『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
 
打ち紐について
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    以前このブログでも書きましたが、今まで「打ち紐」を仕入れていた問屋さんが廃業となりました。

     

    その問屋さんでは二箇所のメーカーの物を扱っていたので、とにかく色数が豊富でまた結びやすい紐という、私にとっては理想的な仕入れ先でした。

     

    そこが無くなってしまったということで、今後の材料集めについて相当悩みました。

     

    筥迫にとっての打ち紐は、緒締め玉や房糸などの材料とも関わってくる問題なので、ショップ内容の入れ替えは「引越し」するぐらい面倒な作業です 沈

     

    対応表なども作っていますが、各材料で色々と不備は出てくると思います。

    今しばらくはご容赦のほどお願い申し上げます。

     

     

     

    「人五紐」の廃止

     

    筥迫工房では昔の筥迫を参考に作っているので、それと同じような太さということで人五紐(約1mm太)を使っていました。

     

    そのうち、筥迫以外の他の型で「人八(じんぱち)」紐(約1.5mm太)を扱うようになりました。

    人八は人五より需要が多いようで色数が多く、また少しの太いというだけで断然結びやすい。

     

    筥迫では「びら簪」と「飾り結び」を併用するため、人八紐にすると太さ的にちょっとうるさいような気がするのですが、筥迫用の紐を購入する人にとっては、どうしても「太さ」よりも「色」や「結びやすさ」を優先して人八紐を注文する人が多いのが現実。

     

    そこで、これを機に筥迫で使う打ち紐は「人八紐」のみとし、

    「人五紐」の扱いを廃止することに致しました。

     

    太さの違う紐を同じような数色で揃えることは相当の負担があり、覚悟を決めた今はホント肩の荷が降りました。

     

     

     

    どうしてもこの1mm太の打ち紐を使いたいというこだわりがあるのであれば、この際「正絹の打ち紐」を使われてみてはいかがでしょうか。

     

    「人五」の「人」は「人絹=レーヨン」のことで、五や八は太さのサイズを意味します。

     

    絹の打ち紐の場合は単に「五印」と言います。

    「五印」の「唐打ち紐」ならレーヨンよりも格段に結びやすいのでオススメです。

    伊藤組紐店 唐打ち紐

     

    また正絹紐は締まりやすく、結びの形が全体的に小さく仕上がるので、人絹とでは出来上がりの様相がちょっと違う。

     

    人絹とはかなりお値段が違いますが、筥迫をうまく作れるようになったら使う!を目標にしてもいいですね。

     

     

     

    微妙な「打ち紐」と「緒締め玉」の関係


    一つのメーカーで揃えた方が販売する側としては管理がしやすいのですが、筥迫での打ち紐には、「結びやすさ」と「緒締めの通しやすさ」が求められるので、結びやすい材質>色数がある>特色があるの優先順位はゆずれないので、現在3つのメーカーの紐を使っています。

     

    今回新たに仕入れることにしたメーカーAは、紐がしっかりしていて結びやすくはあるものの、潰れにくいのでビーズには通し難い。

     

    メーカーBは、紐が柔くすべって結びにくい反面、潰れやすいのでビースは通しやすい。

     

    メーカーCに至っては、唐打ち紐がすべりすぎて使えないことから江戸打ち紐を仕入れているのですが、江戸打ち紐は紐が潰れないので大穴ビーズしか使えません。

     

    唐打ち紐は中がストローのように空洞になっているので通しやすいこと、そこだけが潰れるので前後で緒締めが止まりやすいことから筥迫によく使われる紐です。

     

    江戸打ち紐の場合は中が潰れないので、紐に対してぴったりの穴径でないと緒締めが止まりにくい。

     

    本当の意味で実用を考えるのであれば江戸打ち紐の方がよいかもしれませんが、その紐ごとに緒締め玉の穴径を調節することをかんがえれば、唐打ち紐の方が効率的ということなのでしょう。

     

     

     

    ビーズの通し方

     

    打ち紐の「色材料対応表」に書いてありますが、打ち紐の種類によってビーズの適応が違います。

     

    1)新しい唐打ち紐(唐打7)・・・パールビーズ、大穴ビーズ

    2)既存の唐打ち紐(唐打8)・・・丸玉ビーズ、パールビーズ

    3)既存の江戸打ち紐(江戸打)・・・大穴ビーズ

     

    新しく仕入れたメーカーAの紐を丸玉ビーズに通してみたのですが、か、硬い、、、(でも通るは通る)。

     

    緒締め玉は「紐を締める」ためのものですから、紐にキツキツぐらいがちょうど良いのであって、スルスルと抜けては意味がないのではありますが、それにしてもやはり通す際のコツがあります。

     

    ここでビーズをむりむり通す方法をおさらいしておきます。

     

    丸玉ビーズ(パールビーズ)は、穴の周りに「バリ」で詰まっているものがあるので、バリのあるものは先の尖ったもので削ってから使います(簡単に取り除くことができます)。

     

    打ち紐はそのままではビーズに通りません。

    「通し針」というものを使います(刺繍でいうところの引き込み針)。

    これは「輪」側からでなければ通せません。

    糸はできるだけ短めの方が扱いやすい。

     

    ショップで扱っている「パールビーズ」は穴が大きめなので通しやすいのですが、「丸玉ビーズ」の場合、今回仕入れたA社の打ち紐は硬めなのでかなり通しずらい。

     

    そのようなときは、打ち紐の輪の先端を爪で押し潰して穴に通しやすくしておきます。

    この状態でビーズの穴に打ち紐を強く押し込んでから糸を引きます。

     

    この時、糸側からかなり力を入れて引くため、針の方を持っていると簡単に切れてしまいます。

    できるだけビーズの際を持って引くようにしましょう。

    糸側の「玉止め」は針側にずらしておきましょうね(玉止めでよけいひっかかる)。

     


    しかしながら初心者の人には、このビーズをムリムリ通す加減がわかりずらいようで、時々お問い合わせをいただきます。

     

    そこで、初心者用の「材料セットA」では、この丸玉ビーズを入れないことにしました。

    「材料セットB」は何個も作る人用なので、慣れてもらうためにも本来の「丸玉ビーズ」をセットすることにします(がんばって通しておくれ)。

     

     

     

    価格の変更、取り扱い色の変更

     

    打ち紐は「カセ」で買って使いやすい長さに小分けしているのでかなりの手間でしたが、最近は内職さんを雇えるようになったのでかなり負担が減りました。


    また趣味から始めた当時のままの価格設定であったことから、この機に打ち紐や緒締め玉などを値上げさせていただくことにしました(江戸打ち紐はそのまま)。

     

    今ある人五紐の在庫は「在庫処分<人五紐>」というカテゴリーにまとめます(まだ準備中なのでしばしお時間いただきます)。

    それとお試しで買ったままショップに出していなかった色もあるので、そちらもイレギュラーで販売いたします。

     

    こちらは以前のお値段で販売しますが「在庫限り」となりますので、もし必要のある方がいらっしゃいましたら、今の内にまとめてご購入ください。

     

     

     

    廃盤色、新色

     

    取り寄せられなくなった色、あまり出ない色などは廃盤とし、新しいメーカーで扱いのある色、この機に加えた色などは新色として加えました。

     

    また、打ち紐にはありませんが、「かがり糸」単体で仕入れた新色もあります。

    実はかがり糸もポリエステルから正絹に切り替わっているものがけっこうあります。

     

    <廃盤になる色>

    牡丹(ぼたん) ※縢り糸は残します。

    榛色(はしばみいろ)

    雄黄(ゆうおう)

     

    <新しく加わる色>

    濃金茶(こいきんちゃ)

    香色(こういろ)

    新橋色(しんばしいろ)

    濃緑(こいみどり)

    生成(きなり)※現在未入荷。後日お知らせします。

     

    <縢り糸>

    紅紫(べにむらさき)

     

     

    筥迫工房ショップ>打ち紐>筥迫用(1.5〜2mm)

     

     

    以前、材料集めで色々なところから「色見本」を取り寄せていた時、「色見本を趣味で集めている方のご購入はお断りします」というようなことを書いていたショップがありました。

    その気持ち、よ〜くわかります。

     

    色見本が高い!という人がいますが、あれは全部手間賃であって、どこも色見本で儲けを出そうなんて考えていませんって。

     

    以前は筥迫工房でも色見本を作っていましたが、それを作るほどの効果(儲け)には全くつながらなかったので、今は色見本を作ることは全く考えていません。

     

    値上げしたとはいえそんなに高いものじゃないと思うので、どうかコツコツ集めていただければ幸いです。

     

     



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    【2017.07.09 Sunday 21:40】 author : Rom筥
    | 筥迫材料-その他 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
    式部型小物入がやってくる
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      8月開催予定の「式部型小物入」です(申し込み開始:7月11日)。

      初めての講座ですが前評判はかなり良いようで(今年は一回)。

       

      ※小型の定家文庫といった感じです。

       

      先日まで型紙と作り方の資料を作っていたのですが、自分で試作を作っていた段階ではさほど難しさは感じなかったものが、「人に作らせる」ことを想定した途端、難度が増していきます。

       

      筥迫工房の講習会では「1日で完成させる」を基本としていますので、事前準備をしてもらったとしても、これを講習時間内に終わらせるためには「それなりの手の速さと理解力」が必要という結論に至りました。

       

      そこで、当初「中級」扱いだったこの講座を「上級」に扱いに変更させていただきます。

       

      本講座に申し込み希望されていた皆様には、以下の内容をお読みいただき再検討いただければと思います。

       

      いつもこんなことばかりで申し訳ないですが、新しい型は常に試行錯誤なのであしからずご了承ください。

       

       

       

      職人の技を再現する


      講習会で作る物は、既存の型を型紙におこし、その作り方までを全て私が作っているのですが、この小物入れは、大正時代の女子教育で使われていた教科書にも掲載されているものです。

       

      でもその本の型紙や作り方を資料に作り変えているわけではありませんよ。

      私は昔ながらのやり方では作れないので、あくまで現代人にわかりやすい考え方と材料で1から組み立てています。

      この本で参考にしたことと言えば「名称」ぐらいのもの(苦笑)。

       

      実際に参考にしたのは、アンティークの実物の小物入れです。

      つまり職人が作ったもの。

       

      職人が使っていた型紙も教科書に載っている型紙とさほど違いはないとは思いますが、彼らは文字にできないような工夫を其処此処に加えているので、出来上がりの姿が全く違う。

       

      だからこのような本で同じものを作ろうとしたところで、決して同じにはならないのです。

       

       

      私はその職人たちの手の技を現代に再現することを使命にしているので、昔の型紙よりもずっと精密に作っています。

      これはパソコンという文明の利器があってこそできることだと思っています。

       

      しかし精密に製図をしたとしても、それを作る人が正確に型に写し取ることができないと意味がありません。

      特にこの型はかなり微妙な線があったりするので、それを十分認識しながら型に写し取る必要があります。

       

      しかし何度講座に出ようとも、未だ正確に型取りできない人は多い。

      型取に対する意識の低い人にこの型を作らせることができるのか、そもそも正確に型を取れない人に細かい処理が理解できるのか?と考えると、どんどんと難しい物に感じてきてしまうのです。

       

      ※箱の内面が綿入れ仕立てになっています。

       

       

      受講の条件

       

      今回の式部型紙入れは他の上級講座のような課題はありませんが、あえて言うならば「縢襠付筥迫が楽勝で作れるレベルの方」に受講してほしいと思っています。

       

      そっちの方が難しい、、、ですか?

       

      しかし、難度のあるものを一定のペースで進めないと出来上がらないという内容の講座において、資料と首っ引きで筥迫を作っているレベルの人が受講してもついていけるか私には自信がありません。

       

       

      以前、講習会で「それなりのレベルに仕上げさせてくれるんですよね?」と言われたことがありました(怖っ)。

       

      講習会に行きさえすれば「作品」にしてくれる、未だにそんな気持ちで受講している方は多いと思います。

       

      しかし型の種類がここまで増えてきた現在、さすがにそんなやり方で続けていけるはずもなく、講習会のあり方も変わってきました。

       

      中級レベルまでならそれなりの仕上りにさせてあげることはできても、お世話をしなければできないレベルの人に、それ以上の複雑な内容を教えることはできません。

       

       

      今後の講習会に臨む私の心境は、

       

      「入門」「初級」では、子供(受講者)が道路に飛び出さないよう(失敗しないよう)常に目配りをする幼稚園の先生の心境。

       

      「中級」では、自分のことは自分でできる人間に育てようとする小中学校の先生の心境。

       

      「上級」では、もう生活面(基礎)の面倒は見ない。とにかく教えることに徹する大学の先生の心境。

       

       

      基本は理解しているだろうから、説明はあくまで簡潔に時間短縮(それぐらいでわかるだろう)、菊結びはもちろんできるだろうからレクチャーなし等々、、、筥迫を楽勝で作れるなら問題ないレベルだとは思います。

       

      ※背面

       

       

      あくまでも自己責任で

       

      できない人のレベルに合わせて考えるから難しくなるのであって、一定のレベルの人を対象とするならば問題なく仕上がる内容です。

       

      今後、上級レベルの講座では、作業が遅い人がいても、修正に時間がかかる間違いをしても、初歩的な説明が理解できなくても、進行具合によってはそこで立ち止まることなく、作業を進めさせていただきます。

       

      つまり最後まで出来なくても自己責任ということ。

      ついていけないと思った時点で、そこからは他の人の手を止めないよう、どうか静かに見学だけしてください。

       

      遠くから参加する方の多い講習会です。

      複雑な内容をたった1日で、一定の時間内に最後まで仕上げるための措置とご理解いただければ幸いです。

      (今回は初回なので、終了予定は18:00とさせていただきます)

       

      ※サイズは125 x 85mm 高さ50mm。

       

      以上、色々と脅してしまうようことばかり書いて申し訳ありませんが、上級はある程度の「基礎力」を身につけてから受講する、というように受講者の意識が変わってくれたら、将来的にもっと複雑な型も講座に増えてくるはずです。

       

      この条件でも何とか喰らいついて行こう、という意気込みのある方に是非参加していただきたいです。

      (不安な方は事前にご相談ください)

       

       

      ※本講座で使用する「打ち紐」は筥迫工房のショップでは扱っておりません。

      申し込みされた後に購入先を指示致しますので、各自購入いただき、下準備をした上で講習会当日にお持ちください(講習費とは別に1,400円+送料がかかります)。

       

      ※申し訳ありませんが、講習費、材料費が変更されています。ご了承ください。

       

       

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      「はこBOON」取り扱い終了

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      昨今の宅急便事情はご承知かと思いますが、筥迫工房の材料ショップでも先月末で「はこBOON」の取り扱いを終了いたしました。

      今後は「クリックポスト」と「ゆうぱっく」での発送となります。

       

      「クリックポスト」は最大厚み幅が「3cm」ですが、これを超えると「ゆうぱっく」扱いとなり一気に送料が高くなってしまうので、の値段は変わらないようですので、あえて宅急便指定がないようでしたら「最安発送方法」を選択いただいた場合は、「クリックポストの複数口(2〜3個に分ける)」、もしくは「定形外発送」との併用にさせていただきます。

       

      「確実性」「急ぎ発送」「時間指定」「まとめ発送」をご希望の方は「宅急便」をご指定ください。

       

       

       



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      【2017.07.02 Sunday 14:58】 author : Rom筥
      | その他の袋物 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
      日本刺繍の紙入れ Allieさんの作品
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        今回はAllieさんから依頼された刺繍裂で仕立てた四ツ襠紙入をご紹介させていただきます。

        Allieさんは以前もガルーダの紙入れでご紹介させていただきました。

         

        そのときの紙入れはとても気に入って使ってくださっているようで、今回も四ツ襠紙入れをご依頼いただきました。

        こちらはAllieさんの義姉さんへのプレゼントということで、義姉さんの好きそうなオーソドックスなデザインで、義姉さんの訪問着の色に合わせて色合を決めたそうです。

         

        内布はお任せでしたが、かなり悩みました。

         

        紙入れともなると内布に柄物を使うことが多いのですが、このようにかわいいピンク地に合わせるとなると、あまり主張が強い物だと表の「オーソドックスなデザイン」を台無しにしてしまいます。

         

        無難に無地(緑系か紫系か)でまとめれば外すことはないけれど、あまりにも主張がなさすぎてもつまらない、、、。

         

        Allieさんのご指定により、あえて小はぜと掛けはつけていません。

         

        ということで、かわいすぎない程度にかわいいこんな内布を選択をしてみました。

        被せを開いた時にほっこりする気持ちは多少なりとも狙いたいので、あえてギリギリの選択(懐中袋物だもの)。

         

        紙入れは筥迫と比べると外観に特徴がなさすぎるので、通常は襠にこの内布を使って差し色にすることをオススメしています。

         

        しかしながらAllieさんの義姉さん=大きな子供がいるぐらいの年齢の方?と考えると、更には好みもわからない方にかわいい鹿の子柄なんて使えない。

        そのような場合は、襠は表布をそのまま使う方がハズレがない。

         

        表は身につけるその人自身に合わせなければなりませんが、袋物の内布は「羽裏」のような考え方で、年配の人でも派手な〜かわいい〜羽裏は許される。

         

        自分に似合う、似合わないよりも、純粋に好きな柄を楽しんで使う、そんな考え方でよいと思います。

         

        今回のような刺繍物は絶対に表が主役扱いなので奇をてらうような布合わせはしませんが、そうでない場合は「内側の柄を引き立てるための表布」という考え方もあるので、今回はどちらに重きを置くかと考えるのが毎回楽しい。

         

        そのような意味では、江戸型などは表も刺繍ごっちゃり、内布も柄物!という派手派手尽くしにするのがrom筥流。(江戸時代の筥迫で、内布に柄物を使っているは見たことがない)

        徹底的に実用ではないものだからこそ、徹底的に作品にしやすいという考え方です。

         

        「布合わせ」は懐中懐中物を仕立てる面白さの一つであることは間違いありません。

         

        仕立ててから、もう少し被せを長くすればよかった、、、と反省。

         

        この型は四ツ襠紙入の「ペン刺しなし」を使っているのですが、「前金具」をつけることを前提にした型紙を使っています。

        つまり、金具が引き立つ被せの長さに調整しているということです。

        でも金具をつけないなら、あと5〜8mm被せを長くして刺繍面を広くすればよかった。

         

        画像ではちょっとわかりずらいのですが、この表布は地紋があります。

        実は表でこの地紋が「被せと柄合わせされている!さすがrom筥さん!」とAllieさんからお褒めの言葉をいただきましたが、ははは単なる偶然です(冷汗)。

        そんなところまで気を使える余裕はまだない、、、。

         

         

         

        最近は筥迫ではない刺繍の袋物もけっこうご依頼いたくようになりました。

        筥迫は未婚のお嬢さん(花嫁含む)というイメージが強いので、ある程度年を経てしまうと礼装で出かけることも少なくなりますし、このようにあっさりした紙入れの方が気兼ねなく身につけられるから好まれるのでしょう。

         

        懐中物は目立つのでその場に応じたTPOを考えるのは必要ですが、こんな紙入れなら派手な主張はしないので安心。

        だからこそ人の目にはつきにくい内側に最大限の工夫をして楽しんでほしいと思います。

         

        とはいっても、こんな紙入れを派手に扱うこともできます。

         

        江戸時代は筥迫は特権階級の特別な装身具でしたが、明治以降はこんな紙入れに胴締めを付けただけで筥迫扱いするぐらい、筥迫は庶民のものになりました。

         

        筥迫と紙入れの違いは、広義では胴締めがあるかないか、狭義では二層式の角付きかそうでないかぐらいのものです。

         

        びら簪も持ち出し口に挟み込めばいいですし、びら簪が派手ならば引き出し鏡を加えて、そこにブラや房をつけて入れればいい。

         

        このように懐中物は色々な着せ替えができる柔軟性の高い装身具なのです。

         

         

         

         

        お針子会 日本刺繍作品展

         

        今回作品を掲載させてくださったAllieさんは、私と同じ刺繍教室に通うお仲間です。

        私のブログによく登場するつる姫さんmidoriさんも同じです。

         

        刺繍教室の人は比較的ブログ掲載の了承をいただきやすいのですが、今年も二年半に一度の「作品展」の時期がやってきますので、これらの作品も一堂に会します。

         

        私は刺繍に関しては真面目にやっているとは言い難いのですが、なんとか櫛入れ、四ツ襠&扇子入、式部型小物入、江戸型筥迫を作成予定です。

         

        今年は定家文庫のような大物はありませんが、今まで袋物に興味のなかった方々も少しずつ参加してくださるようになったので、細かいものが色々と出ます。

         

        マグロなmidoriさんは日本刺繍の風呂敷(!)を作る予定でしたが、風呂敷に仕立てるにはあまりにも無理があると相談を受け、3箇所あった図案をそれぞれ袋物に仕立てることになりました。

        そのうちのメインは若冲の虎。

        それをこれから金糸駒取りで平埋めする(和宮さんの袋物を参照)とのことで、それを金風袱紗に仕立てるのが私の仕事。

        (平埋めの袋物なんて仕立てたことないので今からドキドキ)。

         

        最近よく袋物仕立ての依頼が来るM.Wさん。

        手が早いので次々と作品を作ってくださるのはうれしいのですが、嫁ぎ先が決まっているものばかりなので作品展に並ばないのがすごく残念、、、。

        まだご了承いただいていませんが、いつか画像だけでもブログで掲載させていただければと思っています。

         

        マダムKもあいかわらずSD着物で参加です(今回は人形筥迫も付けるらしい!)。

         

        まだご案内はがきはできていませんが、もしご都合のつく方は是非予定を開けておいでくださいませ。

        場所はいつもの池袋のオレンジギャラリー(南口出てすぐ!)です。

         

        ===========================

        第3回 お針子会 日本刺繍教室作品展

        2017年 11月11日(土)〜14日(火) 

        於:ORANGE GALLERY(池袋)

        ===========================

         

        私もこれから作品展に向けて必死に刺繍に励みます!

        (予定のものが全て仕上がるかは神のみぞ知る、、、)



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        【2017.06.25 Sunday 09:47】 author : Rom筥
        | 日本刺繍の筥迫 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
        7月、8月の講習会について
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          金封袱紗 8月に臨時講習入れました

           

          来月の講習会は「金風袱紗」と「紙切ハサミ入&扇子入」です。

           

          13日に申し込み開始だった「金風袱紗」は一瞬で満席になってしまいました。

          今年からこの「金風袱紗」に出ないと先に進めなくなったことから「金風袱紗」の予約が熾烈になってしまったようで、、、。

           

          もう少ししたら予約が取りやすくなるはず!と言っていたにもかかわらず、未だこんな状況でホント申し訳ない。

           

          傾向としては、経験者が金封の申し込みを埋めているという感じなので、新しい人たちがなかなか申し込みできないという状況です。

          とはいえ、新しい人が入ってくれないと、その後に続く初級や中級クラスが埋まらない可能性もでてくるのですが、今年はあと10月の1回しかない、、、。

           

          ということで、8月11日に臨時で金封袱紗を入れることにいたしました。

          今まで予約が取れなかった方、是非お申し込みください。

           

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          臨時講習『金封袱紗』

          開催日:2017年8月11日(金祝)

          申込開始日:7月13日(木)0:00〜

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          「紙切ハサミ入&扇子入」について

           

          7月のもう一つの講座「紙切ハサミ入&扇子入」は、装飾的筥迫(?)の代わりとして突如入れた講座です。

           

          紙切り用のハサミ入れと扇子入れを揃える必要など全くないのですが、同じような作り方というだけでお揃い(笑)。

           

          この「ハサミ入れ」は見た目単純な形状ですが、この構造に至るまではけっこう時間がかかりました。

          しかし作るのは至極簡単。

           

          紙切り用のハサミというのは形状があまりにも多様で、全てに対応できるような型を作るのは不可能です。

          そこで今回は、講習会用におすすめしている『CANARY(GX−175)』専用と割り切って作りました。

           

          同じ紙切り用であれば自分で工夫すれば違う型でも作れそうなので、家に帰ったらちょこっと製図しなおして作っていただければと思います。

           

          私自身は「裁ち切りハサミ」のケースが一番欲しいのですが、「複雑な形状」で、さらには「重さ」があるのが難しいところ。

          他のケース系の構造とは全く違う考え方で作らねばならないので、これは当分おあずけです。

           

           

           

          講習会で作る「扇子入」に適した扇子

           

          そもそも「型紙」と「手順」さえあれば、このようなものは比較的容易に作れるもの。

          問題は「扇子入れ」です。

           

          デザインが最優先される扇子のようなものは、ハサミのように型番を指定することができないという難しさ。

           

          ということで、この扇子入れは製図から行います。

           

          作り方より何より、正確な製図をするために「ノギス」(幅や深さを測るもの)が必要です。

          ポケットノギスぐらいで十分。

           

          私のように型を作ることが仕事の人間にとってノギスは必需品ですが、こんなもの買ってまで、、、と思う方は当日お貸しします(人数分はないので落ち着いて測りたい方はご持参ください)。

           

          定規で計ればいいじゃん!と思うかもしれませんが、貼り込みのようにジャストサイズで仕立てるような物は1mmの差が大きな差につながるので、定規だけで測るのは危険(そもそもプラスチック定規は正確でない)。

           

           

          今回の扇子入れに使える扇子は、仰ぐことを目的とした「夏扇子」指定です。

           

          この型で使えないのは「祝儀扇」「茶席扇」などの儀礼用の扇子(あおぐことを目的としない)。

          そして、江戸扇子(骨の本数が15〜18本と少ないため、親骨の先が広い)や高座扇と呼ばれるタイプの扇子。

           

          どちらも折り幅が広く、親骨の先端に高さが出るものはこの扇子入れの型には合いません。

           

           

          そんなくくりで各自お好きな扇子を持ってきてもらうことにしましたが、先日扇子売り場でどんな種類があるか見に行ったところ、今時の扇子は布製が多かった、、、。

           

          最近は「布製」が流行りなんでしょうか。

          上の黒いのと、青地の花柄が布製(片面貼り)。

          右の薄水色が紙製(両面貼り)。

           

          たたんだときの形状ですぐにわかります。

          上2つ(布製)は両端の幅がほぼ変わらず四角形。

          下二つ(紙製)は両端が狭く、中央が幅広い。

           

          さらにこれを縦にして置いてみると、

          上二つの「布製」扇子は、親骨がまっすぐで先端が広いこともあり、なんとか自立できます。

          三番目の「紙製」扇子は、親骨が湾曲している&薄いこともあり、支えがなければ自立できません。

          4番目の「祝儀扇(紙製)」は、親骨がちょっと湾曲はしているものの先端が広いので自立できます。

           

          そもそも、儀礼用に使う扇子は縦置きで使うものなので自立しなければ意味がない。

           

          縦置きで自立できない夏扇はもっぱら涼を取る専用ですが、布製は先端に幅と高さがあるのでこれもまた不向き。

           

          つまり、三番目の「紙製の夏扇」がこの形状が今回の扇子入れに使える形なのです。

          画像にはありませんが、噺家さんなどがお使いの「高座扇」も縦置きですごく安定する形です(畳む時にパチンパチンといい音がするやつですね)。

          これが舞い扇などになると、親骨を下にする置き方しかできない。

           

          扇子も色々とあるんですね。

           

          製図しないければ知らなかったことばかり。

          色々勉強になりました。

           

           

           

          ほとんど工作!

           

          この講座、「アイロン」を使うのは布を裁断する前にシワを取ることと、最後にちょこっと貼り込むときだけ。

           

          「薄糊」を使わず、ほとんどの工程を「留糊」と「堅糊」だけで手貼りで行います。

           

          そう、使うのは「手」だけ!

          ほとんど工作!

           

          「工作」というと簡単なイメージを持つかもしれませんが、糊を使う貼り込みは「手際よく作る」のが肝要なので、じっくり考えながら作業すると、糊が乾く!焦ると糊が手に付く!手に付いた糊で布を汚す!という悪循環に陥ります。

           

          特に今回は「堅糊」を多用すること、工程上で「二段階の留め」があるという今までとはちょっと違う構造です。

          「え?どうして?今何をやっているの?」とパニックになると布を汚しやすいので、パニックになってもいいけれど手元はあくまで冷静に。

           

           

           

          貼り込みは裏から操作する

           

          貼り込みが「複雑」に感じる要因は、たぶんほとんどの工程を「裏向きで作っていく」からかもしれません。

          (縢襠付筥迫はそれほどでもない)

           

          表で作業するものと違い、裏で行う作業は自分が何をやっているのか、どこを作業しているのかイメージしにくい。

           

          頭で理解しながらでないと進めないタイプの人には、特に難しく感じられるかもしれません。

           

          また物作りの経験が豊富な人ほど固定化した概念が強いので、貼り込みの考え方を受け入れるのに苦労しているようにも見受けられます。

           

          そのような意味では、器用、不器用よりも、単純に物を考えられる人の方が入りやすいような気がします。

           

          「貼り込みなんてやったことないので心配、、、」と言って来る人は多いものの、貼り込みの経験あります!なんて人が講習会に来たことは未だかつてないので、みんな仲良く初心者です。

           

          どうか怖がらずにおいでください(笑)。

           

           

           

          今回の対象者は「金風袱紗に出ていなくても去年までの講習会に出た人でもならOK」としていますが、製図で苦労したり、糊の扱いに苦労する人が多いようであれば、来年は中級にしようかなとも考えています。

           

          こちらの講座は来週6月20日(火)0:00〜から受付開始です。

           



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          【2017.06.16 Friday 19:19】 author : Rom筥
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          2017.6筥迫講習会『四ツ襠紙入』
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            今回は上級コースの『四ツ襠紙入』のご紹介です。

             

            な〜ぜか今回の受講者たちの傾向は同じだったようで。

            さて、何が共通しているのでしょう(笑)。

             

             

            K.Nさんの作品(石川県在住)

             

             

            E.Fさんの作品(山梨在住)

             

             

            Y.Mさんの作品(東京都在住)

             

             

            M.Oさんの作品(東京都在住)

             

             

            H.Oさんの作品(東京都在住)

             

             

            K.Iさんの作品(東京在住)

             

             

             

            A.Yさんの作品(東京都在住)

             

             

            皆さん示し合わせたように、ほぼ紫色でした(笑)。

             

            袋物に紫は持っていると便利な色ですが、四ツ襠に対するイメージ色が共通していたということでしょうか。

            (とかいうと、次回の受講者は紫を避けてきそうですが)

             

             

            金具について

             

            四ツ襠は金具を使うのですが、金具は基本的に「菊2輪」のものを使っています。

            種類はたくさんありますが、加工が大変なので講習会ではこれに統一しています。

             

            今回は仕入先の方で間違えて送られてきました。

            ラッキーなことにいつもよりちょっとゴージャス。

            サイズ的にちょっと大きいけれどたまにはいいか。

            (加工に苦労したからもう扱いたくないけど)

             

            こちらの金具は私の方では取り扱っておりません。

            加工も面倒なので、どうかお問い合わせはご遠慮ください。

            取り扱い方は、カリキュラムの一貫として四ツ襠の講習会でだけ教えます。

             

             

             

            型紙について

             

            この型は「鼻紙大」ということで、ポケットティッシュがちょうど入るぐらいの大きさで、ペン差しも付いているので、ちょっとした手帳のような感じで使えます。

             

            これに「懐紙大」というのもありまして、そちらはもう少し大きくて懐紙が入るサイズです。

            ペン差しは付きませんが、二つの丼(袋)の中に差し込みを付けられるようになっているので、カードが収まります。

             

            講習会で作るのは「鼻紙大」ですが、今回からは付録で「懐紙大」も一緒に付けることにいたしました。

             

            そして「鼻紙大」に「ペン差しなし」という型紙もあります。

            こちらはオプション(有料)です(もちろん四ツ襠講習に出た方のみ購入可)。

             

            一つの型でちょこっとずつ変えた型紙というのはいくつかあって、このようなものは延々と増えていくので、この型紙の管理だけでけっこう大変(汗)。

             

             

             

            四ツ襠紙入とは

             

            四ツ襠というのは、二つの折り襠の間に仕切りがある襠のことをいいます。

            現代の人もよく使っているあのお財布の型ですね。

            現代のお財布の型を袋物細工的に言うならば、「横口付四ツ襠紙入」というところでしょうか(横口はお札を入れる口のことです)。

             

            実は袋物細工によく使われる四ツ襠は、折り襠二つの手前側に「小被せ」が付きます。

            小被せが付くときは、襠は必然的に「そぎ襠」になります。

             

            この「小被せ」というのは、本来の外側に付く「被せ」に対して、内側に付く被せのことです。

            小銭や細かい物がじゃらじゃらと出てこないようにするためのもので、現代でいうところの「チャック」的な役割です。

             

            これがいつかチャックになっていくんだな〜と考えると、なかなか感慨深いものがあります。

             

            でも「横口付四ツ襠紙入」ぐらいになるとかなり現代的な型になってしまうので、昔の袋物ラブなrom筥としては一気に興味が失せてしまうのです。

             

             

             

            課題について

             

            四ツ襠紙入を受講するためには「念珠入れを3つ制作してくる」が課題です。

             

            四ツ襠は念珠入れ(折り襠紙入)に襠が一つ増えただけの型です。

            この講座でカリキュラムにしたい内容は別にあるので、基本的な作り方はおさらいしといてください(そこはもう教えないよ)ということです。

             

            でもほとんどの方が凝った念珠入れを作ってくる。

            「作品」を作ることが目的じゃなくて、「おさらい(手順の復習)」が大事なのね。

             

            ほとんどの方は、袋物を作るときに生地を探すことに一番エネルギーを費やします。

            仕立ては資料を見ながら作ればいいやという感じです。

            これではいつまでたっても手順は覚えられません。

             

            できれば気に入った生地があったらたくさん買っておいて、内布の組み合わせも決めておいて、とにかく同じ生地でたくさん作りまくることが大事です(できたものは周りの人に配りまくればいいだけ)。

            型を復習するとはそういうことです。

             

            金風袱紗、念珠入れ、四ツ襠紙入れなどの「持ち出し口」が付くタイプの組み立ては基本的に同じです。

             

            私としては、上級ともなれば「課題にした型は完全に組み立てられるだろう」を基準にして教えたいので、念珠入れで教えたことはあえて説明しなくていいようにしたい。

            今更「折り襠」の向きがわからない、なんて言わないでねということです。

             

            家で一人だと作る気になれないという方がいますが、それならば覚えるまで何回でも同じ講座に出てください。

             

            今は四ツ襠が講習会で一番難しい型になっていますが、本当はそれほど難しいわけじゃない。

            複雑な型なんていくらでもある。

             

            小被せが付いた四ツ襠だってやりたいけれど、念珠入れの作り方ごときにオタオタしているレベルでは教えるのは難しい。

             

             

            とはいえ、受講者が面白い念珠入れを持ってきたので最後にご紹介させていただきます。

             

            何が面白いのかって?

             

            ここです、↓

             

            香木の欠片を買ってきて、ご自分で作られたそうです。

            笹爪がほんのりいい香りがするなんて素敵ですよね  
               

             

             

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            ▼筥迫工房のはぎれ

            筥迫材料販売にて「はぎれ」を扱うことになりました。

            自分で集めたものが増えすぎてしまったので、使わないもの、使い切れないものなどをお求め安い価格で出品しております。

            袋物細工用に小さな柄の物を集めておりますので、色柄がお好みにあえば使いやすいのではないかと思います。

            量がありますので、少しずつ出していくつもりです。

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            【2017.06.10 Saturday 22:13】 author : Rom筥
            | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
            2017.6筥迫講習会 『鏡付脂取紙〜差込小被引出紙入〜』
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              今月の講習会初日は『鏡付脂取紙』でした。

               

              この講座は見た目が単純なので、今年は1回しか入れなかったのですが、早々に埋まってしまったので作りたい人が多かったということかしらんと意外に思った講座でした。

              たぶん私が自身が「脂取り紙」を必要としないお年頃(苦笑)なので、勝手にそんな判断をしてしまったようです。

               

              しかし、今回の講習を通して見直すことも多かった型なので、来年はもう少し増やそうと考えています。

              (この講座をもっと増やしてほしいなどご要望いただければと思います)

               

               

              T.Tさんの作品(静岡県)

              まずはインパクト大なT.Tさんの作品から。

              こんな面白い布をよく見つけてくること。

              右はお揃いの生地で作った念珠入れ。

              組入れにしたかったようですが、それにはちょっと大きいかな、、、。

               

               

              K.Nさんの作品(石川県)

              とてもすてきな布合わせです。

              内布は銘仙。柄出しもお上手。

              本当はワンポイントが表にくるはずだったのに、貼り間違えてしまったのが残念。

               

               

              R.Mさんの作品(東京都)

              ちょっと洋風な仕上がりの作品。

              この型は洋服地もよく似合います。

               

               

              Y.Mさんの作品(東京都)

              こちらも柄の向きが逆になってしまい残念、、、。

              最近の型紙は柄の向きを文字で説明するよりも、クマ子でビジュアル的に示すようにしています。

              (この型はたま〜にしか作らないので前回のままになっていました)

              貼り込みの型紙はちょっとわかりずらいので、視覚的に判断できる印も必要だなと思いました。

               

               

               

              T.Aさんの作品(千葉県)

              表布はおしゃれなストライプ。

              内布はホットメルト紙を貼ってしまえば、問題なく使いやすくなる布です。

               

               

               

              Y.Oさんの作品(東京都)

               

              青い部分を効果的に出してよい雰囲気の作品になりました。

              この型の場合は、閉めた時の口側に脂取り紙の厚み分の内布がアクセントとして見えますので(ほんの3mmですが!)、表布と内布ははっきり色を分けた方が効果的です。

               

               

              M.Hさんの作品(東京都)

              表布は今回の型にはちょっと大きめな柄だったので、メインの柄を避けて柄取りしてみました。

              ご本人曰く、内布は「ふざけた柄」(笑)。

              でも袋物の内布に使うには楽しいですね。

               

               

              差込小被引出紙入

               

              今回の型には、実は「差込小被引出紙入(さしこみこかぶせひきだしかみいれ)」という呪文のような名称が付いています。

              これは構造を説明する名称なので、初めて作る人にはわかりにくい。

              そこでわかりやすい愛称として「鏡付脂取紙入」と付けたのです。

               

              通常「折り襠」というものは袋を開くたびにお仕事をするものなのですが、この型の場合は脂取り紙を中にセットするときにしか使わない(あることに気がつかない)。

              更に「小被せ」も「段口」の中に隠れてしまって普段はお仕事をしないという珍しい型。

               

              初めて見る人にはど〜ってことない単純な型に見えるかもしれませんが、作ってみるとつい「差込小被引出紙入」とつぶやきたくなるような型なのです。

               

               

               

              貼り込みはパズルのよう

               

              この型は現在「初級」レベルにしていますが、一番初めに講習会で開催した時は「中級」でした。

               

              型紙には色々と工夫を凝らしているのですが、実際に人に作らせてみたらそれほど難しくなかったのが理由です。

              他の型に比べれば部品数も少ないので、金封袱紗を終えたレベルにはとっつきやすいかもしれません。

               

              今回の講習では受講者達が抱き合わせ(組み立て)する段になって、それぞれの部品がどこにはまるか当てっこをしていました。

               

              ある方からは「貼り込みってパズルのようですね」とも言われました。

               

              「縫って作る物」というのは、基本的には裏で縫ってひっくり返すという考え方です。

               

              しかしながら「貼って作る物」には「ひっくり返す」という概念はありません。

              ひっくり返すという動作に準ずるのが「組み合わせ」です。

               

              私がこの組み合わせという概念が理解できたのは、つい2〜3年ほど前のことです。

              それまでは貼り込みというものをそれほどよく理解していなかったと思います。

               

              教本で解説している筥迫は現代で使われている一般的な型ですが、実は「簡易筥迫」と言われるぐらい構造を省略したものなので、複雑そうに見えて実は簡略型。

               

              明治以降の正式(?)な縢襠付筥迫は、折り襠が付いて、鏡も差し込みになっている型です。

              これは作り方がちょっと複雑で、私自身も最近になるまで作り方が理解できませんでした。

              それがある時急に閃くに至ったのですが、その概念さえ理解できれば至極単純。

               

              それ以外にも、貼り付け段階の部品は貼るところと貼らないところを作るなどかなり「中途半端」な作り方をするので、よけいにパズルのように感じさせてしまうのかもしれません。

               

               

               

              糊を使う貼り込みは時間との勝負

               

              そして貼り込みは何と言っても「糊」を使う作業です。

               

              糊は乾いて初めて接着するものです。

              特に抱き合わせ作業は速乾性のサイビノールを使うので、ゆっくり作業することなぞできない。

               

              全体が乾かないうちに一気に作り終え、残った湿り気で最後に形を整えて仕上げます。

               

              「抱き合わせ作業が一番楽しいのに、あっという間に終わっちゃう〜」と誰かが言っていました。

               

              組み立ての展開はあまりに早いので、頭で理解しながら手順を覚えることを講習会では期待しない方がいい。

               

              だからこそ家に帰ったらすぐに復習してほしいのです。

              更には、資料を見ないで作れるぐらいに手順を覚えて欲しい。

               

              横目で資料を見ながら作っていたら糊が乾いてしまう。

              これで細かいことを注意しながら作るのは無理というものです。

               

              去年までの講習会では「仕上げ作業」をする余裕なんて全くありませんでした。

              ちゃちゃっと貼り付けてお終い。

               

              でも今後は講習会で糊のことをしっかり教えていきたいと思っています。

               

               

               

              ちなみに、教本では組み合わせはしていません。

              中途半端に感じるような作り方もしていませんのでご安心を。

              ただでさえ複雑だと思われているので、何でこんなことをするんだ?的な手順は全て省いております。

               

              今年になって「講習会で筥迫コースだけ受講したいのですが、金封袱紗は絶対に受けなければなりませんか?」というお問い合わせをよくいただきます。

               

              今年から筥迫などの中級コースは、貼り込みの基本的な手順を理解している人用に組んでいるので、それだけ受講してもついていけません。

              筥迫だけ作りたいなら教本の方が単純に解説しているのでずっと楽ですよ、と言っています。

               

              教本で筥迫を作ってみて、なんか貼り込みって楽しい♡と感じたら、是非講習会に参加して貼り込みの基本を一から初めてみてください。

              もっともっと貼り込みが楽しく感じると思いますよ。

               

               

              貼り込みという技法は現代人には複雑なパズルのように感じられるようですが、やっていることは畳んで重ねて組み合わせての世界なので本当は至極単純な世界です。

               

              それは現代の物作りにあまり残っていないような考え方なだけで、このちょっとした不思議感が貼り込みを知った人たちを虜にしているのかなと思っています。

               

               

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              ▼筥迫工房のはぎれ

              筥迫材料販売にて「はぎれ」を扱うことになりました。

              自分で集めたものが増えすぎてしまったので、使わないもの、使い切れないものなどをお求め安い価格で出品しております。

              袋物細工用に小さな柄の物を集めておりますので、色柄がお好みにあえば使いやすいのではないかと思います。

              量がありますので、少しずつ出していくつもりです。

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              ▼筥迫工房の材料販売


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              【2017.06.05 Monday 22:58】 author : Rom筥
              | 筥迫講習会・研究会 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |