『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
 
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「はこせこ姫美術館」と筥迫工房資料部発足
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    6月に入ったある日、掲示板でお馴染みのあちはさんから、

    「銀座のはこせこ姫美術館に行ってきました!」

    との報告をいただきました。

     

    それは何ぞ?と思ったのですが、お話を聞いてみると、私もかすかにその存在を知っていた日本一の筥迫コレクターが、今年2月に私設の美術館を開廊されたとのことでした。

     

    そのコレクターの名前は杉本(清水)国子さん

     

    私がその存在を知ったのは数年前で「なでしこきものサロン」というお名前で存じ上げていたので、私は杉本さんのことをつい「なでしこさん」と呼んでしまうのですが、はぐれ猫さんによりますと、骨董業界では精力的に筥迫収集をされている方として有名なのだそうです。

    なでしこさんがいつか本を出すという情報までは掴んでいたものの、その後の消息は不明。

     

    ネットで筥迫をうたった目立った活動はされていなかったので、連絡を取るきっかけもなく今に至っていましたが、先日あちはさんからそのなでしこさんが美術館を開いた話を聞き、ついにこの日が来た!と身が引き締まる思いがしました。

     

    どんな方かもわからない、だけど想像するだけでとんでもなく凄そうな筥迫コレクションを見ることができる!という期待と。

     

    そして早速なでしこさんに連絡させていただき、先日訪問を果たしたのです。

     

    この訪問に先立ち、一人で行くよりも研究目的で何人かで行った方が良かろうと思い、かねてより私が勝手に妄想していた資料部のメンバー3名に声を掛け(許可なく勝手にメンバーにしていたということ)、急遽実現化した面々と共に「はこせこ姫美術館」を訪れたのです。

     

    はこせこ姫美術館は、銀座一丁目から徒歩1分の立地にあります。

    メルサのそば、KIRARITO GINZAの裏という感じです。

    アンティークモール銀座からも近いです。

     

    詳しくは以下ご覧ください。

    直接ご連絡の場合はこちらから。

    なでしこ着物サロン

     

    Facebookからの連絡はこちらから。

    なでしこきものサロン・はこせこ 姫美術館

    開館時間は、基本的に第二水曜朝10時半〜16時。

    金・土曜の13時半〜17時半。

    日曜日は隔週予定。

    これ以外の日時は、個人美術館のため時間指定や延長が可能ですのでご相談下さい。

    また、ご来館の際は事前に電話かこちらのページへのメッセージで連絡を下されば、確実です。

    (なでしこきものサロン・はこせこ 姫美術館 概要より)

     

    ビルの中の小さなお部屋に可愛らしく展示されていますが、実際にはとんでもない数のコレクションをお持ちなので、常に展示は変えていかれるのではないかと思います。

     

    筥迫以外にも色々な活動を精力的にされている方なので、正直お会いするまでは不安な気持ちもありましたが、資料部のメンバーがきゃあきゃあ♡と筥迫に歓声を上げている姿を見てとても喜んでくださり、最後はとても和やかな気持ちで美術館を後にしました。

     

    なでしこさんの最大の功績は、貴重な筥迫をまとめて所有しているということだと私は思います。

    分散して個人のコレクターの手に渡ると、その作品を見る可能性はほとんどありませんから。

     

    大きな美術館、博物館でさえ持ち得ないほどの価値あるコレクションを、何十年もかけて相当のご苦労をされて収集されています。

    しかしながらここを訪れる方は筥迫に関心がある方ばかりではなく、これまで心ない言葉を掛けられることも少なからずあったとのことでした。

     

    このブログを見ているような方なら一も二もなく「行ってみたい!」と思われるかもしれませんが、貴重なお時間を割いて、無償で価値のあるコレクションを見せてくださるのですから、それをよく理解した上で敬意を持って訪問していただければと思います。

    (個々に対応されるので、必ず予約してから行ってくださいね)

     

     

     

    筥迫工房資料部発足!

     

    なでしこさんも長年筥迫の研究をされていらっしゃいますが、私の研究は筥迫や袋物を作る立場から探るものなので、また少し方向性が違います。

     

    いつもブログを書きながら色々なところから引用を用いますが、その資料をまとめるでもなく、何となくこんなことが書かれていた、だけどどの本に書いてあったかわからない、、、ということで、毎回積み上げた本類をひっくり返しながら資料を探し回ります。

    こんな時、筥迫資料のデータベースがあったらどんなにいいかといつも思っています。

     

    私が講習会やブログなどで、こんなものを探しているんだよね、知りたいんだよね、興味あるんだよねという話をすると、それに食いついてきてくださる方がいます。

     

    いつもこまめに資料や情報を提供してくださるはぐれ猫さん、浮世絵や絵画の中から袋物を探してくださるN.Nさん、そして出版物や著作権を専門とする潮さん

    この三人で勝手に筥迫工房資料部の打線を組んでみました。

    今までたった一人でコツコツと資料を探し回っていた私にとって、このような方々の存在はとてもありがたいものです。

     

     

    当初はただ娘の七五三ために筥迫を作ってみたいと思って始めた活動でしたが、手芸から技芸になり工芸に至り、その間で色々な資料を探し回り袋物に対する考え方を学びました。

    私に師匠はいないので、これらの古い資料が命です。

     

    過去に完全に消え去ってしまったものでさえ、現代の情報社会ではいとも簡単にそれを模したものが再現され巷に溢れます。

    筥迫職人はいなくなったとはいえ、実際巷には筥迫はいくらでも出回っています。

    ではこの筥迫職人という人たちが作っていた筥迫とはどのようなものだったのでしょうか?

     

    筥迫は江戸と維新後、戦前と戦後で大きく異なります。

    江戸型の筥迫はほぼ美術品、戦前の筥迫は工芸品です。

     

    そして現代の筥迫は、、、手芸品、下手をすればおもちゃぐらい雲泥の差があります。

    相応のサイズで胴締めでもつければ、いくらでもそれっぽくは見えるのでそんな物が溢れるのでしょう。

    しかしそれが本当に筥迫なのでしょうか?

     

    私も初めはただの手芸品として筥迫を作りましたが、そこから工芸に至る道を歩むことになるきっかけは、当時の資料などからそれらを作っていた職人たちの職業観、それを用いていた当時の日本人の価値観が見えてきたからです。

     

    筥迫をただ作っていただけでは辿り着かない、そんな資料がたくさんありました。

    その当時の筥迫や袋物を知ることは、当時の人々の生活や考え方を知ることです。

     

    同じ日本人なのに、同じ土地に住んでいた人たちなのに、時代を違えて全く違う生き方をしている。これがまた面白い。

    昔の日本人ってこんなことを考えていたんだ!そんなことにいちいち感動しながら筥迫や袋物を作ってきたような気がします。

    現代だからこそ古い資料を簡単にネットから調べられたり、入手できたり、この時代だからこそ私が筥迫を作る意味があるのでしょう。

     

    いつかこのような資料をまとめたいですね。

    それには私一人の力では到底かなわないことなので、今後この資料部のメンバーの活躍が期待されるわけです。

     

    とりあえず私は今、近代史を勉強しているところです。

    こんなことなら子供のときにもっと歴史の勉強をしておくべきだったと痛感しますが、今私たちが土台さえ作っておけば、その後の人たちはそれを元に更に昇華していくことができるでしょう。

     

    それを願って黙々と研究と研鑽を重ねるのみです。

     

     

     

     

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    【2019.06.23 Sunday 18:37】 author : Rom筥
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