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2018.6筥迫講習会『扇子入とハサミ入』

いよいよ梅雨に入ろうかという時期になりましたが、皆様いかがお過ごしですか?

 

梅雨が明けたら一気に夏!ということで、講習会では今月、来月と『扇子入とハサミ入』を企画しております。

これは、夏扇子がこの時期でないと探しにくいからです。

 

 

K.Nさんの作品(石川県在住)

よく「絽を嚢物に使えませんか?」と聞かれることがあります。

しかし夏場の懐中は蒸れる。

湿気(汗)でヨレヨレになるのは嚢物が可哀想とつい思ってしまうのですが、扇子入れにならぴったりの使い道ですね!

素敵なアンティークの絽は端切れとしてもよく出回っているので、夏場は絽で小物を揃えて、バッグインで持ち歩くとおしゃれかもしれませんね。

絽は透けるので、心材や下地の色を考えながらお使いください(基本は白)。

 

 

H.Kさんの作品(東京都在住)

この「扇子入れ」と「ハサミ入れ」は、「差し込む」という考え方において同じですが、何を差し込むかによって使う素材が変わってきます。

扇子入れは「布」を使っておりますが、ハサミ入れは「フェルト」を使います。

ハサミ入れのフェルトは教材として支給しますが、このように扇子入の内布に合わせたい方は、ご自分で色フェルトをご用意ください。

扇子入れとハサミ入れをお揃いにしたところで、一緒に持ち歩くような場面は、、、なさそう(笑)。

 

 

K.Nさんの作品(兵庫県在住)

この二つの型は昔からの嚢物というわけではありません。

一般的な布製の扇子入れは簡単に中から飛び出てしまいますが、この扇子入れは自分で引き出さない限り絶対に飛び出てくることはありません。

 

貼り込みの考え方で作っているので、縫って同じものを作ろうと思っても絶対にこの型にはならない。

貼り込みだからこそできる特徴的な嚢物です。

 

これは筥迫工房の講習会でオススメしているCANARYの「GX-175」専用のハサミ入れなのですが、講習会では皆が同じハサミを使っているので、目印としてハサミ入れの生地を巻きつけておくとわかりやすいかと思います(細い布に切ってサイビノールで簡単に接着できます)。

 

同じ初級の嚢物でも「念珠入れ」などは正統派嚢物なのでそれなりに大変ですが、この「扇子入とハサミ入」はほぼ堅糊だけで手貼りで作る工作物なので(アイロンは最後の仕上げのみ)、気楽に楽しめる講座かと思います。

 

 

J.Yさんの作品(東京都在住)

この扇子入れ用の扇子は、いわゆる「涼を取るための扇子」を指定させていただいておりますが、扇面が「紙製」がベスト。

 

しかしながら、最近はこの紙製があまり市場に出回らなくなってしまったようです(一昨年あたり浅草橋のシモジマには山ほどあったのですが)。

今回は、どこにもなかったので、、という方が布製の扇子をお持ちになりました。

 

「布製」というのはこのような扇子ですね。

要から扇面の先までが同じ幅という形状です(寸胴?)。

 

実は扇子がこの形だと、用意した製図方法では入らない。

ということで、布を貼る前に急遽製図変更。

 

とりあえず扇子が入る形にはできましたが、形は流線型というよりも「ボックス型」という感じです。

入れる時に扇子の先をちょっと押さえて入れることになりますが、落ちることはありません。

(紙製はなにもしなくてもスポンと入ります)

 

 

M.Kさんの作品(東京都在住)

こちらも布製の扇子でした。

M.Kさんはお仕事がパタンナーさんなので、製図変更も簡単に対応してくださいました。

しかし「先っぽがもっとかまぼこ型がかわいかった〜」そうです(画像はほぼ長方形)。

確かにこのようなものは出来上がりのフォルムが大事ですね。

 

直接店頭で扇子を探すときは違いがわかりやすいですが、ネットで購入ではわかりずらいので、必ず畳んだ形状の画像を確認してください。

中央から先の幅が変わらないのが布製、中央より先が細くなっているのが紙製です。

 

7月16日(月祝)開講の「扇子入とハサミ入」は、6月18日申し込み開始です。

参加希望の方はそれまでに探しておいてくださいね。

 

 

I.Hさんの作品(福井県在住)

こちらの扇子入れはボックス型のようですが、扇子は紙製だったような、、、。

男物の大きな扇子をご自分で使われるということでしたが、長さがあってもその扇子に合わせて製図するので対応可能。

他の方がカボッションをお持ちだったので、上にちょっと置かせていただきました。

こんなものをアクセントに付けても素敵ですね。

 

 

郁駒屋さんの作品(福岡県在住)

いつも掲示板でご活躍の郁駒屋さんです。

今回は扇子の製図を間違えてしまったとのことで、ご本人曰く「掲載不可」だそうです。

しかし、このブログをアップする前に、ご自宅で作り直したものがすでに掲示板に載っておりました(早っ!)。

扇子入れはどうぞそちらをご覧ください。

 

 

 

初級の中では気楽な工作系なので、午前中に「はさみ入れ」、午後に「扇子入れ」を作ります。

はさみは「GX-175」を指定しているので、下図は皆が一緒のものを使えるので簡単に作れます。

 

しかしながら、ある程度形状の指定はあるものの、扇子はそれぞれ長さも形状も違うため、こちらは各自製図をしていただかなければなりません。

扇子入れの作り方もそれほど難しくはないのですが、製図でサイズなどを間違えてしまうと、もちろんジャストフィットにはでき上がりません。

 

でも懐中物などに比べれば、作り直しはそれほど痛手にはならないので、どうぞお気軽に考えていただければと思います。

 

 

 

中山きよみ先生の刺繍教室

 

中山きよみ先生が刺繍の筥迫をご持参くださいました。

前回のままねこさんに引き続き、美しい日本刺繍の筥迫を愛でることのできる幸せよ。

 

このびら簪は、一本足の簪部品を透かしパーツ二枚で挟んで作ったものだそうです。

なかなか素敵ですよね。

中山先生のブログ「日本刺繍 nui.nui」には、美しい刺繍筥迫が多数掲載されています。

 

 

中山きよみ先生は個人でもお教室をお持ちですが、今年から久々にカルチャースクールでも教えることになったそうです。

 

刺繍に慣れてきたら是非刺繍の筥迫を目指していただきたいですが、初心者には小さな嚢物などの刺繍も考えておいでのようなので、気軽に日本刺繍を始めるにはよい機会かもしれませんよ。

 

北陸中部地方の方、この機会に日本刺繍を始めてみてはいかがでしょうか?

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北國新聞文化センター
<金沢本部教室>
石川県金沢市南町2番1号 北國新聞会館9F
金沢福祉専門学校 ハピ専>
石川県金沢市久安3丁目430

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最近、日本刺繍を始める若い方々は、着物や帯に刺繍をすることにそれほど興味を示さなくなったような気がします。

うちの刺繍教室も、別のものに刺繍をすることを目的にしている人たちが多いですし。(私もその筆頭!)

 

貼り込みの袋物は芯材を使うため、布を張らせてかっちりとした仕上がりになります。

そのため刺繍がよく映えるので、貼り込みと刺繍はとても相性が良いと思っています。

 

刺繍した作品をプロの仕立てに出すのも良いですが、自分で形にするというのもまた違った楽しさがあります。

 

 

 

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