただけの型です。

    その代わり付属の小物が細々(こまごま)と付いているのが萌えポイントmoe

     

    筥迫本体のシンプルな外見とは反対に、内側はけっこう凝った作りになっています。

    鏡入れと小被の付いた袋が付きます。

    鏡は差し込み式なので、ストラップ部分を引き出して取り出すことができます。

    代わりにカード等を入れてもいいですね。

     

    縢襠付筥迫のような立体的な難しさはないのですが、講習会でこれを上級レベルにしているのは、細工的な複雑さからです。

     

    とにかく、これでもかというぐらいの曲線だらけ。

     

    小さくても部品は多く(表布:5、内布:8、接着芯:2、厚紙:9)、う〜ん自分で型紙作っておいてなんですが、やたらと面倒臭いわ、これ、、、(汗)。

     

    表と色味だけ合わせて内布を選んでみましたが、無地部分がどうしても足りなくて、厚みが出て困るところ(袋内面と襠、簪挿しの内布部品)以外は、無謀にも絞り部分を使いました。

     

    古い生地なので絞りはかなり潰れていたのですが、この型は薄さが身上です。

    少しの厚みでもシビアに影響してくることから、慎重に絞りを潰しながらの作業でした。

    (講習会のときはこんな生地はもってこないでね泣き

     

     

    二ツ折紙入れ

     

    紙入れというのは江戸の中期頃から複雑な型へと発展していくのですが、平安時代の畳紙(たとうし)以後の紙入れは三つ折りの時代が長かったようです。

     

    時代が下がるにつれ薄型が流行るようになるのですが、その典型がこの紙挟みタイプの二ツ折です。

     

    二ツ折に胴締めをして筥迫風にしたこの型は、いかにも明治大正時代という感じです。

     

    この時代は、胸の位置なんて関係ないわ!といわんばかりに帯が胸の上まできている画像をよく見かけます。

    そんな時代の女持ちの懐中物なんて大きいわけがない。

     

    これぐらいコンパクトだと胸元を崩しませんが、その代わり大したモノは入りませんのであしからず。

     

    とはいえ、二ツ折の紙入れでも複雑な型を作りたくなるのが日本人の特性。

    男性用は凝った作りのモノが多かったので、分厚い二ツ折にド派手な留め具を使った紙入れもたくさん作られました。

     

     

    日本人は昔も今もストラップ好き

     

    この二ツ折筥迫の特徴は、簪挿しを横向きに本体に差し込むところです。

     

    こんな薄っすい所に入れるんですよ。

     

    江戸時代の筥迫は、箱になった部分の天面にびら簪を挿し込んでいたので、簪挿しという部品はありませんでした。

     

    それが維新以降に筥迫が復活した際に、サイズが急激に小さくなり、びら簪を差し込みづらくなったので、あえて簪挿しという部品ができたのでしょう。

     

    縢襠付筥迫の簪挿しは本体天面の幅に合わせて作られていますが、この二ツ折は天面がありません。

     

    挟みやすくするためにこのような幅に作られたと考えられますが、私はこの時代によく作られていたきりばめ細工を施した、紙挟み、栞あたりから波及した型を簪挿しに応用したのではないかと考えています。

     

    こちらの一番下の写真「蝶図彩色押絵紙挟み・しおり」を参照ください。

    (ちなみに、これは押絵じゃなくて切嵌だと思う)

     

    上と同じような型で「懐中物」とした細工物がありますが、この中には箸、楊枝、桐などの長細いものを入れて懐中していたようですが、簪なども入っていたかもしれません。

     

    上の栞をイメージして作ったのがこの飾り房です。

     

    ド派手に二本房です。

    これでびら簪まで下げたら胸元がとんでもないことになりそうですが、いいの妄想の世界で使うだけだから。

     

    リアル世界で付けるとしたら、せいぜいこんな「ぶら」だけです(だっておばさんだもの)。

     

     

    このぶらも、二色使いの結びも、どちらも取り付け部分が「輪」にならない作り方なので、金具(エンドパーツ)を使っています。

    嚢物の場合は金古美色を使いたいものですが、在庫がなくてロジウムカラーを使ったため、ちょっと現代的になってしまった、、、。

     

    でもカニカン使っておけば、簪挿しにも鏡にも付けられるので、お好みでお使いいただければと思います。

     

     

    ご迷惑をおかけしました、、、

     

    ところで、5月の「巾着と飾り房(筥迫用)」が行われますが、4月5日の申し込み日にカートが開かないというトラブルみ見舞われました。

    朝早くから待機されていた方には、誠に申し訳なく心よりお詫び申し上げます。

     

    この日は父の介護のため週2回実家に泊まる日で、朝「カートが開いていない!」という連絡をいただきました。

    急ぎ手持ちのiPadで操作したものの動かず、家人に電話して指示するものの管理画面が動作せずで、しかたなく父には食パンと牛乳だけ与えて自転車に飛び乗り家路に向かいました。

     

    ちなみに、他県の方からは片道30分も自転車に乗るのかといつも驚かれていますが、直線距離なら車で10分もかからない距離であっても、住宅密集地は一通だらけでとんでもない回り道ばかり。

    更にタクシーを呼び出している時間を考えたら、自転車で行ってもそう変わらない!

     

    管理画面がウンともスンとも動かないことにパニックになっていると、ふとした拍子に動かした別のブラウザではサクサクと動く。

     

    もう何なんでしょうね、このネットというヤツは!

    PCというのは順調に動いている分には大変便利ですが、この便利さに慣れていると、仔細なトラブルに見舞われたときのこの絶望感。

    こんな時代に生きていると、機械苦手!なんて言ってられないのがツライところ。

     

    とにかく、開始予定時間よりも1時間半過ぎてしまいましたが、カートを開くことができてほっと一息です。

     

    ご迷惑をかけてしまいホント申し訳ありませんでした。

     

     

    ストラップ「飾り房、ぶら」

     

     

    申し込みにトラブルがあった「巾着と飾り房」でしたが、講習会の筥迫コースは本体だけを作り、共通する飾り房と巾着はこちらの講座を受講していただきます。

     

    つまり、この二ツ折に付いている飾り房や巾着は、筥迫の講座では作らないということです。

     

    中級コースは下準備のみですが、上級コースは課題や付属品などを自宅で作って持参するので、それなりにハードルは高いです。

     

    いずれも作り方は副読本に載っているので、三連の基本の飾り房やこのような二つ房でもお好きなものをお作りください。

    (講習会では三連房を作ります)

     

    ただ、講習会で習ったとしても一回で習得できないのがこの房と巾着です。

     

    筥迫の本体は意匠が秀逸なので、実は出来が良くなくても一見してそれほど目立たない。

    しかしどんなに本体に心血を注いで作られたとしても、房と巾着が適当に作られていると(大体の人は適当に作っている)、残念なことに全体の完成度がイマイチに下がってしまいます。

     

    つまり足を引っ張りやすい部品ということですね。

     

    ということで、筥迫をたくさん作って慣れた人が何度も通うのがこの房と巾着の講座です。

     

    実のところ、巾着は筥迫の「肝」なんですよ。

     

     

     

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    【2018.04.07 Saturday 21:54】 author : Rom筥
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