『筥迫工房』のブログ 筥迫の作り方と材料の販売 筥迫!箱迫!箱セコ!ハコセコ!はこせこ! 管理人:Rom筥
 
飾り筥展 最終納品!
0

     

    先日、金沢の『飾り筥展』の最終納品、定家文庫3点、その他副資材一式の発送を完了しました

     

    作品展までほぼ一週間前でのぎりぎり納品、、、。

    私にとって、今年明けからの怒涛の半年がやっと終わったのでした。

     

    9月中に全てが納品できるはずだったのですが、土壇場になって定家文庫の紐の指定を間違えていたことに気づき、業者さんにお願しまくって超特急で紐を作り直してもらいました。

     

    中山先生と生徒さんたちには、こんな時期になってはらはらとした思いをさせてしまい、本当に申し訳ないです、、、。

     

    そんな訳で、つい最近まで手元にあった定家文庫をちょびっとだけTOP画像でご紹介させていただきました。

    これは房を付けて最後の綴じをするところです。

     

    (中山先生のブログ「日本刺繍nuinui」にも先行お披露目の作品が載っていますので、文中にそちらのリンクを差し込ませていただきます)

     

    本物はもっと豪華な作品なので、是非実物を見ていただきたいと思いますが、筥迫も定家文庫も、小さな筥に空き間なく刺繍が敷き詰められているものの、立体なので展示して見えるのはせいぜい三面という悲しさ。

     

    見えないところに凝る、というのが私は袋物細工の妙だと思っているのですが、作品展ともなるとやはり全部見てもらいたい〜というのが本音です。

    日本刺繍nuinui:江戸型筥迫の中のお披露目

     

    このような作品を展示する場合、つい方向から見たプリントも一緒に飾りたくなるのですが、それでは筥迫本来の美しさが散漫になってしまいます。

     

    私が所属する刺繍教室の作品展では、背面や中の様子はファイルにプリントしたものを入れて見てもらうことにしましたが、この飾り筥展では会場にモニターを設置して、背面や中の画像をスライドショーで流すことにしたそうです。

    確かにそれが一番いい展示方法かもしれませんね。

     

    今回の作品展では、江戸型筥迫が15点、懐剣付き筥迫が9点、定家文庫4点、それとミニ小袖数点、巾着などが展示されるそうです。

     

    筥迫や定家文庫は小さい面積に刺繍がぎゅっと凝縮されているのですが、実際の刺繍面積は帯の刺繍ぐらいのボリュームはあるにもかかわらず、それを飾るとなるとやたらと小さい、、、。

    日本刺繍nuinui:守り巾着壁にぶつかる!

     

    特に今回の会場である「旧中村邸」は畳敷きの日本家屋で、それも何部屋かに連なった場所に飾られるとのことで(なんと贅沢な!)、そこに小さな筥迫を一つづつ台に乗せて飾られるんだそうですよ。

     

    一般的な日本刺繍の作品展を想像して来られた人にはちょっと寂しく感じるかも〜、と中山先生は心配そうにおっしゃっていました。

    日本刺繍nuinui:守り巾着のおしり

     

    ということで、みなさん、通常の日本刺繍の作品展に行くというイメージではなく、素敵な日本家屋に小さな宝箱のような筥迫が贅沢に並べられている作品展を見に行くんだ!と思って行きましょうね。

    日本刺繍nuinui:筥迫!出来上がり

     

    最後に、この飾り展を私の個展と勘違いされている方がいらっしゃるようですが、私は単に仕立てのお仕事をいただいただけの黒子ですのでお間違いなく!

    主役は中山きよみ先生と、その刺繍教室に通われている13名の生徒さんたちですから!

     

    そして秋の金沢は行事が盛りだくさんのようです。

    仕立てから解放されて、毎日秋の金沢を妄想しつつ、お待たせしまくっている他のお仕立てに取り掛かかろうと思っております。

     

     

    ネットショップお休み

     

    この飾り筥展を見に行くため、大変申し訳ありませんが10月14日、15日はショップをお休みさせていただきます。

     

    10日〜13日までにご注文の方は、初回のお客様であっても先に発送(後払い)させていただきますので、どうぞご注文はお早めに。

    両日ともショップは開けておきますが、ご注文を受けるのみで、返信などは一切できませんのでご了承ください。

     

    私がお仕立ての依頼を積極的に受けられない理由は、ひとえにこのネットショップの存在があります。

     

    私の仕事は、注文を受けての仕立てや、講習会、教本作りやブログなどがメインと思われがちですが、実は最も時間を割けなければならないのがネットショップの対応なのです。

     

    日によっては発送作業に一日潰れることもあり、最近は扱う物も多くなってきたので、ひんぱんに在庫が切れる→発注、などの手間は本当にばかになりません。

     

     

    また、7〜8年ブログを続けているおかげで、ネットで筥迫と検索すればすぐ出てくるようになりました。

    始めたばかりの頃は、検索ページを10ページぐらいいかないと出てこなかったのになぁ(遠い目)。

     

    しかし、様々な部品でウンチクを書いているせいで、全く違う畑の人がそのキーワードだけで直接商品ページに来るようになってしまいました。

    そうなると、今まで思いもよらなかったトラブルが続出するようになり、最近はその対応が地味に辛い(泣)。

     

    筥迫目当ての人は、ブログからやってきたり、まずトップページを経由して来てくれるので、このショップは筥迫用の材料専門なんだなとか、筥迫の部品に使うものなんだなとか、手作り対象の品揃えなんだなとか、当たり前のことですが理解した上で購入してくださるので、まずトラブルにはならない。

     

    トラブルになりやすいのは、全く違う用途で使おうとする方々。

    こちらも何に使うかわからないので、免責事項も書けないし。

     

    最近は「タッセル」目当ての方も多く来られるのですが、筥迫の部品は一つの色を増やすと4つの部品で同色を揃えなければならということもあり、一種類のものを大量に在庫することはできません。

     

    だから在庫が少ないと文句を言わないでくれ、、、(ここは紐屋でも房屋でもないんですから)。

     

    ネットというものは、とても便利でとても面倒なものだと改めて感じます。

     

     

    最近は、商品によって問題が出やすいものはさっさとショップから削除してしまうので、実はあるけれど売っていないもの、というのもあります。

     

    色もねぇ、手元にはあるけれど売っていないものもあったりするのですが、追加したり変更したりしている暇がないのよ、、、。

    一つ直すと他の材料で影響することも多く、忙しいとなかなか頭が回らないこともあって。

     

    ネットショップのデザインもちゃんと作ればもっと売れますよ、とも言われるのですが、正直なところ、これ以上お客さんが増えると困るという状況なので、よくわからない、目立たないショップであることに存在意義があるのです(苦笑)。

     

    でも、あまりにも対応できなくなってきたら、もしかしたら一時的にショップを閉じる時が出てくるかもしれません。

    だからお手元にはなるべく材料のストックはしておいてくださいね。

     

    すごい適当な運営で申し訳ないのですが。

    そろそろバイトか内職してくれる人を近所で見つけねばとも考えています。




    ▼筥迫工房のお店


    ▼筥迫掲示板
    筥迫工房の教本や自慢の細工物を、皆さん自身で披露できる掲示板です。写真のアップロードが簡単になりました(一回の投稿で6枚掲載可)。丹誠込めて作った筥迫を大勢の人に見てもらいしましょう!

    ▼携帯からも筥迫掲示板2に投稿をアップロードできます。
    こちらのQRコードからアクセスしてください。


    筥迫工房へのお問い合わせ
    ※時々ショップからのご注文確定メールが届かないことがあります。
     そのような場合も、こちらからご連絡ください。


    もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。
    にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ
    にほんブログ村

    【2016.10.07 Friday 19:32】 author : Rom筥
    | 美術館、作品展レポート | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
    中山きよみプラス13 日本刺繍『飾り筥展』告知
    0

       

      先週末に行われた『三段口扇襠筥迫』の講習会の様子をご紹介する前に、以前より紹介しておりました『飾り筥』展の案内はがきのサンプルが今届いたので、こちらの告知を優先させていただきます(色々な方にせっつかれているもので、、、)。

       

      中山きよみ先生は、金沢で日本刺繍の教室を主宰されています。

      東京の清水学園で日本刺繍を始められ、紅会を経て、その後は金沢で長年日本刺繍の普及に務めて来られました。

       

      この「中山きよみプラス13」は、13名の生徒さんたちと長く活動してきたという、その想いのつまった名称なんだそうです。

       

      数年に一度テーマを絞って「飾り○○展」という企画名で統一されているそうで、今回は筥迫や定家文庫などの「筥」をテーマにしたとのこと。

       

      最近パソコン教室に通われてブログも始められたそうなので、是非こちらもご覧ください。

      「日本刺繍nui.nui」

       

       

      私が初めて中山先生にお会いしたのは、2013年に行われた「筥迫ミステリーツアー」(記事1記事2)で、その時に「次の作品展のテーマは筥迫にしたい」とお話をいただきました。

      その後は講習会を含め、何度も東京まで足を運ばれ、今回の作品展の打ち合わせを重ねてきました。

       

      今回の作品展では、数点の例外を除き、ほとんどの作品を筥迫工房が仕立てさせていただきました。

      実際にはまだ仕立て中なのですが、最終的には江戸型筥迫(一つ口)8点、江戸型筥迫(開き扉)7点、筥迫&懐剣7点、懐剣のみ1点、定家文庫4点の合計27点の作品を納品することになります。

       

      スペースがあれば、これに以前制作されたというミニ小袖や巾着なども展示されるということです。

       

      美術館でもこれだけ多くの筥迫が展示されることはありません。

      中山先生は畳敷きの小さな会場だとおっしゃいますが、これだけの筥迫を揃えれば圧巻だと思います。

      筥迫好きな皆様には、是非実物をその目でご覧いただきたいと思います。

       

      会場は21世紀美術館や兼六園のすぐ側ですし(金沢駅から21世紀美術館行きのバスに乗ればいいらしい)、金沢は見るものが多いのも魅力だし、お菓子もおいしいし、おまけが多すぎて日帰りはつらいかもですね。

       

      ちなみに、私はつい「石川の筥迫展が〜」という言い方をしてしまうのですが、中山先生曰く、

       

      「こちらの人は自分がいるところを石川とはいいませんね。

       金沢っていいます。」

       

      なるほど。

      横浜に住んでいる人が神奈川に住んでいるとは言わないようなものですね(笑)。

       

      ということで、金沢で行われる「飾り筥展」に是非お越しください。

       

       

      柄合わせ

       

      筥迫の最大の特徴は、被せと胴締めの「柄合わせ」であり、仕立師にとってはこれが最大の難関です。

       

      教本では、初心者が筥迫を作ることを考えて作られているため、初めに柄の位置を想定して作っていくため、柄が合わないことは十分に考えられます(素材の条件がそれぞれ違うので)。

      しかし、本来は仕立師が柄を合わせながら仕立てていくものです。

       

      江戸型は被せのカーブが小さい(きつい)ので、左右の被せ下に小さなスペースができます。

      つまり、ここにも刺繍の続柄が必要で、被せ、胴締め、被せ下の三面を柄合わせすることになります(通常の二面柄合わせならそれほど難しくはない)。

       

      今回のご案内ハガキの3点が「江戸型」(と私がいっているもの)なのですが、現在の筥迫に比べかなり大きなものになります。

      横:約16.5cm、縦:約9cm、厚み:約3.5cm、小さなクラッチバッグのような大きさです。

       

      ドラマの大奥では小さく薄っすいものを入れていますが、本来はこんなどでかいものを、がっつり襟元に入れていたのです。

      現代人が小さい筥迫で「襟元が崩れる〜」なんて言っているのは、大奥の人たちから見れば大笑いものでしょうねぇ(笑)。

       

       

      閑話休題、この被せの下側の左右の小さなスペースに柄があるとないとでは作品の出来としてかなりの違いがあるため、江戸型の依頼があるときは、被せ下の図案も描くようにご説明しています。

       

      しかし、いくら小さなスペースとはいえ、実際に被せを開いたときに左右にワンポイントがあるだけではあまりにもお間抜け。

      つまり被せ下という見えないところにも、続柄の景色を刺繍しなければならないということです。

       

      これ、けっこう刺繍の人に嫌がられます。

      実際には見えないところですからね(笑)。

       

      大体は不自然でない程度に柄をフェイドアウトするものなのですが、今回の作品群は下の続柄から全く別の図案で展開されています。

      それもびっちりと詰めて完全な絵になっている、、、困る

       

      そして、そして!

      背面にも別の柄が入って胴締めとの柄合わせになっている〜〜0口0ガーン

      これぞ「5面柄合わせ」。

       

      それでも側面に刺繍がないことに気がつき、5面柄合わせのショックは置いといて、ダメ出しで刺繍裂を送り返す鬼のようなRom筥。

      江戸型は「箱襠」なので、この大事な萌えポイントに刺繍がないのは許せんのです。

       

      それにしても、布の厚みがそれぞれ違い、刺繍の肉入れでも厚みが異なり、さらに刺繍する人たちの糸の引き方、刺繍の止め方が違うので、同じように仕立てても柄が合わない、、、沈

      これってホント大変なことです。

       

      初めの頃は不可抗力でずれていた柄も(5面になると、ある程度はご了承いただいている)、さすがにこれだけ数をこなしていくと、最後の方は作品によって型(厚紙側で)を調整できるようになりました。

       

      これだけの筥迫をまとめて、それもこれだけの江戸型を仕立てられる機会をいただき、私も勉強させていただきました。

      感謝です。

       

       

      しかし、表裏側面内側と刺繍をしても、筥迫を展示する際は全部を同時に見せることはできません。

      中の仕立てもそれぞれけっこう凝っているんですけどね。

       

      すごくジレンマはありますが、袋物細工の良さというのは、秘められたところのこだわりでもあるので、現代の「見えるところだけよければいい」という価値観とはかなり異なります。

       

      この下に隠れている部分にも刺繍があるんだよ〜というところがありありとわかって、更に見る人に「中が見たい〜」と思わせることができれば筥迫の勝利!

      こんな「ツンデレ」現象が筥迫の魅力でありまして、それが全体の力や雰囲気にも繋がっているのです。

      本当に面白い意匠だと思います。

       

       

      私の手元にあるハガキはサンプルの数枚だけなので、中山先生の方から2、3日中にまとめて思ってくださるはずです。

      今後、筥迫工房の材料販売からご注文をいただいた方には、材料に同梱させていただきますね。

       

       

      ハガキだけがほしい、枚数がほしい、という方は、直接中山先生にお問い合わせいただければ、喜んで送ってくださると思います。

       

      お知り合いを誘って10月は金沢にGO!です。

       

      ※閉館は「P.M4:00」で早めの終了となりますので、せっかく金沢まで行ったのに終わっていた、、、なんてことのないように、時間には十分ご注意ください。

       

       

      筥迫工房は、日本全国に筥迫を作る人が増え、美しい筥迫が多くの人の目にとまる機会が増えることを心から願っております。

       

      筥迫工房にお仕立ての依頼いただかなくても、ご自分で作った筥迫をどこぞに出品する!という方がいらっしゃいましたら、このブログで告知のお手伝いをさせていただきますので、ご遠慮なく是非ご一報いただけるとうれしいです。




      ▼筥迫工房のお店


      ▼筥迫掲示板
      筥迫工房の教本や自慢の細工物を、皆さん自身で披露できる掲示板です。写真のアップロードが簡単になりました(一回の投稿で6枚掲載可)。丹誠込めて作った筥迫を大勢の人に見てもらいしましょう!

      ▼携帯からも筥迫掲示板2に投稿をアップロードできます。
      こちらのQRコードからアクセスしてください。


      筥迫工房へのお問い合わせ
      ※時々ショップからのご注文確定メールが届かないことがあります。
       そのような場合も、こちらからご連絡ください。


      もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。
      にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ
      にほんブログ村

      【2016.08.12 Friday 11:48】 author : Rom筥
      | 美術館、作品展レポート | comments(6) | trackbacks(0) | - | - |
      筥迫情報
      0
        これまで講習会などでは度々話題を出しておりましたが、2016年10月に石川県でついに「筥迫展」が行われます。
        刺繍展の中の筥迫出品ではなく、あくまで筥迫がメインです!

        色々な方からこの企画の詳細をブログに載せてと言われておりましたので、満を持して今回お伝えしたいと思います。


        現代に蘇る日本刺繍の筥迫

        これまで「日本刺繍の筥迫を復活させよう!」という活動をしておりましたが、これはちゃちな筥迫しか知らない現代人に、かつてあった豪華な日本刺繍の筥迫を知って欲しいという思いからです。

        時代とともに軽薄短小されていく市販の筥迫。
        それが現代人の求めるものであるならあってもいいとは思いますが、本来の筥迫は重厚長大、豪華でこそ筥迫という正統派もまた生き残ってほしい。
        2万円のミシン刺繍の筥迫を「高い」という現代人に、日本刺繍の筥迫が2万円では到底できないことを現物を見て知って欲しい。

        しかし現代では日本刺繍の筥迫を作る人なんてそうそういない。
        それにはまず私自身が刺繍の筥迫を作れるようになることでした。

        私の日本刺繍の腕はさておき、日本刺繍の筥迫を見たら誰だって「うわ〜」という感嘆の声を上げざるを得ない。
        そして日本刺繍をしている人たちに「自分も筥迫を作ってみたい!」と思わせることが大事でした。
        これはお針子会の刺繍教室で作品展が2回行われたことにより、ある程度は達成できたのではないかと思っています。

        次の段階として各地の刺繍教室で刺繍筥迫を作ろう!という動きが出ることを目標としました。
        それにはまず、日本刺繍を教える先生方に筥迫に興味をもっていただくことが大切です。

        筥迫の刺繍がしたいのに、延々と高価な着物や帯の課題だけを基礎に出されていたら、筥迫用の刺繍なんて夢のまた夢です。
        基礎は小さな図案から、その後少しずつレベルをあげて袋物に応用できる大きさの図案を課題にしてくれる先生がいたら、日本刺繍はもう少しハードルの低いものになるかもしれない。

        そんな地道な活動の甲斐あって、今年は石川県では筥迫展が行われることになり、大阪と東京(神奈川)で「筥迫部」が産声をあげました(やったー!)。

        具体的にどのような形になるかはそれぞれの先生次第なので、もしこれまで筥迫の刺繍やってみたい、、、と指をくわえて見ていた方がいらっしゃいましたら、まずはお近くの先生にお問い合わせされてみてはいかがでしょうか?

        こんな流れが日本全国に広がっていくことが私の夢です。

        我が県にも筥迫文化を!という方の活躍を筥迫工房はお待ちしております。
        もちろん「押し絵筥迫部」「フランス刺繍筥迫部」「ビーズ刺繍筥迫部」「創作筥迫部」なども大歓迎ですよ!

         

        中山きよみプラス13 
        日本刺繍『飾り筥迫展』


        2016年10月14日(金)〜16日(日)
        10:00〜16:00

        ※終了時間にお気をつけください

        会場:旧中村邸 一階(石川県金沢市立中村美術館敷地内)


        会場となる『旧中村邸』は金沢駅からバスで数分という感じのようですが、兼六園に向かうバスはほぼ止まるそうで、21世紀美術館で降りればいいそうなので非常にわかりやすいですね。
        石川県金沢市立中村美術館 アクセス

        展示品は「江戸型筥迫15点」「定家文庫4点」「筥迫&懐剣セット9点」「巾着20個」「ミニ小袖5点」。
        すごいですね〜、こんな筥迫中心の刺繍展なんて未だかつてないですよ!

        中山先生は紅会出のベテラン講師です。
        13人の生徒さんたちは、中山先生曰く「かなり年配」とのことですが、刺繍教室の集大成として今回の企画をされました。

        中山先生は、筥迫の作り方を学ばなければ筥迫の図案は描けないと、はるばる石川から講習会に何度も参加いただきました。
        お仕立ては筥迫工房にご依頼いただいていたので、お会いする度に山ほどの図案を持ってアドバイスを求められるなど、長い時間をかけて打ち合わせをされました。

        打ち合わせをしながら、まだまだ先の話と思っていた筥迫展も気がつけばあと数ヶ月(まだ筥迫全て仕立てあがっていない、、、)。
        それでも、一つづつ出来上がっていく筥迫を見るにつけ、こんなところまで来たな〜と私も胸が熱くなります。

        私は10月15日〜16日の一泊で伺う予定です。
        まだ石川県に行ったこともないので、今からとても楽しみです。

        一緒に行きたい!という方がいらっしゃいましたら是非ご連絡を。
        現地集合の方は是非交流会でもしたいですね。
         

        日本刺繍と図案 いち桃 (大阪)

        こちらは最近筥迫工房の刺繍台をお教室で使ってくださっている、大阪のユキダイクミ先生のお教室です。
        いち早く刺繍教室で「筥迫部」を作ってくださいました。
        いち桃の日本刺繍教室「筥迫部」

        最近も筥迫を作られた様子がブログに載っていました〜。
        初めてにしてはかなりお上手。これは筥迫のお仕立ても期待できるかも!
        筥迫1号 完成しました!

        関西方面で筥迫の刺繍を習いたい方、「いち桃」へお問い合わせしてみてはいかがでしょうか。

        ↓こちらのバナーから直接お問い合わせできます。

         

        ニホンシシュウ 京乃都 (銀座)

        神奈川在住の田中京子先生のお教室です。
        田中先生には、筥迫講習会にも頻繁に参加していただき、私が提案する筥迫のための刺繍講座などの話にも共感いただいておりました。
        その田中先生が満を持して筥迫部を立ち上げてくださいました!
         
        【京乃都 筥迫部】筥迫のための刺繍講座   
        <初心者コース>
        銀座教室にて日曜日中心に、3回で図案写しから刺繍を完成させます。
        HPの教室案内から予約できます。

        ↓こちらのバナーから直接お問い合わせできます。

         


        ▼筥迫工房のお店


        ▼筥迫掲示板
        筥迫工房の教本や自慢の細工物を、皆さん自身で披露できる掲示板です。写真のアップロードが簡単になりました(一回の投稿で6枚掲載可)。丹誠込めて作った筥迫を大勢の人に見てもらいしましょう!

        ▼携帯からも筥迫掲示板2に投稿をアップロードできます。
        こちらのQRコードからアクセスしてください。


        筥迫工房へのお問い合わせ
        ※時々ショップからのご注文確定メールが届かないことがあります。
         そのような場合も、こちらからご連絡ください。


        もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。
        にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ
        にほんブログ村
        【2016.05.21 Saturday 13:32】 author : Rom筥
        | 美術館、作品展レポート | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
        伊勢丹 展示販売
        0
          伊勢丹新宿店本館5階にて、現在『伝統工芸art Labo』に筥迫&定家文庫が展示販売されております。
          ブログに公開していない筥迫(江戸型)も二点ほど展示されています。

          期間は2月3日〜16日まで。
          5階フロア図
          http://isetan.mistore.jp/store/shinjuku/floor/main_5f/index.html


          諸事情から、当初は催事が終わってからブログに報告しようと思っていたのですが、すでに何件かのお問い合わせをいただいているので、やはり期間中にアップすることにいたしました。
          日曜日も二回挟みますので、新宿へお越しの際はお立ち寄りいただければ幸いです。

          歌舞伎で実際に使われている筥迫も展示されておりますので、歌舞伎ファンにはうれしいかも。
          舞台で使われている「蜘蛛の糸」なども販売されていたりしてちょっと面白い。


          伝統工芸、伝統芸能

          よく筥迫を「伝統工芸」の括りに入れられることがあるのですが、Rom筥的には「????」です。

          形は受け継がれてきてはいても、技術が受け継がれてきたわけではない。
          これまでは筥迫作りを学びたくても、作りを教えてくれる先生なんていませんでしたし。

          現代でも特別な日の装身具としては販売されていますが、99.8%ぐらいが量販品の簡易なものです。
          装飾にも仕立てにも手間をかけて作られた、その昔の美しい筥迫は途絶えてしまいました。

          ちなみに、経済産業大臣が指定する伝統的工芸品の条件は、

          1)日常生活で使われている工芸品である
          2)手工業である
          3)技術、原材料が100年以上受け継がれている
          4)一定の地域で産業として成り立っている

          「日常」が毎年繰り返される行事を含めてくれるなら「七五三」はとても象徴的です。
          そういう意味では(あくまでRom筥の主観)、和装の花嫁さんの方がちょっと軽い気がします。
          「手工芸」に関しては堂々と胸を張れますが、3と4はほぼない。

          和装の花嫁さんが筥迫を懐中する姿が「伝統的」と思われがちですが、たぶんあのスタイルは明治後期からです。
          ということは、七五三が筥迫を懐中することがスタンダードになったのは更にその後。
          懐剣に至っては、たぶんレンタル衣装に打掛が出てきてからスタンダードになったと思うので、高度成長期以降ではないでしょうか。

          なんてことを今回のお話をいただいた時にウダウダと考えていたところ、ふと見たら「伝統芸能」でした(苦笑)。
          伝統芸能で使われている工芸品ということですね。

          伝統芸能の小道具に携わる職人さんたちは、伝統工芸品よりもずっと小さな単位の専門的工芸品を扱う「絶滅危惧職人」です。
          そもそも小売りをしている人が少ないので、一般人は知る術もない。

          そのような職人さんたちを支援するために「伝統工芸の道具ラボ」の田村民子さんは活動をしていらっしゃいます。
          とてもすてきなサイトなので、是非覗いてみてください。

          ところで、今回の展示品の中には、私が探していた道具ができそうな職人さんたちが多く、マーフィーの法則ではないですが、似たようなものは似たような所に住んでいる〜ことを実感しました。

          これまたマニアックな世界ですが、今後新たな展開に発展しそうで私的にはうれしい。



          本来の筥迫

          先ほどは「ほとんどが量販品の簡易なもの」と書いてしまいましたが、筥迫の職人さんが途絶えてしまった今、筥迫の流れを絶やさず受け継いでくれたのは、これらの量販品の筥迫です。
          形だけでも昔の筥迫を持つ人の気持ちを味わうことができるのは、そんな世の中に生きているということは本当にありがたいことです。

          しかし、本来の手間をかけた作り方がされた筥迫は全く別物です。
          世の中にはこの二つが存在します。
          現代ではお安い量販品が筥迫のスタンダードになっているので、やはりここらで区別はしておきたい。

          私はこれまで、専門の職人さんによって作られた昔の筥迫を研究し続け、できるだけ忠実に元の形に近づけてきました。
          江戸期の筥迫を貸りて研究させていただける機会もあるので、自分が本来の筥迫の形に最も近いものを作っているという自負はあります。

          筥迫の教本を買って作ったことのある方ならおわかりかと思いますが、筥迫というのは本来作るのにとても手間のかかる細工物です。
          講習会に参加された方も、私があの小さい巾着にどれだけ手間をかけ、こだわりの作り方をしているかでおわかりになるかと思います。
          今回展示されているような日本刺繍が施された筥迫は、それともまた違う作り方をします。

          ですから、本来の筥迫は手間暇をかけた非常に高価な物なのです。

          その昔、筥迫や定家文庫を持てる人はかなりの上流階級でした。
          今回の展示は、最低この金額でなければ売る物を作る意味がない、という基準で価格設定していますが、あの頃と同じ作り方をすれば、自然と当時と同じような設定になります。

          今回の伊勢丹の展示を見れば、あの頃の上流階級婦人の「いつかこんな筥迫を持ってみたい♡」という同じ憧れを体験していただけるのではないかと思います。



          ▼筥迫工房のお店


          ▼筥迫掲示板
          筥迫工房の教本や自慢の細工物を、皆さん自身で披露できる掲示板です。写真のアップロードが簡単になりました(一回の投稿で6枚掲載可)。丹誠込めて作った筥迫を大勢の人に見てもらいしましょう!

          ▼携帯からも筥迫掲示板2に投稿をアップロードできます。
          こちらのQRコードからアクセスしてください。


          筥迫工房へのお問い合わせ
          ※時々ショップからのご注文確定メールが届かないことがあります。
           そのような場合も、こちらからご連絡ください。


          もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。
          にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ
          にほんブログ村

          【2016.02.05 Friday 14:10】 author : Rom筥
          | 美術館、作品展レポート | comments(3) | trackbacks(0) | - | - |
          2015年 お針子会刺繍教室作品展
          0
            2015年お針子会刺繍教室作品展のご報告です。
            とりあえず、会場の展示物をご紹介。


            入ってすぐ目に入るのはマダムKのスーパードルフィー、モデルはエマさん。
            お着物の刺繍はもちろんのこと、お仕立てもマダムKご自身でされます。
            四日前に出来上がったばかりだそうで。


            日本刺繍の引き振袖は立派な比翼仕立て。
            刺繍半襟もこだわりの一つだそうです。
            「直球写真館」でよく見られた「首掛け懐中時計」を付けて、なかなかの妄想お嬢様っぷり。

            「今回は緑の目にしてみたの〜♡」
            着物に合わせてそんなところまでカスタマイズできるらしい。
            筥迫もお持ちでしたが、この子は胸が高いので筥迫を入れるにはちょっと無理があるということで今回はパス。


            中に入って左側がさっそくの筥迫コーナー。

            私は以前、自宅では筥迫をスタンドに立てて飾っていたのですが、この方法は一個や二個では問題ないのですが、狭い所にまとめて飾るとごちゃごちゃして見苦しい。

            そこで、もっとすっきり展示できないものかと思い、壁面に垂直に立てる方法にしてみました。
            家ではより広く見せるためアクリル鏡を用いていますが、ある程度のスペースがあるときは、このぐらいゆったりと展示したいものです。

            ありがたいことに、筥迫コーナーはいつも人気で人だかりが絶えません。

            筥迫が珍しいということもあるとは思いますが、こんな小さい物なのに「私を見て!(by筥迫)」感がハンパないからでしょうか。
            筥迫は一つで展示するよりも、競うように並べて展示する方がかしましくも華やか。

            お教室のメンバーは中の仕掛けを知っているので「一つぐらい開いた物を置いておけばいいのに!」と言います。
            前回は開かないまでも筥迫の側に中の写真を貼っていたのですが、それだと視点がいくつかに分散され、作品本来の良さが半減してしまうよう気がしました。

            筥迫は「箱」なので、見ている人が中に何が詰まっている(隠されている)のだろうと考えさせる力が作品に必要で、これはどのような仕組みになっているんですか?と聞かれればしめたものです(笑)。
            そんな時のために、今回はそれぞれの作品の補足画像を小さなファイルに入れて置いておくことにしました。


            そしてそのお隣が、半襟、帯、バッグのコーナー。


            日本刺繍の作品の中で、バッグは気軽にトライできる物の一つ。
            しかし、これらのバッグを仕立てる職人さんも年々減っているのだとか。

            手前のバッグ二点はK.Hさんの作品。

            「お教室で仕立てに出しているバッグ屋さんは、最近はこんなおしゃれな型もできるようになったんですか?」と先生に聞くと、これはK.Hさんご自身が仕立てられたバッグとのこと。
            あらまぁ素敵♡
            K.Hさんご自身に伺った所、バッグ作りは趣味なんだとか。
            さすが元グラフィックデザイナーだけあってセンスも良。

            そしてその奥がマグロな人ことmidoriさん作のバッグ。
            日本刺繍ではまずお目にかかれないデザインで、いかにもフリーダムなmidoriさんらしい(隣国イラストレーターの作品がモチーフとのこと)。

            奥のスペースは、ゴージャスなお着物や帯の作品が並びます。

            私は日本刺繍を初めて約6年ですが、未だにこれらの作品に手を出したことがない。
            日本刺繍の帯なんてホント憧れますが、それより何よりまずは着物を着ることから始めなくては(苦笑)。

            お教室でいつも私の隣で作業しているK.Nさんの作品。

            アンティーク帯の柄をモチーフにしたデザインだそうです。
            K.Nさんは私のブログに登場したことのないお方ですが、実はお仕事で日本刺繍の袋物の依頼が来ると刺繍部分をこの方にお願いしています。
            仕事で依頼されて作る物は公開することができないので残念ですが、お教室で最も腕のいい一人。

            奥のピンクのお振袖はmidoriさんが作られたもの。

            フルタイムのお勤めをしながら制作期間8ヶ月で作ったという、さすがのマグロ的力作。


            奥の帯二本は、お針子会和裁教室の石井先生の作品。
            帯の染め(草木染)も刺繍ももちろん仕立ても自身でこなす、他称「時給自足」クリエーター(笑)。

            左の帯は我が教室の矢部先生の作品。
            ちょっと小さくて見えずらいですが、ご自分で友禅染めをされて、あしらいで刺繍をされています。

            皆さん芸達者な人が多いのが我が刺繍教室の特徴。



            「犬と飼い主」と一緒?

            今回は色々な人が声をかけてくださったのですが、実は私は人の顔と名前を覚えるのが大の苦手。
            かつて講習会に来てくださったり、刺繍関係でお目にかかったりしているので会ったことのある人というのは記憶にあるのですが、え〜っと誰だか思い出せない(ホントごめんなさい)。

            そういう時は何か関連づけられるモノがあれば思い出せるもので、その人が作った筥迫などを見せられれば全て思い出すといった感じです。

            つる姫さん曰く「犬と飼い主と一緒だね。」

            ホントその通り。
            ポチを連れていればママも思い出す、ポチがいなければ誰だかわからない(笑)。

            しかしそれで良しとするのもあまりにも失礼なので、今回は少しでも名前を覚えられるようにメモしておこうと考えました。
            それと名刺も必要。
            これらをまとめてポケットに入れておけるように、できるだけ小さい入れ物が必要、、、。
            と考えているうちに、気がつけば前日にセッセとこんな物を作っていました。


            名付けて『名刺入付和綴帳』。

            大きく見えて実は名刺サイズ。

            開くとこんな感じ。
            和綴じの中にペンを収納できるところがミソといえばミソ。


            ブログ未掲載の作品については、今後ゆっくりと一つずつ解説を交えて掲載していきます。

            作品展も明日から後半、がんばろう。



            ----------------------------------------------
            第2回 お針子会 日本刺繍教室作品展
            総刺繍の振袖から小物まで
            (帯・着物・半衿・筥迫・バッグ・額など60点)

            2015年 5月16日(土)〜19日(火)
            12:00〜18:30 ※最終日は18時閉場

            場所:ORANGE GALLERY(オレンジギャラリー)


            ----------------------------------------------





            ▼筥迫工房のお店


            ▼筥迫掲示板
            筥迫工房の教本や自慢の細工物を、皆さん自身で披露できる掲示板です。写真のアップロードが簡単になりました(一回の投稿で6枚掲載可)。丹誠込めて作った筥迫を大勢の人に見てもらいしましょう!

            ▼携帯からも筥迫掲示板2に投稿をアップロードできます。
            こちらのQRコードからアクセスしてください。


            筥迫工房へのお問い合わせ
            ※時々ショップからのご注文確定メールが届かないことがあります。
             そのような場合も、こちらからご連絡ください。


            もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。
            にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ
            にほんブログ村
            【2015.05.18 Monday 00:22】 author : Rom筥
            | 美術館、作品展レポート | comments(3) | trackbacks(0) | - | - |
            北海道 日本刺繍すずめの会作品展
            0
              自分の刺繍教室の作品展の準備中に突然ですが、北海道の刺繍教室から刺繍展のご案内がありました。
              筥迫14点が出品されます。

              取り急ぎ、送られて来た画像と一緒に、メールのコメントをそのまま掲載させていただきます。
              現代では日本刺繍の筥迫を見る機会はそうありません。
              30日まで開催されているようです。
              近隣にお住まいの方、是非見に行かれてはいかがでしょうか。

              ---------------------------------------------------------
              第六回 日本刺繍すずめの会作品展

              期間:平成27年4月25日(土)〜30日(木)
              午前10:00〜午後7:00(最終日午後6:00迄)
              場所:紀伊国屋書店 札幌本店 二階ギャラリー

              ---------------------------------------------------------



              無事14個の作品が完成し、25日からの日本刺繍作品展に並びました。
              一点一点個性あるハコセコが作品展に華やかさを増しております。



              作品展は川戸先生が毎回ディスプレーを考え、見事に展示して下さいました。
              今回の筥迫は額縁の中に展示です。



              作品は一人一人自由で、それぞれきものや帯や半襟などに刺繍をした作品と共通作品としてそれぞれ筥迫でした。



              実は筥迫制作は全て先生がされ、生徒の私たちは刺繍をしただけでした。
              搬入展示当日に、初めて自分の完成した筥迫を手にして皆は大感激でした。



              私たち生徒は、素晴らしい先生に出会い、幸せな教室で日本刺繍を楽しんでいます。



               
              五歳児男子の晴れ着は先生の作品です。
              波の部分も「菅ぬい」と言う繊細な刺繍で、図柄は全て刺繍です。



              毎回作品展に、足を運んで頂いた方にお土産を差し上げています。
              今回は香袋です。
              一人10個〜20個を作り、桜の刺繍を刺した袋を作り、中に香を詰め用意しました。



              --------------------------

              素晴らしい作品ばかりです。

              筥迫14点を仕立てられた川戸先生に、日本刺繍の素晴らしさを筥迫によって伝えていただいたことを心より御礼申し上げます。


              --------------------------
              (2015.4.29)
              掲載漏れということで、もう一点画像の追加がありましたので追記させていただきます。


              若冲の鶏の作品だそうです。
              力作ですね。
              【2015.04.26 Sunday 21:16】 author : Rom筥
              | 美術館、作品展レポート | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
              第二回 お針子会 刺繍教室作品展2015 予告
              0


                私が通う刺繍教室の第二回作品展のお知らせです。
                やっと葉書とポスターができたのでアップさせていただきます。

                こちらの作品は『定家文庫』です。
                刺繍は矢部博子先生、仕立てはRom筥です。

                定家文庫の説明はまた後日詳しくいたしますが、私にとって定家文庫を作品として仕上げることは、これまでの活動の中で筥迫の次に位置する一つの区切りでもありました。
                色々な意味で、筥迫よりもハードルの高いものだったからです。

                このような物は、自分自身ではなかなか登るきっかけが作り出せないものなので、作品展のように梯子をかけられた状況があってこそ与えられたチャンスなのだと思っています。
                また、私が刺繍をしたらこんなすごい定家文庫は何十年たってもできないので、「先生、定家文庫やりましょうよ〜」と言う軽々しい私の誘いに、こんなド級の刺繍で応えてくれる矢部先生にはホント感謝です。

                今回の作品展には総勢30名以上が参加します。
                曜日や場所によって生徒さんが違うので、私自身もどんな物が出るわからないので当日が楽しみです。
                展示数60点以上とありますが、たぶんもっとずっと多いはず。

                大手の刺繍教室は所有している図案がすばらしく、教材が豊富なところが最大の魅力ですが、好きな物を自由に作るというのはないかもしれない。
                対して小さな個人教室の良さは、教材が少ない代わりに自分の好きな物ができる(図案作りが苦手な人にはつらいかも)。

                だからこそ、この作品展では普通ではお目にかかれないようなちょっと面白い展示物があります。
                例えば、同じクラスの和裁の先生(お針子会を主催している石井先生)は、生まれも育ちも東京池袋という大都会にも関わらず、週末は畑仕事がご趣味。
                自分自身でタマネギを育て、収穫したそのタマネギを使い自分で反物を染め(染色も習われている)、そこにご自分で刺繍をして、ご自分で仕立て、ご自分で着る、という、すばらしくオリジナルなお着物を制作されています。
                蚕を育て機織りまですれば完璧な自給自足(ありえな〜い、笑)。
                先日はよもぎで染めた布によもぎの葉を刺繍をした帯を作られていたので、これも出品されると思います。

                前回は筥迫は8点ほどの展示でしたが、今回はRom筥だけで6点の出品、ポスターの定家文庫や他の方の嚢物と合わせると15点、もしかしたらもう少し増えるかもしれません。

                日本刺繍は絹糸を使うので、光があたると角度によって様々な表情に変わり、それが何とも美しい。
                写真ではなかなかその美しさが伝わらないので、東京近郊の方でご興味のある方は是非実物を見にきていただけるとうれしいです。

                もしこの葉書を置いていただける(もしくは宣伝していただける)場所がありましたら、ご連絡いただければ必要枚数送らせていただきますのでご連絡いただければ幸いです。


                第2回 お針子会 日本刺繍教室作品展
                総刺繍の振袖から小物まで
                (帯・着物・半衿・筥迫・バッグ・額など60点)

                2015年 5月16日(土)〜19日(火)
                12:00〜18:30 ※最終日は18時閉場

                場所:ORANGE GALLERY(オレンジギャラリー)


                場所は、東京は池袋駅西口(東京芸術劇場側)を出てすぐ目の前がメガネドラッグ。
                そのまま道伝いに左を向くとすぐ見えるという超駅近(迷うワケがない)。

                私は今のところたぶん毎日いるつもりですが、何かで行けないこともあるかもしれませんので、事前にご連絡いただければその時はできるだけいるようにしたいと思います。


                最近は少しずつですが、各地の展覧会や作品展で筥迫を出される方が増えてきたようです。
                各種イベントで自作筥迫を販売したいという方もいらっしゃいます。
                そのような時は是非御一報いただければ、こちらのブログでもご紹介させていただきます。

                来年秋は石川の刺繍教室で筥迫展が行なわれます。
                現在、仕立てを依頼されているのですが、数も相当出ると思いますので、そのときはミステリーでないツアーで招集をかけますので、希望者で見に行きましょう!

                これから筥迫の展覧会・作品展を企画予定の方で、希望があればスタンドなどの展示グッズ、銀のびら簪なども有料ですがレンタルできます。
                昔のゴージャスな銀のびら簪を筥迫にセットすると、確実にレベルアップして見えます(目くらましとも言う(笑)。

                それには日本全国の刺繍教室の先生方に、是非筥迫刺繍を教えていただけるとうれしいです。
                このブログや講習会から日本刺繍を知り、習いたいという方はけっこういらっしゃいます。
                前回の広島、三重からの参加者も、地元で日本刺繍の先生がいないかな〜と言っていましたっけ。
                よろしければ日本刺繍のお教室も宣伝しちゃいますので、ご希望があればご連絡ください。

                もちろん日本刺繍に限らず、フランス刺繍でも韓国刺繍でも、押し絵でも絵付けをされている方で、筥迫の装飾も教えます!というお教室があれば是非宣伝させてください。

                日本全国で少しずつ筥迫を見る機会が増え、一人でも多くの方にこの美しい嚢物を見て幸せな気持ちになってもらいたい!というのがRom筥の一番の野望です。


                ▼筥迫工房のお店

                筥迫工房へのお問い合わせ
                 ※時々ショップからのご注文確定メールが届かないことがあります。
                  そのような場合も、こちらからご連絡ください。



                もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。
                にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ
                にほんブログ村
                【2015.04.01 Wednesday 17:15】 author : Rom筥
                | 美術館、作品展レポート | comments(7) | trackbacks(0) | - | - |
                筥迫ミステリーツアー(2)〜中村公隆さんと徴古裳〜
                0
                  前回のKUIPO見学の記事に、民族の大移動か?と思われるようなアクセス数があり、かなり戸惑っております。
                  だからといって内容が変わるわけでもなく、とりあえず今回も通常運転で書こうと思います。どうぞ皆さんお手柔らかに。


                  金唐革(きんからかわ)のこと

                  見学会に先立ち、KUIPO担当者さまから「監修者の中村公隆さんに所蔵品の説明をしていただきます」とのご連絡をいただきました。
                  見学会にわざわざ解説の方をつけていただけるなんて!と単純に喜んでいたのですが、中村公隆さんがどのような方か存じ上げなかったので、金唐革の専門家ですか?とお聞きしたところ、金唐革をはじめ、佐賀錦等を使用したハンドバッグ・小物を企画販売されている方とのこと。

                  金唐革は筥迫と同じ嚢物ですが、とても一般人が手にする機会はないだろうという希少品なので、これまで私にとってはかなり遠い世界のものでした。
                  とはいえ、これを機会にまた一つ世界が広がりそうな予感がして、当日をとても楽しみにしておりました。

                  中村さんは展示品の金唐革の解説とともに、ご自身がプロデュースされているという現代の金唐革のバッグをお持ちになり、それを私たちに直に触れさせてくださいました。
                  ツルツルの表面は植物由来のプラスチックでコーティングされているので、雨に濡れても大丈夫とのこと。
                  中世の昔からそんな技術があったということがホント驚きです。

                  今では重厚な色合いに落ち着いた金唐革の展示品も、江戸の当時は金彩もずっと鮮やかだったことでしょう。
                  人々はそこに描かれた西洋の風景や絡み合う草花、天上の天使を見て、遠い異国の地を黄金郷のように思い描いたかもしれません。

                  当時でさえ大変貴重なものだったので、煙草入れ一つで小さな家が一軒買えるぐらいの金額がしたそうですが、今ではそこまで高くはないですと笑っておられました。(それでもン十万円)

                  最近では「通販生活」とのコラボで金唐革の札入れを作られたそうですが、かなりの人気に早々に申し込みを終了したそうです。
                  通販生活を見る人たちが金唐革の存在を知っていること自体、びっくりしてしまいますけどね。


                  中村さんはお仕事で何人かの腕のよいバッグ職人さんを抱えているそうですが、その職人さんでさえも、金唐革で作られた当時のたばこ入れと同じ物は作ることができないそうです。
                  どんなに入念に調べても、縫い目がないだとか、どこで接いでいるかなどがわからないとのこと。

                  私も以前あるところで、江戸時代の筥迫を手に取って見せていただいたことがあります。
                  この時代の筥迫は、物によっては複雑な仕立てもあるようですが、単純な箱型に背面に紙入れ部分が付いているものがほとんどです。
                  これならば同じ物を再現できるはず!と念入りに探ったのですが、布のはぎ目、玉縁の処理、どの段階で芯に貼り込むのかなど、目を凝らして手順を追うのですがどうしても理解できないのです。

                  江戸の職人の技術というのは本当に不思議です。
                  時代と共に便利さや効率的考えが自然に身に付いてしまった現代人には、それらの便法を跡形もなく捨て去ったところから考え始めないと理解できないような、そんな次元の違いを感じます。
                  教養がなければこんな装飾はできないというようなものもあるし、当時の職人は相当頭が良かったと思いますよと中村さんもおっしゃっていました。

                  昔の師弟は口伝のみで作り方を伝授するものと思っていましたが、場合によっては教えることもなく、ひたすら師匠の仕事を見て盗み取るだけという場合も多かったようです。
                  手で触って見てでさえわからない作り方なら、弟子でさえ完全に盗み取ることは難しかったでしょう。
                  こういうものは技術の伝承が難しいともおっしゃっていました。
                  幻の技術と言ってしまえば聞こえはいいですが、美術館などで人から触れられることもなく眠り続ける技術と、時代と共に生き自由に変化していく技術、どちらも考えさせられますね。

                  これらのコレクションを、戦時中、荷車で何度も疎開先を往復して避難させたお話なども聞くことができました。
                  これまで大切に保存し、携わった方々のご苦労があったからこそ、今私たちがそのすばらしい作品を見ることができるのですね。
                  そんな幸せにどっぷり浸ることができた一日でした。

                  しかしながら解せないのは、金唐革のバッグをプロデュースされている中村さんが、なぜこれらのコレクションの監修をされたのか、、、、。
                  その答えは、見学会が終わり、次のオフ会会場に向かう道すがら判明いたしました。


                  徴古裳のこと

                  「中村さんは徴古裳のサイトを作られた方ですよ」

                  ことの始まりであったワークショップで、「徴古裳から嚢物の画像がなくなったことをご存知ですか?」と教えてくれたY.Kさんが、駅の階段を下りながらぽろっと口に出した一言でした。

                  「ええ〜っ!うそ〜〜〜っ!!!」
                  もう階段からずり落ちそうでした。
                  う〜ん、一緒に写真撮ってもらえばよかった(笑)。

                  現在KUIPOの所蔵となっているコレクションは、元々は徴古裳にあったもので、正式名は『中村清コレクション』といいます。
                  つまり中村清さんという方が集められたコレクションで、見学会で解説をされた中村公隆さんは清さんのお孫さんにあたります。
                   

                   中村清氏は袋物の仕立師の父中村卯之吉氏から、袋物技術を教えられました。中村卯之吉氏は河野派の系統で張合(はりあわせ)袋物師立の名人であられ、清氏も幼少の頃から父の許で技術を教わり立派な袋物師であります。十五歳頃発念し職人より商人を志し父君の造られた品物を卸売いたしましたのが、現在の中村清商店の初まりでございます。

                   清氏は昭和の初め頃から、昔の袋物類や衣装の蒐集に心掛けられ、現在のものは袋物類だけで二百余点に及びます。この中には父君卯之吉氏の製作品もあり、清氏自身造られたものもございます。この蒐集に当り御自身で袋物を造れる技術のある方ですので、おのずから製作上の面を重視したのか、種々の形態や縫製の精巧なものが集められており、仕立本位の傾向が見受けられて非常に参考となります。また時代別、形態の変遷や、素材の種別が多種多様に亘り、袋物そのものの品質より、種別が豊富であり楽しくなります。
                             徴古裳:「袋物について(市川力三)」より引用 


                  中村清商店より続く実店舗は数年前に閉鎖されたそうですが、公隆さんにより「Com.store UNO COLLECTION」として引き継がれ、現在はインターネットによるオリジナル製品の受注販売をするということで継続されているそうです。

                  この中村清さんが蒐集したコレクションは『徴古裳(ちょうこしょう)』としてネット上に公開され、嚢物ファンにはたまらないサイトとして親しまれていました。
                  私がこのブログを開設したときも、一番にリンクを貼ったのが「SAKURA」と「徴古裳」でした。

                  「徴古裳」といえばもう一つ大事なのが、この重厚な装丁の図録です。


                  有名な「嚢物の世界」(1998年発行)も、ため息の出るような内容とお値段でしたが、「徴古裳」(1975年)はそれより約20年も前に出版されたものなので、残念ながら全ページカラーとはいきませんが、それでも豪華な帙入の装丁は特別感満載です。
                  私はワークショップ中にY.Kさんから「今、ヤフオクで安く出ていますよ!」との情報をいただき、帰宅して即落札しました(笑)。
                  このような本は持っているだけでうれしくなりますね。
                  「嚢物の世界」は近くの図書館にあるので、ちょっと離れたmy本箱と思って買わずに活用させていただいておりますが(苦笑)。

                  筥迫については皆さんの方がお詳しいでしょうとのことで、見学会ではほとんど筥迫には触れられなかった中村さんですが、
                  「昭和初期に結婚した私の母親は、この大きさの筥迫を身に付けていましたよ。」と言われたときは、
                  「そんなはずはないです!昭和初期なら現代の筥迫の大きさになっていますし、(展示の)江戸型の筥迫は5cmぐらいの厚みはありますから、すでにその頃の着付けでは胸に入らないハズです!」と私が力説すると、
                  「でも確かにこの大きさだった」と中村さん。
                  すかさずその場にいた方が、ご自分の分厚い手帳と私の分厚いサイフを重ねて、着ていた着物の襟に挟み、
                  「ほら、こんな感じですよ!」(ものすごい存在感)
                  「あら、入るわ!」などと大騒ぎ。

                  その後、中村さんの素性がわかったところで「だから中村さんのお母様が婚礼で江戸型の筥迫をしていたというのは、やはり本当のことなんですよ!」(老舗嚢物商に嫁がれた方なら然り)と、移動中の電車内で皆で納得の結論に達したのでありました。
                  う〜ん、写真が残っていたらその真実をこの目で見てみたい。


                  徴古裳の嚢物たちがKUIPOの所蔵になったことで、年に2回の一般公開とはいえ、私たちにはより身近な存在になったかもしれませんね。
                  いつまでもこの素晴らしいコレクションが、時を越え多くの方々のため息を誘うものであってほしいと願わずにはいられません。

                  中村さんの企画する「Com.store UNO COLLECTION」の金唐革のハンドバッグは、全てオリジナル一点物だそうです。
                  「あなたのためだけ」に作られた一品。
                  そんなコンセプトは、昔ながらの嚢物商の心意気を継いでいらっしゃるような気がします。

                  金唐革のバッグと私たちの作る筥迫ではレベルにずいぶん差はありますが、現代の筥迫もそんな特別な思いで作って欲しい、と思う気持ちは同じだなと思います。


                  ▼筥迫工房のお店

                  ▼自作筥迫はこちらでお披露目!


                  筥迫工房へのお問い合わせ
                   ※時々ショップからのご注文確定メールが届かないことがあります。
                    そのような場合も、こちらからご連絡ください。

                  もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。
                  にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ
                  にほんブログ村
                  【2013.11.25 Monday 23:16】 author : Rom筥
                  | 美術館、作品展レポート | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                  筥迫ミステリーツアー(1)〜KUIPO資料館〜
                  0
                    去る11月18日、こちらのブログで募集した筥迫や嚢物の名品を見学する会が行なわれました。
                    ミステリーツアーと銘打ったのは、現在一般公開されていない資料館なので、参加者募集時に詳細を公表できないという理由があったからです。
                    しかし見学後の公表は可ということでしたので、今回は見学会当日の様子をご報告させていただこうと思います。


                    KUIPO資料館

                    見学先は東京は市ヶ谷の『KUIPO(クイーポ)』に併設された資料館で行なわれました。
                    KUIPOはオリジナルブランドのGentenをはじめ、多種ブランドバッグ類を取り扱う会社です。
                    ▶KUIPO
                    こちらの資料館は、昨年2012年9月に開設されたそうです。
                    このような会社が、貴重な袋物を保存するための資料館を作るということは、大変意義深いことだと思います。
                    いくつかの名品が資料館のサイトで公開されていますので、こちらからご覧下さい。
                    ▶KUIPO資料館

                    さてさて、昔からの筥迫愛好者であるならば、これらの作品に見覚えのある方も多いはず。
                    そうです、『徴古裳(ちょうこしょう)』のコレクションとして知られていたものですね。
                    ▶徴古裳
                    と言っても、現在ではかつての嚢物がなくなり、染織関係の作品のみが掲載されています。

                    先のワークショップでこのことが話題となったのですが、その後偶然という名のご縁に導かれ、徴古裳のコレクションがQUIPOの資料館に所蔵されていることを知りました。
                    会社内の一室に設けられた小さな資料館ですが、嚢物好きであれば何時間でもいたいと思わせるような名品揃いです。

                    見学会は平日にもかかわらず15名の方が参加くださいました。
                    見学が始まると、もうワーワーキャーキャーの世界です(笑)。
                    今まで画像だけで見ていた名品が目の前にあるのですから。

                    筥迫は4点が展示されていましたが、その中に胴締めと本体が逆にセットされているものがありました。
                    たぶん一般の人には気がつかないものなのかもしれませんが、筥迫好きたちが集うこの状況で見て見ぬフリができる人などいるはずもなく。
                    私も始めに軽くお声掛けはしたのですが、その後ある勇者(笑)のおかげで、その場で直していただけることになりました。
                    係の方が白い手袋をして筥迫の胴締めを外した途端、すかさず
                    「その中を見せてください!」
                    おお〜、念願の筥迫の内装。(この話はまた後日)
                    係の方が本体の向きを直して胴締めを付けようとしたときも
                    「それは裏!絵が合わないです!」(うるさい見学者で申し訳ない)
                    その後も色々あり、終止テンションアゲアゲの見学会でした。
                    KUIPOの担当者さま、色々とお世話になりました。

                    資料館では図録が販売されていました。

                    小さな冊子(21×18cm)なので写真は小さいのですが、充分見応えがあります。
                    家に帰ってからもうっとりと見惚れていました。


                    QUIPO資料館は現在一般公開はされておりませんが、年に2回(3月と9月)に一般公開日が設けられるそうです。
                    詳しい公開日はKUIPOのHP及び業界紙等で告知されるそうですが、こちらにも直接ご連絡をいただけるということなので、皆さんにはブログでお伝えしたいと思います。
                    そして、お出かけの際には是非このすてきな図録も手に入れてくださいね。

                    これらのコレクションは、現在はKUIPO資料館所蔵品となり徴古裳という名はなくなりましたが、これからは愛好者たちから「KUIPOコレクション」と呼ばれ親しまれるようになるかもしれませんね。

                    また見学会では、資料館の監修をされたという
                    Com.store UNO COLLECTION の中村公隆さんが、専門の金唐革について解説をしてくださいました。
                    この話は熱も入るので、次回に分けたいと思います。


                    筥迫オフ会

                    KUIPOの見学会が終わった後は、筥迫愛好者のためのオフ会を行ないました。
                    オフ会も初めての試みですが、いつもワークショップでは休憩時間がやたらと盛り上がり、話足りないと思っていた人も多かったようなので、ちょうどよい機会でした。
                    初めての方はなかなか参加しにくいかもしれませんが、それでもワークショップ経験者4名、初めてお会いする方3名、私を含めて8名でのオフ会となりました。
                    富山県からお越しの常連さん含め、今回は石川県から2名の方が参加してくださいました。
                    いつも遠くから参加される方がいらっしゃるということ、潜在的な筥迫好きの多さを感じます。
                    一般的には「はこせこ?何それ?」の世界なんですがね(笑)。



                    皆で色々な作品を持ち寄りながらのオフ会でしたが、こうなると話題は尽きないですね。
                    私も今までは孤軍奮闘で活動してまいりましたが、ワークショップを始めてからは色々な方と知り合い、情報交換することで今回のツアーを企画することができるまでに至りました。

                    これまでは、講習会をしないのですか?というお問い合わせに対し、筥迫を作るなら教本を見ればできますよ?と言ってきました。
                    しかし、人と人とが実際に会ってコミュニケーションする時のエネルギーというのは、ただ本を見るだけ、メールのやりとりだけで関わり合うのとは大きな違いがありますね。
                    何よりそのエネルギーが物作りの大きな刺激になります。
                    自分が今まで積み重ねてきたものを色々な方に提供し、私も色々な情報をいただき、更に大きなエネルギーになっていくことを期待したいと思います。


                    次回は「筥迫ミステリーツアー(2)〜中村公隆さんと徴古裳〜」でお話したいと思います。


                    ▼筥迫工房のお店

                    ▼自作筥迫はこちらでお披露目!


                    筥迫工房へのお問い合わせ
                     ※時々ショップからのご注文確定メールが届かないことがあります。
                      そのような場合も、こちらからご連絡ください。

                    もしよかったら、こちらもクリックなんぞしてくれるとうれしいです。
                    にほんブログ村 ハンドメイドブログ 和装小物へ
                    にほんブログ村(画像)
                    【2013.11.21 Thursday 22:46】 author : Rom筥
                    | 美術館、作品展レポート | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
                    櫛かんざし美術館
                    0
                       先日『澤乃井 櫛かんざし美術館』に行ってきました。
                      12月2日までの秋の展示に筥迫が出ているからです。
                      筥迫好きなら一度は行ったことがあるのではないかと思うのですが、実は私は今回が始めてです(汗)。
                      同じ東京とは言っても、奥多摩は遠く、いつも計画を立てては頓挫するの繰り返し。

                      しかし今回は、どうしても行かねばならぬ用事を作って、意気揚々と家を出たのでした。
                      その理由とは、、、筥迫を直接見せてもらうこと!
                      事前に館長さんにアポイントを取って、自分は筥迫を作って研究しているということ、江戸筥迫の中身を見てみたいことを伝えたところ、快諾してくださいました。
                      展示してある筥迫以外のものがあるので、それでもよければということで。
                      もちろんOKですとも!
                      やっと、ナゾだった筥迫の中が見られる!

                      青梅までは新宿から1本なので、延々と乗っていればいいのですが、この美術館がやたらと遠く感じるのは、次の青梅線が30分に1本ぐらいしかないということ。
                      都会暮らしはこの30分待ちがやたらと長く感じます。
                      でも気がつけば、時は秋。紅葉の季節です。
                      ホームから見える紅葉のおかげで、ゆったりとした気分で待ち時間を過ごすことができました。
                      いつも家に引きこもり状態で、PC作業をしているか筥迫を作っているかという今の私には、この紅葉がやたらと眩しく感じます。
                      ということで、今回は写真多めです(相変わらず文章も多めの二重苦、、、)。

                      青梅線の「沢井」という駅で降ります。


                      駅の跨線橋を降りると、そこから見える鮮やかな紅葉が晴天に映えて美しい。


                      降りてすぐに目印の看板があるので、迷うことはありません。
                      というか、駅から同じ方向にたくさんの人が向かうので、一緒についていけば良し。


                      そしてこの長〜い坂道を下って左に曲がると、すぐのところに入口があります。


                      入口から敷地内に入ってすぐにまたしても下り坂(坂多いな〜)。
                      しかし、その坂から見下ろした景色がまたすてき。


                      ここがかの「澤乃井園」ですか!


                      紅葉がなんともきれいです。
                      しかし「櫛かんざし美術館」はまだここではありません。


                      この吊り橋を渡った先らしい。


                      吊り橋から振り返って見た澤乃井園。
                      下を流れる川は多摩川です。


                      吊り橋を渡ってすぐだと思ったのに、何?まだここから上り坂があるの??
                      決してゆるやかとは言えない坂道を登って行きます。

                      年配のご夫婦とすれ違いましたが、ご主人様が奥様を背負ってこの坂道を上がっていました。
                      大変だな〜と思いつつ、ほのぼのとした光景でした。
                      でも上り坂に自信のないご年配の方は(&背負ってくれるやさしいご主人のいない方は)、車で来ないと大変かもしれません。

                      坂を登り切り左に曲がった所で、やっと目的地の「櫛かんざし美術館」にたどり着きました。

                      かなりこじんまりした美術館ですが、坂上に建てられているので、実際には二階建てです。


                      中に入るとすぐにパノラマビューの大空間。


                      窓からはこんな景色が望めます。

                      そして、ここからは展示室なので画像はなし。

                      第一展示室すぐに筥迫は展示されていました。
                      いつ見てもすばらしい装飾です。これでこそ筥迫。
                      ここは櫛やかんざしがメインですので、今回も筥迫は7〜8点のみでしたが、他に懐中袋物もあったので楽しめました。
                      筥迫は装飾を楽しむもの。
                      その他の懐中袋物は細工を楽しむものという感じでしょうか。

                      「懐中袋物」とは
                      鏡入、筥迫、紙入などを総称してこう呼ぶ。
                      三つ折形式が基本で、中に懐紙、手鏡、化粧道具、裁縫道具などの身の回り品を入れ、懐に入れて持ち運んだ。
                      今でいう化粧ポーチやハンドバッグである。
                      金襴等の高価な生地を用いて、豪華な刺繍を施している。
                      又、留め具、華鎖などにも手が込んでいて、江戸の女性たちの見栄の張り合いや、心意気がうかがえる。
                      (櫛かんざし美術館 懐中袋物の説明より)


                      筥迫が展示されているケースにかぶりついてスケッチをしている私に、回りの人が不思議そうな顔をして通り過ぎます。
                      せっかく来たのに、ただ眺めるだけじゃもったいないんですもの、、、。

                      美術館の展示は第二室まで。
                      第三室は、作家さんのお細工物展をやっておりました。
                      外観と同じく、全体的にこじんまりとした展示です。
                      私のように筥迫に執着している人間は、ただ筥迫だけ見て、ひたすら筥迫だけ見て、ガツガツとスケッチをして、それだけで満足して帰ることができるのですが、大きな美術館で沢山の展示に慣れている人にはちょっと物足りないかもしれません。

                      ここに来るなら、やはりお友達と「散策がてら」「おしゃべりがてら」「おいしいもの食べがてら」「お酒もちょこっと試飲がてら」がいいかもしれませんね。
                      今回のように紅葉もプラスされていれば尚良しでしょうが。
                      とにかく休憩する場所はたくさんあるので、ゆっくりのんびりした時を味わうことを目的に行くのがおススメです。

                      そして約束してた時間に館長さんを訪ね、江戸の筥迫を見せていただきました。
                      このときの筥迫の話を書くとあまりにも長くなるので、これはまた別の機会に書くことにいたします(ごめんなさい)。
                      今回見せていただいたのは、展示していない筥迫、つまり展示するほどでもない筥迫というものです。
                      実は美術館はそういうものもたくさん持っています。
                      でも今回の目的はそれで充分でした。

                      もう一つの目的は、江戸の筥迫が世間から消えた後、明治期の筥迫がどのような形で生まれ変わり、今の形状に至ったのかを知りたいという目的もありました。
                      つまり、あのどでかい筥迫と現代の筥迫をつなぐ、中途の形状があったのではないかと考えていたからです。
                      現代のアンティーク筥迫といえば、すばらしい日本刺繍を施した婚礼用の筥迫ですが、これはたぶん大正から昭和初期頃のもの。
                      いくら維新後に筥迫が消えたとはいえ、それを作っていた職人はまだ残っていたでしょうし、細々と作られていたのではないかと思っていたのです。
                      その頃のものが、急に今の形状になったはずがないと考えていました。

                      しかし、館長さんが出してきてくださったものは、やはり私がサンプルで集めていた多くの筥迫と同じ形状のものばかり。
                      たぶん明治に復活した時には、すぐにこの形になったのではないかとのこと。

                      館長さん曰く、古い筥迫の現存数が少ないのは、筥迫が紙と布でできていること、そして火事で焼失したものがとても多かったということです。
                      明治時代は西洋文明を積極的に導入したので、バッグ等の手提げ物が一気に普及したと思われます。
                      そうなれば、胸に入れるバッグとしての筥迫は、途端に用なしとなったことでしょう。
                      そうして蔵の中に納められたと思われますが、時代的に女の物はあまり大切にされなかったそうで(男の物は大切にされ、残っている物が多い)、火事等で多くが焼失し、現存数が少ないのだそうです。

                      そして、櫛やかんざしも同じですが、江戸のものは大きく華やかであるのに対し、明治に入ると全ての物が一気に「小さく」「暗く」なるのだそうです。
                      とにかく「暗い」と何度もおしゃっていました。


                      お話が終わった時点ですでに2時。
                      ここまで来たのだし、おいしい食事でもして帰ろうと予定していたのですが、敷地内にある食事処は、平日のこんな時間なのに並んでいる人がたくさん、、、。
                      う〜ん、娘に6時までには帰れと言われているし、、、どう考えてもゆったり食事をしている時間はない(涙)。
                      ということで、澤乃井園にある売店で簡単にすませることにしました。
                      残念ですが、ここからの景色がすてきなので、これをごちそうにすることにいたしましょう。






                      さて帰ろうかと立ち上げると、何気に電車の時刻表が目にとまりました。
                      そうだ!ここは30分まちの青梅線なのだ!ということを思い出し、時間を確認すると次の電車まであと7分!

                      駅までの長い登り坂をダッシュして駆け上がり、もうだめ〜と息を切らしていると、目の前に青空をバックにした美しい紅葉が出迎えてくれました。
                      その横が駅の階段。あともう一息。
                      そして駆け込みで電車に間に合ったのでした。



                      短い秋を楽しんだ一日でした。
                      【2012.11.28 Wednesday 20:48】 author : Rom筥
                      | 美術館、作品展レポート | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |