『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
 
抱え帯としごき帯
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    和装の花嫁さんといったら、筥迫、懐剣に続いて『抱え帯』も忘れてはならない小道具です。
    丸ぐけは普通のお着物でも使われますが、抱え帯は花嫁さん限定アイテムだからです。

    前回登場のSONOさんが、抱え帯の後ろが見えるちょうどいいアングルで写真を撮ってくださったので、今回の抱え帯の方でご紹介させていただきます。



    帯の下に見える赤い細い帯が『抱え帯』です。
    張りのあるしっかりとした芯を入れて、すっきりとした小さなリボン型を作ります。

    これと似たものが、七五三の『しごき帯(志古貴帯、扱帯)』です。
    柔らかな綸子などの生地に長い飾り房が付けられ、だらりとした大きなリボン結びをします。
    (飾り房がついていない時代もあったそうです)


    赤のしごきって何てかわいいんでしょ。

    ところで、しごきを七五三だけが身につけるものだと思ってはいませんか?
    抱え帯としごきは同義で、元々はお引きずりの着物の裾を外出の際にたくしあげて押さえるための紐でした。
    明治時代におはしょりの下に隠れる「腰紐」に変わっていくと同時に、装飾として現在のような抱え帯としごきになったそうです。

    以前ある方から、『結婚式に黒引きずりを着ようとしたら、母と祖母から「花嫁の着物といったら赤のしごきでしょ!」と言われたのですが、抱え帯の代わりにしごきを使ってもおかしくないですか?』とお問い合わせをいただいたことがあります。
    今では、花嫁さんといえば「抱え帯」、七五三といえば「しごき」と決めつけられてしまったような感じがしますが、たぶんこの方のお母さま、いえ、おばあさまがご結婚された頃は、花嫁といったら黒振袖に緋色のしごきが定番だったのではないでしょうか。

    いつの頃から抱え帯が主流になったんでしょうねぇ。
    貸衣装で打ち掛けなんてものが出始めて、しごきじゃ後ろ姿がすっきりしないわ、とかで抱え帯に変わって行ったのかもしれませんね。
    打ち掛けが出始めてから、黒振袖はすっかり姿を消してしまいましたし。
    ともかく、花嫁さんがしごきを付けておかしいなんてことは全くありません。
    筥迫、懐剣、丸ぐけとお揃いの生地で仕立てたいのであれば「抱え帯」、打ち掛け以外の振袖で後ろ姿にアクセントを付けたいのであれば「しごき」と考えてみてはいかがでしょうか。

    しかしそうなると、抱え帯を七五三が付けてもおかしくはないということになりますよね?
    七五三は、あくまで花嫁さんスタイルを模しているのだし、七歳用の懐剣とかもたまに出ているのを見かけるところを見ると、婚礼用和装小物を縮小すれば、七五三にも使えるかもしれません(いつか試してみよう)。

    以前は大人用のしごきはあまり市販されていないようでしたが、最近はしごきを使うお嫁さんも出てきたようで、けっこう見かけるようになりました。
    今は色数も豊富です。(『装美苑』)

    しかし、子ども用のしごきと間違えて購入しないでくださいね。
    あたりまえのことですが長さが違います。
    大人用のしごきは「3m以上」を目安にお探しください。
    というのも、現在市販されている大人用は、「子ども・大人用」と表記してあるものもあって、それが3m前後なのです。
    昔のものは「3.5m」ぐらいあったようですが、こんな長いしごきを今もどこかで売っているんでしょうかねぇ。
    子どもと兼用だと、もしかしたらだらり部分はそれほど長くないかもしれませんが、大人用に限定してしまうとあまり売れないから、安全策を取っているのかもしれません。
    となると、自分で作るしかないか…。飾り房は七宝結びだし…。
    ってまた教本に追加するつもり…?
    いや、今はやめておきましょう。抱え帯で我慢してください(笑)。

    ちなみに、しごきは並幅の布を四つ折りにして巻いています。
    抱え帯のような芯がないので、帯の前部分に「半紙」を挟み込むと、ピシッとした形になるそうですよ。

    < 追記 2011.11.9>
    今日、知り合いのお店に調べてもらったところ、現在「3.8m」の大人用のしごきが存在するそうです(多分取り寄せになるかとは思いますが)。
    これだけの長さがあれば、立派な後ろ姿になることでしょう。
    色も何色かあるとのことでした。
    欲しい方はネットではなく、実店舗の方で取り寄せできるか聞き込みするといいかもですね。


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    【2011.11.08 Tuesday 10:35】 author : Rom筥
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    婚礼用和装小物 モニター1号さんから 婚礼写真
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       『婚礼用和装小物の作り方』のモニター1号SONOさんが、お嬢さんの婚礼写真を送ってくださいました。

      SONOさんの前回のレポートと、筥迫作成時の様子はこちらからどうぞ。
      『婚礼用和装小物の作り方 モニター1号さんレポート』
      婚礼用筥迫 〜SONOさんの作品〜

      それでは、これぞ母の愛に包まれた幸せな花嫁さんの姿をご覧あれ!



      娘の結婚式の写真を送らせていただきます。

      挙式はドレス姿でしたから、お色直しで着物に着替えて出てきたときはがらっと雰囲気も一変し、皆さま、わー、とおっしゃってくださいました。

      実はこの衣装は私の母がお嫁に来る時のもので、母・私・娘の三代目になりますが、クラシックなというか、古色蒼然とした感じにこの筥迫がぴったりだと思われませんか?筥迫に使った布も母の半襟なんですから当然ですけど(笑)。
      胸元で懐剣入れの切り房がさらさら揺れて、我が娘ながら、とてもかわいらしかったです。



      このつまみ簪は、
      「花かんざし」さんというお名前でブログを開いていらっしゃる先生に、NHKカルチャーのお教室で教えていただきました。
      こちらのブログには、とても素敵な作品が本当にたくさん載っているので、多くの皆さまに見ていただきたいと思います。
      筥迫にしても、つまみ細工にしても、手作りファンの輪がもっともっと広がっていってほしいなあと願っています。



      かんざしもなんとか間に合い、娘の晴れ姿を手作りの品々で包んであげることができて、本当に幸せでした。
      本当に有難うございました。


      SONOさん、こちらこそ、ご協力本当にありがとうございました。
      つまみ簪の先生は、このブログもご存知だったそうです。
      うれしいですね。
      私もつまみ細工を使った筥迫案はあるのですが、これからつまみ細工を勉強して、、、なんて考えただけでも時間がかかりそうなので、なかなか手がつきません。
      しかし、細かいものが好きな人たちは、色々なところでつながっていそうです(笑)。
      昔から日本にある文化を、色々な分野でつながりをもちながら盛り立てていきたいですね。


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      ▼それでは、SONOさんのようにすてきな『婚礼用和装小物』が作りたい方はどうぞこちらへ!

      筥迫工房 材料販売

      ▼SONOさんのようにすてきな『つまみ簪』が作りたい方はどうぞこちらへ!『花かんざし』さんのブログ
      和の結婚式〜江戸つまみかんざし

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      【2011.11.03 Thursday 08:46】 author : Rom筥
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      婚礼用和装小物の作り方 モニター2号さんレポート
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        『婚礼用和装小物の作り方』の発売に先駆け、教本と材料のレポートをお願いしておりましたモニター1号のSONOさんに引き続き、モニター2号のかとうさんのレポートをご紹介いたします。



        お〜すごい!立派な婚礼用和装小物です。

        SONOさんもかとうさんも筥迫は早々に作り上げていらっしゃいましたが、婚礼用和装小物の発売をずっとお待ちいただいて、結婚式までもう時間がない!ということろで御連絡をいただきました。
        それでモニターをしていただくことを条件に、先攻して教本データをお渡しいたしました。
        婚礼ギリギリでの制作にも関わらず、モニターのレポートまで書かされるのですから申し訳ない限りですが、お二人からそれは詳しいレポートをいただきました。
        ご協力を本当に感謝いたします。

        特にかとうさんは、教本データをお渡ししてから挙式まで一ヶ月もないという状況で、挙式3日前までお仕事をされ、その最後の追い込みで仕上げをし、懐剣の房を切ったのが当日の朝(!)という、かなりのハードスケジュールだったようです。
        婚礼の筥迫を作られる方は、けっこうギリギリに作られる方も多いので、かとうさんの奮闘ぶりはとても参考になると思います。


        筥迫、婚礼用和装小物の製作レポートをお送りいたします。

        【婚礼用和装小物】
        素材は退紅色の正絹のちりめんを使用し、筥迫の余り布と、筥迫と同柄同色の縮緬で1.2〜1.4m×3枚を使用して製作しました。



        ◆懐剣袋
        布の裁断については、柄の位置は分かりやすかったのですが、布の方向について、ちょっと迷いました。
        型芯の作り方については、折り目をすべて直角に折っていこうとし、写真の最終的な出来上がりの形にならずちょっと悩みました。

        ◆懐剣房
        房は懐剣用房糸を使用し、テキスト通りに作りましたが、紐の結び目を逆にして房紐に結んでしまい、2つの房を作り直しました
        材料セットの半紙に予備がなく、100円ショップに買いに行ったのですが、当然ながら100円ショップの半紙は薄かったです…。
        房を締めた銀糸はメタリックミシン糸の3号を使用しました。
        きつく締めたつもりですが、房糸がやはりずれて上でたるんでしまいました。

        房はとても美しくできて感動しました。
        紐の結びは非常に苦労しまして、房が出来上がったのが式の前日で時間が押し迫っていたので、紐の菊結びは行わず、普通の房紐として使用しました。房を切りそろえたのは当日の朝でした。
        切りそろえた房の美しさにほれぼれしました。

        今回末広の房は作れなかったのですが、写真を撮る際に、
        末広を手にすることが多く、『末広の房も懐剣・筥迫と揃えて作っておけばよかった』とすごく後悔しました…。

        ◆抱え帯
        奥縦まつり縫いに苦労しました。
        基本的にはあまり難しいことはやっていないのですが、忍耐が試されました。
        式3日前くらいまでかかりまして、『一体自分は何をやっているんだろう…』みたいな気分に何度もなりました。

        長い布が用意できませんでしたので、1メートルくらいの布を3枚はぎ合わせて作りました。
        ですので、はぎ合わせの方法は大変ありがたかったです。

        ◆丸ぐけ
        丸ぐけは抱え帯の後でしたので、あまり苦労しませんでした。
        第1号モニターのsonoさんのレポートにありますように、端の縫い代を中に入れるのに若干苦労しました。

        丸ぐけの中の紐は、当初綿芯入ロープを考えていました。
        「持ち手芯」というものが存在するのは全く知りませんでした。
        確かに、この「持ち手芯」のほうがしっかりした丸ぐけができますね。

        【筥迫】
        筥迫は「綿入れ」「柄合わせ」をしました。



        胴締めについては柄合わせに失敗して、1度作りなおしました。
        簪挿しの厚さが3mm〜4mmくらいになり、かなりずれてしまったのです。
        本体はすでに出来上がっていましたので、本体に合わせて胴締めの布を切って作り直しました。
        邪道かと思いますが、これで胴締めをギュッと締めれば柄が合うようになりました。

        房の製作は当初、3色で行おうとしましたが、うまく3色に分けられず、諦めて単色房を紐の結びごと1回作り直しました。
        単色房については、特に苦労せず作ることができました。

        ◆制作日程

        末広の紐と房以外の製作日数はだいたい以下のような感じでした。

        筥迫 :1週間
        抱え帯:丸2日
        丸ぐけ:1日
        懐剣袋:半日
        懐剣房:(筥迫房と合わせて)1日

        筥迫の本体は3日くらいで作りましたが、胴締めや簪挿しや紐の結びや房の作り直しがあったので、その他に4日半くらいかかりました。
        3日間はまとまった休みがあったのですが、その他は仕事が終わり帰宅した後に作業をしました。

        私自身は、筥迫を作るまでは特に縫いものや裁縫を趣味としていたわけでなく、裁縫やミシンは高校時代に家庭科で浴衣を作ってから十何年ぶりくらいでした。
        できあがった筥迫を見て「自分って天才かも…」と感動したのですが、よく考えたら筥迫工房のテキストが分かりやすかったから、ここまでのものを作ることができたのだと思いました。

        式では小物を自分で作ったことは言わなかったのですが、着付けのときに美容師さんに小物を作ったことを言ったら、「すごいですね!」と言われました。
        特に「房まで作ったなんて、信じられない」と驚かれました。



        実は「式」と書いていますが、本当は両家の家族での食事会で、『ただのスーツではあまりなので、せめて振袖を着よう』と考えていました。
        そこで「振袖で花嫁らしくみせる」ことを紹介したホームページで「筥迫」を知り、どんなものなのだろうと検索して、こちらのブログにたどり着きました。
        結局、『筥迫を作ったのだから、やっぱりそれなりの衣裳を着たい!』とネットオークションで黒引き振袖を買い(引き振袖としては着付けず、振袖として着たのですが)、それに作った筥迫と小物を合わせました。
        このブログに出会わなかったら、普通のスーツで地味なただの食事会になっていたと思います。
        本当にありがとうございました。


        かとうさんのレポートはいかがでしたか?
        お忙しいお仕事の中、裁縫やミシンは高校時代に家庭科で浴衣を作ってから十何年ぶりという方が、よくぞここまで作られました。
        普段、お裁縫などしない方でも、お仕事で忙しい方でも、作りたい!という熱意さえあれば、何でもできるものだと改めて感心しました。
        よく書くことですが、このような情熱は特に婚礼の準備をされている方に顕著なように感じます。
        こんなに直前に作るのは無理でしょ?!といくら私が思っても、その情熱で何とか間に合わせしまうのですから、恐るべし、花嫁さんパワーですね(笑)。

        >時間が押し迫っていたので(式の前日でした)、紐の菊結びは行わず、普通の房紐として使用しました。

        懐剣房の結び方では、一般的に使われる「楔形の菊結び」と共に、一般の懐剣入れに使う「鱗結び(うろこむすび)」も紹介しています。
        鱗結びは画像を見ていただけるとわかるかと思いますが、蝶々結びのような形をしています。
        私はこの鱗結びが好きです。
        白無垢などに使うと、なんだかとても潔い形に見えます。

        >型芯の作り方については、
        折り目をすべて直角に折っていこうとし、写真の最終的な出来上がりの形にならずちょっと悩みました。

        そうですね、横から見ると型芯は正方形でなく、変形した四角形になります。
        これは片方に厚みがあって、もう片方には厚みがないという形だからです。

        >房は懐剣用房糸を使用し、テキスト通りに作りましたが、紐の結び目を逆にしてしまい、作り直しました

        懐剣用房糸は、一袋でちょうど懐剣房が二つできる分量なので、紅白房を作ろうとすると二袋購入することになります。
        どちらの色も一袋の半量ずつ使うことになりますが、失敗してももう一組できるというわけですね。

        >材料セットの半紙に予備がなく、100円ショップに買いに行ったのですが、当然ながら100円ショップの半紙は薄かったです…。

        100円ショップの半紙が練習用だとすると、清書用の手すきの半紙ぐらいの厚みと丈夫さがあった方が使いやすいと思います。
        失敗する人がいるかもしれないので、懐剣材料セットには予備分を加えましょうかね。

        >房を締めた銀糸はメタリックミシン糸の3号を使用しました。きつく締めたつもりですが、房糸がやはりずれて上でたるんでしまいました。

        かとうさんがメタリック3号を紙芯用の締め糸に使ったのは、かがり糸を最後のかざり糸に使ったからですね。
        モニター1号のSONOさんもおっしゃっていましたが、どうやら房作りの難関は、この「糸で締める」というところにあるようです。
        メタリック3号は最後の飾り糸にはいいのですが、中で紙芯をとじる糸は、筥迫の千鳥掛けに使う「かがり糸」が一番です。
        絹なので締まりがいいこと、太さがあるため強く締めても切れないことなどからです。
        穴糸でさえ、もしかしたら切れて(もしくはゆるんで)しまうかもしれません。

        >特に房については、「房まで作ったなんて、信じられない」と驚かれました。

        えへん、そう言われると私もすごくうれしいです。
        この房を作るために相当の時間を費やしましたので。
        職人さんが房をつくる場合、木芯や紙芯をあらかじめ作っておいてから房を作るのだと思いますが、筥迫工房の房は、房を作りながら一緒に紙芯も作ってしまいます。
        房作りは面倒ではありますが、筥迫作りと同様「作る楽しさ」があります。
        この房ができると本当に感動しますよ。
        (筥迫房と懐剣房を作るなら、初めに懐剣房から作ると、筥迫房がとてもラクに感じます)

        かとうさんは作り直しがあったりと紆余曲折されたようですが、それにしては出来上がりはかなりきれいに出来ていると思いますよ。
        特に房頭の形状がとてもきれいにできています。
        こんなにきれいに作れるものなんだ、、と作らせている私自身が感動してしまいました。

        画像では、役目を終えてちょっと疲れた房になっていますが、蒸気をあてた直後はまっすぐでとてもきれいな房であったと思います。
        切り房は細い糸なのでとてもクセがつきやすいので、本番までクセがつかないように保管することが重要です。
        使い終わってボサボサになっても、再度使うようなときは蒸気をあてれば元の状態に戻ります。
        撚り房に比べて少々気は使いますが、撚り房にはないこの感動的なサラサラ房を、是非皆さまにも体験していただきたいと思います。

        >『末広の房も懐剣・筥迫と揃えて作っておけばよかった』とすごく後悔しました…。

        筥迫房、懐剣房、末広房が揃うと、誰が見ても自作とは思えないと思います。
        私も筥迫を作り始めた当初は、筥迫とお揃いの懐剣入れを作ろうなどという発想もありませんでしたが、いざ懐剣入れを作ってみると、あらためて末広は大事だった、、ということに気がつきます。
        花嫁さんが筥迫に懐剣をつけないにしても、やはり末広は必要です。
        なぜなら、かとうさんもおっしゃる通り、末広は「撮影」のときに必ず手に持つ、とても大事な小道具になるからです。
        そうなってみて、初めて筥迫や懐剣とお揃いの房にしておいてよかった〜と思うのではないでしょうか。

        >(抱え帯の)奥縦まつり縫いに苦労しました。基本的にはあまり難しいことはやっていないのですが、忍耐が試されました。

        懐剣入れはミシン掛けで作りますが、抱え帯と丸ぐけはひたすら手縫いなので、忍耐が必要かもしれません。
        特に抱え帯は丸ぐけの約倍の長さがありますからね。
        時間があるときに作ると、このような単調な作業も楽しいものですが、かとうさんのようにお式の直前に作られる場合は、確かに憂鬱な気分になりそうです。

        >丸ぐけの中の紐の材質については、当初綿芯入ロープを考えていました。「持ち手芯」というものが存在するのは全く知りませんでした。

        丸ぐけは、本来、綿や毛糸を使って作られていたようですが、以前ネットでどなたかがこの持ち手芯を使う方法を紹介されて(確か着物を着るお仕事の方だったような)、あっという間に広がったような気がします。
        持ち手芯というのは、バックの持ち手に使う芯のことですね。
        確かに毛糸をそのまま束ねて使うより、毛糸のようなガラ糸を白糸で編んだこの持ち手芯の方がずっと扱いやすいです。

        >邪道かと思いますが、これで胴締めをギュッと締めれば柄が合うようになりました。

        いえいえ、布の厚みなどによって柄がずれた場合は、私もこのギュッと方法使ってごまかしたりします(苦笑)。

        >実は「式」と書いていますが、本当は両家の家族での食事会で、『ただのスーツではあまりなので、せめて振袖を着よう』と考えていました。

        「成人式に着た振袖を花嫁らしく見せる」ためには、筥迫や懐剣を手作りするという今回の企画はぴったりです。
        でもやはりアンティークの黒振袖はすてきですよね〜。憧れます。


        モニター1号のSONOさん、モニター2号のかとうさんには、教本内容のアドバイスも色々いただいております。
        お忙しいところ、ご協力本当にありがとうございました。
        これを参考に教本に手直しをして、『婚礼用和装小物の作り方』は近日発売予定です!

        【2011.10.23 Sunday 17:23】 author : Rom筥
        | 婚礼用筥迫 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
        婚礼用筥迫 Rom筥作品11-7
        0
          房の話題はあまりにも地味ネタなので、途中で一息、華やかな筥迫画像を挿入します。
          こちらもびら簪のアレンジです。
          一つのお題で、「婚礼用」「びら簪」の二つのカテゴリーに分けられないので、今後は続けて別タイトルでご紹介することにします(ということで、本日は連続アップです)。



          仕立て:玉縁、綿入り
          表 布:金襴(薄手)
          内 布:綿ブロード
          打ち紐:
          房 糸:専用房糸(白)銀糸
          かがり糸:
          緒 締:パールホワイト
          装 飾:ラインストーン1.5mm
          びら簪:大人用びら簪<霞>アレンジ 
          ----------------------------------------------------------------

          金襴の派手さはない生地ですが、びら簪が派手だし、白無垢用に控えめな生地を買ったつもりです。
          しかし、仕立ててみるとなかなか上品でいい。
          中厚手なので扱いもラクです。

          びら簪とバランスをとるために、本体に極小のラインストーンを付けました。
          花弁の所々に付けましたが、こういうチマチマ作業って楽しい♡
          白無垢にこんなびら簪は派手すぎる、、、とお思いの方へ。
          実は白無垢を含め打ち掛けというのは、びら簪や房は中に隠れてあまり見えないのです。
          ちょっとぐらい派手だろうが、自分だけのお楽しみということで、存分に装飾をお楽しみください(まぁ写真撮影のときだけ、打ち掛けの襟元をちょっと開いたカットを撮るぐらいですかね)。

          今回は白無垢の清楚感を出すために、房のアクセントに『銀糸』を使いました。
          白糸に銀糸は本当にステキですよ。
          それから緒締めには『パールホワイト』を使いました。
          緒締めには、丸々としたこの形が似合います。



          使いやすい金襴の厚さ

          金襴の厚さを私なりに3つに分けてみました。

          1)厚手 
          とにかくゴージャスで大ぶりな柄が多い。
          しかし筥迫などの小さな細工物をするには扱いが非常に困難なので、ネットで購入する場合はよくよく厚さを確認のこと。
          使えないわけではないが、折り返しは不可。
          表布を使う全てのパーツを玉縁処理する必要がある。
          この手の厚さになるとアイロン接着は厳しいので、クリップで対応(時間がかかります)。
          外箱を玉縁処理する場合は、抱き合わせの手順が変わるので、作ってみたい人はRom筥まで直接問い合わせを。

          2)中厚手
          デニム程度の厚さ。今回の金襴もこの厚さ。
          外箱の折り返しができるので扱いやすい。
          柄の種類も多く、比較的小さめの柄が多いので細工物に適している。
          筥迫を作るにはこのぐらいの厚さまでがオススメ。
          ただし金襴に「薄糊」は太刀打ちできず、、。
          貼付け時からサイビノールを使用のこと。

          3)薄手
          ブロードのように薄い。柄はそれなりに安っぽい感じ。
          量販の七五三筥迫はほとんどこの材質。
          市松人形の筥迫のように極小の細工をするなら、このぐらいが扱いやすいかも。

          今回の白金襴と前回の紺色の金襴は、東京の浅草橋で購入しました。
          JR浅草橋駅(東口)、浅草線・浅草橋駅から共に徒歩1分、明正堂書店のビル7Fにある「人形の田辺」です。
          駅を出てすぐ横という大変アクセスのよいところにあるわりに、本屋の7階で目立たないのですが、小さな看板に気がついてフラッと立ち寄ったところ、小さなスペースながら金襴がかなりありました。
          それも「色別」に分けてあるのがうれしい。
          更に木目込み用なので、ほぼ「中厚地」の金襴ばかり。

          すぐそばの「まるぎん」は、ひな人形、日本人形、木目込み人形などの小道具などがあるので以前から時々寄らせていただいていましたが、金襴の種類は「田辺」の方が多いかもしれません。
          「久月」「一藤」なども木目込み人形材料の種類は多いそうですが、私はまだ行ったことがないので、金襴の種類がどれだけあるかは不明です。
          興味のある方は一度のぞいてみてください。

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          筥迫の作り方&材料販売 筥迫工房
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          【2011.07.28 Thursday 21:16】 author : Rom筥
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          婚礼用筥迫 〜ことりさんの作品〜
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            6月のゲストさん作品をご紹介いたします。
            前回に引き続き婚礼用筥迫です。
            制作者はことりさんです。ご自身の婚礼用に制作されました。



            作品ができましたので、はずかしながら画像を送らせていただきます。

            はこせこと、ついでに懐剣も作ってしまいました。。。

            今月、自分の結婚式がありまして、気に入った色打掛(淡い水色です)を貸衣装店で見つけたのですが、はこせこと懐剣が白だったので、それだとすこし地味かなと思い、悩んだ挙句、作ろうかなと思いはじめて、マニュアルや材料などを購入させていただいた次第です。



            懐剣は、衣装店でもっと違う色のものが欲しいけどないからとわがまま言いつつ、縦横の長さだけ測らせてもらいまして適当に袋を作り(懐剣袋のマニュアルを待っていたのですが、間に合わなそうだったので‥)、 中に100円ショップの細長くて薄い板をカッターナイフでカットして積層(接着剤で重ねて厚みを出した。)して作りました。
            はこせこマニュアルのおかげで菊結びもマスターできたので、大変助かりました。
            手芸用品店で菊結びのできるプラスチックのプレートみたいなものが売っていて、買おうか迷っていたのですが、それも買わずに済みましたし。

            懐剣とはこせこの房はどうしても揃いにしたかったので、自分の地元である名古屋市内のひも店でオーダーして作ってもらいました。
            マニュアルどおりにせず勝手にアレンジした部分もありますがすみません。



            ほとんど、縫ったりせずにこんな立派なものができるとは、作る前は思ってもみませんでした。
            作ってみて、とても楽しかったです。
            また時間ができたら、母にも「作って。」と頼まれてしまったので、作りたいと思います。
            このたびはありがとうございました!

            生地は「縮緬」を使われたそうです。
            淡〜い色合いで、確かに市販品にはないような、これぞ自作筥迫です。
            内布の水色もとてもきれいですね。

            縮緬もまた、金襴とともに筥迫制作に人気の生地です。
            縮緬は素材によりかなり伸縮があるので、柄合わせをするときは、縦横の目を整えてから型を取ってください。
            また、内布にも同じ縮緬を使用すると筥迫に厚みが出しまい、いくら目を整えてもその厚み分で柄がずれる可能性がありますのでご注意ください。
            どちらも柄合わせをしなければ、縮緬は使いやすい素材かもしれません。
            また、水洗いできないレーヨン縮緬も筥迫用なら気にせず使えます(エンボス加工の縮緬は、高温アイロンやスチームアイロンなどでシボがなくなったりするそうですが…)。

            以前、縮緬にでんぷん糊は付きづらい、、、という方がいらっしゃいましたが、塗って貼り合わせただけでは確かに付きづらいかもしれません。
            でもアイロンですぐに固定すれば問題はありません(それでも付きづらい場合は、糊を溶くための水が多すぎます)。
            素材によっては薄糊では付きづらいものがありますので、その際は貼り付け時からサイビノールをお使いください。
            ※金襴も厚手のものほど薄糊では歯が立ちません。

            ことりさんは筥迫工房の今年の目標であった「婚礼用小物の作り方」(教本)をお待ちいただいていた一人でしたが、間に合いそうもない、、とのことから、自力で懐剣袋まで作ってしまいました!
            執念ですね〜。あっぱれ!(拍手!!)

            また、小物合わせの段階で、白の小物とどちらが良いか検討するために羽織らせてもらったときの写真まで送ってくださいました。

            これが打ち掛けとセットになっていた筥迫セット。


            そして、こちらがことりさんが作った筥迫セット。
            (飾り結びはまだ途中段階だそうです)


            う〜ん、誰の目に見ても、ことりさんの筥迫セットの方がすばらしい!
            そして頼みまくって作ってもらった懐剣房が、なんともステキなアクセントになっています。
            ことりさん、がんばった甲斐がありましたね!!本当にすばらしいです。

            筥迫を作ることができたなら、懐剣袋はけっこうカンタンです。
            問題は、ことりさんが地元のひも店でオーダーしたという「房」なのです。
            出来合いの房さえあれば、懐剣袋を作ることはほとんど問題ありません。

            しかし筥迫工房が次回発売予定の「婚礼用和装小物の作り方」では、この房さえも自作してしてしまおうというものです。
            前回も書きましたが、もしこの房作りに自信がないという場合は、販売予定の既成の撚り房も用意いたしますのでご安心ください。
            房についてはたくさん書きたいことがあります(最近の私は、筥迫より房のことで頭がいっぱいです)。
            これもいつか詳しく書きましょうね。

            自分の求めるものがなければ作る!筥迫作りはことりさんのような人にはぴったりの細工物です。
            そのチャレンジ精神は、新しいご家庭に必要不可欠なものとなることでしょう。
            ことりさん、どうぞいつまでもお幸せに!
            【2011.06.15 Wednesday 09:54】 author : Rom筥
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            婚礼用筥迫 〜kumiさんの作品〜
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              5月のゲストさん作品をご紹介いたします。
              kumiさんがご自身の婚礼のために作られた筥迫です。


              どうですこの写真、なんてかわいらしい!もとい、なんて美しい!
              筥迫工房としては「飾る筥迫」をコンセプトにしていますが、やはりこうして筥迫を身につけた写真を見てしまうと、筥迫は身につけてこそ!と思えてしまいます。
              以下、kumiさんからのコメントです。

              数ヶ月前に作り方を購入させて頂いたkumiです。
              おかげさまで無事に筥迫ができました。
              式は来週末の予定ですが、先日前撮りをしましたので写真を送ります。
              難しいと書いてあった金襴を最初から使ってしまいました。
              生地が堅くて、匂い袋に二つタックを入れる事ができなかったので一つにしたり、ふくらみをもたせるために入れたキルト芯もぎゅうぎゅう押したせいで結局ぺったんこになってしまったりしましたが、なんとなく自己流も交えつつ完成させました。



              扇子は中古を購入し、汚かった房と紐を作り方を見ながらつけかえました。
              房糸は手縫いのポリエステル糸を使いました。

              かなり微妙できれいな色がたくさんそろっていて金でもいろいろあ
              るのですごく迷いましたが、最終的に生地と合った色が選べたのでよかったかなと思います。



              それから、胴締めの位置をあえて上下逆にしてしまいました・・。
              実は柄あわせにしようと思って作成したのですが、はめてみると1cmくらいずれていたため、直すのがめんどくさくなり、それならば最初から柄合わせしなかったことにしようと思って逆にしたんです。
              見る人が見るとバレバレだと思いますが・・・。
               


              すごくきれいな状態の中古のお着物が格安で見つかったものの、それに合わせる小物で頭を悩ませていたところで筥迫工房さんのサイトに出会いました。
              もともと色々と作ったりするのは好きなので楽しく作らせてもらいました。
              ということで長くなってしまいましたが、お礼のメールとさせていただきます。
              どうもありがとうございました!



              加工なしの画像掲載にご協力いただきまして、本当にありがとうございます。
              これまでゲストさんから送られてきた画像はほとんど筥迫のみでしたが、こうして実際の花嫁さんが筥迫を身につけている画像を見ると、筥迫工房の型紙が本当にお嫁さんの筥迫になったんだ、、、と実感できて涙が出そうです。
              でもこの筥迫を花嫁さん自身が作ったなんて、きっと誰も思いませんよね〜。

              胴締めの位置をあえて上下逆にしたとはビックリですが、ここまであっけらかんとしていたら、なんだか笑って許せちゃう気がします(笑)。
              自分が思うイメージの糸を探されて房を作っただけあって、本当にきれいな色の飾り房ができました。
              写真をご覧いただければわかると思いますが、飾り房というのは横ラインの帯周りにあって、縦に伸びるとても目立つアクセントになります。
              自作筥迫では、この房の色を自分で決められるというのが大きな利点なのです。

              金襴は難しくとも、成人式や婚礼衣装には豪華でよく映えますから、どうしても使いたい!というお気持ちはよ〜くわかります。
              筥迫を作りたいなどという方は手先の器用な方が多いですから、kumiさんのようになんとか形にしてしまうものです。でもこのぐらいの厚さの金襴なら、それほど無理はなかったと思いますよ。
              けっこうきれいに折り返しされていますもの。
              凝った柄の金襴になるともっと厚手で、折り返しはかなり難しいと思います。
              こうなるともう玉縁で処理するより他ありません。
              金襴を使う場合は、なるべく薄手の金襴地を探すようにした方がよいと思います。

              また帯地のような厚手の生地を使うと、布の強さに柔らかいキルト芯が負けてしまうので、ぺちゃんこに潰れてしまうのは致し方ありません。
              私などは木綿(わた)を使っていますが、かなりの厚さで入れるので、慣れない方にこれを使えというのは無理があり、また教本で説明するにも一定の厚みになっているキルト芯で説明した方がわかりやすいので、あえてキルト芯を使うように解説しています。
              でも金襴などは生地自体が豪華なので、無理に綿を入れずフラット仕立てにしても見劣りはしないと思います。
              それでも厚手の生地で小さな巾着を作るのはかなり難儀です。
              こればかりは慣れしかありません。
              筥迫はどんな生地でも作れないことはなく、正確に言えば「生地によっては、きれいに仕立てるのがかなり難しい」という程度とお考えください。

              しかし前撮りの時にプロのカメラマンに筥迫の写真を一緒に撮ってもらうというのは、とてもよいアイデアだと思います。
              まるでどこぞで市販されているかのような筥迫に見えます。
              人物撮影ならお天気の条件によりいい写真が撮れたりもしますが、物撮りに偶然はなく、素人とプロでは歴然とした差があります。
              今現在、婚礼を控えているという方は、せっかくの力作をきれいな画像で残しておくためにも、参考にされてはいかがでしょうか。

              それにしても、格安で購入されたというこの引き振袖のすてきなこと!
              このすてきなお着物に見合う筥迫をご自分でしつらえてしまうのですから、満足度100%の婚礼になることでしょう。
              私もkumiさんの幸せにちょっとは関われたかなと思うととてもうれしいです。

              kumiさん、挙式当日が本当に楽しみですね!
              新郎新婦のすてきな姿と一緒に、結婚式に来られた方々に是非自作筥迫を見せびらかしてくださいね。
              それでは末永いお幸せをお祈りしております。

              --------

              ところで、こんなすてきな画像と作られた方のコメントを見ると、高額な小物をレンタルするより作った方が安いのね!と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、ちょっと待ってください。
              簡単な気持ちで始めると、「面倒すぎてできない…」と放り出して、結局はよけいな出費がかさむことになりがちです。
              (特に子ども用の筥迫は、買った方がずっと安いです!)
              この面倒な筥迫作りが「楽しい」と思える人でないと、最後まで作りきれないと思います。
              「筥迫作りって面白そう」「自分の筥迫を持ちたい」「お祝いに筥迫を作りたい」という筥迫に対する愛情が入っていないと、全ての面倒な工程を乗り越えてゴールすることはできないと思ってください。
              「安く仕上げたい」というだけでは絶対に挫折します(とてもショップを出している人間の発言とは思えませんが…)。
              安く上げたいというだけなら、ヤフオクなどで「婚礼 (はこせこ 箱迫)」で検索してみてください。
              中古ならかなり安いものがあります。
              【2011.05.12 Thursday 20:04】 author : Rom筥
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              婚礼用筥迫 〜SONOさんの作品〜
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                久しぶりにゲストさんから、うれしい画像とおたよりをいただきました。sonoさんがお嬢さんの婚礼用に作った筥迫です。

                今年の秋に長女が結婚式を挙げる予定です。
                私の母が結婚した時に使用した半襟で筥迫を作り胸元を飾ってやりたいと思い、初心者用キットを送っていただいたものの、教本を一見しただけでアバウトな私にはムリ!と封印しておりました。
                けれど、先日おそるおそる作り始めてみたところ、おおお!作り方に沿ってやっていればなんだか出来てしまったではありませんか!楽しい・・・。



                一作目は箪笥の奥から引っ張り出した古い長じゅばんの端切れで作りました(hakoseko1号)
                この生地は、母の白無垢の長じゅばん地の余りでした。
                白無垢を仕立てた際に、残った生地に色を挿し、私の産着に仕立てたそうです。
                私のよだれやらなんやらですっかり黄ばんでしまっていましたが、到底捨てることなど出来ず、長年箪笥で眠っていたものです。
                白無垢自体は母、私の結婚式の二代の役目を終え、色無地や小紋に姿を変えてまた活躍してくれていますが、私の誕生を祝ってくれた祖父母の気持ちの詰まったこの小さな端切れのことがなんだかずっと気になっていました。

                二作目にはいよいよ半襟に挑戦。失敗は許されないので超緊張でした。
                55年の眠りから覚め、美しくよみがえった半襟よ!それがこのhakoseko2号です。



                改めて眺めると玉縁がたがた、接着剤の染み・・・と反省点ばかりです。
                でも、娘を思う母の気持ちに免じて許してもらえるかな(笑)
                母の長襦袢、半襟ともども、やっと箪笥から外の世界に出してやることができて、とてもうれしい気持ちです。
                こんなに丁寧な作り方キットを作成してくださってありがとうございました。
                おかげさまでとてもしあわせな時間がもてました。

                実は、もう ひとつお願いがあるのですが、半襟の半分側で、ぜひとも懐剣入れもつくりたいのです。
                図々しいお願いですが、そちらの作り方もぜひ教えてください。どうかよろしくお願いいたします。
                秋に結婚式が終わったら、写真をまた送らせていただきますね。


                すてきな思い出と共に、すばらしい筥迫の画像をありがとうございます。

                実はsonoさんのように、教本を見ただけで挫折している方は多いと思います。
                あまり考え込まずに教本に従って進めて行くと、気がついたら出来てしまった、という人も少なくないので、是非仕舞い込まれている材料を出して、もう一度挑戦してみてくださいね。

                もちろん美しい出来を目指せば、何百個作ろうがなかなか目指すところには行き着きません。
                しかし売り物でないのであれば、どこまでの出来を求める必要があるでしょうか。
                それよりも、このような細工物をチマチマと作っていく過程が、実はとても楽しいのだということを是非皆さんに体験していただきたいのです。
                「筥迫を作るのは楽しい」そう思っていただければ、私としては本当にうれしいです。

                すてきな婚礼衣装もドレスも、自分が年をとるまでに手元に持っていられる人はごく少数だと思いますが、小さな筥迫なら、年を経ても持ち続けている人は多いと思います。
                そして自分の娘、孫へと受け継いで使っていくこともできます。
                ですから、コツコツと時間をかけて気持ちを込めて作る価値のあるものだと思います。

                大正時代に発行された「袋物細工のしるべ」にはこんな一節があります。

                「元来袋物は僅少の布帛を利用して、種々の手芸品を制作する
                 ものなれば、之を学習するものに、布帛類の利用法を教え、
                 自ずから事物に対する経済の思想をなさしめ、且つ注意を
                 促すが故に、是等の能力を発達せしめ、尚手指の運用を自在
                 ならしむ」

                なんだか、かしこまってしまいそうな文章ですが、私はいらなくなった着物、シミのついた思い出の服を見つけるたび、この文章を思い出します。
                この時代はまだ新品のハギレなどというものはそれほど売っていなかったと思いますので、僅少の布帛と言えば、着古され着られなくなった着物の使える部分という意味になるでしょう。
                sonoさんのお母様がご結婚されたときの白無垢が、時を経て染め替えられ、仕立て替えられてsonoさんが着用し、その襦袢のハギレがsonoさんの産着になり、さらには筥迫になり、半襟が55年の時を経てお嬢さんの婚礼の筥迫になる、、、この教えそのままですね。
                今時の言葉で言えば、リメイクの極致と言ったところでしょうか。

                一つ一つの筥迫に、このような物語があるというのは本当にすてきなことです。
                この消費、消費の世の中にあって、思い出の布帛の行き着く先として、気持ちをこめて筥迫を作る。
                私が最も望んでいる世界です。

                「懐剣入れ」の作り方もしばし止まっていましたが、そうですね、元気を出してもう一度始めることにいたします。
                今年の春の婚礼予定の皆さまには間に合わなくて本当に申し訳ありませんが、秋の婚礼予定の方を目指して、なんとかがんばりたいと思います。
                【2011.04.06 Wednesday 09:24】 author : Rom筥
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                婚礼用筥迫 〜Rom筥作品11-2〜
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                  表布:古帯
                  内布・縁布:同帯
                  打ち紐:白
                  房糸:専用房糸(白)、金糸
                  ビーズ:金茶金引き

                  先日、近所の古着屋さんに着物や帯が置いてあることを発見。
                  筥迫向きの生地はないかと探してみたところ、ほどよく使い込まれた古帯を見つけました。これなら外箱を折り返しにしても大丈夫そうな柔らかさです。
                  帯の前部分に対の柄があったので、柄合わせすることもできました。
                  捨てるに捨てられない思い出の帯等を筥迫にリメイクすれば、思い出そのままに小さく手元に残しておくことができます。

                  この金のびら簪は、アンティークのシックな筥迫にセットされていたものです。
                  前々回の清水さんの作品で金のびら簪を使っていたのを思い出し、そういえば家にもアンティークの金のびら簪があったなとセットしてみたところ、うわっ派手…。
                  鎖はけっこう長めでずっしりと重厚感のあるびら簪です。
                  今まで金のびら簪があることさえ忘れていましたが、こうしてみるとけっこうすてきです。
                  いつかこんな金のびら簪も作ってみたくなりました。

                  筥迫に使った古帯は、表地にするには柔らかく扱いやすいものでしたが、帯の裏側部分も薄かったので、そのまま内布と縁布にしてみよう、、と調子に乗って使ってみたところ、薄手とはいえやはり内布や縁布には厚かった…。
                  表布は色々なこだわりがありましょうが、内布や縁布は絶対に綿ブロード程度のハリのある薄めの生地をオススメします。
                  厚手の表布で筥迫がおデブになるのは我慢できますが、内布に使う生地はちょっとした厚みでも細部の仕立てが難しくなる上、内蔵脂肪のごとく見えない部分で全体を太らせてくれます(苦)。
                  四苦八苦しましたが、まぁ細部を写さなければそれなりに見えなくもないのでアップすることにいたしました。

                  表の柄は、外形を縁取っている材質が高温アイロンを使うと溶けてしまいます。
                  素材によってはこのようにアイロンが使えない場合があります。
                  そのような時は、生地にサイビノールを塗って半乾きにさせてから、折り返してクリップで止めておきます。
                  長時間つけておくと跡がついてしまうので、数分おいてある程度くっついていることを確認してから、ハンマーで軽く叩いて圧着させます。

                  房糸は白の専用房糸に、金糸をアクセントに入れました。
                  筥迫工房 専用房糸-金糸
                  金糸は25〜30本ほどを半分に割って使います。
                  綴じ糸にまで金糸を使うのはうるさいので、ここでは白を使っていますが、金糸や銀糸のアクセントを使わない場合は、綴じ糸のみ金糸にするのもけっこうアクセントになります。
                  筥迫工房 綴じ糸

                  いつも通りの銀のびら簪なら、飾り結びをちょっと派手にしてもいいかもしれません。
                  ということで、こんな飾り房はいかがでしょう。



                  結びの間に金茶銀引きのビーズを挟んでみました。
                  筥迫工房 ビーズ-金茶銀引
                  ビーズの位置が固定するように、ビーズはつゆ結びで挟みます。
                  落し巾着のように輪になった側をビーズに通すのは楽ですが、二本に分かれた打ち紐をビーズに通すのはけっこう面倒です。
                  私は紐を一本通してから、二本目の紐を目打ち等で押し込んでいます(汗)。

                  びら簪も飾り房も付け替え自由な筥迫のアクセサリーです。
                  自分用に楽しむのなら、びら簪や飾り房は筥迫から取り外して保管し、そのときの気分で色々と付け替えてみるのも楽しいものです。

                  **********************************************
                  筥迫の作り方&材料販売 筥迫工房
                  筥迫工房へのお問い合わせどうぞこちらから
                  **********************************************
                  【2011.02.25 Friday 09:01】 author : Rom筥
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                  花嫁の筥迫 〜柴田さんの作品1〜
                  0
                    今年度最初のゲスト作品です。
                    昨年10月にご自身の婚礼のために筥迫を自作された柴田さんの作品です。
                    う〜ん、艶やか!
                    おかげさまで、やっと筥迫に戻れました(笑)。



                    まずは、柴田さん、ご結婚おめでとうございます!
                    そしてすばらしい筥迫の画像を送っていただき、ありがとうございます。
                    初めて作ったとは思えないほど、きれいにできていますね。
                    また一人、自作の筥迫を持ってお嫁入りされる方が出たことを、とても光栄に思います(内心:うれし〜(涙))。

                    昨年10月の結婚で使うために、はこせこキットを送っていただいた柴田です。結婚式も無事にすみました。
                    遅くなってしまいましたが、出来上がったはこせこの写真を送ります。
                    初めて作った割には良くできたと自分でも大変気に入っております。
                    両親や友人らの評判も良く、大切な思い出となりました。

                    生地はアンティークの着物地を使用していて、菊の柄を前面に配置しました。「はこせこ」といったらやはり綿入れで玉ぶちかと思いまして、初めてでしたが挑戦してみました。





                    内側は蝶々を入れて。


                    側面の飾りもガイドを読みながら慎重に仕上げました。


                    筥迫工房のキットは細かな注意点まできっちりと書かれていたため、ほとんど迷うことなく2〜3日で仕上げることができました。
                    私にとってはとても明快で本当に良くできている説明書だなと、作りながら感心しどおしでした。
                    型紙も本当に正確にできていて、何度も修正を重ねてきての今の形であることが、作りながらよくわかりました。

                    はこせこキットが無ければ、こんなに楽しい時間は過ごせなかったと思います。貴重な経験ができましたことに感謝します。
                    ありがとうございました。
                    これからは木綿で作った普段用のはこせこを作ってみたいと思っています。


                    すてきな生地を見つけられましたね。
                    いかにも筥迫らしい牡丹柄で、うまい具合に菊も配置されていて、どんぴしゃ(古い?)という感じです。
                    簪挿しに少し入った紫も効いています。
                    内布の蝶々もよい配置で、筥迫を開いたときの楽しさが感じられますね。

                    刺繍であれば好きな柄で作ることができますが、既存の生地を使うときは、筥迫にちょうどよい柄を探すのに、実はとても時間がかかります。
                    しかし、こういうことに時間をかけるのもまた筥迫作りの楽しさです。
                    その昔は切り付け(アップリケ)や押し絵でも作られたそうです。
                    是非、どなたか挑戦してみてください。

                    >はこせこキットが無ければ、こんなに楽しい時間は過ごせなかったと思います。
                    そう言っていただけるのが一番うれしいです。
                    私が筥迫の作り方なるものを販売しようと思ったのも、一人で孤独に筥迫作りを楽しむよりも、一人でも多くの方と、この楽しさを分かち合いたいと思ったからです。
                    筥迫作りの楽しさは、今の時代には忘れられたような『純粋なアナログ感』と言ったところでしょうか。

                    柴田さんのように、一回目で綿入れ、玉縁ができてしまう人もいれば、フラットの折り返しでも大変と思われる方と様々です。
                    中にはマニュアルを見ただけで挫折してしまう方もいらっしゃるかもしれません。
                    三つ折れのびら簪が付けた筥迫では、部品が多いため説明がとても長くなります。
                    例えば、びら簪を入れる『簪挿し』部分は、仕幅の『楊子入れ』と同じようなものです。
                    それぞれの部品が一つの作品として見て、一息入れてまた別の日にでも作ればよいのです。
                    大正時代に発行された嚢物の本では、筥迫のページは10ページびっしり文字で説明されていますが、飾り結びについては解説されていません。
                    飾り結びまで入れたら一体何ページになるかわからないからないから、そちらの専門書で勉強しろということなのでしょうね。
                    そんなワケでたっぷりの解説量ですが、時系列にポイントを入れて説明しているので、無心に順を追って作ることさえできれば、ほとんど迷うことなく筥迫ができるようになっています(なっているハズです…汗)。

                    また、型紙がA4で8枚と多くなってはいますが、一つ一つは非常に単純で、そのままの線を裁断すればできるようになっています。
                    表布、裏布、接着芯、厚紙のそれぞれの型紙を作ることにより、部品によって、また部品のそれぞれの辺によっても糊代の幅が違うことに気を使うことなく、自然にきっちりとした形に仕上げるための工夫なのです。
                    そこは自費出版(カラーコピーですが)の良い所で、ページの制限なしに好きなだけ型紙を作り、解説をつけることができます。
                    「マニュアル」というよりも「教科書」だなと思うことが多いので、最近は「教本」という言い方をしています。

                    初めの筥迫がどんな出来であれ、数をこなせば誰でも確実にレベルはあがります。
                    じっくりゆっくり筥迫作りに向き合うことができる方であれば、細かい手作業の楽しさを必ず実感していただけるものと思います。

                    教本が売れた部数の割に、なかなか出来上がった画像を送っていただけませんが、ゲスト作品の方がずっとブログのアクセスは多く、筥迫の出来いかんよりも、こんなことが難しかったという具体的な説明や、こんな具合に失敗してしまった〜という画像の方が、実は見ている方のお役には立っていると思います。
                    教本とゲストの体験談、おかげさまでこの二つで筥迫工房の筥迫作りは成り立っています。
                    皆さま、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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                    筥迫の作り方&材料販売 筥迫工房
                    筥迫工房へのお問い合わせどうぞこちらから
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                    【2011.01.04 Tuesday 16:51】 author : Rom筥
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                    花嫁さんの筥迫(4) Rom筥作品10-3
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                      花嫁さんの筥迫その2です。
                      今回は「白無垢」用の筥迫です。
                      前回と同じく刺繍半襟を使いました。
                      前回の赤と一緒に作ったのですが、赤も白も撮影するのが難しい…。
                      更に色補正もかなりヘタです(泣)。
                      赤と白をまとめて撮影する気力なく、ずるずると今に至ってしまいました。
                      昔々、白いキャスケットがトレードマークだった桜田淳子にカメラマンが泣かされた、、とかいう話しを思い出しました。
                      (年代がバレるね)
                      刺繍半襟を使うときのコツは、折り返しも玉縁も表から型を取り、型紙の線に沿ってミシン掛けをし、そのミシン目の外を裁断します。

                      ちょっと金が入っているので、これだと無垢にはならないかしらん…と思っていたら、最近は白無垢でもけっこう色が入っているものがあるようです。


                      筥迫を数作るようになると、装飾だの飾り結びだの、色々なところに凝ってみたくなりますが、白無垢の場合はできるだけ奇をてらうことは避けようという神妙な気持ちになります。
                      飾り結びはシンプルに、几帳、菊結び、几帳の三連。
                      その代わり菊結びを気持ち大きくしてみました。
                      房もいつもよりボリュームアップしています。
                      ぷっくりとした感じになり、重厚感があります。

                      以前は飾り結びをするのもやっとだったので、形になればいい、結びやすければいいと、バランスも考えずにとにかく大きな結びを作っていました。
                      ところが、初めて正絹の打ち紐を使った時、少し時間が経つと、重力に負けて萎えたような感じになってしまいました。
                      そこでアンティークの筥迫を今一度見直してみました。
                      古くて多少ほどけかけているのかもしれませんが、どれもそれほど大きくありません。
                      昔のびら簪は大振りで存在感があるものが多いので、どちらかというと飾り結びはその後ろでこじんまりと存在しているような感じです。
                      アジアンノットのように単体で飾る結びと違う、筥迫ならではの結びのバランスがあるのかもしれません。

                      そんなワケで、マニュアルでは2cm幅ぐらいの小さな結びをオススメしているのですが、筥迫の装飾がシンプルであれば、ある程度は結びが大きめでも邪魔にならないかもしれません。
                      でもこれを正絹の打ち紐で作ると、びら簪に打ち付けられて無惨な形になってしまいそうです。

                      ちなみに、筥迫工房で使っている打ち紐は「唐打ち」という16打ちのレーヨンの紐です。
                      もう一種類似たような紐で「江戸打ち」という8打ち(やつうち)の紐があります。
                      江戸打ちは、8本の束でがっつり編んであるのでゴツゴツとした感じです。
                      アジアンコードなどは江戸打ちだと思いますが、かなり細いものまであります。
                      でも市販されている正絹のものは、筥迫の飾り結びに使う1mmものがないのが残念です。
                      大きな結びを作りたい場合は、江戸打ちを使うとよいかもしれません。

                      唐打ちは16本の束で細かく編んであるので、滑らかなさわり心地です。
                      中が空洞になって柔らかいものが多いのですが、たまに芯が入っているものがあったり、芯が入っていなくても「堅組」というのがあって、ものによっては待針がささらないほど堅いので、一概に唐打ち=柔らかいとは言えないようです。

                      正絹の唐打ち紐はとても結びやすいです。
                      頼りないにしても、私は正絹の唐打ち好きなんですけどね。
                      結んでいるとホロホロとした触り心地がなんとも心地よい。
                      無理に締め付けなくても一発で決まります。
                      高いのでここぞという筥迫のときにしか使いませんが、一度は使ってみる価値はあります。


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                      筥迫の作り方と材料販売
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                      【2010.09.26 Sunday 16:25】 author : Rom筥
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