『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
 
筥迫用 刺繍台の使い方
0
    今回は筥迫用刺繍台の使い方をご説明します。
    筥迫用刺繍台(現在品切れ中ですが、近日中に再入荷します)

    この刺繍枠は単純な形状なので、手作り派の方なら作る事はそれほど難しくありません。
    この刺繍枠の利点は、筥迫で使う部品をまとめて刺繍できるジャストサイズの布(約32.5cm×37cm)を台張りするので、補助布を付けたり、布を多めに用意する必要がないということです。
    もちろん通常の刺繍台や角枠が使いやすい方は慣れたものをお使いください。

    この筥迫用刺繍台の使い方は、日本刺繍の台張りをしたことがある方向けの説明なので、細かいところは割愛させていただきます。
    私なりのやり方なので、あくまでも参考として、自分で貼りやすい方法を考えていただければと思います。


    1)布の上に刺繍枠を置きます。


    2)枠の内角に合わせて布に印を付け、その印をガイドにして布を裁断します。(布の大きさが枠の内径と同じということ)


    3)裁断した布の回りを5mm程度裏側に折り返します。
     (薄糊などで軽く止め付けても可)


    4)布を表向きにして枠内に置き、刺繍枠の四隅に画鋲を刺します。

    画鋲は刺繍枠の内角から1.5cm程度のところに継ぎ目を避けて刺します(鋲をやや傾けて挿しておくと、木枠と接触した部分で糸を止めやすい)。


    5)布の角(折りしろから外れたところ)に裏側から糸を通し、玉止めにあたるまで糸を引きます。


    6)画鋲に糸をかけてもう一度布に糸を通し、最後に画鋲に何周か巻き付けて止めます(傾けて止めた画鋲の木枠と接触した部分で糸を止めると外れない)。


    7)刺繍枠を動かないように固定する「重し」と、布を枠に止め付けるための「かがり糸」を用意します(一辺に対してかがり糸の長さは2.5倍程度)。

    この台で刺繍をするときは、刺繍面を机の端から出して作業するので、机に乗せている部分に重しを置いて固定しておく必要があります。
    もしくは、通常の刺繍枠をバラしたものがあれば、長い棒を二本渡して、その上に置いて作業することもできます(でも棒を動かないようにする重しはやはり必要か、、、)。


    私が重しとして使っているのは、刺繍台の上部に置かれた黄色のこれ。
    「リズミーファイター」といってリング状のダンベルなのですが、黄色は2kgで一個使いでちょうどよい重さです。
    一般家庭で重しになるような物といったら「セロテープ台」で、ものにもよりますが約1kg強。
    1kgだとちょっと不安定なので、2つぐらいあるとちょうど良い感じですね。

    かがり糸は刺繍教室ではビニロンを使っていますが、自宅用にこれが探せないので、いつも色々なもので代用しています。(細い凧糸、穴糸などを使う方もいるらしい)
    今回は手元にあったDMCの刺繍糸8番を使ってみました(とりあえず具合よし)。
    この糸はきれいな撚りがかかっているので、装飾筥迫の千鳥掛けでどうしても好みの色がないときは、この刺繍糸をお勧めしています(木綿糸は質感がちょっとぼそぼそとしているので、今イチ仕上りに難があるのですが、、、)。

    8)台張りをする際は、始まりと終わりが布の角ぎりぎりにかかっていることが重要。


    9)一辺を張ったら最後は2〜3回同じ穴に通しておき、完全に止め付けずに対角の辺を張ります。


    10)次に左右を張り、4辺全てを張り終わったら、目打ちでそれぞれの辺のゆるみを少しずつ引いて締め、糸を完全に止め付けます。

    最後に画鋲と仮止め用の糸を外します。
    これで台張り完了です。


    台張りをする前と後で、いつ下図を写した方がいいのかとよく聞かれますが、玉縁で仕立てをするなら迷わず後です。
    縁が1mmしかないので、台張りのときに直線が少しでも曲がると仕立てがうまくできないからです。
    でも始めから日本刺繍で玉縁の筥迫を作るのは「超」無謀なので、とりあえず折り返しで様子を見てください。
    折り返しであればある程度直線が曲がっても大丈夫なので、台張りの前に下図を写しても大丈夫です。
    玉縁の刺繍筥迫については、たぶんそこまでたどりつける人は少ないと思いますので、ここでは説明いたしません。
    知りたい方は直接お問い合わせください。
    塩瀬などのように「ぬき目」がはっきりしているものは、筥迫の横方向にぬき目を合わせます。



    刺繍をしている方が、このブログや掲示板などで紹介されている筥迫を見ると、作ってみたいという情熱が早り過ぎてしまうようで、筥迫デビュー作から刺繍筥迫に挑戦!とつっ走る傾向が見受けられます。
    例えば「自分で日本刺繍をしたから着物も自分で仕立てたい!」(←でも和裁したことない)これがどんなに残念な着物になるか想像つきますよね?
    手間をかけて作った刺繍生地で筥迫を作る練習をしないで〜と言うことです。
    和裁と比べるのは失礼な話かと思いますが、筥迫なら折り返し仕立てならいくつか練習すればまずまずの出来で作れると思います(あくまで自分で使うレベル)。

    また、仕立てはあきらめて筥迫工房に発注したいという方は、刺繍をする前に打ち合わせをする必要がありますので、必ず事前にご連絡ください。
    しかし、筥迫の構造がわかっていないと、図案もうまく描けないので、とりあえず一度は筥迫を作っていただきたいかなとは思います。
    【2013.04.16 Tuesday 21:17】 author : Rom筥
    | その他の道具について | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
    筥迫用 刺繍台
    0
      去年の刺繍教室の作品展以降、刺繍のペースがガタッと落ちて、まだ一つも作品が仕上がっておりません。
      こんなことじゃいかん!と最近になって喝を入れペースをあげてきたのですが、同時進行で試作を作っていた新作筥迫に今作業している図案がけっこう似合う!ということに気づいてしまい、作業中の刺繍を放棄して、試作筥迫のサイズで再度一から作り直すことになりました(半分以上は出来ていたんだけどな〜

      日本刺繍をしていると言うと、フランス刺繍と同じように思われてしまうことがほとんどなのですが、あえてどこが違うのかと聞かれたときは「フランス刺繍の2〜3倍手間がかかる」とだけ言っています。

      手間にも増して日本刺繍のハードルを高くしているのは、道具の高さでしょうか。
      手頃なフランス刺繍の刺繍枠に比べて、日本刺繍の枠は10,000円ぐらいします。
      小さなものを縫う角枠でさえ高い。
      また特殊な「てこ針」というものも使いますが、これだけでも2〜3,000円します。

      また材料もけっして安いとは言えません。
      綿の刺繍糸を使うフランス刺繍に対して日本刺繍は絹糸を使うので、糸自体もそれなりの値段がします(他のものが高いので刺繍糸が安く感じられるぐらい)。
      正絹の反物に刺繍するので、もとの反物だけで何万もします。
      せっかく作ったのに着物に仕立てないわけにはいきませんしねぇ。
      それでも日本刺繍をやってみたいと思わせるのは、絹糸ならではの光沢を持つあまりにも美しい刺繍だからです。
      つくずく贅沢な趣味です。

      しかし筥迫用に刺繍をするなら、大きな反物用の刺繍枠は必要ありません。
      帯や着物のように、広い範囲に刺繍をするわけではないので、糸もそれほど使いません。
      布も端切で十分です。
      気軽な日本刺繍という感じです。

      そんなわけで、以前にもご紹介しました通り、私は筥迫用の日本刺繍台を自分で作って使っています。
      筥迫に必要なサイズの単純な枠を作って、そこに糸を通すための穴をドリルで空けたものです。
      「刺繍枠を自分で作った人を初めて見たわ〜」と先生に言われましたが、いや、それほど難しいものじゃないですから。
      あえて難しいと言えば、ドリルで斜めに穴を空けることぐらいで。

      作れる人は是非自作してください、と言いたいところですが、木材も切らなければならない、ドリルも買わなければならない、ヤスリも、、、と考えると、それなりにハードルはありますね。
      そんなワケで、最近ショップで筥迫用の刺繍台を販売することにいたしました(一応人に頼んで作ってもらっています)。
      大々的に宣伝したわけでもないのですが、時々見つけて購入してくださる方がいらっしゃいます。
      現在在庫を切らしておりますが、追加で作ってもらっているので、またしばらくしたら入荷すると思います。

      この刺繍台を使って布を貼るためにはちょっとしたコツがありまして、次回そちらをご紹介いたします。
      しかし、いくら手軽とは言っても、日本刺繍をしたことがない人が自己流でこの台を使ってみようかというのはちょっと考えものです。
      フランス刺繍枠と違って、日本刺繍枠は布を張るのもけっこうコツがいりますので、やはり始めは先生について習った方がいいと思います。



      日本刺繍をしていると、何となく「写経」とイメージが重なります。
      私は小学校から20代後半まで書道を習っていました。
      大人になってからは、かなり大きい作品を書いていました。
      美術系の私にとっては、絵を描くことも書を書く事も同じようなもので、特に大きな作品では、集中力を高めて一気に仕上げるダイナミックさに、書道の醍醐味を感じたものでした。

      そんなお教室の中で、いつも片隅で一人黙々と写経をしている老婦人がいました。
      私たちがドタバタとしている中、一人全く違う世界で、小さく正確な文字を乱れなく書いていた姿が今でも思い出されます。
      その凛とした姿を見て、自分もいつか写経を書いてみたいなと思ったものでした。


      手間はかかっても、じっくり贅沢に時間をかけてもいい作業というのは、現代社会では大変貴重なのではないかと思います。
      忙しい浮世の事は忘れて、どっぷり時間のない世界に浸るのは楽しいものです。
      日本刺繍は、教室の仲間いわく「すごく細かいけれど、器用じゃなくてもできる」そうです(笑)。
      「そのうち筥迫用の日本刺繍ワークショップやりましょうよ」と刺繍教室の先生に悪魔のささやきをしております。

      じっくり手間をかけた日本刺繍を、丁寧に手間をかけて筥迫に仕立てる。
      なんて贅沢な趣味なんでしょうかね。


      先日やり直しを決めた図案と当時進行で、現在こんな生地で刺繍をしております。



      この生地は、以前知人からいただいた着物に付いていた端切で、着物とお揃いの筥迫を作ろうと取っておいたものです。
      お手軽な刺繍枠があるおかげで、複数の刺繍を同時進行することが多いです。
      いつかこのブログでご披露することがあると思いますが、最近は筥迫刺繍をしてくださる方も少しずつ増えてきたので、掲示板の方にもポツポツと刺繍筥迫が登場するようになりました(うれしい)。

      もちろん、フランス刺繍、韓国刺繍、中国刺繍、押し絵、その他、色々な装飾筥迫が将来登場することも願っておりますので、装飾筥迫の本来の楽しみ方を、是非体験していただけたらうれしいです。



      ▼筥迫工房のお店

      筥迫工房へのお問い合わせ
       ※時々ショップからのご注文確定メールが届かないことがあります。
        そのような場合も、こちらからご連絡ください。



      もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。
      にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ
      にほんブログ村(画像)
      【2013.04.14 Sunday 15:38】 author : Rom筥
      | その他の道具について | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
      手作り ミニアイロン台
      0
         前回は貼り込みの必需品「アイロン」について書いたので、今回は「アイロン台」について書きます。

        以前は私も一般的な大きさのアイロン台で筥迫を作っていたのですが、筥迫自体は小さく、それほど作業スペースは取りません。
        しかし、作るものは小さくても、筥迫作りは道具も材料も多い!
        机の周りに色々な道具を置くので、アイロン台が大きいとかなり邪魔です。

        そんなことで、始めは小さなアイロン台が売っている所を探していたのですが、実はアイロン台はカンタンに「自作できる」らしく、色々なサイトでレクチャーされていました。

        材料は、
        ベースになるもの
        クッションになるもの
        カバーになるもの

        作り方は、ベースの上にクッション材を乗せ、その上からカバーをかけ、裏に折り込んで処理をする、という極シンプルな作りだったので、迷わず自作することにしました。

        この画像の小サイズと中サイズが自作したアイロン台です。


        大きさを比較するためにホッチキスを置いています。
        一番大きいのが市販されている一般的なサイズ(600×360mm)。
        そして私が初めて作ったのが真ん中のサイズ(400×300mm)で、最近まで使っていたものです。
        アイロン台が小さくなったことで、道具がより近くに置けるようになり、とても使いやすくなりました。
        でも、もっと小さくても良さそうな気がしたので、今回は更に小さいアイロン台を作ってみました。
        それが一番上のサイズ(300×225mm)です。


        <材料と道具>

        ・ベース:コルクボード/450×300×8mm厚
            (ホームセンターで609円)
        ・クッション:大判のフェルト/700×600mm
            (ダイソーで105円)
        ・カバー:アルミコーティングのアイロンカバー(角型)
             /720×485mm(ダイソーで105円)
        ・ホッチキス




        <作り方>

        1)コルクボードを半分にカット(300×225mm)。
        2)フェルトをコルクボードと同じサイズに3枚カットと、
          二廻り大きめ(コルクボードを包めるぐらい)のサイズを
          1枚カット。
        3)アルミコーティングのアイロンカバーを半分にカット。



        画像では、フェルトは2枚になっていますが、実際はボードと同サイズが3枚と、それより二廻り大きめのものが1枚です。
        その理由は、、、。

        前回作った時は、コルクボードの上にフェルト2枚を乗せてちょうどよかったのですが、実は今回それで最後まで作ってみたところ、前回作ったものとなぜか固さが違うことに気がつきました。


        上の画像は前回作ったものなのですが、実はカバー自体に薄いクッション材がついていたので、これにフェルト2枚を重ねてちょうどよかったのです。
        しかし、今回購入したカバーは薄い布だけのものだったので、出来上がりのクッションの堅さに違いがでてしまいました。
        ということで包んだカバーを外し、今度はボードと同サイズのフェルトを3枚重ね、その上からコルクボードより二廻りぐらい大きめのサイズのフェルトで、3枚のフェルトとコルクボードを包むことにしました(ホッチキスで止める)。

        4)フェルトで包んだコルクボードを、今度はアイロンカバーで包んでホッチキスで止めます。





        ホッチキスは180°に開いて、芯が入っている側をカバーにあてて、上から叩いて止め付けます。
        (ちょっとコツがいりますが、何回かやっていくうちにつかめてきます)



        これで出来上がりです。
        所用時間は約15分程度です。


        筥迫作りは「糊」を使うため、カバーが汚れやすく、以前は定期的に市販のアイロン台カバーを付け替えていました。
        しかしこのカバーがけっこう高かったので、かなりギリギリまで使い込んでから付け替えていました。
        今では100円ショップのアイロン台カバーなので(このサイズなら2枚取れるので1枚あたり50円!)、気兼ねなく貼り換えることができます(これは普通の布でもかまいません)。

        私は頻繁に張り替えたいので、裏はホッチキスで止め付けたままにしています。
        ベースがコルクボードなので、カバーの貼り換え時のホッチキス芯も取りやすいです。
        コルクボードは薄いとしなって折れやすそうだったので8mm厚にしましたが、厚みがあるものはサイズも大きめなので、このサイズだと2つできてしまいます。
        大型の100円ショップならコルクボードも置いてあると思いますので、薄いものを何枚か重ねてもよさそうです。

        他のサイトでは、板や段ボールで作っているようなので、頻繁にカバーを張り替える必要がなければかなり安上がりにできるようです。
        その場合は、裏面の処理が隠れるようにフェルトなどでカバーした方がいいでしょうね。

        クッション材は綿のように弾力のあるものではなく、ドミット芯やフェルトなどを重ねて調節した方が使いやすいと思います。

        さっそくこのアイロン台を使って筥迫を作ってみました。
        うん、全く問題なし(カット前の布にアイロンをかけるときだけは大きいサイズを使います)。
        これが今の私の作業場です。とってもコンパクトになりました(以前はこの3倍ぐらいのスペースを使っていました)。


        東京の狭いマンション暮らしでは、筥迫用の作業場など作れるはずもなく、いつもはダイニングテーブルの上で作業しています。
        しかし食事の度に片付け、またセットし直さなければならず、集中が切れてしまうのが悩みの種でした。

        今回、100円ショップで小さなゴミ箱をいくつか買いました。
        これまでは、A4サイズ二段の道具入れから必要なものを取り出して机の上に並べていたのですが、ゴミ箱使用とは別に、これに細々とした道具を縦に入れることで、道具置きのスペースも小さくなりました。
        アイロン台も大きかったので、片付けの度に道具の大移動となり、一回に移動できないので小さな部品がなくなったりと不便な思いをしましたが、今では全てカッター台(A3)の上に収まり、一回の移動ですむので非常に効率がよくなりました。
        でもやはり夢は、筥迫専用の作業部屋が欲しい!です(娘よ早く独立してくれ)。

        ところで、最近買った「裁縫こて」を使っています。
        クロバーのパッチワークアイロン(ベビーアイロン)に比べ、重心の位置が違うのでまだちょっと慣れませんが、それほど使いにくいというワケではないので安心しました。
        温度調節がわかり易く、立ち上がりが早いのが一番の利点です。

        しかしどうしてもパッチワークアイロンに未練があるので、クロバーに意見を送ったところ、先日返信が来ました。

        この度の『パッチワーク用アイロン』
        新製品を販売する件につきましては
        他にも沢山のご要望を頂戴いたしております。
        必ず復活するとのお約束はいたしかねますが、
        商品開発部門に、お客様のお声を強く伝えてまいります。

        とのことでした。
        このアイロンが欲しい方は、クロバーさんに要望を送りましょう(笑)。


        ************************
         ■ 追 記
        ************************

        今回ご紹介したミニアイロン台で「コルクボード」や「アイロンカバー」が手に入らないという声を何件かいただきました。
        これは耐久性のある素材を使っているだけなので、手近なもので作れる簡易のアイロン台もご紹介します。


        .灰襯ボードの替わりに「段ボール」を同サイズにカットした
         ものを「3枚」用意します。

        ▲灰襯ボードと同じサイズの「フェルト」を「3枚」用意し、
         段ボール(3枚)を重ねた上に乗せます。
         ※大判のフェルトは100円ショップで購入できます。

        その上から、「45cm×55cm」程度に裁断した「木綿布」を
         被せ、段ボールとフェルトを包みます。

        の△吠屬靴董¬斂壁曚鬟曠奪船スで止めます。
         (止めるのは両面テープでも接着剤でもOK)

        細工物には、フェルトやドミット芯などをお好みの厚さに重ねて、堅めのクッションにした方が使いやすいと思います。
         
        【2012.07.31 Tuesday 00:19】 author : Rom筥
        | その他の道具について | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
        細工用アイロン
        0
          年内中のワークショップ開催を目指して現在準備中です。

          対象としては、装飾筥迫よりも工程の少ない実用筥迫の方が初心者にはラクかと思い、現在試作を繰り返しています。
          どんな筥迫も始めの一個はそれほど苦労なく作れるのですが、これを「販売できるレベル」の型紙に仕上げていくには微妙な修正を何十回と積み重ねるため、かなりの時間と労力が必要です。

          しかし、工程が少ないと思われていた実用筥迫ですが、実はひたすら貼り込み、貼り込み、貼り込み、、、の連続で、けっこう忍耐が必要だということに気がつきました。
          工程が多いということは=目先が変わるということでもあり、面倒でも変化があったほうが楽しさはあるかもしれないと思うようになりました。

          型紙の調整や簡単なテキスト作りと平行して、手作り好きの知り合いに講習のモニターもお願いしているところです。
          一番の悩みどころは、こちらでどこまでの道具を用意し、どこまでの道具を参加者に用意してもらうかということです。
          今さらながら、筥迫作りはけっこう多くの道具が必要なのだということに気がつきました。

          その中でも一番の問題は、貼り込みの必需品「アイロン」です。
          一個だけ作りたい人にはご家庭のアイロンでもいいのでしょうが、筥迫は小さな細工物ですし、いくつも作るようになると大きなアイロンはかなり不便です。
          何といっても重いですし、長時間アイロンをつけっぱなしにするような作業なので、消費電力も気になるところです。
          例えば、参加者にアイロンを持って来てくださいとお願いして、全員が普通のアイロンを持って来たとすると、、、完全にブレーカー落ちますね、、、(汗)。
          そういう意味では、私が使っているクロバーのパッチワーク用アイロンは、値段は高いですが消費電力も少なく、小さくて軽いし、それなりに温度が出ますし、細工物にはとても使いやすいです。
          これを講習会でレンタルにしようと考えました。

          【クロバー】57-889 パッチワーク用アイロン /4,725円
          消費電力:80W 三段階温度調節付 最高温度:約200° 
          縦:150cm 重量:330g



          しかし今知ったこの事実、、、もうどこにも売っていない(泣)。
          アマゾンのリンク先では「現在在庫切れ」となっていますが、こちらはメーカー廃盤になっていますので、将来的にも入荷の可能性はありません。
          実はこれとそっくり同じものがパナソニックから「ベビーアイロン」として出ているのですが、スペックも同じだし、今年3月に廃盤となっていることからもOEM商品のようです。

          *********************************
          ↑こちらは、現在新しい型が再販されました(2015.1月)
          詳しくはこちらをどうぞ

          『ついに出たClover小型『アイロン』! そして教本進捗状況』
          *********************************

          しかしショックです。
          これがないと筥迫作りはどうなるんだ〜〜としばし打ちのめされた後、しかたなく他のアイロンを探すことにしました。

          パッチワークのサイトを見ると、ヴィトラのミニアイロンをオススメしていました。
          最近はこのように安いミニアイロンがたくさん出ているので、そちらの方へシフトしているのかもしれません。



          【ヴィトラ】 mireミニスチームアイロン VM-02T /2,980円
          消費電力:500W 温度:180° 縦:135cm 重量:400g


          立ち上がりも早く、温度も一定、そして軽い、安い、、、ただ一つ気になるのは、アイロンの先端が丸いこと。
          細工物はアイロンの先で作業することが多いので、唯一これだけが残念なところです。
          ヴィトラからはもっと安価な携帯用アイロンも出ていますが、あまり軽すぎても使いにくそうですし、温度の立ち上がりが遅いのも不便です。
          それに連続使用でどこまで温度が一定に保てるのかもわかりません。
          実際に使い比べたわけではないので、あとは皆さんにご判断はおまかせします。

          先端が尖っていて使いやすそうかなと思ったのは、ツインバードから出ているコンパクトアイロンです。
          1000Wなので、裁縫用でも通常のアイロン使いでも問題なさそうです。
          そして普通のアイロンよりも小さいので、細工物にも使いやすそうです。

          【ツインバード】 コンパクトスチームアイロン SA-D565BL /2,480円
          消費電力:1000W 縦:185cm 重量:600g


          しかし講習会で1000Wのものを全員が同時に使うっていうのも無理があります。

          ということで、私がワークショップ用に買ったのは、東芝から出ている裁縫こてです。
          「こて」といっても、アイロン部分はベビーアイロンより1cmほど小さいぐらいです。
          消費電力も150Wなので、つけっぱなしでも安心です。
          温度調節は三段階で最高で約190°です。

          【東芝】裁縫こて TA-A20 /4,560円
          消費電力:150W 縦:240cm 重量:360g


          中でも一番の決め手はアイロンの先端が薄く使いやすそうなこと。
          ただし、こては持ち手がアイロン部の後ろなので、先端に力を入れにくいのが難点。
          ベビーアイロンは先端に力を入れることができるので、布の厚みを潰しながら熱を加えることができるのですが、、、。
          でもそのぐらいは目をつぶってもいいかなと思います。
          というのも、お助け道具と併用することで解決できたので。



          そのお助け道具とは「ハンマー」です(笑)。
          ハンマーで叩いて潰すようにしました。
          今まで圧着目的で使ってはいましたが、改めて厚みを潰すと、ベビーアイロンで潰すよりずっとラクにきれいに潰れます。
          ケガの光明です(笑)。

          ちなみに、パッチワーク用に本来の「こて」も売っていますね。

          【クロバー】パッチワークこて 57-903 /3,450円
          消費電力:20W 重量:173g


          筥迫は細工物とはいっても、それなりに広い部分をかけることもあります。
          やはりこれだけで全てできるわけではありません。
          あくまで補助的に使うようなものですね。


          今は和裁用こてで落ちついていますが、しかしこれもメーカーに在庫がなくなったら廃盤になりそうな商品ですね。
          皆さんがお使いのアイロンで、小さくて使いやすい物がありましたら、使用感等教えていただけるとありがたいです。

          今回はアイロンのことについて書いたので、次回は「アイロン台」について書きます。
          アイロン台はカンタンに手作りできます。




          筥迫工房へのお問い合わせ
          ▶筥迫ができたらこちらでお披露目してね はこせこ掲示板

          もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。
          にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ
          にほんブログ村
          【2012.07.21 Saturday 22:31】 author : Rom筥
          | その他の道具について | comments(9) | trackbacks(0) | - | - |
          定規がズレる、、、!!
          0
            ショップはこっそりと開店しましたが、今では日常生活はほぼ元に戻り、出歩くために少しずつ行動範囲を広げているところです。
            減らしたくても減らなかった体重はあっさり5kg減となり、張り切って動き回るようなことはできないのですが、ショップの仕入れは普通にできるようになりました。
            色物の写真や説明が相変わらず揃っていませんが、モノはあります(苦笑)。
            今までご注文を見合わせていてくださった方がいらっしゃったようですが、ご心配をおかけしました。ありがとうございます。
            年が明けたら、もう少しショップの方も改善していきたいと思っています(相変わらずショップは二の次、、)。

            さて、今回は定規の話です。(また地味だね〜)
            筥迫作りで大事なのは、正確に裁断するということです。
            小さな細工物なので、1mmの差が出来上がりに大きく左右します。

            筥迫工房の教本では、厚紙のカットに、型紙をコピーしたものを重ねてカットするという方法を取っています。
            型紙を作ってそれをなぞると、実際の外側に線が引かれ、そこがカットされてしまいます。
            それがどうしても許せなくて、特に厚紙は正確な線をカットしてほしいということから、このような方法を取っています。

            しかし、いくら正確な線をカットしようと思っても、ちょっとでも余分な力が入ると定規がずれやすくなります。
            私自身、未だに厚紙を取り直すことが多々あります。
            いかに定規がズレないようにカットするか、、これは厚紙をカットする工作物に付きものの課題です。

            しかし、最近それを大きく改善するものに出会いました。
            それは「定規の滑り止め」です。
            そのものズバリ!「ビニールテープ」です。



            どこぞのサイトのまめ知識なんですが、これがまたカンタン便利。
            定規の下側になる方にビニールテープを貼るだけです。
            完全にとはいいませんが、かなり、今までよりずっと、滑らなくなりました。



            画像では目盛りと反対側に貼っていますが、実際に私は目盛り側に貼っています。
            定規というものは、目盛りと反対側でカッターを使えるように、金属を付けたり、底面に当たらないように浮いた感じに作られているのですが、この隙間があることにより先がブレて正確な線がカットできないので、私はあえて底面にピッタリついた目盛り側でカットしています。
            底面に付いているとカッターですぐ削れてしまうのですが、使い捨ててもいいように100円ショップの定規を何本もストックしています。
            滑り止めももっといいものがあるようですが、使い捨てする定規にこそ、惜しげもなく使えるビニールテープが一番です。
            本当はビニールテープの厚みでさえ少々気になりますが、定規が滑るストレスよりは我慢できるというものです。

            また、いくら定規が滑らなくても、いくら線上に定規を正確に当てても、引く側の道具によっては微妙にずれるもので、その特性によって、また個人のクセによって定規の位置を変える必要があります。
            私の場合、鉛筆なら定規の外側が引かれ、ロータリーカッターは定規の中央に当たり、カッターは定規の内側を引きやすい、、、。

            しかし、厚紙を正確にカットするときに何より肝心なのは、滑り止めよりも、道具よりも、定規の位置よりも、「集中力」が大事ってことは言うまでもないですね。
            【2011.12.10 Saturday 10:31】 author : Rom筥
            | その他の道具について | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
            『筥迫スタンド』発売 〜下置きタイプ〜
            0
              筥迫工房では、装身具としての筥迫だけでなく、「飾る筥迫」をコンセプトとしてきたので、以前から色々な筥迫スタンドの試作を繰り返して来ました。
              当初は特注でオリジナルのスタンドを作る予定でしたが、現在の筥迫工房で量産することは不可能なため、どうしても単価が高くなってしまいます。
              筥迫は作り始めると量が増えていきます。飾る数も増えて行きます。
              たくさんのスタンドを使うようになるため、このスタンドが高いと問題になりません。
              結局、「既製品」+「オリジナル部品」でコストを下げるに至りました。

              ●筥迫スタンド 下置きタイプ(乳白)……530円


              今回販売するのは、筥迫をキャッチする部分にシリコンゴムを使った下置きタイプのものです。
              とりあえず「乳白」色のみの発売です。
              というのも、透明のシリコンゴムはないので、白っぽい台の上に置くには乳白色は目立たなくていいのですが、黒っぽい台の上に置くとちょっと目立ってしまいます(別に台が見えてもかまわないとは思うのですが…)。



              というわけで、いずれはこのような「黒」色も発売する予定です。

              ※ちなみに、この筥迫はアンティークの筥迫です。
               サイズは筥迫工房の作り方に掲載されている筥迫と同サイズです。

              スタンドと同素材のアクリル(透明)を使うことも考えたのですが、アクリルは材料よりも加工にお金がかかるので、とりあえず安価なシリコンゴムを使うことにしました。
              シリコンゴムは安定感があるので、筥迫をしっかりキャッチしてくれます。

              この筥迫スタンドの他に、単品でシリコンゴムをお付けします。
              こちらは落し巾着をキャッチするためのゴムです。
              下がツルツルした台だと、落し巾着が安定して立ってくれません。
              このキャッチを画像のようにして落し巾着を乗せれば、安定して置くことができます。



              ******************************
              ▼筥迫スタンドのご購入はこちらからどうぞ 
              筥迫スタンド 下置きタイプ(乳白)……530円
              ※レターパックでの発送はできません。
               定形外郵便での発送であれば、1〜2個までなら「140円」で
               発送できます。
              ただし、保証がないことをご了承ください。
               ゆうパックであれば、(東京発)60サイズでの発送になります。
              ******************************

              以前ブログでご紹介した作品では、アンティークの長めのびら簪を使ったのできれいに流れましたが、現在市販されているびら簪や飾り房をセットしたままこのスタンドを使うと、かなり中途半端な感じになります。
              私はどちらも外して飾っています(びら簪は長期間外気にふれさせると変色するので、短期の展示以外は外した方がいいです)。

              ということで、実はもう一つ縦長のスタンドもありますが、販売は未定です。
              縦置きなので、びら簪と飾り房を付けてもきれいにおさまります。
              ただ、キャッチ部品にアクリルを使っているため、どうしても高くなってしまいます。
              どこまで自分が加工して値段を下げられるかが一番の問題です。

              ●筥迫スタンド 縦置きタイプ

              【2011.04.03 Sunday 18:35】 author : Rom筥
              | その他の道具について | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
              筥迫 簡易保管箱
              0
                出来上がった筥迫を保管するのにお困りではないですか?
                筥迫の保管は桐箱が定番ですが、筥迫の桐箱は特注になるので、まだしばらくは時間がかかりそうです。

                しかし、自作筥迫を作り出すと、とにかく筥迫が増える一方で、実は桐箱なんて使っちゃいられない!というのが本音です。
                そこで、お手軽な『簡易保管箱』を入荷いたしました。

                出来上がった筥迫を「保管」するための箱ですが、筥迫をプレゼントするときの「贈答用」の箱にも使えます。
                大人用の筥迫が入るちょうどよい大きさです。


                本体とフタを組み立てるタイプなので、送料が安くて簡単!なのが一番の利点です。
                これだけなら「メール便80円」で発送できます。
                お値段もお手頃に一組「120円」、5セット「500円(@100円)」です。
                更に、筥迫工房オリジナルのおまけも付いています。



                ■簡易保管箱の組み立て

                簡易保管箱の組み立てをご説明いたします。
                1)長辺を図のように折り曲げます。
                2)短辺を折り曲げ、長辺の端を巻き込みます。


                3)ツメの部分を長辺のツメに入れて押さえます。
                4)箱側とフタ側を同じように組み立てます。



                ■「筥迫の閉じ方」と「筥迫シール」
                筥迫を知らない人が、開けたが最後閉じられない!という話を前回しましたが、そんな理由から筥迫をプレゼントされるときは、相手側の方に同梱の「筥迫の閉じ方」の説明をつけると親切でしょう。
                フタを裏返して「筥迫の閉じ方」を長辺側のツメの中に挟み込みます。
                (短辺側のツメには挟みません)


                「筥迫シール」は、お好みでフタの表面中央に付けます。
                スティックのり等の、水分がすくない接着剤を使うときれいに貼れます。



                ■補助型寸法(七歳用・三歳用)

                この箱は大人用の筥迫用なので、子ども用には大きすぎます。
                そこで、左右に「補助型」を付けて、子ども用の筥迫にも使えるようにしました。
                「補助型寸法」を参考に「厚紙」に印を付けます。
                点線部分は折り目になるので、折りやすくするために軽くカッターを入れてから折り曲げ、「のりしろ」で貼り合わせて補助型を2つ作り、箱側の短辺部分に接着します。


                「七歳用」を使うとこんな感じです。


                「三歳用」を使うとこんな感じになります。


                「飾り房」は、そのままで入れると、箱の中で動いて曲がりクセがついてしまいます。(その都度、蒸気をあててもいいのですが)
                箱に入れて保管する際は、OPP袋などの切れ端で巻いてから入れるとよいと思います。


                ---------------------------------------------------------------
                ▼『保存用簡易箱』 購入希望の方はこちらからどうぞ


                筥迫工房 材料販売 『簡易保管箱(白)』
                1組:120円 
                5組セット:500円(@100円) 
                発送:メール便普通80円
                ---------------------------------------------------------------

                ちなみに、私は以前作った筥迫を見返すことが多く、頻繁に出し入れするので、こんなクリアボックスを使っています。

                これなら探したい筥迫が一目瞭然です。
                これもいつかは販売したいと思いますが、すでに組み立て上がっているものであり、さらに強度がないので、どう梱包したらうまく発送できるのか思案中です。
                そのうち発送方法が確定しましたら、ショップの方に並ぶかもしれません。
                【2010.12.03 Friday 15:12】 author : Rom筥
                | その他の道具について | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                接着剤について(1)
                0
                  筥迫の作り方改訂版もすでに終盤に入り、販売用の材料の仕入れを同時進行しています。
                  そこで、近々の販売までに、筥迫作りで使う材料について順次書いて行こうと思います。

                  今回は接着剤=「糊」のお話しをしたいと思います。
                  筥迫作りにおいて接着剤は大事なものです。
                  私が筥迫デビューした右も左もわからない当時に接着剤として使っていたのは、なんと「両面テープ」でした。
                  本気でこんなものを使って作っていましたよ。ははは…。
                  それが試行錯誤の末、今では3つの接着剤を使い分けるまでに至りました。

                  ・留糊(ドットライナー)
                  ・薄糊(でんぷん糊)
                  ・堅糊(サイビノール)

                  ●留糊(とめのり)
                  厚紙と表布を仮止めする際の接着剤です。
                  位置を決めるために何度も貼り直すことができる接着剤として、コクヨの『ドットライナー』という両面接着剤を使っています。



                  筥迫にこんなもの使うのか??と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、ドットライナーやピットなどの両面テープは「アシッドフリー」なのです。
                  アシッドとは「酸」のことで、「酸を含まない(実際にはph7以上)」接着剤のことをいいます。
                  写真をきれいにレイアウトして保存する「スクラップブッキング」でアシッドフリーは常識ですね。
                  よく粘着性の台紙に写真を貼って、上からビニールカバーで覆うタイプのアルバムがありますが、カラー写真が変色してしまうのは、あのビニールカバーが酸性だからです。

                  私は「セロテープ」では苦い経験がありますよ。
                  高校時代、コレクションしていた古いマンガ本に「パラフィン紙」でカバーしていました。
                  そしてパラフィン紙同士の接着にセロテープを使っていたんですね。
                  そして数年後、セロテープの形がそのまま大事な古本に転写されていました…(涙)。
                  それ以来、大事なものには絶対にセロテープが触れないようにしています。
                  ちなみに、蔵書にパラフィン紙をかけるのは、古本屋や個人蔵書家がよくやっていることですが、パラフィン紙は数年で紙が黄色く変色してしまいます。
                  これってもしかして「酸性紙」?と思って調べてみると、たしかに酸性でした…。あ〜あ。
                  手あかや埃から本は守れても、実はそのパラフィン紙が大事な本にダメージを与えていました。

                  横道にそれてしまいましたが、アシッドフリーを語ってしまうと他の筥迫材料にあまりにも矛盾がでてきてしまうので、ここはとりあえずウンチクだけに留め、ドットライナーは「安心な糊」程度に考えていただければと思います。

                  ●薄糊(うすのり)
                  誰もが使ったことのある『でんぷん糊』を水で溶いて、布地に塗りやすくした物です。
                  でんぷん糊は江戸中期頃から広く普及したものですが、この頃は米糊全体、特に粥の焚きこぼれをためたものを「姫糊」と呼んで使っていましたが、これはとても腐りやすいものでもありました。
                  それが明治に入り、腐らない糊の化学処理に成功し、今現在広く使われているでんぷん糊に至っています。

                  両面テープからの脱却を図ろうとしていた頃、何かいい接着剤はないものかと悩んでいたところ、実家に帰った時に父の仕事場で、ふと「ヤマトのり」を発見しました。



                  私の父は注文紳士服の仕立て屋ですが、父の仕事場には必ず糊台があり、その横には竹べらがありました。
                  一般的な洋裁ででんぷん糊なんて使うんですかね?
                  でも注文紳士服の仕立て屋さんたちは当たり前のように使っていましたよ。
                  あまりにも当たり前すぎて初めはこの糊のことが全く頭に浮かびませんでした。
                  灯台元暗しです。

                  筥迫では、このでんぷん糊を貼り付け用に使っています。
                  粘着は弱く、そのままではくっつきませんが、薄く塗って上からアイロンで押さえると、ほとんどのものがあら不思議とくっつきます。
                  そして少しの力ですぐに剥がれます。
                  とりあえずくっついていればよしという接着剤と思っていてください。

                  初めから仕覆の作り方の本でも見ていれば、糊を含め、私の知りたいことはある程度書いてあったのですが、「仕覆」という言葉さえも知らなかったので、一つ一つの材料に行き着くまでにはかなりの紆余曲折がありました。
                  しかし仕覆の作り方の本を初めて見たときに、「この方法であっていたんだ〜」と感動したのを覚えています。
                  初めから指示された材料を使うのは便利ですが、色々な材料を試して比べて行き着いた今となっては、それぞれの特性が確実にわかることもできたし、その遠回りもよかったのだと思います。

                  最後の「堅糊」の話しは長くなりそうなので、また次回に。
                  続きを読む >>
                  【2010.07.10 Saturday 14:00】 author : Rom筥
                  | その他の道具について | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                  切るもの
                  0
                    仕事や雑事に追いまくられ筥迫に触ることができないと、その反動で繁忙期を外れた途端、疲れも癒さぬまま筥迫につっぱしってしまいます。
                    そしてその反動が一昨日腹痛となってやってきました。

                    眠いのに寝ることができないほどの痛み…。
                    出産以来です。
                    結局一睡もできず、翌朝ふらふらになりながら総合病院へ。
                    あんなに激痛だったにもかかわらず、くまなく検査をしても何の原因も見つからず。
                    いつもの「やりすぎ」ってことですかね。

                    自分がやりすぎているときのバロメーターは、家の中がどのぐらい散らかっているかです。
                    こういうときに、冷静に振り返ることができれば、、と、いつも体調を崩してから反省します(笑)。
                    よく料理研究家や、本を出版するほどの裁縫専門家(?)のお家がすごくきれいで、家事ができてこその、、という感じがしますが、私はどちらかというと男性職人系なので、仕事にのめり込んでしまうと周りのことが一切見えなくなってしまいます。
                    寛容すぎる家人たちも、こういうときは良いのか悪いのか…。

                    さて、今日は「切るもの」のお話です。
                    私が日頃の筥迫作りで使っている切る道具をご紹介いたします。



                    ・裁ち鋏(ラシャ切り鋏)
                    ・ロータリーカッター
                    ・握り鋏
                    ・カッター
                    ・カッター替刃
                    ・カッターマット

                    布を裁つときに必要なのは『裁ち鋏』ですが、筥迫はほとんどが直線を裁つので、頻度としては『ロータリーカッター』を使う方が多いです。
                    一気に真っ直ぐ切れるので、初めて使ったときにやたらと感動したのを覚えています。
                    しかしロータリーカッターはカッターマットを使わなければならないので、手軽に切るときは裁ち鋏という使い分けです。

                    最近『握り鋏』を使い出し、その使いやすさを見直しました。
                    小さい細工でちょこちょことしたところを切るときにとても便利です。
                    布を裁ち終わると、この握り鋏が活躍します。

                    筥迫の芯には厚紙を使います。
                    そしてこの厚紙を切る『カッター』と言えば、私は「OLFA」が好きなんですね〜。
                    昔から制作系の仕事でしたが、どこの職場に行ってもこのOLFAのカッターが置いてありました。
                    当時OLFAがなんだかわからなかった私は、他のカッターに比べてなんて地味なデザインなのだろうと敬遠していましたが(実はGマーク・ロングライフ賞受賞のすぐれもの)、今ではすっかりOLFAユーザになっております。
                    カッターは厚紙を切ることと、厚紙を折るときの折れスジを付けるときに使います。
                    そして折れスジを付ける時に刃が丸くなっていると(厚紙を切るのですぐに切れ味が悪くなる)、きれいに折れないのでイライラします。
                    なので替え刃は頻繁に交換します。
                    お気に入りは、切れ味重視の「特専黒刃」。渋い〜。
                    プラケースに折った刃を入れておくことができるので便利です。

                    『カッターマット』も「OLFA」です。
                    筥迫は薄い接着芯を使うので、一般的に売っている「緑」のカッターマットでは、裁ち切り線が見ずらいのです。
                    更に言えば、このマットの裏面(線が引いていない方)を使っています。

                    ちなみに、なぜOLFA愛用者がクローバーのロータリーカッターを使っているのかと言いますと、単に昔から使い慣れているというだけです(笑)。
                    結局は使い慣れたものが一番ということですね。

                    さぁ、ブログも更新したし、一日半絶食したし、これから筥迫やりますか。
                    【2010.06.04 Friday 12:40】 author : Rom筥
                    | その他の道具について | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                    治具作り
                    0
                      すでに4月に突入してしまいました。
                      しかし『筥迫の作り方』まだできません…。
                      ご自身の結婚式を間近に控えている方、娘さんの結婚式にご入用の方、ほんとうにごめんなさい。
                      ここまで行くと、いつできるなどと期日を公表しないでいた方がよいかもしれません…。

                      一つのことにつまずくと、とことんそれをクリアしていかなければ気が済まないので、またしてもつまづいているという次第です。
                      前回の筥迫の作り方では簡単に行き過ぎてしまったところで、自分としては実は一番のこだわりどころというのがありまして、今回はそれにこだわって(つまづいて)いたので、やたらと時間がかかってしまいました。
                      しかし最近「ジグ」を考案して、なんとか力技で乗りきりました。

                      昔勤めていた制作現場では、よく自分で「ジグ」を作っていました。
                      ジグとは、あまり一般の人には耳馴染みがないかもしれませんが、物を加工するようなときに、時間をかけずに同じ精度で、毎回同じ形に仕上げるための、自分で作る補助道具とでもいいましょうか。
                      これまで言葉の上だけで使っていたので、自分で作る物だから「自具」だとばかり思っていましたが、改めて調べたところ「治具」と書くんですね。
                      でもこれも実は日本語の当て字で、本来は英語の「JIG(ジグ)」が元なのだそうです。
                      それでどういう治具を作ったかといいますと、



                      大きさの比較として、一番上が竹ベラ、一番下がヒゴ、真ん中の2本が今回の治具です。
                      我ながらなんてシンプル…。

                      たぶん職人と名のつく方々は、誰でも一つや二つの治具は持っていることでしょう。
                      嚢物は「木型」を使うことが多かったので、木型は嚢物の治具の一つのようですが、実際には嚢物用の木型職人もいたらしいので、そうなると治具とはいえないかもしれません。
                      しかしまさかマニュアルに「木型を作って下さい」とまでは書けず(昔の本には書いてあります)、しかしここだけはキチンと仕上げてほしいという箇所なだけに、どうやって説明するかに時間を費やしてきましたが、ここにきて治具を使って解決にしてしまいました。
                      (マニュアル作りに治具なんて出していいのかどうか、疑問もありますが…)

                      この治具には3mmと4mmがあります。
                      意外と使い勝手がよいので、必要な人にはおわけしようと考えています。
                      もちろんこんな治具など使わなくても筥迫はできるのでご安心ください。
                      少しばかり収まりが悪い部分があっても許せるのなら、それもまた手作りの味わいです(?)
                      治具は「私にとって使いやすいもの」なので、あくまでこれを参考に、「皆さんにとって使いやすい」治具を考案してくいただけたらと思います。

                      しかし昔の職人なら、たぶんこういう治具こそ、絶対にライバルの職人には見せないものだったでしょうね。
                      しかし、マニュアルを作る(公開する)ぐらいですから、こんなつたない治具でよろしければ、いくらでもお見せいたしますとも。

                      さて、この治具をどこに使うかは、近日発売予定の筥迫の作り方をご覧ください。
                      続きを読む >>
                      【2010.04.05 Monday 21:20】 author : Rom筥
                      | その他の道具について | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |